
総合評価
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powered by ブクログスティーブ・ハミルトンなる兼業作家の青春犯罪小説。2011年上梓。IBMに勤めているらしい。 さすが、ハヤカワポケットミステリ!はずれるわけがない。主人公マイクルの特殊スキルとトラウマ、アメリアの思春期性かつ献身的なヒロイシズム、援助者ゴーストと暗躍するあれやこれや。 グレマスの物語構造論にピッタリ当てはまるようなベタなキャラクター造型にロードトリップの要素が加わって、もちろん金庫泥棒の場面はハラハラするし、言うことなしに面白い!あとマッチョな大学生にその富裕層の親とか、ベタすぎるけど面白い! 2つの時間軸が交互に進む構成も相応に効果的だったけれど、後半からちょっと煩わしさを感じた。 深い哲学とか人生の教訓めいたものはないかもしれないけれど、物語の行方を純粋に楽しめるエンタメ小説として傑作だと思った。
1投稿日: 2023.06.24
powered by ブクログ主人公が喋らないからこそ、人の感情が間近に感じられたり、スリリングなシーンの緊迫感が増されたりしていました。 解錠を芸術的に描いている分、主人公がより芸術家気質な人に見えてくるのですが、 それが犯罪に繋がり、どんどん大変な事態に巻き込まれてしまうのがつらいところです。
2投稿日: 2022.10.15
powered by ブクログ「スティーヴ・ハミルトン」の長篇ミステリ作品『解錠師(原題:The Lock Artist)』を読みました。 古書店で懐かしいハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版を見つけちゃったんで、ついつい買ってしまった一冊… ハヤカワポケミスって、若い頃に自分の中で魅力的なイメージが創り上げられていて、ついつい手に取ってしまうんですよね、、、 どの賞が権威ある賞なのかわからないのですが… 世界のミステリ賞を数多く受賞している作品らしいので期待して読みました。 -----story------------- このミステリーがすごい! 2013海外編 週刊文春海外ミステリーベストテン海外部門 第1位 八歳の時にある出来事から言葉を失ってしまった「マイクル」。 だが彼には才能があった。 絵を描くこと、そしてどんな錠も開くことが出来る才能だ。 孤独な彼は錠前を友に成長する。 やがて高校生となったある日、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり、芸術的腕前を持つ解錠師に…… 非情な犯罪の世界に生きる少年の光と影を描き、MWA賞最優秀長篇賞、CWA賞スティール・ダガー賞など世界のミステリ賞を獲得した話題作 ----------------------- 小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしいハヤカワポケミス版って、やっぱり、なんだか読んでいて嬉しい感じです。 本作品は、主人公のマイクルの一人称で描かれ、回想録という体裁で物語が進みます、、、 冒頭で与えられる情報は二つ… ひとつは、プロの金庫破り(解錠師)である「マイクル」が、現在は刑務所に入っていること、そうして、もうひとつは、八歳のときに起こったある「事件」のせいで、彼が言葉を話せなくなっていること。 また、物語は単純に時系列で語られるわけではなく、、、 高校生の「マイクル」があるきっかけから解錠師になるまでの物語と、実際にプロの犯罪者(解錠師)として働きはじめてからの物語が、交互に綴られる展開となっています。 ■1 固く閉ざされたなかで、その日を待って ■2 フィラデルフィア郊外 一九九九年九月 ■3 ミシガン州 一九九一年 ■4 ニューヨーク・シティ 一九九九年末 ■5 ミシガン州 一九九一年から一九九六年 ■6 コネチカット州 二〇〇〇年一月一日 ■7 ミシガン州 一九九六年から一九九九年 ■8 コネチカット州 二〇〇一年一月 ■9 ミシガン州 一九九九年六月 ■10 ロサンゼルス 二〇〇〇年一月 ■11 ミシガン州 一九九九年七月 ■12 ロサンゼルス 二〇〇〇年一月 ■13 ミシガン州 一九九九年七月 ■14 ロサンゼルス 二〇〇〇年一月 ■15 ミシガン州 一九九九年七月 ■16 ロサンゼルス 二〇〇〇年一月 ■17 ミシガン州 一九九九年七月 ■18 ロサンゼルスおよびモンテレー 二〇〇〇年前半 ■19 ミシガン州 一九九九年七月 ■20 ロサンゼルスおよびアリゾナ州 二〇〇〇年七月,八月,九月 ■21 ミシガン州 一九九九年七月 ■22 オハイオ州 二〇〇〇年九月 ■23 ミシガン州 一九九九年七月から八月 ■24 ミシガン州 二〇〇〇年九月 ■25 ミシガン州 一九九九年八月 ■26 ロサンゼルス 二〇〇〇年九月 ■27 まだ閉ざされたなかで、しかしその日は近い ■訳者あとがき 越前敏弥 物語が断片的に語られ、少しずつ真実に近付いていく展開、、、 「マイクル」が8歳のときに起きた事件とはどんな事件だったのか? 「マイクル」はなぜ解錠師になったのか? 「マイクル」はどうして逮捕されたのか? という謎を追いかけならが、徐々に真相に辿り着くという展開で、どんどん次が読みたくなるような、そんな作品でした。 犯罪小説であり、サスペンス作品であることは間違いないのですが、、、 どちらかと言うと、「マイクル」と「アメリア」を主人公とした、切ない恋愛小説であり、二人の成長を描いた青春小説という要素の方が強い作品でしたね… 個人的には青春小説として意識しながら読んだ感じでしたね。 「マイクル」の、暗く辛い過去を知ったときには、胸が締めつけられるような気持ちになりましたが… エンディングで希望の灯が、、、 青春期の複雑な感情や疎外感等が「マイクル」の体験や言葉を通して伝わってきて、思わず感情移入させられてしまう… そんな切なくて、ほろ苦いような物語でした。 「アメリア」のことが好きで、そして守りたかったんだよね… 共感できました、、、 それにしても… 苦々しく感じ、理解できないのは「アメリア」の父「マーシュ」の行動。 「マイクル」の人生を大きく変えておきながら、自分だけは破滅から逃れようなんて… 許せませんね。 以下、主な登場人物です。 「マイクル」 主人公 「リート」 マイクルの叔父 「グリフィン」 マイクルの親友 「アメリア」 マイクルの恋人 「マーシュ」 アメリアの父 「ジュリアン」 犯罪者 「ガナー」 犯罪者 「ラモーナ」 犯罪者 「ルーシー」 犯罪者 「ゴースト」 金庫破り
0投稿日: 2022.09.17
powered by ブクログ過去と現在の二つの時間を行きかってマイクルの現在までが解き明かされる。しゃべることができない少年であったマイクル。解錠師という秘儀を身に着けたマイクル。ただ一人理解してくれる彼女を見つけたマイクル。過去と現在の話のとりことなる。
0投稿日: 2018.10.11
powered by ブクログ8歳の時に、ある事件に遭い、発話が出来なくなったマイクル。不器用だが優しい伯父とともに暮らしながらも、孤独な日々を過ごしていた。 高校で絵を描くことで、自己を表現し始める。 また、鍵を開けると言う特技を持っていた。それを、先輩に知られある家に忍び込むことに加担し、警察に捕まり、保護観察処分となる。保護観察中、奉仕活動として忍び込んだ家のマーシュ家の庭にプール用の穴を掘り始める。そこで、マーシュの娘アメリアに出会い、互いに惹かれあう。 しかし、マーシュにも鍵を開けられる特技を知られ、金庫破りと言う犯罪に巻き込まれていく…。 アメリアに会った頃、金庫破りとしてアメリカを渡り歩く頃、二つの時間軸を交互に、刑務所入所中の27歳のマイクルが読者に語りかける形で物語が進んでいく。 最初、二つの時間軸に混乱したが、ぐいぐい引き寄せられる最後だった。
0投稿日: 2017.12.23
powered by ブクログ読む前の予想と違い青春小説だった。手法的には過去とちょい過去が交互に語られて読みやすい。映像化したら面白いかも。
0投稿日: 2015.07.04★10個でもいい
子供の頃にある事件に巻き込まれた主人公マイクルは、精神的ショックから口がきけなくなる。そんなマイクルには、特技があった。解錠だ。 解錠師として犯罪組織から依頼された仕事をこなしていく日々と、子供の頃の事件後、叔父に引き取られ解錠の魅力に取りつかれるまでの日々を、マイクルが回想するという形で描かれていく。 何と言ってもスリリングなのは、解錠の場面。ドアの解錠から始まり、解錠師となるまでの修業、そして金庫破り。鍵と指先の感覚との対決。 そして、スリリングなだけではなく、アメリアとの出会いと愛を育んでいく物語が、切なく、歯がゆい。マイクルが解錠師となり犯罪に手を染めたのは、アメリアを守るため。 ここまで人を愛せるだろうか? ★★★★★どころか、10個星をつけても良いくらい。
1投稿日: 2015.03.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幼少期に起こった、衝撃的な事件。 奇跡的に生還した少年は、けれど口を利くことが出来なくなってしまった。 事件の因果か天性か、ある日手に取った南京錠から解錠の仕組みに取り付かれ、やがて錠前破りとしての人生を歩き出すことになる。 前に英語で読みかけて、面白そうだなと思いつつ挫折してました。 洋書で、口が利けないとか、実は自閉症とか、イレギュラー設定が出てくると、それが読み取れなくてもやっとして挫折すること多い…。 少年は運命に絡め捕られるように、金庫破りのプロとしてマフィア傘下の窃盗団に加担しながら生きてゆくようになるんだけど、彼自身は悪意もさほどの欲もなく、解錠という挑戦への情熱と、押し殺したささやかな愛を希望に灯しながら、この不本意な運命を生き抜こうとしている。 ただ鍵のパズルを解き明かすこと、自分を絡め取った運命が少女にまで陰を落とさないよう見守ること、それだけを胸に、課せられたルールに従って従順な獣のように生きている少年が切なくてなんだか美しいものに思える
0投稿日: 2014.08.20
powered by ブクログこのミスで1位とのことで読んでみた。8歳である事件の後、言葉を失った少年が解錠師になっていく1年間となってからの1年間が交互に語られる。面白くなくはないが、正直1位?と思ってしまう。ミステリーという枠組み?ただせつない話ではあった。
0投稿日: 2014.05.21
powered by ブクログ図書館で。本屋で平積みになってるし評判が良さそうなので借りてみました。正直期待しすぎたかなあ、という感じです。 彼の8歳のころの事件が謎のまま金庫破りとしての人生が語られだし時が錯綜するので少しこんがらがります。それにしても可愛くないガキだなあ、とは思いますが。個人的には伯父さんはよくやってる方じゃないかなあと思うのですが。 なんだか自分の世界が自分と好きになった女の子のみで完結してしまっているのでそれだけで生きていけたらよかったねえとは思います。が。彼は外の世界に出てさてどうなるのやら?ある意味その後の方が色々と心配だったり。まあ人生何とかなるって話じゃないし苦労するんでしょうけどね。 錠前破りの辺りは面白かったですが主人公の行動が共感できず色々と思う所があり…それほど楽しめませんでした。文章も微妙に読みにくい。訳の所為なのかなあ…?
0投稿日: 2014.05.08なんとなくほろ苦い青春サスペンス
2つの時間軸で物語が綴られている作品です。その時間軸が物語が進むにつれ、だんだん近づき、結末を迎える展開になっているので、年月をしっかり把握しないで読むと、話がこんがらがるかもしれません^^; 私は、ちょっと、こんがらがりました(笑) なので、章だて毎の年月をしっかり意識しながら読むと、すっきり読めるかと思います。 ストーリ展開は、主人公がそんなに派手なふるまいをする訳でないこともあり、割と淡々に進む印象ですが、その淡々と進むがゆえに、緊張感とテンポ感が程よく感じられ、また、主人公の恋人と物語でもあるため、爽やか読後感がのこる作品でした。こういう作品、嫌いではないです。
0投稿日: 2014.05.03若い頃に読むべき本かな
10代に読んでれば感想は違ったかも。 今読むと、犯罪者の青春モノ、としか思えない。
0投稿日: 2014.04.27一途な少年の思い
久しぶりに翻訳ミステリーの良いのに当たりました! 少年は幼いころの悲劇から話すことができなくなってしまって。 孤独の中、解錠に囚われていってしまい、彼の意思とは関係なく鍵を開けなくてはならなくなって・・・・それは彼女のため。圧迫される心理と鍵を開ける切迫さがリンクします。 とにかく一気読みです。翻訳もとても素晴らしい。 ミステリー青春小説。大好きな本になりました。
2投稿日: 2014.04.15胸締めつけられる、せつない青春ミステリー
少年はなぜ声を失い、なぜ錠前破りに手を染めるようになったのか。 時間軸を行き来しながら、少年の生い立ちが徐々に明かされてゆき、ページを繰る手が止まらない。 破滅へと突き進むさまにハラハラし、少女との恋に胸がギュッと締め付けられる。 犯罪を扱ったミステリーではあるが、恋愛、友情、トラウマからの脱却、成長などが詰まった青春ストーリー。 読後感も心地よい。 翻訳ものだが、読みにくい、名前が難しいなどの不満はなく、するする読めた。
0投稿日: 2014.04.15
powered by ブクログこんな解錠師もいていいのだと思う。陳腐だけど唯一自分の意志で開けた鍵は恋人の心。鍵を開けることへの興味から、知人の思いつき、大人の思惑によって鍵を開ける手段としてのみの存在となり、唯一のつながりは恋人のアメリア。 しゃべることをやめた主人公と恋人をつなげるのは、芸術域まで高められた絵物語。たった1年の間に起こった主人公の大きな人生の変化と、そして守るものができた行動は、彼の人生の新しい扉を開ける。今はまだ、刑務所の中で鍵の中の生活だけれども、その鍵は時間が書けば物理的ではなく、いつか解錠される。 主人公の閉まっていた無防備な心の扉を勝手に開いていく友人や大人は、その解錠の腕前だけを認め、本当に開けたのは恋人のアメリアだけだった。一度開けられた鍵は番号を変えない限り、開いたままだ。鍵だけではどうしようもない。それがまたこの物語の幼い愛の永遠性をロックする。ハードボイルドでもなく、ハーレクインでもない、純情を貫く若き青年の必死な恋の物語。
2投稿日: 2014.03.24賞が納得の秀逸なミステリー
MWA、CWAの両賞が納得の秀逸な物語。不遇な生い立ちから声を失ったマイクの獄中手記の形式で物語が語られる。 淡々とした語り口にも、友人との出会いと別れに共鳴し、静寂な中での開錠作業と、逃走生活のの臨場感に息が苦しくなる。 少女との恋に胸をしめつけられるも、マイクの閉ざされた心が次第に開錠される心理描写の巧みさに拍手。
2投稿日: 2014.03.05解錠に秘められた青春物語
この物語の主人公は、幼少期のある出来事がきっかけとなり、声を出すことができない青年である。彼は声を出せず、人と話せないことで、孤独な高校生活を送っていたが、絵を描く才能を見いだされたことで、美術の大学に進む目標を抱き、初めての親友も得て、徐々に人生は好転していく、はずだった。 同級生の前で解錠という特技を披露してしまったことで彼の人生は思わぬ方向に進み、裏の世界に足を踏み入れてしまう…。 物語ではプロの解錠師としての生活と、解錠師になるまでの出来事が交互に語られていく。彼はなぜ犯罪に手を貸し、解錠を続けるのか。その理由が明かされる過程を読んでいくにつれて、甘酸っぱく、切ない気持ちになった。 そして、プロの解錠師として関わる危険な事件が山場に差し掛かる頃には完全に彼に感情移入して、固唾を飲みながら展開を見守っていた。 翻訳も読みやすく、あっという間に読めた一冊だった。
4投稿日: 2014.01.06
powered by ブクログこのミス2013海外編1位ということで図書館から。 少年少女が主人公で、アメリカのジュブナイル小説という感じ。幼少期のトラウマのせいでしゃべれない金庫やぶりが主人公。色々と鮮烈なイメージを残すシーンがあってよかった。ふたりがバイクで走るシーンは、レオス・カラックスの3部作を連想。
0投稿日: 2014.01.06貴方のココロをピッキング!
思いもよらない展開にハラハラ・ドキドキ、結構ハードな描写あり。最初のほうは、エピソードが前後して退屈で、心を開くのに少し手間取ったが後半からは俄然面白くなって一気に読み終えられた。良質のクライム・サスペンスと青春小説の感動がミックスされて大満足の一冊であった。 きっと読めば、一言語りたくなるはず・・・かならず。
0投稿日: 2014.01.03希望の部屋の鍵をあける
時系列がバラバラで読みづらいかなと思ったんですが(実際最初は取っ付きにくかった)、徐々に枝分かれした時系列が一点に集中して、クライマックスへと集約する様は気持ちいいです。 なんで今こうなっているのか、とかが過去を通して少しずつ明らかになるのは読んでいて楽しいかったです。 また主人公が喋れない設定なので、自問自答を繰り返します。そのおかげで読み手が感情移入しやすいのもいいです。 ミステリーというよりは、文学小説のようなお話です。 おすすめです!!
2投稿日: 2013.12.29何もかも完璧すぎて少しあざとい
前にもMWAとCWAをダブル受賞した作品って読んだことあって、その時はガッカリしたけど、こちらは楽しめた。というより著者も設定を考えた時点で、いけそうだという直感が働いたんじゃないかと思うほど、何もかも完璧で、悪く言えばちょっとあざといくらいかな。 ジュリアンのチームとの仕事の話を読んでいる時は、ジョジョの第5部が思い出されて、映画化というよりマンガ化を望みたい。 最後に、師であるゴーストは、マーシュ家で出会う錠前師がそれだと思ったけど、違ってガッカリ。登場シーンとしてはこちらの方が数段いいと思うんだけど。
1投稿日: 2013.12.12犯罪小説でもあり青春小説でもある
ミステリー・推理のジャンルに入っていますが、個人的には青春小説に近いと思いました。主人公マイクが自身生い立ちや記憶を、書いていくという形式で物語は進んでいきます。犯罪やサスペンスの要素はもちろん、学校での生活、家庭の環境、友情、別れ、そして恋愛などが展開されていきます。この物語では、この恋愛が非常に重要です。 そしてなんといっても、「解錠師」という題名からも分かるように、解錠=ピッキングのシーンが素晴らしいです。犯罪ですが、ある意味芸術的です。自身の回想を書いていくので、青春系の物語と犯罪を扱う物語の両方が中心に進んでいきます。訳も分かり易いので、厚めですがスグに読み終わりました。最近の作品で、面白い本を探している方は、読んでみてください。
9投稿日: 2013.11.15
powered by ブクログ最初はゆっくりと語られる、17歳の少年が解錠師になるきっかけの物語と、プロとして働き始めてからの話。 主人公は8歳の時に巻き込まれた事件をきっかけに口をきかなくなってしまう。 幾つかの人生の選択を重ねた結果、悪の道へと進むのだけれど、 少年のプロフェッショナルさが、悪やお涙頂戴ストーリーとは一線を画す結果となっている。 二つの交互に進められる話が確信に迫ってからのスピード感はすごくよい。 楽しく読めた。
0投稿日: 2013.11.15傑作!
小説の構造そのものが「解錠」とリンクするという凝った仕様でありながら、物語の主題は「ミステリー」というよりも主人公の青春の物語であり純愛の物語で、ラストのある「希望」に向けて鮮やかに収束する極上の読み物として、最高にお勧めの1冊です。翻訳ミステリはちょっと?という方も是非!
2投稿日: 2013.10.24解錠に天賦の才能を有する主人公の物語
天才的解錠の技を身につけた主人公。 思いをよせる少女のために悪事とわかっていながら手を染めてしまう少年。 少年には秘密の暗い過去もあったりと最後まで飽きずに読めました。 人にはない天才的才能を持つということはそれだけでワクワクさせてくれます。 解錠に成功するときは、まるで自分が主人公になったように嬉しくなりますね。
1投稿日: 2013.10.211200ページにビビるなよ^^
翻訳本はなんとなく言い回しが難しいし・・・読みきれるかなぁと思っている人! これはいけますよ。 犯罪小説なんだろうけど、決して沈み込んでいってしまうことはありません。希望って素敵だなぁ。
2投稿日: 2013.10.20結構、さわやか
翻訳ミステリーの中ではかなり読み安い。翻訳者がうまいのか、原作者がうまいのかがわかりませんが。話しはクライムノベル系で悲惨な主人公の現在の境遇となぜそうなったかの過去をいったりきたりしながら集約していく見せ方を取っているので話しが見えない前半は読むのに時間がかかる。読後感は青春小説ぽいので意外とさわやか。
1投稿日: 2013.10.15
powered by ブクログThe Lock Artist. クールなテンポと読後の開放感がいい。そもそもハヤカワ・ポケットの黄色いページが好きなのかもしれない。面白かったです。
0投稿日: 2013.10.13
powered by ブクログ面白かった。解錠のプロセス等、ニールケアリーシリーズの一作目を彷彿とさせた。エンディングは万人受け。
0投稿日: 2013.10.05あの名作「ストリート・キッズ」を髣髴させる作品
幼少期に巻き込まれた事件により、言葉を話すことが出来なくなった少年が、解錠師(≒金庫破り)とならざるを得なかった顛末等を回想形式で語るミステリー。 不幸な環境で育ったナイーブな少年の成長がストーリーの中心となるので、ドン・ウィンズロウの初期の名作「ストリート・キッズ」を少し思い出したが、こちらは回想形式を効果的に使っていて、小説としての構成の妙が非常に印象に残った。希望を感じさせるラストも、「解錠師」というタイトルとのリンクが鮮やかで、見事。
1投稿日: 2013.10.05見つかったら死か、それとも…
天才金庫破りの人生だから、極上のサスペンスが連続します。主人公にとても感情移入しやすく書かれているので、「見つかったらどうしよう…」というスリルが好きな人には絶対的におすすめ。
1投稿日: 2013.10.04
powered by ブクログ8歳の時の出来事で話すことができなくなったマイク。絵を描くこととどんな錠でもあけてしまうという才能があった。その才能ゆえ金庫破りの解錠師となる。
0投稿日: 2013.10.02鍵をあけたくなります。
図書館で借りてよみました。鍵やら金庫やら自分もトライしてみたくなる感じです。いろんなプロが世の中いるのかもしんないなあ。 ストーリーがおもしろくこれまた一気に読んだ作品でした。
1投稿日: 2013.09.30純粋なことってせつなく、でも、いいよね。
解錠師であることと少年であることがうまくない交ぜにされていて、キュンとしたあの日の思い出と「大人の世界」のあざとさ、汚らしさ、合理性が対比されることで「純粋」であることが引き立つ物語。大人の童話とも言えるし、犯罪小説ともいえるし、私小説ともいえるし、多重的な意味づけができて、入り込める物語です。 純粋さのせつなさ、あのことのキュンを感じたい人は必読。
1投稿日: 2013.09.26その技術は少年を不幸にするか
解錠は芸術だ。鍵の知識だけでなく、聴覚や触覚などの五感を総動員して行う、才能を持つ者だけに許される密かな遊び。 最初は、店で購入した鍵をおもちゃのように開けるのが楽しかった。 次は自分の家の鍵を開けて遊んだ。 その特技はやがて友人に知られることとなり、鍵の番号を忘れて困っている級友を助けたことで、うわさが広がる。 少年は自分の意思に関係なく、解錠を強要されるようになり、そこから先は暗い未来しか見えない。 結末は推して知るべし……と思っていたら、意外にもラストは希望の持てる終わり方でよかった。 最後まで諦めない少年の生き方に勇気づけられた一冊。
5投稿日: 2013.09.25とまらない面白さ
最初からぐいぐいと引き込まれる印象、飽きずに一気に読み終わってしまったが終盤に掛けて終わるのがもったいなくて時間を掛けながら読んでしまった、読後感も爽快でお勧め。
1投稿日: 2013.09.25原題は「The Lock Artist」
幼い頃に経験したトラウマによって言葉を失ってしまった青年マイクは、どんな鍵でも開けることができる天賦の技術を持っていました。才能を活かして金庫破りの解錠師になっていく姿を描いた本作で、スティーヴ・ハミルトンはエドガー賞長編賞等、いくつもの賞を受賞しています。物語は犯罪を重ねたマイクが、刑務所に収容されてから10年が経ったとき、過去の事件の真実が時間を遡って紐解かれていきます。言葉がでなくなった真相と、語れない彼が胸に秘め続けた想いとは。原題は「The Lock Artist」であり、マイクの神業のような美しい解錠が、その人にだけ備わった突出した才能は「芸術」ですらあるという美意識で書かれている気がしました。(スタッフO)
1投稿日: 2013.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館で借りた本。 8才の時に、事件に巻き込まれてショックで言葉をしゃべることができなくなった少年マイクルの話。 伯父に引き取られ、友達もなく生活を送っていたが、ある日、壊れて開かなくなった、学校のフットボール部のロッカーの鍵を開けたことから、鍵の仕組みについて興味を持つようになる。 解錠の特技を見込まれて、犯罪の道へ引き込まれ、警察に捕まり、監房の中の手記という形で話は始まっている。
0投稿日: 2013.09.08
powered by ブクログ青春小説。 マイクががぜんカッコイイ!寡黙な男、というか話をすることができない少年なんだけど、心の声は響いてくる。偶数章、奇数章で時系列を分けストーリーを進める様はテクニシャンと言う他はない。 犯罪モノをこんなにキュートに描いてくれてしかもボーイミーツガール。 キュンキュンしまくり。
1投稿日: 2013.08.25
powered by ブクログ寡聞にして著者の事を知らなかったのですが、本書はMWA賞最優秀長編賞及びCWA賞スティール・ダガー賞をダブル受賞した作品であり、またアマゾンのレビューも高評価だったので読んでみました。 簡単にストーリーをまとめると、主人公である男性受刑者がある人物にあてた手紙の中で自分の過去を語ると言う物です。 時間が前後しながら進んでいくこのストーリーを読むにつれ、読者の前には、幼い頃のある出来事により主人公が口を利けなくなっている事や、しかしその一方で絵画の才能とそして解錠の才能が花開いており、これら2つの才能が結びついた結果、最愛の女性との出会いと犯罪者への転落と言う人生の光と闇が共にやってくる様が描き出されてきます。 愛する人への想いや彼女を守ろうとする決意。 自分を軽く見る周囲への反発や真っ直ぐな自尊心。 そして何よりも彼女の元へ戻りたいとの強い気持ち。 決して口を利かぬ物静かな主人公の熱い内面が本書中を埋め尽くし、一気に読ませてくれます。 尚、訳者の後書きによれば、本書はヤングアダルト世代に読ませたい一般書に与えられる、全米図書館協会アレックス賞も受賞しているとの事。 それも納得の一冊です。 強く真っ直ぐな気持ちになりたい時などに一読されてみては如何でしょうか。
0投稿日: 2013.07.16
powered by ブクログミステリ分野ではないのかもしれないが人物描写を巧みに操り文章構成を利用しながら話が淡々とまたスピーディーに進んでいくそしてラストはどうなったのだろうかとても気になる終わり方だ。
0投稿日: 2013.06.24
powered by ブクログマイクルの過去が明らかになるシーンは良かったんだけど、冷静に想像すると漫画家とアシスタントみたいでおかしいw叔父さんはいい人。 空手チョップに引っ掛かったけど他に言い様がないっちゃあない...原文は何だったんだろう。
1投稿日: 2013.06.19
powered by ブクログけっこう面白かった! 幼少時のトラウマで口がきけなくなった少年の鍵あけの才能と金庫やぶりの日々 高校2年〜とその1年後の放浪時をいったりきたり やみやすい
0投稿日: 2013.06.08
powered by ブクログミステリーというよりは、青春小説なんじゃないかな。ミステリーを期待して読むと、ちょっと肩透かしをくらいます。でも一気に読ませる力はある。
1投稿日: 2013.05.19
powered by ブクログこれは、なかなか読ませるなあ。 淡々と話が流れて行って、淡々と結末に向かって、淡々と人が死んでいく。 主人公はもちろん残ってたぶんハッピーエンド。 悪意と打算と無思慮と善意が交錯して、淡々とそうなっていく。 なるほど、賞をもらったのが納得できる。
0投稿日: 2013.05.18
powered by ブクログ今月の9冊目。今年の70冊目。 去年発売して気になっていたが、やっと読み終わった。物語的には面白かったけど、主人公が一切しゃべらないと設定なのかどうかわからないが、盛り上がり部分に欠けたような気がする。わりかし、師匠との出会いとか別れもあっさりしてたし、謎のボスもうーんって感じで終わってしまった。そういう意味ではいまいち。
0投稿日: 2013.05.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中まで青春小説か~としか思わなかったが、途中からモヤドキ…青春小説というより、恋愛小説だった……恋人を救うために孤独な少年が犯した罪…罪とは何なんだろうか、と思うが、最後はほんのり救われる結末で良かった。 そして個人的に、両親を失った少年を育てた叔父が精神的に色々大丈夫か気になる… そして、普通に謎を解き明かしていくタイプのミステリーばかり読んでいたので、主人公が自ら犯した罪を述べていくのは、いい意味で穏やかに流れていく感覚だった。
0投稿日: 2013.05.12
powered by ブクログあまりミステリーと感じられなかったけど、 鍵を開けていく様子やそれを教わっている所は面白く読めた。 彼の心に住み着いた大きな傷跡が周りに対して大きすぎる壁になってしまい、 間違った方向に進んでしまったのかもしれないけど、 それを開けてくれるのが彼女であって欲しいと思いました。 後、おじさんはものすごい良い人だよなあ。
0投稿日: 2013.05.09
powered by ブクログ私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2013.4.18読了 なんとなく、キングのスタンドバイミーを思い出した。 スタンドバイミーは、小説も映画も好きな作品なんだけど、この小説は、特に似ていると言うほどでもないんだが、ちょっとそれを思い出させる。 まず、文章が上手いので、小説の世界にスッと入って行くことができる。時期の違うシーンが並行して書かれているが、読みづらい事も無く、サスペンス感が強調されている。 とは言っても、この小説は解錠のテクニックを詳しく書いていて、金庫破りの臨場感にドキドキするものの、さほどサスペンス感は無く、皆さんが書かれているように、ミステリーと言うよりは青春小説のようです。 だから、きっとスタンドバイミーを思い出すんだろうな。 複雑なプロットがあるわけでは無いし、いろいろと都合がいい感はありますが、想定にアイデアのある、とても読後感の良い小説です。
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログカズオイシグロ以来のひさびさの翻訳ものでした。過去と現在がどんどんスピードアップして近づいてゆくのがとてもスリリングで、一気に読めた。
0投稿日: 2013.03.24
powered by ブクログてっきりベテランの解錠師の犯罪物語かと思っていたので、全然違って驚いた。解錠していくように少しずつ物語が動き、過去と現在が合わさっていくところが面白った。
1投稿日: 2013.03.08
powered by ブクログようやく読了。最近、他の本と並行して読んでいるので、なかなか読み進めることができなかったが、休みの日に一気に読んだ。 殺伐とした部分も含みながら、青春ミステリののさわやかさで読ませます。あちこちのランキングでベストワンになったのも納得です。
0投稿日: 2013.02.03
powered by ブクログ2012 このミス 海外1位。 8歳の時に言葉を失ったマイク。 リート伯父さん、恋人アメリア、師匠ゴースト。いくつかのポケベル。 手に汗握ったー。 ラストに向かう場面では、あまりにも怖くて斜め読み。そしてまた気を取り直して、一字一句漏らさぬように読むくらい怖くて緊張させられる。 アメリアもいい。 文字での意思の疎通じゃないところも。 行った事がある地名の情景がありありと浮かび、さらにリアルさを増す。 でも、鍵の細かい描写にはあまり興味を持てず、謎解きと言うほどでもなく、嫌なヤツはとことん嫌な馬鹿で、気持ちいい本ではないという感想。 だけど、マイクの未来に幸あれと思うくらい実話のように感じている。
0投稿日: 2013.01.19
powered by ブクログ人の殺められる場面がきちんと忌々しく描いてある。罪を贖う時間もおろそかにしていない。そこがよかった。
0投稿日: 2013.01.17
powered by ブクログ『解錠師』、原題では“The Lock Artist”。 このタイトルの響きは物語の始まる前と後では異なって聞こえ、読み終えた今ではそれはそう、あたかも錠が解放される瞬間のようにすべてが正しい位置にぴたりと収まっているような印象すら与える。 英語で「鍵師」は“locksmith”、「金庫破り」は“safecracker”と呼ぶそうだが、マイクルが単なる“smith(金属細工師)”や、ましてや“cracker(破壊者)”ではなく、本物の“artist(芸術家)”であるということには読者全員の賛成がもらえると思う。 幼い頃とある事件を生き延びた「奇跡の少年」がやがて「解錠師」となり、運命の坂を転げ落ちる様・・・に眉間にしわ寄せながら、手に汗握りながら、はやる気持ちを抑えながら夢中になって読みました。 まだ読み終えてない人に言いたいことがあります。 大丈夫、最後に扉は開かれる。
1投稿日: 2013.01.16
powered by ブクログこのミス第1位になった本です。少年が解錠師になるまでの経緯と、そこから愛する人のために抜け出そうとする姿があります。
0投稿日: 2013.01.14
powered by ブクログ面白いミステリは数多あっても、面白くて、しかも良いミステリにはなかなか出会えない。 この本は犯罪小説でありながら主人公の切ない青春小説でもある。 「犯罪は割りに合わない」というルールが徹底されるので犯罪小説は苦手なのだが、この手があったか、という感じだ。 終盤に「本物の人生にようこそ」というセリフが出てくるが、これには衝撃を受ける。
0投稿日: 2013.01.01
powered by ブクログ2013このミス海外1位。 MWA、CWAダブル受賞。 まあ一言で言ってしまえば、クライムノベル。 8歳の時に遭遇した陰惨な事件のせいで声を失ってしまったマイクルが、あるきっかけで金庫破りの才能を開花させてしまい、転落していく様を描いています。 解錠の世界って奥が深いわー。 が、この作品の面白さはそこだけではなく、繊細な青春物でもあるし、なにより甘酸っぱいボーイミーツガールの恋愛物でもあるのですよ! クライムノベルなのにきゅんきゅんしちゃったわw
0投稿日: 2012.12.29
powered by ブクログずっと、積読の一冊だったのだが、今年のベストミステリーだったので読んでみた。一人称小説は、苦手だったのが、これはすんなり読めた。面白い。過去と現在が、交互に描かれるのだが、それが徐々に接近してくるスリル感は見事。今や古びてしまったかの青春小説、恋愛小説としても楽しませてくれる一冊だ。
1投稿日: 2012.12.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「 解錠師」というより、「The Lock Artist」というほうがピッタリする。マイクルの一風変わった生き様の背景に悲惨な出来事があるが、それはアメリアとの恋や金庫破りとしての不本意なキャリアを語る中で明らかになってくる。とてもタフにはみえないマイケルが強情ともいえる芯の強さを持ち、アメリアへの愛だけを道しるべに細い綱渡りをしてるのを見ると、何とか最後には何か報われるようなことをと祈るような気持ちで読んだ。
0投稿日: 2012.12.21
powered by ブクログ内容紹介 【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞/英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞/バリー賞最優秀長篇賞/全米図書館協会アレックス賞】 けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想像できるかい? 八歳の時に言葉を失ったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になる……プロ犯罪者として非情な世界を生きる少年の光と影を描き、世界を感動させた傑作!
0投稿日: 2012.12.14
powered by ブクログ錠を開く才能がある少年の進んだ道は。 切ない初恋に貫かれます。 8歳の時の事件以来、口を利くことが出来なくなったマイク。 「奇跡の少年」と報道され、カウンセラーにもかかりました。 酒店を経営する伯父に引き取られ、ミシガン州デトロイトの小さな町で育ちます。 高校の美術クラスで思いがけず才能を認められ、初めての友達が出来ました。 17歳半の時、上級生が卒業間近の夜の悪ふざけに、マイクが錠を開く才能を使うように求められ、事件に巻き込まれます。 奉仕活動のために被害者マーシュの家に通い、仲間の名を明かすよう求めるマーシュに、炎天下でプールを掘ることを命じられます。 その家の娘アメリアに恋をするマイク。 母を失っているアメリアのほうでも、どこか通じるものを感じたのです。 ほとんど表情も変わらない、話すことが出来ないマイクの中にあふれ出る感情。 気持ちをどう伝えたらいいか悩み、漫画的なイラストにして心の中の声を吹き出しに書いて、彼女の部屋に置いてくるのでした。 ここで漫画という形が出てくるのが、最近の作品ならでは? 今は服役中のマイクの手記という形で、犯罪に巻き込まれていくいきさつと、1年後の事件のなりゆきが交互に描かれます。 錠に魅せられたマイクの特技は、あまりにも危険な性質を持っていた。 大切な人を守るために特技を使うしかなくなり、ゴーストという解錠師に仕込まれ、依頼人を持つ立場になる。 心ならずも犯罪者となっていく中盤は重いですが、犯罪小説としてまずまずの読み応え。 利用されてしまうマイクがかわいそうで、どこか捨て身な態度にもはらはら。 そして、しだいに明らかになる子どもの頃の事件… 一筋の純愛が希望をつなぎます。 意外に心地良い結末へ。 著者は1961年デトロイト生まれ。 1998年のデビュー作「氷の闇を越えて」で高い評価を得る。 これは2010年発表の作品。 2011年アメリカ探偵作家クラブのエドガー賞最優秀長篇賞と英国推理作家協会のイアン・フレミング・スティール・ダガー賞をダブル受賞しています。 2011年12月翻訳発行。
1投稿日: 2012.11.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
暗黒青春記 独り語りが2つの時間軸で進行して最後に一つになった時の切なさったらない すごい青春モノだなぁ。金庫破りの青春だもん
0投稿日: 2012.10.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
時系列が入り乱れ、ちょっと混乱したけれど まあおもしろかった。 ミステリーというより青春小説みたい。
0投稿日: 2012.10.04
powered by ブクログおもしろかったー!少しサリンジャーっぽい!ただ、恋愛描写に関する部分だけ幼い気がするがな。というわけで、★ひとつマイナス。
0投稿日: 2012.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
するすると読めてしまった。 鍵を開ける作業は一見地味でオタクっぽいのに、周りの人間が華やかだと、なんかとってもエレガントに思えるのが不思議。 本当に愛する人が出来てよかった。 あの事件の前までは、きちんと愛されていた少年だったんだね。
1投稿日: 2012.09.26
powered by ブクログCL 2012.9.16-2012.9.25 心に迫ってくるものがある。 久々の大ヒット。 あと、翻訳とは思えない素直な文章。 訳者は誰だ?と思ったら、 越前敏弥。さすが。
0投稿日: 2012.09.16
powered by ブクログこの本を読んでて、2回も電車乗り過ごしました。 ま、それは私がボンヤリしてるだけかもしれないんだけど、読み手を夢中にさせる本であるのは間違いない。スリリングなクライムノベルにして、不安と情熱を抱いて疾走する青春小説だ。 主人公の少年マイクは、幼少期に起きたある事件をきっかけに口がきけなくなってしまうが、周囲に2つの才能を見いだされる。ひとつは絵を描くこと。そしてもうひとつは、どんな鍵でも開けられること。こうして、小さい体の内部に大きすぎるものを抱えこんでしまった少年は、プロの解錠師として、犯罪の世界へと足を踏み入れていく。 解錠師(ロック・アーティスト)という名の通り、洗練された技巧をもつタフなプロの犯罪者という外面と、内面にあふれる年齢相応の情熱と不安。ひとと話せないという主人公の特質ゆえに生じるギャップが、大きな魅力となっている。ここに、彼のもうひとつの特技である絵の才能という要素が組み合わさり、心のいちばん奥底に秘められたトラウマが解錠されるとき、ロマンチックなラブストーリーの様相まで生まれてくるのだ。思いがけずさわやかな読後感を残す青春小説。
1投稿日: 2012.09.08
powered by ブクログ話すことができない少年が 一人称で綴る少年のこれまでの人生。 現在の少年が 二つの過去を同時に語っていくので ぐいぐい読めました。 なぜ少年が鍵を開けつづけてきたのか わかった時には驚きました。 面白かったです。
0投稿日: 2012.09.04
powered by ブクログアメリカ探偵作家クラブ賞他を受賞した作品ということで読んでみた。ポケミスといえばミステリーの王道。正統派の推理小説を扱うイメージだったが、解説に書かれていたように青春小説として読むことができた。以前、同様にポケミスで「卵をめぐる祖父の戦争」を読んだ際にも、良い意味で裏切られた。ポケミス、奥が深いですなー。さすが早川書房。
0投稿日: 2012.08.18
powered by ブクログオススメの一冊。 主人公マイクルは、子どもの頃にあった事件のショックで声が出ない。 絵が描くことと、鍵を開けることに芸術的なセンスをもっている。内省的な性格でビジュアルもいい。 そのマイクルは愛するアリシアのために犯罪に手を染めていく。 若者の若々しさと危うさが全編を通して描かれる。 マイクルが解錠することは、マイクルにとって特別な意味があることが最後にわかる。この小説の最期は素晴らしく上手い。そして美しい。
0投稿日: 2012.07.25
powered by ブクログミステリというより、クライム・サスペンス+ジュブナイル小説。 主人公のマイクルは幼い頃の大事件により言葉を失う。しかし彼には絵と解錠の才能を持っていた。その才能を持っていたがために周囲の思惑に巻き込まれて行く。 2つの時間軸があり、解錠師になるまでの日々と解錠師の仕事を提供して過ごす日々。その中にはロマンスもあり冒険もある。特に解錠師の仕事ぶりの描写は面白い。(ダイヤル錠という事に古さを感じるが、電子錠では味気ないためか?) 主人公が少年のため、犯罪行為が冒険のように感じられダークな感じはしない。それどころかスリルに満ちた冒険のようで楽しく読むことができた。 他の作品も読んでみたい。
0投稿日: 2012.07.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ミステリの設定と作りは面白いとおもう。衝撃的な過去を背負って以来喋れない美少年、絵と金庫破りの才能、恋、身勝手な悪人ども、そしてちょっとレトロで別の世界感を出している“ポケベル”と“ダイヤル錠”。1999年や2000年にポケベルなんてあったっけ。もうちょっと昔だった気がするけど。1996とかそのあたりじゃない?あと1999年の出来事と2000年の出来事が交差して徐々に疾走感がでてくる構成も、ちょっとほかにありそうでないかんじで○。未来が先に出てきて、そこを知っているからこそ、いまこれから起こる出来事がせつない、そういう気持ちで読めるというのは作者の手腕なんだろう。少年が犯罪に走る理由も、えてしてこういう、自分にとって大事なもの、大切なもの、辛いことを薄めてくれる居心地のいい場所、それを守りたい手放したくない、と思うささいな欲がきっかけなかんじも、リアリティはある。けどなぁ。マイクルの過去やゴーストのことや、ちらちらこれみよがしに出てくるからいっそのこと全貌を知りたい気持ちで読むけれど、知ったところで心は重くなってたりするのよね。あーそうなんだ謎はとけてすっきり!悪は滅びてばんばんざい!な展開ではなくってさ。そこまでちらつかされたから最後まで、って思うけど、知ってしまえば何を心に思えばいいのか自分でもわからなくなる。これたぶん原文で読んだほうがもっと、なんか、クールなんだろうなぁ。385ページの台詞がなんかぐっときた。どうしようもない泥沼から抜け出せなくなったあの瞬間に、“寝ぼけまなこ”から言われる「本物の人生にようこそ」個人的にはここがクライマックスだったな。バイオレンス多めだけどグロくはない。総合的に読みやすいよくできた1作。
0投稿日: 2012.07.09
powered by ブクログ(No.12-55) ミステリというよりサスペンスかな? 内容紹介を、表紙裏から転載します。 『決して動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、全てが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、どんな気分か想像できるかい? 8歳の時に言葉を失ったマイク(マイクル)。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり、芸術的な腕前を持つ解錠師になる。 MWA賞最優秀長篇賞、CWA賞スティール・ダガー賞をダブル受賞した話題作。』 (紹介では「言葉を失った」とありますが、正確には「声を出して話せなくなった」ので、聞くこと、読むこと、書くことは出来ます。) 一番最初に、ここは刑務所で、マイクがこの物語を書いていることが明かされます。 そして時間はあちこちに飛び、ここにいたるマイクの人生がだんだんに分かってくるという構成。 時間が飛び飛びでも、章の始めに場所と何年何月かが書かれているので話が分かりやすくて、読んでいて混乱することはありませんでした。 なぜマイクが話さなく(話せなく)なったのかはなかなか語られなかったので、いろいろ想像しました。真相が分かった時は、やっぱりそこまでのことが起こったからだったのか、と納得しました。 マイクは話さないだけでなく、積極的に自分の考えを伝えようとしません。書いて伝えることも出来るのにほとんどせず、手話もあまり上手くない上使わず、どうしても必要があればわずかな身振りだけで伝えます。このことで、マイクの強い自我と孤独が際立って感じられます。 マイクに対する人々の反応が興味深いです。しゃべりまくる人、無視する人、相手が聞こえていることが分かっていても一方通行だと、会話をすることは難しいのだなと思いました。 最近テレビドラマの「鍵のかかった部屋」を見ていたので、解錠するシーンの映像が記憶に新しくて、この小説で臨場感を味わうのに役立ちました。文章に被る感じで映像を思い浮かべました。 解錠に対するあこがれのようなものと、大切な存在を守りたい気持ちが、犯罪者への道を進み始めるきっかけになってしまったマイク。犯罪小説なのに、犯罪者になってしまったマイクを見守りたい気持ちになりました。これは少年の成長小説としても読めます。 あとがきに「ヤングアダルト世代に読ませたい一般書に与えられる、全米図書館協会のアレックス賞も受賞した」と書いてありました。 そして、読後感がとても良かったの!だから、ラストの方ちょっとだけ都合よすぎじゃない?というところは無視です。 すごく面白かったです。読んで良かったわ。
0投稿日: 2012.07.06
powered by ブクログ解錠師とはつまり金庫破りのこと。10代にして天才的な解錠師(ロックアーティスト)としての才能を見出されたマイク。しかし、彼は幼い時の出来事が原因で一言も口を利くことができない。 彼が解錠師となる経緯と、彼が今の状況に陥った顛末が交差しながら話は進む。 出だしがすこしまどろっこしいところはあるが、そこを超えると話は一気に面白くなっていく。 そして、ちょっと切ない。
0投稿日: 2012.07.03
powered by ブクログ刑務所の中で「君」に宛てて綴る少年の回顧録。少年は幼少時に遭遇した事件以来、声が出せなくなっている。手先が器用で絵描きとピッキングが得意。ある夏休み、心惹かれた少女の気を引くために彼が選んだ方法は、コミック風のメッセージだった。少女との出会いがコマ割りで描かれ、言えなかった言葉を吹き出しに載せて。漫画がボーイ・ミーツ・ガールの小道具に、またそれ以上の表現方法として選ばれたことが無性に嬉しい。 「調香師」のように専門職のディティールを楽しむ作品。
0投稿日: 2012.06.10
powered by ブクログぐぐぐいーっと引き込まれるスピード感。 一気に読めた、ってことはいい作品。 電子セキュリティに触れる機会が多い身としては どうしても、ダイヤルロックのみの金庫って 古いよな、と思ってしまうけれども。
0投稿日: 2012.05.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
お話は天才金庫破りの青年の話なんですが、サスペンス小説要素30%+青春小説70%です。 なかなか面白かったです。 甘酸っぱい青春犯罪ストーリー・・・爽やかではないな。 八歳の時にある事件をきっかけに言葉を失ったマイク。 だが彼には特別な才能があった。 絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。 やがて高校生となったマイクは、ひょんなことから犯罪組織に巻き込まれ遂には金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になる。 決して自ら犯罪を企てる事は無く犯罪チームに雇われる形で金庫を開ける。 そのチームには一流のプロもいれば素人同然の奴らもいる。 プロの金庫破りとして仕事をしていく青年と、その青年が金庫破りになるまでの出来事が二つの時間軸で交互に描かれる。 こういう手法は別に珍しくないですが、この二つの時間軸がほぼ一年と言う狭い範囲であるのは珍しい。 話の運びが多少強引な点は否めませんが楽しめました。
0投稿日: 2012.05.03
powered by ブクログ鍵を開けるというのは、それだけで冒険心をくすぐられるキーワードだよなぁと思いました。ロマンあふれる主人公の語り口が読んでいて心地よい。
0投稿日: 2012.04.27
powered by ブクログクライマックスはプールの穴堀。高校生の心情描写が秀逸。青春小説すなー 構成が面白い。最初から物語に引き込む工夫だろう 錠の説明は読み飛ばし。最後のデジタル式との対決は味気ない ゴーストからの金庫破りの伝授はもっと濃密であって欲しかった。物足りない。師弟関係に思えない。弟子が勝手に成長した印象
0投稿日: 2012.04.08
powered by ブクログ最近のポケミスで面白い本に出会うことが多いが、これは秀逸な作品だった。 解錠、つまり錠前を開ける天才的技術を身に付けた少年が、心なくも犯罪組織と関わりをもっていく物語だが、この少年のキャラクターの純粋な部分がみずみずしく伝わってきて、読後感のよい小説になっている。 クライムノベルであるとともに、それ以上に少年の成長物語である。 気が早いけれど、個人的には2012年度のベスト5クラスに入る。 ミステリーファンにお薦めの一冊。 思えば、この作者の第1作は買って読んだなあ。 まあ水準作ではあったけれど、その後は読まなくなってしまった。 この本の後書きを読むと、そのシリーズの何冊かは日本で未訳とのこと 翻訳ものは、今日本では売れないんだな、と思わされる。
0投稿日: 2012.04.05
powered by ブクログ子どもの頃、ある事件に巻き込まれたことがきっかけで、口をきくことができなくなったマイクル。彼には得意なことが2つあった。1つは絵を描くこと。1つは鍵を開けること。 やがて彼は、彼の能力に目を付けた者たちに引きずられ、泥沼にはまるように犯罪に荷担していくことになる。何の痕跡もなく建物に忍び込み、金庫の鍵を開けることが出来れば、犯罪には申し分なしだ。 物語の舞台は、高校生だったマイクルが犯罪に関わるようになる少し前とその1年後を行き来する。しかしもちろん、もう1つ、彼が立ち返らなければならない舞台がある。すべての始まりとなった8歳の時の事件だ。この事件に、彼が、いつ、どのようにして向き合っていくのかが、この物語の1つの読ませどころでもある。 非常に映画的な物語である印象も受けるが、1点、映像化が困難ではないかと思われるのは、鍵を開けるシーンだ。大半の読者は解錠の経験などないだろう。しかし、この小説の秀逸な描写には、まるで自分が解錠をしているかのごとき感覚を喚起させるものがある。読者の手元で金庫がカチリと微かな音を立てて開くのだ。文章でなければなしえない仕方で。 犯罪小説であるには違いないが、これはまた、恋と焦燥と希望と絶望に満ちた、青春の物語でもある。 読後感が意外に爽やかなのは、マイクルの恋が悲恋ではないことと無縁ではない。マイクルと恋人アメリアの間で交わされる漫画のやり取りは、ロマンティックで美しい。 (いささか陳腐な重ね合わせだが)幼少時の事件で閉じ込められたマイクルの心の解錠が叶うのかどうか、これもまた、本書のキーポイントだろう。 *2011年アメリカ探偵作家クラブ(MWA)エドガー賞最優秀長篇賞、英国推理作家協会(CWA)スティール・ダガー賞ダブル受賞作。 *個人的には、昔、3年ほど住んだことのあるアナーバー(ミシガン大学の本拠地)が出てきて、意外であっただけにうれしかった。通りの名前まで出てきて驚いたが、裏表紙には作者がミシガン大学の出身とあり、なるほどと納得。 主な舞台はミシガン州の別の場所なのだが。 *解錠する人を”the lock artist”と言うのは知らなかった。artistには芸術家だけでなく、名人・達人、そして詐欺師・ペテン師の意味もあるようだが、語感としては後者の色が入っているのか・・・? もしかしてrock artistと掛けてるところもあるのかな・・・?(いや、これは違うか、いくら何でも)
1投稿日: 2012.04.02
powered by ブクログ勧められて読みました。口を利かない少年が、解錠の才能を開花させるのですが、それを悪い大人に利用されます。過去と現在を同時進行で語るという映画のような作品です。鍵を開けるときの描写がすごいようなのですが、素人にはよく分かりません。面白いというより、ちょっと暗いので、まぁまぁかなと思いました。
0投稿日: 2012.03.31
powered by ブクログ犯罪小説というより青春小説。YAといってもいいかも。マイクルとアメリアの互いを思うピュアな気持ちに癒された。読後感もよい。 タイトルの「解錠師」からは、17歳のマイクルというより、師匠のゴーストみたいな人が出てきそうだけど、原題は「The Lock Artist」鍵を開けるシーンはまさにアートな世界。悪いことのはずなのに、魅了されてしまうのもわかる気がする。
0投稿日: 2012.03.10
powered by ブクログ口のきけない少年が、どうして解錠師(金庫破り)になったのか?一人称で過去と現在を交互に描いていく。一人の少女に恋心を抱く過去と少女と一緒になるために大仕事をやってのけようとする現在。先を知りたいと思うところで過去と現在が入れ替わり、読み進まずにはいられない。少女との絵を介したやり取り、金庫との触れ合いがとても心に染みいる。なかなかの傑作。
0投稿日: 2012.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幼少期、ある事件に遭ったことから口がきけなくなったマイクル。やがて高校生となった彼は、絵を描くことと、錠を開けられる才能を持つことがきっかけで、自らも思いがけない人生を歩むことに…。 牢屋でマイクルが独白するところから物語は始まる。そして解錠師となる前となってからの二つの時間軸が交互に語られ、前者で何故解錠師になったのか、後者で今に至るまでが明かされる。この構成は読みやすいとは言えないが、ストーリーの山場=マイクルの人生の最大の転機を追う楽しさがあった。 解錠すればするほどのっぴきならない状況に嵌り、後には引けなくなるのは不運で同情を誘い、鍵を開ける場面は描写が細かく緊張感が張り詰めて面白い。 初恋の相手アメリアとの恋バナは、はじめからうまくいきすぎて、絶対罠だと思った。得体のしれないバンクスのことと合わせて、肝心なところで結構都合よくことが運ぶ印象。 てなことをいいつつも、大きくまとめるとやっぱり「おもしろい!」 MWA賞最優秀長賞・CWA賞スティール・ダガー賞ダブル受賞作。 The Lock Artist/Steve Hamilton/2009
0投稿日: 2012.02.24
powered by ブクログCATVのAXNミステリーチャンネルのブックコーナー?で紹介されていた本。 犯罪者だけど、芸術家のような仕事ぶりで金庫を破る主人公マイクル。 彼が口をきけなくなった原因となった事件は、物語の後の方にならないと語られない。 この事件が明らかになることで、主人公が解錠しなければならない理由の1つがやっと判る。更に女のように金庫を扱える理由でもある気がする、母の子宮に抱かれるようにではないが金庫に抱かれた経験が。 エンディングも、マイクルが出所した後の希望をのこしていて、ミステリーとしてだけでなくジュブナイル作品としても楽しめると思う。
0投稿日: 2012.02.22
powered by ブクログそもそもなんで、 アメリアがマイクルに惹かれたのかが、 よくわからなかった。 2 つの時制の物語から作品を構成する手法は、 割とよく出会うなぁ。 ニヒルな少年の成長物語 + 心情豊かな犯罪物語ってところか? 2011 年 アメリカ探偵作家クラブ賞(MWA賞)エドガー賞長編部門受賞作品。 2011 年 英国推理作家協会賞(CWA賞)イアン・フレミング・スチール・ダガー賞受賞作品。
0投稿日: 2012.02.20
powered by ブクログ小さいころのある出来事をきっかけに口を聞くことができなくなった少年が金庫破りになって波乱に満ちた生活を送る話。2011年アメリカ探偵作家クラブのエドガー賞最優秀長篇賞と英国推理作家協会のイアン・フレミング・スティール・ダガー賞をダブル受賞したあって、読むうちにぐいぐい引き込まれました。
0投稿日: 2012.02.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やはり最初は、危惧していたように、行きつ戻りつする語りがもどかしく。でもマーシュのプールを作るあたりからスピードがついてきました。アメリアとの痛々しい恋。それにしてもマイクルがあまりにも周りに振り回されっぱなしなのにはイラッとします。本人の内なる声でさえ警戒信号を発し、本人もそれはわかっているのに・・・イライラ・・・。こんなふうに感じてしまうのも結構はまってる証しかもね。解錠する場面はすばらしいです。実は言って(書いて)あることは全く理解できないんだけど、それでもこういう職人的な場面を読むのは大好きです。
0投稿日: 2012.02.15
powered by ブクログ最初の1行から読者を巻き込む形で始まる。マイクルが言葉を発せなくなった訳とは?犯罪に手を染めていくマイクルはどうなる?ラストまで飽きさせることなくストーリーは展開していく。
0投稿日: 2012.02.03
powered by ブクログ8歳の時にとある事情で声を失った主人公の特技は絵と解錠。ひょんな事から裏社会に取り込まれ…。この歳にして「ハヤカワ ポケミス」初体験(笑。金庫を破るシーンがリアルだという宣伝文句ですがあまり興味も湧かず。「とある事情」も予想通りで平凡かと。
0投稿日: 2012.02.03
powered by ブクログ外国文学って、情報がないの読んでみようって気持ちになかなかならないのですが、今回は、エドガー賞受賞作ということで、初めてスティーヴ・ハミルトン氏の作品を読んでみました。 一言でいうと、「面白い!」です(笑)解錠師というプロの金庫破りの話なんだけど、過去の出来事が原因で声を出すことができない若い主人公。ささいな事がきっかけで、金庫破りになってしまったけれども、泥棒って感じを受けない、というか主人公がそういう気持ちを持っていないのではないのかな~? ジェフリー・ディーヴァ―の作品ほど、大どんでん返しみたいなものはないけれど、淡々とした話の流れの中にも、すごくドキドキする感じが、とても私好みでした♪
0投稿日: 2012.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
幼少時の事件がきっかけで自分の声を失った主人公・マイクル。 プロローグで、彼はどうやら刑務所の中で10年を過ごしてきたことがわかる。 彼はその時点でも声が出せない。彼がこれまで人生について述懐しようとするシーンでプロローグは終わる。 声を失ったマイクには、二つの才能が与えられた。 ひとつは絵を描くこと。もう一つはどんな錠でもあけることができる解錠師《ロック・アーティスト》となれたこと。 前者は彼の恋心を表現する唯一の手段であり、後者は暗い犯罪に身を落とす象徴のようでもあった。 1999年の夏と2000年の夏を交互に語る一人称小説であり、 主人公が口の訊けない人物である小説を書くとなると、高い技術を要すると思うがしっかり描きこめている。 ミステリというよりは青春小説に近いが、 トマス・H・クックの「緋色の記憶」「夏草の記憶」のようでありながら、 最後に希望を持たせる描写には胸をうたれた。
0投稿日: 2012.01.22
powered by ブクログ面白かった。ストーリーテリングに秀でているというわけでもないのだが、気がつくと読み終えていたという感じ。口のきけない少年、トラウマ、錠、犯罪者集団、恋──ありがちな要素が完璧な割合でブレンドされているので、ただのよくあるミステリでは決してない。 言葉を失った主人公の一人称が読み手に与える印象は大きい。そこを最大限利用して、読者の共感を誘う作者の手腕が巧い。話せないハンデなどどこ吹く風、作中のストーリーは多くの動きや会話に支えられ、少年の語りと併せて、静と動の対比が作品にメリハリを与えている。 解錠師としてのテクニックや緊張感を描くシーンも面白いが、もうひとつのストーリーである少年と少女の恋物語に惹きつけられた。言葉の代わりに得意の絵で会話するシーンは素晴らしく、少年のトラウマの真相と共に、このふたりの行く末の吸引力は半端ない。 ラストのやりとりはやられた。脳裏に焼きつくイラストと、少年の決意が余韻となって長く残る。施錠されているのは金庫だけではない。頑なな少年の心もロックされたまま。ダブル・ミーニングなタイトルの意味と、地味に計算された構成の妙に感服する秀作。
0投稿日: 2012.01.20
powered by ブクログ過去の事件が原因で声を発しなくなった少年が、金庫破りの天才【解錠師】として活躍する現在の姿と、そこに至るまでの過去の出来事が交互に描かれていきます。 個性的な犯罪者達、犯罪組織内の軋轢、手に汗握る金庫破りが楽しいクライムサスペンスでもあり、過酷な現実を生きる少年の心模様や初恋が切ない青春小説でもありました。 全く喋らず容姿端麗で心に傷を持ち、絵と金庫破りの天才的な才能を持つという主人公はこれだけ聞くと超人化しているのですが、この一風変わった少年に対する周囲の反応と、少年の語りのギャップが楽しく嫌味がないです。 建屋に侵入し、セキュリティーと迫る時間に怯えながらの息詰まる金庫破りのシーンは緊迫感と迫力がありわくわくします。 ぴたりと時間が止まり、金庫と少年の「二人」だけになったような描写が美しく、没頭していく少年の姿がかっこいいです。 一方で、一途な少年が恋をした少女と絵で心を通わせていく過去の物語がロマンティック。 必ず幸せが待っているはずだと思わせるラストが爽やかでした。
0投稿日: 2012.01.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どんないきさつで解錠師になったのか。 幼少の頃に受けたショックで口がきけない主人公の半生を描く。 終止しゃべる事のない、若き解錠師が中々ハードボイルドでいいキャラ。 彼女と絵で会話する所は結構好きなシーン。 もちろん南京錠や金庫などを解錠して行く様は、超一流の金庫破りに取材しただけあって、緻密でリアリティがあって醍醐味がある。 もう少し人物相関が緻密だったらという所だけが残念。 ミステリーというよりもむしろ青春小説といったテイストだった。
0投稿日: 2012.01.13
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装丁のイメージとはちょっと違い、とても瑞々しい青春ストーリー。 幼い頃に心の傷を負い、言葉を話さない主人公。ひょんなきっかけから犯罪への道へと足を踏み入れてしまい今は監獄にいる。 どんないきさつがあって犯罪と関わるようになり今に至るのか、その前段で過ごしたまっとうな日々と彼女との出会い。2つの時間軸を交互に描きながらストーリーが展開される。 犯罪もからみ、ミステリ仕立てではあるが中心となる謎は犯罪自体ではなく主人公の過ごしてきた人生と未来。自分的にはとても活き活きとした物語だと感じた。 ただ、青臭い、僕と彼女の物語が好きでない人はそれほどおもしろくないかも。
0投稿日: 2012.01.08
powered by ブクログLock Artist8歳で親を亡くし、同時に言葉を失った少年マイクル。彼には、絵を描く、そして鍵を開けるという2つの才能があった。愛しのアメリアを危険から遠ざけるため、「デトロイトの男」に絡め取られ、転がる石のように犯罪に手を染めていくマイクル。彼はいつしか凄腕の金庫破りとなり、それ故にアメリアとは断絶した生活を送っていた。彼に明るい未来はやってくるのか。面白いけど、いまいち。まず2つの時系列を並行して進める書き方に特に効果が感じられず、ただ鬱陶しい。ヒロインのアメリアのメンヘルビッチなキャラクターを考えるとこんなオチはアンリアル。装丁はわりと好きです。
0投稿日: 2011.12.27
powered by ブクログミステリより青春小説のくくりにするべきかもしれない。 この年末にきて、2011年の海外ミステリのベスト1か2か迷う1冊に遭遇。 おもしろかったなー。 ミステリアスな主人公のマイクルは、幼少期のでき事で口をきくことができなくなった17歳の少年。解錠師としての天賦の才能から犯罪の道へ流されていくのが、思春期の少年の真っ正直な正義感やかたくななほどの矜持からだというのが切ないようです。 青春期のままならなさ、大人たちの狡知に抗えない幼さが、いっそいとおしいくらいで。 しゃべれないマイクルの心の中の独白という語りが、彼の繊細さをあぶりだすようで魅力的でした。 最終的に彼にもたらされた希望が、せつなくも美しいと思いました。 文句なく5つ星。
0投稿日: 2011.12.24
