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総合評価

266件)
4.0
87
90
61
8
2
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    歴史を出来事通りに伝えるのと、誰かの意向を介して伝えるのと。情報を鵜呑みにする者、疑う者。情報の受け皿を狭くしてはならない。たくさんの見方があって、固執するべきではない。

    0
    投稿日: 2014.08.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映像化に向いている作品だと思いました。主人公ではなく、子供が主体となる無血の敵討ち劇。源吉の生き方は美しかったし、秋谷が代官を殴るシーンはかっこよかった。手軽に読めるエンタメ小説として、充分に面白かったです。 ただ、個人的にこれといって心に残るような興味深い要素を見付けられなかったため、星3つとさせていただきました。

    0
    投稿日: 2014.08.03
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    武士の世界。如何に生きるか、という事を考えさせられるような一冊です。 秋谷のような父親がいたらかっこいいだろうなぁと思いました。世の中のお父さんに読んでほしい一冊です。

    1
    投稿日: 2014.07.28
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    庄三郎が秋谷のもとに出向いてから三年の月日を、この一冊にしているので時の経過がとても速い。 というより、文のスピードが速い。 だから、状況をいまいち実感出来ないのが残念なところ。 秋谷の武士として生きる様を確かに感じるけれど、庄三郎が人として成長していく流れは実感しにくい。 郁太郎もはじめは駄々っ子だったけれど、源吉の死に一歩大人へと前進する。その流れも速すぎていまいち。 源吉は終始「心の綺麗な人」であり続け、もしかしたら作中で死んでしまうかも、と思った矢先、案の定、郡方目付のひどい拷問の末、あっさり逝く。 もっとここは大事にしてほしかった。 源吉の言葉は作中で、秋谷を凌ぐほど重みがあって、かつ純粋なものがある。 何度源吉の言葉に胸を打たれたかわからない。 源吉の死が郁太郎と庄三郎にもたらす影響は、切腹を命じられても執行猶予のある秋谷よりも、もっと大きいはずだ。 家族想いで、人として見上げる精神を持っており、それでいて郁太郎と同じ年齢にして、家族を守って死んでいく源吉には、もっとフォーカスをあててほしかった。 庄三郎と郁太郎が成長していく過程には、源吉の死と、秋谷の死の両方が内在していると思う。 そして、最後に中根兵衛門が、秋谷が切腹を受け入れる理由として、 「命を懸けて村を守り、一揆を止めた」 と言っているが、はたして本当にそれだけだろうか。 それは確かに最後の最後まで秋谷が武士の心を貫いたということだが、本当に武士の心を貫いたと言うなら、お由の方への想いが必ずあったからだと思う。 お由の方とは最後の長久寺で密会をし、そこで想いを確認している。 不義密通として切腹を命じられることになった事件の日に、秋谷は確かにお由の方への想いがあった。これに責任を取るためにも、切腹を受け入れるという一つの想いがあったと思う。 秋谷は作品中、切腹を免れようと動くことは一切ない。 あの夜、自分の心に確かにある想いを、知っていたからだと思う。 これはあくまで推測にすぎないのでなんとも言えないけれど。 もう少し大人になってから、もう一度読み返したいと思う。

    1
    投稿日: 2014.07.26
  • 登場人物たちの感情を抑制した“凛”とした文体、読後にじわっと来る感動が味わえる

    私としては初めて読む葉室麟氏の小説。さすがに直木賞受賞作ではあると思う。氏の文章の特徴であろうか、一貫して凛とした文体であり、特に前半は登場人物たちへの感情移入を抑制したセンテンスが続く(人によっては退屈に感じるかも)。終盤に入り、村の少年の死をきっかけに一気にクライマックスに突き進んでいくが、ここでも抑え気味の文体がむしろ心地良い。一気に涙腺が崩れることなく、読後にじわっと涙腺が緩む小説を久しぶりに味わった。

    3
    投稿日: 2014.07.21
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    私にはあまり内容がなかなか入ってこなかったが、ミステリー要素があったりした。そこまで時代小説という感じはしなかった。風景描写は美しく描かれていたかな。

    0
    投稿日: 2014.07.06
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    日本人に産まれて良かったと思うような傑作時代小説。第146回直木賞受賞作も頷ける。これほど心に訴えてくる小説は無い。 不始末により切腹と引き換えに幽閉中な戸田秋谷の監視を命ぜられた檀野庄三郎…秋谷の元で過ごすうちに庄三郎が行き着いた場所は… この時代小説の面白さは、我々に武士としての志と清廉な生き様を示してくれるだけではなく、庄三郎が秋谷が幽閉された理由を解き明かすミステリーの要素も秘めているからではないだろうか。 あまり時代小説を読まぬ自分でも、驚くほど素晴らしいと思う小説だった。

    5
    投稿日: 2014.06.25
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    藤沢周平ほどあっさりはしていないが、池波正太郎ほどこってりでもない、そんな塩梅で味付けがなされた、"武士の世界"。 現代に生きる軟弱な私どもには到底思い及ばない、不自由ではあるけれども清廉で高潔な武士たちの生き様が、鮮やかに描ききられている。 あまりに不器用極まりない戸田秋谷だけは何とかもう少し融通利かったんか…と思うほど。 ミステリーっぽいアレンジが若干施されているのも、物語に厚みを増している。 中根兵右衛門の、悪でありながら気骨を見せる終盤の姿には、武論尊/原哲夫作品に通じる空気を感じてしまった。

    0
    投稿日: 2014.06.07
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    東京出張の慰みにと、直木賞受賞の帯に惹かれ。 書き出しから、藤沢周平の匂いがぷんぷん。 オリジナリティーが感じられないからか、なかなか感情移入できず。 矛盾するけど、それなりに没入して読んだのも事実。 よくわからん。

    0
    投稿日: 2014.06.01
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    最初の出だしが、いかにも。。。というか、言葉を飾りすぎているように感じたので、若干冷めた感じで読み始めた。 源吉は子供なのに、大人だねぇ。人格者といっていいかもしれない。源吉の周りの大人たちの愚かしさが際立つ。今の中学生と比較すると、その落差に呆然とする。 迫り来る「死」への恐怖を克服するため、未練を断ち切る戸田秋谷に、慶仙和尚がかける言葉「まだ覚悟が足らぬようじゃ。未練がないと申すは、この世に残る者の心を気遣うておらぬと言っているに等しい。この世をいとおしい、去りとうない、と思うて逝かねば、残された者が行き暮れよう。」が厳しい。 「死」への恐怖を克服した上で、家族や親しい者たちを気遣い、この世に未練を残せと、こんな心持ちで日々を過ごすことができるのか?自分の心持ちや暮らしぶりを見つめ直してみよう。

    0
    投稿日: 2014.05.31
  • 冒頭部分から、その世界に引き込まれます。

     主人公の一人である若い武士が、目的地に向かう途中から物語は始まります。その風景描写はまさに純文学の世界です。直木賞受賞作ですが、これを大衆文学と呼ぶには、申し訳ない気がします。  10年後に切腹することが決まっている武士の元に、若い武士が、それを監視するという目的で送り込まれてくるわけですが、それが運命の日まで、あと3年という時期。この期間が絶妙です。その3年の間、寝食を共に過ごす内に、武士とは、人間とは、はたまた生きるとはということを若い武士は、学ぶと言うより、体感することになります。  武士社会の理不尽さ、人間の欲望に対するあさましさ、おろかさ、そして潔さ。きっかけとなった事件の謎解きの面白さ(けっこう込み入っている)もさることながら、思わず「おまえの生き方はどうなんだ?」と襟を正したくなる作品です。  タイトルは、蜩がその日その日を懸命に生きていることからとったと物語の中で説明されています。読む前は、あの悲しい鳴き声から、切ない話なのかなと思っていましたが、さにあらず。涙の中にも、すがすがしささえ感じさせる秀作であります。是非、時代小説ファン以外の人も、一読をオススメします。2014年秋には、映画も公開されるとのこと。役所広司と岡田准一が、どのように役を演じるのか今から楽しみです。

    30
    投稿日: 2014.05.29
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    「それは、未練というものでござる」 ゆっくりと確実に時がきざまれる様がけっこう切ない一方で、四季の描写が絶え間なく織り込まれてて飽きない。そして、主人公が刃傷沙汰を起こした幼馴染とそれぞれ道を違えながらも再び認め合うところがわりと鮮烈で印象に残る。

    0
    投稿日: 2014.05.23
  • 日本人のこころに響く秀作

    江戸中期の豊後国羽根藩。郡奉行の藩士戸田秋谷は、ある事件の責を追われ十年後の切腹とその間の家譜編纂を命じられ、山あいの村に幽閉されていました。 その監視役を任じられた庄三郎が秋谷と共に過ごす日々から感じ得た、人が生きるべき道とは・・・。 淡々とした筆致で描く、自分の役割をひたすらに全うする秋谷の心奥深くの信念の篤さに心震わされます。そして人の信念は他人をも変えることが、ごく自然に読む者に伝わってきます。 日本人の誰もが持っている清冽な心を思い出させてくれる秀作でした。

    7
    投稿日: 2014.05.22
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    如何に生きるか、如何に死ぬかをその精錬な立ち振る舞い、芯の通った言葉で教えてくれる戸田秋谷に心を打たれた。家族の織江、郁太郎、薫にも伝えた潔さと命の大事さは読み手にもしっかりと伝えられる。直木賞受賞の名作。

    0
    投稿日: 2014.05.20
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    最後の最後に胸が熱くなって泣いてしまいました。 秋谷をはじめ、彼をとりまく家族や、庄三郎が、懸命にその日1日を生きる姿に、自らの生き方を改めて考えさせられました。 人は自分に不利益な状況になると分かると、どうにか自分のいいように状況を変えられないかと考えてしまいがちだと思います。秋谷のように立派な生き方はなかなかできないと思いつつも、私も周囲への心遣い、大切な人達への愛情、そして確固たる信念を持ち日々を過ごしていきたいと感じました。 また、物語に登場する源吉の姿にも考えさせられるものがありました。自分の現状に不満があっても、それを変えるのは難しいこと。いやだいやだと思うのではなく、いかにして与えられた環境で自分を咲かせるのか、どれだけ周りの人間を幸せな気持ちにさせられるのかが大切なのだと感じました。

    0
    投稿日: 2014.05.15
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    不始末の罰として,向山村に幽閉中の戸田秋谷の元へ遣わされる庄三郎.秋谷は前藩主の側室との密通により,10年後の切腹を命じられていた.その期限まで残り3年.誠実な秋谷と接するうちに,秋谷が無実であり,藩の根深い陰謀を知ることとなった庄三郎は・・・.直木賞受賞作品.これぞ武士,凛とした男の生き様は素直に感動しました.傑作だと思う.

    0
    投稿日: 2014.05.15
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    秋谷のような覚悟をもった生き方はできるべくもないですが、 それでもつい自分自身の生き方を省み、はぁ・・とため息をついてしまいました。 毎日の通勤電車の中で途切れ途切れに読み進めましたが、 いつかじっくり再読したいです。

    0
    投稿日: 2014.05.12
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    新聞の記事で紹介されていたので読んでみた作品 ミステリーっぽい部分が予想より多かった 秋谷の一貫した志は凄いと思うけど 感動作と紹介されていたので期待した分 淡々としてた印象が残念 郁太郎と源吉の話は「壬生義士伝」思い出した

    0
    投稿日: 2014.05.05
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    終盤で本が行方不明になり、 2ヶ月以上空いた後にまた読み始めたものの、 何を感じながら読んでいたのか思い出せず、 感情移入できないまま終わってしまった。 全部私が悪いんです。

    0
    投稿日: 2014.05.02
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    時は、江戸時代。 前藩主の側室との密通の廉で家譜編纂と10年後の切腹を命じられた秋谷が暮らすのは、九州の山間の村でした。 そこに遣わされた庄三郎の目を通して感じる清逸な世界観と美しい自然描写に心が洗われました。 10年後の切腹の命、すなわち余命は10年。 それも、病で命を落とすのではなく、自らの手で愛する家族のいる世界を後にするのは想像を絶する痛みでしょう。 その葛藤が書かれているのかと思いきや、主人公は清廉な人柄で、心静かに穏やかに、確固たる信念を持って生きていました。 限られた生をどのように生きていくか、人間らしく、親らしく、夫らしく生きるとはどういうことか、常に心に抱きながら生きているからか、主人公の人との関わりのなんと深くやさしいことか。 自分の生き方について改めて考えさせられました。 ひとは心の目指すところに向かって生きている。 心の向かうところが志であり、それが果たされるのであれば、命を絶たれることも恐ろしくはない。 私もいつか、そんな風に思えるんだろうか。

    6
    投稿日: 2014.04.29
  • 秋の夕暮れ

    期限を決められた命の中で、信念をもって自分の役目を全うするお侍さんと、その期限の日までの見張り役として派遣された主人公。 主人公や周りの人たちは、そのお侍さんの生き方に影響されながら成長していきます。 期限をきめられてなぜ切腹しなければならなくなったのか。 読み終わると、夏から秋に季節が変わるときのようなさみしい感覚になりました。

    3
    投稿日: 2014.04.16
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    母のすすめで読むことにした一冊。途中、年度末の激務に読書時間を捻出できずに時間がかかってしまったが、後半は一気に読んでしまった。郁太郎の源吉への思いを貫くくだりは、子どもでも信念を持って突き進む力強さに溢れていて、清々しい。

    0
    投稿日: 2014.04.13
  • 自分の生き方を考えさせられます

     直木賞受賞作だから、面白いに違いないと思い、読みました。最初から引き込まれ、あっというまに読めてしまいました。  秋谷の切腹の原因になったからくりの謎解きあり、主人公の恋模様あり、息子の成長の記録あり、家族愛あり、若いころの初恋の記憶あり、いろんな要素がからんでいて、読み飽きません。最後は、さわやかに泣ける作品です。  秋谷の生きざまを通して、自分の生き様も考えさせられました。

    4
    投稿日: 2014.04.10
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    読み応えがあった。人はいかにして死ぬか、つまりは、いかにして生きるか。自分の信じた道を全うできたら、人の評価はどうであれ、幸せなことだと思う。

    0
    投稿日: 2014.04.08
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    切腹が決まっている豊後国羽根藩士戸田秋谷の生き方に心打たれる。また、秋谷に触れ変わっていく庄三郎や友のために正しいと思う事をやり通す郁太郎の成長にも人としての清々しさを感じる。

    0
    投稿日: 2014.03.31
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    腹切りを申しつけられ、家譜の編纂をして 家族と慎ましく日々を過ごすた武士、戸田秋谷を 監視するため遣わされた檀野庄二郎。 戸田の人となりを知り、ともに暮らす家族の温かさに ふれてなんとか減刑にできないかと画策するが…? 死までの日々を描いた作品、と聞いて重松清『その日のまえに』をイメージしたが、ただせつなく描くというよりも時代小説の村社会らしい争いや、家譜に残された 秘密を探るなど「死」を見つめるだけでない読みどころも。 終盤は戸田と檀野よりも、戸田の息子とその友人との 話がひとつの山場となって描かれる。

    1
    投稿日: 2014.03.31
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    ☆14年3月26日のゲスト紹介本☆ ストーリーもさることながら、お勧めなポイントは文章の美しさ。特に、単なる叙景ではなく、それぞれの場面でその人物の心情が反映された情景描写は胸に響くものがあります。 いまHOTな男、岡田君主演で映画化もされる本作、今のうちに読んでみてはいかがでしょうか。 紹介者:おこちゃん Written by:Tatsumi

    0
    投稿日: 2014.03.26
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    10年後の切腹が決まっていながら、家譜の編纂に全てを捧げる男を監視する命を受けてくる主人公。 そばで村での騒動や政府の謀に巻き込まれながらも、生きるということについて深く考え、成長する。 秋谷の助命が叶うかも、叶わないかもとはらはらするのですが、物語の本質はそこではなかった。 切腹の前の秋谷が未練はないというのに対して、和尚が残されたものの事を考える未練は持たなくてはいけないと諭すところが印象的で、涙が出ました。

    0
    投稿日: 2014.03.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2013年10月から2014年3月20日までに読了した本。 この期間、読書メモをさぼっておりました。 とってもよかった! 10年後の8月8日 秋谷 庄三郎 郁太郎 家譜編纂 武士や!

    0
    投稿日: 2014.03.24
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    淡々としてたけど心に染みる話。 凛々しい武士の生き様。 きっと受け継がれていくんだろうな。 ちょっとミステリー要素もあったりして楽しめた。 情景描写がとても美しい。 源吉…… 映画楽しみ!

    0
    投稿日: 2014.03.22
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    10年後の8月8日に命を自ら絶たなくてはならない、それも理不尽な理由で。そのスケジュールを受け入れた男が周りに与える様子が描かれる。 後半、敵役の男の台詞「不思議だな。そなたは目立ったことをなすわけでもないのに、関わる者は生き方を変えていくようだ。心がけの良き者はより良き道を、悪しき者はより悪しき道をたどるように思える」この台詞が物語の大筋。 自刃の前でも揺るがず思い残すことはないと言った、非の打ち所がない男に和尚が一言、「まだ覚悟が足らぬようじゃ」。 推理小説の要素もある時代小説。さすが直木賞受賞作。

    0
    投稿日: 2014.03.14
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    秋谷の武士らしい清廉さは素晴らしく、感動的でしたが、それ以上に感動したのが源吉でした。あの歳であそこまで悟っているとは…。最後はもしやああいうことになるかと思っていましたが、まさに見事でした。源吉に教えられることがたくさんあったような気がします!お話は藤沢さんぽかったですが、他の作品も読んでみたいです。

    0
    投稿日: 2014.02.23
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    ベロ出しチョンマ+浅田次郎風味を、藤沢周平に憧れて九州でやりました。ので、お家の記録を元にミステリ仕立てなのも面白いし、長距離特急の中で気軽に読み切れる。が、読み返しはしないだろうなァ。気になったのは切腹騒ぎを免ぜられて隠居扱いとなった主人公が、幽閉後切腹、という家の娘を娶ったところ。どうやら娘の家の方は、主人が切腹後許されて息子が家督を継がせてもらえそうではある。ので、入り婿ではない。どうやって生計を立てる気だ?

    0
    投稿日: 2014.02.15
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    時代物なのに入り込みやすかった。 ただ、万作などのその後が分からず、呆気なく終わった印象。 人情ものかつ時代物という事で、どうしても浅田次郎と比べてしまう。 でも、また葉室さんの作品を読みたいと思った。

    0
    投稿日: 2014.02.14
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    終盤から物語のテンポが良くなっておもしろくなっていきましたが、序盤〜中盤は登場人物も多く、伏線もよくわからないままに進んだ感じでした。しかし、あの死は納得いかないなぁ…

    0
    投稿日: 2014.02.14
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    期限が刻々と迫っていく緊張感が心地よかったです。 最初は緩やかに時が流れ、物語が進むにつれて、時の流れが早くなっていきました。庄三郎もそんな風に感じていたのでしょうか?

    0
    投稿日: 2014.02.14
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    己に恥じないような生き様、動じない心、秋谷の成熟と郁太郎の成長、守るべきものと信念、己の定めに抗わず、静かに強く生きること・・・ 読後、背筋がしゃんと伸びる心地がした。

    0
    投稿日: 2014.02.07
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    早いうちから話が動き始めたので入り込みやすかった。秋谷が人格者なのはいいけれど最後あたりは、秋谷が言っているんじゃなくて作者がそれを言いたいだけ、な風があってそこが鼻についた。あと郁太郎が子供っぽいような設定の割に、最後の方は言うことが大人すぎて、無理矢理感があった。 庄三郎が秋谷の元へ行くきっかけを、作った慎吾も、あっさり庄三郎に会いに来て意味不明。

    0
    投稿日: 2014.01.29
  • 凛とした主人公の生き方

     主人公は、先代の藩主に10年後の切腹を命ぜられて、山間の村に幽閉されています。  主人公が切腹を命ぜられる原因となった事件とその真相の謎解き、藩の悪政と一揆を起こしそうな農民たちの様子を縦糸と横糸にしながら、主人公の武士の矜持をもった生き方が抑えた筆致で描かれています。  読み終わったとき、静かな感動に包まれます。

    5
    投稿日: 2014.01.29
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    「秋月記」に続き葉室麟さん2冊目。 秋月記よりもさらに、情景描写も素敵で最初の1ページ目から一気に物語の中に引きこまれてしまった。 戸田秋谷の作中の最初から最後まで何事があってもずっと変わらぬ姿勢と人との関わり方がとにかくかっこよかった! そして、秋谷に関わりだんだんと感化されて自分の意思を固めていく庄三郎も、素直に成長する郁太郎も、もしかしたら秋谷よりも立派に現実をありのままに受け止めて自分のなすべきことを知っている源吉も、とにかく魅力的な登場人物がてんこもり。 途中チラッと名前の出てきた田沼意次とか、時代小説を読むと色んな作家の描く色んな小説が少しずつリンクしていて面白いなーと、再確認。 半分以降は、もうほとんどずっと泣きながら読んでました。

    0
    投稿日: 2014.01.27
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    悲しくも静謐で美しい。この人間として厳しく正しくあらんとする武士精神こそ、日本が受け継ぐべき世界遺産。

    0
    投稿日: 2014.01.24
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    静かなお話。その中で武士として生きる人たちの強さがにじみ出ている。死を受け入れている者は本当に大切にしなければいけないことが分かっている。

    0
    投稿日: 2014.01.23
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    物語の底流には3年後の切腹を受け入れ淡々としている武士・秋谷の落ち着きや静けさがあり、それにはとても共感できない・・・が、 秋谷へ次第に情をうつしていく監視役の青年・庄三郎の戸惑い、あきらめ、変えようとする決意や行動には寄りそって読めた。 生きる時代が違えども変わらない思いがある、時代小説にはそんな心強さをもらっている。

    0
    投稿日: 2014.01.22
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    架空の小藩を舞台にした矜持の武士(たち)の物語。 恨みや謀などの歴史的流れが通底にあるが、爽やかに描いているのが特徴。

    0
    投稿日: 2014.01.21
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    山あり谷ありの構造でなく、比較的淡々と進められる物語だけど、人物描写もいき過ぎないくらいに適度に盛り込まれて、だんだん惹き込まれていく流れになっている。最後の結末のつけ方も納得だし、さすがの力作って感じでした

    0
    投稿日: 2014.01.16
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    お正月休みに読んだ一冊 ちょっと藤沢周平っぽいかなぁと思うのですが、読み応えのある小説だと思いました。 映画化もされるということでそれも楽しみです。

    0
    投稿日: 2014.01.11
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    う~む、この現代において、かくも凛々しい武士の生き方、人間の在り方を描き切るとは、この作者相当な物書きだぞ。 丁寧な物語の進みとおもしろさ、そこにある人物たちの凛とした姿勢に 読む側も背筋が伸び、自己の生き方あり方、生活態度に影響さえありそうな。 実際この本を読みながら、先にあるものが重かろうが暗かろうが とりあえず顔を上げて誠実に前に進むのこそが日々の在り方なのではないかと思ったものなぁ。 この作者のもの、もっと読んでみたい。

    0
    投稿日: 2014.01.10
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     評判が高いので読んでみた。  3年後に切腹をさせられる予定の秋谷と、城中で喧嘩をした罪で隠居となった庄三郎との交流を描く。  登場人物が皆、善人であるのは、読んでいて救われる。  ただ、山本周五郎のような深みには達していないように思われる。

    1
    投稿日: 2014.01.08
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    第146回 2011年(平成23)下直木賞受賞作。江戸時代、九州のとある藩の農村が舞台。その村には三年後の切腹が決まっている男とその家族がひっそりと暮らしていた。そこへ男を見張るように命ぜられた青年武士がやってきて一緒に生活を始めたが、武士道を全うする男の生き様に惚れ、家族に親しむようになり、切腹の理由に対して疑問を持つようになった。その謎解きを中心に物語は進行する。商業主義のため賄賂が横行し農村では一揆が頻発していた田沼意次の時代に、質素ながらもあくまでも心はまっすぐな男と彼を信じる人々の言動が清清しく好感が持てる。おすすめ。本作は映画化されるとのことで楽しみである。最近は『利休にたずねよ』、『小さいおうち』など好きな直木賞作品の映画化が続いて喜ばしい。

    0
    投稿日: 2014.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ■登場人物 戸田秋谷、檀野庄三郎 戸田織江、薫、郁太郎 中根兵右衛門、原市之進、水上信吾、お由の方(松吟尼) 慶仙和尚、市松、源兵衛、源吉 ■冒頭文 山々に春霞が薄く棚引き、満開の山桜がはらはらと花びらを舞い散らせている。昨日まで降り続いた雨のせいか、道から見下ろす谷川の水量が多い。流れは速く、ところどころで白い飛沫があがっている。 ■一節 ・ 「蜩とは?」庄三郎が訝しむと、秋谷はにこりとした。「夏がくるとこのあたりはよく蜩が鳴きます。とくに秋の気配が近づくと、夏が終わるのを哀しむかのような鳴き声に聞こえます。それがしも、来る日一日を懸命に生きる身の上でござれば、日暮らしの意味合いを籠めて名づけました」 ・ 松吟尼は頭を下げた。頭巾がふわりと揺れて、庄三郎に白百合の花を思い起こさせた。秋谷の命を救いたいと願う一輪の花が、薄暗い御堂の中に仄かに匂い立った。 ・「疑いは、疑う心があって生じるものだ。弁明しても心を変えることはできぬ。心を変えることができるのは、心をもってだけだ」 ・ 「善行からは美しき花が咲き、悪行からは腐敗を放つ実が生る」 ・ 「そうじゃろ。だから、ほっときゃいいんよ。中身もねえのに威張る奴は、先々ろくなこたあねえ。腹立てるまでもねえよ」 ・ 「まことに武士も及ばぬ覚悟だ」 ・ 不意に蜩が一斉に鳴き始めた。郁太郎は胸にきりりと痛みを感じて空を見上げた。いまこの瞬間に秋谷は命を絶ったのだとわかった。 ■感想 ストーリー自体はたとえば、百田尚樹の「影法師」を想起させられるように既視感を覚えるものであった。しかし、だからといってその質を下げるものではない。 死に向かう清廉な主人公、秋谷の振る舞いは武士らしく潔いものであり知的でもある。あまりにも清廉であるがゆえに疑問符を浮かべるシーンも多々あり主人公に感情移入して読む小説ではないかと。農民の息子である源吉にしても、子供とはとても思えぬ振る舞いであり、その最期はまさに「まことに武士も及ばぬ覚悟だ」 主人公たちの清廉さに加え、冒頭文に見られるように地の文の描写が美しく日本の四季を感じさせ、爽やかな読了感が残る作品だ。

    0
    投稿日: 2014.01.07
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    しみじみと読ませる秀作。けれど…小説だからこそ、大岡裁きにしてほしかった。 最後、秋谷が腹を切ることが武士らしいとは思わない。

    0
    投稿日: 2014.01.02
  • 武士の生き様と蜩(ひぐらし)の声

     藩が決めた命の期限、それに対する武士の生き様は現代人にとっても見習うべきところがある。それよりも本作品のすばらしさは、タイトルと表紙絵からも伝わるところがあるが、短命であり他のセミとは違ってその鳴き声に哀切を感じる蜩との対比ではないか。なぜか心に静かにしみいる。…読んで損はない。

    9
    投稿日: 2013.12.28
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    武士として散る事を決意している秋谷と、どうにか助けたい周りの人たちの話。身分の差や派閥争い、貧しい暮らしに重なる災害など、生きる事が窮屈で思い通りにならない時代の物語。なんだか重たい気持ちになってしまった。

    1
    投稿日: 2013.12.27
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    心に染み入る名作だと思った。 誰にでもいつか訪れる死。そこに向かって如何に生きるか、ということを考えさせられた。 信念を持ち、周囲の人たちのことを大切にし、日々を泰然と丁寧に生きる一人の武士の姿を美しいと感じた。 清冽。だけれど温かい。 これからの人生で、多分何度も読み直すことだろう。

    1
    投稿日: 2013.12.23
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    146回の直木賞受賞作。久しぶりの時代物だった。いつの時代にも派閥や足の引っ張り合いがあり、良い者が勝ち残る訳ではなく、得てして悪い者や策略家が勝ち残ったりするものだ。何人も心惹かれる秋谷の生き様に心惹かれ、また、監視役でもある庄三郎にも共感を得た。最後は少し残念でもあったけど…。

    0
    投稿日: 2013.12.23
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    読み応えあり。派手な描写や、ハラハラさせる物語の急展開といったものはないが、全体を通じて張り詰めた緊張感があり、一気に読ませる。人の生き方とは何かを考えさせる作品であると同時に、エンタテインメントとしてもしっかり仕上がっている。作者の代表作になるだろう。

    0
    投稿日: 2013.12.15
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    『心の向かうところが志』理不尽な事だらけなのに「有るか無きかの微笑を浮かべて成すべき事を成す」秋谷に感動。

    0
    投稿日: 2013.12.06
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    切腹の期日を定められた郡奉行まで務めた武士と彼を取り巻く人々の哀しくも清廉な時間。ストーリーもしっかりしています。直木賞作品。

    0
    投稿日: 2013.12.05
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    _死を前に。 人間は何を思いどう生きるのか。 命の期限を決められたら。 清廉だからこそ哀しいが、最後には希望の光も。

    0
    投稿日: 2013.12.05
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    決して悪くはなく、静かに感動させてくれるいい作品だと思います、が・・・ 少し期待しすぎたのかも知れない。賞を獲っているからといって、その作品が必ずしも面白いとは限らないというのは分かっていたはずなのに、ついw エンタメ志向の人間にはちょっと不向きかも。ある意味で中途半端さを感じたのは、感動で言えば「影法師」の方が圧倒的にこの作品を凌駕しているし、味わい深さでは藤沢周平作品群に及ぶはずもなく、キャラクターの魅力で言えば本来なら切腹男・秋谷なんでしょうが、源吉のスゴさにはまったくかなわない。源吉、スゴすぎるぞオマエ、その歳でw おかげで他の主要登場人物らの存在が、かすむかすむw そんなワケで、キャラ立ちも微妙な結果にw 映画化されるそうですが、微妙な結果にならないことを祈るばかりw ま、キャストは豪華な顔ぶれのようなので、意外と原作よりも出来がよくなったりして。役所さんは、まだ清洲会議のイメージが残ってるとヤバいかも、だけどww

    0
    投稿日: 2013.11.29
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    久々に感動~ 無実の咎で余命3年と定められた秋谷の生き方がいい。 その生き方を、近くで感じながら過ごす家族やもう一人の主人公でもある庄三郎、村の人たち、敵対する家老…それぞれの思惑の中で翻弄される一途な少年。 その行き様のどれもが胸を打つ。 そして最後近く、慶仙和尚の言葉が、胸に響く 「この世をいとおしい、去りとうない、と思うて逝かねば、残された者が生き暮れよう」

    0
    投稿日: 2013.11.27
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    武士の凛とした生き方を描いた長編。直木賞受賞作。 こうしたのテーマの作品を読むと、どうしても藤沢周平の『蝉しぐれ』を思い浮かべ比較してしまいます。そういえばタイトルも「蜩」に「蝉」ですからね。しかしそうすると、どうしても私は『蝉しぐれ』に軍配を上げてしまうのです。 主人公・秋谷の生き方は峻烈です。しかし、余りに理想過ぎてどうも実感が湧かないのです。もう少し弱い自分が居て、その中で苦しみながら生き様を貫く、そんな悩みが見えないのが不満なのかもしれません。 また、もう一人の主人公・庄三郎のあまりに軽率な不始末とその後の変身、最後まで善悪が定まらない家老・兵右衛門などの人物像のふらつきに有るのかもしれません。 とはいえ、しっかり読ませてくれる実力作品です。

    0
    投稿日: 2013.11.27
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    直木賞受賞作が文庫化しました!出だしから掴まれて、途中で投げ出すことができなくなる。歴史小説今年のおすすめ!

    0
    投稿日: 2013.11.24
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    絶対に譲れないものがあってこその侍魂。己の信念に偽りを許さない生き様はせつなくも美しい、切腹の日まで誇り高き時間を生きる戸田秋谷はもはや、運命に流されながら生きるか、運命と戦いながら生きるかという次元を超越。「心の向かうところが志であり、それが果たされるのであれば、命を絶たれることも恐ろしくはない。」 秋谷の子、郁太郎も源吉のために家老に気持ちで一太刀浴びせることに。「いま、ご家老は武士にあるまじき言葉を吐かれた。武士として生涯、消せぬ恥辱となろう。」 あっぱれ。 スピード変化がもてはやされる現代にあって、かつて変えてよいものと変えてはいけないものの境目があったことを日本人に思い出させてくれる一冊でした。

    0
    投稿日: 2013.11.20
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    ミステリー仕立ての時代劇。主人公は、気骨があり、情けも深い魅力的な人物である。ドラマの設定の奇抜さから、ストーリーがどのように展開するのかとわくわくしながら、次第に話にひきこまれて行く。予想以上に面白かった。

    0
    投稿日: 2013.11.20
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    全1巻。 葉室麟を知るきっかけとなった、 直木賞受賞作。 やっと文庫化。 ああ。 これはいい。 死が決した男と、その家族、 そして、その生活に割り込んだ主人公の、 それぞれの覚悟と決意。 自分が持っている著者のイメージ、 和歌を使用した心情表現や、トリッキーな構成、 くど過ぎる背景描写は鳴りを潜め、 ど真ん中で男らしいの書いたなあって印象。 淡々とした語り口ながら、 段々と明らかになってくる陰謀や、 ミステリアスな殺人事件、 クライマックスの殴り込みなど、 ドキドキする展開で読者を最後まで離さず、 藤沢周平や、山本周五郎を思わす 静かながらも力強い物語に仕上がっている。 哀しく、美しく、爽やかな 読み返したくなる一冊。

    0
    投稿日: 2013.11.10