
総合評価
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powered by ブクログ私は絵とか芸術とかいうものには疎いし、そうしたものによる感動体験というのも記憶にない。 しかし、この本は私のように「芸術的な教養」が皆無であっても、ワクワクしながら読み進めることのできる美術ミステリーとでもいうべき一冊である。 題材となった絵への作者、所有者、鑑定者、その他の人々の思いが描かれ、単純ではあるが、絵画という者がこれほどに面白く魅力のあるものだとは思わず、衝撃を受けたし、美術館に行って絵を見たくなった。
2投稿日: 2017.03.06
powered by ブクログ中学生以来の、小説の読書デビューをした作品でした。 2017年は読まない小説にもチャレンジしようと思い、どの本がよいか調べていたところ、原田マハさんにたどり着きました。 結果、今まで小説というカテゴリから離れてきたことを後悔するほどに、すばらしかったです。 臨場感あふれる表現や作品の展開にあっという間に引き込まれ、読了後は心が充溢し高揚しました。ルソーの作品をこの目で見たいと、心からそう思わされます。 ミステリーやホラーが苦手な私ですが、誰も殺されたりしないけれども、ミステリーとして成立していることで面白く読了することができました。 自分の中のミステリーというカテゴリの認識が一新されたように思います。 今まで撥無していた小説を、これからは読みたいと思います。 原田マハさんのほかの作品を読むことが楽しみで仕方がありません。 すばらしい私の小説一冊目に出会えたことに感謝をこめて。
1投稿日: 2017.03.01それは、「永遠に生きるヤドヴィガ」への情熱から始まった!
ピカソ、シャガールなど近代の画家さんたちとは、自分と生きた時代が重なっていたという身近さで好きだし、 やっぱりルノワール、フェルメールは行列に並び、そして、息をのんだのがマティスの「赤のハーモニー」。 あの“赤”の、あの迫力!あの感動を今も宝物として大事に持っています。 膨大な資料の上で裏打ちされたであろう、ルソーのことば・想い、ピカソのことば・行動は人の心を揺さぶります。 それらを心に刻んでおいて、今度機会があれば、ルソーとピカソの絵に重ね合わせて観たいと思います。 これは、自分でとってもステキな考えだとワクワクしてしまいます。 それは、「永遠に生きるヤドヴィガ」への情熱から始まった! その鍵は、アルファベットの大文字?
9投稿日: 2017.02.27
powered by ブクログ第一章を読んだときは「これ面白いのか・・・?」と不安になりましたが、第二章からはグイグイ読みました。美術に関心がなく、詳しくないので登場する絵画の画像をネットで検索しながら読みました。日本にあるルソー作品を観に行きたくなった。最後も光あふれる未来を予感できてよかった。
2投稿日: 2017.02.25
powered by ブクログ「面白い小説を読んだ!」という充足感。芸術って綺麗で、芸術の綺麗を感じられる人は美しいなぁという思いで胸がいっぱい。美術館に行きたい。
2投稿日: 2017.02.07
powered by ブクログ絵の真贋を判定する事が出来るのか? 自分にとっては、引き付けられるものとそうでないものがあるだけ。何かを感じられる絵に沢山出会いたい。
2投稿日: 2017.01.30
powered by ブクログ20170129 よく出来た本だと思う。美術の知識が無くても楽しめる内容。知識が有ればもっと楽しめるのだと思う。
0投稿日: 2017.01.29
powered by ブクログルソーの夢を今一度観たい、この愛と向き合ってみたいと強く思う。 私もティムと同じく本の世界に引き込まれ、言いようのないルソーにまつわる物語に一喜一憂していた。 当時の芸術家達の奮闘した華やかでないけれども鮮やかな世界を体感する為に、自分の中でも少し美術を嗜んでいこうと心動かされた作品。
0投稿日: 2017.01.22
powered by ブクログ働くということは自分の欲望との闘いだ。 容易く真実を見失う。 作中のキーワードにもなっている 情熱(パッション)を如何に保ち続けるか。 それが成功の秘訣で、人間の心を動かす唯一のものであると実感した。
1投稿日: 2017.01.19
powered by ブクログミステリー小説なのですが、その中に描かれている恋愛のお話も素敵でした。二つの物語が一つに交わる瞬間は感動。この本を読んだ後に絵画を見ると、ここにも物語が隠れているのかな、といつも以上にワクワクしてしまいそうです。
1投稿日: 2017.01.18
powered by ブクログルソーの絵画を巡ったミステリー 読み応えすごかったし読後感も良くて読んでよかったなーと思う本でした。じーんとする要素も散りばめられてるんだけどハラハラドキドキが先に立つ。エグそうなところはあんまり書いてないからスッキリ読めるけど、そのせいかちょっと浅い印象を受ける気もする。
2投稿日: 2017.01.17
powered by ブクログ読んでみて良かった 後からじわじわと感動の波が来ました 美術館にはあんまり足が向かなかったが、たまには行ってみようかな…
0投稿日: 2017.01.16どこまでが真実でどこが創作なのか
どこまでが真実でどこが創作なのか。 ルソーが好きでルソーに取り付かれた人達のフューマンドラマ。 様々な人生を歩んできた人達が葛藤しながらも自分の居場所を見つける。 倉敷、バーゼル、ニューヨークと世界を股にかけて展開する物語は壮大でドラマチックです。
1投稿日: 2017.01.05
powered by ブクログ初めての原田マハ 読み応えがあって、読み終えた後頭がアートでいっぱい。 あそこまで愛されるルソーってどんなのだろうと、ルソーの作品を調べたくなる。 取り合えず美術館に行きたい。はまる作家に出会えるといいな。
1投稿日: 2016.12.26
powered by ブクログアートの世界のことは「わからない」とあまり興味を持てなかったが、小説という形で登場するアーティスト、作品、や今現在、アートの素晴らしさに惹かれ、様々な形で仕事として関わっている方が多いことに驚いた。美術館の見え方が変わる。
0投稿日: 2016.12.21
powered by ブクログ原田マハさん2冊目。 これはいい! 「なにかのことはその道のプロの話を聞くに限る」が最近の信条だけど、さすが自身もキュレーターをされていた方の美術関連の話は面白い。 他の、小説だけでなく解説も読んでみたくなりました。 そしてMoMAせめて大原美術館にいきたくなりました。
1投稿日: 2016.12.18
powered by ブクログ初めて読んだ原田マハの作品。 知り合いの書店員さんからオススメされて手に取る。 第25回・山本周五郎賞、雑誌『ダヴィンチ』プラチナ本 オブザイヤー2012 を獲得。 主人公、ティム・ブラウンはMoMA(ニューヨーク近代美術館)のアシスタント・キュレーターであり、ルソーの研究も行っている。 ある日彼の元に、伝説の名画収集家『コンラート・バイラー』から一通の手紙が届く。 そこには、彼がルソーの隠されてた名画を所持していること、またそれが欲しければすぐにスイスに来るようにという指示が記されていた。 主人公はそこで、1枚の作品『夢をみた』を見せられる。 それは、MOMAが所持しているルソー作品『夢』にあまりにも酷似した作品だった。 そこには、主人公だけではなくもう一人のライバル、日本人天才研究者・早川織絵も呼ばれていた。 コンラート・バイラーが出した条件は、7日以内に『夢をみた』の真贋を見極めること、そしてより優れた講評をした者に作品のハンドリングライト(取り扱い権利)を譲渡するというものだった。 様々な思惑が交錯する中、作品は果たしてどちらの手に渡ってしまうのか… 途中から作品の世界にどっぷりハマってしまい、時間を忘れて一気読みしてしまった。 最後は喫茶店でこの本を読み終えたのだけれど、いろんな感情が渦を巻いて胸がいっぱいになってしまい、しばらく何もできず放心状態だった。 単純に、そして素直にものすごく素晴らしい作品だと思った。 ミステリー、恋愛、仕事いろんな要素を盛り込みながら、しかしその全てがどれも陳腐にならずとても高い完成度で作り上げられている。 今まで読んだミステリーの中では最高峰ではないかと思う。 手かがりとなる古書を読み進めながら、少しづつ作品の真贋の謎解きを進めていくハラハラ感。 天才研究者2人がぶつかり合い、展開されるスリリングな駆け引き。 そして、ルソー作品にかける2人の熱い情熱。 その全てが心地良い。 何といっても、最後の講評のシーンがたまらない。 織絵のコトを思い、また『夢をみた』が世の中に残ることを願って、自らの地位をかなぐり捨てる選択をするブラウン。 また、ルソーの作品への愛情で、同じく自分の立場を捨てる選択をしてしまう織絵。 形こそ違うがその2人の熱い思いに、強く強く心を打たれる。 いいなぁと、自分もそんな風に何かに夢中になれたらなぁと、心から羨ましく思ってしまった。 原田マハ、他の作品も読んでみようと思う。 新たに好きな作家さんに出会えたことを嬉しく思う。 <印象に残った言葉> ・ この作品には、情熱がある。画家の情熱のすべてが。……それだけです。(P369 早川織絵) ・ いかにも。……わしが招待したのは、ティム・ブラウンだ。(P389 コンラート・バイラー)
12投稿日: 2016.12.17絵画を知らなくても美術館に行きたくなります
絵画についての知識がまったくないのですが、楽しめました。 でも知ってたらもっと楽しく読めたんだろうなぁ。 あらすじはアンリ・ルソーの1枚の絵が主題となり、その絵をめぐってミステリーが繰り広げられます。 次の展開が気になって気になって・・・仕事もしないでこそこそ読んでしまいました。 とにかく引き込まれるお話でした。美しくて面白い!
9投稿日: 2016.12.09
powered by ブクログ私には芸術を解する心がないのか、作中で出てくる絵画作品に対して何も思えずなかなか読み進められず。 文章は面白かった。
1投稿日: 2016.11.29
powered by ブクログ一万円選書の中の一冊。 原田マハさんは、初めて読みました。 もちろん存在は知っていて、原田宗典さんの本が好きなので、「へえー、妹さんなんだ」という認識もありました。 でもなんとなく(ペンネームからかなあ?)、小難しい文章を書く人というイメージがあって敬遠していました。 今回選んでいただいたご縁で読んでみたら、あらまあおもしろい! 名前が出てくる絵やルソーのことをスマホで調べたりしながらじっくり読みました。 ルソーの絵は確かにヘタウマ(失礼)というか平面的な感じ。 だけどよく見てるととても味わい深くって、なんか私もファンになっちゃいました。 「夢」という作品の他に「夢を見た」がある。 なんて夢のある話なんだろう、とわくわくしました。 絵のコレクターの中には、持ってる絵をひた隠しにしてる人もいるのかな。 だとしたらこういう話も本当に起こりそう。
2投稿日: 2016.11.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
実在する名画『夢』と 真贋が定かでない『夢を見た』 ルソーとピカソのつながり ヤドヴィガやバイラーの存在 劇中劇で綴られた当時の様子や彼らのやりとりも 一説をもとにしたフィクションなんだろうけど 実際そうであってほしいなと思った。 物語は静かに進みながらも 深い情熱と熱意に満ち溢れていて、 読み終わった時きっと誰もが 美術館に行きたくなるはず。 絵画に詳しくなくても 興味さえあれば、 アートに携わる職に就いている人のことや 画家たちの作品・人生にふれることができる いい一冊だと思います。
0投稿日: 2016.11.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ゆったりと、物語が始まり。 母子の暮らし。 日常から一転。 スピード感。さえ感じ、ヒリヒリと。 伝わってきて。 ルソー、観ますよ。 アタシの眼で、心で。
0投稿日: 2016.11.20
powered by ブクログ作者のルソーへの愛情をひしひしと感じ、ルソーが見たくなる。 飽きさせない展開だけど、実はそれほど謎解きがあるわけでもなく、7日間の意味がよくわからなかった。話がよく作られているなという印象。
1投稿日: 2016.11.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ティムブラウン、ニューヨークのMOMAのキュレーター。専門は、ルソー研究。早川織絵は、日本の大原美術館の監視員だったが、実は美術史で博士号を持つ、ルソーの研究者。その二人が、ルソーのコレクターであるバイラーに呼ばれ、パリの屋敷で彼の持つ「夢を見た」の真贋を判断する。とても奇妙な方法で。それは、ある7章からなる物語を読み進めていくことだった。そもそもティムブラウンは、MOMAのメインのキュレーターのトム・ブラウンと間違われているとわかっていながら、バカンスの予定を急きょ変更して、その対決に挑む。が、おりえの魅力にも惹かれてしまう。物語の中のルソーの話が魅力的で引き込まれる。ルソーの絵の下に、ピカソの青の時代の絵が埋められているというのではないかという展開にも驚く。そもそも、小説の冒頭は、すでに母親となっている織絵の日常と、絵を見て推理していく魅力、まるで、ふたを開けたら世界がひっくりかえってしまうような、パンドラの箱。
0投稿日: 2016.11.18
powered by ブクログ原田さんの本、初めて読みました。美術史ミステリー、面白くて止まらなかった! 徳島の大塚美術館に行った直後だったので、さらに楽しめました。
1投稿日: 2016.11.10
powered by ブクログ早川織絵 大原美術館の監視員からみたストーリーと ティム・ブラウン MoMAのアシスタント・キュレータからみたストーリー アンリー・ルソーの絵は、確かに平面的だ。 けれども、読むほどにルソーに対する深い愛情が感じられ 私もだんだん好きになってきた・・・。 史実に基づいたフィクションというのも、面白い。 読後、胸の辺りがなんかじんわり温かい。
2投稿日: 2016.11.05絵画の世界
実のところ,「絵」というものはあまり得意じゃない。どうにも,絵の良し悪しがわからない。 ただ,この原田マハの小説の中では,絵画も画家たちも,とても生き生きとしている。自分は普段絵に興味が無いにもかかわらず,どんな絵だろうと見てみたくなってしまう。さすがは,元MoMAのキュレーターだ。
1投稿日: 2016.10.25
powered by ブクログ心から没頭できるものを自分の物語に書き換えて形にしているからこそ、読み手にも影響を与える作品だと感じた。 アンリ・ルソー 作中の作品 1886 アンデパンダン展出展 1893 税関退職 1894 戦争 オルセー美術館 1895 女の肖像 ピカソ美術館 パリ 1897 眠れるジプシー女 ニューヨーク近代美術館 1903 赤ん坊のお祝い ヴィンタートゥール美術館 1905 飢えたライオン バーゼル美術館 1906 陽気な道化たち フィラデルフィア美術館 1908 ジャングル 虎と野牛の戦い クリーヴランド美術館 1909 詩人に霊感を与えるミューズ 1 プーシキン美術館 2 バーゼル美術館 1910 夢 ニューヨーク近代美術館 1910.9.2 没 その他 日本にある作品 1886 果樹園他4点 ハーモ美術館(長野) 1889 サン・ニコラ河岸から見たサン=ルイ島他3点 世田谷美術館 1905 工場のある町 山形美術館 1906 第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神 東京国立近代美術館 1906 エデンの園のエヴァ他8点 ポーラ美術館 1907 イヴリー河岸、1910 牧場 ブリヂストン美術館 1909 要塞の眺め ひろしま美術館
0投稿日: 2016.10.23
powered by ブクログ思わずアンリ・ルソーの絵を観たくなる大人のサスペンス。絵画にあまり興味がなくてもこの作品を読むと思わず「夢」をググってしまう。 絵を愛してやまない主人公、早川織江が大原美術館の監視員として登場するが、話を読み進めて行くとなぜそうなったかがわかっていく。また、そのストーリーはアンリ・ルソーと密接に絡みながら大人の事情やビジネスが渦巻いていくが、真の絵を愛する情熱がすへでを包み込んでいく。 本物とは何か。至高の芸術とは何かが問われている。 ある意味淡々とそしてしたたかに進んでいく話。最後にはアッと驚く結末が待っている。
2投稿日: 2016.10.21
powered by ブクログ美しすぎるミステリー! と書いてあった帯に惹かれて手に取りました。 本当に美しいミステリー小説でした。
1投稿日: 2016.10.10
powered by ブクログ原田マハ初挑戦。緻密な下調べと美術に対する情熱があってこそ成し遂げられた仕事に思えました。この作品を読めば美術館に足を運びたくなり、また違った視点から絵を観る人が増えるでしょう。NYのMoMAに行ったことはあったけれど、この作品を先に読みたかった。読後感も良く、自然と鳥肌が立った。素晴らしい作品です。
2投稿日: 2016.10.03
powered by ブクログ昨年図書館で借りて読んだけど、すごくステキな本だったので、自分の手元に置いておきたくて購入。 すごく壮大な物語で、心がすかーっとした。史実に基づいたフィクション、ステキな物語だった。バーゼルに、NYに行きたいと思った。
5投稿日: 2016.09.29
powered by ブクログ検定ブームの世の中で「美術検定」なるものがあります。 一時期この資格を取ろうと思い、美術を真面目に勉強した事がありました。 私のような阿呆が世の中に多くいるのか「過去問題」や「傾向と対策」なる本まで出ています。過去問題をやってみて上級の資格を取るのが無理なのが早々と分かりました。 その理由は、上級の資格を取ろうとすれば、現代美術(絵画・彫刻)の問題の割合がドンドン高くなっていくので、この分野に弱いと検定試験突破は難しくなります。 そこで私の野望?は、簡単に、かつ敢え無く挫折したのでした。 この現代美術の中の「素朴派」と呼ばれた「アンリ・ルソー」にまつわるミステリーがこの本のテーマです。 早川織絵という、大原美術館のパートタイマーの監視員の近況から物語が始まる。 彼女は、ソルボンヌ大学で最年少で博士号を取り、美術界の新進気鋭のルソー研究者だった。その早川織絵が17年前のある事件の後、この業界から消え去る。 ある新聞社が企画した東京でのルソー展覧会のため、絵画の貸出しを依頼したニューヨーク近代美術館のチーフキュレーターが、「オリエを交渉に出すなら、絵を貸そう」という条件をつけられたことから、17年前に早川織江が美術界から去って行った事件が明らかになっていく…。 これまでルソーに興味を持てなかった私でも、ルソーの絵画に対する思いや「夢」という作品の背景が理解でき、絵の観賞の仕方まで変わっていくのが分かるほど、興味深く読ませてくれます。 そして画家を取り巻く現実の美術界がどういう世界なのかも分かります。 現代絵画に興味のない人でも、ドンドン物語に引きずり込まれ、久々に読み終えて清々しい気持ちになれる一冊でした。
2投稿日: 2016.09.27
powered by ブクログ裏表紙:”ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。山本周五郎賞受賞作。” 目次:第一章 パンドラの箱、第二章 夢、第三章 秘宝、第四章 安息日、第五章 破壊者、第六章 予言、第七章 訪問ー夜会、第八章 楽園、第九章 天国の鍵、第十章 夢をみた、最終章 再会
1投稿日: 2016.09.27
powered by ブクログ絵画ミステリー? ルソーの作品をめぐってのエキサイティングな流れ。どんどん迷いの深みにはまりながら、最後になるほど!と納得させられる。視点が良い。
1投稿日: 2016.09.23
powered by ブクログルソーの作品をめぐる物語。過去のお話の序盤、とてもワクワクして楽しかったし、最終的な落ち着きどころも良かったと思う。ただいまひとつ登場人物達の思惑が理解できない(感情移入できなかったり、行動論理がよく分からなかったり)のが残念な感じ。
1投稿日: 2016.09.14
powered by ブクログ簡単に言うと美術ミステリー…なんでしょうが、簡単にいいたくない! ここ数年の中でも、ベスト5に入るほどの面白さでした!!これは、絶対読んでください!
1投稿日: 2016.09.11
powered by ブクログアンリルソーが好きになる。 ピカソも好きになる。 作中作の2人の物語が熱くてとてもいい。メインのミステリー部分は薄味。
1投稿日: 2016.09.11
powered by ブクログとても面白かった!絵の感動が文章で伝わってきて、妙に美術館に行きたくなってしまった。ラストの言葉もよかった。原田マハさんは初めてだったけれど、ほかの作品も読みたくなった!
1投稿日: 2016.09.09
powered by ブクログアンリ・ルソーの名画にまつわる、スリリングな状況下での謎解きの面白さもさることながら、物語の中で描かれるルソーと、彼や彼の作品を取り巻く人々の愛情、軽蔑、讃美といった様々な感情が生き生きと表現されて、画家がこの上なく魅力的に迫ってきます。 読み終わった後、ルソーの「夢」という作品がとても愛おしい身近な存在に変わりました。ニューヨークで実物を見てみたいです。
0投稿日: 2016.09.06
powered by ブクログ大人になっても陰ることのないルソーと織江とティムの情熱に引き込まれた。一枚の絵に対する物語が、絵を愛する人の情熱がこういうものであることを少なからず見せられた気がした。 本を通して、絵や音楽も楽しめるという点も好いなあと思う。
1投稿日: 2016.09.02
powered by ブクログルソーの絵画を巡るミステリー。次第に絵画自体の謎からルソーを巡る人間関係の謎が主軸に。謎解きも楽しめるが、専門的内容に偏りすぎないのに、絵画の奥深さを十分感じさせる点で絵画ミステリーのなかで秀逸といえる。
0投稿日: 2016.08.29
powered by ブクログ本屋さんで新しい小説を物色していたとき、ずっとピンと来る本がなくて、「今日はダメかもなあ…」と思っていたとき。 ふと、目に留まった表紙の絵。 なんだろう、このジャングルのような絵は。 のちにこれが、物語の中で幾度となく出てくる「夢」というルソーの代表作と知り、私もこの絵に惹きつけられたのだなと知るのだが、引き込まれるように手にとって、裏表紙のあらすじを見て、買うことを決めた。 この本と出会うまで20分近く彷徨い、やっと見つけたのだが、あっという間に読破してしまったほど傑作だった。 映画でも、鑑定士と顔のない依頼人、woman in goldなど、絵画をテーマにしたものは好きなので、相性が良かったのかもしれない。 物語は、織絵という、いまはしがない地方の美術館におけるパートタイム監視員の女性の近況から始まる。 しかし、彼女は若かりし頃、芸術界を賑わせた新進気鋭のルソー研究者だった。3ヶ国語を操り、知性も高いエリート女性だった織絵は、17年前のある事件の後、この業界を去る。 しかし、東京でルソー展覧会をやろうとしたマスコミに、MoMAのチーフキュレーターが、「オリエを交渉に出すなら、絵を貸そう」という条件をつけられたことから、状況は一変。 そして、17年前の事件が明らかになっていく…。 誰も死なないし、大きなアクシデントがあるわけではない。 だが、この絵に隠された真相は…?という人間ドラマや天才たちの歴史が、あまりにもリアルに描写され、この一枚にこめられた想い、といったものがありありと感じられる。 そして、果たしてこの絵は贋作なのか真作なのか、読みながらも、自分で見てみたくてたまらなくなる。 これが史実なのではないか、と思わせられるほど、その描写は素晴らしい。 芸術品がからむ作品だと、ダン・ブラウンのダヴィンチコードを思い出すが、あの物語よりも、もっと深い絵画への愛がこの本からは伝わってくる。 また、読みながら、いままであまり気に留めてこなかったルソーという画家の絵を、もっとじっくり見たい…と強く思ってしまった。 この本がきっかけで、ルソーが日本でブームになればいいのに。 初めて原田マハさんの作品を読んだが、下手に激しい事件を書かずに、あくまで絵画への愛とリアリティを重視した表現が、とても素晴らしいと思った。また読みたい。
2投稿日: 2016.08.29
powered by ブクログ4 アンリルソーをめぐる学芸員の話。全然知らずに読んだが、ルソーに興味が沸いた。プロットも面白く読みやすい。謎が解明されていくにつれて引き込まれる。ルソーとヤドヴィカ、ジョゼフ・バイラー、ティムとオリエなど、情熱は人をうつものだなと感じた。
1投稿日: 2016.08.28
powered by ブクログ読んでみて、驚いた1冊。原田マハさんの「楽園のカンヴァス 」です。 絵画って、そんなにすごいの?? 物語に出てくる絵を、その都度インターネットで調べながら読みました。 ミステリーなんだけど、ルソーに関わる歴史小説のようでもあり、パリのガイドブックのようでもあり、物語にすっかり浸かってしまい、しばらくはデスクトップの絵をアノ絵画にしていました。 この小説は秀逸です。 原田さん、の「マハ」の由来って、そうなんだ。 この小説をキッカケに、原田さん自身が本物のキュレーターだったってことを知りました。 だからこの小説に、これだけ熱量がこもってるんですね。
2投稿日: 2016.08.24
powered by ブクログ美術に興味が持ててくる、美術の世界や歴史を楽しみながら読める本。 いろんな絵画について触れられているので、表紙の「夢」だけじゃなくて、登場する絵の実物も載せてあると、興味深かったと思います。 あと、その当時の近代絵画の流れとか作品とか。
1投稿日: 2016.08.18
powered by ブクログ1910年に描かれたアンリ・ルソーによる夢。それを取り巻くキュレーターとコレクターを巡る物語。原田ハマさんの豊かで繊細な表現ゆえか、ぐっと引き込まれ、ルソーや美術への情熱が存分に伝わってくる。 僕自身は美術に疎いが、こうした物語や年に数回行く美術館を通して、20歳を超えて、少しずつ興味を持つようになってきた。それは単に見るということよりも、その後ろにある人の気配や作品が生まれた歴史の存在に気がついたからだろう。そんな思いを改めて感じさせてくれた。
1投稿日: 2016.08.15
powered by ブクログスリル、せつない… いろんな種類のドキドキ感。 とても面白かった。 美術館に行きたくなる。 美術ってドラマ。
0投稿日: 2016.07.24
powered by ブクログずっと気になってはいたけど、なんとなく後回しになっててやっと読んだ。 面白かった! 最初は、出てくる絵画がどんなかパッと出てこなくて、絵画とか興味がない私には敷居が高かったかもぉ〜
0投稿日: 2016.07.18こんな素晴らしい本があったなんて。。。私の好きな本ランキング1位です。
絵画の研究者の物語と、画家ルソーを取り巻く物語。この時代を分けた二つの物語が融合して2重の感動をもたたします。 この本を読んだ人は、だいたいルソーに興味が湧き、美術館に行きたくなるようです。私もその一人です。
2投稿日: 2016.07.09
powered by ブクログキュレーター、絵画という特殊な題材を扱った本作。面白いと言うよりは目新しい、斬新な題材が光る小説。 興味があれば一度読んでみて損はない。
0投稿日: 2016.07.01
powered by ブクログキュレーターという職業を初めて知りました。名画を鑑賞して、魅せられ、どれほどながめても飽きることなどなく、その世界に取り込まれる。絵画の鑑賞において、そのような経験を持ったことがない。見ることにおいても、才能というものが必要なのか。うらやましい。そして、印象派が花咲いたパリ。信じられないほどの、まばゆいばかりの天才たちの時代。7月に開かれる展覧会へ行ってきます。
1投稿日: 2016.06.23
powered by ブクログ素晴らしかった。 アンリルソーにまつわるトップオブトップの研究者2人が、伝説のコレクターの邸宅に眠るまだ世に出ていない秘宝の絵画の真贋を講評し、取り扱い権利を賭けて勝負する、というあらすじ。 キュレーターという職業や、アンリルソーについて、またルソーに影響をうけたピカソについて、絵画を見る者としての姿勢、などなど…これまで読んだ本にはない衝撃を何度も感じた。
1投稿日: 2016.06.18
powered by ブクログ面白いと思ったところは時間の構成。 現在と、17年前と、ルソーが死ぬちょい前の約100年前。 時間の行き来は夢と現をゆらゆらするのに似ていて、催眠術にでもかかったような不思議な心持ちにさせたよ。 そんな状態で、ルソーの作品の描写が鮮明に出てくる!!これがまたすごいの! 絵画の中のジャングルの描写は迫るものがあった。湿度の高いまとわりつくような空気、密林の木々の香りや果物の甘い香り、そこに息づくたくさんの生き物たちの音・・・ 本当にジャングルに迷い込んだ錯覚に陥る。 空想ってのはたいていは頭の中でするものだけど。この作品は五感で、全身で、だった。 この経験は宝物だなって思った。
0投稿日: 2016.06.05
powered by ブクログ2015年のゴールデンウィークにMOMAを訪れた。その時の目当ては、ゴッホやピカソ、モネやクリムトであったりして、残念ながらアンリ・ルソーではなかった。というより、そもそもルソーという画家自体、名前を知っている程度だった。とはいえ、せっかくMOMAに来たのだし、有名どころは全部抑えようということで、彼の作品ももちろん鑑賞。あのときの記憶を思い返すと、まあ、なんというか、のっぺりとした迫力に圧倒されたイメージがあるぐらい。さして、(ましてや本書で描かれているような)衝撃はなかった。これは、まあ美術に疎い身であれば、しょうがない…のかな。 本書は、美術ミステリー(!?)として幾つかの作品を世におくる原田マハ氏の長編小説です。本書で取り上げる画家は、もちろんアンリ・ルソー。そしてとりわけスポットがあたる絵画は、まさしくMOMAで展示され、2015年のニューヨーク旅行で実物を目の当たりにした作品、「夢」。本書は「夢」に類似した作品をめぐる、奇妙な物語です。 美術に疎い身からすると、本書のおかげでルソーとピカソとの関係を知ることができたうえ、美術の魅力がより高まった、という意味で本書を読んで良かったと思うわけです。…が、物語自体は、正直、微妙かと… 例えば、一連の展開を通じて、学芸員ティム・ブラウンは当代随一のルソー研究者だといった評価が書中でありましたが、別に彼が最高のルソー研究者だと見せ付けるエピソードは大してなかったし、早川織絵にしても、その魅力は途中からガクンとフェードアウトして、終盤にはひでえ男にうまいこと使われただけの可哀相な人物に成り下がるし… ルソーの過去を開陳するエピソードはそれなりに魅力があったわりに、現在を生きる人々の物語がとてつもなくしょうもなくて、読み終わっても「ふーん」という感想しか出てこなかった。 とはいえ、まあ、ルソーをめぐる物語はおもしろかったし、美術への魅力も高まったし、それほど酷評する作品ではないかもしれません。もちろん「ダヴィンチ・コード」に比べると、すごい落差がありますが…
3投稿日: 2016.06.04
powered by ブクログ原田マハ三冊目 絵画を知らない、あまり興味のない自分が絵を見に行こうかなと思ったくらい。 ただ少し長く、難しいところも多いかな。 他の本ほどのものは感じなかった。 絵画を見て、また読んでみようとは思う
0投稿日: 2016.05.25
powered by ブクログ絵画に興味が無くても一度美術館へ行ってみようかな、と思わせてくれる一冊。本編と同時並行で進む作中の物語は初めはとっつきにくかったものの、段々と重要性を帯びてきて、最後の最後に真実が明らかに。それがまたとても感動的で納得がいくもの。意外な真実と感動の作品。
0投稿日: 2016.05.23
powered by ブクログ原田マハさんの作品は「キネマの神様」に続く2冊目。 自分は絵画に対して「多少興味がある」程度だが、 作品に出てくる絵画や画家に大きく興味が湧いたし、 真相や結末が気になる謎解きや展開が絶妙だった。 絵を見に行きたくなった。
0投稿日: 2016.05.23
powered by ブクログおススメしてもらった本です。 面白かったです。話の続きも、主人公に起こる問題も、どうなるんだろうと、早く早く読みたいなと急かされながら読みました。美術関係に疎くても、専門用語とか出てこないので、読みやすかったです。 ただ、読んでて何の伏線かなと思って、考えを巡らせてたものが、回収されずに終わったなーと思いました。ちょっと消化不良。
0投稿日: 2016.05.21
powered by ブクログ19世紀フランスの画家アンリ・ルソーの晩年の傑作「夢」にまつわる背景を主題にしたミステリー小説。ルソーが描いたという絵画「夢を見た」の真贋鑑定を、絵画コレクションの世界で有名なコレクターから依頼されたのは、新進気鋭のルソー研究者とMoMA(ニューヨーク近代美術館)のキュレーター。果たしてこの絵はルソーの作品なのか?はたまた何者かがルソーの名を借りて描いた作品なのか?そして、この依頼をしたコレクターの正体は? 著者は大学で美術史を専攻し、美術館の楽ゲインを経て森美術館の立ち上げに関わり、その課程でMoMAに出向経験があるため、美術館やコレクションの裏事情もふんだんに盛り込まれている。解説を担当した高階秀次氏によれば、古来から美術品は窃盗団のターゲットにされやすかったとのこと。現在「行方不明」とされている作品の多くも、彼ら「闇マーケット」関係者の間でやりとりされているのだろうか?
1投稿日: 2016.05.14
powered by ブクログ作品を研究したり論じたり、コレクションして自分だけの楽しみとしたり。それとは全く真逆で、好きな作品をひたすらみつめ続け、作品とその作者に寄り添い思いを馳せてより深く知ろうとし、さらにそれを世間に万人に伝えようとする。 「自分は研究者や評論家など、作品の遠くにいて作品を論じる専門家には向いていない。好きな作品をみつめ続け、作品のもっとも近くで呼吸ができる仕事につくのがいいのだ、と。」 ジヴェルニーの食卓と本作を続けて読んで、原田マハの芸術に対する思いを垣間みた気がした。 劇中劇のような作中作、ルソーの生きた過去の物語では、全く知りもしなかったルソーという実在した人物が実直に描かれており、読み進めるほど愛おしくなる。 ミステリーとしてもおもしろく、ティムと織絵の揺れ動く心理描写にも引き込まれる。 芸術や美に惹かれてやまない人たちの物語。 美術館で絵の前に佇んでみたくなった。
2投稿日: 2016.05.14
powered by ブクログニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに籠めた想いとは――。 「Amazon内容紹介」より 美術のことはとんとわからない自分でも、面白く読めた.キュレーターという言葉はこの本で初めて知った.時々美術館に行くけれども、画家の背景とか、美術界を取り巻く事情とかが分かっているともっと美術館も楽しめるのだろう.とはいっても、自分は純粋に描かれている画を楽しみ続けるだろうけど. ティム・ブラウンと早川織絵のやりとりが、研究者としてのプライドを表しているように思えて、いいと思った.
8投稿日: 2016.05.07
powered by ブクログずいぶん前から読みたいと思っていた本である。読み終わって、もっと早く読まなかったことを本当に後悔した。おもしろかった。 いろんな要素が詰まった小説だけど、意外なくらいサスペンスというか、歴史物の本格ミステリのようなテイストがあった。とても知的で、しかもサプライズに満ちていて興奮した。ページをめくる手が止まらなかった。謎が次々と現れ、主人公の運命が気になった。その中に、芸術家の情熱や、登場人物たちの矜持がくっきりとでていて、特にラストは切ない気持ちになった。 正直いって予想以上だった。こんな作品とは想像していなかった。おもしろかった。
2投稿日: 2016.05.01
powered by ブクログ今までに読んだ原田マハの作品とは一味違った。美術史に興味がないせいか、最初のうちはなんの面白みも感じなかった。後半にさしかかって少し面白くなってきたが、結局ピカソの絵はどの作品の下に隠されているのか最後まで明かされることなく終わり、もやもやした気持ちが残った。
0投稿日: 2016.04.30
powered by ブクログ作中で主人公のティムと織江が読む「作品」の不思議な魅力に思わず引き込まれた。ルソーには思わず手を貸してあげたくなるし、まだ若いピカソが頼もしいオヤジに思える(笑)。もちろん作中作だけでなく、この作品自体も後味もよく、大変面白かったです。
1投稿日: 2016.04.30
powered by ブクログ数年前に導入部分で止まっていたのを思い出し読み直し。 後半になるに連れてページをめくる手が止まらず、 ラストスパートにかけては特に面白くドキドキしました。 ルソーを取り巻く人々と共に彼の生涯に寄り添える体験が出来、主人公たちと共に旅をした感覚。 相変わらず情景やシーンが明確に捉えられる描き方をする。 原田マハさんならではの後味の良いミステリー作品。
0投稿日: 2016.04.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こーれは本当に面白かった! 謎の絵画が本物かどうかを巡る美術ミステリーと、言うだけで面白い展開をさらに謎めいた書物と1週間と言うタイムリミットが読みだしたら止まらなくさせる。 ただの絵画ミステリーと言うだけでなく、キュレーターと言う仕事と美術界の裏で行われている壮絶な目に見えない戦い。歴史的画家の価値などなかなか知りえないことがこの小説を読むだけですっと入ってくるから勉強にもなる。 終わり方も凄く素敵でこれは本当に良い読書タイムを提供してもらった。
1投稿日: 2016.04.25
powered by ブクログ絵のなかで生きるということ 自身のキュレーターとしての、MoMA(ニューヨーク近代美術館)で働いた経験を生かした美術ミステリ。絵画の真贋鑑定を行うというベタなテーマですが、作中作にあたるルソーやヤドヴィガ、ピカソにまつわる伝記が興味深いです。当時の人々の息遣いまで伝わってきますし、描くことへの並々ならぬ情熱を感じました。 作品に関する秘密以外にも様々な謎が出てきますが、あっさりしたものからうやむやなものまで、ミステリ好きにとっては物足りないかもしれません。美術史が好きな人、よく知らないけど興味がある人であれば楽しめると思います。私も美術館に出かけたくなりました。
1投稿日: 2016.04.19
powered by ブクログ初、原田マハにして、一気に大ファンになった記念すべき一冊。(以降、著者他の作品も読み進めている) リアリティがありすぎて、作者の知識に脱帽。 ルソーの「夢」のくだり、どこまでがフィクションなのかわからなくなる。
3投稿日: 2016.04.12
powered by ブクログ展開としての意外性は、本の帯ほどでもないが、美術をミステリーにするという方向性はこれがベストと思えた 2人の主人公の視点、ルソーの視点、ピカソの視点、ヤドヴィガの視点、さまざまな視点で芸術が語られていて、それは筆者の専門性が遺憾なく発揮されている部分である
1投稿日: 2016.04.03ぜひにも読んで欲しい本です。
友人の強いお勧めで 手に取りましたが 私の好きなジャンルではなさそうなのでとっつきにくさを感じながら読み始めました。 美術 絵画に 全く興味がないのに 美術館や絵の話が出てきて 最初は ”しまった! これを読んでいくのは きついな” でした。 でも まだ ほんのさわりだしと 読み進みました。 ある絵を 真作か贋作か 調査するために 古書のような本を 1章~7章まで 読むと 古書の第1章が 出てきた時 ”わ~ このまま読み進むのか しんどいなあ!” しんどいなあ! かなり弱気になっていました。 が 不思議に途中で 放り出す気にならず 2章 3章と読み進む 3章が終わる頃には この本にすっかり引き込まれていました。 読み終えた時には そうか!そうだったんだ! すごく感動していました。 そして すべて解き明かされた事実を頭に入れての再読は とても楽しい再読でした。 さわやかな読後感 なんとも不思議な読後感。 出会えてよかった本でした。
1投稿日: 2016.03.31
powered by ブクログピカソ 1881年うまれ ルソー 1844年うまれ 税関史 ルソーの 絵の持つ魅力を はじめて 見出したのは ピカソだった。 その代表作が 『夢』 1910年の作。 その年に ルソーは 66歳で 没する。 うまい絵ではない。 しかし、何かが引っ掛かり、何かが新しいものがある。 1908年にピカソ(27歳)とルソー(64歳)とであうが、 ピカソは その前から ルソーの絵を評価していた。 ルソーの女神 ヤトヴィカ。 ティムブラウンは、アメリカ現代美術館の アシスタントキュレーターだった。 そして、伝説のコレクター バイラーによって スイスに招待された。 ティムブラウンは、トムブラウンのアシスタントをしていた。 本来ならば トムブラウンを招待するはずなのだが 間違えて 招待されたと思ったが、招待に応じた。 ある絵を鑑定してほしい と言うことだったが それは、ティムブラウンだけでなく 早川織絵も 招待されていた。 鑑定する絵は ルソーの『夢のあと』と言われるものだった。 バイラーから 7つの章になった 本を読むを 毎日 1章づつ よむことで 『夢のあと』の真贋の判定をすることだった。 実際には 『夢』があり ただ 手の形が違うのだった。 ルソーが 60歳を超えている感じはなく、 40歳から50歳くらいの 年齢のようだ。 ヤトヴィカに 心ときめかす。 ヤトヴィカは ルソーから絵をおくられるが うまい絵でもなく、骨董品屋に売りつけるのだが。 安い値段でしか うれない。 ルソーとピカソが 接点となるが、 夢のあと の 下の絵 が ピカソの絵ではないか と いわれた。 ヤトヴィカの夫は、徐々に ルソーの絵を評価し始める。 はたして 夢のあとは ルソーの書いたものか? 本当に 下絵に ピカソの絵があるのか? そして 読まされている 本は 一体誰が書いたものか? ティムブラウンと早川織絵の織りなす物語。 早川織絵が ステキな女性に 描かれている。
2投稿日: 2016.03.28
powered by ブクログ美術館のことがいろいろわかってよかった。アンリ・ルソーの生涯もわかった。ピカソとの関わりもわかって面白かった。
0投稿日: 2016.03.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館の本 読了 内容(「BOOK」データベースより) ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに篭めた想いとは―。山本周五郎賞受賞作。 アンリ・ルソーの絵が見たくなる。作品名と、絵画が頭の中でつながらないものが多くて、ネットで調べようにも、ほんの続きが気になってそんなことできなくて。 もどかしくて、それでも絵を見たくなる作品でした。
1投稿日: 2016.03.14
powered by ブクログ2016,3,10読了 人物の描き方に好感を持った。いい本。この著者の他の作品もすべて読みたくなった。感謝。
2投稿日: 2016.03.10
powered by ブクログ美術ミステリ、自分に合うのか疑問だったが見事に嵌りました。どんでん返しも秀逸。「夢をみた」はどうなったか気になる
2投稿日: 2016.03.08
powered by ブクログ社長秘書さんに勧められて読んだらサイコーに面白かった! iPhoneケースをルソーの絵にしちゃった^ ^
0投稿日: 2016.03.05
powered by ブクログ物語の作者が知れるときに清々しい感動があった。美術愛あふれる作品。飽きることなく読み進められ、史実を元にしているからこそのワクワク感が読後にも残って楽しい。
1投稿日: 2016.03.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
岡山出身なので気になって購入。 田舎の美術館の監視員が実はすごいルソー研究家で、NY近代美術館の超有名チーフキュレーターと過去に何かあって…。 という場面から始まるお話。 本筋と関係ないけど、田舎特有の嫌な人が岡山弁で、ちょっと複雑(笑) こういうジャンルをなんというのか、不勉強で分からないのですが、美術ミステリ? ルソーの絵を巡る人間関係が過去に現在に未来に絡み合うお話でした。 ルソーについて全く知らなかったのですが、興味深く読みました。ラストの謎解き?も鮮やかでした。 ただ登場人物に感情移入しづらく、どこか入り込めませんでした。これは好みの問題だと思います。
1投稿日: 2016.02.24
powered by ブクログアンリ・ルソー。初めて見たのは確かTVのCM。 美術史ミステリーの小説をもっと読みたくなった。 これから美術館に行く時、絵の見方が変わりそう。
1投稿日: 2016.02.23
powered by ブクログ美に恐れを持っている。「フィクションとは言え、名画、画家を題材にしてフィクションを書いても良いものか」と思いながら読み終わる。著者の経歴からキュレーターだった過去を知り、美に対して敬意を持って書いていたのかと腑に落ちる。 ルソー(知らなかった)の幻の絵画を巡り、主人公のキュレーターと日本女性の学者が評価の勝負をする物語。
1投稿日: 2016.02.23
powered by ブクログ原田マハの「楽園のカンヴァス」を読みました。 大変面白かった、ほんとうに感動しました。 この作家の作品ははじめてなので最初ちと不安でしたが、 文章が平明ですらすらと読め、どんどん中身にひきこまれてゆきました。 彼女はこの小説の主人公と同じようにキューレーターつまり学芸員でもあるんですね。 ニューヨーク近代美術館にあるアンリ・ルソーの大作『夢』とほぼ同じような作品の真贋をめぐって、 その美術館の学芸員と日本人研究者の早川織絵とが対決をする。 七日間にわたって、その作品と対峙するとともに、 謎の古書を読ませられて真作かどうか判断しなければならない。 そして、話は二転三転、思わぬ展開をしてゆく・・・ それがとても心地よい!!! さて、この小説の中心となるアンリ・ルソーの『夢』という作品ですが、 昔から何度も観ていますが一度もすばらしいと思ったことがありません、正直なところ! しかし、この本を読むにつれて、アンリ・ルソーという日曜画家が (俗にそのように揶揄されていた時期がありました) この作品にかけたはてしない夢と強烈な情熱を知ることができ、 ああ~、この様にある意味、特別に「ぬけた人」がいたたんだと感動を覚えました。 世に認められなくともよい、いくら貧乏しょうとも、自分の夢を追い続け、 ひたすらその仕事に打ち込めるほどの情熱をもった人がほんとうにしあわせな人なんだ。 読み終わって、これが一番強く感じたことでした。 この作品に登場するニューヨーク近代美術館の学芸員、そして主人公の早川織絵も アンリ・ルソーの作品を愛するという点において熱い情熱を抱いている。 この三者は同じような人たちなんですね。 ひるがえって、私のこれまでの生活の中でこのような情熱を抱いたことがあっただろうか。 この本の解説を担当されている高階秀爾氏が 『続 名画を見る眼』(岩波新書)の中でこう書いておられます。 『若いピカソに向かって、ある時、ルソーはこう言ったという。 「君と僕とは、現存する最大の画家だ。 様式から言えば君はいささかエジプト風で、僕の方が近代風だがね」 人びとはこのルソーの言葉を、無邪気な、素朴な発言として、微笑ましく受け取った。 しかし、もしかしたら、ルソーは、誰よりもよく歴史を見通していたのかもしれないのである』
2投稿日: 2016.02.18
powered by ブクログ絵に関する本だと聞いて買ってみた。 始まりはあまり惹かれないかなぁと思ったが過去の話に戻ったところから一気に引き込まれる。 ルソーとピカソ、こんな関わりがもしかしたらあったのかと作者の創造力に感嘆。 史実と想像の境界線が曖昧なのも魅力的。 半分を過ぎてからは一気に読みきった。 素直に面白い。
1投稿日: 2016.02.14
powered by ブクログ「原田マハ」三連発の大トリはコレ!素晴らしかったです。ピカソとルソーを絡めた物語は本当によく出来ていて、登場人物も魅力的に描かれている。「夢を見た」の物語が終局に向ってクライマックスを迎え、名画の謎が解き明かされる場面は感動しました。ラストシーンでのティムと織絵の再会場面は、ほのぼのとした気分になれる名作だと思ったな~!
1投稿日: 2016.02.13
powered by ブクログ作品の世界観にぐーっと引き込まれた。読んでるときも、読んだ後も、どっぷり浸れる作品。後半入ってからは続きが気になって気になって読むのやめられなかった…… 原田マハさんは初めて読んだけれど、読後に彼女の経歴見て納得。美術の世界に身をおく人だからこそ書ける作品だと思った。 もともと美術館行くの好きだし絵画と芸術関連に興味があるから、なおさら楽しかった。絵本みたいな要素もあるから、絵に興味が無い人や本読み慣れてない人でも面白いかもしれないな、とも思う。好みは分かれると思うけれど、素敵な作品に出会えて嬉しくなりました。
1投稿日: 2016.02.09
powered by ブクログ作中作の出来が今ひとつなのと、織絵の失われた17年がどうにも腑に落ちない。 描かれているルソーは魅力的な人物だし、謎もそれなりに面白く一気読みだが、もうちょっと長くなってもいいので、当時のベルエポックのパリを作中作の中で書き込んで欲しかった。 織絵の娘も気になる存在なので、成長した姿を書いて欲しい。
2投稿日: 2016.02.07
powered by ブクログ「楽園のカンヴァス」 原田マハ ある一枚のルソーの絵画を巡って物語は進行していきます。 その作品は「夢」という絵画で物語の序章は一介の美術監視員の織絵から始まり(織絵には大きな秘められた過去があります)ますが2章からはティムブラウンという人物に移行します。 僕は絵画や美術館にはほぼ無知ではありますがこの著書は読みやすく読後感もとっても良かったです。美術館とか絵画とか敷居が高いのかなと思ったので(^_^;) ですがこの著書は物語の構成もしっかりしていて、無知な僕でも最後の最後まで飽きずに面白く読ませていただきました。 時空を越え愛された絵画というのは幸せだなぁって、絵画は生き物ではないですがその様に思いました。 画家さんにとって生きている間に評価をだとは思うのですが(苦笑 原田マハさんはエッセーが得意な原田宗典さんの妹ぐらいしか僕は恥ずかしながら認識がなかったのですが、この著書がとても面白いと思ったので続いて「ジヴェルニーの食卓」を読んでみます。
1投稿日: 2016.02.05
powered by ブクログ情熱に満ち満ちた作品。 静かな空間の中で、波のように絶え間なく押し寄せる情熱が、読んでいて胸を熱くする。美術作品への知識は皆無だが、もっといろんな角度から美術作品を解釈してみたいと思わせる。キュレーターって、素敵な仕事。素晴らしいです。
0投稿日: 2016.02.02
powered by ブクログTV「ぶらぶら美術博物館」でも一躍人気の画家アンリー・ルソー。独特かつ純粋な雰囲気を醸し出す画風は、一見すると稚拙な絵のようにも見られる。が、かのピカソも、このルソーに重大な影響を受けていたとは。ルソーの絵画「夢」、そして同じ構図のもう一枚の絵「夢をみた」。果たして真贋は、そしてそこに秘められた人々の人生模様とは。
0投稿日: 2016.02.01
powered by ブクログ面白かった。一気に読み終えた。 美術史について、自分でも勉強したくなる、エネルギーを生む作品だった。物語の中で、登場人物たちに教えられる形でルソーという芸術家について触れられて良かった。 フィクションであるのはわかっていても、世界のどこかでこんなことがおこっているのではと思わせる筆力。キュレーターという作者の来歴に根差した確かな知識が読んでいて楽しくなった要因だと思う。 うん、面白かった!
0投稿日: 2016.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ピカソやルソーといった画家の考え方、あのような絵を書くようになった背景などが分かった(気になれる)本だった。 一部の絵画を、登場人物たちなりにどう見ているか、捉えているかの描写があり、絵の見方として興味深かった。 結構緻密な話になるのかとおもいきや、最後は人情モノになりそこだけは拍子抜け。 印象深かった絵画: ピカソ 鳥籠 鳥籠の中の鶏を描いているのかと思っていたが、実は鳥籠自体を描いていた?
0投稿日: 2016.01.31
powered by ブクログ美術史に疎い私でも最後まで一気に読破できるほど、興味深い内容だった。ルソーやピカソの絵画を調べ、その時代の様子を思い浮かべながら読んでいくのは楽しかった。絵画の一つ一つにきっとたくさんの物語があるのだろう。美術という世界に興味が持てた一冊。
0投稿日: 2016.01.23
powered by ブクログ初めて読むジャンルの本、劇的な事件は無いが面白い。ただ、主人公の女性の背景はなんか軽くて違和感があった
0投稿日: 2015.12.29絵画の知識の有無に関係なくお勧め。
絵画がメインテーマであるにもかかわらず、全く絵心も知識もない私も深く引き込まれるような話だった。 多少でも知識があればもっと楽しめたかもしれないが、なくても十分楽しめた。そして読み終えたら美術館に行きたくなること請け合いだ。 作品の全編を通して清々しいまでの絵画への情熱がほとばしっていて読んでいる方も熱くなってしまう。絵画への知識の有無に関係なくお勧めの一冊だ。
1投稿日: 2015.12.28
powered by ブクログいつから自分が絵画とか好きになったのかわからないけど、この小説を読んでものすごく面白かったと思える自分はやっぱり美術に興味を持ってるんだなと実感した。 ルソーの作品は全く知らなかったが、彼やピカソは確かに存在してて彼らの描いた絵が今も日本や海外の美術館で見れるという事は本当にすごいと思う。そしてその裏にある物語を今こうやって本で知ることが出来てとても奥深いなーと思った。背景を知ることで絵って全然違う見え方がするから不思議。
0投稿日: 2015.12.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
明日の王様のブランチに「知識欲を刺激する本」として紹介され、ご本人ご出演されるそうだ。タイムリー。 最初主人公?の女性のビジュアルなどの説明は何も無い為、勝手に平凡だとイメージしていたので展開に驚く。こ作者が書かない限り資格からの情報が得られないのも文章の良いところかな、と。 (たまに辛くもあるが) ルソーとピカソにまつわる話。 ピカソはあまりにも有名だが、本当に表面的な知識しか無かった為、 作者の人生やその時起こった出来事などの知識をもって博物館や美術館に行くと違った見方が出来るのだろうな、と再認識。 勿論何の前情報もナシに見たらそれはそれで違った感動が得られそうだけども。 本作の最後の展開も素晴らしいが なによりこれをきっかけに、新しい興味を抱くことが出来、正に「知識欲が刺激される」。 ゆっくりと美術館を訪れたくなる。 ただ11月新作の『ロマンシエ』とのコラボ企画の現代アートをHPでいくつか見たが、やはり芸術というのはそんな簡単なものではないな、と。。 若し自分が本作の時代に生きていたら ルソーの絵を笑い、ピカソの絵に嘆く 大多数の人間と同じ反応しかできなかったと思う。 休日、ふらり訪れる選択肢に美術館を加えてみたい。
0投稿日: 2015.12.11
powered by ブクログ★5.0 私にアートの知識は全くない。知識どころか常識すらないかもしれない。 それでも引き込まれた。ルソーの情熱に。ティムと織絵のルソーへの愛に。 MOMAでのラストシーンには胸が高鳴った。まるで自分がティムになってしまったかのように。
1投稿日: 2015.11.26
powered by ブクログ美術のこと、芸術のことに明るくなくてもおもしろく読めた。ただ、先に評判を聞いてから読んだので、やはり物語を読んだだけで真贋を見分けるというのは…小説だからいいのかな。 カフーを待ちわびて以来だったので、他のもそのうち読んでみようかなと思った。 それにしても岡山の人ってこんなに訛ってたっけ…?
0投稿日: 2015.11.20
powered by ブクログ面白い!美術でここまでのミステリーが書けるとは知らなかった。美術史を知らなくても、引き込まれるであろう。特に序論のつかみの部分は最高。一気に本の中に吸い込まれていく感じ。オチにパンチ不足を感じないでもないが、全体を通して良書。著者のほかの本も読んでみたくなった。
0投稿日: 2015.11.08
powered by ブクログ私のなりたかったキュレーターとして活躍した方が書いた作品ということで、期待して購入。 アンリ・ルソーに焦点を当てつつ、しっかりそのアート界隈や時代も描くミステリー小説。 過去回想の部分が主。 キュレーターならではの業界の知識や、美術品への深い愛情に裏打ちされた作品。 ルソーの作品を思い返しながら、過去に勉強したルソーの知識を思い返しつつ、新しい解釈への期待でかなり楽しい読書時間。 ただ、なんでしょうか。 小説として、構成はかなり面白いと思いましたが、 終始、翻訳された本を読んでいる気分になるのです。 作家の文章というより、作家が書いた文章をきれいに翻訳されたものを読んでいる感覚になってしまって、原田マハさんという作家の本を読んでいる、という感覚が最後まで得られませんでした。 原田マハさんの作品はこれが初めてですので、他の作品を読んでもこの感覚になるようであれば、この感じが原田マハさんの文体なのでしょう。 次はモネの方を読んでみようと思います。
0投稿日: 2015.11.02
