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私の男
私の男
桜庭一樹/文藝春秋
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総合評価

628件)
3.8
154
213
149
43
14
  • 微妙だけど面白い

    ☆3.5くらいかな? 構成とか書き方とか確かに上手いんだけど、(章としての)最後が、ん-?みたいな感じでやや微妙かな、と。でも1章なんかはちょっと読み直したけど、インパクトあるし読者を引き込むわなー。 やっぱり直木賞作品なだけはあるか。

    0
    投稿日: 2014.08.17
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    【どろっどろ!】今年27冊目。 「私の男がいなくなったわたしの道が、どこまでもどこまでものびていた。」 文章、言葉の一つひとつに、こだわりを感じる。禁断の愛、と簡単に一言で紹介できるものではない。 内容が想像以上にどろっどろで、重いのが好きな私でも、ところどころ嫌悪を感じる場面もアリ。 描写が、映像をみてるみたいに鮮やかで引き込まれてしまったけど、反面、生々しくてきついところもアリ。 でも、それも全部引っくるめて、作者の力に圧倒された。 映画は、原作と異なる部分もあるようだけど、どう映像化されているのか気になる。 構成は『利休にたずねよ』のように、過去へと遡っていくかたち。 それによって二人の秘密がわかっていく。だからどんどん読んじゃう。 最後まで読んだ後、一章に戻ると、また違った印象を受けた。でも、ちょっとあっけない最後かな。人生ってそんなものかもしれないけど。

    1
    投稿日: 2014.08.15
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    好き嫌いを選ぶ生臭い雰囲気が印象的。 桜庭一樹の他作品とは毛色が異なるが、非常に上手く書き上げられている。

    1
    投稿日: 2014.08.13
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    父と娘の禁断の恋を中心に、現在から過去へと遡っていく作品です。 イケナイ関係のはずなのに、こういうのも良いかもしれないと思ってしまうほど潔いというか、真っ直ぐというか。 「なにがいけないの?」と言わんばかりに、背徳感も罪悪感も抱かずに、ただ純粋にお互いの事を想い合う、淳吾と花の不思議な関係に引き込まれました。 それと、冒頭部分がお気に入りです。

    1
    投稿日: 2014.08.13
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    桜庭一樹さんの作品は初めて読んだ。 映画を観て気になったので購入。 先に映画を観たので描写のイメージが掴みやすかった。原作ではだんだん物語が過去に向かっていくというのは他にはなく珍しいと感じた。

    1
    投稿日: 2014.08.06
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    愛情と共依存を別物として捉えていいのか。その判断力が鈍くなる作品だった。恋愛とは決して言えない内容の話なんだけど、全くそう思わせない文章の表現力に終始魅了されっぱなし。言葉選びが本当に綺麗。これ、映画がどう仕上がったのか気になる。

    1
    投稿日: 2014.08.05
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    これをどこぞのオッサンが書いてるのかと思うと キモい。精液乾いてリングのくだりとか若いねー ちゃんが書いてギリセーフくらいじゃねっすか?

    1
    投稿日: 2014.07.25
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    桜庭一樹さんは好きな作家であるものの、タイトルからすこし読みづらいと感じていた作品。 映画化を機に手に取りましたが、内容のわりにサクサク読めて面白かった。 16歳差で義理の親子という奇妙な関係と、複雑なバックグラウンド。物語半ばで明かされた事実は非常にショッキングでした。 危険な恋にすこし憧れてしまう作品。

    1
    投稿日: 2014.07.24
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    最後にもう少し先の未来を見たかった。 最後の方は、若干どうでもよかった。もう特に知りたい過去がなかったから。。でも、嫌いな話ではなかったです。 この話がどう映画化されたかは、気になるところです。

    1
    投稿日: 2014.07.24
  • 手法としてはすばらしい

    タイトルどおりだが話としては、んー・・・女性としてどう思うか意見が分かれるところ。正直、読後の気分はあまり良くなかった。ショッキングで、あまり主人公に共感はできなかった。 でもストーリーの順を逆から追っていく、北海道の寒々とした情景をまるで目の当たりにしているかのような表現力、作者の力量はすばらしいと思う。 映画化に際して浅野忠信さんが「男」を演じるらしいが、もっと汚くむさくるしいイメージだったので、アレ?と感じた。演技力のある人なので、カバーできるでしょう。映画を観るかどうか悩めるところ・・・。たぶん原作が先のほうがいいかと思う。

    0
    投稿日: 2014.07.24
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    近親相姦とか殺人とかセンセーショナルな取り上げ方をされている作品ですが、ラストの方は純文学的な内容に感じました。面白かったです。

    1
    投稿日: 2014.07.23
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    『どこまで陸地で、どこまで海なのか。そこは、遠くから見ていたらきっとわからないだろう、この世とあの世の裂け目みたいな場所だった。どこまでこの世で、どこからあの世なのか。線を引くことは、私たち人間には、むずかしい。なんだって、そうだ。』 想像していたより凄まじいな。どろっどろっだな。映画の方も楽しみだなぁ。

    1
    投稿日: 2014.07.23
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    個人的には、いろいろと精神的にえぐられる部分があったので厳しい部分もありました。でも全体としては面白かった。 淳悟さんをどうしても憎めないように書けるのが本当にすごいなと。 ただ人を選ぶ内容なので、何が来ても大丈夫、な人におすすめしたい本です。

    1
    投稿日: 2014.07.22
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    官能的な小説は嫌いではないですが、二人の世界に閉ざされていく閉塞感がしんどかった。 現在から過去へと遡っていく描き方は面白かった。

    1
    投稿日: 2014.07.21
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    個人的には、特に面白くなかった。 少女漫画とライトのベルの冴えない所を集めたような作品。 人物の描き方に関しては、淳悟はあのままで良いと思うが、花にもう少し深みがあった方が、 作品としての魅力が出るのでは。 作中の描写や内容、設定における、現実味の無さと、矛盾が気になる。 また、ある意味在り来たりで、語り尽くされており、想像の範囲内。 好みからは程遠かったため、低評価。

    1
    投稿日: 2014.07.21
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    いっぱい余白があって、 いろいろ想像を掻き立てられる。 わかるような、わからないような、 欠損かぁ。

    1
    投稿日: 2014.07.20
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    事実は小説より奇なりという言葉があるので、現実離れしているとは言わないが、チョット想像できないシチュエーションである。 過去へ遡っていく構成で倒錯した世界を倒錯した手法で描いているわけだが、私的には美郎はどうして花との結婚を選んだか、花と美郎はどのような結婚生活を送ったのかがとても気になるところである。

    1
    投稿日: 2014.07.14
  • 父と娘だから愛し合った

    奥尻島を中心とする北海道南西沖地震によって、めぐり合った父淳悟・と娘・花(当時小学生)が生活の中で、お互いの存在を必要なものと感じ、恋愛感情を抱き男と女の関係になっていく。花はその事実を知った世話役の町の有力者を死に至らしめ、二人は東京に逃げていく。そして、そこで父淳悟が新たな殺人を犯す。 ストーリは花の結婚から始まり、出会いの章で終わるという、時系列を逆に描かれている。また、各章が登場人物のそれぞれの主観で描くような文体である。 内容は父親による性的虐待を描いたものと言えるかもしれないが、相互の恋愛感情を考えると複雑な感情がそこに存在するのであろう。なぜ殺人で捕まらないのか?どうして証拠となるカメラをもっていたのか?などとなぞの部分は多いが、推理小説ではないので、この程度で良いのかもしれない。このどろどろとした人間関係を映画化できたと感心する。ただし、実際に映画を見たが、いたるところ原本と異なる。映画化に関しては賛否が分かれるところだろう。

    0
    投稿日: 2014.07.13
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    父と娘を繋ぐ、禁断の愛。 こんな設定のものを読む日がくるなんて思っていませんでしたが、映画化に合わせてインパクトのある装丁に惹かれて、なんとなく読んでみました。 現在から過去へ、視点を変え、場所を変え、緩やかに巻き戻っていく歴史はなんだかどこか冷たくて、それでいて一定の熱を持っていて、不思議な世界観に引き込まれました。 存在感がなさそうなのに、淳吾の存在感が常に浮き彫りになっていて、花のことよりも気持ちがそちらに向いてしまう。 どこか壊れている淳吾。 でも、憎めない存在。 彼の心情にあまり触れられていないからこそ、気になってしまうのかもしれない。 読み終わった後はなんだか切ない。

    6
    投稿日: 2014.07.12
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    時を逆行する作品。濃密すぎる父と娘の愛 。愛なんて簡単な言葉では語れない二人の世界が恐ろしくもあり、でも深淵に引き込まれた。読み終えてもう一度一章を読むことをお勧めする。

    1
    投稿日: 2014.07.10
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    単行本発売時に買って、映画化を機に読んでみました。やっぱりこの人の作品はドロっと濃い。花と淳悟は育った環境の影響でこんなに血が濃くなったのか、それとも元々そういう血が流れていたのか。それぞれの章だけでも十分完成されていて、短編の寄り集めとして読んでもきれいにまとまっている。時系列を遡るようにして物語が進む思かげで、決して暗い流れが消えてはいないのに、読後がすがすがしくなる。湊かなえの夜行観覧車よりもこの作品の方がはるかに濃い家族の物語だと思う。 この親子のただならぬ空気と背負っているものを薄々と感じているにもかかわらず、美郎はどうして花と結婚したんだろう?

    1
    投稿日: 2014.07.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    レビューの多くにある気持ち悪さは感じなかった。ただ、この愛の形は情愛だとか近親相姦なんて簡単な言葉で片づけられる物ではないし、「私の男」というタイトルの意味や淳悟が働かなくなった本当の理由も含め、読後もやもやするものが残った。 淳悟にとって花は「血の人形」だと言う。 姿は違っても母であり、娘であり、自分の分身であり、身体の中を脈略と流れる血はひとつ。花は血そのものなのだ。もしかしたら花の身体の奥で繋がった時にこそ、心から血を感じる事が出来るのかもしれない。 一方で花にとって淳悟は父であり恋人。 庇護してくれる父であり、たった一人の真の家族であり、甘えさせ、優しさで包んで、守り守られるべき恋人でもある。二人がひとつになることは自然の成り行きで、淳悟の求めに応えることで花は愛を確認できたに違いない。淳悟は花が愛するたったひとりの男なのだから。 しかし子はいつか親離れし、恋には終わりがある。 いびつな形とはいえ、花は肉親からのじゅうぶんな愛に育まれて大人になったのだ。もう親の庇護は必要がなくなってしまった。恋の熱はいつの間にか冷めていき、新たな出会いさえ生まれる。 親離れしても父と娘という関係は変わらないが、恋の終わりは身体の関係の終わりをもたらし、花にとって淳悟は過去の男になった。 花の恋の終わりは淳悟の心に孤独の影を差す。心が離れてしまった花の帰りを淳悟は待つ。父や母を死によって奪われた淳悟にとって、花を失うことは再びの孤独を意味し、彼女がどこへ行っていようともただただ待ち続けることしか出来ないのだ。 新しい恋人、結婚、花は過去と決別するチャンスを得る。同時に淳悟も全ての過去、自分の存在すらも清算する。たった一つ、2人の歪んだ愛を捉えた古いカメラを残して。 淳悟はその後生きているのだろうか。 花を失った淳悟は孤独に潰されて死を選んでしまうに違いないと思った。 そして同時に思う。 もしかしたら今も淳悟は花のすぐ近くで、新たな血の人形の誕生をひっそりと待ち続けているのかもしれない。それだけを心の拠り所として。

    6
    投稿日: 2014.07.06
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    途中で何回か止めようと思いました 特に前半、退廃的でけだるい雰囲気を美化するような文章がイヤでした 9才で遠い親戚である淳悟に引き取られた花さん 婚約者の美郎さんとの結婚が決まり、淳悟さんと会うところから物語が始まっています 時系列が現在から過去に遡って書かれていて、どうしてこんな暗い現在に至ったのかが気になり読み進めました はあ、暗い! 恋愛、家族はもっと明るくて、太陽の下を堂々と歩けるようなものが良いと思いました

    1
    投稿日: 2014.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3.5寄りの☆4かなあ。 禁断の愛と謳われた本作、親子といえども養子なわけだし、元ははとこなのだから結婚もできるのだけど。 とはいえ、現在から過去にさかのぼってゆく構成は面白かった。この作家は初めてだけど、もっと甘甘でドロドロな恋愛を描く人だと思ってたので意外だった。けど、どうしても花が好きになれない。ピアスを口に入れて舐め転がしてた描写など、ひどく嫌悪を感じる。小町さんと同じ気持ち。

    1
    投稿日: 2014.07.06
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    私は父子家庭で、父親と娘の禁断の愛と銘打ったこの本を読むことがなかなかできませんでした。 しかし今回の映画化で読んでみて、気持ち悪いなんて思いより、切なさやこの父娘の屈折した愛情が胸にきました。‥ん?愛情なのかな。 互いが互いの心臓みたいに、お互いが存在しなければ生きていけないふたり。家族なんてみんなどこかしら欠損しているものだと私も思う。 結末を序盤に知っているだけに余計に胸が苦しくなってくる。 桜庭さんの描写がこの話のえぐい、どろっとした雰囲気をうまく醸し出している。 最後の最後まで共感はできなかったけど、男でひとつで育ててくれた父のことを今一度考えさせてくれた。

    4
    投稿日: 2014.07.06
  • 「血」のつながりについて考えさせられる1冊

    このタイトルの気恥ずかしいまでのストレートさで、選ぶのをためらっていました。 でも、その解釈は、間違いでした。 「私の男」というタイトルが表しているのは、相手に対する所有としての表現ではありません。 複雑な状況から表される、とりわけ、血のつながりが関係する表現だと、感じました。 読み始めてみると、時間を遡りながらストーリーが展開されていくため、そこ(ラストであり最初に辿り着く過程を愉しみながら読めます。 主な舞台は、北海道の紋別で、海に関する表現が頻繁に出てくるのですが、これだけ不気味な表現がよくできるものだな、と作者の筆力に感心するほどです。 でも、読後感としては、悪くなく、血のつながりがどういうものかを、改めて考えさせられました。 そして、家族がいて、当然という意識を持っている人には、この話を完全に理解するのは難しいかもしれません。 私も完全には理解できなかった一人です。

    5
    投稿日: 2014.07.05
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    桜庭一樹は、砂糖菓子、GOSICK、伏、赤朽葉家に続いて5作目。全てジャンルが違い、改めて幅の広い作家さんだなと思った。 でも、この本は私には無理だった。 借りた本だったから最後まで読んだがそうじゃなかったら途中でやめていたと思う。 過去に遡ってくという構成は面白かったが、とにかく内容が生理的に受け付けなかった。

    1
    投稿日: 2014.07.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

     文庫化されてすぐに買ったのにそのまま何年も積読となっていた。映画が評判になったので掘り起し、映画を観た日に読み終えた。『メメント』と同じで、現在から過去に遡る手法だと何やらミステリアスな展開に見えるが、時系列に並べるとだいぶドラマティックな感覚が薄れる気がする。映画に対して言いたいことは多々あるが、浅野忠信と二階堂ふみのイメージはぴったりで、両者の演技に文句はない。  気色の悪い話だが物語としては腑に落ちる。こういう「家族」は案外いろんなところにひっそりと棲息しているのかもしれない。太古の昔は世界中どこでも(たぶん)普遍的であったと思われるインセストが、やがて世界中どこでも(たぶん)タブーとなっていったのは経験則なのだろうか?  あくまでも個人的な嗜好だが、私は「古い」を「ふるい」、「新しい」を「あたらしい」と開く書き方が生理的に嫌いだ。この小説では「お父さん」と「おとうさん」が意図的に書き分けられていて、そういう場合のひらがな表記なら気にならないのだが、作家本人の嗜好と思われる「ふるい」「あたらしい」(その他もろもろ)はどうもダメだ。特に「ふるい」と「ふるびた」が頻繁に出てくるので、私にとってはストーリーよりもそっちのほうがよっぽど気色悪くて読み返す気になれない。非難ではなく、あくまでも好みの問題。

    1
    投稿日: 2014.07.04
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    初めて読んでから3年くらい経ったような気がします 改めて映画を見に行く前に再読してみて こんなにも何かを残す小説だっただろうか と 少しびっくりしました 再読してみて 一番印象に残ったのは 花が津波に合うシーン 避難先であったおばさんの言葉が凄く残りました 震災と津波というものが少なからず 身近に起きるものだからと知ったからでしょうか 家族の絆について重くのしかかってきて 戸惑う花の姿が読んでいて浮かびます 未来から順に過去を辿っていく形は 結末が一番最初にすでに見えているけれど 登場人物たちがそこに行き着くまで 過ごしてきた時間を覗いていくようで その人の抱えてきたものを見るようで 読み終わってみると 1人の人間の一生を見てしまった重みが残りました

    2
    投稿日: 2014.07.04
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    映画を先に観たので何とも言えないが、徐々に過去に戻っていくのも面白い。 時間軸を除き、映画はかなり忠実です。 章毎に主人公が変わるので、花と男の狂気が薄れてるように感じます。ちょっと物足りなさも。。。

    4
    投稿日: 2014.06.30
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    えげつない。 マジか、って感じだった。 多分、正しい世界でいきていけないんじゃないかな。のがれられないんじゃないかな、と思った。

    1
    投稿日: 2014.06.25
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    女はこういう雰囲気だけの男に弱いよね、それはよくわかる。 淳悟は浅野忠信じゃなくて10年くらい前?の豊川悦司が顔が頭に浮かんだ。 年月を遡りつつ謎が解けて行く感じは面白かったけど、文体に馴染めずやたら読むのに時間がかかり、謎が解けた途端にどうでもよくなり最終章の途中で放置。 小町さんが淳悟を見限ったということだけが救いの、重苦しくて粘っこいお話。 20140624

    1
    投稿日: 2014.06.24
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    思ったより普通。もっとえげつないのかと思っていたが、男がカッコよく描かれすぎて、アリかな?と思わせそうなところが物足りない。ありえない、理解できない、恐ろしい、と思わせてほしかった。

    1
    投稿日: 2014.06.22
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    知っていると思うけど、今話題の本です。欠損家庭で育ってきたぶん''血''で埋め合わせるかのように愛し合った親子の話。内容もすごかったけど、家族のあり方について考えさせられた(ような気がする) 世間的にはタブーなことでも、その家族にとっては当たり前なことであって。例えおかしくても家族間で当たり前だと、言っている限り外の人間は邪魔をすることができないと思った。邪魔をすることってその家族を壊すことでしょう?そんなことをしてまでも家族は脆くないということだと思った。 2014.6.19(1回目)

    3
    投稿日: 2014.06.20
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    究極の愛が描かれた作品。 受け取り手によって印象がガラッと変わると思う。 読むととてつもない労力を費やすし、共感は全くできないけれど、私は好きでした。 ひとつの愛の形なのだろうと思う。 映画は観たいけど、観たくない。迷っている間に上映が終わってしまいそう。笑

    2
    投稿日: 2014.06.19
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    映画に行く前に読んでみた。 えっ!これで終わり…?ってところで終わった感じ。もうちょっと先の物語も読みたかった感が。 映画ではどんな感じになっているのか楽しみ。

    1
    投稿日: 2014.06.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    共依存で病んでる親子の話。花ちゃん可愛いし、淳吾もかっこいい。そういう関係になるのが早すぎるのには驚きました。 花ちゃんが美郎との結婚を決めたところはもうちょっと書いてほしかったです。美郎が好青年でお坊ちゃんキャラかと思ってたら、ナチュラルに二股かけてるのには笑いました。 現在から過去に遡って話が進むっていう構成は初めて見たので面白かったです。

    1
    投稿日: 2014.06.17
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    ちょっとこういうの憧れる。 花と淳悟しか世界にいないみたい。 でも花は結婚して出て行く。 いろんな柵や犯した罪から花は逃げる。 淳悟はどこに行っちゃったんだろう。 花がいない今、生きる意味わからなくなって、 でも、それでもまだ生きる気がする。 寒い所できっとうまくやってると思う。

    1
    投稿日: 2014.06.16
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    奇妙な養父と娘の癒着した関係を、過去に遡りながら描いていく。 グロテスクにも感じますが、それすらも超えて美しさと納得させるものを感じた。 過去の祈りで終わる所が秀逸。 恐らく評価が割れるだろう作品。 自分はとても惹かれるものを感じました。

    3
    投稿日: 2014.06.16
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    単なるエロさ、いやらしさだけじゃない、 何とも言えない 嫌な感じ があり、途中で 読むのを断念。 映画はその 嫌な感じ がよく出てたな。 匂い立つ腐臭。

    1
    投稿日: 2014.06.16
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    初めての作家さん。 構成が変わっていた(時間を巻き戻しながら過去に向かっていく)けど、最後まで読んで、この構成に救われた。逆だとやりきれない内容。 映画は観る気になれなかった。

    1
    投稿日: 2014.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    合わなかった…。 父と娘の、もともとの孤独からくるお互いへの(一般とは違った形の)愛、なんだろうけど、全く共感できず(小町さんや美郎さんには親しみを感じたけれど)。 近親相姦なところは、急に一緒に暮らし始めるなかで、家族ではなく男・女にみえてしまった、とか?で、理解できなくもないかもだけど、 大人と子供というところは、ただただ気持ちわるいばかり。虐待じゃん!と。 この形でしかかけなかったものって一体なんだろう。 あと、句読点が多い文章って好きではない。

    1
    投稿日: 2014.06.14
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    大学生の頃に読んだけど、このたび映画化されるということで再読。 昔持ってた印象よりドロドロじゃなかった。笑 私が大人になったんだろうか?

    1
    投稿日: 2014.06.13
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    桜庭一樹の直木賞受賞作。 からみついて、こんがらがって、ぐちゃぐちゃになった父娘の話。 時系列を逆に辿りながら、浮かびあがる父娘の非現実的なリアリティに読むのが苦しくなりつつも、惹き込まれていく筆力が圧巻。 直木賞受賞作が作家の第一級作である珍しいケース。

    1
    投稿日: 2014.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    遡る時系列や、サブタイトルの感じ、登場人物の描かれ方などなど。 そういった大部分は非常に好きで、惹かれるのに、どうしても性的な関係に納得ができなかった。 必然的にそうなったというような描かれ方なのに、必然性がまったく感じられず、性的な関係を描かなくても、花と淳吾の病的な関係性は描けたんじゃなかろうかと思ってしまった。

    1
    投稿日: 2014.06.07
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    無理。読めない。 ひさびさリタイアしました。 女子中高生向けのエロ本としては文句ない設定・描写だと思う。 こどもの頃に天涯孤独になって若い浅野忠信に拾われて、この世にふたりきりで、いつもじっくりと見つめてくれて、性愛の場面でだけは私があの人のお母さんがわりなの!って、いいよねー憧れるよねー(棒)ってかんじ。 近親相姦というテーマが嫌なのでは決してなく、文体から漂う「この暗い恋愛、素敵っしょ」かげんが苦手です。 例えて言うなら不倫自体はべつにいいと思うけど、女子などに現在進行形の不倫のつらさ・苦しさ・「でも好きなの!本当の愛なの!」みたいな話を聞かされてるときのスーパー眠いかんじに似てる。

    5
    投稿日: 2014.06.05
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    歪んだ愛の、純化と崩壊のお話。 結局、子どもは親へのコンプレックスから逃げることができないのかと感じた。 男と女 父と娘 母と息子 地域のしがらみ 個人の欲求。愛は一体どこにあるのだろう、愛とは一体なんだろう、と愛の概念が揺るがされた。

    1
    投稿日: 2014.06.03
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    うーん。よくわからん。花に惹かれてしまう美郎がかわいいと思う。花には、美郎と幸せになってほしいけど、無理なのかもしれない。

    1
    投稿日: 2014.06.01
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    もちろん賞をとったとき読みましたが、ま、ミーハーな感じで映画化につき再読。土着的な作品が好きなので、本作もその点が好きです。さあ映画は作品同様戻っていくのか、進んでいくのか、どういう展開で作られたのか楽しみです。

    2
    投稿日: 2014.06.01
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    のめり込みました。相当強い読欲が生まれた桜庭一樹の直木賞作品。浅野忠信と二階堂ふみで映画化されるというので読んでみたけど、すごかった。配役もピッタリ、特に二階堂は楽しみ。ストーリーは、時代を遡り、秘密を明かして行くわけだけど、結局、姿を消した淳悟は北に戻ったんだろうか。花は、普通の生活に馴染めるのか。濃い血のつながりに抗えず、淳悟の元に帰るんだろうと、そんな気がしてならない。

    1
    投稿日: 2014.05.30
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    この本の良さが、よう分からん。 設定にうまく入り込めないのか?だらだらと描かれる養父と娘の描写がやや不快。 これなら、殺人事件は無くても良かったかも。

    1
    投稿日: 2014.05.20
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    初挑戦、桜庭一樹さん。 すらりと痩せて背が高く手足が影法師のように長い、惨めな貴族のような、私の男。 孤児だった私を引き取って、養父として15年間育ててくれた男。 二人で一緒に逃げ続けてきた、血のつながった男。 私―――花の結婚から二人の過去を遡り、絡みつくような情愛と内在する孤独を辿る。 まず前提として、タイトルと表紙で苦手意識を持った方は、その直感に従って読まずにおいた方がいいと思います。 登場人物の息づかいまで感じられるような生々しい描写が素晴らしい。 一方で心情描写には適度な隙があって、自分なりの解釈を想像力で補わせる能動的な読書を促されるような感覚があります。 当初見えていた情景から過去に向かってフェードアウトする構成も相まって、少しずつ明らかになる二人の過去に思わず息をのみます。 社会通念から大きく外れる形ではありますが、家族、そして男と女の間をつなぐ絆が胸に迫る一冊です。

    3
    投稿日: 2014.05.13
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    これは愛なのか?欲望なのか?養父と娘として考えると欲望だと思うけれど、真実を知ると…ますます歪んだ欲望に感じた。

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    投稿日: 2014.05.11
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    久しぶりに本で痺れた〜って感じしました。映画の主演が私の好きな浅野忠信さんっていうのもあって、上映前に読んでおこうと思ったのがきっかけです。 禁断の愛なんだろうけど、この二人からはなぜか気持ち悪い感じはしませんでした。二人だけの世界に私もずっとずっと一緒にいたい、そう思いながら読みました。本の終わりが近づくのが寂しかったです。 これは読み直したい!

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    投稿日: 2014.04.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2014 4/14読了。 以前途中まで読んでいたんだけどそのままになっていた作品。 先日の直木賞作家ビブリオバトルで、桜庭さんやっぱいいなあと思ったこともあり、改めて読んでみた。 以前はいまいち、淳悟のあり様が気持ち悪い・・・というか40前後でのその境遇、ってのを見ていられないような気がしてなかなか先に進めなかったんだけど、今回はページを捲る手が止まらないくらいドハマりした。 前回読みかけてたのは2008年くらいだったと思うので、その後の5-6年での自分の側の変化によるんだろうか?

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    投稿日: 2014.04.14
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    本好きの仲間とジュンク堂に行って狸くんにオススメされた一冊。 それはそうと本好きの仲間と書店にいくってなんでこんなに楽しいんでしょうね。 久しぶりに読んだフィクションでしたが、まぁ〜結婚式前の私になんて本勧めやがったんだ‼︎とドギマギしながらも引き込まれてしまいました。 怖いです。 私が一番感情移入したのは美郎でした。 彼が花に惹かれていく様子はなんだか蟻地獄のようでゾクゾクしました。きっと危険に気づいてはいるんだろうけど、止められないんだろうなぁ。 花との結婚は親に対する彼なりの最大限の反抗の現れなんだろうなぁ。 淳吾はきっと二度と花の前には現れないだろうが、花はどうするんだろうなぁ。 とにかく、結婚式を目前にして読む話ではないと思います。

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    投稿日: 2014.04.06
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    映画化のニュースを知り再読。 前に読んだ時より印象が薄いかな。 読み手に特に「男」の心を想像させようとする狙いはよく解るのだが、如何せん設定があざと過ぎるか。 現代社会はこういう澱みが表面に浮かんで当たり前のものとなったと解すべきか、何か工夫がないのかな?

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    投稿日: 2014.04.06
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    物語の展開の仕方が面白い。どんどん時を遡っていく。一章ではサブキャラクターだった人たちもほかの章ではその人の視点となったり、多面的に物語を捉えることができる。淳吾はもちろん影あっていいが、花がえげつねぇ!!そう育てたのはイビツな愛なんやけど。現代版近親相姦話!淳吾の回だけ詳しい心理描写を避けていたのが面白かった!!

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    投稿日: 2014.03.09
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    好きすぎて…。ずるずると読みふけてしまったけど読み終わるのがすごく嫌だった。この内容で主人公の名前が「腐野花」なのが、なんかもう。

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    投稿日: 2014.03.09
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    すごいものを読んでしまった。読み終えて、最初に自分の中に落ちてきた感想がこれだった。そして、なんて苦しくて切ないのだろうと思った。過去へと遡るにつれて、二人が互いを求める理由がひしひしと伝わってきた。求め合うのは当然だ、欠如した愛情を互いに埋めようとしてる。孤独を埋めてくれる存在に出逢えたなら、依存してしまうのも頷ける。これを純愛とは、わたしには言えないけれど、でもこれは、確かに恋なんだな、と。

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    投稿日: 2014.02.27
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    章が進むごとに、自分の中の感情がどろどろに飲み込まれて変わっていくのを感じた。 最初は淳悟のことが怖くてしょうがなかった。 「花ちゃんを早く解放してあげて」そんな気持ちで読んでいた、、はずなのに。いつのまにか淳悟を愛しく感じている自分がいて、離れられないのは花のほうなんじゃないかと思い始めた。 なんだろう、愛ってすごく怖い。

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    投稿日: 2014.02.27
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    影が繋がっている異性が隣にいるだけで体が喜ぶというの、わかる。小町さんわりと好きだけどな 嫌われてんのかな。

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    投稿日: 2014.02.26
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    1402 内容は決して好きではないが、雰囲気に飲まれて一気に読んでしまった。描写、世界観共に直木賞納得の読ませ方。遡る一方で未来が気になるのは節操が無さすぎるかな。。。

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    投稿日: 2014.02.17
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    嗅覚の描写が印象的。決して心地よくはない、むしろ不快。眉を潜めながら、一気にのめり込む、そんな感じ。 肝心な事を書いてないのがまた、にくい。

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    投稿日: 2014.02.16
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    どろどろしてるが描写力があって文体好み。桜庭さんはラノベのイメージでちょっと敬遠してたが、もっと読みたいとおもった。

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    投稿日: 2014.02.15
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    前々から気になってはいたのだけど、絶対に読後感がよくないだろうな・・・とおもって手を出せなかった作品。 しかしながら映画化ということで内容を調べて見たらものすごーーーく気になってしまって、ネタバレで内容知ったのに読んだ。2013年最後に読んだ本。 おもったより読後感は悪くなく、気持ち悪さもなかった。 なんというか、こういうことって、(ないだろうけど)あるのだろうなあと・・・

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    投稿日: 2014.01.27
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    父親殺しといえば近代の日本純文学の王道テーマの一つだけど、ただそれだけにはとどまらない。おとうさん、淳悟、そして私の男。呼称の変化に顕著に現れているように、たった二人の人間の間でも、ぬるぬると関係性は変化する。これは前述の近代純文学をあざ笑っているようにさえ見えるなぁ。 どろどろと重くて暗い作品ではあるんだけど、ずるずると読み続けてしまう。桜庭さんの言語感覚もあると思う。 あまり語られない二人の男、淳悟と美郎の思いはどこにあったんだろう。年も近いせいか頭から離れない…

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    投稿日: 2014.01.11
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    昔「ブルースカイ」を読んで、 あまりこの作家さんは合わないなぁ・・・と思っていたのですが、 友人の勧めで再チャレンジ(笑) 読めました。 まぁ面白かったと言ってもいい・・・。 ただ前のよりするする読めましたが、 内容をよく考えると・・・と言うか、 常識を頭に置いて読むと非常にグロテスク。 行間から腐った沼の様な臭気漂う作品です。 物語は今の話からだんだん昔へと遡っていくのですが、 遡ったとこで終わっちゃうんで、今後が逆に気になります。 気になる事を全てほったらかして終わってしまうとか・・・。 それがいいのかな? 私はちょっとこれはないだろうと思ったけど。 最後までちゃんと描ききったのを読みたいかな。 でも色んな意味ですごく印象に残る作品ではありました。

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    投稿日: 2013.12.31
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    まず、 この歪んだ愛情の物語がただの官能と倒錯の物語ではなく、 お互いを強く想う純愛小説であった事に驚きと感動を覚えた。 娘の門出から、親子の始まりへと進む物語の展開に 読み終わるまで終止、二人が心配で心配でハラハラした… 幼年期に受けた胸の内にある傷、それにより欠けた部分を補う存在としての父娘の関係… 極北の青黒い海を心の闇として傍らに置きながら、 あたかも血の繋がりやその存在自体が愛することの理由であったり、 優しくも狂おしい愛情表現や二人から漂う狂った臭気が 「バレてしまうんじゃないか」とハラハラとさせる。 作者の意図を練り込んだねっとりした文章が 読み進める心中を締め付けていく… 読了後、一般的には絶対的な禁忌を犯しながらも愛しあう二人の関係を肯定したい気持ちの自分が其処にあった… 見事にやられた… 「愛する」と言う事を深く考えさせる物語であった。

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    投稿日: 2013.12.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読み始めるのに少しビビっていたが(設定的に)、引き込まれた。 恋なのか愛なのか、それも愛情にも色々な種類があると思うけど、人を好きになることを考えさせられる。 そして、それがこのある意味異様ともいえる設定にもかかわらず、不快でない。 親も子も血も飛び越えて、「感情」に共感する。ちょっとしあわせにも悲しくもなる。でも、やはり「血」でないと本当の意味ではわかることは決してないのかもしれない。 でも美郎は解せんな。なんで花を選んだのかがわからないのではなくて、惹かれたままなんでそれについて深く考えないのかがわからん。おめでたい。いや、そんな嫌いではないけれど。 設定として疑問は多かった。遺留品は真っ先に調べるのでは?とか刑事一人行方不明になったら徹底的に探すよね?とか。押入れの死体もしかり。警察小説が好きだから色々気になるけど、そこは読み流した。

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    投稿日: 2013.12.22
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    過去に遡る構成やからと思うけど第5章はチョット退屈に感じました。 感想は正直何を書いたらええか分からん。 最後まで読んだら余計に淳悟の事が理解出来んようになった気がする。自分の中で薄っすらと想像してる事はあるけど、それが間違えでも正解でもネタバレになるので書けない。とりあえず、もう1章有れば分かるんやけどなぁ。

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    投稿日: 2013.12.11
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    この本もこの作者も気になってた。文庫になっててうれしい。 花の結婚式前夜から話は始まり、24歳から9歳へと、章を追うごとに過去に戻りながら、花と淳悟の繋がりが描かれている。 最初は淳悟がダメ養父で花にまとわりついているのかと思った。 けど読むにつれて、お互い深いところでつながりすぎて相手を愛しすぎてどうしようもなく堕ちてしまったと思った。 最後まで読むと、花が淳悟から離れたい理由がわからなくなった。 普通に考えたらダメなんだけどさ、花と淳悟は。 でももうお互いでしか空虚さを埋められないことがわかっているのに、離れなくてもいいじゃない。 こういう暗い話は好きです。

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    投稿日: 2013.12.03
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    主人公の腐野花(くさりのはな)の名前がこの本を表しているように思えた。 青臭くどろりとした泥水のような臭気。 腐臭を放つ花。 正直最初のあたりで本の展開がすべてよめてしまいました。 それでも匂いや色を感じられる文章力・表現力は素晴らしかったです。 ただ開けてはいけない扉を開けてしまったような、口の中にドロドロとした黒い物を流し込まれたような何とも言えない気持ちになりました。 ですが、読み終わった後もう一度初めから読んでみたくなりました。

    3
    投稿日: 2013.12.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    母と息子の浅からぬ関係はよく見るけれども、 娘自身がこうも「父親は娘に何をしてもいいのだ」と言うのは、珍しいように思えた。そういうこともあるのだな、と読み進めていくと、それだけではなく、父と娘と息子と母の絡まった業に息がつまる。 娘の結婚式を1章として、どんどんと過去へと遡ってゆく構成。最終章で、見せつけられるのは過去の光。その先の変化を知っている読者には痛々しい希望。物語はそのまま終わる。1章の先の彼女たちは、宙ぶらりんのまま。このままで終わって欲しくはないと願う私のような者には、決定的な結末を描かないその形は救いだと思った。

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    投稿日: 2013.11.28
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    父娘ふたりの、あやういのに強固なつながりに圧倒されながらぐいぐいと物語の中に引き込まれていく。どこか痛くて哀しいふたりから目をそらしたいのに、できない。どうしようもなく惹かれる。

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    投稿日: 2013.10.26
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    桜庭さんの作品はいい感じに厨二なんだけど、くどすぎず、わかりやすくて簡潔ですきだ。 なんというか日記的?だと感じた。

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    投稿日: 2013.10.25
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    桜庭一樹さんの直木賞受賞作! 主人公の結婚から物語が始まり、そこから時間を遡りながら、序盤に張られた伏線を回収して行く話。 第五章目までは面白かったが、最後の章では特に何も出てこなくて拍子抜けした。 ラストで2人が手を繋いで歩くシーンは少し胸が熱くなった。

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    投稿日: 2013.10.14
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    好きかどうかと聞かれれば、苦手な部類に入る。 人に勧めたいかどうかと聞かれれば、おそらく勧めない。 本能的に嫌悪する部分も多い。 ですが、読み終わった後のざらっとした感じはないんですよね。 もう一度読んでみようかな、と思える作品。

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    投稿日: 2013.10.08
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    うまいんですよ。現実離れした話だし共感できるところもないんだけど、どんどん話が私の中に入って来るんです。 現在から過去に遡っていく話も引き込まれて行きます。

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    投稿日: 2013.10.08
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    ヘビーな題材に、おおっとおののき、あえて遠ざかっていたお話。 桜庭一樹ブームでいざ読んでみると、指が止まらない。なんだろう、この読ませる強さは。 この話は砂糖菓子の弾丸と同じ、作者の意図は筆が進むままだったかもしれないが、誰かを叫弾している。そう思いました。

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    投稿日: 2013.09.28
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    ご存じ「直木賞」受賞作品。 そして桜庭さんは初読みでした。 物語は、現在から過去へと遡る。 孤児となった花を引き取った、養父淳悟。 親子となった二人は、間もなくかけがえのない存在に。 これって、純愛物語でもあり、禁断の父娘愛でもあって…。 ラスト、二人のその後がとても気になるし、このまま終わって、かえって心に残る作品だなって。 これを映像化か。是非見たいです。

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    投稿日: 2013.09.12
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    何度も何度も読み直している作品です。 内容が近親相姦や生々しい表現があるので苦手な方がいると思います。 でも自分は逆に、生々しさや、このどうにもできない暗さや雰囲気が堪らなく好きになりました。 また、登場人物の仕草や言葉の表現がやわらかく、生々しいので好きですね。 話の構成も現在から過去へと遡っていくので、後半はどんどんページが進みました。

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    投稿日: 2013.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ネタばれ含みます.匂いのする本です.嫌な匂いのする性と殺人.ですが遡りの物語で、初め働いていた花も最後には小学校4年生になります.それがなんとなく救いな気がする.まあ唾液と血とひとが腐っているなうな匂いはずっとするわけで.バイトの友達がグロ系でおすすめしてくれたんだけど、ああ、殺人とかじゃないグロなんだって分かった.近親相姦がグロいんじゃなくてこの親子の発している匂いがグロテスクなんですね. だがなぜだろう!美しいな!いやな匂いって以外にきれいなんだ! ぼくが好きなシーンはずばり大塩さんw花にぼこされて小さい流氷の上で海に流されながら写真を撮るシーンがいいよ!大塩さんが一番まともな気がするw 大塩さん「神様が決めたんだヨォ」

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    投稿日: 2013.09.11
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    複雑な感想。文章的には 読みやすくて さくさく読めたけど、内容には、嫌悪感が。。。 直木賞って 内容的に受賞OKなの?って思ってしまった。  まあ 男の究極の願望なんだろうけど。 唾液のくだりの表現は、必要だったのだろうか。吐きそうになった。

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    投稿日: 2013.09.07
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    ちょっと、いや、かなり受け付けませんでした・・・ もうただ気持ち悪いとしか思えませんでした・・・・ この作品は賛否がかなり分かれるようなので、合う人にはものすごく良い小説のようですが。 確かに小説としてはすごいんだろうと思います。 段々過去に遡っていく構成の上手さや、文章力はすごいです! 最初の方でもう「合わないな」と思ったのですが、読むのをやめようとは全く思わず、次々読めました。 色々気になる事件や事柄もあって、最後まで読めば分かるのかな? という期待もあったのですが、色々全てが消化不良。 いや、多分わざとなんでしょう・・・ でも私には全てが合わなかったです・・・

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    投稿日: 2013.09.03
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    ねっとりねとねと… でも面白い。続きが気になって、ページを捲る手が止まらない。 現在から過去へ遡るこうせも面白かった。

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    投稿日: 2013.08.29
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    映画化になると聞いて、原作を先に読みました。 最初の一行が、忘れられない作品。とても、印象的です。 近親相姦なので、気分が下がってしまいますが、なぜか引き込まれます。あっという間に読んでしまいました。

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    投稿日: 2013.08.29
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    犯罪被害者が、犯人と一時的に時間や場所を共有することによって、過度の同情さらには好意等の特別な依存感情を抱くことをいう、ストックホルム症候群を題材にしているようなお話だと思う。 はじめ、花ちゃんが"悪"とミスリーディンクしちゃったけど、淳悟こそ悪人。田岡さんはミスリーディンクしちゃったままだったけど、小町さんはちゃんと気がついて、大塩さんははじめから理解してたんだなぁ。 親戚なんかじゃなくて、子供を望むちゃんとした里親に出してもらえてたら花ちゃんも病まなくて済んだのにな。2014年公開の映画、二階堂ふみちゃんが、空っぽの、空洞のような目で花ちゃんを上手く演じてくれそう。

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    投稿日: 2013.08.26
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    桜庭一樹ってこんな感じ…?花って名前可愛い。読了後は結構落ち込みます。 --- 美郎の父からは、社会の中枢にいるという自負がみなぎっていた。全体に張りがあって、皮膚もおどろくほど血色がよかった。となりに立つ淳悟の、無気力でだらけた様子があからさまになっていった。みんなの前で情けなさをさらす、わたしのたったひとりの親族。そのひとりきりの退廃に、こっそり、みとれた。私の男は、やっぱり、だらしなくてもうつくしかった。

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    投稿日: 2013.07.30
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    映画化されるみたいだし、友達の勧めで読んでみたけど、いっきに読めました。 でも映画は観たくないなと思ったのが正直な感想です。 ズシンと重いストーリーでした。

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    投稿日: 2013.07.20
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    ああ、これはなかなか 久しぶりにねっとりと からみつくような、からみつかないような、 女流作家なら誰かが書いていそうで、意外にない感じ。 表面的な題材からいえば、そりゃあ、何人も書いてるけど このインパクトはなかなかなかったなぁ これはしかし、描く方向が非常に決定的ですね。 妙に読後感が絵画的で 屈折したほのぼの感。。。 楽しませていただきました。

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    投稿日: 2013.06.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    けっこう分厚い本なんだけど、わりと飽きもせずぺろっと読んだ。 きっと構成とか文章とかが上手なんだなぁ。情景もすごく浮かぶ。目で見てるよう。 100%受け入れあえるのって親子(子供が自立する前の)とか家族とかくらいなんだろうなーとは薄々感づいていたけど、それのひどい版て感じで気持ちがちょっと重くなる。兄妹くらいならここまでの嫌悪感はないのかも? けどまぁ面白かった。赤朽葉も面白かったしきっとこの人の本はまた読むと思う。でも本当に気持ち悪いw

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    投稿日: 2013.06.19
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    桜庭一樹の世界観 わたしは すごく好き、です。 二人の親子の真相、末路 読んでいてドキドキしました 読み進む毎に、 二人の歪んで儚い愛の形に 憧れたりしました 花が淳悟に対して言っていた 「最低で最高」 この作品にぴったりの言葉 なんじゃないかなと思います あー。わたしは淳悟みたいに 弱くて守ってあげたくなるような 男の人にキュンとくるのかも。

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    投稿日: 2013.05.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんとも言えない世界観で書かれている。 ジャンルを何と言っていいのか悩む。 一応、ミステリーだと思うが…正直ミステリー要素よりもそれ以外の内容が印象に残る本だと思う。 花の子供の頃からの話がとっても印象に残る。 オホーツク海の様子も何度となく想像した。 見た事もないオホーツク海を、見たように錯覚してしまう。 大人になってからの話は、ちょっと残念なような寂しい気がする。 このまま二人で歩み続けて欲しかった。 自分の娘の中には自分の母親が居る。同じ血が流れてる。 当たり前の事なだけど、血の繋がりについて改めて思わされる。 文章が綺麗で、細かいところまで表現されていて、綺麗な小説だった。 読み終わって数カ月、時折思い返す。 何とも言えない世界が好き。

    1
    投稿日: 2013.05.27
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    2013.5.15 構成は面白く大変読み易いものの、読後の閉塞感は否めず、これだけ感想を言葉にしにくい作品も珍しい。

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    投稿日: 2013.05.17
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    138回 2007年(平成19)下直木賞受賞作。異常な親子愛が背景にあるミステリーだが、ドロドロせずに読ませてくれるあたりがすばらしい。舞台となる北海道も世界観とぴったり。おすすめ。6章構成で各章の横書きタイトルはCOOLだが、小説タイトル『私の男』は地味すぎてどうかと思う。『私と男とカメラ』とか、『野花、腐り』とか他にすればもっと売れたのではなかろうか。

    0
    投稿日: 2013.05.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    “花”と呼びかける淳悟の声がリアルに聴こえてくる。いや、声だけではない、彼らの体臭まで匂ってくるようだ。この実感がなかなか凄い。とにかく登場人物の造形が傑出している。 時間軸を逆に戻しながら、語り手の視点も変わっていき、深みある血族のドラマが繰り広げられる。この父と娘は本当に別れることができるのだろうか。花が普通の家族生活を送るとは決して思えない。花と淳悟との絆は決して途切れることなく、綿々と続いていき、待っているのは漆黒の闇だろう。 これを浅野忠信、二階堂ふみで映画化するのか。どんな作品に仕上がるのか、今から楽しみ。

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    投稿日: 2013.04.27
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    気分の悪くなるお話だなぁと思いつつも先が気になって読むのをやめられず、最後の章を読んだら切なくなった。途中でやめなくて良かった。

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    投稿日: 2013.04.14
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    構成と、章のタイトルの付け方が絶妙だと思った。内容は、はじめは背徳感にまみれているけれど、過去へ過去へ流されてゆくうちに、淳吾も花もすべて許されるような気がしてきてしまう。家族の繋がりってなんだろうか。血の繋がりを感じる瞬間って、あるのだろうか。家族の絆を重んじる世界で家族の絆を守るために犯された罪は罪とされるのか。狂的な愛執に吐き気を催しながら、読後に時間軸を現在に戻せば、やるせなさと、どうしようもない切なさを覚えてしまう。だって仕方がなかったじゃないか。なんて。 抵抗のない人は是非。 最終章を読めば、すべて許してしまえるから。

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    投稿日: 2013.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    とにかく視覚と嗅覚の著述が実に秀逸。当然のごとくそれは物語に活かされている。伏線を巧妙に張り、その疑問や謎を実に華麗に消化する。凄いの一言に尽きる。 しかし物語を通して読者の謎はすっきりと解消してるんだけど、よくよく考えるとヒロインの闇のようなものはまったく解決してないな、ということも分かる。考えようによってはまったく救いどころのない恋愛物語、という印象も持ちました。恋愛に救いを求めるな、という話なんかもしれません。

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    投稿日: 2013.04.05