
総合評価
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powered by ブクログ10年以上前に読んだのでうろ覚えですが…流氷のシーンがやけに印象に残っています。物語が、現在から過去へさかのぼっていくのに、何故か進んでいるという不思議な感覚も。
6投稿日: 2022.07.01
powered by ブクログ読み進めると過去に戻っていくあまり読んだことのない構成でした! ネタバレになっちゃうので詳しい感想は書きませんが、5年…もう少し後に読んだらまた違った感想が出てくるのかなと思いました
1投稿日: 2022.06.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
しんどい…。 「欠損」という言葉が強く残っています。 家族ってなに?愛って?幸せって?花と淳悟の2人にとっては「欠損」ではないかもしれないけど。。 終始本当に幸せなのかな?って。嫌悪感ばかりだったけど、過去を遡っていくほど納得したのも事実。 でも、もし淳悟のお父さんが死んでなかったら~、もし震災が起きなかったら花は~とも考えもしてしまって。 読後、しんどい気持ちになりました。
3投稿日: 2022.06.30
powered by ブクログ孤児の花と養父の淳悟の親子2人の、悲しく寂しく爛れた恋愛、もしくはそれに近い何かの話。 いわゆる共依存に近いのかなと思いますが、それを美しく描いています。 桜庭一樹さんの本というとライト文芸系の作品しか読んだことなかったのですが、こういうしっとりした恋愛ものも書くんだなと感動しました。面白かったです。
5投稿日: 2022.06.29
powered by ブクログ私の男は、ぬすんだ傘をゆっくりと広げながら、こちらに歩いてきた。 「けっこん、おめでとう。花」 もう出だしっから”私の男”は不穏だし、第一声から謎に包まれています。 この時点で強い謎解きの欲求に捕まりました。 重い話ですが、この効果は絶大でした。面白かったです。
2投稿日: 2022.06.17
powered by ブクログ落ちぶれた貴族みたいな優美で甘い“私の男”。どこか壊れているけど、とても魅力的な淳悟沼に、私も花ちゃんもハマってる。どんどん呑まれてく。 無表情で感情的なのがたまらなく好き。 P208 「淳悟がもうすぐかもしれない、と思ったら胸が熱くなって、うれしすぎて帰って悲しいような気分になった。」
2投稿日: 2022.05.28
powered by ブクログ花と淳吾さんの関係性が年月を遡っていく形で描かれる。 終始暗く、湿っぽく描かれているが、世界観に引き込まれ、ページをめくる手が止まらなかった。 周りには理解されない2人だけの世界が美しい。
1投稿日: 2022.03.14
powered by ブクログ孤児の想い 小説は時系列を逆に遡りながら検証していく、珍しい発想のミステリー小説だ。独身で若い叔父に養女として引き取られ育てられる「花」。震災孤児の辿る環境は叔父の言われるまま疑いもなく育つ。他に頼る家族も親戚も誰もいないことが、孤児の人生を変えてしまった。叔父、花二人とも家族を亡くした「似たもの同士・孤児」それに「家族愛・家庭・性・情」・・・「自分の人生は自分しか決めれない」と悟ったことだ。
4投稿日: 2022.03.07
powered by ブクログ時間は遡っていくのに、物語は発展していく不思議さ。ただの禁忌と片付けるのではなくて、人間が血の袋なのかどうか、いやそうではないと思いたくなる作品。
2投稿日: 2022.02.11
powered by ブクログ偶然なんですが、ついこないだ読んだ湊かなえ「告白」よろしく、語り手が入れ替わっていく章立て。なんだよ、またかよーと思ってたら、少し違うのは、時間軸が逆流してくところ。先に結果をバラしちゃう、その後で因果を遡っていく。映画「メメント」を見た人はイメージしやすいと思います。 普通のサスペンス、ミステリーは、先の展開にドキドキしながら読むんだけど、これは結果が先に分かっている中で、種明かしを読んでいく。 で、「あー、告白とメメントの合わせ技な。」っと思って読んでたら、裏切られました。種明かしとか過去の因果とかの事実関係どうでもよくなって。 なぜなら、読み始めのときには主人公親子に対して胡散臭さとか怪しさとか嫌らしさとかを強烈に感じていたのに、読後にはそれが全くなくなって、むしろこの親子を全力で応援している。この自分自身の変わりように驚いた。「なんて歪んで汚らわしい親子なんだ!」だったのに、一瞬で「なんて健気で頑張って生きてる親子なんだ!」に変わってしまった。 読み終わるちょっと前までイマイチだなと思ってたけど、今や最高の読後感。読書って面白いわ。
2投稿日: 2022.02.03
powered by ブクログ奇妙な話だった。まとめて言えば、近親相姦の話。 だけど犯罪なのに犯罪とは思えなくて、純愛に見えた。花と淳吾の間には純愛なんて存在しないのだろうが。 花が成人してからの話は気持ち悪いと思った。 まだ、花と淳吾についてよく知っていたとしても同じ感想を持つと思う。 花自身は、淳吾から離れたいと思っているけど、体が淳吾に染み付いていて中々離れられない。 結婚式当日になっても、淳吾が来ていないからと言って結婚しないと言うのはどうかと思った。 海上保安官時代の頃とは似ても似つかない程に、年老いて荒んだ淳吾を見るのも耐え難かった。 花が震災直後で、淳吾に引き取られて間もない頃の話は好きだった。 花が幼少だったということで、花と淳吾が「女」と「男」というふうに見えなくて気持ち悪さも見えなかった。 淳吾が花に対して恋愛感情を持つようになったのは花が大人になってからかと思ったが、淳吾の「もう俺のものだ」や「欲しそうにしてるけどやらないからな」などの言葉を見て、そうじゃないんだなと思った。 こういう気持ち悪さが大好きだ。 夏の夜、花と淳吾が汗を流しながら抱き合う描写はあまり好きではなかった。 自分が想像しやすいから嫌だと言うところもあるが、その表現の中に「性」が含まれていて読みずらかった。 近親相姦ものと聞いて、どんな悲惨な物語が繰り広げられるのか期待していたが、想像とは全く違ったとても面白い話だった。
2投稿日: 2022.01.17
powered by ブクログ町田その子さんが書き写しをして小説を学んだ作品が「私の男」だと知って読んでみた。正直なところ、実の娘に対する性愛がテーマであるとするのなら、僕はうけつけられない。主人公の苗字が「腐野」であるようにこの物語からは腐臭がする。それでも惹きつけられるのは何故か。描かれていない事情も至る所にあり、その隙間まで勝手に読んでしまうからであろうか?
4投稿日: 2022.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
著者の本は昔に「砂糖菓子の弾丸は打ち抜けない」を読んだことがありこの本は2冊目だが、印象は大体同じだった。 砂糖菓子~も本作も虐待や機能不全家庭などの重いテーマが扱われているが、それらの説得力はあまりなく単に設定上のものという感じ。かと言ってエンターテインメントに振り切っているわけでもなく中途半端な印象。 淳悟が娘の花を性的虐待した理由として淳悟が機能不全家庭で育ったことが示唆されているが、その具体的な描写は全くないので最後まで理解不能なキチ●イのままである。じゃあそのキチ●イ的な描写に説得力があるかというとそれも微妙で、「お母さん」などの発言もひたすら意味不明で気持ち悪いだけ。 田舎にありがちな閉鎖的な空気やホモソーシャルの描写はうまく描けているかなと思った。
3投稿日: 2021.11.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
話の作りは好きな方。落とし所が上手いなと思いましたが二度と読みたくはないなと思いもしました。 だいぶ前に読んだので記憶が曖昧かもしれませんが。愛に飢えて愛を利用した男が、注ぎ込んだ愛によって雁字搦めにされて正気に戻り絶望する様というのはなかなかに良いものです。 タイトルがすべてを物語っていて、そこもいいと思います。
3投稿日: 2021.11.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
段々業が深くなる構成は本当に良い。 桜庭一樹の小説は大体表現豊かというか、フィルターをかけた映画のような世界観をしていると思う。 章ごとに色が違って見えるのもまた面白かった。 自分は全てが詳らかになる小説が好きだが、こういう淳吾の背景や心情がほぼ描かれないままなのも良いな、と思わされた作品だった。 退廃的、禁忌が好きな人は好きだと思う。
3投稿日: 2021.11.05
powered by ブクログ圧倒的に濃密な文体で語られる腐野淳悟と花の話。 20歳そこそこにして愛欲に倦んだ花は、「その年齢の娘らしく」幸せな結婚をするが…。 桜庭一樹は「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」と「赤×ピンク」で知った。 新婚旅行の旅先で時間潰しに入った駅構内の書店で、表紙買いした。確か角川書店版で花柄の表紙だった。 気に入ったので新刊が出ると買っていたが、本書と「ファミリーポートレート」はそれまでの桜庭一樹作品とは少し毛色が違うように思った。どこがどう、とは言えないけれど。 禁断の関係と殺人事件、なぜ秘密は甘い蜜の味がするのか。
5投稿日: 2021.11.04
powered by ブクログ娘の結婚から徐々に過去に遡る。構成は面白いが、殺人の結末など未来の記述がよく分からない。 ただし、養父、娘の関係が、んんん。普通に考えるとそんなふうにはならないよな。ましては実の親子ならなおさら。ただお互いに依存する似たものってなことなんでしょう。
2投稿日: 2021.10.15
powered by ブクログSNSでの友だちに教えて貰いました。 大人な内容でした。 どこか気持ち悪くも美しいような。 ああ、人が人を愛する事の最終形態は 此処に行き着くのかもしれない、 という気持ちになりました。 結婚しても何をしても、 誰にも切り裂くことの出来ない絆がある ということを知りました。
2投稿日: 2021.09.30
powered by ブクログ気持ち悪いけど面白い。物語のトーンは暗いのにこちらが暗くなったり辛くなる話ではなかったのは、本人達がそう感じていなかったからだろうか。情景描写がすごく上手い。
2投稿日: 2021.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
花は10歳でみなしごとなり、淳悟に育てられる。物語は、花が24歳で結婚するところから、花が淳悟に引き取られるところまで、過去に向けてさかのぼっていく。 淳悟と花は、表面上は義理の親子の関係だが、本当は実の親子。そして禁じられた関係にある。二人とも親からの愛に飢え、互いに求め合う。決して知られてはならない関係を知ってしまった二人の男性の命を奪いながら、更に深みへとおちていく。淳悟はまるで抜け殻のようになって、花の前から去る。 「わたしの中に、淳悟がいた。私は離れたはずのあの、雨の匂いのする、わたしを育て男にそっくりだった。・・・大人になったわたしは、いつのまにか、淳悟そっくりの人間になっていた。」 残された花は、淳悟になっていた。 「そうしたわたしは、これから、いったい誰からなにを奪って生きていけばいいのか。」 この先は描かれておらず、絶望の中でおわりを迎える。だが、物語はここから過去にさかのぼる。結果として、物語は、花と淳悟が結ばれるところで終わる。 「この手を、わたしは、ずっと離さないだろう。」 この先、悲劇しか待っていないことを読者はわかっていはいるが、花の幸せを祈らずにはいられない。
3投稿日: 2021.08.07
powered by ブクログ2021/8/4読了 中盤に向けて、親子の関係が不快に感じていってしまったけど、何故か先が気になる作品。 最後は、なぜ親子関係がこうなったのか、原因を探りたいという気持ちが勝り、夢中で読み進めていた。
2投稿日: 2021.08.04
powered by ブクログどんどん深みに沈んでいく。わからなくても不快、わかっても不快。読み進めるにつれどんどん暗い世界におちていった。なんだかんだのめり込んだし、様々な情景がずっと頭に残っている。
2投稿日: 2021.07.17
powered by ブクログ誰もが一度は憧れるだろう、どうしても抗えないそんな恋の物語だった。この禁断の恋を描いた作品に衝撃を受けた。禁断ではあるが、どこまでも純粋な恋に心の奥深くをガツンと殴られたような気がした。
2投稿日: 2021.07.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
色々と設定が都合良すぎる気がした。そもそも、美郎みたいな御坊ちゃまの家族が、花との結婚を許すか?美郎は美郎で、花に興味を持つのは分かるけど、結婚までする?花は震災で家族を失うけど実は養子で、淳悟は実の父親で、淳悟の両親はもういなくて、とか。田岡さんの死体も、そんなに長時間隠せるか?ていうか捜索願い出るでしょ…など。時系列を逆にした意味も分からない。読み直せば色々分かるかもしれないが、当分いいかな…。ただ、北国の情景描写と、一貫して漂う「雨の匂い」を感じさせてくれた手腕は見事かも。と偉そうに言ってみます。
3投稿日: 2021.07.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この本は怖い。 重苦しいテーマなのに なぜか花と淳悟への興味が尽きない。 自分でも知らない 身体の奥底にある暗く澱んだ自分を 引きずり出されるような怖さがある。 花の結婚から話が始まり、 淳悟と暮らし始めるまで過去に遡って 視点を変えながら話が進む。 最後まで読んだ後は、また最初のページを捲ってしまう。 その時、あぁ奪われる物語なのかと腑に落ちた。 だんだんと明らかになる淳悟の底知れない夜。 逃げようとした花も同じだった。 遠い北の真冬の海の夜は きっと底知れない暗さなんだろう。
2投稿日: 2021.06.19
powered by ブクログ正当化してる感じとか色々と胸くそ悪かった。苦手なジャンルではあるけど、小説として読みはまったし、こういう人たちもいるっていう、勉強になりました。
3投稿日: 2021.05.05
powered by ブクログ心して読まないと、重たい内容に押しつぶされそうになる。 ザワザワと落ち着かない心情になりながら、それでも途中で読むのをやめる気にはならなかった。 読み進めるうちに、次第に明かされていくそれぞれの生い立ちに思いを馳せ、淳悟の語られない心の中を知りたくてしょうがなくなる。 最後まで読んで登場人物のことをひと通り理解した上で、もう一度最初から読み直したい。 そうすれば、また何か違ったものが見えてきそうな気がする。
2投稿日: 2021.04.11
powered by ブクログ難しい事はよく分からないけど、とにかく話の構成が素晴らしくて、引き込まれてる自分が気持ちいい作品でした。 ただし… 内容はかなりグロテスクですが… 「わたし、でも、自立なんてしたくないよ、って思うこともある。もっと、誰かとずっといっしょに、どうしょうもない生き方がしたいって……」 こーゆー人のお話しですね。 俗に言う良い事と悪い事の線引きをする人と、 その線の引き方がわからない人。 私は後者でありたい。
2投稿日: 2021.03.16
powered by ブクログ第138回直木賞受賞作。 私の男であり、私の養父である、淳悟。 娘・花が9歳の時、25歳だった淳悟に引き取られた。 15年という時が経ち、花は結婚する事になった。 ようやく、淳悟の元を離れる。離れたくないが、離れたい。 誰にも言えない秘密を共有する2人は、離れても同じ「何か」を持ち続ける。 淳悟と花を繋ぐものとは。。。 ねっとり、である。 本編全体に漂う、得体の知れない感覚だろうか。 あと、寒い。北の大地の物語という事もあるが、何か寒々しい。 ほのぼのとした描写もあるはずなのだが、 どういうわけか「踏み外したら終わり」という、危なっかしい力を持つ小説である。 簡単に書いてしまえば“近親相姦”の話だ。 謎っぽい謎といえば、血縁の部分と淳悟の「お…」で始まる言葉の意味。 それと彼ら親子が上京した理由か。 その理由も後半で(ある程度予想できた形で)展開される。 土地の実力者である大塩さんを、直接ではないものの殺めてしまった花。 何故そんな事をしたのか。それは彼が、親子の絆を断ち切ろうとしたからに他ならない。 一般的には「反道徳的」と思われる、その絆。 これを良しとするかどうかで、この小説に対する評価も分かれる気がする。 個人的には、あまり肯定的になれなかった。 もっと有り体に言えば、「気持ち悪い」と。 恐らく、花に対する淳悟の気持ちというものが一切書かれていないからではないだろうか。 所々に「狂わされた」等と発言する部分もあるが、その程度である。 淳悟は、娘に「母親」をも求めていたのだが、その理由も想像する他ない。 (ここで『これは“花の実の母”への気持ちなんじゃなかろうか』と邪推したりもした) ただ、どうしてもそこに共感出来ない為、やはり気持ち悪さに繋がってしまったのだが。 それと、やっぱり女性目線というか女性が共感するんだろうな、という感覚も持った。 それは淳悟の外見の描写である。 「髪が長く、スラリとしていて、寂しげだが社会に馴染み切れていない。 でも純粋に自分にだけ愛情を注いでくれる」 という存在。 実在するかどうかはさておき、女性が望む“いたら嬉しい男性像”なんじゃなかろうか。 小説なのだから当たり前だが、ちょっと都合が良過ぎるような気がする。 読み応えはあった。が、やや人を選ぶ作品なんじゃないかと感じる。
0投稿日: 2021.03.14
powered by ブクログ泥を飲んだような気持ちになった。なんだろう、この読みやすいのに重い、気持ち悪いのに惹かれる、忘れようとしても忘れられないお話。 最後の章を読み終わったときに最初の章に戻って来て、花が淳吾と同じ道を歩む様を示唆するような描写を読み返すと、もう淳吾はどこにもいないんだっていうことがわかって胸がギュってなっちゃった。章ごとに逆行していく手法がすごい。最後の章では「ずっとこのひとの隣にいるんだと思った」って花は感じて本は終わるのに、最初にされた未来の話では、それが実現しないってこと、読んでる人間はわかっているの。ほんと、すごい。 倫理観とかほぼない。世間というものや良識の擬人化である(って勝手に思ってる)大塩さんがああ言うふうになるんだから。小町さんは俗世の擬人化。 大塩さんや小町さんはかわいそうだが、それでも、読んでよかった。 それにしても湿ったにおいの描写がすごいなあ。汗のしみた布団、湿気を多く含んだ冬の空気、指にまとわりつく女の気配、雨のにおいのする男。 正直、めちゃ暗い話だが嫌な気持ちになるわけじゃなくて、やりきれん寂しさが残るようなお話だった。
3投稿日: 2021.03.09
powered by ブクログ暗い、気持ち悪い、そんな感情を抱きつつも、花と〝お父さん〟の関係には目を奪われる。 簡単に言えば共依存の関係なのだろうけど、2人の間にはもっと黒くドロドロとし、そして北の海のような冷たさが感じられる。 また忘れた頃にもう一度読みたい。
2投稿日: 2021.02.26
powered by ブクログ友人に勧められて、図書館で借りました。直木賞受賞作ということ以外は何も知らずに読み始めましたが、しっかりと睡眠時間を奪ってくれました。 1993年の奥尻島地震で孤児になってしまった10歳の花を、24歳の淳悟が引き取ります。本書が描くのは愛情とか、禁忌とか、単純な言葉では表現できないふたりの関係です。 何を書いてもネタバレになりそうなので、詳しくは書けませんが、この小説の凄いのは 1)構成の巧みさ。小説は6章に分かれていて2008年、2005年、2000年、1996年、1993年と物語を遡ってゆきます。それぞれの章の中で読者は何かしらの謎を見つけます。そしてその謎が過去の何に由来しているのかが、以降の章でだんだんと明確になってゆきます。この構成は快感を覚えました。 2)「私の男」という題名。何十億という世界中の男の中で、「私の男」と呼ばれるような男は何人いるでしょうか?花と淳悟の関係はまさに「私」と「私の男」。6章を読み終えた後、この小説の題名は「私の男」以外にはないことに気付きました。 それと「解説」で書かれている通り淳悟の心象風景が巧妙に避けられて表現されています。この点も、読み始めたらやめられなくなるという大きな仕掛けになっています。 お勧めの小説。ただ、小説から発散される匂いが相当キツい感じもします。まずは1章を読んで頂き、それで面白いと思ったら寝不足必至です。
2投稿日: 2021.02.11
powered by ブクログ* 途中、ちょっと気持ち悪くなるぐらい、「近い」って怖いって思った。けど、わたしってこれを「気持ち悪い」って思うんだって、思ったら、自分も知らなかった自分の感情が面白いと思いました。愛は自由だって思ってたし、思ってるけど、そこに対しての責任とか、考えなくちゃいけないとしたら、愛は自由で、とても重い。その重さを、わたしは心地いいと思えるのかな? * * 「根っからあったかい人たちには、人のつめたさがわからないのかもしれない。外の敵ばっかり警戒して、内に異物が混じってることなんて、みんな、思いもかけないのだ。」
2投稿日: 2021.02.04
powered by ブクログ暗そうだなと思いつつ読んだら想像以上の暗さだった。でも、読むのを止めようと思いつつ最後まで読みきってしまった。そこが直木賞受賞の所以なのかな?読後の気分はかなり悪い。
2投稿日: 2021.02.03
powered by ブクログ本を読み進める事に自体が遡っていく。 もう一度読み返すもよし、記憶で辿り返すのもよし、心に突き刺さる文章でした。
2投稿日: 2021.01.28
powered by ブクログやっと読めた。各受賞ないしノミネート、知る限り賞賛しか聞こえない書評、などなどから、可及的速やかに読んだ方が良いと思いつつ、ついつい後回しにしてしまっていた。結果、やはり凄い小説でした。上記もろもろで、何となくのあらましは知っていて、それでちょっと抵抗があって手が伸びない、ってのもあったのかも。でも、ネックだった近親相関的な部分は意外に気にならず、”この中ではそういうもの”としてやり過ごせた。ちょっとしたミステリ的な要素、一家の年代記みたいな部分もあって、ねじれた愛の形なんてモチーフに留まらない、物語としての深度が保たれているのはさすが。個人的には”赤朽葉家”の方が好きだけど、これもまた名作。
2投稿日: 2021.01.22
powered by ブクログ登場人物が全員不幸。この物語の特徴は、構成が普通とは逆であること。最初の章に結末が描かれ、次章以降は過去を遡っていく。現在と過去を行き来することなく、過去を紐解かれる。その章ひとつひとつが、とにかく全部不幸。誰も幸せじゃない物語。すごいものを読んでしまったな…という気分になる。
3投稿日: 2021.01.07
powered by ブクログ桜庭一樹さんがなんかエロそうな本書いてるぞーという偏差値3の興味と共に手に取った本。 映画化されてたやつとも、直木賞とったやつとも知らずに読み始めた。 読み途中で映画を観たことあることに気づいた。ただ時系列は結構変わってたように思う。(映画はうろ覚え) それでも鮮烈に覚えてる場面が、二階堂ふみが口の中で飴玉のようにピアスを転がして、それを舌の上に載せて見せびらかすシーン。原作でもしっかり描写されてて、「情欲にまみれた無垢さ」みたいな、2人の愛の歪さが表されてるようで、活字で読んでもやはり印象的であった。 2人の闇が途方もなく深く思えて怖かったし、この闇はまた親から子へと連鎖しちゃいそうで怖かった。若い頃と40歳くらいになった時の淳吾が上手く繋がらなくて、彼の気持ちがよく分からなかった。
2投稿日: 2020.12.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
うーむ。うーむ。うーむ。すみません。桜庭一樹さん、すみません。全然あかんかった。コレ、全然あかんかったよ。俺には。って感じでした。マジでごめん。どこをどう楽しんだら趣深く思ったらいいのかほほーううむうむなるほどねって思ったらいいのか、全然わからんかった。 これは、もう完全に、わたしの趣味嗜好の問題ですね。作品に問題があるのではない。受け手に問題があるのだ。こういうのが好きではない俺だった、という事に尽きる。肌に合わない。つまるところ、そういうことだ。この作品を、面白くない、と思うのは、作品に問題があるのではなく、俺に問題があるのだ。ということですね。 問題が「ある」のではなくて、ただ単に、あなたとわたしの見ている方向が違う、というだけのことなんでしょうけどね。そういう意味では、問題は「ない」のですけどね。ただ単に、合わんかった!すまん!という。それだけなんですよね。うん。それだけなんだろうなあ。 ちなみに、この作品に興味を持ったのは、映画の存在が先でした。浅野忠信と二階堂ふみ。の二人が主演?だったかな?違ったらゴメン。この二人、凄い好きなんですよ。だから興味持ったんですが、映画観る前に、原作から読もうかな、みたいな思いで手に取った次第です。でもゴメン。映画、多分、観ないです。ゴメン。 以下、すみません。どれだけこの作品が俺には合わなかったか、という事を延々と話すだけなので、この作品が好きな人には、大変に申し訳ない文章になります。すみません。 うーん。とりあえず。平たく言うと。近親相姦小説。という事か。実の父親と実の娘が、ガンガンにお互い惹かれまくってガンガンにセックスしまくってガンガンにお互い疲れてガンガンに別れる?に至った?という話?そういう事?ですよね?違ったらすみませんです。 ジムモリソンでドアーズで言うと、ジ・エンド。はい終わり。ということか。それの女親と男子供のバージョン違いか、ということなんですかね?違ったらすみません。 で、ドアーズのジ・エンドは好きな歌なんですが、この小説は全然あかんかったです。すみません。まず、うーん。作品の妙なエロさが、全然あかんかった。淳悟も花も全然好きになれんかった。失礼な言い方します。二人のエロさが「うっわ。なんか。汚いなあ。きたな」って思った。すまん。汚いエロさでしたね。一応ね。この二人を、美形の役どころの役者が演じていればギリ許される?って感じのエロさやないですか。そうじゃないなら、コレはマジで目も当てられないヤバさだ、って思いましたね。ホンマにヒドイ言いかたしててホンマごめんですけど、ゴメン。 近親相姦、っていうか、淳悟は花の中に、お母さん、ではなくて結局は自分を見て、花は淳悟の中に自分を見て、お互い自分を愛してただけじゃないの?自分とセックスして自分を愛したかっただけじゃないの?という究極の自己愛小説?ナルシシズム極まれりじゃん、みたいな印象でしたね。 ジュンゴよ。エエ年こいた大人が、幼い子供に抱きついて「お、、、おかあさーん!」は、ないだろう、ってね。思ったね。母親に愛されなかった幼児期のトラウマ?それを実の娘に「血が繋がってるお前だけが愛の繋がり!」って思った? そんなん知らん。知らんよ、甘えんな。すまんなキツい事言って、って感じ。血の繋がりってねえ、、、あんま好きじゃないんですよね、俺は。氏より育ち、って思いたいのです。おんなじ人間なら、DNAで繋がってるって事でエエやろ?って思う。そんなに血縁って大事かね?って思う派。ゴメンね。あと、ジュンゴは、ロリコンなのか?うーむ、、、なんだかなあ。ロリコンなのかなあ、、、ロリコンって、、、なんなんだろうなあ、、、 腐野、って言う名字は、ホンマに日本に存在するのだろうか?するとしたら、なかなかスゲエな、って思いますね。ヤバいな日本語パネえなスゲエな、って思いますね。うん。 小町と美郎の存在感の薄さも、ちょっと、可哀想だった。何のために登場したんだろう?特に美郎。なんで花と結婚しようと思ったんよ。全然意味がわからんよ。なんなんだろうなあ。この二人の存在の耐えられない軽さ。小町さんは、なんであんなに肥満したの?うーん。世間が辛くて自分が辛くて?うーん。うーん。なんだかなあ。 最新系の状態からスタートして、ドンドン過去にさかのぼっていくよ、ってスタイルの語り方ですやん。でも、最後の最後で、最新系の現在の今、に戻る語り口だと思ったんですよ。戻りませんでした。ということは、最後まで読んだら、また最初からシミジミ読み返してほしい、っていう作者の意図だったのかしら?うーん。なりませんでした。全然。どうだろう。20年後に読み返したら、面白いのかも、しれないのですが、、、うーん。読み返さないだろうなあ。なんで直木賞なんよ。って感じ。直木賞ってなに?って感じ。 いやもうね、文句ばっかですみません。とにかく、うーん。とにかく、合わない作品でした。これは間違いなく、作品が悪いのではなく、受け手の俺が悪い。合う合わない、って、絶対あるな、って思いましたね。それをシミジミと感じた作品ですね。桜庭さん、本当にすみません。俺には、僕には、私には、この作品は、どうしても無理でした。すみません。
2投稿日: 2020.12.14
powered by ブクログ初めは義理の父親と娘の禁断の関係という風で好奇心で読み進めていたが、途中で花と淳悟の本当の関係が明かされ、とても驚いた。花を通して描かれる淳悟の愛と執着と花の淳悟に対する愛が読んでいるうちに自分の想像していた以上のものでだんだんと怖さが勝ってきた。互いが失った部分を互いに与え合うような二人の姿は、美しくも暗く、恐ろしいと感じた。
3投稿日: 2020.11.14
powered by ブクログ予想はしていたが、最高に気味が悪く不快だった。 いかにも女が書いた表現で、読後感は最悪。 読むんじゃなかった。
2投稿日: 2020.11.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
好きな本じゃない、好きな物語じゃないのに、妙に引き込まれてすごい面白かった。 主人公の淳悟と花に感情移入できるかと言われると一切できへんし、好きかと言われると、特に花に関してはとても好きになられへん、むしろ嫌いなタイプ。 でも素直に面白かった。 2人の親娘を取り巻くさまざまな人々の視点から描かれていくことによって、2人が周りからどう見えているのか、どれだけ「2人だけの世界」に生きていて異質なのかがわかる。 特に小町視点から見た花はひたすら不気味な子供やった。嫌悪感すら感じた。 そしてなんといってもタイトルからも分かるようにこの物語の全ての鍵を握る男、淳悟。この退廃的で少し危うさを持つ男をどれだけ魅力的に、でも不完全な感じに描くかというのはすごく難しいとおもうのに、もう仕草や表情ひとつひとつが本当にそこにいる人間のように感じられてリアルやった。 小町が一番可哀想やったなあ、、 また物語がどんどん現在から過去にさかのぼっていくのもいい。結婚する花の現在から、最後は淳悟と出会って育てられるようになるいきさつまで遡る。 ラストシーンの、これからこの人とどんな未来が待ち受けてるんやろう?という希望に満ち溢れた、でも既に腐敗が始まった関係性が描かれているところで終わるのは、花が結婚して家を出ていって淳悟も結婚式のあと姿を消すという最初のシーンで「ふたりの愛の結末」を知りながら読むとすごく切なくて美しい。 解説に2人の恋物語と書かれてたけど、果たしてこれは恋なんかな?そんな可愛らしい言葉では片付けられない、どろどろとしたものやった。
2投稿日: 2020.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
"私の男は、ぬすんだ傘をゆっくりと広げながら、こちらに歩いてきた。"初めて読んだ時もこの出だしのこのフレーズで一気に引き込まれてしまいました。 救助された花が水をたくさん飲んでもどこか渇いていると感じるシーンで"砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない"に出てくる藻屑が常に2Lのペットボトル水を持ち歩いていてたびたび飲み干すシーンのことを思い出しました。桜庭先生の中では、大量の水を一気に飲み干すという描写は、常に渇いていてどこか満たされない気持ちをなんとかして埋めたいという登場人物の心理の表れなのでしょうか。
3投稿日: 2020.10.08
powered by ブクログ上映時間も何も見ずに その中で時間帯の合う映画を見た。「白紙で」 それがこの映画だった。 もちろん桜庭一樹の作品とも直木賞作品とも 何も分からずー 今でも鮮烈にそれぞれの場面が鮮烈に浮かぶ とにかく怖かった、暗かった。 登場人物も限られた中 雪深い 氷の世界、 ただただ逃げていく場面 息ができなかった、どうなる 主人公「男」を信じられなかった どうなる?どうなる?息もつかず場面に釘付け 苦しかった、悲しかった 映画館をでて、ずっと後も残ってる 「あれはなんだったのだろう?」 深い深い愛 こんな二人の出会い方でなければよかったかもしれない。 彼女に「花に」 まともな「何がまともかは別にして」結婚生活はできない。 そして今ならわかる。、 人間、追い詰められると怖い。 本当は 映画と比較するためにも もう一度 この作品を読むといいけど、前の記憶は忘れてる、 好き嫌いは別にして秀逸だろう。
19投稿日: 2020.09.29
powered by ブクログすこし前に直木賞をとった桜庭一樹さんの『私の男』 ありえなくて現実的「養父との困った関係」 内容を言うとネタバレになるから困るが... 現実的というところが現代の家族関係の希薄さを露呈しているような ファザーコンプレックスの裏返しのような なんともすごいのがさらりと 彼女の読書日記『少年になり、本を買うのだ』はおもしろいし とても参考になる一冊しか読んでないが、その読書欲には感心した もっと読みたし、でも読みたい本が増えるのは困る
6投稿日: 2020.08.29
powered by ブクログ近親相関をテーマにしており、全体的にどんよりと湿った空気が作品を包んでいる。共感できる登場人物は少なく、読後感は重たい。視点が入れ替わりつつ時を遡っていくという構造は、読み進めるにしたがって読み終わった部分の見え方が変わっていくという面白さがある。2回目に読むとまた違った印象を覚えるのではないか。
2投稿日: 2020.07.24
powered by ブクログ二人の関係性が気持ち悪くて、最後まで共感できなかった。 多分、近親相姦を肯定的に描くタイプの話は私には合わないのだと思う。
2投稿日: 2020.07.21
powered by ブクログ映画化作品を観た直後、書店で平積みになっていたので手に取ると、時系列を遡る構成だったことに仰天し、即買いするものの積んだままでしたw 積み本消化期につき読み始めたらンもう止まらない止まらない。章毎に語り手を替え、明確になってゆく二人の秘密。それにつれて重くのしかかるタイトルの意味。「砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない」以来の桜庭一樹読書体験なれど、ちゃんと両者が繋がってる点にも感服した。
2投稿日: 2020.05.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久々に本読みました。2008年の直木賞です。 冒頭から、鬱屈とした感じで、ねっとりじっとり。いやーな予感をしながら読み進めると、はぁ、やっぱりそうだよねーっと。 快楽的な要素しか感じられず、ただただ、周りの人たちがかわいそう。うーん、変なお話でした。
2投稿日: 2020.05.16
powered by ブクログ2020年5月4日読了。結婚式を間近に控えた花とその養父・淳悟の関係には、深い愛と秘密が隠されていた…。第138回直木賞受賞作。まずは結婚式の現在から始まり、話者を変えつつ過去にさかのぼっていく構成のテクニカルさに唸らされた。二人のどうにもならない絶望ややるせなさを、「すでに知っている未来に向かって進む物語」を読むことによって一読者である自分も同じ気持ちを追体験させられるような気持ちになった、単純に時系列に読まされていてはこんな気持にはならなかったろう…。「愛する」とか「家族」って正しいものとか唯一のものではないし、傍から見て歪に見えても当人にとっては「それしかない・かけがえのない」ものなのかもなあ、自分だって愛や家族が何か、分かっているとは言えないもんな。登場人物は全員一生懸命・善意を持って生きているのにすれ違ってしまう様が悲しい。冬の北海道が目に浮かぶ、さむーい小説。
5投稿日: 2020.05.04
powered by ブクログ好き〜〜〜〜〜。私には想像もつかないような依存の愛がこうして存在するのかもね、ってぴらぴら見せられた感じ。 フィクションだからこうして美しいと思えるんだよ。
3投稿日: 2020.04.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
歪んだ愛、共依存、血の呪い…大好物三昧です。 3回目の読了になるかと思います。 脳に直接麻薬をゆっくりと注ぎ込まれるような 恍惚的な快楽がある作品です。 こんな文章が描けるのは桜庭一樹さんただ一人。 構成として、過去を遡っていく形式なのは珍しく、 淳悟と花の犯した罪・禁忌的な関係性が分かっていく。 そのため、前章の内容が読み進んでいくたびに別の意味が 帯びていくことも特徴です。 章ごとに語り手も変わり、特に小町さんの語りが私はお気に入りです。将来の太ったおばさんになる小町さんの若き時。感情描写が秀逸で、閉鎖的な地域環境の扱いも上手でした。 また、情景描写も美しいの一言に限り、流氷とオホーツクのドス黒い化物のような表現。怖さを感じながらそこに憧れを持ってしまうことも淳悟と花が共通して『海』に郷愁を見ている部分が切々と感じられる。ぜひ流氷を見に行きたいと思いました私自身も。 淳悟と花の関係を咎めるおやじさん、または世間と言ってもいいでしょうが、これ以外に生き方がなかった状況において誰が咎めることができるのだろうか。他人の意見てのは傲慢で聞くに耐えない。ひっそりと生きてく人間たちに自身は善意の発言・行動をするが、とても怒りを覚える。お前らが正しいって誰が決めたんだ。みんながそう言ってるからとそういう奴らは答える。多人数てのは虐待に近い。淳悟と花を私は羨ましいと心の底から思う。こんな生き方誰にも真似できない。
3投稿日: 2020.03.20
powered by ブクログ積読してた本を片っ端から読もうシリーズ28冊目。 以前、友人に勧められて購入したもの。 映画化もされていたんですね。 これはまたねっとりとした、重い内容でした。 近親相姦というだけで嫌悪感を抱く人もいると思いますし、実際描写もなかなかエグいです。 しかし、とにかく構成が秀逸。 現在から過去に遡って行くこと。 そして章ごとに語り手が変わること。 これにより、過去にぐんぐん引き込まれて行き、 最後原点に返ったあと、 また最初から読み返したくなるのです。 また、語り手が変わることにより、花や淳悟の印象にどんどん深みが出て行きます。 それでも、淳悟の内面や過去だけは最後まで明かされることはなく、少しスッキリしない部分も。 その淳悟ですが、優しさと危うさのアンバランス加減に魅力が滲み出ていて、こりゃモテるのも納得。 その魅力がないと成り立たない話ですね。 そして、読み終えた後に「私の男」というタイトルを見て 改めてこれまた秀逸だと感じました。 「俺の女」ではなく、「私の男」なんですよ。 「私の男」と呼んでいることから、一方的な関係ではないことが窺え、 一概に「近親相姦」と表現してしまうのは躊躇われます。 普段なかなか読まないジャンルの なかなかインパクトのある小説でした。
3投稿日: 2020.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とにかく描写が素晴らしい。雰囲気がとてつもなく好き。 好きなシーンあげたらキリがないけど、特に最初の結婚式のシーンが好きかもしれない。 物語が過去に遡っていく構造なので、どんどん2人の禁忌があらわになっていくのが楽しいしゾッとする。2週目以降はまた切ない。 そしてタイトルが天才的だと思う。まさに「私の男」以外の言葉で表現できない。 完全に近親相姦だし、見方によっては児童虐待なので人を選ぶかも… 嫌悪感を伴うほどの歪んだ愛だけど、なぜか否定できない。ねっとりとまとわりつくような、嫌な感じがする忘れられない作品。
2投稿日: 2020.03.02
powered by ブクログDVDでいつか観てみたいなと気になっていた作品で(二階堂ふみが主演だから)小説は偶然手に入り、先に読むことにしました。 禁断の愛のお話で、最初すんなり受け入れることはできませんでしたが、読み進めるにつれお互いがお互いを思い、信頼し、欲していて、とても愛し合っている様子が事細かに描かれていて、切ない気持ちでいっぱいでした。 愛している人と1つになりたい気持ちの表現が、私の思っていたこととぴったり重なり、打ち抜かれました。 花が淳悟を思う女の気持ちにとても共感し、読み入りました。(私は恋人を思うそれと想像してましたが)。 淳悟も切ないくらい花の事が大好きで、共依存で生きていて。 周りの景色や様子や、人物の細やかな状態が沢山書かれていて想像しやすく、気持ちの変化が伝わってきました。 私の印象では話の雰囲気的に全体的にもやもやとした印象なので、そこをどう表現されているのか気になるので、この後映像も観ます。
4投稿日: 2020.02.19
powered by ブクログずっと前に読んだのをメモ) 文体が好きでぐいぐい読んだけど、結末が嫌だった、という印象。共感できなかった。ひとそれぞれだと思うけど、気持ち悪かった。でも忘れられないというのは、それはそれで強く、評価される作品なんだろう。
2投稿日: 2020.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家族とは、一緒に死ねる人たちのこと。子どもためなら死ねるけど、ロリコン、近親相姦、究極の形なのかな。
2投稿日: 2019.11.30
powered by ブクログストーリー的にはとても面白く読み応えがありますが、父と娘の絡みが何度も何度もくどく描写されていて、またかまたか、、、そうゆう関係やお互いの感情はもうよくわかったから、同じような描写はもうやめてストーリーを進めてほしいと思いました。 しかしながら一気に読めたので、作品に没入できて良かったです。
3投稿日: 2019.11.29
powered by ブクログ一言で言えば、近親相姦。まさに、歪んだ愛の形だが、むしろ2人が愛し合う姿は純愛に見えてくる。過去に近づくにつれ、ずっとこの2人を見守っていたいという気分になる。
3投稿日: 2019.10.30
powered by ブクログ淳悟と花の歪んだ愛の形を遡っていく。 歪んだ?本当にゆがんでいるのか?わからないけど これも真実の愛の形では? 最初は何か気持ち悪くて⭐︎2だなと思っていたが、読み進めるうちに2人の愛の深さに共感はできないが感動させられた。 忘れられない一冊になった。
12投稿日: 2019.10.16
powered by ブクログ10歳で震災孤児となった少女・花 彼女をひきとったのは25歳の青年・淳悟だった 24歳となった花の結婚の日から始まり 過去にさかのぼっていく形式 壊れて空っぽだった2人の出会い 禁忌の愛 とても受け入れられないと思いながらも 引きつけられて読んでしまう、圧倒的に美しく倒錯した世界
3投稿日: 2019.07.30
powered by ブクログ最初は訳が分からず、読むのが大変…だったが、しばらく読んでいって伏線が回収されるともう面白くて止まらない。2人のぬるぬるどろどろした関係に目が離せなくなっていく。
2投稿日: 2019.07.28
powered by ブクログいまいち?! 第138回直木賞受賞作 「禁断の愛」「切なくも美しい、究極のエンターテイメント」とありましたが、どろどろっと暗く切ないストーリ。 「利休にたずねよ」同様に、過去にさかのぼって事実が明らかになっていく語り方。 なので、ストーリを語るのは難しいですが、主人公「花」が結婚するところから始まります。 その花が語る「私の男」がその花の養父である「淳悟」。 花と淳悟の関係は? 花の過去とは 淳悟の過去とは 隠された事件とは と言ったところが、過去に遡り、明らかになっていく物語。 ぶっちゃけ、二人は親子の関係を超えた肉体関係なわけですが、淫靡な関係でもあり、切ない関係でもあります。 結局のところ、花は淳悟の実の娘で、その実娘でありながら、淳悟が花に求めたものは、母親。 また、花が求める家族像、男像。 そんな世界観なわけですが、そもそも、9歳の実娘にそういうことする? ちょっと受け入れがたい。 さらに、そんな二人は殺人事件も起こしています。 しかし、その殺人事件については、二人の関係性を物語るエピソードとして描かれていると思いますが、それでいいの?って感じ。殺人だよ.. インモラルな世界観とそこで生きる男と女を描いているのだと思いますが、ちょっといまいちでした。 好きか嫌いかでいうと嫌いな部類です
7投稿日: 2019.07.27
powered by ブクログ一気に読みきってしまえるほどぬるっとのめり込める。描写がリアルで情景から人物までまざまざとまぶたに浮かぶ。だだそのリアルさと本作のテーマがマッチしすぎていて中盤から読み進めるのが精神的にキツかった。再読はしないと思う。
2投稿日: 2019.07.17
powered by ブクログ久し振りに本に囚われてしまったくらい 展開が気になって仕方がない本だった。 花や淳吾が”ふつう”なつまり”そうあるべき” 親子像からは掛け離れている。 それは”奇妙”ではあるけれど お互いがお互いが無くてはならない存在であり むしろ一般的な親娘よりも強固に結ばれていた。 花は、家族を失っていて 淳吾も、家族を失っていて 愛を受ける対象を失ったが故に愛に渇望して それを無条件に与えてくれるお互いに 深く強く依存し合って生きている。 母、子、女 の役割を担う花と 父、子、男 の役割を担う淳吾 愛に飢え、誰かに依存しないと生きて行くことのできないことに、共感を覚える人には是非読んでもらいたい。 この本が、何処か優しく肯定してくれるような気がする。
2投稿日: 2019.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
再読。最新刊まできた後ここに戻ると、間違いなくこれが代表作だと納得。章ごとに視点を変えながら花の24歳から9歳にさかのぼる時系列構成が素晴らしい。24歳の花がどんな人生を送ってきてここに至ったのか、少しずつ明かされていく事実を読者として追いかけられる。一方何度も読むと9歳から24歳にたどりつく日々を知っているので、花の気持ち冒頭から寄り添えてしまう。こんな物語ですと表現しきれない複雑さが魅力で、花と淳悟の関係を否定しきれない、そのくせ肯定する勇気もなく、幸せなのか悲しいのかもわからなくなってしまう。 津波から逃げる場面とその後の避難所での周囲の悲嘆の場面は、しつこく記憶に残り続ける。
2投稿日: 2019.06.29
powered by ブクログ狂気を感じた この一言に尽きる 近親相姦への嫌悪感と、その背徳の誘惑を感じてしまう。 禁忌がおかされているこのものがたりは、再読はしたくないが、一読の価値はあると思う。
2投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログ普段は生理的に受け付けないタイプの話です。ですがこの過去へ過去へとさかのぼっていく話の進め方が抜群に上手くて、とにかく引きずり込まれて一気に読んでしまいました。作者が女性だからこそ書けた話のような気がします。最後の章まで時間が戻ると泣きそうになりました。分岐点はあったかもしれない、でも二人はこのようにしか生きられなかったのではないでしょうか。ラストまで読んでから一章に戻って読んでみたら、細々とした行動や言葉が更にずっしりと重く変わりました。特に二度目の一章の最後はこの先を考えるときりきりと痛いほどでした。
2投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
家族の形をガチガチに固まった正解があるものとして捉えている紋別のコミュニティが気持ち悪くも映るが、あの場に悪人はいない。淳吾と花が異常なのだけど、その形は外から簡単に理解できるものではないと思った。 どちらかというと最初は花が異常に映ったが、実は実の親子だということが明かされたあたりから、淳吾の倒錯した愛が更に見えるようになった。このあたりが、時系列を遡る形式の妙だろうか。ただ、そこまで過去を遡る形式にした必然性を感じなかった。時系列的に最後の場面が予め提示されているせいで、徐々に明らかになる2人の倒錯した愛情に、ゾッとすればいいのか、悲しめばいいのか、よく分からなくなってしまった。 空っぽの人形としての花に、淳吾が愛を注ぎ込んだという見方になった。海と母性が象徴的に描かれる。綺麗な映像になりそうな小説。すごい本だとは思ったがそこまでハマらず。なんでかな…
2投稿日: 2019.06.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
完全にタブー。はっきり言って好みの作品とは程遠いが、それでも脱帽させられた。震災孤児となった小学4年生の花を引き取ることにした親戚の25歳の淳悟。二人の背徳の物語。始めは淳悟にゾクッとさせられ、次第に花に狂気を感じ、ゾワゾワするようなおぞましい気持ちになりながらも....ダダ洩れるエロチック・北海道の海の暗く、ドス黒い雰囲気。とにかく文章力・表現力には圧倒され、本来ならタブーな関係にもやるせない気持ちに。一つ疑問だったのは、花の本当の母親は誰だったのか?そこが私には読み取れなかったのが残念。
3投稿日: 2019.05.13
powered by ブクログ淳悟を豊川悦司と妄想しながら読んだ。 落ちぶれた貴族とか退廃的なイメージにぴったりかと。 淳悟は、花の養父だけど、実父、なんだよね? 亡くなった実母とはどういう関係だった? その辺りは書かれていなかったような。 反吐がでるような二人の関係。 そしてあまりに身勝手な殺人。 近親相姦という気持ちの悪い描写が 何度もでてくるが、 でも、独特な空気感にハマり、 5時間ぐらいの移動時間に あっというまに 読み終えてしまった。 結婚する花の現在から、過去に遡る書きかたも 独特で息もつけないほどだった。
2投稿日: 2019.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
中1のときに読んだきりでもう6年以上は経っていた 内容が、近親相姦もので、章ごとに時が遡る形式で、男は最後いなくなって、女は泣き叫んだ……っけ……?くらいのあやふやな記憶で再読 私自身桜庭一樹はGOSICKシリーズでハマりその後片っ端から読み倒した一番好きな作家さんではある ただ、すべての作品が好きなわけではなく、直木賞作家なのだとかそういった理解もなかったので、この作品を読んだときはいけ好かないという印象しかなかった だって近親相姦なんだもん といったように ただこうして時がたって読むとなかなか面白い ぶくぶくと太っていく女や古いカメラや煙草や語り部の独特な間は桜庭一樹だなぁ~と思う 物語の中にある独特な雰囲気もそう ファミリーポートレイトや傷痕や製鉄天使に似てる ただ、時が遡るたびに人間として当たり前だけれども若返っていく二人が眩しく思えたし、その二人の出会った頃から別れるまでの緩やかな下り坂をあえてゴールから書くことで読了後の余韻が内容のわりに爽やかになっていると思う だって二人はこれから始まるんだからサそこで読み終わるんだもん 他にも趣向が凝らされていてそれに気づけるような歳になってやっとこれは桜庭一樹の代表作や!!!とわかるようになった
3投稿日: 2019.03.28
powered by ブクログ初めて桜庭一樹さんの作品を読みました。 これは、、この本は、感想を書くのが難しいですね… ひとりぼっちだった花と淳悟 お互いを求めるようにして生きた15年間 歪んだ愛。親子愛? ごく普通の家庭で育った私には、理解できるわけもない関係なのだと思いますが、 なぜか妙に納得させられるというか、分かるような気にさせられるのが、本著の不思議なところです。 花は、これからどのようにして生きていくんだろう… あとは、海の描写がとても多いのが印象的でした。 特に、紋別から見るオホーツク海は、奈落の底のように暗く、怪物のように恐ろしいもののように描かれていて、この作品の雰囲気とぴったりだと思いました。
5投稿日: 2019.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
話としてはうさぎドロップ小説版、 とはいえ、こちらはずっと危うく、どす黒く、エロティック。でもこちらの方が現実的に感じる。 禁断の愛といえば一言だが、お互いにだめだと思いながらも求めあっている様子が響いてくる描写だった。
2投稿日: 2019.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いやあ、おもしろかったよ。 それは100%認める、だから五つ星。 だけど、近親相姦。しかも、父親から娘はダメ。絶対。 「あんな生まれ方をしたから~」がめちゃくちゃ気になっています。
2投稿日: 2019.01.24
powered by ブクログ視点は娘側なので父と娘の恋愛少女小説といいたいところだが これを少女小説扱いすると怒られそうな気がする 『荒野の恋』と『砂糖菓子』の延長上として この内容はわかるけれども 『LostOne』は……げふんげふん まああれは忘れるとしてええと ミステリなどの構成は『ゴシック』みてもたいしてよろしくなかった印象が 都会の無関心旧家の因習地方の荒廃といった材料で ずいぶん丁寧ながなが書ける力があったのだと驚き ただことばのひらきはいかにも手書きでなく ワードプロセッサ変換仕様だと思う けーたいしょーせつよりましなのかもだが
2投稿日: 2019.01.08
powered by ブクログ直木賞受賞作ということで読む。 テーマの意外性や時代を遡っていく形式など、 小説として面白い要素は多く、描写も詳細でリアルに伝わってくる。 文章が上手だなという印象。 ただ、テーマが暗く、性的描写もリアルで好みではなかった。
2投稿日: 2019.01.01
powered by ブクログ現在から過去に遡っていく書き方が面白い。 同じフレーズが続くところにはイライラするし、 暗いんだけど、引き込まれる不思議な作品。 愛について考えさせられる。 映画はイマイチだった、この作品は2時間映画では表現できないと思う。 時間をおいて、何度も読みたくなる作品。
2投稿日: 2018.12.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
孤児となった少女を引取り、養父となった男性。様々な過程を得て、引取った少女は大人となり、結婚することになった。 だが、少女は養父を愛してしまい、じょじょに歪みが生じる。時間は、頁を追いかける毎に逆行していく。そこには、少女が養父を愛してしまった経緯、そして・・。 読了後感じたのは、逆(最終章)から読んでも楽しめる作品であると感じる。過去を遡るか、過去から追っていくかの違いだが、心象は大きく違ってくるだろう。
2投稿日: 2018.11.29
powered by ブクログ第138回直木賞受賞作 冒頭の一文で魂を持っていかれました。この一文が、この一文で「(私の)男」がどんな男なのかが分かる。
2投稿日: 2018.11.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
もしかしたらこの作品は「血と骨」と同じようなテーマなのかもしれない。それであれば映画では一番重要な設定に触れていないし(聞き逃してなければ)それならば、あの映画は何をやりたかったんだい?と思ってしまう。
2投稿日: 2018.10.10
powered by ブクログ怪しい雰囲気を醸し出している養父と二人暮らしの若い女の子が主人公。なんとも怪しげで退廃的な雰囲気の物語。最初から、きっとほかの人には決して踏み込めない特別な関係があるのだろうということはなんとなく察しが付くが、話が進むにしたがってどこまでも怪しい雰囲気は大きくなる。そして非常に変わった展開で、第1章から6章まで話は順に時間をさかのぼってゆき、最後までその流れは変わらない。読後感はなんとも重苦しいのに、最後まで読んだ後、もう一度最後の章から読んでみようかと持ってしまうような本。
2投稿日: 2018.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とても引き込まれる作品。構成も、段々気になるところに遡っていく感じがよく出来ているなぁと思う。 主人公、おとうさん共に、全く共感できるような所はないな、気持ち悪いなぁ、、、と読み進めていくと、過去が色々明らかになって、これじゃあそうなっても仕方ないなあと思わせる所がある。だからといって、この禁断の愛に惹かれるところはないし、殺人もあり得ないと思うけど。 殺人もどこかしょうがないと思える場合のお話もあるけど、この話はそこを読んでいる時点ではどうしてもそう思えなかった。全体的に心が歪んでる主人公だから、そう思うだけで、相手には悪意はないんじゃないかと思った。殺された人もそうだけど、竹中の父親もなかなか可哀想だった。助けて恨まれるって、、まあそれまでの経緯があったからなんだろうけども。子供を育てるって本当にその人の人生に影響を与えていく作業なんだなと思った。 あとは、主人公が、あんな性格でよくいじめに合わずに育っていったなぁと思ったり。 作者、男性だとばかり思っていたけど、女性だったのね。いかにも男が好きそうな弱々しい女を書いていたし、性的な表現も男性視点な気がしていたからてっきり男かと思った笑。 恋愛物語として血が繋がっていると思ってたのに最終的には繋がっていなかったという話は見る事あるけど、この話のように逆パターンは初めてな気がする。
2投稿日: 2018.06.29
powered by ブクログ直木賞をとっただけあって。 のめりこんでしまった。おもしろかったんだけど、内容が内容なので家にはおいておきたくないような気持ち。
2投稿日: 2018.06.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
エロといえば桜庭一樹さんの「私の男」直木賞受賞作なのにとてもエロくて切ない。癖になってしまう。 養父と娘の行為を目撃され、口塞ぎに目撃者を襲って二人で逃避する。秘密が色々明らかになっていき、娘が大人になった時に父は手を離す。父である自分では、叶わないことがあるから。 幼い娘が父の母に姉になって恋人になる。関係性の逆転。 読み手として憧れてしまうけど、幼さを強制放棄させられた側としてはどうなのか。 映画の配役は浅野忠信と二階堂ふみでそこに歪みはあれど双方に愛はあった。フィクションとして秀逸だった。 追記:令和の今だといろいろ難しいだろうなぁ。
4投稿日: 2018.05.17
powered by ブクログ生き抜くための体験が、欲望を生み、独占欲を生む。男、オトコ。おとこ。私のおとこ。とにかく、私のものでありさえすれば良いという恐怖。
2投稿日: 2018.05.05
powered by ブクログ友人の本棚で評価が高かったので私も読んでみました。 以前の直木賞受賞作品です。 著者の作品は実は初めてだったのですが、作風はむしろ芥川賞に近く、純文学といってもいいのではないかと思います。 文章はもちろんだけど構成もうまくて今迄著者の作品を読んだことがなかったことが悔やまれます。それくらい上手。 題材は近親相姦だからちょっと倫理的に嫌悪感を抱く内容なのですが、でも、不快感だけでは終わらない筆力が圧倒的。 家族の愛情を知らない親子が再会し、依存しあって生きていく関係性がいびつで不気味だけど、淳悟が娘の花に母と女を求める様は彼の育った環境がそうさせたと容易に想像させ、ということは花もその異様な環境と攻撃性という淳悟の血を受け継いでいるので負の連鎖は続いていくのだなと・・・・ もっと言えば健全な母性を持てないと思われる花に育てられた子供はどうなっちゃうんだろうと。 そこから逃れたいからこそ健全な夫を選んだ花や、娘の前から姿を消すだけの父性は持ち合わせている淳悟の二人のもがきも見え隠れするだけに、それでも血と、人間の業のようなものから彼らは結局は逃れられないのか、と暗い気持ちになりました。 後味はよくないけど、読んで後悔はない作品です。
2投稿日: 2018.04.25
powered by ブクログプロットで読ませる小説だと思う。一気に読めば星は1つ増えるのだが、私のような通勤読者にはちょっとだけ読みにくさもあったような。 小説の後に映画版を観たのだが、読後感を台無しにしてくれた。
2投稿日: 2018.02.14
powered by ブクログ2018年、2冊目は《パラボス・アウォード2017》初読み、長編部門、大賞(←気になる方は、コチラをご覧下さい https://togetter.com/li/1187522 )の桜庭一樹。映画化(未鑑賞)もされた、直木賞受賞作。 惨めでどこか優雅な男、腐野淳悟。その養女で、震災孤児だった、腐野花。淳悟は25歳の時、独身のまま、小学四年生の花を引き取る。そして今、花は尾崎美郎という男の元へ嫁いで行こうとしていた。 物語はそこから、淳悟と花、父娘の15年を遡るように、語り手を変えながら、描かれている。 ミステリーのようでもあり、サスペンスのようでもあり、○○○○と、●●という二つの禁忌をおかした、歪んだ父娘の話。 二つの禁忌が描かれている点。歪んだ父娘の極小家族を描いている点。コレだけで、読者をフルイにかける。さらに、丁寧な描写が、湿度高めのモノトーンな印象なのも、それに拍車をかけている。自分はフルイに残った組。 ココからは、主観的感想。「こう来たのね」っていうのが、第一印象。娘の結婚。それは、禁忌を犯しながらも、歪ながらも、守ってきた父娘の世界の終焉。そこから、なぜ❔この父娘はその世界を守ろうとしていたのか❔を時間を遡りなから紐解いていく構成は上手い。禁忌を犯す、湿度高めのモノトーン描写多め、と暗く、重くなりがちなのに、沈み込むようにはならない。文体、表現法、言葉遣い、テンポ感がそぅさせてるんじゃないかな(❔)。 桜庭一樹、長編作品、登録三冊目、全て☆☆☆☆★評価。個人的好みは、『赤朽葉家の~』>『私の男』>『少女七竈と~』の順(2018.1.9時点)。
1投稿日: 2018.01.09
powered by ブクログとうとう読みました! 桜庭一樹さんの作品の中では「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」に近い、じっとりねっとりとした、嫌な感じの物語。 直木賞受賞作品でありますが、なんといっても「時代を逆行させる」というプロットがすばらしい。 「砂糖菓子…」と同様、読者は第1章を読んで、だいたいの物語はわかってしまっているんですよね。 それをミステリー的にナゾ解きながら読んでいく。 最後の章を読んで、で、もう一回第1章を読んだ時に、そのリフレインに、背筋がゾッとしつつも、なんともいえない切ない涙があふれるわけなんです。 近親相姦がテーマではありますが、ここまで心も体も近い親子関係というのはある意味うらやましい…とも思ってしまいました。 そして、「砂糖菓子…」に比べて救いがあるのが、主人公の生きる力のたくましさ、ですね。 彼女は本能で、最終的には父のDNAを受け入れながら、拒絶できたんですよね。
2投稿日: 2017.12.30【親子の愛の形】
現在の花と淳悟の関係から、過去に向かって話が進んでいきます。どうして二人はこうなったのか、知りたくてドンドン読み進めてしまいます。 初め、「淳悟」という男が全くどんな人なのか全く掴めませんでした。そして読み終える頃には、「淳悟」の印象、二人の親子関係が全く変わった見方になりました。 この親子が育ててきた「愛」の形。 初めから、または途中で、受け入れられず、読むのを止めてしまう人もいると思います。でも、最後まで読んでください。読み終わった時には、印象が変わっています。 それほど、衝撃的で、引き込まれる題材の小説です。
0投稿日: 2017.09.28
powered by ブクログ娘と父の禁忌と犯した罪を、過去に遡ることによって描いた作品です。性描写と二人の歪な親子関係が圧倒的な表現力で示されていて、文章だけでここまで表現できたのはすごいとただ感嘆しました。 最後の最後に明らかになる、父が娘の中に見ていたもの。 そしてそんな父を受け入れた娘。第三者視点からは狂気としか言いようのない愛情がそこにはありました。
4投稿日: 2017.09.19
powered by ブクログ絶対嫌いな類いの小説だと思ってたんだけど、圧倒されてどんどん一気に読んでしまった。 狂おしいほどのお互いへの渇望、分かるようで分からない、でも切ない気持ちになった。二人はどうしようもなくひとつだった。
1投稿日: 2017.08.31
powered by ブクログ淳悟が怖い。ちょっとおかしい人。 禁断の恋を描いているが、淳悟の内面も花の内面もなんか理解できない。こんな人たちがわたしの周りにいたら全力で避けるだろう。なぜこんなにおとうさんが好きなのに結婚するのか、やや不明。
4投稿日: 2017.08.27
powered by ブクログこれをまだ10代の二階堂ふみが演じたのか。すごいな。 先の展開が気になって止まらなかったけど、特に感動するわけでもなく、根底には、信じられない、こうあってほしくはないという思いがずっとあった。 結局どうなるのかわからない。
1投稿日: 2017.07.29
powered by ブクログ読み始めは淳悟と花の関係があまりにも気持ち悪くて読み進めるのが苦痛だった。 でも2人の過去へと遡って行くに従って2人の心の闇というか歪んだ家族への愛情だとか親子の愛情だとかが色々見えてきてなんとも言えない気持ちになった。 でも結局淳悟は何故花の元を離れて何処へ行ってしまったのだろう。
1投稿日: 2017.06.27
powered by ブクログなんとも言えない世界観。なんとも言えない感想。なんとも言い難い感じでした。近親相姦の心情とはこんな感じなのか。。。と、納得いくような行かないような。他の小説と全く異なることはこの、同調できる要素のあるなし。。。 殺人者ですら、こんなんならわたしでも殺しかねないな。と、思うような内容の小説もあるけど、これだけはどーもどんなに詳細な心の描写があれど、どーもこーも気持ちがわかることはこの先も一生ないであろうと思われる、複雑な心境にさせられる一冊。 この人がこんなふうに描ききれるのは、本人になんらかのそういう気持ちがあるからなのか?と 疑いたくなるようなほどになんだかリアルで鳥肌です。
1投稿日: 2017.06.21
powered by ブクログ読み進めるうちに不快感と知りたいという好奇心が交差する不思議な感覚でした。 こういう愛の形もありなのかと思わせてしまう、ねじれているけど、心の奥にありそうな見たくない感情を見せていく小説です。 そして、大事な所は読者の想像力にゆだねている。 人に寄って、様々な読み方が出来そうな気がします。
3投稿日: 2017.06.08
powered by ブクログ分かちがたく、そして、それ以上つながれない男と女の愛のどん詰まり。出来の悪い小説とかつまらないとかでは決してないのだが、陰鬱な話なのでなかなか読み進められなかった…
1投稿日: 2017.05.27
powered by ブクログ「直木賞を取るような作品を、一冊くらい読んでみよう」と選んだこの本。 著者の名前がなんとなく好きだから、なんとなくこれにした、ただそれだけの出逢いでした。 文字が映像に見えました。 雨、狭い部屋、暗い海、小さな唇、実際に見せられているかのような錯覚に陥ります。 花とおとうさんの関係は、 狂っているし、初めから壊れているし、信じ難いけれど、 それなのに二人から目が離せません。 時を遡る物語から頭が離れませんでした。 普段、私は本を読むとき、登場人物の誰かにたまらなく感情移入したり、恋をしたりすることが多いのですが、 今回はまるでそういうのがありませんでした。 ただただ狂おしい、けれどどこか美しいモノを見た、という感じ。 普段とは全く違うジャンルに挑んで、また新しい「本」を知りました。 「本を読む」って果てしないですね。 直感で選んだけれど、この本を手に取ったことに後悔はありません。 忘れないでね。
4投稿日: 2017.03.20
