kurosukeさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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社長失格 ぼくの会社がつぶれた理由
板倉雄一郎 / 日経BP
新興IT社長の起業から倒産迄の軌跡を追った本
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小さい IT 企業がどの様に社長のアイデアを事業化していったか、そして行き詰ったか、その軌跡を書いた本。
資本力が無かったが、Tバブルがあり一時的にではあるが資金調達に成功し、その後金融引締めの波に飲…まれ貸しはがしにあった事等で、行き詰った様子が克明に書かれている。
そもそも、日本企業風土の問題で、この様な新興企業が、結局は立ち行かなくなるのは、とても残念。
現在の Amazon も、連続して赤字を出したが、現在は大きな企業となっている。
著者の企業経営に対する甘さは否めないが、日本のシステム自体にも問題が大きく、新陳代謝が進まず、経済が停滞している理由になっており、現在でもこの状況が続いていると考えられる。 続きを読む投稿日:2014.06.01
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大統領を殺す国 韓国
辺真一 / 角川oneテーマ21
韓国の大統領を通じた韓国近代史
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韓国の国情に興味を持つ人で有れば、読んで損は無い。
韓国の大統領をシステムとしてとらえ、今迄の9人の大統領に対する評価を順番に行っている。
確かに題名に「殺す国」と有り、これは前大統領の暗部を暴く事に…より、新大統領が輝く事、と表現されていて理解しやすいが、それ以外の面においても興味深い。特に、軍事独裁、開発独裁が行われてきた背景、韓国と北朝鮮の相違、等は非常に示唆に富む。
在日で、北朝鮮や韓国から等距離な筆者だからこそ、日本人に分かりやすい表現で、この様な本が執筆出来るのだろう。
続きを読む投稿日:2014.06.01
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中国「反日デモ」の深層
福島香織 / 扶桑社BOOKS新書
実証的で面白いが 読むなら 2014年内に
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中国共産党内の政争が、中国国内及び海外の対応と密接に対応している事を主張している。確実な証拠は無いものの、香港媒体や国内の関係者の取材を通じて、丁寧に解説されている。評論家的な主張はあるが、過度では無…く、元々筆者が新聞記者でもある事から、抑制的。尖閣諸島の問題に関しては、日中双方に公平に扱っており、無主地では無く、日清戦争迄は中国の領土として、日本が認識してた事を書く等、双方に言い分が有る事、今後の中国の軍事力・国力の増大で、棚上げは日本に不利な状況を招く事を冷静に指摘している。 続きを読む
投稿日:2014.04.13
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消されゆくチベット
渡辺一枝 / 集英社新書
中国の少数民族の運命について
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筆者が長く取り組むチベットについて、その定点観測を通じて、チベットがどの様に変わってきたのかが書かれている。中国の経済力が増す中、チベットへの飴と鞭の政策も強化され、現在では少数民族のアイデンティより…も中華人民共和国を構成する国民としての一体感を持った教育が重要視されると共に、固有の宗教への圧力も強まっている事が描かれている。また、鉄道の開通による漢族の流入や西部大開発の影響も大きく、孤立した地域が、北京中央と一体化していく様子が分かりやすい。
ゆるぎない実効支配の下、今後のチベットがどの様になっていくのかは、非常に興味深いが、独立は難しい事は明白だ。 続きを読む投稿日:2014.11.09
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日本辺境論
内田樹 / 新潮新書
自分(日本人)を理解する為には、必須
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地政学的な影響を受けて、島国である「日本」がどの様な「日本人」を育んで来たのかが、書かれている。
「日本人」はそれぞれで、「定型」は無いと思うが、それでも、共通点が有る事は容易に想像出来る。
外圧に対…して、現実主義的に徹する小狡い日本人、世界を承伏させるだけの理念を持たない日本人、
それが日本人の生き残り戦略で有ると言う考え方は、とても「腹落ち感」が有った。
「日本の常識」は、「世界の非常識」の面もあろうが、どちらが良い悪いを言うのでは無く、文化としての背景
分析を行い、今後の日本人を支えていく著作だと思う。
「国歌」の曲の部分(初代)は、西洋人が作曲した、と言うのは初めて知りました。不評で、作り直したそうですが、それでも編曲はやはり西洋人にまかせたとの事。
続きを読む投稿日:2014.06.29
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天皇の料理番 上
杉森久英 / 集英社文庫
明治の話を昭和の文章で平成の時代に読む
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原作とドラマの間の細かいストーリーは異なっていますが、中味はどちらも面白い。
特に、篤蔵の心の動きや、その志は、原作の方がリアルな印象を受ける。
ドラマを見た方は、別物として読んでみたら良いのではと思…います。
日露戦争前後の時代背景も丁寧に描かれていて、その時代の風俗や、人々の考え
方、丁稚奉公の実態等も非常に興味深い。今で言うと、ブラックな職場の一言なの
だろうが... 続きを読む投稿日:2015.05.21