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マチネの終わりに(文庫版)
マチネの終わりに(文庫版)
平野啓一郎/コルク
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総合評価

617件)
4.0
199
180
128
32
10
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    天才ギタリスト・蒔野聡史と、聡明なジャーナリスト・小峰洋子。細胞レベルで惹かれ合う二人の恋模様を描いた本作は、読み終えた後も、胸の奥で心地よい余韻が鳴り止まない一冊でした。 特に印象に残ったのは、「言葉の旋律」「現実と虚構の融合」「ラストシーンの希望」という三つの要素です。 1. 音楽のように響く、言葉の旋律 この作品に散りばめられた言葉の数々は、まるで蒔野が爪弾くギターの音色のように、美しく気高い旋律を奏でていました。中でも、私の心に深く刻まれた二つの言葉があります。 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。」 この本を貫く最大のテーマです。私自身、かつて「素敵な思い出を壊したくない」という理由で20年ぶりの同窓会を欠席したことがありました。今思えば、それは過去を固定されたものとして守ろうとする臆病さだったのかもしれません。「過去はこれほどまでに繊細で、変容しうるものなのか」という新たな視点に、強い衝撃を受けました。 「神様が戯れに折って投げた紙ひこうきみたいな才能ね。……その軌跡自体が美しい。」 最初、この一節を読んだときは立ち止まってしまいました。しかし、何度も読み返すうちに、その知的な比喩に込められた深い情愛がじわじわと染み渡り、戦慄を覚えるほどの感動を覚えたのです。 2. 現実とフィクションの巧みな交差 本作のもう一つの魅力は、フィクションとノンフィクションの境界が溶け合うような精巧な描写です。実在の事件や社会情勢が巧みに織り交ぜられているため、「蒔野や洋子が、世界のどこかに実在しているのではないか」と錯覚してしまうほどのリアリティがありました。この圧倒的な没入感こそが、平野啓一郎さんの筆力の賜物だと感じます。 3. 沈黙の先に待つラストシーン 物語の最後、多くの過酷な試練を乗り越え、二人はついに再会を果たします。その後の二人の会話や運命は、あえて文字にはされていません。しかし、再会の瞬間の静謐な描写を読めば、もう誰にも、何ものにも、彼らを引き離すことはできないのだと容易に想像できます。 未来が過去を書き換えるのであれば、彼らが離れていた空白の数年間さえも、これからの二人の幸福によって「必要なプロセス」へと変わっていくのでしょう。

    14
    投稿日: 2026.01.09
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    この人の著作がいまのとこ全部苦手。少女漫画的恋愛は少女の頃に終わらせたい主義なので、特にこの作品はしんどかった。わたし大人の恋愛小説向いてないのかも。20代前半に出会っていたらもっと違う印象を持てた気がする。いっそのこと有川浩くらい振り切って少女漫画してくれればいいのに。クラシックも好きなのかもだけど本編にハマりきらずって感じ。クラシック出しとけばおしゃれでしょ?感が拭えない。菅田将暉のあのドラマ感。 逆に綺麗でお茶漬けサラサラな大人恋愛として読むならいいのかもね。

    2
    投稿日: 2026.01.03
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    なりふり構わずただ一緒にいたいという激しい想い。世界のどこかで生きていてくれれば自分も生きていけると思う包み込むような想い。愛の形はそれぞれで、優劣をつけるべきではないのだろう。それはその人の生き様そのものなんだ。この物語がこんなにも胸をうつのは、2人の生き様が、描いた愛の形が美しかったからだろう。年齢を重ね多くのものを背負った2人が、狂おしいくらい相手を求め、同時に相手の立場を想い揺らぐ。そんな2人が辿り着いたラストは、合わせた視線の熱が、思いが伝わってきて、その場に居合わせたかのような感動に包まれた。

    1
    投稿日: 2026.01.02
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    大人の恋愛小説として儚くもあり、美しくもある小説。一方で、運命なのか自由(選択)なのかという切り口で、自身の過去と今、そして未来を少し考えさせられた小説。

    1
    投稿日: 2026.01.02
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    マチネとは何ぞや?午後の演奏会。ふむ。むかしテレビで渡辺満里奈が自慢のマリネを作って「これがマリナマリネです」と妙に心地よい響きを奏でたのを思い出してみる。ビートたけしは「コマネチ」を連呼していた。「コマネチ」→「コマチネ」→「小マチネ」→「小さな午後の演奏会」。コマネチが世界中で読み継がれてる絵本のタイトルのようになるなんて。なんていうか、つまり、すれ違いの末、過去をドラマチックに変えたマチネの終わりということです。

    1
    投稿日: 2025.12.31
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    冬に合うほろ苦恋愛小説、クラシックやクリスマスジャズを聴きながら幸せで静謐な時間を過ごせた 恋愛小説に出てくる人物の行き過ぎた心理や、何番煎じか分からない試練を斜に構えて見てしまうのだが、これは作家との相性なのか、本作の人物の肩書きは馴染みのないもので、それが逆に愛に対する人の熱や引っ込み思案は万人共通するんだと思えた。 アポロ13の引用が本作の核だと思った 『大気圏に無事突入するには、2.5度の幅の回廊を通らなくてはなりません。角度が急だと摩擦熱で炎上しますし、浅すぎると、池に石を投げた時のように、外に弾き飛ばされます。』 初めての平野啓一郎さんでしたが 持ちわせてる知識に圧倒されながらも、文章が美しく、物語の構成も良くて、もっとこの人の本を読んでみたいと思った。 作品って何かを伝えたいという作者の祈りだと思うんだけど、愛という通俗的な物をこの形で伝えられる彼の思慮深さに感服した。 早苗はマジでヤバ人ムーブかましてたけど、世の中見てても別に全部が美しさや正解で成り立ってるわけじゃないし、この美しすぎて嘘みたいな物語を地に止める役割を果たせていたと感じた

    16
    投稿日: 2025.12.17
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    わたしは平野啓一郎がつくる、この独特な理解はできない難しいけどどこか素敵な世界観が大好きななので、、、!ただの恋愛のはずなのに、難しい言葉や色々な行為や自称に例え話に例え話を重ねるこのワールドに超魅了された!幸せになりたいね、そして人の幸せを奪いたくはないね、過去は変えられる、本当にいい言葉だ、、、

    1
    投稿日: 2025.12.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大人(エリート)の恋愛 現在の考え方次第で過去の捉え方が変わるという考え方は初めて。たしかに。事実と感情の交差があって人によって物事の捉え方が違うんだなあ。 でも、なんか腑に落ちない。そもそも、物事は捉え方次第!と思って生きてるし、捉え方が人によって違うのは肝に銘じてる。そうすると、新しい知見を得ることはできなかったと言えるのかも。 基本的に、登場人物たちは結局自分の社会的な立ち位置、人からの評価を気にしてる。恋愛をテーマにしてるのに、複雑な感情の移り変わりより、自分は他人にとってどういう立ち位置か、という内容が多かった気がする。私は、感情の推移の細かい描写が好き。 ようこは、心の底で自分が愛されて当然と思ってる、育ちがいいお嬢様なのにたまに悲観的で…それが人並みだと思っているのが鼻についた。 みたにに共感しつつも、みたにのまきのへの思いが邪魔だった。こんなに自制がきかない人を横において大丈夫…? みんな恋愛にうつつを抜かしすぎじゃない?ライフステージを真剣に考えるってそういうものなのか? 友達が純粋にこんな恋バナしてきたら、無意識にマウント取られてるようでイラっとするな〜。 あと、もっと社会や芸術に関する知識があればイメージ湧いたはずだけど。わたしはエリートではないので。 そして、文体が単調なのは良い面もあるけど、つまらない恋愛話が続くところは、とても長く感じた。

    1
    投稿日: 2025.12.08
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    愛は運命的なものか? それとも選択によって形成されるものか? 作為的に変えられるものなのか? 読んで初めて、 映画では削ぎ落とされた微細な感情や思想が、 どれほど物語の核だったのかがわかった。 平野さん、駄作だと思ってました。ごめんなさい。

    1
    投稿日: 2025.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    何度読んでも2人が結ばれなかったのが惜しく感じてしまいます( ᐪ ᐪ ) 後半にかけて止まらなくなる。かっこいい洋子さんが大好き

    0
    投稿日: 2025.12.02
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    なんて美しく、苦しい文章を書く人だろうか。 経験したことのある感情からない感情まで、ありとあらゆるすべてが手に取れるところにゴロゴロと転がってきた。初めから終わりまで、心を揺さぶられ続けた。これから先、何度でも読み返したい一冊。

    4
    投稿日: 2025.11.29
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    かなり良かった。過去は変えられるというキーワード。お互いがお互いを同じ尺度で理解し合える、ということの強い引力。外的要因での嘘みたいなすれ違いは後半ずっと苦しい。大人であることの難しさを感じた。

    2
    投稿日: 2025.11.24
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    アラフォーになって運命の人に出会うという大人の恋愛小説。 40代目前とは、一般的に社会的な地位をある程度確立し、人生設計を考える時期なのかなあと思う。 そんな中で人生のパートナーを決めるというのは、愛以上に安定を求めるものなのかなと私は考えている。 そんな中で、まるで学生の恋愛のように、燃えるような愛に突き動かされて惹かれ合う2人が印象的だった。 こんな運命の人って素敵だなあ。 安定や好条件を投げ打ってでも、愛に従う2人がかっこいいなあと思った。人を愛している自分が好きってめちゃめちゃ素敵だと思う。 2人の大人な価値観とその葛藤もとても丁寧に描写されていて引き込まれた。文章表現がとても繊細で、美しくて胸を打たれた。 すごく好きでした、、たくさんのいい文章に出会えた。 "人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。 だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。" 過去は捉えようによって変えられるという考えがこの本のテーマに掲げられていると感じた。 過去から目を背けるのではなく、過去をどのようによって捉えるかは人生においてとても大事なことだと思った。 終わり方がとても好きだな。2人が過去をどう捉え、どう変えていくのか余韻を残した終わり方がとっても良い。 (オーディブルにて)

    20
    投稿日: 2025.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前半の半分くらいはただの恋愛小説?あまり面白くないのかなと思っていたが、三谷が洋子にメールを送ってからはストーリーが加速して一気に読み終えた。有名な作品で評価も高く期待して読んだが、恋愛系の話はやはり何か物足りなく感じてしまったため評価は星3つ。

    1
    投稿日: 2025.11.16
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    恋愛の経験も、そもそも人と接した経験も浅いけど、人との関わり方が大きく変わって行くことに戸惑いや寂しさを感じることが増えた20代前半の今、この本に出会えてすごくよかったと思う。そして、どんな関係であれ、人と人とが真摯に向き合い続ければ、たとえ別の道を進んでも笑顔でまた再会できるよっていう明るいメッセージが込められた本だと思った。

    1
    投稿日: 2025.11.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    やっぱり平野啓一郎さんの聡明で堅実な文章が好きだ。 マチネの終わりに私も一緒に泣いてしまった。あくまでも賢い大人である二人の純愛が尊い。 蒔野と洋子、それにリチャードや早苗や武田もそれぞれ違う価値観をもった深い人間味があって、今もそれぞれの人生を歩んでいる気がするから平野さんはすごい。現実にモデルがいるのだろうか。 冷たいと評されていたけれも、大切な家族リチャードに対してもあくまで客観的に評価して真っ直ぐであり続ける洋子の強さに感銘を受けた。真似しようとしてもできないよ。

    1
    投稿日: 2025.11.05
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    「赦す」って難しい。負の感情を理性で納得させるのは難しい。 アーレントの「赦しは、過去を消すことではなく、過去に対する自由を与えることである。」はこの作品にはまる言葉だと思う。

    0
    投稿日: 2025.11.01
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    外国が舞台に出てくる男女の物語ということで、最初、昔読んだ『冷静と情熱のあいだ』が思い出されました。 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです」の言葉が心に残っています。なるほど、現在未来の捉え方によっては、過去の解釈が変わることはあり得るなと気付かされました。 あと、無理をして通してきたことは、結局は何年かかってもバネのように戻ることになるのだなと思いました。大きな流れには逆らえず、在るべきところに向かって流れていく。 平野啓一郎さん、沢山の文献を参考にしたり調査されたとは思いますが、このような作品に書き上げるなんて凄い方だなと思いました。

    11
    投稿日: 2025.10.30
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    善とか悪とか、そういう平面的な判断基準を超越したところにある、二人の関係。 会っている時間の長さや回数、結婚とか付き合うとか明確な言葉で定義された明確な関係でいること、そういう社会的な俗的な一般的な交わりを超えた先にある、二人の深い交わり、心の結び付き、魂の深いところの共有。 その様がありありと、没入できるほどに事細かに描かれていて、ずっとずっと引き込まれた。 現実を生きることで変えていけるのは未来だけではなく、過去までをも変えられるというのは個人的には新しい視点だった。 展開がどうとかではなくて、情念の共有ができた感じ。 これから先も心に残り続ける小説だと思う。

    0
    投稿日: 2025.10.16
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    図書館。平野啓一郎さんをYouTubeでお見かけしたので借りた。 まず読み応えがあった。抽象とか隠喩から具体、直喩にもっていく文章表現に引き込まれる。登場人物の描写については、洋子と三谷の違い(蒔野視点から見ると”差”かもしれない)が見事に書き分けられていたし、その後の展開にもじわじわと効いてきた。蒔野と洋子の会話は高尚で疎い分野は正直ついていけないところもあったが、時にその哲学的な内省が刺さるし、小説の良さが詰まった小説だと思う。第6章のむず痒いもどかしい内容と、章題「消失点」がドンピシャでハマってると思う。最後読み切ってよかったと心から思った。 平野啓一郎さんの作品また読みたいです。きっとこの人の文体が好きだと思う。

    15
    投稿日: 2025.10.03
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    「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。」 このパッセージがメインテーマだと思うが、蒔野と洋子の、未来だけでなく大切な過去を変えうる現在を繊細に扱うような生き方をすごく素敵に感じた。 また僕が一番心を惹かれたのは洋子の生き方だった。 世間では彼女のことを「冷たい」「選民思想的」と評する声もある。でも僕にはそうは映らなかった。 洋子はただ、自分に誇りを持って生きることを何よりも大事にしていた。それは他人を見下すためのものじゃない。人に真に優しくするためには、まず自分の自己愛を満たし、自分の歩みに嘘をつかないこと。その姿勢を貫こうとするからこそ、行き過ぎない優しさや、厳しさの中の愛がにじみ出るんだと思う。 リチャードの間違いを正したときも、彼を攻撃したわけじゃない。ただ、自分が築いてきた「誇りある生き方」を守るために譲れなかったのだと思う。そこに僕は冷たさではなく、凛とした美しさを感じた。 世間から見れば「冷たい」と見えるその強さも、僕には「深い思慮の末の優しさ」に見える。僕自身もまた「周りの目に左右されず、内なる声に従って生きたい」と思わせてくれた。

    0
    投稿日: 2025.09.30
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    「人はかえられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど実際は、未来は常に過去を変えている、変わってしまうとも言える。過去はそれくらい、繊細で感じやすいもの」という蒔野の言葉が心に残った。なるほどなー。 福山と石田ゆり子の映画も見てみたいなーと思った。大人な素敵な恋愛小説だった。

    4
    投稿日: 2025.09.27
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    あいつ許さん。と思ったのは私だけじゃないはず。 すれ違いというか、すれ違ったというよりも…。 でも二人はそういう運命だったのかな。 あの最後からどう動くんだろう。

    2
    投稿日: 2025.09.24
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     ギターリストが魅力的な女性と出会い、お互いに想いを深めてゆくの物語。男性女性のそれぞれの視点から物語が進むが、非常に長い年月が語られる。お互いの想いと、そのずれを長い時間の中で描いてゆくところは、「汝、星の如く」とも少し似ている気もしたが、それよりは硬い雰囲気の小説だった。

    1
    投稿日: 2025.09.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストーリーの面白さと著者の練り上げられた文章に惹き込まれ、一気に読み切った。音楽家と国際ジャーナリストの恋という題材が、作品に知性と美しさを添えているように思う。当時の時事問題が巧みに織り込まれている点も興味深く、最後までドラマチックだった。なかでも「あの池の辺り」で描かれるラストシーンは特に心に残った。

    2
    投稿日: 2025.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鑑賞日 2025/6~2025/8 評価点3.8 過去に打ち勝てなかった人たちに寄り添う作品。 平野啓一郎という作家は、過去に対しての向き合い方を恋愛や家族といった人間関係をテーマにして度々問い直そうとしてくれる。 多分、内容のなかで述べられていたみたいに、現在(いま)以降の結果を変えていかないと過去に向き合うことなんて出来るはずもなかったんだろう。理性でどう言い聞かせ、どう問い直そうとしても、感性が納得しない限りは再定義など出来るはずもないのだから。だから過去とは末恐ろしいもので、未来の可能性に思い馳せるか、単に忘れようとするかでその回想という時制を回避しなければならなくなる。実際、どんなに挑んだところで、打ち負けてばかりなんだから。 でも、向き合うことはやめてはならないんだろうな。結局いつかは未来が途絶えて、過去しかなくなってしまう瞬間が来てしまうんだろうから…。 時間という、誰もが共有しなければならない普遍的なテーマに向き合わせてくれる作品です。 正直煮えきらない終わり方だったけれど、読んで良かったな。とは思えました。

    2
    投稿日: 2025.08.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ★★★★★大人の読み物。難しい漢字と熟語の乱舞。わからなさ過ぎて開き直ったくらいから物語に引き込まれる。蒔野と洋子のすれ違いにその度にハラハラされられ、その後の時の流れが痛々しい。離婚後のケンの親権については複雑な気分。ニューヨークで演奏中の蒔野のギターと溢れさせてしまった愛はもう止めようがなかった。眩しくて美しい再会に乾杯。残された早苗とゆきについてはご想像にお任せしますか。救われることを願ってやまない。

    1
    投稿日: 2025.08.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    難しい単語や表現が多く、最初は読みづらかったが、慣れてくると物語の世界観に入り込むことができた。 天才ギタリストと映画監督の娘でありジャーナリストという2人が結ばれて、色んなアクシデントがあって関係を終わらせることになって、お互い別の人と結婚したけど、2人の思い出をずっと忘れずに心にしまっていて、すてきだった。 2人の関係を邪魔することが起きたとき、自分が物語に入り込んで全部説明したくなったぐらい物語にのめりこんだ。

    1
    投稿日: 2025.08.21
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    うーーーーん。読んでで常に「いい大人がなにしてるんですか…」ってなった。これが人間なのかしら…? 「え、そんなに好きならもっとこうしろよ!!!」とか「え、なんでそんなことしてるん…?」みたいなの多くて私はまだまだ子供だと思いました。 蒔田と洋子、カッコつけすぎだよ〜、、相手のために何かをすると言うよりも自分のプライド?との葛藤が多くてよく分からん 欲しいものはなんでも手に入れる!というさなえの方がまだ人間味あるって...

    3
    投稿日: 2025.08.11
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    平野啓一郎さんの手による恋愛小説。 フーガの技法のように、惹かれ合う男女の距離が縮まって離れて、双方に裏切りがあったりする話。 エンターテイメントとしても極上。

    1
    投稿日: 2025.08.09
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    洋子と蒔野の知的な会話に憧れる。 「未来は常に過去を変える」というテーマ、宇多田ヒカルが「人が亡くなっても、その人との関係はそこで終わらない。自分との対話を続けていれば、故人との関係も変化し続ける」と書いていることを思い出した。

    1
    投稿日: 2025.08.06
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    芸術を介した大人の恋のお話。 かっこいいけど、、、 そこで終わり? あとはご想像にお任せします、ってこと? 不完全燃焼。 問題だけ羅列しておいて終わる韓国ドラマかよ、と 文章が美しかっただけに惜しく感じた。

    1
    投稿日: 2025.07.28
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    本当に愛する相手と一緒にいたい、というテーマが私にとって切実だったのでとてものめり込んで読んだ。 独白のめんどくさい思考回路が私は好きだった。 わかりあえる相手となんでも話せるっていう状況にときめいた。 天才ギタリストとか天才映画監督の賢くて美しい娘とか、設定がおとぎ話的なのに、突っ込むのを忘れて、2人の再会を願ってしまった!

    1
    投稿日: 2025.07.24
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    この本に、大学生の時に出逢えてよかった。 平野啓一郎さんの本はこの作品が初読みで、最初は慣れない文体や語彙の難解さに幾度となく躓いた。現代文学とは思えない格式高い日本語の美しさに久々?いや、初めてかな?というくらいに浸らせていただいた。 また、著者の教養が幅広いことに終始驚いた。世界情勢、歴史、宗教、言語、医療、音楽、哲学。。。時折図鑑や新書を読んでいるような気分だった。 三谷早苗さんが洋子さんに打ち明けたシーンが終わり、洋子さんが一人で号泣したというシーンで私も号泣した。 洋子おおおおおおおおおお、毅然としていて、芯が強くて、思いやりがあって、優しい。誰がなんといおうと、優しいよ、洋子!!!!東日本大震災の復興コンサートへの批判を、洋子が匿名ながらも擁護し、それを匿名ながらも感謝した牧野。 もう深すぎて、誰も干渉しえないフェーズで、彼らは愛し合っているんだよ。もう社会的な正しさとか、人生のコマとか、責任とか、そんなのすべて彼らの前では一瞬でいいから吹き飛んであげてよ!って思うばかりだった。 お互いがお互いを「もう先に進んでいるから」と愛し合って、連絡を絶ったこと。それぞれが授かった子どももいながら、どこか結ばれていたかも、何かできたかもしれないという過去を憂いている姿。なんか、、、羨ましいです!!! 最後の再会はもうむせび泣いた。 アイラブ プラトニック恋愛

    1
    投稿日: 2025.07.14
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    自分の心が考えさせられたフレーズ 人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか? 生きることと引き換えに、現代人は際限もないうるささに耐えている。音ばかりじゃない。 映像も、匂いも、味も、ひょっとすると、ぬくもりのようなものでさえも。 人類は今後、未来永劫、疲れた存在であり続ける。五感を喧噪に直接揉みしだかれながら、毎日をフーフー言って生きている。痛ましいほど必死に。 美しくないから、快活でないから、自分は愛されないのだという孤独を、仕事や趣味といった取柄は、そんなことはなきと簡単に慰めてしまう。 そうして人は、ただ、あの人に愛されるために美しくありたい、快活でありたいと切々と夢見ることを忘れてしまう。   どんな恋愛にも、その過程には、こうした装われた偶然が一つや二つはあるものである。しばしばその罪のない嘘は、相手にも薄々勘づかれている淡い秘密である。

    0
    投稿日: 2025.06.22
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    これ大好きな本になった この人はアイデンティティとか、自分とは何で定義されるのかってことを描くのが多いんだろうけど、どちらかというと恋愛的なストーリーが好みすぎたな そういう価値観も上手いことマッチしてて、久しぶりに早く続き読みたい!って作品に会えたからハッピー

    12
    投稿日: 2025.06.17
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    つくづく大人の恋愛って多様だなと思った。結ばれずとも愛と呼べば、結ばれていても愛と呼べないものも。究極の愛も色んな形が他作品で描かれているけど、結局は他人の幸せを願えるかどうかなんだろうな。 「未来は常に過去を変えられる」って結局は後悔に対する免罪符に過ぎず、過去と折り合いをつけて前に進むしかないんだなぁと思った。そうして過去の自分を愛して、生きていかなければならない。過去に起こった出来事への捉え方は変えられるけど、事象は絶対に変えられない、「過ちを去る」と書いて「過去」って言葉になるの、奥が深いな。蒔野さんと洋子さんは劇的な再会を果たしても、変えられない過去があるので、もう昔のように激しくは愛せないと思う。でも「今の自分があるのはあの時の喜びと後悔、過去があるから」と捉えて、互いへの愛情を心に終うのもまた、究極の愛だね、、、。哲学すぎて頭こねくり回して読んだ恋愛ものでした、、、。

    1
    投稿日: 2025.06.16
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    40代の大人ラブストーリーですが、恋愛を通して多くの人が人生で悩む課題が描かれています。 価値観や環境、経験など大人の恋愛には必ずついてまわるアイデンティティの判断材料や 苦悩、罪悪感、愛情、自己保身など人間が抱く情緒が丁寧に描写されているので共感する部分が多かったです。 不可抗力によってすれ違ってしまう人生の理不尽さ、たった一言で変わる過去と現在の記憶や感じ方に向き合う姿勢に、登場人物の年齢ゆえの静けさや現実味を感じました。 音楽の専門用語が多いため読むのに時間がかかりましたが、曲をかけるだけでも没入感を高めることが出来ると思います。 読者の年齢によって感じ方も変わると思うので、人生のターニングポイントに立った時、また読みたいと思えるような作品です。

    5
    投稿日: 2025.06.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛小説はあまり好きでないのでこれを読んだのは失敗。 作品は良いのだろうが、全くの好みの問題だから評価が低くてごめんなさい、だな。 出会い、高揚、行き違い、誤解、別離、葛藤、必然的な出会い、でお決まりのパターンで集結。 改めて恋愛小説は苦手だと認識。

    0
    投稿日: 2025.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    著名芸術家と知的ハーフ美人が惹かれ合う様を、難しい単語をふんだんに使った知的な文章でクドクド書いてある前半は面白くなさすぎてギブアップ寸前! しかし早苗が二人の恋路を邪魔するメールを送ってからは俄然面白くなって、どんな結末を迎えるのか知りたくて後半は一気に読んだ。早苗グッジョブ!人間的にはどうかと思うが私的には救世主。 すれ違い連発の悲恋韓流ドラマを知的で哲学的な文章で書くとこんな感じ?私は平野啓一郎さんとは相性が悪いようだ。もっと簡潔に述べよ、と何度も思った。

    2
    投稿日: 2025.06.12
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    石田ゆり子と福山雅治 読んでて湧くイメージが石田ゆり子と福山雅治!特にギター奏者の蒔野と福山雅治とがピッタリでした。 料理や演奏についての小難しい部分は飛ばし読みしてまあまあ面白かった。

    0
    投稿日: 2025.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物語序盤の会話からもう心が惹きつけられた。 花の姿を知らないまま眺めた蕾は、知ってからは、振り返った記憶の中で、もう同じではない。という説明にしっくり。人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えている、変えられるとも言えるし、変わってしまうともいえる。 あまりにも切ないボタンの掛け違い。お互いそれぞれに別の大切なものができてしまった2人にとって、邂逅で終わるラストは美しくて、素敵な余韻でした。 大好きな一作!

    2
    投稿日: 2025.06.07
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    これが運命か 最愛の人との出会い、すれ違い、別れ 最愛の人と一緒に過ごせる時間は人生の中でどれだけあるのだろうか。 最愛の人の影がありながら共に生きようとする脇役には、少なくとも今の自分は選択しない

    0
    投稿日: 2025.06.02
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    深く物語に吸い込まれる感覚を久しぶりに覚えた。美しい、といったら陳腐な表現になるが、そう思える作品に出会えた。小説でそこには単なる文字の羅列があり、映像なんて1mmもないけれども、色彩豊かで、人間の喜怒哀楽、思考、哲学、すべてがそこには存在していて、自分がこれを甘受できる有機物でよかったと思えた。 文章が甘美という感覚を初めて味わった。 ある出来事を、ただ運命だった、という言葉で片づけることほど安易で楽なことはない。なぜ2人がたった一通のメール、しかも冷静になればなんてこともなくはないけどどうにかなりそうな展開で、関係が壊れてしまったのか。私はこの物語の傍観者として言わせてもらうと、もどかしいったらありゃしないし、早苗が憎い。ボタンのかけ間違いがあったのか。そこでああすれば戻れたのではないか。言葉で書けば私と同じような表現でその感情を表現することが出来たとしても、その背景や文脈という縛りがある中では、全く違った機微があり共感することはできないのだろう。言葉とは便利なものであるが、人間のこと、殊に感情に関していえば、一対一対応ではないことに、蒔野と洋子を通して気が付いた。 2人の束の間の愛、恋。他の人には抱いたことのないほどの燃え上がる情念がゆえに、その感情に向かい合う自分をどう扱えばいいのか、そして相手に対してもまっすぐに誠実であればあろうとするほど、格好つけて、自分たちが思い描いていた青写真を一瞬のうちに失ってしまった。人生の中でこれは!、と思える瞬間に備えて人間はいろんなことを経験しているのではなかろうか、と常々考えていたが、そんなことはなさそうだ。自分にとって最恵の瞬間に出会ったときに自分がどう冷静でいられるかを考えることの方が大切なのかもしれない。ただ、冷静に入れるほど人間は感受性は弱くないし、それがあるからこそ人生に色彩があるのだろう。 "運命"の再会をした二人。この後の物語が気になってしょうがない。 人は変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は未来は常に過去を変えてる。変えられるともいえるし、変わってしまうともいえる。過去はそれくらい繊細で、感じやすいもの。 音楽は、静寂の美に対し、それへの対決から生まれるものであって、音楽の創造とは、静寂の美に対して、音を素材とする新たな美を目指すものとなる。 生きることと引き換えに、現代人は際限のないうるささに耐えている。音ばかりではなく、映像も匂いも味もひょっとしたらぬくもりさえも。何もかもが我先にと五感に殺到してきている。社会はそれでも飽き足らずに、個人の時間感覚を破裂させてても、さらにもっとと詰め込んでくる。人間の疲労は歴史的な決定的な変化。人類は未来永劫疲れた存在であり続ける。疲労が人間を他の動物と区別する特徴となる。誰もが機械だのコンピュータだののテンポに巻き込まれて、五感を喧騒に直接揉みしだかれながら、毎日をフーフーを生きている。そうしてほとんど、死によってしか齎されない完全な静寂。 ヴェニスに死す 神様が戯れに折って投げた紙飛行 死すべき存在に固有名詞があるかどうか。その固有名詞が自分に関係あるかどうか。 蒔野の話は力みがなく、戯画化されているのは自分で、他人を嘲るところがない。皮肉が効いていて必ずしも慎ましやかではないが猥談は好きではない。決して大声にならず、しかし十分に抑揚や緩急があり時折ハーモニクスのように声が裏返るのもおかしかった。 孤独とはこの世界への影響力の欠如の意識。自分の存在が他者に対して、まったく影響を持ち得ないということ。持ち得なかったと知ること。 どっちが厚顔かわからない。 人間性を見られていることに居心地の悪さを感じた。 韜晦(とうかい) 隘路(あいろ) 彼女の振り回す短慮が切れ味の悪い刃物のように自分を傷つけることを黙って許した。 マリアとマルタとイエス 親っていうのはありがたいもの。いつも贔屓目に子供を見てくれる。 グローバル化されたこの世界の巨大システムは人間の不確定性をできるだけ縮減して予測的に織り込みながら、ただ停滞なく機能し続けることだけを目的としている。紛争でさえ、当然起きることを前提としながら。人間一人の影響力が社会全体の中で一体に何になるって。 そこで人の心が傷つこうとも、誰かと誰かの関係が断たれてしまおうともシステムそのものの存続には影響を及ぼさない。 自由意志は未来に対してはなくてはならない存在だが、自分には何かできるはずだと信じるから過去に対しては悔恨となる。

    0
    投稿日: 2025.06.01
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    初めて平野啓一郎さんの作品を拝読しました。 40代に差しかかった共に誠実な男女の恋愛小説。お互いが常に相手を思いやり、その思いやる気持ちがときに仇となり2人の距離を遠ざける。もどかしくて切ない大人の恋愛。 言葉遣いが巧みで、丁寧且つ豊富な心理描写や時代背景に圧倒されました。そのため読み終えるのに通常より時間がかかってしまいました。

    1
    投稿日: 2025.05.20
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    コマネチって言いたくなるのはわしだけ❓ ってな事で、平野啓一郎の『マチネの終わりに』 う~ん、大人の恋の物語って…。 三谷早苗の策略と言うんか卑劣な手に騙された蒔野と洋子に興醒めしちゃって(๑ ̅᷄꒫ ̅᷅) ࿔ 全体的には良い内容じゃったけど、早苗のメールの件から、気持ちが萎えた 二人の再会で寄りを戻したとしての早苗はどんな行動に出るかが見てみたい感じじゃね 映画の方を観たらグッとくるんじゃろうなぁ 2025年11冊目

    7
    投稿日: 2025.05.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中まで、大人の純愛か〜と 非現実を感じながら(1回会っただけで惹かれてしまうなんて、一目惚れかつその後の妄想の肥大かと…!中高生じゃあるまいし、と思っていた)読んだ。 中盤、話がこじれ始めて… 余計なことしないでよ三谷さん そもそも携帯落とすなよ薪野 ていうか婚約者がいるのになぜ想い告げた 婚約破棄をさせなければこんなことには…! と、洋子さんがかわいそうでならなかった けど、その先の周囲を含めた変化を見ていくと たとえあの時想いを告げていなくても 価値観の違いによるすれ違いは起き得たのかも知れない そしてまた2人は出会うことになったのかも 最後に2人の誤解が解けて本当によかった 想いも通じ合えた、きっと その先のそれぞれの家族との関係や2人の関係はどうなっていくのかな これもまた正解がないし、誰かを傷つけるのかもしれない 愛とはなんだろう その時その時の一番良いと思える選択をすることしか出来ない 誰といるときの自分が好きか 誰といるときの自分を愛せるか 考えさせられた

    0
    投稿日: 2025.05.07
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    心の底から愛する人と 一緒になれる人はどれくらいいるのだろうか。 会いたい気持ち最高潮で、会えないのがもどかしい。 静かに愛しそして運命に抗わず、至極な大人の純愛小説

    0
    投稿日: 2025.05.01
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    才能あふれるギタリスト蒔野聡史とジャーナリストの小峰洋子。互いに運命的な出会いと感じつつも様々な時代背景や人間関係に翻弄されていく様子を描いた物語だったとおもいます。歴史、政治、文化芸術まで多岐に渡る内容が静かに語られていて好印象にて読了しました。一方で私としては、運命的に出会った二人の少し不幸なメロドラマ、というイメージが最後まで払拭されず、その点で星2つまでの評価とさせていただきました。

    0
    投稿日: 2025.04.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    一筋縄では上手くいかない人生の糸がもみくちゃになっていた。 洋子も蒔野も似たもの同士だったから共感や共鳴が沢山あったけど、似てたからこそすれ違った時の行動パターンが一緒で、取り返しのつかないところまで持っていってしまった。 好きだけじゃ結婚できないことって、いくつになっても辛いよなーと思う。 年齢とか関係なく、惹かれあった人と一緒に過ごしたいのは当たり前なのに、大人であるが故に降りかかる責任のせいで諦めなければならない。 そして、平気で騙してくる人間も沢山いる世の中。 上手に生きることって余程大変なんだと思い知らされた。 このお話は難しい漢字や言い回しが多かったけど、調べながらゆっくりと読み進めることで自分の知識や語彙が増えるという楽しみ方があるのでおすすめです。

    0
    投稿日: 2025.04.19
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    私も、変えられるのは未来だけだと思っていた。過去は変えられないものだと。でも、『マチネの終わりに』を読んで、過去も変わるんだ〜って、それはもう激しく納得した。 結構、物語の冒頭で主人公の薪野が「過去は変えられる」発言をして、それで引き込まれたと感じたのだけど、物語が進むうちに、あーちょっと、うーん…盛り下がっちゃった。 なんでかなあと思うに、大人の恋愛というより、中学生の恋愛話みたいだったから? 話が合うなあこの人、運命の人?みたいに思っちゃって、遠距離で逢えない分、思いばかりが募るのに、いざとなると大切なことは話せない。相手のことを慮って、というと大人な気がするけれど、単に、相手に自分の弱さを見せたくないだけではないか? そんなふうだから、横恋慕されてチャチな偽メールに騙されるんだよ。 しかしあのメールを送っちゃうって、怖い女だね。普通、出来ないよね。それでちゃっかり妻に納まっちゃうんだから、すごい。 天才ギタリストの苦悩だとか、紛争地帯でテロに巻き込まれたジャーナリストのPTSDとか、重いテーマも描かれているのに、結局、後に残ったのはアラフォーにしては幼すぎるつまらない恋愛話、といった感じで、ちょっと残念。 でも、「過去が変わる可能性」を知ることができたのは、とてもありがたい。

    0
    投稿日: 2025.04.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これはアラフォー同士のラブストーリーです。ラブストーリーと文学的文体は苦手とする私なので、私向きの本ではなかったようです。 と言いつつ、感情移入しきれない状態で読み終った時が、夜中の1時過ぎ。 1時間時計を見間違えてました。 なんだかんだで、話の着地点どこかな?という所は気になったんですね。 私向きではないにせよ、それだけの力のある本ということです。だからベストセラーなんでしょうね。

    0
    投稿日: 2025.03.30
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    読みやすくないのかな?と思いつつも一気読みでした。 自立した大人の恋愛で実話なんですね。 映画の方もキャスティングが素敵なので見てみようと思います。

    1
    投稿日: 2025.02.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    愛ってすごく複雑で難しい。 相手を想って諦念に達するのも愛だし、三谷のように結果的に騙してしまったけど、根源は蒔野に対する献身的に尽くす揺るぎない気持ちも愛。 誤解を解く術はいくらでもあったけど、 お互いを深く愛するが故に相手のことを慮り過ぎた結果なのかもしれない。 どちらかが、自分の感情に忠実だったり、一種の鈍感さを兼ね備えたタイプの人間ならこうはならなかったんだろうなぁ。 作中に何度か出てきた蒔野の言葉が印象的。 “人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。 だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去はそれくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?” 洋子と父との蟠りを越えて過去を変えることができたように、最後マチネの終わりにセントラルパークで会えた時に蒔野と洋子の過去も変えることができたんだと思う。 何年経っても潰えない大人の愛の世界観に没入できた素敵な物語だった。

    2
    投稿日: 2025.02.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    切なすぎる恋愛物語、なんてチープな評で括りたくない。互いの感性に惹かれ、共感し、支えられた二人の逢瀬はたった3日。けれど、重ねた言葉たちがある。ブログの記事は無意識に交わされた言葉で。すれ違いもあったが、そんな風に届く想いもあった。恋愛の末、結婚して結ばれるだけがハッピーエンドでもないと思う。そういう形をしていないからこそ、この物語は美しい。恋愛なのか、友情なのか、頭で考えてもわからない。最終章のバッハの音楽のように、わからなくて、切なすぎる恋愛をこえた先にあるもの、そんな気がする。「過去は変えられる」とても印象的な言葉だった。 ところで、この物語を記したのは一体誰だったのだろう?

    0
    投稿日: 2025.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

     38歳の天才クラシックギタリスト・蒔野聡史は、自身のコンサート中、招待者席に座る一人の見知らぬ女性から目が離せなくなっていた。終演後の挨拶で初めて言葉を交わす、蒔野より2歳上の国際ジャーナリスト・小峰洋子。二人がその後5年半という長い期間の間に直接会ったのは、この時を含めて3回だけ。しかし二人は、これまでにないほど互いに恋し、誰よりも深く愛し合っていた…。  40歳という独特の繊細な不安に襲われる年齢の、成熟しているのに瑞々しく、狂おしいほどに歯痒い大人の恋愛小説。  理智的かつ情熱的な大人の恋愛。この小説の良さは30歳を超えないとわからない気がする。少なくとも高校時代の私では登場人物たちの心情を理解することはできないだろうなぁ  この小説の一つのテーマとして、「40歳」という微妙な年齢の心理がある。実際に、著者である平野氏も執筆時は40歳であった。私自身が現在38歳ということもあり、40歳を手前にした人生における独特で繊細な不安というものがよくわかる。仕事で特に大きな問題はなく、評価もされている。将来的な安定もある。しかし、人生80年の折り返しが見えてくると、「残りの人生をこのまま過ごしていっていいのか?本当に心からやりたいことをやれていないのではないか?現在の延長線上に死を迎えた時、本当に悔いは残らないのか?」などと考えてしまい、一時的に仕事への情熱が冷めてしまう。本書ではそれに近い心理状態を<ヴェニスに死す>症候群と呼ぶ。「中高年になって突然、現実社会への適応に嫌気が差して、本来の自分へと立ち返るべく、破滅的な行動に出ること」だそうだ。よくわかる、とても。自分たちの恋愛は運命なのか、それとも<ヴェニスに死す>症候群による破滅的な衝動に過ぎないのか。情熱に身を焦がすには理性が働きすぎる大人の心理がとてもリアルに詳細に描かれている。  運命に翻弄され別々の家庭を築く二人だが、そこにパートナーへの「愛」はあっても「恋」はない。愛は相手を大切に思う心であり、それはほぼ「情」と同義のものだ。しかし恋は「あの人に値する存在でありたい」という想いだ。二人は離れていても、常にその想いを忘れることができなかった。  タイトルの「マチネ」とは、オペラや演劇における「昼の公演」という意味だそうだ。対して夜の公演は「ソワレ」という。二人がラストに再会するシーンは、マチネの終わり、つまり日中だ。運命の悪戯によって共に人生を歩めなかった二人。真実を知った時には、互いに過去をやり直すことができないほど現実的なしがらみが増えていた。彼らが再会したのは未来や現在を変えるためではなく、過去を変えるため。そんな二人のラストシーンは、ロマンチックな夜の街ではなく、現実的な昼の公園、マチネの終わりが相応しいのだろう。

    1
    投稿日: 2025.02.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょっと想像してた内容と違ったな… 人生最愛の人っていうなら、あんなに簡単にすれ違わないで欲しかったし、それぞれ別の人と結婚して、子供まで産まないで欲しかった。 その上でまた再会なんて、心揺らぐに決まってる。 あと難しい漢字が多くて、読み方も分からないから、意味調べられないまま読み進めてしまったところが多々有り…。 漢字が読めないうちは、私は登場人物の心情も理解できないお子さまです笑

    1
    投稿日: 2025.02.04
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    過去は変えられないと考えていました。 嫌な過去はなるべく忘れて過ごしてきましたが、これからの経験や考え方の変化で、過去を変えられることに希望を感じますね

    1
    投稿日: 2025.01.22
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    DNAの構造が螺旋状になっているようにこの2人もそのような関係でもどかしく、消して憧れるような恋愛ではない。ただ、このような恋愛は私も含めそうそう経験がないのではないだろうか。序章にて筆者が端的に傍観者でありたいと言った意味が読了後であれば理解できる 恋愛のゴールは成就か別れの2択しかないのか 新たな可能性を恋愛に示してくれる

    11
    投稿日: 2025.01.10
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     大人として人を好きになることが、こんなに切なく美しいことなのかと二人から教えられる。  恋愛が主軸のこの物語の中には綺麗とはいえないリアルが溢れていて、読んでいて苦しくなる場面も多い。  それでもずっと読み進めてしまうのは、読んでよかったと思うのは、小峰洋子と薪野聡史の愛がどれだけ純粋で、真っ直ぐ想っているのかというのを読み取れるから。  二人の視点それぞれで見るお互いが、それはもう魅力的に描かれているから。 『すれ違って、届かなくて、間違えて、後悔して。(仕事や病気など)色んな問題に立ち向かって行かなければいけない苦境の中、恋さえ思い通りにいかない...』  そんな苦しいシーンが続くのに、ラストシーンがあれだけ美しいのは、二人がどれだけ愛し合っていたかを知っているからかのかな。今までの痛いくらいのやりきれない思いをしっているからかもしれない。場面の描写が二人の心情と重なってこれ以上ない綺麗な1シーンとして完成されていた。  左手で抑えるページが薄くなっていくのを感じながら読んだ情景が、今でも思い出せるくらい、のめりこんだ。  小峰洋子はどんどん美しく魅力的になっていくし、蒔野聡史の辛さは痛いほど伝わってくる。  儚さも醜さも理不尽も切なさも全部含めて、大人になってする恋だって美しいんだよと思わせてくれる。人を好きになりたいなと思わせてくれる。好きだった人を思い出す。  人を好きになること・好かれることには辛さや苦しさ、逃げ出したくなる要素が致し方なく伴う。ただ、それらから目を背けずに向き合って、それでも大人として人を好きになることが、こんなに切なく美しいことなのかと二人から教えられる。

    2
    投稿日: 2024.12.26
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    大人に贈る恋愛小説 まさにその通りだと思う 20代の頃にありがちなキラキラした面が全面に出るわけではなくて、もっと落ち着いた感じです それでも恋愛の情熱というかそういったものがないわけじゃない 嫌いじゃない人に、弱っている時に優しくされたらそりゃすがってしまうよねって思ってしまう 気になりつつ読めていなかったこの作品 読んでよかったと思います

    2
    投稿日: 2024.12.25
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    「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」(本書より引用) 過去と他人は変えられない。だが、未来と自分は変えられるー そんな言葉を聞いて「なるほど、いい言葉だな」と思ってきた。 だが、確かに起こった事実としての「過去」は変えられないが、その意味は全く変容してしまうこともある。 絶望を感じた「失敗」も、後で振り返ったとき「あの失敗のおかげで成功できた」となれば「失敗」ではなくなる。などなど。 生き方次第では「過去を変えることもできる」のだ。 そんなふうに視野を広げることができた。 それだけで(この感想の冒頭の引用に出会えただけで)読んだ意味はあった。 小説としては、文体が合わないのか、読みづらくて仕方なかった。 図書館から借りて読んだのだが、1ヶ月近くかかってしまった(この文体を他の読者はスラスラと読んでいるのだろうか)。 その読みづらさゆえに☆は3つとする。

    25
    投稿日: 2024.12.15
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    今まで読んだ本の中でも最上位クラスの満足感。 恋愛分野と犬がいた季節がこれ読むまでは1番だったけど、今はこれを一番お勧めしたい。 ネットで恋愛小説おすすめでおすすめされるのも納得の内容。

    5
    投稿日: 2024.12.15
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    『ある男』に続き、平野さんの本2冊目。天才と言われ音楽で生計を立てている30代後半の男性と、長崎生まれの母とヨーロッパの映画監督との間に生まれ数か国語を話す報道記者である2歳年上の女性との出会いと、恋愛を描いた作品。実際に相対したのは3回だけでありながらお互いを深く理解し合い、互いに唯一無二の存在となったふたりが、ふたりだけにしか分からない切実さをもって一緒になろうとするも、これまでの人間関係とその積み重ねのしがらみの重さと、男を崇拝するひとりの女性のある行為によって、自らの意志とは別の要因によって進むはずであった道筋から外れ、あらぬ方向へ人生が進んでいってしまう様を、ち密で丁寧な計算に基づく語りで読ませる作品でした。ストーリーそのものは手短に説明しようとすれば出来てしまうような、どこかで聞いたような展開であるような感じではありつつ、そこに至るまでのそれぞれの人物の感情や想いについての文章がすばらしく、噛みしめるようにゆっくりじっくり味わいながら読み、満足でした。映画化されているそうですがそちらは未見。

    13
    投稿日: 2024.12.11
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    著者、平野啓一郎さんは、ウィキペディアによると、次のような方です。 ---引用開始 平野 啓一郎(ひらの けいいちろう、1975年6月22日 - )は、日本の小説家である。 京都大学在学中に『日蝕』(1998年)で芥川賞を受賞した。壮麗な文体の同作と『一月物語』(1999年)、『葬送』(2002年)をロマンティック3部作と称する。以降は平明な文体。ほかに『ドーン』(2009年)、『マチネの終わりに』(2016年)などがある。 ---引用終了 で、本作の内容は、BOOKデータベースによると、次のとおり。 ---引用開始 結婚した相手は、人生最愛の人ですか?ただ愛する人と一緒にいたかった。なぜ別れなければならなかったのか。恋の仕方を忘れた大人に贈る恋愛小説。 ---引用終了 本作は、毎日新聞出版発行の本。 マイ本棚では、同社発行の本は14冊目の登録になる。

    44
    投稿日: 2024.12.04
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    何箇所かで何度か違う涙を流してしまったよ。大人になるってこういうこと、っていうのも感じたし、最近ちょうど(世界は単純で明確なものではなく複雑で混沌)でそれでも自分は生きていくんだな、と社会人一年前にして思い始めていたので、恋愛だけじゃなくていろんな部分で感じることが多かった。蒔野の立場、陽子の立場、三谷の立場、リチャードの立場全部に共感理解できて苦しかった。誰かの幸せは誰かの不幸かもしれないし、でもそれが最終的な本当の不幸かは時間が経ってみないとわからない、みたいな、、、 作中に何度も出てくる過去は変えられるという話は、めちゃくちゃ自分も思ってたことで、今までit is what it is だと思ってたことが、違って見えたり、全ての出来事の見え方を変えてしまったりすることもある。そしてその見え方を知った時、もうそれを知らなかった自分には戻れない、それは幸か不幸か。神のみぞ知るってやつだね。 全然違うけど今の恋愛とかめっちゃ考えてしまってしんどかったよ。なんかメールだけのやり取りって誤解みたいなん生むのもわかるし、なんか弱みを見せなくないとかではなくて良かれと思って相手を勝手に察知して行動しちゃうのとかわかるの!4回しか会ってないがとかそうゆう感じなのも境遇は全然違うけど、今の恋愛に近しい部分あって超苦しかったよーーー泣 会いたくなってしまったよ…I miss you だ ほんとに 性善説を信じてる身からすると、三谷早苗の行動とかありえないけど、でもそれも掘って考えると悪とも決めつけようがないんだな〜こまるな〜 てゆうかこの文体読んでたら頭の中で考えてることがこの文体で考えるようにその期間なってたwww

    1
    投稿日: 2024.08.29
  • 1ページごとが愛おしくて

    最近書店でもカバーリニューアルで人気再沸騰中。とにかくダブル主人公の二人の会話が素敵すぎる…。知的で、軽妙で、それでいて誠実で。恋することを諦めていた人は、きっとこの本に恋をするし、愛することを怖がっている人は、携帯電話を放り出して、英語の勉強をしたくなることでしょう(意味深)。 それほどに、この本は持ち主の人生に寄り添ってくれます。少し寂しいとき、お気に入りの喫茶店で、ぜひご一読あれ♪

    0
    投稿日: 2024.08.28
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    タイトルから想像していたのは、もう少し軽妙なストーリーだったが、実際は、もっと重々しく深いテーマだった。 クラシックのギタリストとジャーナリストの男女。 一旦は深く交錯するように見えた2人の間には、運命のいたずらに思えるできごとが待っていた。 だった三度だけ会っただけの相手を、ここまで深く想い愛することができるのか。 物語のエンディングは、果たして2人にとって幸せを呼んだのだろうか。考えさせられた。

    7
    投稿日: 2024.08.07
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    全面的な★5にしてはいけない。 けれど最後の数ページでは無意識の部分でその美しい空気感にグッと涙を我慢しました。 ひとに薦めてよいかわからない。 けれど★5です。

    1
    投稿日: 2024.07.24
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    ひとことで言えば、大人の恋愛小説。 しかしひとことでは言い切れない、 国際情勢、芸術家の苦悩、愛するがゆえの葛藤が複雑に絡み合う。 だから中盤〜終盤にかけて、やきもき・いらいらさせられるけれど、その分ラストが素敵。 世界を股にかける2人だけど、とても日本人的な終わりだなぁと。 素晴らしいコンサートの終わりのように、余韻の残る作品でした。

    3
    投稿日: 2024.07.19
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    2人の混沌とした感情の中で葛藤にもがき、相手を想い、そして自分の幸せや生きる意味を想いながら揺れ動く感覚の中で生きる彼らの強さを感じた。世の情勢や他人の言動を自分に関わるものとして自身に矢印を向ける姿は逞しくもあり、少し哀れでもあった。 過去は変えられる。今の言動が過去を正当化し、美化し、ときに深く後悔すべき事柄にしてしまう。これは現代を生きる我々にとって、難しい世の中を生きる人々にとって、1種の光となるものなのではないかと感じた。

    1
    投稿日: 2024.06.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現実はままならない… 《読者は、直接的な共感をあまりに性急に求めすぎると、肩透かしを喰らうかもしれない。》 と(序)にあるが すっかり肩透かしを喰らった私です

    1
    投稿日: 2024.05.24
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    40代を目前にした男女の物語。 複雑でいて美しい。そして儚く苦しい。 情緒の揺さぶられる作品です。 お互い分別のつく年齢だからこそ、慮って行動のできなかったこと。取り巻く環境で度々訪れる様々な選択肢。決断した先に待ち受けている未来。 気持ちに折り合いをつける難しさとやるせなさ。幸せとの向き合い方を、彼らを通じて考えさせられました。

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夜に薄明かりで、ジャズでもかけながら静かに読書をするのがこんなにハマる本は初めてです。大人の恋愛小説といったところ。教養がない私が「教養のある文章」とこの本を評するのは畏れ多いので「上品な文章」と言いたいです。 三谷が蒔野の携帯から洋子にメッセージを送ってしまいます。「別れてくれ」、と。 携帯電話が恋愛にもたらした功績は偉大です。ちょっとなくしただけで平成なのに昭和かよというくらい見事にすれ違ってしまう蒔野と洋子。 それがもう読んでて辛くて、いっとき読むのをストップしてしまいました。図書館に返す期日が迫ってきたので再開しましたが、そこからは一気に読みました。 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。」 序盤で蒔野が言ったセリフです。「あ、本書のテーマなのかな」というくらい胸にストンと小気味よく刺さってくる言葉でした。そのダーツの矢のようなセリフはやはり後半じわじわ効いてきましたね。 すべての真相を知った二人が、その悪夢のような過去を葛藤しながらも受け入れ、そしてまた引き寄せられるラストもぐっときましたが、いちばんぐっと来たのは、洋子が映画監督である父の過去にあった出来事を質問する場面。 家族を守るために離婚をした父。結果愛する人は今も平和に暮らせている。だけど洋子は「でも、お父さんとは暮らせなかった」と涙を流します。私も号泣。静かに洋子の過去が変わった瞬間でした。

    7
    投稿日: 2024.02.24
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    天才ギタリストとジャーナリストとの大人の恋愛を描く一方で、芸術や音楽や映画、政治情勢や思想といった見聞が幅広く扱われていて、まさに大人向けの極上の恋愛をしっとりと、そして丁寧かつ緻密に表現した小説だった。 たった3度しか会った事のない2人… 運命という言葉で片付けるには手に余るほどの、男女の情愛が美しくて切なくて、その分危うさすら感じた。 最後の第9章 マチネの終わりに  2人が初めて出会い、交わしたあの夜の笑顔から、5年半の歳月が流れていた。 ここに辿り着くまでが本当に苦しかった。 其々の登場人物との出会いに、新しい家族や仕事、 そこに内在した苦悩や葛藤… その分、漸く辿り着けた出会いに涙がじんわりと溢れた。 以下、作中で幾度となく登場する蒔野の台詞 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでいる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。」 私も過去の経験が時を経て趣を変えていることに気付くことがある。本作でこの台詞がストンと胸に響いた。そしてこの2人に起こったほんの些細なかけ違いも、きっと気付かないだけで私たち誰にでも起こっている事なのだと感じた。 それも含めて人生だなぁなんて少し達観しながら、やはりそれでも歳を重ねる毎に一年という月日の速さに驚かされる。 読後に一人とっぷりと余韻に浸るのが心地よい作品で、極上の食事を堪能した様な読後感だった。

    21
    投稿日: 2023.09.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛を描いた小説が読みたいと思い手に取った本。 読み切るのに少し時間がかかったので、あまり話に入り込めなかったというのが正直なところ。 独特な言葉の表現方法が私にはなかなか難しく、ことばのひとつひとつを心の中にスッと溶け込ませることができなかったので、物語への没入感は少なめでした。 内容は恋愛小説ではおなじみのすれ違いが二人の運命を狂わせてしまうというもの。 しかし、最後のシーンはついウルっときてしまいました。 高貴な(私にとっては高貴な存在です)2人が最後に公園でフッと笑い合えたらそれは素敵な結末なのかもしれないなと思いました。 この話のキーワードとなる以下のセリフは、私もなんだか心に響くものがありました。 メモとして残します。 →本を読んだ後映画も鑑賞しました。 だいぶ内容が変えられていましたが、私は小説の方が好みです。 ただ、石田ゆり子さんはキャストにぴったりだなと^ ^ ________ 人は変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は過去を常に変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?

    2
    投稿日: 2023.08.28
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    あー、切ない…。 運命の出会いとなったアラフォー男女の恋の物語です。 運命の悪戯や嫉妬による妨害で会えず。また40歳前後という分別のある大人然と振る舞うために、誤解を解くタイミングを逃したりして、すれ違うのがもどかしく、9割方読んでてツラいのですよ…。 最後万々歳とは言えないがじんわり暖かいラストに救われました。 恋愛だけでなく、第二次世界大戦やユーゴスラビア紛争、イラク問題などの社会情勢なども絡み、深く考えさせられた作品でした。

    63
    投稿日: 2023.08.25
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    運命…さだめ…必ずあると私は思う!いや、あってほしい…とおもわせる本です。 二人はこれからどんな人生を歩むのかな〜  二人の幸せを願って… ぜひ〜

    11
    投稿日: 2023.08.05
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    大人の主人公の恋愛ですが、二人とも背負うものが、とてつもなく重い。その重さに喘ぎながらも、逃げず流されず、生き抜いて遂に…。よくぞこのラストに!と、スタンディングオベーションしたいです。

    8
    投稿日: 2023.06.05
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    映画化されると聞いてから読んだので 福山雅治さんを思い浮かべながら読みました。 (その後映画も観てとてもピッタリな配役でした) 策略によってすれ違ってしまう二人。 人生がうまくいかない時に 誰の手を取るのか。 こういうことって実際にもあると思う。 「過去は書き換えられる」 どうか良い思い出に書き換えられることが多い人生でありますように。

    8
    投稿日: 2023.05.03
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    本当に愛しているからこそ自分以外の人との幸せも大事に思えるんだろう。年齢設定も良いと思った。大人の恋愛だなあ。

    1
    投稿日: 2023.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    平野啓一郎さん大好きなので 恋愛小説としてではなく 奥にあるテーマをずっと探しながら読みました 「過去は書き換えられる」 時間の概念についての小説だと思うと めちゃくちゃおもしろいです、天才!

    1
    投稿日: 2023.03.14
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    切ないもどかしい大人の恋愛。 映画を観た後に原作を読むのは、通常とは逆の順番だ。 石田ゆり子と福山雅治が原作と合致し、読みながら映像が目に浮かぶ。 もう一度映画を観て、本を読み直したいと思った。 主要参考文献の冊数多いことも理由である。

    7
    投稿日: 2023.02.10
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    大人な作品でした。読み応えは凄い。 様々なすれ違いにより人生は変わる、それもまた運命って事なんだろうけれど、ちょっと残酷だったなぁ。 こんな大恋愛はした事無いし出来ないのだろうけれど、愛とか恋とかって強がってしまって結局後悔するんですよね。

    26
    投稿日: 2023.01.27
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    それそれ別の人と結婚しても、互いに想い続ける。大人の恋愛って、若い頃のそれより、よほど情熱的なんだ。

    2
    投稿日: 2022.12.25
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    最初はなかなか読み進められなかったが、中盤〜後半は一気に読み終えた。 一人一人が、愛のためにどんな行動をとるのか面白かった。

    1
    投稿日: 2022.11.10
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    恋愛だけでなく、音楽、戦争、映画など様々な要素が入り混じった小説でした。自分が洋子の立場なら、やっぱり早苗は許せないと思います。しかし、子供のことを思うと難しいですね。まさに、40代の大人の恋模様。複雑です。

    1
    投稿日: 2022.10.18
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    普段から使う言葉、 これを読んでてどんな漢字を使うのか 初めて知りましたよ。 都度、調べながら。 わざわざ漢字で著さなくても… 今まで読んだ本では使ってなかったような… 何か見下されてるように感じるのですよ。 こんな漢字も読めないのかと。 読了はした、以上。

    0
    投稿日: 2022.10.16
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    読み終われなかった。 フランス文学のような、村上春樹的というか。 これが大人の恋愛小説ならば私にはまだ早いのかもしれない。

    0
    投稿日: 2022.09.28
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    年代も同じくらいだし、入り込みそうな要素はあるけど、何だか入り込めなかった。 文学的すぎるのか。。。 色んな意味で難しかった。

    0
    投稿日: 2022.08.13
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    なかなか読み終わらなかった。 「未練」という一言に片付けられない。 一緒にいられないからこそ、思い続けてしまうのだろうか。 人の深いところで絆と傷を持ってしまっている。

    0
    投稿日: 2022.06.27
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    静謐で美しい物語。難しい内容も多かったけれど、それもよい個性に感じられた。「過去は変わる」の考えに感銘を受けた。

    1
    投稿日: 2022.05.11
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    「未来は、過去を変えられる」良い言葉だな メロドラマ的という批評もわかるが、わたしは全体を通してすっと受け入れられたし、登場人物の誰のことをも完全には嫌いになれず、良かったです

    0
    投稿日: 2022.04.20
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    なかなか難しい表現が多く、理解するのが大変でした。 大人の恋愛小説だと感じました。全体の作品としては素晴らしかったです。

    0
    投稿日: 2022.03.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1冊の本を読むのに2週間近くかかったのは久しぶりでした。いつもはだいたい2〜3日。 3冊くらいを同時進行で読むって事も理由だけど、文章も好きで続きも気になっているのに、何故か手に取るのは別の本。という日が少なからずありました。ただただ恋愛小説が苦手なんだなと痛感…。こんなに魅力あふれる本でさえ。 プロのギタリストの蒔野と映画監督を父に持つハーフのジャーナリストである洋子。メインの2人は私からみれば雲の上の2人で、その存在と愛は崇高と形容したくなるほど。実際会ったのはたった数回だけ。この本の最後まで肉体関係もない2人が、どうしてここまでお互いに共鳴し理解し信頼できたのか…。大人で色んな経験をしてきたからこそ、抗えない引力を感じたって事でしょうか。 どの本だったか、別の本で「2番目に好きな人と結ばれるカップルなんてやまほどいる。でも、それは必ずしも悲しいことでも不幸なことでもない」って感じのコトを読んだ気がするなぁと思い出してました。過去に忘れられない人がいるなんて良くある話で、その大切な人を胸の奥底の鍵のかかる箱にしまって目の前の人を大事にする。過去に縛られる事の愚かさに気付いて過去を踏み台にしてでも飛び上がろうとする強さがある人だけが、本当の意味での幸せを手に入れることが出来るんだと思います。私は。 忘れられない人がいるなら忘れなくても良いとも思うけれど。ただ、忘れないなら他の人を選ぶべきではないのでは。潔癖な考えだとは重々承知してますが。思い出だけで1人で生きていけるほど人って強くないから苦しいし辛いだろうけど、選んだ人に'1番ではない'というその辛さや苦しみを一緒に負わせるような事はあっていいんですかね。 蒔野と洋子は、第三者の悪意によって別れてしまったからその意味では2人の意思ではなかったし悲劇でしたよね…。お互い子供が出来て取り返しがつかない程時が経っていたにしろ、真実を知った後三谷を罵倒して全てを捨てて洋子の元に飛んで行かない蒔野が大人なんだかいくじなしなんだか優しいんだか残酷なんだか分からないなと思いました。 最後再会した2人はどうなったんでしょうか。 -引用- 過去は変えられる。 ーそう、そして、過去を変えながら、現在を変えないままでいる、ということは可能なのだろうか? ↑この文が2人らしいと私は思うけど、 リルケの悲歌の一節↓ 天使よ!私たちには、まだ知られていない広場が、どこかにあるのではないでしょうか?そこでは、この世界では遂に、愛という曲芸に成功することのなかった二人が、……彼らは、きっともう失敗しないでしょう、……再び静けさを取り戻した敷物の上に立って、今や真の微笑みを浮かべる、その恋人たち……」 が再会場面で引用されてるあたり関係は戻ることの示唆に思える。 私には恋人関係に戻るのか、大切な人との和解に留まるのか、理解が浅いからなのかはっきりとは分からないけど、どっちにしろ2人がまた出会えた事が私はとても嬉しいです。2人の未来に幸あれ!

    0
    投稿日: 2022.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大人の恋愛も高校生恋愛も大して変わらないと思った。何が大人なの?きちんと話もせず別れる事が? アラフォーですがあまり共感出来ない本でした。話題作だったので読みましたが改めて恋愛小説は苦手だと痛感しました。

    1
    投稿日: 2022.02.27
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    いたずらに難解な文字を並び立てたデビュー作とは一転、商業主義的大衆迎合作品かと思わせたが、確かな筆致と見えない着地点の構成力でぐいぐい引き込まれた。

    1
    投稿日: 2022.02.03
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    自分が一番愛した人とは違う人を、人生の伴侶に選んだなら。 あの時、あの行動を取らなかったら。 もしかしたら、今と違った人生だったとして、それは幸福か? 恋愛だけでなく、色々な面での運命を考えざるを得ない。 どの道を選んだにせよ、あるいは勝手に決められてしまった道にせよ、その中で自分がどう考え、昇華させるのかが、人生なのだ。

    1
    投稿日: 2022.01.16
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    私にとって不思議なタイミングで読みました。 深く重たいテーマは、今の自分には辛いものでしたが向き合い考えることが出来たありがたい物語です。見事な構成でぐいぐい読み切らせてもらた初めての平野啓一郎作品でした。他の作品も読ませてもらいたいと思います。

    1
    投稿日: 2022.01.05
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    ずっと読みたいと思ってた本。 やっと読み終わった……。 読みやすくはないけど、読み応えはある。 そして読んでると自分がちょっと頭良くなったような感じがする笑 もっと世界のこと、ちゃんと知っていこうって思えた。

    1
    投稿日: 2021.12.16