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マチネの終わりに(文庫版)
マチネの終わりに(文庫版)
平野啓一郎/コルク
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総合評価

623件)
4.0
201
182
130
32
10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    1冊の本を読むのに2週間近くかかったのは久しぶりでした。いつもはだいたい2〜3日。 3冊くらいを同時進行で読むって事も理由だけど、文章も好きで続きも気になっているのに、何故か手に取るのは別の本。という日が少なからずありました。ただただ恋愛小説が苦手なんだなと痛感…。こんなに魅力あふれる本でさえ。 プロのギタリストの蒔野と映画監督を父に持つハーフのジャーナリストである洋子。メインの2人は私からみれば雲の上の2人で、その存在と愛は崇高と形容したくなるほど。実際会ったのはたった数回だけ。この本の最後まで肉体関係もない2人が、どうしてここまでお互いに共鳴し理解し信頼できたのか…。大人で色んな経験をしてきたからこそ、抗えない引力を感じたって事でしょうか。 どの本だったか、別の本で「2番目に好きな人と結ばれるカップルなんてやまほどいる。でも、それは必ずしも悲しいことでも不幸なことでもない」って感じのコトを読んだ気がするなぁと思い出してました。過去に忘れられない人がいるなんて良くある話で、その大切な人を胸の奥底の鍵のかかる箱にしまって目の前の人を大事にする。過去に縛られる事の愚かさに気付いて過去を踏み台にしてでも飛び上がろうとする強さがある人だけが、本当の意味での幸せを手に入れることが出来るんだと思います。私は。 忘れられない人がいるなら忘れなくても良いとも思うけれど。ただ、忘れないなら他の人を選ぶべきではないのでは。潔癖な考えだとは重々承知してますが。思い出だけで1人で生きていけるほど人って強くないから苦しいし辛いだろうけど、選んだ人に'1番ではない'というその辛さや苦しみを一緒に負わせるような事はあっていいんですかね。 蒔野と洋子は、第三者の悪意によって別れてしまったからその意味では2人の意思ではなかったし悲劇でしたよね…。お互い子供が出来て取り返しがつかない程時が経っていたにしろ、真実を知った後三谷を罵倒して全てを捨てて洋子の元に飛んで行かない蒔野が大人なんだかいくじなしなんだか優しいんだか残酷なんだか分からないなと思いました。 最後再会した2人はどうなったんでしょうか。 -引用- 過去は変えられる。 ーそう、そして、過去を変えながら、現在を変えないままでいる、ということは可能なのだろうか? ↑この文が2人らしいと私は思うけど、 リルケの悲歌の一節↓ 天使よ!私たちには、まだ知られていない広場が、どこかにあるのではないでしょうか?そこでは、この世界では遂に、愛という曲芸に成功することのなかった二人が、……彼らは、きっともう失敗しないでしょう、……再び静けさを取り戻した敷物の上に立って、今や真の微笑みを浮かべる、その恋人たち……」 が再会場面で引用されてるあたり関係は戻ることの示唆に思える。 私には恋人関係に戻るのか、大切な人との和解に留まるのか、理解が浅いからなのかはっきりとは分からないけど、どっちにしろ2人がまた出会えた事が私はとても嬉しいです。2人の未来に幸あれ!

    0
    投稿日: 2022.03.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大人の恋愛も高校生恋愛も大して変わらないと思った。何が大人なの?きちんと話もせず別れる事が? アラフォーですがあまり共感出来ない本でした。話題作だったので読みましたが改めて恋愛小説は苦手だと痛感しました。

    1
    投稿日: 2022.02.27
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    いたずらに難解な文字を並び立てたデビュー作とは一転、商業主義的大衆迎合作品かと思わせたが、確かな筆致と見えない着地点の構成力でぐいぐい引き込まれた。

    1
    投稿日: 2022.02.03
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    自分が一番愛した人とは違う人を、人生の伴侶に選んだなら。 あの時、あの行動を取らなかったら。 もしかしたら、今と違った人生だったとして、それは幸福か? 恋愛だけでなく、色々な面での運命を考えざるを得ない。 どの道を選んだにせよ、あるいは勝手に決められてしまった道にせよ、その中で自分がどう考え、昇華させるのかが、人生なのだ。

    1
    投稿日: 2022.01.16
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    私にとって不思議なタイミングで読みました。 深く重たいテーマは、今の自分には辛いものでしたが向き合い考えることが出来たありがたい物語です。見事な構成でぐいぐい読み切らせてもらた初めての平野啓一郎作品でした。他の作品も読ませてもらいたいと思います。

    1
    投稿日: 2022.01.05
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    ずっと読みたいと思ってた本。 やっと読み終わった……。 読みやすくはないけど、読み応えはある。 そして読んでると自分がちょっと頭良くなったような感じがする笑 もっと世界のこと、ちゃんと知っていこうって思えた。

    1
    投稿日: 2021.12.16
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    大人のための極上の恋愛小説。                                    主人公の蒔野は天才ギタリスト。 レコード会社担当者と演奏を聴きに来た洋子に、ひと目で惹かれます。 そして初対面での会話が、二人を特別な世界に連れて行ってしまいます。 分かるような気がしました。 時間を飛び越えて、一瞬で感性が響きあう感じ。                                                                                                                                      ただ、洋子には申し分のないフィアンセがいました。 彼女自身は、世界を駆けめぐって活躍するジャーナリストで、 政治情勢や歴史にも詳しく、何か国語も使うことができる才媛。 「女性の知性に色気を感じる」 これは平野氏の言葉です。                                                                                                                                                               洋子がジャーナリストという設定もあり、 社会問題もいくつか盛り込まれています。 例えば、長崎の被ばく、バグダットの自爆テロ、 リーマンショック、そして東日本大震災。 平野氏の過去の発言に、素敵な言葉がありました。 愛とは、「その人といる時の 自分 が好き」ということもできる。 その人を失うことは、その人の前でだけ生きられていた自分を失うこと。 好きな自分を見つけられれば、それを足場にして生きていける。                                                                                                                                                                                                                                                                                                2年前に観た映画の印象とは、いい意味で少し違っていました。 その時に聴いた《幸福の硬貨》のテーマ曲が素敵で 読んでいる間、頭の中でずっとギターが鳴り響いていました。 久しぶりの恋愛小説、しみじみ よかったぁ~。

    32
    投稿日: 2021.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    "自由意志というのは未来に対してはなくてはならない希望だ…だからこそ、過去に対しては悔恨となる…運命論の方が慰めになることがある"p426 時間の経過と共に過去の行為を振り返って捉え直していく登場人物たちに共感しました。 こんな風に時間とともに人として成長できたらいいなと思える作品でした。

    0
    投稿日: 2021.12.12
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    後半の展開が面白い。好きな人同士なのに一緒になれないのつらい…。どうしてこの二人はこんなにもタイミングが悪いのか…。 (まな)

    0
    投稿日: 2021.12.07
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    独特の序章ではじまる。 主人公の二人、蒔野聡史と小峰洋子が実在したかのような語り口。 実際のところは知る由もない。 大人の恋の物語。こう書くと安っぽくなってしまうが、途中はすれ違いや恋敵、運命の悪戯的な出来事が出てくる。 上質の恋愛小説。 但し、難しい漢字が多いね。

    0
    投稿日: 2021.10.31
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    最初は、おっとなー!なんて大人な恋愛ー! と、割とゆっくり読んでいたのだが、途中から展開が気になり過ぎて大斜め読みをしてしまった。 難民問題やら時事問題やら色々絡み、深いクラシックの知識や果ては聖書の引用まで。 本当はもっと味わうべき深い作品だとはわかっていた。でも展開気になったんだからしょうがない! もっとゆっくり読んでいたら余韻がもっともっとあったんだろうなー!登場人物の抱える背景も、紡がれる心情も重たくて深い。 使われる言葉からしてとにかく大人向けの、なんやかんや純愛小説!

    0
    投稿日: 2021.10.26
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    過去は変えられる。そして過去を変えながら、現在を変えないままでいる。人生で3度しか会ったことがなく、しかも人生で最も深く愛した人。天才ギタリストの聡史とジャーナリスト洋子の切ない愛の話。

    0
    投稿日: 2021.10.24
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    こころに残る一冊。せつなすぎる、この後の二人を知りたくなる。 今だから感じるものもあると思うが、自分の人生の中でいろいろな人ととの出会いや別れ、恋愛だけでなくひととき通い合う心や一緒に感じた達成感。素敵な思い出、苦い思い出を想起させる。「未来は常に過去を変えている」こんなこと考えたこと無かったです。

    1
    投稿日: 2021.09.19
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    2021時9月 未来が過去を変える。不思議な感じがするかもしれないが、よく言われる「時が解決する」というも未来が過去を変えているということだ。 過去の記憶がその後の出来事によって今までのようには振り返ることが出来なくなるというのは、三谷は否定するが、よくある話だろう。実際、読者は物語の中盤で引用されるリルケの詩を、この本を読み終わった後では、最初にイメージしたものと違うものに感じるに違いない。 上質なエンタメである。文章は隅から隅まで趣向が凝らされており、ストーリー展開が派手だ。 三谷やリチャードの卑小さは蒔野と洋子の崇高な共鳴を際立たせるとともに、物語に妙な安心感を与える。

    0
    投稿日: 2021.09.16
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    テーマは、未来を変えることはできるけど、過去も、未来によって変わることができる。ということだと思います。 最初は、すれ違いの恋愛小説を読まされている感じでしたが、後半にかけてテーマに沿って進んでいき、ページが止まらなくなりました。 登場人物でちょっと許せない人がいましたが、テーマがテーマなので、許せるようになりました。

    4
    投稿日: 2021.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    平野啓一郎さんの作品は初めて。冒頭から繊細、かつ理知的な文章に心を掴まれました。物語が終盤に差し掛かるにつれ、バッドエンドの予感に怯えましたが、、希望のある終わり方で、救われました。小峰洋子は、同性の自分にとっても、大変魅力的でした。

    0
    投稿日: 2021.08.14
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    著者の女性に対する幻想や理想が強すぎて読んでいてゲンナリした。知識や出来事を事細かに描写する表現力や調査力は凄いと思うけど、いい歳したおじさんが書いたと思うと非現実的なストーリーすぎて読んでいてトリハダ。

    0
    投稿日: 2021.08.06
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    いろいろツッコミたくなったけど、結局はコミュニケーション不足ですれ違って、もっと追求すれば解決するのにって思いました。すごく好き同士なのに、別れることになっていじっかしかった。これが大人の恋愛なのでしょうか。

    2
    投稿日: 2021.07.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    過日手にした著者の「私とは何か」に感銘を受け、立て続けに著者の作品を何冊か購入。 最初に手にしたのが本作です。 ちょっと長いなぁと思いながらも読み終えて改めて著者の他の作品も読み進めたいと思いました。 たった3回しか会えなかった人生最愛の人。 純粋な愛の物語ではありませんでしたが、私には純愛物だと感じました。 説明 内容紹介 天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。 深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。 出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。 スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。 やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。 芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。 内容(「BOOK」データベースより) 結婚した相手は、人生最愛の人ですか?ただ愛する人と一緒にいたかった。なぜ別れなければならなかったのか。恋の仕方を忘れた大人に贈る恋愛小説。 著者について 平野 啓一郎(ひらの・けいいちろう) 1975年愛知県蒲郡市生。北九州市出身。京都大学法学部卒。1999年在学中に文芸誌「新潮」に投稿した『日蝕』により第120回芥川賞を受賞。著書は小説、『葬送』『滴り落ちる時計たちの波紋』『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)『かたちだけの愛』『空白を満たしなさい』、『透明な迷宮』、エッセイ・対談集に『私とは何か 「個人」から「分人」へ』『「生命力」の行方~変わりゆく世界と分人主義』等がある。 2014年、フランス芸術文化勲章シュヴァリエを受章。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 平野/啓一郎 1975年、愛知県生れ。北九州市で育つ。京都大学法学部卒。大学在学中の1999年、「新潮」に投稿した「日蝕」により芥川賞を受賞。以後、数々の作品を発表し、各国で翻訳されている。『決壊』(芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞)、『ドーン』(ドゥマゴ文学賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    13
    投稿日: 2021.07.07
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    序盤の話に何度か挫折し、もう読むの止めようかと思った。心にヒットしなかったんだよね。 でも2人が会えなくなってからの、あの窮屈さにはそれからどうなるかの期待があって、読むのが楽しくなった。

    1
    投稿日: 2021.06.26
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    話が通じ合うということの純粋な喜び ホンモノであれば、5年経っててもまた巡り会えるの?通じ合うってそういうことなのかな。そうだと良いな。

    0
    投稿日: 2021.06.22
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    三島由紀夫を熱く語った作家 平野啓一郎 が描く現代の恋愛小説であります。NYCでの演奏会を終えて、午後のセントラルパークにたたずむ、40代の男女二人。そこに至る二人の偶然の出会い、そしてそこから二人が歩む様々な道筋(含むイラクでの戦争、東日本大震災等)が細やかに描かれております。そして、ここセントラルパークから二人がどのような新しい物語を歩むのか、かなり気になるラストシーンでもあります。(続編に期待)

    0
    投稿日: 2021.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    分人主義の平野啓一郎の代表作。石田ゆり子さんが帯でたいそう褒めておられるので、気になっていた。どう読むかの踏ん切りがつかず(ドーレンのいう「早く読む」のになじまない小説のような気がしていた)『小説的思考』をあてはめるという気持ちで読み始める。 なかなか味わい深い。文章に品がある。ギタリストが主人公ではあるが、2章まで読んで、まだテーマがわからず。純愛?とはちょっと違うような気がする。 パリでの互いの愛の告白。イランの紛争が影を落とすものの洋子がジャーナリストであってみればそこには必然がある。しかし、洋子がこの紛争のおかげで病にかかっている予感 愛の消失点、というのは、本当に愛がいったん終わるということだった。蒔野のマネジャーの三谷の仕打ち。そんなキャラクターであるという理解ではなかったが、そんな心情に陥るくらいの嫉妬にかられる愛というのがあるのが信じられない。 最後に真相が明かされ、5年半を経て、二人がまた出会う。 音楽の記述をこのように美しく書くというのは、恩田陸の「蜜蜂と遠雷』を思い出した。

    0
    投稿日: 2021.06.18
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    結局ストーリーは読み切れず映画で見ました 平野さんは心情の変化を訴えてくるんだよな ただ映画ではストーリー重視だから心情の移り変わり分人みたいなやつ?は読まなきゃ分かんないだろな

    2
    投稿日: 2021.06.13
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    人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細でかんじやすいものじゃないですか?

    2
    投稿日: 2021.05.16
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    未来は常に過去を変えるという言葉が印象的だった。これからの行動次第で過去がいい意味にも悪い意味にもなりうる。

    1
    投稿日: 2021.05.03
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    最初は夢中で読みすすめられたのだけど、だんだんもどかしくなってきて、途中ライバル女性が、嘘をついて二人が別れたくだりから(30年前の少女漫画か、韓流ドラマか!?)と思い…。まあ、でも思っていたのと違って、恋愛だけち特化もせず、前読んだ平野さんの本より読みやすく、音楽への情景も色々浮かんで、ギター聴きたくなった。(そして、漫画のましろの音も久しぶりに読み直した。)3.5くらいの評価

    2
    投稿日: 2021.04.22
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    大人の恋愛だった。 蒔野さんと洋子さんの、深い内面を覗き込むような この話を私なんかが知ってしまっていいのか、 何故かドキドキしながら読んでしまった。 「未来は常に過去を変えてるんです。 変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。 過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 今を生きてる瞬間も、過去や未来がすぐそばにあって、 それを受け入れながら、人は生きていくんだなーって 改めて思ったよ。 もう少し経った時に、もう一度読むと、 私の中でも、また違う良い意味での感情が出てくるかも。 その期待を込めて、☆5の内容だけど、 ☆4にしちゃいました。

    1
    投稿日: 2021.04.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    210328*読了 この本を読み終えるのに実は3年ほどかかっています。 というのも、noteに無料で掲載されているのを見つけ、それがきっかけで平野啓一郎さんを知りました。その文章の理知的で巧みなところに惹かれて、少しずつ読んでいたものの、noteで細切れに読んでいくのは根気が必要で…序盤で一旦読むのをやめてしまいました。そうこうするうちに「マチネの終わり」が話題になり、映画化され(薪野さんも洋子さんもぴったりすぎる配役!)、ちょっぴり置いていかれた気持ちになっていました。その間に平野啓一郎さんの「ある男」「葬送」は読み終えて、好きな作家さんの一人になっていたのですが、この度、やっと本で読む機会が巡ってきました。 もう…心が揺さぶられて、大変だった。 わたしがnoteで読んでいたのは序盤だったので、それからの展開に驚き、切なさで胸がいっぱいになりました。 一度会っただけでお互い惹かれ合い、長い距離と時間の中で愛し合い、運命に翻弄される…。 早苗の気持ちも分かる、持たざる者と思い込む人にとって、この人がすべてでどうしても手に入れたいと残酷な働きをしてしまう気持ちも分からないではない。 でも、この美しい恋が実ってほしいと願わずにはいられなかった。 二人の間に精神的にも距離的にも大きな溝ができ、数年の歳月が流れ、それぞれが違う人生を歩んでいたかのように思えたけれど、遂にマチネの終わりに結ばれた時の感動といったら…!読みながら涙が込み上げました。 三度会っただけなのにこんなに強く愛せる相手とは、どんな形であっても心を通わせ合い、人生を共にすべきだと思う。きっとこれからも苦悩はあるだろうけれど、二人にはそれを乗り越えてほしい。 二人の幸せを心から願います。

    1
    投稿日: 2021.03.28
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    天才ギターリストと美しいジャーナリストのラブストーリ。久しぶりに洗練された大人の恋にドキドキしました。そして、恋だけではなく、人間の生と死。親子の在りかた、過去と未来。さまざまなテーマが折り重なり、そこへクラッシックギターの音色が美しく色を添えています。すれ違い続ける二人の運命、それでも、その時その時を真剣に生きている二人の言葉の数々が、心に響きました。

    2
    投稿日: 2021.03.24
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    何てロマンチックな小説なのだろう…!そして、ロマンチックなだけでなく、音楽、イラク戦争、骨太なテーマが盛り込まれていて読み応えがあった。映画も見てみたい。そして、作中の音楽に浸ってみたい。

    1
    投稿日: 2021.03.14
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    ギタリストの恋愛話と思い読み始めた。しかし意外、人生について考えさせられる内容だった。なぜここにいるの?何をしたいの?大切なものは?様々な問いかけをされた。どれもすぐには答えが出なかった。これから考えていこうと思う。

    4
    投稿日: 2021.03.11
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    私にとっては大切な小説になった。 過去は変えられないと思っていた自分にとって、「未来は常に過去を変えている、変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える」という視点は衝撃的だった。そうであるならば、自分が出来ることは今この瞬間を賢明に生きるしかないのだろう。 自由意志は未来に対してはなくてはならない希望である一方で、過去に対しては「何か出来たはずではなかったか」ということ悔恨となるという言葉も、やりたいことをやろうという自分が、時間がある過去になぜやらなかったのかと何度も問いかけてしまう理由が言語化されていてすごくハッとさせられた。過去は運命論、未来は自由意志という風に割り切れればよいのだけど、自由意志が強くなればなるほど、過去についても運命論が弱くなるのかもしれない。

    5
    投稿日: 2021.03.10
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    まだこんな大人じゃない私には、もどかしかった。でも、結ばれる事だけが愛じゃないことだと思った。ラストシーンのあの後、どんな会話を交わしたのだろう。

    4
    投稿日: 2021.03.05
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    とてもよかった!人生で、例え結ばれなかったとしてもこんなに人を好きになれるということってなかなかないことだと思う。切ないけれど、最後に再会できてよかった。映画も観てみたい。

    1
    投稿日: 2021.03.01
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    ただの「大人の恋愛小説」というには勿体ない程に、あらゆるジャンルへの造形の深さが感じられる小説でした。 天才ギタリストである蒔野と、国際ジャーナリストである洋子。この2人の人物描写やその背景として描かれる、音楽、哲学と文学、宗教、旧ユーゴや中東の地域紛争問題、生と死…。さまざまなテーマが重奏的に重なり合って、この小説の美しさを生んでいる気がしました。  他の作品も、読んでみたいです。

    2
    投稿日: 2021.02.28
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    まずオーディオブックで聞いた。素晴らしかった。実は、最初ラブストーリーと聞き、一生手に取ることはないと思っていたけど、平野啓一郎さんの本ということで購入。 とにかく日本語が美しい。主人公の2人は、人格もキャリアも素晴らしいのに、リアリティがあり、憧れを抱くと共に、胸がキュンキュンした。 難しい漢字が多く、最初から本だと挫折していたかもしれない。オーディオブックで聴いた後、改めて単行本を買い、アマゾンミュージックで物語に出てくるクラシックギターを聴きながら、気に入ったところを読み返している。一冊全部が美しいポエムのようだ。何度も聴くうちに新しい発見もあり、ホントに奥の深い物語だと思う。 リルケの詩集まで購入してしまった。 映画も観てみようとしたけど、最初のシーンで観るのをやめた。福山雅治と石田ゆり子をもってしても(この2人のキャスティングに文句はないのだけど)、私の頭の中の2人のイメージは再現されそうになかった。それに、ストーリーというより、平野さんの美しい言葉の世界がないと意味がないような気がしたから。 とにかく、どハマりしてる。

    4
    投稿日: 2021.02.27
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    読み終わって、はーっとため息。 ずーっと心がザワザワしてて最後の最後まで苦しかった。 まさしく大人のラブストーリーだけれども、せつなさいっぱいです。。 映画も観てみよう。 ほんとに読後感が苦しくて、、映画のほう観たらスッキリするかな?!

    1
    投稿日: 2021.02.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前半は2人の息の合う会話に安心を覚え、後半はそっちへ行って欲しくないという展開の連続にずっとハラハラしながら読んでました。ギターもイラクのことも銀行の事情も無知なもので分からないことが多かったけれど、それらが彼らを寄り添わせ、時にちぐはぐにさせたことはよく分かった。運命、過去、未来など抽象的な表現が多く、二人の葛藤が良く感じられた。モデルがいるとのことなので、2人が幸せになって欲しいと思う。それは必ずしも2人一緒に生きていなくても同じだ。

    2
    投稿日: 2021.02.06
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    メディアとかで絶賛されていたのでやっと手に取り読むことができた。 いやーーー....自分にはまだまだレベルの高い小説だったな。なんせ難しい語彙、描写。そして薪野と洋子の境遇が異次元すぎて何か...て感じ。 恋愛小説としての展開は分かりやすく、どこかもどかしく、面白かった。三谷の存在がやはり2人の恋愛を面白くしていたと思う。ありがちな展開やけど。

    1
    投稿日: 2021.01.31
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    大人の恋愛小説。 過ぎ去ってみると、過去に対して「何かできたはず」という後悔が残る。そのときの自分の選択が正しかったのか、今の現実よりも幸せな世界になっていたのではないか。 もやもやしながらも、お互いに引き返せないくらい時間が進んでいく。 私はやり直せたが、人生って、紙一重で変わるのだと痛感した。

    5
    投稿日: 2021.01.20
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    言葉遣いが巧みすぎて一読で意味が取れず読み直すこと多々。 三谷さんを見えない連結点とした痛々しいすれ違いには、『何故、声で話をしなかったのか』と思えてならない。それだけ相手のことを慮りあう仲だった、ということでしょうか。。 ラストシーンで、二人が再会した後の展開をいろいろ想像した。少なくとも三谷は許されているのだろうが、二人が友人としての付き合いを再開出来るとは思えない。数年経って再婚するのかな。。よく分からない。

    9
    投稿日: 2021.01.12
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    ギタリストと記者のすれ違い恋愛小説。「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、代わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」(P.29)が印象深い。

    1
    投稿日: 2021.01.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    漢字の勉強になる平野作品(笑) 言ってしまえば すれ違った二人を描いた恋愛小説 ってことなんだけど それを掘り下げた純文学だなと思った 二人がもし 欲望のまま行動する人たちだったら すぐくっついてたんだろうな 思慮深くて思いやりがあって 立場や責任や理想があったがゆえに あんな簡単に離れ離れになっちゃった たしかに三谷嬢はあかん あかんすぎ でもその罪にさいなまれる様も描かれてて 自殺しないでくれよ〜とハラハラもした そういうところも 単なる恋愛小説じゃなくて 純文学って感じがした 人を好きになって相手にも好かれる これホントは奇跡的なことなんだよな〜 ましてこんな二人だと 現実には難しいだろうな 演奏家は特に 三谷みたいなポジションの人が一番適任だよな…

    4
    投稿日: 2020.12.01
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    主人公2人の知性や情熱や、彼らを取り巻く環境への順応の苦慮なんかが細やかに丁寧に描かれていたように思う。 いい小説って自分がさも登場人物でいるかのように一緒になって苦しんだり、喜んだりできるものだと信じているんだけど、この小説まさにその通りで、彼らに待ち受ける運命の残酷さに自分も一緒になってもどかしい気持ちにさせられた。 未来の言動によって過去は簡単に変わっちゃうんだって言葉がすごく心に響いた。 辻仁成・江國香織の「冷静と情熱のあいだ」が好きなんだけど、個人的に雰囲気が似ててそれを思い出した。

    8
    投稿日: 2020.11.07
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    漢字や表現が難しいところがあり、手書き認識辞典が欠かせませんでしたが(汗) それでもスラスラ読めてしまう。いい感じに物語に入り込めて良い物語でした。 『大人の恋愛』と聞いていたことから思った自分の想像とはちょっと違いましたが、余韻を残した終わり方も良かったです。 それにしても早苗さん、この先もふと不安にかられる時がこないのかなぁと心配になりました。同情はできませんが。

    1
    投稿日: 2020.11.05
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    前半は淡々と読み進めていたが、後半からの急展開、胸が締め付けられるような感覚、苦しい。 この気持ち、誰かと分かち合いたい。

    6
    投稿日: 2020.11.01
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    2人が圧倒的にすれ違ってしまった後、とてもじゃないが先へ読み進めることができなくなった。 自力で読む気力は失ったけど結末は気になり、ネタバレあらすじをネットで探して読んだ。 1週間くらい経ってようやく最後まで読む気になれた。 「未来が過去を変えることもある」 というのは、なるほどそのとおりだと思う。 未来がどうなるかによって、過去が美しくも醜くもなり得る。 優しく聡明で美しい2人が、幸せになっていることを願うばかり。 ちなみにこの本を読んでクラシックギターを知り、聴くようになったけど素敵…!

    10
    投稿日: 2020.09.20
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    過去とは後から変えられる繊細なもの。 タイミングというとは、どうしてこうなってしまうのか。 考えさせられました。

    5
    投稿日: 2020.09.18
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    最初は少し堅苦しい感じがしつつも読み進めてしまうとゆう不思議な感覚であった。 この本を手に取る前に事前情報はなかったので、しばらくするまでなにを主題としたお話なのかわからないまま読み進めたからかも知れない。 恋愛が主なんだろうけど、王道の恋愛ってわけではなくこの気持ちを言葉にすることができないけれど強く惹かれあっている2人の物語。 その中で、生き延びてしまったものが抱く罪悪感については興味深かった。自分が何をしたわけでもないけれど、どうして自分が生き残れたのかとゆう罪悪感。 あと、過去は変えられるということ。事象自体は変えられないが、物事とは全て自分がどう意味付けるかによって主観的にとらえているもの。つまり、今後その過去に自分の捉え方や意味づけが変われば過去は変わったと言っていい。とゆうことかなと妙に納得。 ボタンのかけ違い、ちょっとしたすれ違い、これが重なることによって人生は大きく変わる。でもそれがよかったのか悪かったのかは、今後の自分の意味づけの仕方によって変わってくる。この2人は出会ってたからのことをどんな風に意味づけていくのかしら。

    8
    投稿日: 2020.09.02
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    恋愛小説でこんなに息を呑むほどのめり込むような読書体験ができるとは。。何となく読み始め、中盤頃までは映画の事を知らず、自分なりの登場人物像が出来ていたので、映画の配役を知ってからもそのままのイメージで読み進むことができたのは幸い。 読後に読んだ作者のメッセージにあった、「ページをめくりたいけどめくりたくない、ずっとその世界に浸りきっていたい小説」、というのがまさにその通りで、深みにはまりました。 一方で、「小説を読むことでしか得られない精神的なよろこびを、改めて、追求」とも述べているけど、じゃあ何で映画やマンガにしちゃったの??こんなに読むことの喜びに溢れた小説が、それを読まずに映画やマンガで通り過ぎてしまう人がいるとしたら、とても惜しいことだと思います。 コラボするなら登場する曲を集めたギター音楽のCDが良かったかもしれないですね。。 ストーリー自体がどうこうでは無く、人と人の結びつきや、その中での心の動き、人生における時間の流れ方といった普遍的な事に思いを馳せる事が出来る、心に染みる文学作品だと思いました。 でもロス期間が終わった頃に、シレ〜ッと映画も観てみようかな。何か違った発見もあるかもやしね。

    1
    投稿日: 2020.08.16
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    とてもリアリティのある話。恋愛に置き換えられているだけで、人生とはきっとこういうもの。 誤った選択が正解なこともあるし、逆もまた然り。自分の知らないところで勝手に選択されていることも多くある。 人生がうまくいかないことを嘆いてはいけない。それは必ずしも自分の選択が悪かっただけではないだろうから。

    23
    投稿日: 2020.08.11
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    昨年の秋公開の映画は、結局見れずじまいだったけど、福山雅治×石田ゆり子のインパクトが強すぎて、すっと蒔野と洋子は2人の顔で読み通した。 秋の映画って素敵な映画が目白押しだし、秋をすごく感じる映画が多くて大好きです。 そんな映画の原作本は、図書館予約から2年近く待ってやっと手許に。 感想を一言で言うなら、とても文学的に書かれた大人のトレンディドラマ。 パリが舞台で世界中で活躍するお仕事の美男美女。 すべてがカッコよくて、こんな中年いる?っと思っちゃう。親近感は全くないけど、憧れのお話としてはとても面白かったし、うっとりした。

    6
    投稿日: 2020.08.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まあまあ面白かったかな〜運命の相手のはずなのにちょっとした邪魔が入ってすれ違う2人、真実を知った頃にはもう遅くて、取り返しがつかなくて…って切ない大人の感じだけどよくありそうな話でもある。ストーリーの所々に挟まれる、哲学や芸術的な思想、普遍的な問題(戦争、移民難民問題とか)なんかは理知的で少し難しくて、話にいい感じのスパイスを与えている。でもとは言ったって、やっぱり良くある恋愛ものだなーという感じ。誤解を解く方法なんていくらでも思いついちゃうしね…

    6
    投稿日: 2020.07.27
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    3年半ぶりに再読。 物語のちょうど半分あたり、早苗の自分本位な行動とその後の蒔野と洋子のすれ違い。アンジャッシュのすれ違いコントを見ているようで、その後のストーリーはすっかり忘れてしまっていた。 作者が得意とするシリアスな社会情勢が多層的に織り込まれていて、最終章は最高に切ない深みのある物語なんだけど、自分としては絶対的に早苗が許せない。もし自分が蒔野なら、早苗を断罪して遠ざけたはずだ。 洋子も不憫でならない。聡明であるが故に、品位の欠ける早苗の気持ちを慮るというのは分からなくもないが、わがまま放題やった方が理想とした人生を実現できるのは許せない。 自分が蒔野なら、洋子と一緒になりたかった。複雑なディテールは素晴らしい小説だと思うんだけど、2回目もそんなムズムズした読後感だった。

    8
    投稿日: 2020.07.23
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    すれ違いの悲しさ、苦しさ、もどかしさなどもあるけれど、何より、自分が何を大切に生きたいのか?という問いかけなのかなぁと思います。

    5
    投稿日: 2020.07.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

     新型コロナウイルスによる自粛期間に、小説の世界に籠もっていたいと思い、平野さんの作品は敬遠していたのですが、興味を持って読みました。 難しい言葉が要所に出てきます。ルビはあるのですが意味が取れず、拡大鏡で漢字を読んで意味を調べてと努力して二度読みました。 音楽の曲名はちんぷんかんぷんでした。 それだけに主題の「幸福の硬貨」をDVDの映画版で聴けて納得です。  女性が国際社会で活躍して、美貌と感性と知性で人生を切り拓くのですが、思わぬ所で表に出ない女性に恋路を妨げられてしまいます。そこで聖書の一節が引用されています。とても印象的でした。エックハルトの引用があってかなり難しいです。洋子が「それであなたは幸せなの?」と尋ねるところは偉いなあと思いました。洋子はホテルに帰って誰憚る事無く号泣します。。。。  蒔野も自分のスランプを経験して、一日10時間の練習を課します。天才と呼ばれる人でも、きちんと練習をするようです。そのストイックさは頭が下がります。  モデルになったギタリストの福田進一さんのバッハのCDを聞いています。クラシックギターの奏でる旋律は優しく高貴です。

    5
    投稿日: 2020.07.11
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    40代だからこその運命的な出会い。深みと静謐が味わい深い。思弁的な気もするが、物語の進行の必然性は否定できない。

    6
    投稿日: 2020.07.01
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    余韻がすごい。読むのをやめられないけれど苦しくて苦しくて。理不尽さにこんなにもやりきれない感情が起こるのは私の心が成熟していないからだろうか。出来得る中での最大限の幸せを願う。

    8
    投稿日: 2020.06.19
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    【感想】 ※「マチネ」:午後の演奏会 いやぁ、とても面白かったです!! 40歳前後という酸いも甘いも噛み分けた大人同士でありながら、お互いがまるでティーンエイジャーのように相手へのピュアな想いを持ち、心を奪われつつもふとしたトラブルによってスレ違ってしまう。そんな、甘〜い恋の物語。 ・・・という風に書けば、「なーんだ、ただの通り一遍の恋愛小説か」と誤解されそうですが、そこはやっぱり平野啓一郎氏、オーソドックスな展開だけじゃあ終わりません(笑) なるほど確かに、本書を一言で表すと「大人の純愛」なんでしょう。 ただ、単純な「遠距離恋愛」というテーマだけでなく、芸術・戦争・亡命や難民・国際結婚・男女差別、PTSD・親子関係、そして不倫や自殺などなど・・・ 多方面のテーマが「これでもか!」とばかりに詰め込まれており、尚且つ随所に筆者のインテリジェンスが垣間見えていて、なんだか読んでいるだけでお腹いっぱいになりました。 また、作中のいたるところに文学的な描写が多く散りばめられていたり、登場人物の発する台詞1つ1つがあまりにも奥ゆかしく高尚すぎて、「オオアジ」な僕からするとなんだか「なんだかちょっぴり現実感がなくね?」と思ってしまう始末。笑 (少なくとも僕の周りには、プライベートにおいて、こんなにも頭が良くてエッジのきいた会話が出来る人間なんていません。。。) そのような純文学的なアプローチは、確かに平野啓一郎氏の特徴ではあるんですけど、個人的にはもう少し簡略化されてた方が読み易くて良かったかなぁ・・・ あと、良くも悪くも本作品は、「小説ではなく映像でこそ映える作品」なのではないかな?と思いました。 (すでに映画化されているんですね、是非観たいです。) 前記の事と少し重複しますが、音楽やアクションシーンを含め、作中には色々と複雑な描写が数多く、残念ながら文字だけでは伝わりきらないかと。 その点、映画だと余すことなく伝える事が出来そうですし、前記した「キザな台詞」たちも一層映えそうですよね。 とまぁ、ちょっとツッコミどころの多いレビューになりましたが、小説自体の完成度は非常に高く、とても面白い1冊でした! イチ恋愛小説として見ても、織りなす台詞のロマンティックさ、2人のスレ違いの悲しさ、悪役(三谷)の暗躍などなど、読んでいて本当にヤキモキしつつも楽しめました。 ただ、、、 某サイトでは「平野啓一郎 No.1の作品」と書かれていましたが、個人的には「ある男」の方が好きかも。笑 【あらすじ】 結婚した相手は、人生最愛の人ですか? 天才ギタリストの蒔野(38)と、通信社記者の洋子(40)。 深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。 出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。 スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。 やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。 芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。 【引用】 1.人は、変えられるのは未来だけと思い込んでる。だけど実際は、未来は常に過去を変えてるんです。 変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。 過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか? 2.「地球のどこかで、洋子さんが死んだって聞いたら、俺も死ぬよ」 「そういうこと、冗談でも言うべきじゃないわよ。善い悪い以前に、底の浅い人間に見えるから」 「洋子さんが自殺したら、俺もするよ。これは俺の一方的な約束だから。死にたいと思いつめた時には、俺を殺そうとしてるんだって思い出してほしい」 3.洋子の生き活きとした姿を見て、彼は我がことのように嬉しく、誇らしかったが、それだけに、今更自分の出る幕ではないとも感じていた。 彼は未だに洋子が早苗と再会したことを知らず、せめてあの別れの夜の誤解だけは解きたいと思っていた。 彼が知って欲しかったのはあの時自分がどれほど洋子を愛し、必要としていたかだった。 しかし、それを今彼女が知ったとして、どうなるというのだろう? 現在は既にもう、それぞれに充実してしまい、その生活に伴う感情も芽生えてしまっていた。 過去は変えられる。 そう、そして過去を変えながら現在を変えないままでいるということは可能なのだろうか? 4.蒔野はそして、一呼吸置いてから、最後に視線を一階席の奥へと向けて、こう言った。 「それでは、今日のこのマチネの終わりに、みなさんのためにもう一曲、特別な曲を演奏します。」 ギターに手をかけて、数秒間、じっとしていた。 それから彼は、イェルコ・ソリッチの有名な映画のテーマ曲である「幸福の硬貨」を弾き始めた。 (中略) 二人が初めて出会い、交わしたあの夜の笑顔から、5年半の歳月が流れていた。 【メモ】 マチネ →午後の演奏会 p33 「人は、変えられるのは未来だけと思い込んでる。だけど実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 「今のこの瞬間も例外じゃないのね。未来から振り返れば、それくらい繊細で、感じやすいもの。生きていく上で、どうなのかしらね、でも、その考えは?少し怖い気もする、楽しい夜だから。いつまでもこのままであればいいのに。」 蒔野は、それには何も言わずに、ただ表情で同意してみせた。話が通じ合うということの純粋な喜びが、胸の奥底に広がっていった。 彼の人生では、それは必ずしも多くはない経験だった。 p85 週末の最終日には、校内のホールで学生らを含めたマチネ(午後の演奏会)が催される予定で、それに洋子も招待していた。 そのマチネの終わりに、彼は彼女のために「幸福の硬貨」のテーマ曲を演奏するつもりでいた。 p129 「地球のどこかで、洋子さんが死んだって聞いたら、俺も死ぬよ」 洋子は一瞬、聞き間違えだろうかという顔をした後に、蒔野がこれまで一度も見たことがないような冷たい目で彼の真意を探ろうとした。 「そういうこと、冗談でも言うべきじゃないわよ。善い悪い以前に、底の浅い人間に見えるから」 「洋子さんが自殺したら、俺もするよ。これは俺の一方的な約束だから。死にたいと思いつめた時には、俺を殺そうとしてるんだって思い出してほしい」 p132 「洋子さんの存在こそが、俺の人生を貫通してしまったんだよ。いや、貫通しないで、深く埋め込まれたままで・・・」 (中略) 「わたし、結婚するのよ、もうじき。」 「だから、止めに来たんだよ。」 (中略) 「洋子さんを愛してしまってるというのも、俺の人生の現実なんだよ。洋子さんを愛さなかった俺というのは、もうどこにも存在しない、非現実なんだ。」 p247 「いい、これ、送ってもらっても?」と三谷に渡した。 三谷は、見るつもりもなく目にしたその文面に、胸が張り裂けそうになった。 彼女は、蒔野から見えないようにして、メールを送信するふりをしながらそれをそのまま削除した。 p281 蒔野は、自分からは今後一切連絡を取らぬことにして、あとはただ、彼女からの連絡を待つことにした。 二週間経ったある日の午後、蒔野の元には、洋子から一通のメールが届いた。 バグダッドからの帰国後に受け取ったあの「長い長いメール」とは対照的なごく短い文章で、リチャードという名のかつてのフィアンセとよりを戻し、結婚したとだけ書かれていた。 p385 「今日のコンサート、洋子さんには来ないでほしいんです。お願いします。チケット代は、お返ししますから」 p389 「あなただったのね?」 早苗は、動揺を隠すように唇を噛みしめた。 「あなたが、あのメールを書いたのね?」 p450 洋子の生き活きとした姿を見て、彼は我がことのように嬉しく、誇らしかったが、それだけに、今更自分の出る幕ではないとも感じていた。 彼は未だに洋子が早苗と再会したことを知らず、せめてあの別れの夜の誤解だけは解きたいと思っていた。 彼が知って欲しかったのはあの時自分がどれほど洋子を愛し、必要としていたかだった。 しかし、それを今彼女が知ったとして、どうなるというのだろう? 現在は既にもう、それぞれに充実してしまい、その生活に伴う感情も芽生えてしまっていた。 過去は変えられる。 そう、そして過去を変えながら現在を変えないままでいるということは可能なのだろうか? p461 聴衆は、やや唐突な“このあとの予定”に微笑みながら拍手を送った。洋子は、彼の表情を見つめていた。 蒔野はそして、一呼吸置いてから、最後に視線を一階席の奥へと向けて、こう言った。 「それでは、今日のこのマチネの終わりに、みなさんのためにもう一曲、特別な曲を演奏します。」 ギターに手をかけて、数秒間、じっとしていた。 それから彼は、イェルコ・ソリッチの有名な映画のテーマ曲である「幸福の硬貨」を弾き始めた。 その冒頭のアルペジオを聴いた瞬間、洋子の感情は、抑える術もなく涙とともに溢れ出した。 p464 蒔野は、彼女を見つめて微笑んだ。 洋子も応じかけたが、今にも崩れそうになる表情を堪えるだけで精一杯だった。 蒔野は既に、彼女の方に歩き出していた。その姿が、彼女の瞳の中で大きくなってゆく。 赤らんだ目で、洋子もようやく微笑んだ。 二人が初めて出会い、交わしたあの夜の笑顔から、5年半の歳月が流れていた。

    68
    投稿日: 2020.06.17
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    「人は、変えられるものは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 恋愛、音楽、戦争、PTSD、政治、自殺、震災、家族などなど挙げればきりがないほどのテーマが詰め込まれた1冊。 しかし、上に引用した「未来は常に過去を変える」という考えが一貫していた。この考えは目から鱗であった。 2人の恋愛については、すれ違い具合がまるで少女漫画のよう。最後の再会のシーンも格好つけすぎに思った。

    6
    投稿日: 2020.06.15
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    2020.6.7 55 28 74 100 107 115 121 180 302 368 375 素晴らしかった! 心理描写を端的な言葉で表現するすごさ。 感情的でなく、理性的な心理描写、徹底されていて、うなる。 映画 ダルマチアの朝日

    0
    投稿日: 2020.06.08
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     映画の予告映像で気になって購入。まだ映画は見てない。    大人の恋愛を描いてるのだが、立派な大人で広い視点を持てるからこそ、大人の恋愛は面倒くさい。ずーっと主役2人が葛藤しててもどかしい。途中最高に腹が立つ展開があって半年読むのやめてしまったぐらいだ。あと結婚は妥協でしちゃうのはよくない。  印象に残ったことばはいっぱいあったけど、一番は未来だけでなく、過去も変えられるというもの。ひどいと思ってた過去が、少しの情報や境遇の違いで悪くなかったな、幸せだったんだなと思えるようになる。 服の色を形容するのに「クリームのように甘い白」ってつけるの好き。  読後はもどかしさから解放されてふんわりできた。

    7
    投稿日: 2020.06.06
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    出会ってはいけない2人が出会ってしまった。 あとは必然的に恋に落ちる。 しかし相手には結婚を約束したパートナーがおり、恋の障害と呼ぶには大きすぎる壁が立ちはだかる。 天才ギタリストの蒔野聡史と、海外の通信社に勤務する小峰洋子。 そして蒔野のマネージャーで蒔野に想いを寄せる三谷早苗。 主にこの3人の複雑な恋模様が、マチネの主軸になっています。 嫉妬、不満、疑い、善意、悪意、同情とかそういう人間臭い全部をひっくるめた「大人の恋愛」を描いたこの小説は、読みにくいけど好きな人は好きな重さがあるのかと思います。 好きな気持ちが悪い方向へ向かうと、結果的に自分に懺悔することになってしまうという、恐ろしい教訓も得られます。 こんなに難しい恋ならば、いっそしない方がいいと分かるのに、止められない気持ちあるんでしょうね。 最後2人がどうなったのか気になります。

    11
    投稿日: 2020.06.03
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    同じ曲でも演奏する人と時と場所によって変わってくるように、人生の様々な出来事もそのタイミングによってその先の流れをどう変化させるか分からない。 主人公の二人のように、互いの心のひだまで分かりあえるような恋人との出会いは本当に稀有なラッキーなことで、それが成就できるとしたら本当に、細い急流を一粒の宝石を二人の手で握りしめて落とさないように下っていくように難しく、ロマンチックなことである。 けれどもまた、ゆったりとした流れの中で常に自分を支え続けてくれている人の存在も掛け替えのないものである。 「未来は常に過去を変えている。変えられるとも言うし、変わってしまうとも言える。」と何十年間音楽を演奏してきた蒔野の言葉にあるように、出会い、別れ、感動、苦悩を繰り返し人生という曲を書き、演奏してきた大人の素敵な恋愛小説だと思いました。

    48
    投稿日: 2020.05.26
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    私には少し読みづらかった。 描写はとても繊細に描かれていて美しかった。 過去は現在、未来によって変わる。 あの2人がどうなったのか気になります。

    4
    投稿日: 2020.05.23
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    ちょっと読みづらくて時間かかってしまった。 最後のページまでどうなるどうなるって 読めたのがよかった。 続きはないけど続きが気になります。

    4
    投稿日: 2020.04.18
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    表現に崇高さを出すためなのか難解な言葉や漢字が多く読み解くのに苦労した。頭が疲れてちっとも進まない読書に嫌気がさしかかり、なんだかこれは陳腐なラブストーリではないかと訝しがっていた矢先にすれ違いが起こる。故意に引き裂かれたようでも運命でもあり もどかしくも共感も出きる展開にたちまち引き込まれ感動のラスト。さてここからというタイミングで終わってしまった物語に呆然としてしまった。 新聞小説で読んでいたならたちまちロスに襲われていただろう。 作者さんの作品は読んでみたいとは思うけれどかなり体力と時間のあるときにしなければ。

    6
    投稿日: 2020.04.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高尚な表現。。そのため、所々音楽でいう音の重なりが多い部分がある。適度に間引いた音になっていれば、もっと入り込めたかもしれない。ただ、シンプルなストーリーなためか、高尚な表現で成り立つ事ができるのかもしれない。 ストーリーが恋愛をベースにして、中東、イラクをはじめとした色々な事を上手く織りなし多くの人に届けた小説と感じた。 1番印象に残ったのは、 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えているです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 「自由意志というのは、未来に対してはなくてはならない希望だ。自分には何かが出来るはずだと、人間は信じる必要がある。そうだね?しかし洋子、だからこそ、過去に対しては悔恨となる。何か出来たはずではなかった、と、運命論の方が、慰めになることもある。」 の2つの箇所。

    5
    投稿日: 2020.04.04
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    恋愛小説はあまりすきではないので、読みやすいのだが、なかなか進まなかった。 後半から一気に読めました。 昔からよくあるすれ違い、あっ、もう、なんで、、 そのなかに優しさや悲しみが溢れています。

    6
    投稿日: 2020.03.17
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    読後の感想をうまくまとめることができません。 丁寧な人物描写や十分に下調べや聞き取りから書かれた時代背景、そして哲学、音楽、芸術を織り交ぜた作品であること。 一度の読書では理解が足りないため、読み返す必要が生じています。 そして誰かと語りたい。

    11
    投稿日: 2020.03.14
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    読んだ。 行間にある史実... 背景にある情勢と引用された文献の解釈... どこからがフィクションでどこまではノンフィクションなのかわからない... 一気に引き込まれ、どこまでも読み進みたいが、いかんせん体力が続かない... 久々で手にした小説。久々で濃厚な時を過ごした。 文中にあった音楽を検索してみたり... どちらも素晴らしかった。

    6
    投稿日: 2020.03.12
  • なんとも言えない

    主人公二人の気持ちはもちろんの事 早苗の気持ちも理解出来てしまう自分が居る。別々の人生を歩んでいた二人だが、運命とは残酷なもので必ず平行線が点となる時が来る。切ない程狂おしい恋の話。

    0
    投稿日: 2020.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【内容】 天才ギタリストの蒔野(38)と通信社記者の洋子(40)。 深く愛し合いながら一緒になることが許されない二人が、再び巡り逢う日はやってくるのか――。 出会った瞬間から強く惹かれ合った蒔野と洋子。しかし、洋子には婚約者がいた。 スランプに陥りもがく蒔野。人知れず体の不調に苦しむ洋子。 やがて、蒔野と洋子の間にすれ違いが生じ、ついに二人の関係は途絶えてしまうが……。 芥川賞作家が贈る、至高の恋愛小説。 【感想】 やはりこの著者の文章は読み易い。 そして、言葉遣いが透明に近くて綺麗、 でも気取っていない文章だと思う。 最後、スランプを抜けた蒔野、PTSDを乗り越えた洋子は再び出会うが、その後のことは描かれていない。 二人は愛を燃え上がらせ、突き進んでしまうのか? 特に蒔野の妻や子供の存在は、2人の愛の障害とも言えるが... 2人は一緒になるような気もするし、ならない気もする。 蒔野の妻、旧姓・三谷の嫉妬による行動のせいで2人は引き裂かれたのだから、どんなに彼女が自分に尽くしてくれてきたとしても、到底彼女を蒔野は許せないように思う。 だけど、許すとか許さないとかそのような感情はあまりに幼くて、彼にそぐわない気もする。 未来は過去を変えられる... どちらにせよ、2人が最後に出会えた時、 辛い記憶があれで良かったのだと思える時が来るのだろうか?個人的には来るように示唆されているように感じた。 完全に誤解が解けた時、2人が愛を確かめ合った時、 共に生きることになった時、...続きが気になる!

    5
    投稿日: 2020.03.02
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    こんな切ない恋愛もあるのかと思った。こんなに一途に誰かを思い続けることができる恋愛を羨ましくも思った。 きっと、あの時2人が予定通りに会えて、結婚していたらきっと普通の夫婦で終わっていただろうと思ってしまう。結婚しなかったから、恋愛が続いていると思ってしまうと、三谷のあの行動を読んだその時の(過去の)気持ちも読み終えた時に変わっていたと思えた。まさに「過去は変えられる」

    28
    投稿日: 2020.02.23
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    良くあるすれ違い系の恋愛小説を、おしゃれに文学風に描いたというような印象を受けた。 会話文がダラダラ続くのも、個人的には読みづらいかった。

    4
    投稿日: 2020.02.12
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    起・承までがとてつもなく長く退屈。三谷さんが事件を起こしてからがようやく面白くなった。 ノイズが酷いのかと思ったら決して無駄なエピソードは無く、どれかが欠けてもこの小説は成立しなかったんだろうけど、とにかく中盤までは試練だった。 後半は一気!笑うくらい一気に読み終わり、前半で酷評するところだったのをなんとか星3つまで回復w そもそもギターのソロコンサートというものを聞いたことが無い。youtubeでこんなものかと流してみる。そして小説の世界に入ってみる。 なるほど、この小説は後からしっとり来るのかもしれない。

    5
    投稿日: 2020.02.10
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    洋子と蒔野の雰囲気の良さ、が伝わってきて映画も見たいなと思った。最後会えてよかった。たくさん話せると良いな。 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去はそれくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 洋子に蒔野が言ったこの言葉がすき

    5
    投稿日: 2020.02.02
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    平野さんの理知的な文章と、古典的ともいえる恋愛小説の王道の展開の組み合わせに、すっかり心を鷲掴みされてしまった。意外な食材の組合せに加えて、このお皿にも合うんだ!というような新鮮で気持ちのいい読後感だった。

    3
    投稿日: 2020.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    恋愛小説って何年ぶりだろうか。 映画化された直後に読み始めたので、福山と石田ゆり子を思い浮かべながら読んだ。石田ゆり子は好きだけど原作とはかけ離れたイメージ。マネージャーの早苗はただの嫌われ者にならないように演じる必要がある重要な役だと思うのだけど、桜井ユキかぁ。きっと観ないほうがいい。 日本、フランス、バグダッド、ニューヨーク、ジュネーブ。世界を股にかけて話が進行する。 絶えず低く静かにクラシックギターの音色が流れているような感覚を覚えて引き込まれる。 とはいえ、よくあるすれ違いの恋愛小説だ。 知的な大人の恋愛なのでジタバタせず美しく始まり終わる。そこに世界情勢や社会問題が絡むことでこんなにも奥行きがある深い話になるのだなと話の構成に感心する。 東日本大震災まで絡むのは些か軽薄な感じさえするのだけど。 新聞の朝刊に連載されていたから仕方ないのか。 終わり間近の部分は丁寧さが無くなっていたのもそのせいか。 後戻りしてやり直したい過去があり、それが修正し得るものならば感情のままに後戻りしてしまいたいけれど、それをしたら今現在手にした大切なものが失われてしまうというジレンマ。日々の積み重ねは新たな繋がりや幸せを生み出していく。 主人公の2人は親密になるまでは心の赴くままに行動していたのに、別れの際には相手を思うばかりに抑制してしまう。いつも強気で信じることに突っ走る早苗は、ただ若いのではなく人間らしいと言えるのかもしれない。 「人は、変えられるのは未来だけだと思っている。だけど実際は未来は常に過去を変えている。・・・・過去はそれくらい繊細で感じやすいものなんじゃないですか」

    3
    投稿日: 2020.01.26
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    大人の小説、大人の恋愛。 久しぶりに余韻に浸った良い小説だった。 教養があればあるほど、おもしろい内容なんだろうな。 いろいろなジャンルにアンテナ張ってたい。 蒔野と洋子のすれちがいが切なかった。 二人とも大人だから、相手の気持ちを優先して、すれ違っていく。自分の意思を通したマネージャーが、結局は(罪の意識に苛まれ続けたけど)幸せになったのか…。

    3
    投稿日: 2020.01.22
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    映画化のCMを見て、原作が気になり読むことに。 経済のこと、宗教のこと、クラシックギターの世界…等わからない話が多くて、また、ふたりの置かれた立場が一般人とはかけ離れている気がして、感情移入できなかった。 二人とも高尚な感じ 二人の間に起こること自体は、ドラマによくありそうな展開だったけど… 映画は見ていないけど、きっと石田ゆり子さんがピッタリで、内容は、細やかに気持ちの移り変わりが描かれている原作の方が良いんだろうな〜と思いながら読みました。 最後までどうなるかわからなくて、読者に委ねられ、苦しい〜 久々の恋愛小説だからかも

    3
    投稿日: 2020.01.20
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    美しい作品。 すれ違う男女の個性への憧れ、そしてある女性への憎しみや苛立ちにも似たもやっとした感情…

    3
    投稿日: 2020.01.18
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    2020.01.14 読了 1冊目 天才ギタリストとジャーナリストのすれ違う深い愛の模様 . . 久しぶりに恋愛小説を読みました。 主人公たちの年齢も40代ということもあり、よくある恋愛小説ではなく、なんというか切ない。。 好き嫌いでどうこうではならない周囲との絡み、 やっと会えるかと思えばなかなか二人の時が重ならない。 ヨーロッパの情景もよく描写されており、頭に思い浮かばせながら読めました。 一度きりの人生であんなにも深いところで相手を想い、愛せることは皆がみんな経験できることではないので羨ましく感じる部分もありつつも、切ないだけでは言い表せない場面もあり、 時折『あぁー!もうっ!』という感情にもなりました。 読み始めたら一気読み。 大切な人と一緒に過ごせてお互いを想いあえる時間を大切にしていきたいと思います。

    3
    投稿日: 2020.01.17
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    人物の内面描写がリアルに感じられ、途中で読むのが辛くなるところもあった(嫌ではないが重い)。それに比べ、ラストはやや軽めか。でも、ラストは敢えて内面描写をせず読者に想像させることで、読者それぞれがその後のストーリーに想いを巡らせられる、という楽しみをくれたのかな。

    3
    投稿日: 2020.01.14
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    感情描写がすごい。様々な気持ちの「モヤモヤ」が多彩な言葉でハッキリと表現されていくのが鮮やかな手品のよう。 途中辛くて聴いていられないところもあったけどいいラストだった。「ある男」より好み。読んでよかった。

    5
    投稿日: 2020.01.13
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    人とのめぐり逢いや縁というものは感情と同じくして流動的で、その刹那の現実、自分の判断によって流れは変わるし変わらないかもしれない、どこに影響するのか分からない 些細な事象は些細であり繊細で力がある 胸が苦しくなってよく泣いた いまから続く未来は、そこから振り返る過去はこれからどうなるのかな また読み返したい

    5
    投稿日: 2020.01.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    じれったい!もどかしい!! 相手のことを思いやってか、自分に自信がないからか、惨めになりたくないからか、あと一歩踏み込めない二人。 確かに早苗のしたことは罪深いが、お互いがもう一度ちゃんと話したいと強く願い、行動していたら。少しでも自分の弱さを見せていたら。きっと二人は結ばれていた。そのことが分かっているから真相を知っても二人とも早苗を責めなかったのだろう。 でも、気づいたのが遅すぎる。 ラストで再会する二人だが、洋子はともかく、蒔野に早苗と娘と別れる選択はもうないだろう。 どうするんだろうな、このあと。 ラブストーリー自体よりも崇高な心のあり方を描きたかったのかなぁ、という作品。 映画の公開中に読み終わることはできなかったけど、頭の中では洋子=石田ゆり子、早苗=桜井ユキはぴったりだった。

    3
    投稿日: 2019.12.30
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    クリスマスや寒い時期の読書に合う本だなと。 切なく美しく大人の恋愛が、的確であり情緒の残る言葉を紡いで語られている。 夫々の立場で見れば誰が悪い訳でもなく、必然的な結果なのかな。選択。 今まで傷つき傷つけたことや過ちを振り返る。許したいけど許せない自分の小ささとか。でも、自分の気づきや人の気持ちに寄り添うことで過去は変わる。 古典の音楽や文学の教養を深めたいとも思った。

    3
    投稿日: 2019.12.29
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    この歳まで恋愛小説を食わず嫌いしていましたがこの作品を読んで後悔しました。 技巧的で耽美な文章に引き込まれるストーリー展開。とにかく大人の恋愛小説。読後感はひたすら切なく、シビれます。平野啓一郎の傑作。映画は、、、推して知るべしw

    5
    投稿日: 2019.12.26
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    映画を観ずに原作を読んでみました。 原作を読み終わると映画は、どんな出来なのだろうと気になります。 結局、映画も観ることになるのでしょう。

    3
    投稿日: 2019.12.19
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    「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。過去は、それくらい繊細で感じやすいもの」 一度会っただけで強烈に惹かれあい、すれ違ってしまったそれぞれの理由。父母の別離、友人の死‥すべての出来事にこのテーマが紐付いていて、過去の記憶がどんどん変わってゆくのを追体験する。 40代というある種繊細な年齢のふたりが仕事や結婚など人生の転機を迎えながらも、お互いを最愛の人として想い合う情景は、とても美しかった。

    5
    投稿日: 2019.12.18
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    こんなに強い愛情をもつことは苦しいが、幸せなことだと思った。愛の深さは、人の心の中にあるから形でははかれないと思った。

    4
    投稿日: 2019.12.15
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    歪みのあるギターの音も好きだけれど、ギターの中ではクラシックギターが好きだ。 ピンと張っていて、それでいて優しい音色が好き。 クラシックギタリストと女性ジャーナリストとの恋愛小説。 途中までは落ち着いた気持ちで読めていたが、早苗にドン引き。 どうにも気に食わないので中断し、1ヶ月放置したのち また読み進める。 その後もやはり早苗の行動に引く。 いっその事、恋愛要素抜きで音楽小説にしてくれたら良かったのに…とすら思う始末。 まぁ、それだけのめり込んで読んでいたという事でしょうか。

    6
    投稿日: 2019.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    平野啓一郎さんの作品は、「ある男」に続いて二作品目。Amazonのblack fridayセールでkindle版を100円かそこらで購入したのがきっかけですが、もともと映画化の話題もあって気になっていた作品でした。 主題は、愛とは、過去・現在・未来とは、運命論か自己決定論か、など、普遍的なもので、作品のいたるところに散りばめられた作者の哲学に触れるたびに知的好奇心が刺激されます。特に、音楽についての思索は、普段から考えていたことが言語化される快感に酔いしれました。情緒的な広がりのあるわけではないのですが、この緻密な構成の思索的な文章で構築される愛の物語も面白いものだなぁと少し上から目線で感じ入ってしまいました。理知的で聡明な二人の崇高な愛は、共感というより半ば憧れの眼差しを自然と持てたから、物語の面白さも相まって、感情移入の対象となり得た感があります。 二人の哲学ではなく、感情的な部分にもっとフォーカスし、情緒たっぷりに表現されていたら、すごく素敵な映画になりそうだなと思いました。

    3
    投稿日: 2019.12.10
  • その後はあえて書かなかったのか

    主人公の男女の行動や感情のすれ違いが、もどかしくも興味深かった。 文章もエピソードも思慮深さを感じさせた。 正に二人が再開しようとするところで終わっているけど、その後については書くと野暮になったのかなぁ。

    0
    投稿日: 2019.12.01
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    結婚する人は最愛の人ですか? 世の中にはそう思って生きている人は多いのでは? 私もそんな気持ちが全くないとは言い切れない。 だけど一つ言えるのは、今を一緒に生きている人が最愛の人だと思えることが幸せだと。 人生は一度きり。 悔いのないように自分自身を信じていきたいと思わせる内容でした。

    1
    投稿日: 2019.11.26
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    惹かれ合う2人。さまざまな困難の末離れ離れに。お互い別々の人生を歩むが、頭の片隅には相手を想う気持ち。なぜ離れなければいけなかったのか。2人がどこに向かうのか。複雑な想いが絡み合う純粋な愛の物語。 過去は変えられる。蒔野の言葉が心に響いた。 2人が歩んだ人生は正解だったのだろうか。誰にも分からない。だから人生は面白いのだ。

    3
    投稿日: 2019.11.20
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    過去は変えられるか、が主題。 過去と現実と未来を人間がどうやって変えていくのか。 高潔な二人を通じて、清々しく色々と考えさせられたので好き。 文体も個人的には好きだった。

    1
    投稿日: 2019.11.18
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    秋の夜長にゆっくり読むには最高です。 平野啓一郎さんの好きなところは、 教養の高さがありありと伝わるシナリオと文章力。 綺麗な文章にうっとりします。 少し難しい文章や引用もあるけど、調べながら噛みしめながら読むと自分にも教養が付く気がします。 ギタリスト蒔野の音楽に対する哲学的な考えと ジャーナリスト洋子の国際政治に対する完璧主義的な考えについて書かれたところがすごく好きです。 それにしても蒔野と洋子、完璧に描かれすぎです(いい意味で)。 だいぶロマンチック。

    2
    投稿日: 2019.11.16