
総合評価
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powered by ブクログ未来は常に過去を変えている。 自分の心さえも持て余しているのに 言葉にできない思いを その人が紡ぎ出してくれる。 自分の心を引き出してくれるのに 一番の弱さを見せられない。 大人の恋は 一途で、臆病。
0投稿日: 2016.06.30
powered by ブクログ前半ちょっと退屈気味だったけど、ぐんぐん引き込まれました。 えぇ・・・、 わぁぁ・・・、 と、思わず、ため息が出る。 ありありと光景が浮かんでくる物語で、読み終わった時は、良い映画を見たときのような満たされ感でいっぱいになりました。
2投稿日: 2016.06.22
powered by ブクログ感情に身を任せる自己中心的な恋愛ではなく、理性で相手や相手の家族を思いやるという愛の形。新聞小説で、この完成度。この伏線。恐れ入りました。
1投稿日: 2016.06.19
powered by ブクログ平野啓一郎はSF作家なのだと思った。『空白を満たしなさい』では池端を使い、『マチネの終わりに』には教養ある登場人物を配した。
0投稿日: 2016.06.14
powered by ブクログ互いに相手のことを慮り、すれ違ってしまうふたり。端から見てると非常にもどかしく、なんでもっと相手にぶつかっていかないのかと思ってしまう。それが大人というものなのか。こんなに最高のパートナーに巡り会えることなんて滅多にないのになぜ遠慮する?なぜ妙な分別をする?あーもどかしい。あんな別れ方をしたらそりゃあ引きずるよ。でも結婚できなかったからこそ、二人の関係が永遠になるんだろうな。相手のことを美しい思い出の中でずっと思い続けられるから。 「未来は過去を変えられる」にはハッとさせられたが、美しい思い出に塗り替えてしまう危うさに引っかかった。過去は過去のままでいいと思う。美化する必要はないし、過去があって今(未来)があるのだから。
2投稿日: 2016.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すべてが難しいとしか言いようがない。設定も、会話の内容も、未来も、心も。 この先、蒔野が責任を持って家庭を維持していくのが常識的なところだが、万一余命2年とでもあれば、万難を排して二人で…もありかなって感じ。 自分の中にない物語。
0投稿日: 2016.06.11
powered by ブクログ大人の恋愛モノ。よく読む簡単な恋愛モノとは違って、大人だからこその、思い、配慮、色々なものが、まだまだなお子ちゃまな私だが、今のどうにもならない自分と共感するものもあって…。もどかしいけど、こういう事もあるのかなーと思いながら、途中からは引き込まれるように読んだ。ハッピーエンドが好きな私ですが、たまにはこういうストーリーも面白かった!2016/6/8完読
1投稿日: 2016.06.08
powered by ブクログ一言で言うなら 抗わない大人の愛。 感情が自分の為にあり無意識の欲求を孕むのなら、理性が相手の為に働き愛を育むということなのかな… 「未来は常に過去を変えていける」がキーワード。読書なのにギターの音色が聞こえてくる心地良さ…。 再読を心待ちする時間さえ愛しい。
15投稿日: 2016.06.08
powered by ブクログしっとりとした大人の愛の物語。 「過去は変えられる」 本当にそうと納得してしまう。 これはどういうことかしらと 何度も文章の上をを行ったり来たりして 読むのに時間がかかってしまった。
0投稿日: 2016.06.07
powered by ブクログ芥川賞作家、平野啓一郎さんの新作恋愛小説。 Facebookでは毎日、平野さんの投稿を拝見しているが 実は、平野さんの作品を読んだことがなかった。 さらに、なんとかの森、がトラウマになり 恋愛小説は避けて通っていた。 しかしあれから30年も経っている。 平野さんの作品を読み始めるにあたり 新作であるこの本から始めようと思った。 最後の一行を読み終わった時 まるでスイッチが入ったかのように 涙が噴き出し、しばし声を上げて泣いた。 人の世はそんなものだ、という 諦めなのか絶望なのか、逆に希望なのか。 そんな理由はどうでもよかった。 ただ泣きたかった。 恋愛とは、人を愛するとは、愛する人とともに生きるとは... 一度、他人にそうした感情を持ってしまった以上 そこに純・不純、正・誤などないと私は思っている。 しかし、生まれたばかりの赤子のような想いも すぐに現世の手垢にまみれて 「私たちの恋愛」は二次元的なものになり 行く末に思いを馳せれば馳せるほど それはプレゼン相手のいない企画書の山 のような無意味なものになる。 蒔野と洋子が出会い、一直線に描かれた線には 4年の間に、複数の他者の線がからみつき どんなに二人が望んでも 太い一本の線であり続けることができなかった。 しかし人間関係の線というものが 結んだり、切れたりの繰り返しである以上 それは永遠に変わり続けるはずだ。 目の前に、背中合わせで立っている絶望と希望に いつでも微笑みかけられる余裕を持ちたい。 ことほどさように「恋愛」について考えさせられたが 何よりも、この小説を骨太にしているのは 洋子の言う「ヴェニスに死す症候群」や イラクからパリに逃れて来た友人の苦境 といった、現代の人間の生き方や政治的な問題が 確かな目線で描かれていることだ。 ここには書かないが、残しておきたい言葉がたくさんあった。 この小説のコアでもある蒔野のこの言葉だけ書いておく。 「人は、変えられるのは未来だけだと思い込んでる。 だけど、実際は、未来は常に過去を変えてるんです。 変えられるとも言えるし、変わってしまうとも言える。 過去は、それくらい繊細で、感じやすいものじゃないですか?」 蒔野に会う前の自分は、もう今の自分ではないと洋子は思う。 この世に変わらないものなどない。 それこそが生き続けなければいけない人間の 唯一の希望なのだと私は思う。
2投稿日: 2016.06.04
powered by ブクログおしゃれですなぁ、大人ですなぁ~。 でも、この何とも言えない 人生のすれ違いの連続、 もどかしいのが堪りません! ちょっと翻訳もののような文体は 読みづらかったものの じらしてじらしての 終盤でのコンサートのシーンは 鳥肌ものでしたわ。
5投稿日: 2016.06.04
powered by ブクログ平野さんは新作が出たら必ず読む作家さんの一人。だから内容を特に確認することなく手に取った。 ちょうど読んだときに、僕は失恋の傷をいやしている最中で、今このタイミングでこの本が読めたことに喜びを感じた。お互いのことを思いあっているという部分は違うけれど、不運な偶然から結ばれない二人のやり取りが思いが届かない自分とシンクロして、共感でき、とても励まされているような気持になった。 また、この二人の生活ややり取りの美しさ≒この物語の美しさにかなり酔っぱらうことができた。つらい現実を忘れることができた。 こんなに物語に吸い込まれたのは久しぶりだった。 最後に一番響いた言葉を。 「なるほど、恋の効能は、人を謙虚にさせることだった。年齢とともに人が恋愛から遠ざかってしまうのは、愛したいという情熱の枯渇より、愛されるために自分に何が欠けているのかという、十代ならば誰もが知っているあの澄んだ自意識の煩悩を鈍化させてしまうからである。」
2投稿日: 2016.06.03
powered by ブクログギタリスト蒔野聡史、ジャーナリスト小峰洋子。 今までも平野啓一郎さんの作品を他の皆さんのように堪能したかったのだけれど、 翻訳された文章のような咀嚼してから受け入れなければならぬ遠回り感があり、ストーリーに集中出来ないバカな子だった。 でも! ついについにずぶずぶと入り込め、胸をかき乱される作品となる。 しかも恋愛小説で。 まず、その事が嬉しい。 そして、 「未来はつねに過去を変えている」 について。 この本を手にとってよかったと思えた。 胸に響く言葉に出会えた。
0投稿日: 2016.05.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前半はモタモタと 後半は加速的に読了。 主題としては、 過去は未来によって書き換えることができる いま直面している問題も 未来から俯瞰することによって また違った一面をとらえることができる、 ということだろうか。 他にも、イラクの紛争問題、 ユーゴスラビアの民族問題、 リーマンショックに於ける金融危機など 物語を語るにおいて欠かせないテーマだったのだろうと思いつつ、不勉強で知識の足りない私にとって、 話の主筋の他に理解することに努めなければいけないのが少し大変だった。 後半の、洋子とソリッチの話が、 とても重要で大切なことを書かれていると思ったのに、 読み解くに困難で、数カ所読み飛ばしてしまった。 改めて読み返した時に理解できればと思う。 また、しばしば話題に上がる『幸福の金貨』の話が、 この物語と二重写しになっているのではと思ったが、 しっかり理解するにはもう一度読み返す必要があると感じた。 弱さや狡さを抱えつつ、 根本的に悪い人間がいない、 人に対して肯定的な(特に主役ふたりは、悲しいくらい物分りがよすぎる)話だと思った。
0投稿日: 2016.05.07
powered by ブクログ最後のページを読み終わって、自然に「美しい」という言葉が心の裡に浮かんだのは、この本が3回目である。(他の2回は三島由紀夫『春の雪』とヘッセ『クヌルプ』) 「過去は変えられる」というテーマが全体を貫くモチーフとなっている。これは平野氏が提唱してきた「分人」と並んで、人々にとって救いとなる考え方じゃなかろうか。 人は他者との関わりによって、自分が生きてきた人生の意味を変えてしまうことができる。“私”の過去を肯定し、さらにその意味をポジティブな意味に変えてしまう人をこそ、人は心から愛するのだろう。 余談だが、平野氏の文章が好きな理由の一つに、幼児のしぐさが慈愛に溢れた優しい視線で描かれているというのがある。子育て経験のある人なら誰でも思わず目を細めてしまうと思う。
2投稿日: 2016.05.06
powered by ブクログ大人の美しくも切ない恋愛小説、時事的な事や音楽の話も著者のとてもしっかりとした見識で絡めてあって読み応え十分、とても楽しめました。「分人主義」に続く著者の新機軸は「過去は変えられる」のようです。
0投稿日: 2016.05.04
powered by ブクログ私が、何を書こうとも何を言おうとも、浅すぎる書評になってしまうくらい、美しく切なく、大人の、純粋な恋愛小説だった。過去は変えられるもの、と語ったこと。現在を生き、過去を見つめ、過去を変えつつ、狂おしいほどに愛と向き合うふたり。切なく哀しいストーリー。音楽のことはわからないけれど、溢れる美しい音楽と、美しい言葉。いつまでも、いつまでも、余韻が消えない。きっと、何度も読み返すであろう、物語。
0投稿日: 2016.05.03
powered by ブクログとにかく面白くて一気に読んでしまった。心理描写がとてもしっくりきて、主人公2人に共感できて仕方なかった。過去は変えられる。本当にそうだな。愛の形をまた新たな角度から分析することができた。
1投稿日: 2016.05.01
powered by ブクログこの小説を読むことによって、読んだ日のタイムスタンプが読者の人生に永遠に刻まれるとともに、それより過去への認識と、それから未来への展望の全てが決定的に更新されてしまうことでしょう。ここで語られた男女(あるいはその周りの人々)の多くの経験は、読者自身の認識と展望にいかようか結びつき、小説と並行して自身の新たな物語が展開され—それは一人称かもしれないし三人称かもしれない—小説の感動的なラストを迎えた時には、余韻に浸る間もなく、自らのまだ終わっていない物語に対峙することになりますが、小説のラストに引きずられるところもあり、この物語の行く先にポジティブな展開を予感させてくれることでしょう。
2投稿日: 2016.04.24
powered by ブクログ久しぶりにその世界に没頭できる小説だった。もうちょっと音楽的、文学的素養があれば、さらに楽しめそう。同世代だから共感できる気持ちも多かった。
1投稿日: 2016.04.20
powered by ブクログセントラルパークでの再会の後、蒔野と洋子はおそらく結婚するのだろう。 蒔野が妻と娘と別れられるのかというところが読者の意見が別れる点かもしれない。妻はともかく娘に対しては、洋子の存在を感じさせずに育てたいと考えていたほどなので、あきらめることができるのか。しかし、蒔野の相手が洋子であるというところが決め手になると思う。 洋子はクロアチア人映画監督ソリッチと日本人の母の間に生まれた娘である。しかしソリッチはある事情により間もなく母と娘のもとを去り、別に暮らすようになる。洋子は実質的に母一人の手によって育てられている。 蒔野・早苗・優希という家族は、ソリッチ・洋子の母・洋子という家族に重なるのだろう。蒔野もソリッチもアーティストである。だからなのだろうか、強い相似形が感じられる。早苗も、洋子の生い立ちを知っていたので、蒔野と洋子が再び結ばれることを予見して、洋子(YOKO)に通じる優希(YUKI)と名付けたのではないか。 そういう記号的な裏読みはともかくとして、「未来は過去を変えうる」という考え方、「罪の総量」という考え方、運命論と自由意志、「脇役としての人生」という考え方、PTSD、リーマンショックなど興味深いトピックが多い。
0投稿日: 2016.04.20
powered by ブクログ何て静かで清らかな時間だっただろう・・・。 気が付けば読書に没頭していた。 仕舞いには、自然と涙が溢れ出していた。 note で連載を読むことができた為、 ずっと携帯で小説を読んでいた。 第九章の始めまで電子媒体で読んだが、 やっぱり本が出てから全てを読みたいと思い、 note での閲覧をストップし、上梓を待ちわびていた。 第九章まではもう一度同じ話を読むことになったのだが、 二回目に読むと登場人物を既に知っている為 また違った読み方ができる。 より深く、登場人物を辿ることができた。 純文学は苦手でほとんど読んでこなかったが、 平野先生の作品はそんな私の心も鷲掴みにされる。 何て美しい文章、美しい登場人物 美しい情景なのだろう。 世界中の人に読んで頂きたい一冊。
33投稿日: 2016.04.17人生はわからないことばかり
おすすめに表示されるまま試し読みをして、吸い込まれるようにそのまま購入していた。「マチネ」の意味などわからないまま。 恋愛小説とあるが、トレンディドラマの様な恋愛描写ばかりの単純なエンタメではなく、芸術に見入られた人が直面する残酷な才能の差、身もだえするような嫉妬、戦争と震災という人知を越えた暴力、自由意思と運命を巡る理不尽なままならなさ、といった人生そのものがその下地に濃密にあり、まさに(渡辺淳一的なエロティックな意味ではない)大人の恋愛小説。 とりわけ主人公のギタリスト蒔野の演奏の描写は、文字でこれほど音楽に心捕まれる瞬間を描ききれるものかと作者の力量に、それこそ嫉妬しそうになる。 書誌説明だけ読むと、大人の許されない恋、凡庸な不倫でも描いたように思えるが、この本は人の魂を揺さぶる怨念のような、これぞ文学、と思える迫力がある。 出会えてよかった。
21投稿日: 2016.04.14
