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パレード
パレード
吉田修一/幻冬舎
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総合評価

750件)
3.7
117
302
225
45
12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ルームシェアをする男女6人。 チャットルームのようなリビングでの集い。 人は結局ミラーボールのように多面的で、お互いを局所的にしか知らない。 さらに言えば深い関わりを望まないから、見ないし聞かないし知らない、フリをしている。 伊原直樹に対する衝撃が忘れられない。 いつだったか飛行機に乗った際に席にあったカタログに吉田修一さんが寄稿してて、伊原直樹を「話す前に同意され、手を伸ばす前に理解され、叫ぶ前に口を塞がれる人」と表現されてて、伊原直樹が正気を保てなかったこと、燻り熟成された狂気性が見えてしまった。局所的に見ると、社会的に1番まともに見えた、のに。 映画では藤原竜也が演じていて、配役鬼か!と思った記憶が。(褒め言葉

    1
    投稿日: 2021.05.04
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    お互いに関心がある様で関心がない人たち。みんな闇あるのかな。一番まともそうな奴が一番裏がある? 一緒にいる人でも、自分が知ってるのはその人の一面だけなんだろうな。 小説は、やっぱり読むと、こんな人がいるのか、と世界が広がる。

    2
    投稿日: 2021.04.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    好きな本。 最後の衝撃と、じわじわじわじわくる怖さ。 平然と迎え入れるメンバーのじわじわくる怖さ。 染みすぎて夢にまで登場した。

    0
    投稿日: 2021.03.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    こういう小説を読むとみんないろいろなことを考えて、いろいろな闇を抱えて生きているんだと感じる。最後が衝撃的すぎて読み終わったあと頭が真っ白になった。その後ふと表紙を見たときに題名が「パレード」であったことを思い出した。正直この小説を「パレード」と題した吉田修一に1番ゾッする…。

    0
    投稿日: 2021.03.23
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    残り数十ページで起こる衝撃のラスト 男女5人の共同生活を舞台にした作品。現代特有の友達関係に潜む闇のおそろしさを痛感させられる一作です。 個性豊かな登場人物もポイント。 印象に残った文 「ここで暮らしている私は、間違いなく私が創り出した「この部屋用の私」である。」

    1
    投稿日: 2021.03.14
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    吉田修一作品の中ではかなりお気に入り。 このような結末に至るとはまったく想像しておらず、素直にびっくりさせられた。

    1
    投稿日: 2021.02.12
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    映画が面白かったので本も期待して読んだ 期待通り面白かったけど、映画で結末知ってたので怖さ半減 でも読み返さなくても結末をわかりながら最初から読めたのでそれはそれでよかったかな

    0
    投稿日: 2021.01.24
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    若干底辺な感じのお気楽な若者もいるかな〜くらいの気持ちで読んでいたが 読み進めるにつけ、ドブの底の汚泥のような生臭さや嫌悪感が湧き出てきた。 …そして最後。 なぁるほど私は吉田修一さんの手のひらの上でまんまと転がされていたわけですね〜。

    5
    投稿日: 2021.01.16
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    怖いよってお勧めされて借りたけど、いつまで経っても怖くならないなこれ全部液体に浸かってる脳の見る夢だったりして?とか思いながら読み進めてたんだけど、最後お風呂で読んでてえ、、ってなってとりあえず閉じて洗面所に置いて身体洗ってたらジワジワ怖さが染みてきた。やばい支離滅裂。後で推敲する。頭がまだこの小説を理解できてない。軽くもう一回読もうと思ってる。

    1
    投稿日: 2020.12.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最後まで読みおわった瞬間に また初めから読み直したくなる作品。 不思議な同居生活について描かれた内容 章が進むにつれ語り手が変わり、 登場人物たちの人柄が次第に立体的になってくる。 それぞれキャラがたっていて愛着が湧いてくる。 最後まで読んだとき 描いていた立体的な人物像が また真っ白になった気がした。 次読んだときはどんな印象を持つだろう。 読むごとに変わっていきそうで面白い。

    2
    投稿日: 2020.12.16
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    「ここでの暮らしって、私にとってはインターネットでチャットしているみたいなもんなのよ」 経歴も職業も異なる男女5人のルームシェア…いかにもワクワク・ドキドキが詰まっていそうだ。 特に1章の「良介」は横道世之介を彷彿させる笑いと癒やしに溢れ、完全に気が抜ける。 そんなほのぼのから一転、ラスト数ページで全て覆す衝撃が…! 全く身構えていなかっただけに、さらに怖い…! 同じ本を続けて再読するのは本書が初めてだ。 伏線があると言えばあるが、ないと言えばない。 各人物の書き分けが巧みで、全員を平等に扱っているのが流石だ。ラストを考慮しても尚、5人のことを愛せてしまう。

    1
    投稿日: 2020.12.05
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    最後の展開には驚かさせたけど、描写をする上で良く分からない映画のワンシーンや俳優が出てきて読みにくいかった。

    0
    投稿日: 2020.09.22
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    思いつきのネタに、長々と付き合わされた感。 行間読みさせたいのでしょうけど、描写が足りない。どの登場人物にも全く感情移入できない。 同著者の他作品を読んでからであれば、感想は違っていたのかも。

    0
    投稿日: 2020.09.05
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    語り手がおもしろくて、ちょこちょこ笑ってしまう。と思えば、泣かされてしまう場面もあり。とても楽しめました。衝撃的ラストも、読後は不思議と納得できたり。この人たちをうわべの付き合いと呼ぶ?みんなこんなもんじゃないか?

    0
    投稿日: 2020.08.24
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    共同生活をしてる若者5人の日常がそれぞれの視点で描かれている。 最後まで読んで結末を知ったら、もう1度読み返したくなる作品。

    0
    投稿日: 2020.08.04
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    最後の展開におどろき、すっとする感情、そして最後に恐怖。 登場人物のそれぞれの視点がこの本の要なのかなと思う。 もう1回読見直したい。

    0
    投稿日: 2020.07.16
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    映画化された作品。私には良さが今ひとつわからなかった。都心の2LDKマンションでこんな暮らし方してる人たちって少なからずいるんだろうな。

    0
    投稿日: 2020.06.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    奇妙な共同生活を営む5人組の物語。 それぞれの視点で各章が進むのだが、お互いがお互いのことを(いい意味で)見えていないし、見ていない。 ある章で掘り下げられた人物が、ある章ではただの1人の脇役(という表現が正しいのか分からないが)となる。 だからこそ、この物語は章を読み進めていくごとに不気味に見えてくる。ある人物の内面を知ったうえで、外面を見ることになるからだ。各々の思惑を知ったうえで、彼らの振る舞いを見る事になる。 こんな感覚は現実世界ではあり得ない話ではある。そういう意味での、不気味な感覚である。 と同時に翻って考えると現実世界も、そうであると気づかされる。各々の思惑があり、表に出しているのは一部分。 以下追記 色んな人の解説を見たけど、 車がぶつからないくだりもキーワードなのか。 直輝視点で言うと、本当の彼を出せないまま、ぶつからない車たち(奇妙だけれど、居心地のいい共同生活・パレード)の一員になってしまっていた。ということ。 だからこそ彼らはお互いに無関心だった。

    0
    投稿日: 2020.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    だいぶ前に映画になっていたなーっと思って手にした本です。マンションの一室をシェアして住んでいる四人の男女。後から一人増えて、全部で五人の登場人物について、その人物ごとに章立てされてます。 ま、これはよくあるつくりなので、そんなに驚かず。それが、まあ、こんなことになるとは。。。 普段、解説なんて読まないんですが、熟読しました。でも、うーん、わからない。。。なんとなーく、怖いけど、もやもやしたまま。感受性豊かな人にはわかるのかなー。

    0
    投稿日: 2020.05.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    トレンディードラマのような話と思えば,火曜サスペンス劇場だった(ちょっと違うか?)という感じ. チャットルームのような部屋か,なるほど.部屋を荒らさない限り,どんな人であっても関係ない.だからサトルのような異分子が入ってきても問題ない.そうとわかって暮らしている住人は,やはり不気味か.

    1
    投稿日: 2020.05.09
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    五人の男女の共同生活。 洋介が最初に観察していた車列のように、ぶつからないようにうまく距離をとって停止しながら進んでいく暮らし。 自分の秘密を知ってる人達と、これから先も同じように車列を乱さず暮らしていかなければならないと思うと、ゾッとする…。 もし、この令和時代に、20歳前後の若者がこの本を読んだら、出てくる芸能系固有名詞は半分も理解できないんじゃなかろうか。

    2
    投稿日: 2020.05.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔読んだからボンヤリだけど、ラストが衝撃的だった。 「私たちのセックスは人に見られてもいいきれいなもの」の一文が印象に残っている

    0
    投稿日: 2020.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラストの衝撃が凄かった。 ただ、同居メンバーの互いの無関心さや、直輝以外の視点から見た直輝は他のメンバーと比べて印象が薄い(=何を考えてるかよく分からない)ところなど、ある意味納得出来ないわけではないラストだったとも思う。 ラストの衝撃のために、それまでの平凡なやりとりが延々と続いていたのかと思うと良い意味で裏切られたと感じる。ただし、サトルはどちらかというと直輝に近く、直輝の伏線的な位置なのかもしれない。また、平凡なやりとりとは言ってもメンバーのキャラは立っているしテンポもよく、飽きずに一気に読み進めることができた。 良かったです。

    0
    投稿日: 2020.04.08
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    3/19 読了.途中かなりのブランクがあったけどなんとなく思い出しながら読了した.まさか最後にこんなに怖い話が隠されてたなんて、その前までがあまりに日常的で何気ない話で終始してただけにインパクトがあった.でもなんでパレードっていうタイトルなんだろう.

    0
    投稿日: 2020.03.22
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    吉田修一入門期にオススメの本。 漫画を読んでいるかのようなポップな書きぶり。ライトで読みやすい人物の描写。 でも実は、著者の掌の上で弄ばれていたことに、ラスト数ページで気付かされる。 「えぇっ?!」ってなって読み返さざるを得ない本なんて、そうそう出会えない。 これはその貴重な一冊。

    0
    投稿日: 2020.03.09
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    それぞれが共同生活で、自分を演じている…だから深くまで関わったり関係性を壊すようなことはしない、というのがテーマだと思うので、まぁこういうラストになるのかなという感じ。 ミステリ要素はあまりなく、ちょっと最後に色々驚きはあったけど、唐突感がある。 文章は読みやすい。

    0
    投稿日: 2020.02.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これまで読んだ吉田作品の中で最も好み。登場人物それぞれの抱える孤独や寂しさ、優しさ、そして狂気に至るまで細やかに描き出されていて、住人同士が知らないことを、読者はまるで部屋の上から覗き込んでいるように知ることが出来る。 読み始めから、寂しいようなあたたかいような泣きたいような気持ちになる作品だなと思いながら読み、ああ、これは今まで読んだ彼の作品とは少し違ってハートフルな話なのかもしれないと思っていた。 特にサトルが未来になにかしてあげたいと思っての行動などは、ものすごく優しい行動だとその時は胸が熱くなるほどだった。 なのに最後の最後に近づくと一気に温度が下がり、氷点下に放り出された。 そうだったのか。占い師もすべてその伏線だったのか。 全く想像だにしなかったラストで、それまで「あたたかさ」や「優しさ」と感じたもの全てが何か全く違う意味を持って迫ってきた。あと2回は読み直さねばならないだろう。

    0
    投稿日: 2020.01.22
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    第15回山本周五郎賞受賞作  都内の2LDKのマンションに男女4人が暮らしている。男部屋、女部屋と名づけて一部屋に二人ずつ住んでいる。 最初は「直樹」と「美咲」が住んでいた。二人の仲が冷め始めた頃、「美咲]の友人が行きどころが無くなり一緒に住み始めた、これが雑貨店の店長をしている「未来」。そこに直樹の後輩の後輩「良介」が上京して同居することになる。その頃美咲は新しい恋人を見つけて、マンションを出て行く。 「美咲」は大手化粧品メーカーの秘書、「直樹」はインディペンデント映画の配給会社に勤めている。 そこに「琴美」という娘が、田舎のコンパで知り合った若者が、人気俳優になったので追って上京してくる。彼女はナンパした男の子のお兄さんのトラックに乗って築地まで来た。「良介」が迎えに行き、住む所のない「琴美」は「未来」の部屋に同居する。 四人はうまく距離を保っていて、これが居心地がいい暮らしだと感じている。 「良介」は大学の先輩の彼女に一目惚れして、先輩のいないときは彼女と付き合うようになる。同居人が彼女は二股だといったりするが気にしない。両親に大切にされ、心身ともに柔らかい人柄で、みんなとうまく暮らしている。 古い車を買って姓名判断で「桃子」と言うぴったりの名前をみつけて可愛がり、同居人の気分転換にドライブに誘ったりして付き合っている。 4階のベランダから、退屈で下の道路をぼんやり見ている。次々と走ってくる車が、交差点では停止線の前で距離を保って止まる。信号が青になるとまた次々に走り出して事故が起きることが無い、そのうち自分も時間の輪の中にいるように思えてくる。 そして、誰かと本音をぶちまけて正直に話してみたい、本音でぶつかってみたい、相手は可愛い子でなくてもいい、少し能天気ぐらいがいいと思ったりもしている。 「未来」はイラストレーターでもあって、体の一部のイラストを書いている。同居の男たちをモデルにして撮影し、そのイラストを公園で売っている。美人の琴美が隣に座ると、買い手がつくといって喜んでいる。 未来は ここで暮らしている私は、間違いなく私が創り出した「この部屋用の私」である(「この部屋用の私」はシリアスなものを受け付けない)よって、実際の私は、この部屋には存在しない。ここの住人(良介や琴や直樹やサトル)とうまくやっているのは「この部屋用の私」だと思う。・・・がしかし、ここにいる彼ら(良介や琴や直樹やサトル)が、私と同じように「この部屋用の自分」を創り出していないとも言いきれない。とすると、彼らも実際にはこの部屋に存在していないことになり、畢竟、この部屋には誰もいないことになる。 そして、ここは無人の部屋?いや無人になるには私たちがいなくてはならない、などと考えて、結局は、今の状況が良くわからないと思う。 「琴美」は日がな一日、その人気俳優の電話を待っている。枝毛を切ったり眉毛を抜いたりして、ほとんど家にこもっているが、綺麗好きで料理上手なので、一応兄貴分で部屋の借主である「直樹」は同居を認めている。  酒癖の悪い「未来」が「サトル」を連れてくる。だが本人は酔っ払っていて連れてきた覚えが無いと言うが、「サトル」も「未来」の部屋だと思って入ったが、朝になって、どたどたと目を覚ました同居人たちが現れ、あたふたと出掛ける支度をして消えるのにあっけにとられてしまう。 「未来」は、男娼の群がる地域で見かけた「サトル」を不審に思っているが、「サトル」は昼間うちにいる「琴美」と気があったらしく出たり入ったりし始める。 みんなは思っている。こうして居心地がいいというのは、言わなくてもいいことは言わない、住みやすい距離を保って暮らしているからだろう。  「直樹」は同居人たちと十分距離をとって無関心でいたいと思っている。ところが何かしら相談事を持ち込まれて関わりを深めていく。 彼は家出をしたことがある。道に迷って恐ろしくなっていた時に、古い山小屋を見つけた。そこには食べ物が蓄えられていて、恐怖心が薄れると火をたいて温まりながら数日そこで暮らした。 「あそこで暮らした時間はほんとにすばらしかったよ。すばらしいなんて、今どき使わない言葉だろうけどさ、あそこで過ごした数日間は、ほんとにすばらしかったんだ。・・・・・すばらしかった、ウン、マジですばらしかったんだ」 と「直樹」は「サトル」に話した。 そして、恐ろしい事件が起きる。犯人のやり場のない気持ちについては巧みな文章の中にこめられている。 誰も気づかないふりをしている。この部屋用の住人は「未来」の言うように、みんないるから無人なのである。 考えれば生きていることはそれぞれの距離が保たれて生活できる時間が流れている、しかし、内心をむき出すと、それが自分の心であっても改めて気がつき、見聞きしてしまうと恐怖感が湧くかもしれない、といって生活の外に出てしまおうとすれば、結果は自由であっても孤独な世界に放り出されることになる。  地球の外の宇宙に出てしまいたい、「直樹」の見る夢の中の宇宙、そこには彼が望む開放感がある、だが宇宙の広さはやはり孤独で、目覚めれば5人が暮らすこの部屋は、窮屈でも本音さえ話さなければ住みやすい。 最近の若者の付き合い方はこんな風に内面を語らず、気楽な付き合いで日々を過ごしていくのはたやすく、それが世知というのことかもしれない、若者に限らず、、、。 ただ、それはどこと無く淋しい。そんなことを感じさせる意味のある話だった。

    0
    投稿日: 2019.12.29
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    2019.11.11 シェアハウスに憧れがあるので読んでみた。 読み進めていくうちにシェアハウスに興味があるのは 付き合ってない男女が交わるのが書かれているのが面白いからだと気づいた。 恋愛小説じゃなくて、あくまでも男女の物語、と。 すきです。

    3
    投稿日: 2019.11.11
  • ラストにやられた

    マンションに同居する男女4名の若者+転がり込んできた1名の若い男たちの日常が5人一人ずつの視点で描かれている。5人のキャラや日常のやり取りも面白いが、最後の最後で驚きが。 最後に衝撃の展開を持ってくるというのは、それほど好みではないし、日常の描写だけでも面白いとは思うけど、この作品についてはこのラストにやられたね。

    0
    投稿日: 2019.10.14
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    「横道世之介」が私的には大絶賛だったので、おんなじ方向の作品かなっと購読。 1/5 あっ世之介の前身だあ、いいぞいいぞ。・・・でもちょっと違和感。 2/5 ちょっと残念な女の子かあ。ふむふむ、なかなかのエッセンスになるぞお。 3/5 あららら、ちょっとエキセントリックな人も登場なのね。 4/5 おおお、やばい奴だわあ。きっとこいつみんなをかき回すんだ! 5/5 ・・・・・・・・・・・・・・撃沈。 読書で初めての感覚。読了後に後から後からいろんな思いがわき出てくる。それも時間の経過で中身が変わる。 ルービックキューブが6面6色で完成するのに、ごちゃごちゃのままでそろえてはダメな感じ。

    2
    投稿日: 2019.09.12
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    街中で同居する若者たち。青春、若者の特権。社会に組み込まれる前の若者たち。そしてそこに潜む闇。吉田修一らしい。

    1
    投稿日: 2019.09.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    善意のみが入場可能な 出入り自由の空間。 嫌なら出ていくしかない。 いるなら笑っているしかない。 もちろん人間なのだから、誰だって善意も悪意も持ち合わせている。 たぶん、ここでは 善人の演技をしているのだと思う。 まさにこれを「上辺だけの付き合い」と呼ぶのかもしれない。 弁解も、懺悔も謝罪も、お前にはする権利を与えない。

    2
    投稿日: 2019.07.05
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    「怒り」や「悪人」ほどのミステリーさはなくて最後までこの小説の楽しみ方がいまいちわからずにいたけど、最後にそれをちゃんと教えてくれた。解説にも書かれてるようにもう一度読み直すともっと面白いのかもしれない。

    2
    投稿日: 2019.06.28
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    とても好きな作品。 何度読んでも、それぞれの登場人物の視点から考えることができる。あとがきを読むとまた読みたくなります。

    1
    投稿日: 2019.06.06
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    なんだか退屈な作品だな・・・・とずっと感じてた。 最後の最後で驚かされた。けど。 この、一見退屈な描写の空気感を味わう作品なのだろうな。

    0
    投稿日: 2019.03.02
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    解説であったように本当に怖くてしょうがない。 だから、2回目を読んだら理解が深まっていくのになかなかできない。 普通って友達って知ってるって知られてるって どういうことなんだろう、わかんな

    1
    投稿日: 2019.02.05
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    構成から伏線のネタバレがありありで、5人の共同生活(パレード)に必要な○○の存在が良くも悪くも必要であり、本当の自分を装うことに葛藤しつつも肯定せざるを得ない状況から抜け出せない...。このラストは必要なのか、正直わからない...。

    0
    投稿日: 2019.01.06
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    吉田修一さんの作品としては”悪人”を読んだ以来となるのですが、読んだ感想としては”わかりにくい”でした。文末の川上弘美さんの解説では”こわい小説”で4度読み返してしまったとの事ですが、私には無理でした。途中途中、伏線があった様だけど特に気にせず読み進めてしまった私の責任ですね。。。

    0
    投稿日: 2018.12.22
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    若い男女4人の奇妙な同居生活。怠惰に流れる毎日の暮らしににさらに一人が加わる。最終章の展開には思わずびっくり,どこに伏線があったのだ? よくわからない小説でした。

    0
    投稿日: 2018.11.06
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    踏み絵のような小説だ。 事前に期待値を高められたせいか、私はあまり面白いとは思えなかった。 この小説を恐いと思うのかどうか、ということが、今の自分の状態を物語る踏み絵になるのではないかと感じた。 ただ、恐いと思う自分と思わない自分。どちらが幸福なのか、私にはわからない。  世間の評価からすると、恐いと思うのが一般的なのだろう。  確かに、頭で考えると、自分が無視されている(というのが適切か、距離を置かれているというのが適切か)社会というのは、恐い。 だが、この本を再読しようと思うのは、どこが恐かったかを再確認するためであり、最終章で、恐いと思わなった以上、それをわざわざ再確認しようとは思わなかった。 自分の感度が低いのかな? [more] 出版社/著者からの内容紹介 都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。 内容(「BOOK」データベースより) 都内の2LDKマンションに暮らは男女四人の若者達。「上辺だけの付き合い?私にはそれくらいが丁度いい」。それぞれが不安や焦燥感を抱えながらも、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め…。発売直後から各紙誌の絶賛を浴びた、第15回山本周五郎賞受賞作。 内容(「MARC」データベースより) いつの時代も現実は厳しい! 素顔のままでは生きにくい。でも相応しい自分を演じれば、そこは誰もが入れる天国になる。先の見えない5人、杉本良介、大垣内琴美、小窪サトル、相馬未来、伊原直輝の微妙な2LDK共同生活。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 吉田 修一 1968年長崎県生まれ。97年「最後の息子」が文学界新人賞を受賞しデビュー。2002年『パレード』(小社刊)で第一五回山本周五郎賞、『パーク・ライフ』で第一二七回芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    0
    投稿日: 2018.10.12
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    「後味が悪いよ~」ということで、感想を言うのを迷った小説 さすが吉田修一さん、登場人物たちの描写がうまいので そこら辺にいそうだから、困るのだが ま、わたしゃ化石化しかかっている昔の人間だから、まともすぎるかわからんけど 登場人物が全員理屈なしに小悪い、というか、上面(うわつら)のみで生きている どういうことかというと(ネタバレになりそうだが) あるきっかけでシェアハウスしている5人の若者たちのお話 その人物たち 杉本良介・・・大学三年生、実はほとんどストーカーまがい恋愛 大垣内琴美・・・無職、実は人気俳優の秘密の恋人業 相馬未来・・・イラストレーター、実はアル中寸前 小窪サトル・・・男に男を売る仕事、実は空き巣ではない侵入魔 伊原直輝・・・真面目な普通の会社員、ところがとんでもない人であった そのとんでもないことが気持ち悪くなったんだけど 5人は実に和気あいあいと暮らしている 上手に生きるには「なりたい人物像」を演じていくのが一番! とか なのか?

    1
    投稿日: 2018.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    川上弘美さんの解説で「こわい」「順番通りに読むこと(=最後になにかある)、」って読んで知っていたのに。 そんなのどっか飛んでっちゃって。衝撃が凄かった。 吉田作品だから。 いつもどこか不安で、不穏で、普通なようでいて、急に見るに耐えないものがわっと出てきて、それなのにそのまま通り過ぎていく。それがまたじわじわと広がる黒いシミで‥ 悪人、怒り、パーク・ライフしか読んでないけど、あの後味がまだ残っているせいか。 メンバーが作中で言ってる通りだろうね。 直樹の言葉を借りれば「お前が知っているサトルしか、お前は知らないんだよ。」 いやコレ、直樹、あなたがいうからますます深みが出るよねぇ。 共同生活がうまく行っているのは。お互いが一線を守っており極度にシリアスな件は持ち込んでいない、深入りしない、だからだとみんな思っている、だから心地よいのだと。大事なことは、うすうす感じてはいてもあえて口にしていないということ。 それでいて、何かできることがあるなら、って心づもりを忘れていないこと。 逆に。 意外と、みんな見ていて。どんなに表に出さないでいても、ある程度の中身はばれて(?)しまうのかな。うまく立ち回っているようでいて。取り繕うことができている、ようでいて。長く一緒にいればそういうことで。別に「わかってる」「わかってない」といちいち口にする必要もなくて。だから、それが心地よいのかも。 暴行事件の犯人がもしかしてメンバーにいる? 未来さんがサトルを少し疑って、確かにサトルは一番みんなに合わせて演じているように見えたから。そしてサトルは実際、共同生活のお友達ごっこをアホらしいと思ってた様だし。 だけどサトルの章で、それも悪くないかも、とまともな生活をなんとなく目指すようになっていて。 これサトル違うな!よかった、ただ事件があったってことだけかな!と安心したところに‥ 一番マトモにみえた直樹。いやマトモってなんだよ、って話だけど。過去に抱えているものもなく、サトルのように歪んでもいない、ように見えた直樹が急にコンクリート片を掴んだ時には二度見した。 どういうこと?! そんでその流れから勢いは収まらず。 サトルに見られてて、ここで世界が一回終わった。 直樹が「(終わらせてくれて)ありがとう」って、つい感じてしまったにもかかわらず、サトルから出た言葉は「もうみんな知ってんじゃないの?」 終わってる。 世界は終わっても、まだ続く。

    2
    投稿日: 2018.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    もう何作目かの吉田さん作品。 巻末の解説は「こわい」と表現していた1つ、この話のラストは、 まともに見える人が意外とそうじゃないという点では、ある意味読めた。 それより、お互いを詮索しない住人たちが、調和とは異なる不思議なバランスで 一つ屋根の下で同居している「おもしろさ」のほうが印象に残った作品。 「毎日何千台と車が通っているのに、ぶつからないのって不思議」 というのと似ているなと。

    5
    投稿日: 2018.08.16
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    映画を観てから、どうしても読みたくなって購入した。 結論としては良かった。5人のより詳細で繊細な感情が伝わってきた。 先に映画を観ていたせいか、脳内に出てくるイメージはどうしても俳優たちになっていたけれど、その描写が想像に容易かった。 たんたんと描かれてる話の中にたくさんの「こわい」が散りばめられていて、読後感は決して爽やかではない。 けれど、何か惹かれる。中毒性がある。 映画も結局2回見返してしまったけれど、小説の方も何回か読んでしまいそう。

    5
    投稿日: 2018.06.23
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    とあるマンションで共同生活をする男女5人のそれぞれの視点で描かれた作品。人は一人では生きられない。誰かと生きるということは、いろいろな顔を無意識に使い分けることなのかもしれない。生きる私の知ってるあなたと、あの人の知ってるあなたは違う。そんな当たり前のことが、当たり前ではない状況だからこそ、しっかりと確認できる。 そして、なによりもラストの衝撃が凄まじい。誰もが心のうちで感じているけど、決してそれを大っぴらには話せない、そんなことを1つの小説として語ってくれている気がする。

    1
    投稿日: 2018.03.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    5人(1人は物語の途中で入ってくる)の男女が一緒に住んでいるシェアハウスの生活が淡々と描かれた小説。物語の中で何回も強調されるのは、シェアハウスでの生活が、住人たち一人一人の暗い部分や悲壮な部分をその生活においては表に出さないようにしていることで成り立っているのだ、ということをそこに住んでいる一人ひとりが自覚しているということ。それは同時に、そこに住むほかの人がある種「演技」しているということを、指摘しないことで成り立っているということでもある。「直輝」が周辺での連続傷害事件の犯人だということを、「直輝」以外の住人が皆知っていてなお、なにもなかったかのように生活していたことが最後に明らかになる。それは、「演技」を暴かないことでその生活が成り立っているということの表現だと思う。  そして、面白いのはそのような「うわべだけの付き合い」が、必ずしも否定的に描かれないこと。事実、途中でその家に住み始めたサトルは、そこでの生活を楽しいと感じている。僕としては、太宰治の『人間失格』の冒頭で、主人公が「わざ、わざ」と言われるシーンを思い出した。演技していることが暴かれてしまうことの気持ちの悪さ。演技をしていることが暴かれないことが約束されている世界、それは確かに心地いいかもしれないと思う。

    5
    投稿日: 2018.01.18
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    意外な展開ではあった。 それぞれの常軌を逸した行動の説明がないところはわざとなのか。 だからこそ、心の闇というやつは、誰の中にもあって、誰もがそれを認めながらも日常を送っているんだな、ということがよくわかる。

    1
    投稿日: 2017.12.31
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    過去に映画を見ていたのに、ひとりの行動のこと以外全く覚えてなく、それが誰だったかすら覚えてなかった状態で読み始めました。 人に「こわい」とオススメしてもらいましたし、のちに読んだ解説にも「こわい」とありましたけど、最後の方のシーンにだけ「痛い」としか、感じず…正直この話には「こわい」はありませんでした。 「ビデオ」が出てくるので、時代は古く感じるのに、とても今時の人間関係が書かれてると思いました。 5人仲よさそうだけど、各々のそれは良いの?という事をしてるし、知ってるのに、奇妙なほど誰も口を出していないこと。思っているだけ…。 人それぞれ、いつも接してる面と、時々現れるビックリするような面を持っていて、そこに無関心になることで、こんな関係はできるのだろうと思う。 たぶん、私はそこに無関心になる事に慣れているのかもしれないから、この話に「こわい」を感じなかったのかもしれないですね。 そう思えば、それが「こわい」のかもしれないですね。 あと、個人的に読む前と読み終わってから見た目次が全然違って見えますね。終わってからだと、なんとも滑稽に見えるというか…。

    0
    投稿日: 2017.11.02
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    不思議な感覚の本。 一人づつの視点から書かれてるけど、実は進行形でストーリーは進んでて、最後ははっとする様な。 もう一作品読んでみようかな。

    0
    投稿日: 2017.09.17
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    おもしろかった作品はたとえ何年経ってもワンシーンくらいは覚えているものですが、この作品は全く覚えてませんでした。裏表紙のあらすじを読んで確かに4人+男娼の少年の話を昔図書館で借りて読んだことあるなーという程度。きっとまた読んでも忘れるくらい興味ない物語だろうと思いながらもなんとなく気になって購入しました。 とりあえず読み終わって、なぜ忘れてたんだ!と自分を叱りつけたい気分になりました。おもしろかったんです。でも忘れてたからこその衝撃。叩かれた肩越しにサトルが立ってたときは、思わずあたしもスッと背筋が凍りました。自分なら知っている人にこそ見られたくないな。たぶん彼も同じだと思います。これが共同生活の綻びとなってみんな少しずつ離れて解散となるのかなと思いきや、全員どっかネジがぶっとんでました。あまりにも日常風景、でもみんなが知っているということを知ってしまった、そしてそのことを誰も自分に告げなかったということも。自分だけが憎まれていた気がする、というラストの一文に頷きました。あたしが彼でもそういう疎外感を感じる気持ちになると思います。

    3
    投稿日: 2017.07.23
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    最初は4人で始まった。 男女2人ずつの計4人が同じ部屋でルームシェアをしていて、それぞれの視点での生活風景や気持ちの移り変わりが描かれていく。 男、女、女、と進んでいき、最後の男で締まるのかと思いきや唐突に別の男が同室に入り浸るようになり、またこれが強烈な男なもんだからそれはそれでドラマになっている。 結局5人になった主人公たち。最後まで出し惜しみされていた男は、それまでの4人の口から語られるには非常に常識的で優しい性質のようなのだが、最後に紹介されるに相応しい、とんでもない秘密を抱えている。 その秘密が普通ではなさすぎて恐いのだが、意外とこういう普通っぽい男が実はふとしたタイミングでフラストレーションを発散するためにやってしまいがちなことなのか、と無理やり納得させようともしてしまう。 残りの4人がそのひみつに気付いていそうだということも恐さに拍車をかけるのだが、 うん、やっぱり普通ではない5人だ。

    0
    投稿日: 2017.07.04
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    裏表紙のあらすじにだまされた。 5人目の同居者が現れて、ストーリーがジェットコースターになるんだろうと想像していたのだが、特に何が起こるってわけではない。 だからと言ってくだらない小説ではなく、面白い。 この何にも起こらない感がパークライフにつながり、人物を描き出す妙が横道世之介につながるんだろうなと思った。パークライフは是非読んでみたいが横道世之介は、暗く人脈もなく特に何も起こらない大学時代を過ごした私にはちょっとね。 吉田修一と言えば悪人が大好きで★5なんです、なので悪人の流れを汲みそうな「怒り」を物凄く読みたいですね。

    1
    投稿日: 2017.05.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    最初にハッキリ言っておく。 イマイチ好きじゃない。 おそらく東京の、どこかの街の、 どこかのマンションで起きていたとしても 何ら不思議はない話。 それだけにうすら寒いものは感じる。 ただし、あまりにも唐突過ぎる展開で しかもその後何もないので「へぇ・・・」なのだ。 妄想してみると 大学3年生の良介は実家に戻るし 琴美は荷物を実家に送っているし 未来はハワイに移住するみたいだし サトルはいずれ捕まるでしょう。 みんな、それまで事を荒立てたくないのかな、と思った。 「相手が話そうとしないことは聞かない」みたいな。 これまた都会的な付き合いの仕方なのかもしれない。 ただ、このどれもがこの作品の薄い膜を捉えたに過ぎなくて 本当はもっと別な意味があるのではないかと、 むしろそうであってほしいと思ってしまう。 今自分が住んでいる隣の部屋で こんな人たちがいるかも、と思ったら気持ち悪すぎるから。

    1
    投稿日: 2017.05.18
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    都内の2LDKに暮らす男女四人の若者達。本音を明かさず、“本当の自分”を装うことで優しく怠惰に続く共同生活。そこに男娼をするサトルが加わり、徐々に小さな波紋が広がり始め……。 共同生活の中で交わされる会話や気持ちは本当なのに、みんな、他人が知らない人格を持っている。 多重人格とか大げさな話ではなくて、無意識に演じている「対外的な自分」。 そして、自分が隠し通せていると思っていることが、実はみんなにバレていて、みんなは知らないふりをしてくれている… ということも、現実世界で十分あり得る話。 小説の中の事件は身近ではないけれど、人間関係の中身はとても身近に起こり得ることだと思う。 そう思うと、リアルでこわい。

    2
    投稿日: 2017.05.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんとも言えない不気味な終わり方だったので、思わず読み返してしまいました。初見の段階では彼らが全員が犯行について知っていたとは思えず、読み直した後もすっきりとしない感じが残りました。ただ同じ部屋で暮らす5人のそれぞれの距離の取り方や周囲との付き合い方は現代の希薄になりがちな人間関係を表しているようで、大きな展開はなくてもそれらがどう変化していくのかを静かに楽しむことができました。この作者さんの本は「横道世之介」からの2冊目なのですが、日常の描き方が上手いなと感じます。何気ない描写によって小説内の世界観やそれぞれのキャラクターがすっと自分の中に入ってくるような気がします。くすりと笑わされる場面も随所にあり、あっという間に読み終えることができました。 それにしても人は多面性があり本当の自分と人に見せる自分とは違っていて当然だと思うので、人の意外な一面を知ったところで関係性に影響しないことはあると思うけど、最後の1人のような狂気を知った上で同じ空間で一緒に過ごしていくのは自分には無理だな~と思いました。もし知った上でこの共同生活が成り立っているとしたら、この4人に対しても怖さを感じます。人に対する無関心さの存在は自分の中にも認めるけれども、自分の感覚を超えてくるとそれに対して不気味さ、怖さを感じるんだなと改めて思いました。

    0
    投稿日: 2017.04.27
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    ■悪人→パレード【吉田修一2冊目】 吉田修一の本には吉田修一の本の読み方がある。 (もちろん他の作家も読み方がある。) なんというか、「え?」って終わる本で、解説読んだりネットの感想見て「ああ」ってなって。 その「ああ」が、余韻が変な感じで残って、気付いたら本屋さんで「吉田修一」を探しちゃう、そんな作家さんだなと思いました。

    1
    投稿日: 2017.03.21
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    うわぁ、これは初めての感じ。 ほのぼのと楽しく読んでいて、このままほのぼの終わるのだろうと予測していたら、まさかの展開。 この作品に評価をつけるのが凄く難しい。 でも私は皆さんの評価でこの作品を購入した。 文章もリズムもとても好き。 まさかの展開もびっくり。 私はアリだと思う。 でもこの作品を誰かに貸すかは、、、 ちょっと考えるかもしれない。。。 うん、そんな作品。

    10
    投稿日: 2017.03.21
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    青春群像小説って見方もありそうだけど、傷害事件の謎解きって観点もあるから、まあミステリでしょうか。奇妙な共同生活を送っている若者たちに起こる、ちょっと非日常的な物語。恋愛模様や家庭事情も絡んできて、物語には結構幅が持たされている。実写版もちょっと見てみたいかも。

    0
    投稿日: 2017.03.15
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    p.113 だからこそ、今、一番されたくないのは、『で、どうしたいわけ?』という質問で、もしもされたら、私は死んだふりでもするしかない。 マンションという箱庭で一緒に暮らす4人。 それぞれに人生背景があってそれぞれ考えていて、周囲と親しくしているようで本当は無関心。将来を見据えないで「共同生活」するくらいの上辺だけの人付き合いなら、深入りしなくても仲良くやれてしまうし、他人に見せる側面は案外少ないのかもしれないな、と思いました。それなのに周りは知っているようで知らなくて、知らないようで知っている。 「パレード」の割に、どこかに向かってる感は少ないなと思いました。 それぞれのキャラの書き分けと会話が良くてサクサク読めました。面白い。

    0
    投稿日: 2017.01.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    5人の若者が住む2LDKの家が舞台。 シェアハウスでの生活の有り様が、5人それぞれの視点から描かれている。 一見、何も問題がないお洒落で愉快な生活。 でも、実は… このお話、「直輝」と「それ以外」で分けて考えるととても興味深い。 例えば。 ・直輝だけが最初からこの家の住人。直輝がいなければ、5人の生活は成り立たない。 ・直輝以外は、5人の生活を気に入っていて、維持したいと思っている。 それゆえに、「この家に合わせた自分」を少なからず意識し、演じている。サトルはその象徴だが、他の3人も気楽な大学生、彼氏依存、自由奔放な呑兵衛に意図的になり、深刻な面を見せないようにしている。 ・直輝だけは、「頼りになる兄貴役」を「他者によって」やらされている。 (本当は自分の狂っている部分に気付いてほしかったのかもしれない。) ・5章では、直輝の本性をみんなが「知っている」とされるが、4人にとって直輝の犯罪行為は、ただ自分たちの心地よい空間を脅かす面倒くさい、迷惑な行為でしかない。 サトルにしかり、直輝を警察につき出さない理由が、「直輝を守るため」だったならそこまでぞっとしないだろう。 直輝だけは、5人の「パレード」の維持に必要な、決して離脱を許されない存在なのである。

    16
    投稿日: 2016.12.29
  • 共感できなかった・・・・

    登場人物たちの視点で物語が進んでいきます。それぞれの心象が描かれ、それぞれの日々が絡み合っていきます。 が、まったく生々しさを感じません。なんだかオシャレな、薄い感情しか見えず、また狂気を目にしてもあっさり受け入れたり、様々なところで現実的でない(若しくは私には受け入れがたい)決定を各登場人物がなしていきます。文章が非常に読みやすいため、一気に読み切りました。 サスペンスと言うより、文学と言う感想です。私はサスペンス脳で読み始めたのでがっくりだったのかもしれませんね。

    0
    投稿日: 2016.12.08
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    読む前にオススメされていたとおり、終盤で驚きの展開があって「!?」ってなりはしたんだけど、緻密に練られた伏線…というよりは、最後に驚きの設定を聞かされる…的なイメージが強かった。 いろいろと伏線は張ってあったんだと思うので読み返してみたらいいのかもしれないけど、読み返すぐらいなら別の本を読もうかな〜ぐらいの読了テンションです。

    0
    投稿日: 2016.11.07
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    20161024 良介、琴美の章までは冗漫に感じて無理やり読み進め、未来、サトルの章から漂い出した歪みにようやくはまりそうになりながら、最後の直輝でガツンとやられた。 5人の人間が同じ部屋に暮らすには、お互い他人から求められる人間像を演じ、深入りしない関係性が一番楽しくて消耗しないんだろう。推理小説ではないので、伏線と言えるほどはっきりしたものではなかったにせよ、最後まで読んではじめて、あのときのあれってそういうことだったのかも、と思わせる表現がちらほら思い当たる。もう一度読み返してみる価値はある。 ただ、何が彼をあんな凶行に駆り立てていたのかは分からずじまい。その点は「怒り」と共通している。他人から求められる人間像を演じることに辟易して爆発したのか、と最初は考えたが、そんな心理描写も特になかったので、もやもや。

    0
    投稿日: 2016.10.25
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    最初は所々クスッと笑っていたけれど、 読了してゾッとする。 だけど得体の知れない恐ろしさじゃなくて 身近な、親近感のある恐ろしさ。 付かず離れず、誰もが「他人と同居している私」の仮面を被っている。 だからこそ、うまくやれている。 複雑で簡素な関係。淡白のようでそうでない登場人物。 救われない過去を見つめ、報われない自分に溺れ、彼らは自分を、自分らの今が壊れないように大切にしているように見えた。 一つの些細なきっかけが全てを壊す。 それを分かっているから、きっかけを壊す。なかったことにする。 彼らが大切なのは今の自分なのだと思った。同居している人の人生や、過去や未来の自分ではない。 そんな気持ちが少しでも分かってしまうし、分かってしまうからこそ登場人物1人1人、嫌いになれない。 パレード、役者が列をなし息を合わせて歌って踊る。列を乱してはならない、息を合わせなければならない、崩してはいけない………。

    0
    投稿日: 2016.09.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おもしろかった。 が、未来の闇があまり理解できなかった。 最後につれて、、、あ、っと思いなんだか複雑な気持ちになった。

    0
    投稿日: 2016.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『パレード』は、設定としてありえなそうだけれど、現代のなかであってもおかしくはないようなそんな感じ。 まともに見える人もみんな病んでるな~という感想です。

    0
    投稿日: 2016.09.20
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    映画は観たことがあったけど、今回小説を読むのは初めて。あぁ、映画を観る前に小説を読めばよかったー!と激しく後悔。結末知らずに読んでたらもっと面白かったんやろうなぁ。ストーリーは、5人の若者の共同生活の中で、それぞれの視点から展開されていく。読後は、非現実的なようで、すごく現実的な話やなぁと思いました。上辺だけの関係は嫌で、でも深入りすると面倒くさいことになって、楽しいことだけ共有できればいい、陽の部分だけ一緒にいれればいい、まさにチャットみたいな関係ってすごく楽。壁を壊してまで深い仲になりたい人ってそうそう現れないし。その現実に侘しさを感じることもあるけど…。人間関係って難しいの一言。

    0
    投稿日: 2016.08.31
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    普通の群像劇かと思いきや、そういえば回収されてない伏線が。 言い回しが秀逸。クスッと笑わされる名ゼリフが多数。

    0
    投稿日: 2016.08.18
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    こわい。たぶん読む人によって何がこわいのかは違ってくるのかもしれない小説。そのこともこわい。 このこわさは日常にある。わたしはどっちの気持ちも知っている。毎日毎日わたしは何の疑いもなく生きている。「ほんとはこわいんだよ」ともうひとりの自分。普段自分が見ないようにしているものに気づく。こわいです。

    0
    投稿日: 2016.08.01
  • イマドキの若者

    いつの間にか寄せ集まってマンションの一室で暮らしている男3人、女2人。 いつの間にか自分にとって居心地のいい場所になっている。 でも、上っ面なんだよな。 本当の自分がどんな人間なのかわからなくなって、一緒にいるために都合のよい自分になっている。 50代のオバサンの私が若者の頃は、もっと濃厚な仲間関係があったような気がするのだけれど…。 イマドキの若者の関係って、こんな感じなの? 全然共感できない。

    2
    投稿日: 2016.07.06
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    ほのぼのとした青春小説だなぁ。 この空気感っていいなあとのんびりとした気持ちでよんでいたら 最終章で度肝を抜かれた。。。 このあとどうなったのかとか、みんなは本当に知っていたのかとか 気になるところがいっぱい。 読後感が妙に後味悪い。。

    0
    投稿日: 2016.07.04
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    案外すぐ読み終わった。これといった大きい事件や謎解きは出てこないが、背筋がゾッとする感じが最後に襲ってくる。ただ、2回以上読まなければ楽しめないかな?と思った。

    0
    投稿日: 2016.06.17
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    ほのぼのしてる系と思って読んでたら 最後の章で恐ろしいことを淡々と書き綴られてて 思わず目を疑った。 でもってあまりにも自然なままで小説が終わっちゃうから、 今後どうなっていくのか、気になりすぎた。 5人の今後がどうなっていくのか、続編書いてほしいなぁ。

    0
    投稿日: 2016.06.03
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    この本を買って読む前に、映画を見てしまったので、オチはわかっていた。だが、面白かった。 最初は、青春もの?と思うが、だんだんと不穏な空気になっていく。映画のキャストは、良介と琴美以外はあっていたように思うが、映画が先だったので、それもまた良しかな?と思えた。 自分が誰かに頼られている時本人はそれに気づかない、というのはあるかもしれないと思った。 やはり、吉田修一作品は好きだなぁ。

    0
    投稿日: 2016.05.24
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    不条理というかやるせなさというか、何か混沌とした、でも実は身近なことかもしれない怖さを突きつけられる。細かな日常会話や丁寧に描かれるキャラクターから、何気ない若者たちの物語という印象で読み進めていたけれど、「上辺だけのちょうどいい関係」が恐怖感を煽る。

    0
    投稿日: 2016.05.04
  • 再読はないな…

    うーん…。 この作品のレビューは難しいなぁ。 特筆すべきことが何もないのです。山本周五郎賞受賞?各紙誌から絶賛?? みんなに見えるものが、私には見えない。 もしかして私はものすごくボンクラなのかもしれません。 私は作中の5人が生きている感じが全くしませんでした。 みんなのっぺらぼうで、最後まで作品の中で体温を持ちませんでした。 何故なら、彼らが何を考えているのか全然読み取れないからです。木偶と同じです。 この小説で唯一印象に残ったのは旧甲州街道を真上から見下ろした景色のみ。 最終章では予想だにしない事件がいきなり始まり、中途半端なままエンディングを迎えます。 そんな兆候がそれまで全くなかったのに、気持ち悪いです。 多分二度と読み返すことはないと思います。

    5
    投稿日: 2016.04.20
  • 虚構

    共同生活する 5人の若者 の日常を描く群像劇として進んでいく。 5人それぞれのエピソード、日常描写がリアルで面白い。 しかし、「ふーん そうなんだ」という感じの域は出ない。 「サトル」の章で、がらっと雰囲気が変わる。 伏線が無く唐突に起きる最終章の意外な結末は、全体のバランスを崩し違和感だけが残った。

    0
    投稿日: 2016.04.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    物語の終盤、唐突にやってくる衝撃の事実と心の内側からゾクッとくるようなラストには鳥肌必至。 大学生の時分に映画版を観て、やはりラストで鳥肌が立ったことを思い出した。 前半、一風変わった青春小説なのかと思いきや、途中から少しずつ彼らの”世界”の闇がちらつき始め、最後の最後でもはやホラーと言ってもいい域まで色を変える、そんな目まぐるしい作品。 解説の川上弘美さん然り、自分もお気楽大学生 良介が大好きだ。吉田修一さんはこういう無害で憎めない、なんか皆に心の隅で愛される男を描くのが上手いなあとしみじみ思った。横道世之介しかり。

    0
    投稿日: 2016.04.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    山本周五郎賞受賞作品! 主に大衆文学・時代小説の分野で昭和期に活躍した山本周五郎にちなみ、 すぐれた物語性を有する小説・文芸書に贈られる文学賞である。 主催は新潮文芸振興会、 後援は新潮社。 長年にわたり新潮社が開催した日本文学大賞の後継イベントとして、 純文学を主とする三島由紀夫賞とともに1988年に創設された。 と、 あるならばこれは「純文学」でいいのでしょうか? なんとなく、 吉田修一さんの作品を読み進めてて、 このパレードを手に取り、 読んでて、 何小説なんでしょう? ジャンルは? と、 思いながら読んでましたが、 解説を書いてる川上弘美さんと同じく、 第五章ですよね。 怖いというか、 本当にびっくりしましたよ。 なかなかに、 衝撃的な小説となりました。 第一章の、 「杉本良介」の涙にびっくりし、 第二章の、 「大垣内琴美」のざっくばらんさに驚きながら、 第三章の、 「相馬未来」のそれてる部分に違和感を感じつつ、 第四章の、 「小窪サトル」の裏表さに人間てそういうところあるよね、 と、 思いつつ、 第五章の「井原直輝」の真実にびっくりしたよ。 第三章の最後の方の、 あなたがこの世界から抜け出しても、 そこは一回り大きな、 やはりこの世界でしかありません。 あなたと世界との闘いでは、 完全に世界の方が優勢ですって怖いよね。 川上弘美さんと同じく、 また、 読みますこの本。 つか、 この感想を書き終わったらすぐにでも読み始めますよ。 なんだろうね、 この形容しがたい怖さって、 普通って普通に怖いよねとか言っても意味が分からないもん。 つか、 第三章で占い師が言った言葉はどこまで見据えた言葉なんでしょう? 少なくとも、 ある意味では当たってるのは確かなんですが、 どこまで? 真実まで辿り着いてるのでしょうか? 同じ占い師をして気になるわぁ。。。 つかね、 たまにいますよ、本当に嘘ついてくる人。 分かるときは分かります。 あえて、 言わないときと、言うときもありますけど、 本当に、 なんで占い師にまで嘘つきにくるんでしょうね? 意味が分かりませんわ。 あからさまに、 目の前にいる人が魚座なのに、 どう考えてもホロスコープが天秤座だったりするのは簡単にわかる。 うちの場合、 タロットだからなかなかわからない時もありますが、 違和感が教えてくれるんですよね。 で、 杉本良介を占って井原直輝の真実にたどり着けるか? たぶん、 辿り着いても言わないね。 占いの基本は、 過不足なく伝えることなんで過剰になってしまうので伝えません。

    1
    投稿日: 2016.03.22
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    人は他者からのイメージや求められている自分を演じているものなのかもしれない 無意識のうちに 同じ事を「ゆれる」でも感じた そうであるべき自分を お気楽で自由な良介を 破天荒な琴ちゃんを 自由奔放な未来を 頼れる直樹を そして、他者からの自分、それを意識して作り上げているサトル 本当の自分は受け入れてもらえないこわさ 受け入れてもらえないのではなく、それをないものとして存在すらしていない こわさ

    3
    投稿日: 2016.02.29
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    直輝に、共感することが多くて、自分に一番似ていることに、ゾッとした。 誰に似ていてもゾッとするけど。 タイトル、なんでパレードなんだろう? もう一回読みたいと思う作品

    0
    投稿日: 2016.02.22
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    直輝のところ。「邪険にできるほど近くもなく、かといって、その場だけ親身なふりをして済ませられるほど遠くもない。」って、一見逆じゃない?って思うけど、でもすごく分かる。こんな文章書けるなんてすごいと思った。

    0
    投稿日: 2016.02.13
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    シェアハウスに住む若者5人を中心に進んでいく話です。ほのぼのとした生活がゆるやかに進んでいくかと思ったら、少しずつ影の部分が見え始め、最後には重たいものが待っています。読み返してみると、最後の事件を予兆させる発言もあるように見えました。本を読んだ後に映画版も見てみたのですが、映像があるためか映画の方を見て初めて理解できた部分もありました。 /Podcast番組でもこの本を取り上げているので聞いてみて下さい。 ⇒http://shinmaga.com/2016/02/08/post-230/

    0
    投稿日: 2016.02.09
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    読んでいるとき、箱庭のような世界観が印象的だった。 後になって考えてみると、物語の視点がルームシェアを行う5人それぞれに移り変わる構成は必然だと感じた。 一人の視点で初めから終わりまで見てしまえば、矛盾が生じてしまうから。 敢えて、表面的に見える部分だけが見えるように視点を移動する手法は、物語を成り立たせるために必要で、このさり気なさがこの作者の力量だろうと感じた。

    1
    投稿日: 2016.02.05
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    これもお勧めで読んだ。 1人1人の設定が深くて面白かった。最後がこわすぎる急展開でびっくり。衝撃を抱えたまま、静かに終わる感じに、ちょっとついていけてない感じが残った。。でももう一度読みたくなる本かも。

    0
    投稿日: 2016.01.01
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    とても読みやすくてスラスラ読める こういう日常的だけど少し刺激があるお話好きです 最後の章で面白いことになると思ったのに、期待はずれ

    0
    投稿日: 2015.12.18
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    装丁が映画のだったけど。 思い切りできる自由奔放さ、 まっすぐさに対する妬み だったりが湧いてきたり、 わけわらんよ、って思ったり そんなソバなのに そんなに無関心でいられんよ、 でもその距離感わかるよって、 いろいろナイマゼニ想いが ポッポッって湧き出て そんなのが面白くて いまの人たちってカンジ… これってイマってカンジなのかなーって。 直樹のとこで 急に描写が駆けてるカンジになって 空気が一変してビックリしたけど 読み終えた後で想うに 駆け足だっただけで 何も変わってない気もしなくもない。

    0
    投稿日: 2015.12.13
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    人生の夏休みだった大学生活を何故か思い出した。 何処にでもある、何処にでもいるような若者達の物語。大きな起承転結はないものの、淡々と語られる登場人物それぞれの語り口が小気味良い。 何となく仄暗い一冊ではあるが、悪くはない。

    0
    投稿日: 2015.11.16
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    すぐに入り込める。いつでも抜け出せる。 そんな希薄な関係を続ける若者たちの共同生活。 入ってしまえば居心地は良いけれど、遠目からみるとなんか奇妙な世界。 所詮、人は孤独なんだなと思ってしまう。

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    投稿日: 2015.11.02
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    刹那的で退廃的な都会の「若者」の空虚な日常。私は人には理解されない、私は孤独だと悦に入る気分。それで?といいたい表層心理に思えてしまう。

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    投稿日: 2015.10.20
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    怖い。優しいのか無関心なのか計算なのか、全くわからないところが本当に怖い。なのに魅力的に見える同居生活。それが余計に怖い。

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    投稿日: 2015.10.10
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    ★4つつけたけど、★3.5という感じでした。 作品自体はとても読みやすいものでした。ただ、登場人物に対して親近感を持つかというと、疑問あり。 最終的におぉ~そういうことかという仕掛けもありましたが、でも全体的に今の若者・・・いや若者以外の世代でもありえることを、より大げさな結末にしてある気がしただけの現代人をあらわした作品だなーと思いました。 実際、自分の生活の中でも、「この人ってちょっと・・・?」ということはあるけど、あえてその先は踏み込まない。それは職場でも同じ。 以前共同生活をしていたときも、会話は繰り返し、それなりに仲良く暮らしていたけど本心の部分に踏み込んでまでの仲良さではなかったことを思い出しました。

    0
    投稿日: 2015.09.19
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    山本周五郎賞作品。多くを語らない、全てを明かしていないところに不気味さを感じた。ルームシェアものを読むと決まってルームシェアしたくなる。

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    投稿日: 2015.09.15
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    様々な理由で同棲生活をするようになった5人のそれぞれの目線で描かれる。 趣味も生活も性格も違う男女5人の生活は奇妙であり、端から見ても普通ではない。 でも、本人たちは至ってマイペースである。 でも、それが本来の姿なのか…? 2015.9.13

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    投稿日: 2015.09.13
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    初めて吉田修一を読みました。軽妙さと薄気味悪さと恐怖がサラサラ流れているような作品。登場人物の視点、思考、語り口が意外性もあり、最後は驚きだった。映画化もされてたようで、これは観てみたい。

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    投稿日: 2015.06.29
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    2016.7.4 購入 再読。 山本周五郎賞受賞作。 面白かった!! 2LDKのマンションにルームシェアをかる男女の話。 それぞれの視点から語られる。 語り口、そこはかとないユーモアなど全体の雰囲気がとても好み。 2014.11.4 吉田修一さん初読み。 微妙。ラストは驚かされたが、すっきりしないような・・・。 ルームシェアをしている男女4人+居候1人+元々の住民1人、「お友達ごっこ」のような、善人だけでチャットをやっているような、互いの深部には入り込まない関係。 それでいて人恋しさからは解放される居心地のよい場所。 2002年刊行、12年前の話とはいえ、男部屋・女部屋、住民たちの関係などテレビの「テラスハウス」のようだった。 (図書館)

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    投稿日: 2015.06.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    解説でやたらこわいと書かれていますが、特にそこまでこわいという感想はなかったです。 たしかに直樹の正体は衝撃でしたが、共同生活していようが、人間なんてそういうものではと思ってしまいます。 所詮は付き合いの短い他人なので、そこまで深入りしないのでは。 そう考えると正体を知っていることを本人に伝えながら、何もしないサトルが一番怖いのでは。。。

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    投稿日: 2015.06.14
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    他人だけど共同。 そんな距離感だがら ラストの終着点がその判断なのか? 会社に色があるように 結局似たもの同士が自然と集まるのかもしれない。

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    投稿日: 2015.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    吉田修一氏の本はあまり読んでいないがいずれも語り手の視点が変わる手法が取らているイメージがある。同じ物事でも人が違うと捉え方が違うという人間生活でありふれた現象を小説でもうまく用いられている。本書でも同じ部屋でルームシェアをする5人の登場人物がそれぞれの目線で語り物語が進む。そして読んでいて何とも不思議な感覚に陥る。それはなぜかわからないが語る人物が変われば見方も捉え方も変わる。それをごく自然に進めてしまうところなのかもしれない

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    投稿日: 2015.06.01