【感想】人類資金VII

福井晴敏 / 講談社文庫
(36件のレビュー)

総合評価:

平均 4.2
14
16
2
1
1
  • 長い間待たされましたが…。

    これから1巻から読まれる方は、ちょっと大変ですね。でも(途中でもいろいろありますが)面白いコンゲームが待っていますので楽しみに読み進めてください。よくもまあこれだけの身体能力と頭脳を持った人間たちを多層的に描けるものだと感心しきりです。それに文章もうまい!福井風文章が日常の会話の中でも移ってしまいそうです。電子版で読みましたが、本屋で7巻の厚さを見てびっくりこんな厚さだったんだ…。電子版万歳!2015年現在の国際・社会情勢を頭の片隅に置きながら、今読む本として非常に興味深かったです。続きを読む

    投稿日:2015.08.10

  • 待った甲斐がありました

    人類資金6から一年以上、やっと最終巻7を読む事ができました。
    ここまで何度も危機を知恵と行動力で切り抜けてきた真舟。
    この作品でも次々と危機に陥りますが、
    そこで忘れかけていた人物が登場してきます。
    多くの人を巻き込んでついに目的を達する事に成功する真舟達。
    この最終巻ではその後の真舟や石優樹、高遠美由紀と笹倉暢人との関係
    も描かれています。
    真舟達の最終の目標がなんなのか、人類資金は一体どうなるのか。
    ”人類資金1〜7”を通して一番引き込まれる作品になっています。
    普段こういった連作物の作品はどこかで読む事をやめてしまいそうで
    あまり読む事がないのですが、1年以上待った甲斐がありました。
    読み始めると次々に展開していき一気に最後まで読み進みたくなる
    作品です。
    続きを読む

    投稿日:2015.07.27

  • 凄い!よく人類構想を描き切ったと思う。

    非常に作者の思いが込められている巻だと感じます。まず作者自身が、人類が直面している限界を認識している。しかもどのようにして風穴を空けて未来に進んでいくべきか、という回答を具体的に示しているのが凄い。この人、政治家になっても一流じゃないだろうか。いや、壮大な騙しのトリックの描き方を見ると詐欺師になっても伝説になったかも。終章で登場人物のその後をちゃんと描いてくれてるのも嬉しい。全7巻、約1カ月で読み終えましたが、充足感のある傑作です。続きを読む

    投稿日:2015.09.25

  • 待ってた甲斐がありました

    いったいいつになったら発行されるのか…
    待ちに待った待望の最終巻です。
    読んで納得さすが!の展開です。
    ルールとは人の心とは善意に基づく資本主義とは、まさに「今」に問題を提起している。そう感じます。
    今までの登場人物が余すことなく生き生きと活躍するのも嬉しいです。
    文章や話の展開は作者ならではの緻密に計算されておりいつまでも読み続けたくなり、電車乗り過ごすとこでした。
    おすすめです。合本出るなら一気読みおすすめです。私は最初からよみなおします。
    続きを読む

    投稿日:2015.08.14

  • 福井晴敏によるM資金にまつわる長編第7弾にして最終巻!

    囚われの身となった暢人を助けるため、真舟と美由紀、石が行動を起こす。その端緒がディスカバリーオイルというボロ株を使ってカペラの注目を高めることだった。
    まさしく、最終巻にふさわしく、これまで登場してきた主要な登場人物がそれぞれに果たすべき役割を果たしていく。その結末はややもすれば希望を持てなくなりそうな世の中に差す一筋の光明のような印象を与える。
    個人的には終章は蛇足のような気がするが、未来へ希望を持たせるという意味で作者の気持ちを表しているのかもしれない。
    亡国のイージスや終戦のローレライのような冒険活劇ではないが、手に汗握る展開も散りばめられた本作は福井晴敏の新たな代表作と言える。
    続きを読む

    投稿日:2015.08.21

  • もしかすると

    本書を読んで感じたことの多くは既に他の方々がレビューされているので少しだけ。
    物語が目指す人類資金の目的、使い途は、もしかすると現在現実の世界で私達人類が抱えている問題(経済、紛争、テロ、地球環境、貧困)を包括的に解決(とまではいかなくとも緩和)するためのひとつのヒントになるのではと思いました。その位本書は壮大なスケールで描かれています。長編ですが腰を落ち着けて読んでみては如何かと。続きを読む

    投稿日:2015.12.29

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ブクログレビュー

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  • mayasmr

    mayasmr

    長かった物語もようやく完結。偽善的とか理想論とか色々意見もあろうが、個人的に思っていることと方向性が近いので、違和感なく読めたし、この巻自体は結構良かった。SDGsも本来こういう話なんだよね。

    投稿日:2023.02.21

  • panichag

    panichag

    このレビューはネタバレを含みます

    他でもチョコチョコ書いたけど、全体的に長い。冗長。
    回想とか心理描写とかモノローグとかがそれぞれ長くて多い。
    薄めの文庫本6冊を経ての分厚い7冊目、しかも6冊目までのあらすじ入り。時間のない方は最終巻だけ手に取ればよろしいかと。。。

    本筋の話に戻すと、拝金的な資本主義へのアンチテーゼとしての資本共生主義だとか、その辺の話は、まぁ頷けるところもあり。ありがちだけど。
    詐欺師が出てきて、防衛省、闇の秘密結社的組織、ロシアンマフィア、世界を牛耳るユダヤ系財閥、ジャパニーズヤクザなどなど、登場人物もオンパレード過ぎではなかろうか。涙。

    福井晴敏に期待してたのはこういうんじゃない。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2020.09.11

  • yajjj

    yajjj

    1-6巻計1,300頁超が半年間で刊行、その後一年半を空け約700頁の最終巻。堂々の完結。ひと月内でまとめて読んでよかった。

    投稿日:2018.10.09

  • sakaguchi6

    sakaguchi6

    資本主義の次を考えさせられた。共感する所が多い。共産主義が失敗した中、次は資本共生主義。資本共有主義でも良いかも。スマートフォンがこの物語を実践しているように感じる。無電農村に電化と共に今導入されているのはスマホ。東電の友人がブロックチェーンを使って搾取の無い仕組みをアジアの貧国で作っている。私も、日本食をキーワードにアセアン全域をカバーした搾取のないクローズドネットワークの構築をしようと思う。続きを読む

    投稿日:2018.06.09

  • saga-ref

    saga-ref

    最終巻は約700ページの長編。ローゼンバーグの刺客・ハロルド一派との攻防、セキの国連総会でのスピーチ。人類資金に関するディスクロージャーが主題。真舟も、美由紀や暢人が無事に切り抜ける大団円と言えよう。反社会的勢力を利用してローゼンバーグ財団に挑む描写は違和感あり。最後に2020年の東京オリンピック後の世界"資本共生主義"が浸透しつつある世界を描きながら、ヤクザ酒田組長がM資金をネタに起業している描写に心がざわつく。続きを読む

    投稿日:2018.05.29

  • muasaru

    muasaru

    M資金を巡る壮大なストーリーが見事に終結する最終巻。絶対絶命だと思わされた前巻から見事に大逆転を図っていく展開がとてもワクワクさせられたし面白かった。真船がとてもかっこよく、爽快感もたっぷり。久しぶりに面白い長編を読んだ。続きを読む

    投稿日:2018.02.22

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