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万城目学 / 文春文庫 (981件のレビュー)
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総合評価:
ゆきおんな
3
壮大な物語です。
静かに静かに進んでいくお話の中に小さな隠れた奇跡がたくさんちりばめられていて、コメディっぽいところもあるけれど、とても重たい心の葛藤も盛り込まれています。 大阪城見物に行ったら、邪魔にならないよう、…夜は出歩かないようにしなきゃなんて思ったりしました。 フィクションですけど、浪漫があってじわーっと心にしみて胸が熱くなる素敵なお話でした。続きを読む
投稿日:2014.07.08
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rams
現実に大阪人が何か隠しているんじゃないかと勘繰りたくなりました
法螺は大きければ大きいほど面白いのですが 大法螺をキッチリとまとめあげ スペクタクルに仕上げてしまうのが万城目ワールドの真骨頂 また大阪という舞台設定が絶妙で 現実に大阪人が何か隠しているんじゃない…かと思えるほどでした これを読んだら「とっぴんぱらりの風太郎」がもっと楽しくなりますし 逆に「とっぴんぱらりの風太郎」を読んでからも面白いかも知れません続きを読む
らくだ
2
女はなんでもお見通し!!
とっぴんぱらり…を読んであったので、あの赤ちゃんの末裔が茶子ちゃんなのね、と思って読みました。 万城目さんの作品はいつもそう感じるのですが、基本的に前置きが長く、ちょっと退屈、そののち途中で急に夢中に…なる、というパターンなのですが、今回も、ひょうたんあたりから夢中になって読みました。 男の人にとって父親の最期の言葉ってそんなに大事なのかなぁ、私も父は他界してるけど、あんな嘘みたいな話信じるかなぁ???と思いました。 母に言われたのなら、信じるのかな? でも、結局、女はすべてお見通し、なんですね、男性の作家さんがそういうオチにするところが、面白かったです。続きを読む
投稿日:2014.07.11
tommuger
万城目ファンはとにかく読むべき。
会計監査院の凄腕調査官が大阪のとある団体の実地検査をしようとするところから始まる「大阪国」なる秘密の組織との対決を描いた物語。 とにかく他の万城目作品と同様登場人物が皆ユニークだ。会計監査院の三人は…誰を取っても物語の主人公になれるほどの強い個性と魅力を持つ。 ストーリーも興味深く、謎や秘密が解き明かされていくのがわくわくする感じが味わえる。またなかなかボリュームもあっていい感じの読み応えを得られた。その分読了後に寂しさを味わってしまったが、それは名著の最低条件だろう。続きを読む
投稿日:2016.10.15
coffee.break
1
映画の印象が強いですが・・・。
同名映画化されていますので、興味があって原作本を読了しました。実はずっと前に読了していますが、その時レビュー・ボタンが非表示になっていて書き込めなかったのです。当事者間の利害が一致しなかったのか、そ…れとも管理者の怠慢なのか。 さて本作ですが、作者は子供の頃現在の大阪城の近くに住んでいたことから、こういう発想、構成を思い付いたのだと思いますが、大阪はそういう発想が出て来る条件が沢山揃っている街、都市なんだなぁと思いました。 「大阪国総理大臣、真田幸一」には面食らいますが、普段はお好み焼屋「太閤」のおっちゃんというところが大阪らしいし、息子の大輔が「女の子になりたいんや」と真剣に願っているところも変な設定ですがあまり違和感がないです。真田、蜂須賀、浅野、長宗我部など、豊臣家の家臣たちの名前を適度に散りばめてあるのも良いですし、橋場茶子という名前も上手く考えています。大阪の街が手に取るように分かる描写も良いです。 一方で政府機関独立組織の会計検査院第六局の副長松平元を筆頭に3人の調査官がOJOという組織を調査することになった理由がネタバレになっていて、実は何もかも初めから仕組まれた調査だったとは。お金に纏わるネタも商都大阪ならではのお話です。 本作は映画の印象が強くて読み続けていくと、その時の情景が頭の中に今でもぱぁーっと浮かんできます。赤く燃えるような大阪城、35年前の出来事、男の子なら誰でも一度は通る大阪城地下の議事堂。ミステリアスな雰囲気が良く描写されてました。本髄は大阪府庁玄関前のフロアでの討論。ここは映画の方が一枚上手のようで、ほろりと来ます。続きを読む
投稿日:2016.01.11
レン
良かった
会計検査院の調査官3人のキャラクターは非常よく出来てるとは思った。序盤、この3名が監査の仕事をするシーンが丁寧に描かれていて面白い!!
投稿日:2015.04.13
"powered by"
あゆた
もちろん話はおもしろいし、こんなワールドを書けるなんてすごいなあと思うのだけど、最後の方はひっぱってひっぱって、、の割に解決の仕方がいまいち印象に残らない感じでした。 歴史好きだったらいろんな言葉がも…っと頭に入ってくるのかなー。続きを読む
投稿日:2024.04.03
あんな
まず設定が面白い!これが現実だったら…と考えるだけで数時間は楽しめる。飽きずに最後まで一気に読み切った!結末も良かった。読後が良い。
投稿日:2024.03.28
へぶたん
一言で言えば、奇想天外。 序盤はその状況把握に時間がかかる。 いやーぶっ飛んでます。でもそれでいいんです。 作中、大阪の地名はそのままなので、全部本当の話に思えてきて「大阪国って本当にあったのか?」…とググる始末...。おいおい(*´-`) 作者の大きな大阪への愛、感じましたよ。 大阪人への愛も。親子愛も。これからの時代の変化に対する考え方も。 万城目さんの後書きエッセイも、とても面白かったです。 「鹿男...」に出てくる南場先生もちらっと出てきて、嬉しくなりました。熱い男ですからね。やっぱりここで登場しないとね。続きを読む
投稿日:2024.03.12
URIKO
このレビューはネタバレを含みます
再読です。この本は、万城目学さんの作品が割と好きで、結構色々と読んできた中でも、私が好きな本で、一度読んだ後、いつか再読しようと、本棚に収めることにした数少ない本のひとつなのです。(本棚行きの本が少ないのはスペースの問題です。)その「いつか再読しよう」がやっと来たのです!近くの図書館が少し長めに休館したためなのですが、たまには本棚から物色するというのも楽しいものですね。それで、前回いつ読んだのか調べてみてビックリです。私は読書記録を2011年1月後半からつけていたようなのですが、記録にない!つまり、もう10年以上も前に、おそらくこの本が発行された2009年にすぐに読んで、気に入って、「いつか再読しよう」と10年以上も思い続けていたということです。いや~、10年って結構長いです。頭の片隅で思い続けていることは叶うもんですね(そんな大したことじゃない)。 再読の感想。やっぱり面白い。 奇想天外な万城目ワールド。そして荒唐無稽。いいじゃないですか、万城目ワールドだもの。小説だもの。そして何より面白いんだもの。 5月31日木曜日午後4時。大阪全停止。(ないやろ~。) 大阪国の約2百万人(しかも男性のみ)が大阪城に集結。(んな、アホな~。) 豊臣家の末裔を守るために脈々と続く父から息子へ語られる伝統。(無理があるやろ~。) 副長とはいえ、会計検査院の調査官である松平に総理からじきじきに電話。(え?そんなこと、普通なん?) と若干冷めた目で読んでしまう自分が悲しかったのですが、それでも楽しかったです。 会計検査院の調査官3名に、茶子、大輔。みんなキャラが濃すぎて面白い。 でも、ふと気づくと、どうやら私、映画も観ていたらしく、記憶の中で映画版の方で上書きされているようで、「あれ、あのシーンないな」と思うことが何度かありました。映画版ではミラクル鳥居が女性になり、綾瀬はるかが配役されている時点で「う~ん・・・」と思ってしまいますが、もはや映画版の記憶もあやふやなので、そこは放っておこう。(堤真一はいいですね。) 関西には避けられてるんじゃないかと思うほど縁のない私ですが、久々に大阪に行きたくなりました。空堀商店街が実在すると知って俄然行きたくなりました。こんなにぶっ飛んだお話なのに、地理的にはかなり現実に即して書かれているというギャップもまた良いです。 全然根拠のないことですが、大阪の人ってパワーと人情がある気がして、そんな気がしてくるとますます、この奇妙奇天烈なお話は大阪城や豊臣家という前提がなかったとしても、大阪を舞台とするほかない、大阪じゃないと成り立たないような気もしました。 そして、「とっぴんぱらりんの風太郎」のラストがここにつながってくると知って、こちらも再読したくなってきました。風太郎も私の本棚に鎮座しております! 私にとっては大変楽しい再読でしたが、ダメな人はダメなタイプの小説かなとも思います。 万城目ワールドに浸れる人がひとりでも増えると個人的には嬉しいです。
投稿日:2024.02.27
Hiromi Kishimoto
映画を観たついでに読み返してやっと読了。 いつ読んでも何となく好きなんよね、これ。 映画は何か不気味に描かれてるけど、もっと大阪っぽいというか、アホらしい真剣さが描かれてるのがすごく好き。
投稿日:2024.02.07
文音こずむ@『はじめての』文芸部1期生
あっという間に読み切ってしまった 人間の想像力で天地がひっくり返るような、こんなにも凄まじい物語は作れてしまうのかと。この感動と興奮と驚きは、あの大阪城を目の当たりにした主人公たちに匹敵するかもしれな…い ぜひ大阪で再読したい。なお今回は徳川園という庭園で読みました、ごめんなさい続きを読む
投稿日:2024.01.26
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