公事宿事件書留帳十七 遠い椿
澤田ふじ子
幻冬舎時代小説文庫
菊様大好き♡
一時期、はまって一気読みした。 久しぶりに菊太郎様にお会いできました。 強くて、優しくて、正義の味方で、お茶目。 ますます惚れる!! これからまたしばらく菊太郎様に溺れます。
0投稿日: 2018.02.03あたしの一生 猫のダルシーの物語
ディー・レディー(著),江國香織(訳)
小学館
猫と人間の深~い愛情
猫目線で見た世界。 プライドが高く、飼い主を「あたしの人間」と呼び、飼われるのではなく逆に人間を調教しているような。 気に入らない子猫を連れてきたときには、完璧に拒絶し、結局飼うのをあきらめさせたり。 それでも「あたしの人間」に対する愛情は大きく、深く。 「あたしの人間」と一緒に過ごせて、この猫は幸せだっただろうし、 「あたしの人間」もそれ以上に幸せをもらったんだろうな。
0投稿日: 2017.11.14仙丹の契り―僕僕先生―(新潮文庫)
仁木英之
新潮文庫
とうとう結ばれちゃった♡
吐蕃の医師ドルマと再会した僕僕一行。 吐蕃の国王が病と聞き、治療に向かう。 実はドルマは同国の王子だったり、旅の途中で妖術を使うオネエキャラが登場したり、どこかのお話で登場した仙人たちが顔を出したり。 このお話での大イベントは、僕僕と王弁がとうとう結ばれること! しっかりとした縁がある二人が結ばれることによって、僕僕も想像していなかった王弁の力が発揮される。 この次のお話は、僕僕と王弁は敵の待つ長安へ向かう完結編へ続くのだけれど、 パワーアップした二人がどんな活躍をするのか、これまた楽しみ。
0投稿日: 2017.11.05帰ってきたヒトラー 上下合本版
ティムール・ヴェルメシュ,森内薫
河出文庫
背筋がゾクゾク
自殺したはずのヒトラーが、現代にタイムスリップするお話。 “ヒトラーのそっくりさん”としてメディアで脚光を浴び、総統としての自説を現代でも広げていくのだが、見る者は“コメディー”として捉えているが、共感する者も出てくる。 秘書の祖母がホロコーストを免れて生き残ったユダヤ人だったことがわかった時のヒトラーと秘書のやり取りでは、読んでいて思わずヒトラー説に引き込まれ、自分でも恐ろしくなった。 現代のヒトラーは、ホロコーストの責任はもちろん自分にあるが、その自分を選んだのはドイツ国民であり、ドイツ国民にも責任があると言う。 怖い、怖い。 ヒトラーが蘇ることはあり得ないけど、ヒトラー的な人が徐々に実権を握っていくことはあり得る。 読み終わったあと、背筋がゾクゾク。
0投稿日: 2017.10.23旬の魚を食べ歩く
斎藤潤
光文社新書
市場へ行こう
食べ歩いてる。食べ歩いてる。 ホントに美味そう。 私の大好きなホタルイカから、利尻のウニ…。 でも、特にそそられたのは、アジとイワシ。 アジのなめろうと、セグロイワシの“ショッカラ” 自分でも作れそうに思えるところが良い。 現地に行くのは無理だから、近所の対面式の市場に行って、 “ショッカラ”は作れなかったけど、イワシのつみれを作って食べたのでした♪
0投稿日: 2017.08.28ハリネズミの願い
トーン・テレヘン,長山さき
新潮社
イライラするのは私だけ?
孤独で自分に自信のないハリネズミが、動物たちを自宅に招待しようと手紙を書く。 でも、その手紙を出す前に、いろいろ考えてしまう。 ゾウが来たら。 クジラが来たら。 カラスが来たら。 一緒に踊ろうと言われても、ハリネズミのはりでケガをしてしまうかもしれない。 話題がないから来てくれても楽しくないんじゃないか。 来てくれた動物たちに、逆に自分が嫌な思いをするんじゃないか。 その手紙は出さずに、タンスにしまいこまれる。 結局は、ありのままの自分でいいのよ、自分に自信を持ちなさいってことなんだけど、 なんだか、イライラしちゃう。 私には合わなかった。
0投稿日: 2017.06.15続 数寄です! 2
山下和美
YOU
完結~? もっと続けて~
山下先生の『数寄です』シリーズの続きがやっと出た! 今回は、数寄屋のお家を飾る掛け軸作成に取り組む様子と、 数寄屋を設計した蔵田さんのその後の活躍と、 『天才柳沢教授の生活』のモデルとなったお父さんの家に関するこだわりについて。 山下先生自身が天然(?)で面白い方のようなので、当然この作品も面白いわけで…。 まだまだ数寄者の道は続くのだろうに、ここで完結となってしまって残念。
0投稿日: 2017.06.03夜と霧 新版
ヴィクトール・E・フランクル,池田香代子
みすず書房
やっぱり名著
以前読んだ『知の教科書 フランクル』から、名著をやっと読む決心ができた。 ナチスの強制収容所でのお話ということから、内容が重くて手にするのをためらっていたけれど、精神科医の視点から見た本著を読むと、“怖い”よりも“興味深い”印象が残る。 極限まで追い込まれる過酷な状況下でも、生き残れる人と死んでいく人の違いは? 心の支えになっていたこととは? フランクルはこれを残すことが心の支えになって、生き残ることができたのだろう。 名著と言われるのがうなづける。
2投稿日: 2017.04.16ライオンはとてつもなく不味い<ヴィジュアル版>
山形豪
集英社新書
やっぱりアフリカが好き
父親の仕事の関係で、少年時代をアフリカで過ごした著者。 写真家となり、アフリカを撮り続けている。 アフリカの素晴らしさ。 アフリカの怖さ。 アフリカの民族問題…等々。 表題の通りにライオンを食したこともあるが、そのことについてはサラッと。 そこここに美しい写真もちりばめられ、 電子書籍版で読んだので、タブレットでキレイな写真も拡大して見ることができて満足!! やっぱりアフリカが好き♡
1投稿日: 2017.04.05家康、江戸を建てる
門井慶喜
祥伝社
歴史好きじゃなくても
秀吉に突然国替えを命じられ、関東の荒れ地に移ることになった家康。 ただ単に城を作るのではなく、天下を取ることを見据えた城下町造りが始まった。 湿地帯を人が住める場所にするために、川の流れを変える。 経済の発展のために、小判を鋳造する。 飲み水を引く。 伊豆から石垣のための巨石を運んでくる。 戦のない時代を象徴する天守を建てる。 それぞれにプロフェッショナルな職人が関わり、260年以上も続く江戸時代の基礎を造っていく。 歴史好きじゃなくても楽しめる1冊。
2投稿日: 2017.02.13