
心臓狩り(1)移植された悪夢
梅原克文
角川ホラー文庫
ある意味、予想外の展開
臓器移植を受けた人が臓器提供者の記憶や嗜好を受け継ぐことがある。 話の真贋は不明ですが、そういう話を聞いたことがあったので一体どんな記憶を引き継ぐのか興味があったのですが、まさか、記憶や嗜好よりも、超常能力の継承がメインの話だったとは・・・ しかも、中途半端なところで終わってしまうし・・・ 読み終えてから調べてみたら、3巻続きのシリーズでした。 続きが気になるので、最後まで読んでみようと思います。
0投稿日: 2013.11.24バチカン奇跡調査官 黒の学院
藤木稟
角川ホラー文庫
薀蓄が心地良い
カトリックについてまったく知識がなかったので、聖書に関する饒舌な薀蓄が知的好奇心を刺激されて大変楽しかった。 奇蹟調査が思わぬ事件に発展して行く内容もスケールが大きく、小説ならではの面白さを存分に味わえる一冊でした。
0投稿日: 2013.11.13ボクら星屑のダンス
佐倉淳一
角川文庫
爽やかな読後感
誘拐事件ではありますが、死者が出るような展開ではないので、読み終えたときに爽やかな読後感を得られました。 天藤真氏の「大誘拐」を読んだことがある人なら、この感覚を分かってもらえることでしょう。 誘拐事件を扱ったミステリとしても及第点の作品。
2投稿日: 2013.10.21塩の街
有川浩
角川文庫
世界を救うのは愛なのか
自己犠牲を肯定する気はありませんが、愛する人のためならその身を投げ出す、という考えには頷けた。 この作品がラノベの小説大賞受賞作というから、ラノベも捨てたもんじゃないね。
3投稿日: 2013.10.18天地明察 上
冲方丁
角川文庫
浪漫を感じる
作り話だと思ってたので、実在した人物の話というのが意外だった。 そして、江戸前期に月蝕日蝕が発生する理屈が解明されていたことに驚かされた。天文学は考えていたよりも昔から、太陽、月、地球の関係を明らかにしていたようです。 そんな時代に、暦を作り直す一大事業に携わることとなった渋川春海。どこか冷めた感じの春海が、意欲を燃やして大和暦作りに励む姿が眩しくて魅力的だった。 何より、数学好きとしては和算の神のような人物である関孝和が物語りに過分に関わっているのが嬉しかった。
1投稿日: 2013.10.01リカ
五十嵐貴久
幻冬舎
続編に期待
妻子ある身で出会い系サイトで遊ぶなど言語道断なので、本間に同情する気にはなれませんが、リカに迫られたのはさぞかし恐ろしかっただろうなとは思います。 しかし、リカの理解し難い思考回路の異常ぶりによる行動が恐ろしかったのに、身体的にも人を超越してしまったことで、人ではなく怪物という印象になってしまったので恐ろしさが半減してしまったのが惜しい。 続編が発表されたようなので、そこでリカの印象が異常な人物に戻ってくれることを期待したい。
0投稿日: 2013.09.30