まさしさんのレビュー
参考にされた数
88
このユーザーのレビュー
-
Another エピソード S
綾辻行人 / 角川書店単行本
さすがは綾辻氏だと唸る出来栄えでした
2
エピソードSというタイトルから、アナザーの主要メンバーを主役にした短編集と思っていたのですが、鳴を探偵役にした長編でした。
災厄に巻き込まれた鳴があの夏に巻き込まれたもう一つの物語を描いているのですが…、
コメディになり得るシチュエーションをアナザー同様、ホラーでありながら本格ミステリという作風に仕上げているのは、さすがは綾辻氏だと唸る出来栄えでした。 続きを読む投稿日:2016.08.17
-
生命はなぜ生まれたのか 地球生物の起源の謎に迫る
高井研 / 幻冬舎新書
生命は海底で生まれたのか?
2
生命を作ったのは自然進化なのか?
神が創り賜ふたのか?
宇宙から飛来したのか?
証拠がみつからないのでいろいろな説がありますが、本書では深海熱水孔周辺で生まれたであろうという説を素人にも分かりやすく…まとめてあります。
何度も生まれては死に絶えた数多の「一発屋生命」の中から、我々人類に繋がる進化を遂げた唯一無二の「オリジン生命」がどこかに居たことは間違いありません。
専門的な単語が出てくるのでどこまで自分の知識として吸収できているか分かりませんが、少なくとも「オリジン生命」の誕生プロセスが解明される日が生きてるうちに訪れるといいな。 と考えられるようになりました。 続きを読む投稿日:2016.08.25
-
へんな星たち 天体物理学が挑んだ10の恒星
鳴沢真也 / ブルーバックス
入門書としてはちょっと難解だった
2
以前何かの本で星の進化について読んだはずなんですが、「聞き覚えがある単語が出てくるな」程度しか記憶に残っておらず、ここに出てくる星の面白さを十分に理解できていないのが悔しい。
興味深い内容だったので、…星の進化について復習してから読み直したいと思います。
でも、藤原定家が見たという超新星爆発の後を現在では星雲として見ることができるという事実には浪漫を感じずにいられません。 続きを読む投稿日:2016.11.20
-
妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず
榎田ユウリ, 中村明日美子 / 角川ホラー文庫
歪んだ世界
2
遺伝子的に違いがある、人とは違う人、妖人。
遺伝子が違うといっても、大半は身体能力の優劣やユニークな嗜好性に差が表れるだけで、遺伝子を調べない限り個人差で片付けられそうな範疇に収まっています。
しかし…、この作品世界の人々は、見た目は変わらず結婚して子を残すこともできるのに、遺伝的に異なるから妖人は人ではない、と区別という名の差別をしています。
この思想は外国人を肌の色で差別する思想と同じ様に思えてとても恐ろしいと思った。
こんなことしてると、いずれ妖人はクーデターを起こすんじゃないでしょうか? 続きを読む投稿日:2017.03.31
-
ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~
三上延 / メディアワークス文庫
本にまつわる謎を楽しませてもらいました
2
シェークスピアのファーストフォリオ。シェークスピアの戯曲を読んだことはありませんが、価値があることは想像に難くありません。最後を締めくくるのに相応しい壮大な題材でした。複雑な事情を抱えた人物が多かった…ですが、そこにも決着がついたし、怪我は完治しておりませんが一応の大団円を迎え一安心。お疲れ様でした。 続きを読む
投稿日:2017.03.31
-
妖怪文化入門
小松和彦 / 角川ソフィア文庫
まるで学術本
1
気軽に妖怪について知ることができると思ったのですが、まるで論文を読んでいるような気になりました。
娯楽として本を楽しんでいるので、もう少しポップな語り口の入門書を探したいと思います。投稿日:2017.03.31