
吉原手引草
松井今朝子
幻冬舎文庫
読後の余韻がとても心地良い
神隠しにあったように消えうせた葛城花魁とはどんな人物だったのか? 関係者の証言から徐々に浮き彫りになる展開にとても引き込まれた。 読み終えても葛城花魁のミステリアスなイメージが消えず読後の余韻がとても心地良い。 兎にも角にも、葛城花魁の執念に脱帽です。
2投稿日: 2015.10.23神さまのいない日曜日
入江君人,茨乃
富士見ファンタジア文庫
アイがどのように成長するのか楽しみ
死という誰もが避けて通れない終焉。必ず訪れるが故にそのときをどう迎えるのが幸せなのかは三者三様の考え方があることでしょう。 しかし、死ぬことがなくなった世界になったら人はどうなるのでしょうか? 心臓が止まっても意識を保ち生前と変わらず動くことができたら、たとえ体が腐敗しても生に固執するでしょうか? それとも死ねないことを嘆き永遠の眠りを願うでしょうか? そんな世界で、死者に永遠の眠りを与えることができる「墓守」の能力を持ったアイ。 村の住民みんなに愛されて育ってきたアイが、この世界で何を思い、何を感じ、どんな答えを出すのか? この先、どのように成長をとげるのかとても気になる。
1投稿日: 2015.10.23闇堕ち騎士がダンジョン始めました!!
東亮太,ユメのオワリ
角川スニーカー文庫
ほのぼのダンジョン経営
RPGのダンジョン。そこには冒険を助けるアイテムやら装備品が隠されていたりする。 では、それを用意しているのは誰なのか? ダンジョンに棲むモンスター視点で描かれるその世界は、会社に勤める社会人そのもの。その視点が面白かった。
0投稿日: 2015.10.22俺の教室にハルヒはいない
新井輝,こじこじ
角川スニーカー文庫
ハルヒはいませんが、ハーレムは作れる主人公でした
ごく普通の人だってハルヒが居なくても超能力者や未来人や宇宙人が居なくても掛け替えのない青春の一ページを送ることができる。 なんて寓話かと思ったら、美少女攻略ゲームの主人公のようにタイプの異なる美女に囲まれる充分普通じゃない主人公が主役でした。 けれど展開はハーレム一辺倒の作品じゃありません。一体どのように人物相関が変わって行くのか、とても気になります。
0投稿日: 2015.10.22ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~
三上延
メディアワークス文庫
そろそろ佳境かな?
本好きというのは、作家によって紡がれた物語が好きなはずなのに、いつの間にか本そのものに価値を見出してしまう。 自分のお気に入りの作品が本棚に並んでいるというのは眺めているだけに気分がいいものなので気持ちは分かりますが、なんだか本末転倒な気がします。 電子書籍を歓迎している身としては、犯罪行為に手を染めてまで初版本や署名入り本を手に入れたいという気持ちは理解できないかな。
1投稿日: 2015.10.22恋愛中毒
山本文緒
角川文庫
何事もほどほどがいい
恋愛小説だと思っていたのに、いつの間にかホラーになっていた。 怖い。 これを女性は共感できると読むのか、同性に嫌われる典型と読むのか、前者だったら嫌だな。
1投稿日: 2015.10.22重力とは何か アインシュタインから超弦理論へ、宇宙の謎に迫る
大栗博司
幻冬舎新書
「超弦理論」「ヒッグス粒子」について、なんとなく分かった気になれる
ヒッグス粒子の本を読んだとき同様、「さっぱり分からない」というのが読み終えた第一印象です。この内容を一読で理解できるほど私の頭はよくありません。 けど、すっごく面白かった。 特に「超弦理論」「ヒッグス粒子」について、なんとなく分かった気になれたのは大きな収穫でした。 そして、先日お亡くなりになった南部陽一郎氏が、現代の天才だったことを改めて痛感しました。
2投稿日: 2015.10.22赤々煉恋
朱川湊人
東京創元社
一線を越えた人の行為は本当に恐ろしい
本当に怖いのは霊魂ではなく、理性のたがが外れた恨み辛み妬み嫉み欲を抱えた人。 だけど、個人的には優しく無償の奉仕を行えるのもまた人だと思うのでいちばん怖いのは人と結論付けることはしたくはないかな。
1投稿日: 2015.10.22涼宮ハルヒの憂鬱
谷川流
角川スニーカー文庫
エポックメイキング足り得る作品
ハルヒが部活を作ると宣言したときのワクワク感が凄かった。 いったいこの先どんな出来事が待ち受けているのだろう、という期待の高まりをこんなにも感じた作品に久しぶりに出会いました。 10年以上前も作品ですが、未だに人気があるのも納得の内容でした。
2投稿日: 2015.10.22サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY
河野裕,椎名優
角川スニーカー文庫
青春グラフィティとして秀逸
特別な能力を持っているとはいえ、主人公たちは高校生。 大いなる決意や野望を語っても、やっぱりどこか浅く感じました。 けど、自分たちが今まで経験したことを基に導き出した答えに必死に向き合い行動する姿はとても眩しかった。 これぞ青春。
1投稿日: 2015.10.22