
蛇神
今邑彩
角川ホラー文庫
蛇続き…。
本作を読む前にレビューしたのも蛇関連だったのですが、またもや蛇を選んでしまいました。 そして山奥や因習など、共通点が多々あって、偶然ではないような気がして怖いです…。 個人的にはこちらの方がとても分かりやすく、サラサラっと読めました。ただし、中身はとんでもなくおぞましいです。個を滅して守り継いでいかなければならないものなど、都心部に住む人には分かりませんが、もしかしたら今もなお、こういった因習を続けている村があってもおかしくないなぁ、とさえ思うのです。 この話、続き読まないわけにはいかないな…。また蛇か…。不気味な話が好きな方、そこそこ楽しめますよ。
8投稿日: 2017.05.04
厭魅の如き憑くもの
三津田信三
講談社文庫
難解!難読ミステリー^^
1000ページを超えるボリュームにうぅ…となりながら行って来ました!三津田ワールド! いやはや、地名が、人名が、そしてその関係が難解!でもねぇ、これ刀城言耶シリーズの1巻目なんですもん。これ読まなきゃ進みませんもん。 でもって、感想はというと、何でしょう…。この難読ミステリーをよくぞ読破した自分!という自己陶酔が9割かしら…。あと1割は、よくこんなトリックを考えつくなぁという驚きですかね。 いや~、漢字に苦戦しました。あれ?これなんて読むんでしたっけ?と行きつ戻りつですよ。 しかし、戦後間もない山奥の農村って、それだけで怖いですよ。所々に立つ案山子…。こわっ。 でも同著者の『凶宅』を抜けなかったです。あれ、マジヤバいんで。ホラー好きな方は是非^^
10投稿日: 2017.05.01
不細工な友情
光浦靖子,大久保佳代子
幻冬舎文庫
わかる?わからない?わかりたくない…。
いや、ほんと。ゴールデンウィークの初日を飾るにこんなに適さない本もないですね。 言葉は丁寧なのに、何でしょう。悪意スレスレの時にはアウトな発言の応酬。いや、ホント笑いました。 いびつな友情関係、いやー、なんだかんだ言って仲が良いよね、みたいなこと1ミリも言えません。 でもブス同士が自分も時には相手さえもブスと切り捨てる爽快感。何だか突き抜けてて良かったです。私は社会に出るまで、美人は意地悪という固定観念を持ってました。でも違ったんです!美人は優しい。美人は人に優しくされるから人に優しい。これ真理。 ブスは世間の風当たりが強いので、それを防御するために頑なになります。そして傷つけられる前に先制攻撃をかけてきます。そして中身も外もブスになるというブスのスパイラルに陥ります。抜けられません、整形する以外には。 でもブスがいてこその美人です。需要はあるのです。そこを優しく包み込んで特に男性に読んでいただきたいです。あなたはそれでもブスに冷たくできますか? なんつって。意味のないことを言ってみたり。でも笑えますよ^^私はこのふたり好きですね。共感は、しないようにしたいです…。
9投稿日: 2017.04.29
海街diary 8 恋と巡礼(8)
吉田秋生
月刊flowers
連休前のご褒美みたい♪
やったー!待望の8巻です。 しかも連休前の1番嬉しい夜に、ほんわか優しい気持ちになれました。 この作品は、意地悪な人がいないのが良い。みんな誰かを思いやってる。優しい、優しい気持ちに溢れています。 鎌倉は、素敵なところだとわかっていても、噂に聞くものすごい混雑だというのを聞くと、自分無理っすモードに突入してしまいますが、私にはこのマンガがあるのです。鎌倉行ったつもり~。わーい。 しかし、四姉妹それぞれ素敵な恋をしてて、ほぇ~となりますね。すずちゃん大人になったなぁ。シャチ姉と似てきたな~。腹違いとはいえ、やっぱり血の繋がりはすごいなぁ。 吉田秋生さんの画風も素敵!BANANA FISH揃えちゃおうかな~。次巻は別れの予感。みんな幸せに^^
6投稿日: 2017.04.28
完璧な母親
まさきとしか
幻冬舎文庫
救いが…ない
いや~重かった。タイトルからしてザワつく感じがしてましたが、想像の斜め上いく重さでした。この作品には複数のお母さんが出てきますが、どのお母さんも辛い。そしてその子供たちもまた辛い。 ただ、それぞれの物語は正しく丁寧に描かれていました。読み終わったいま、綻びはどこにもないという印象です。天晴れ。 でも救いがないんです。この負の連鎖、途中で絶ちきることはできなかったかな…。なんだかそれぞれ「そっち行っちゃダメって言ったのに~…」ということになっていて、読み終えた後心底ホッとしました。親が子に与える影響って、半端ないですね。お父さん、お母さんは惜しみない愛を子供に与えてください。 しかし、お父さんの影薄っ。
8投稿日: 2017.04.25
きょうは会社休みます。 13
藤村真理
ココハナ
なんと、最終巻~
ですよね~。ずっとず~っと相手のことを思ってメソメソしてたら終わりがないですもんね。 今回も花笑さん所々で泣いちゃいますけど、それは幸せの涙。しっかし、終わってみれば、ホント泣く人でした。人ってそんなに泣けますかね?と考えさせられるシリーズでありました。 歳上であることに引け目を感じて、それでも田之倉くんが大好きで、一所懸命で一途な花笑さんがとても、とても初々しい。いや、30歳を過ぎてこの純真無垢さは、なんていうか…あ・り・え・ま・せ~ん^^ メソメソなところはいただけませんが、こんな優しい女性は魅力的です。どうぞお幸せに。 ほんわかしたので、今度はヒリヒリしたのを読みたくなりました。可もなく不可もなくの★3です。
6投稿日: 2017.04.25
桶川ストーカー殺人事件―遺言―
清水潔
新潮社
警察は一般市民の味方ではない
私のスマホで972ページ。 読了までかなり時間が掛かってしまった。 読み進めるのが辛かった。 この事件の埼玉県警上尾署の対応があまりにも、あまりにも酷すぎたから。私なら、申し訳ないがこの地に住むことは出来ない。まともな署員がいないのでは? 詩織さんは、ストーカーに、警察に、国に殺されたのだ。死んでなお、嘘の報道を流され、尊厳を踏みにじられた。事件に関わった100人以上の警察関係者にまともな人は一人としていなかったのか?ぞっとする話ではないか。 本件はご存知の通り被疑者死亡で、一気にマスコミもトーンダウンした。扱いがぞんざいになった。私たちはそんな国に住んでいる。 私も過去2度被害者になったことがあるが、警察は動かなかった。一つは都内、一つは神奈川県警だ。はっきり言える。警察は動いていない。連絡も一度ももらわなかった。別に人が死んだわけではないし、最初から期待もしないが、私はとうに警察を信頼していない。 だから、事件を解決しようと必死に動く刑事ものが好きだ。私は本の中に理想を追い求める。 せめて誠実な本当に被害者の立場になれるそんな警察関係者がひとりでも増えて欲しい。保身にあがくのはもう止めたらどうか。うんざりだ。日本の警察には。 最後に、警察より詩織さんや詩織さんの家族に寄り添った著者に、心からの賛辞をおくりたい。あなたのような人が警察にいたら良かったのに。
12投稿日: 2017.04.01
ちはやふる(34)
末次由紀
BE・LOVE
なんか、なんか!盛りだくさんですごい!
今回のちはやふる、ものっすごいお得感あります。内容が濃い感じ。ちはやも太一もクイーンも名人もかなちゃんも肉まんくんも机くんも、あとドSの須藤さんもみんなそれぞれストーリーがあってすごいことになってます! それでもって絵が綺麗なんですよねぇ、相変わらず。 受験を控えたちはや、勉強とかるたの両立頑張れ~。 でもクイーンも本当になんていうか、孤独で胸打たれます。応援しちゃうな、どっちも。とりとめなくなるので、まとめます! 本巻のポイント ・ちはやのラップ ・人をダメにするスノー丸ソファー ・机くんの宝物 ・クイーンのいけず ・名人のあわてっぷり どうぞご賞味ください^^
7投稿日: 2017.03.25
フラジャイル(8)
恵三朗,草水敏
アフタヌーン
岸先生、もちっと優しくして。
いや、泣きはしませんが、良いお話でした。前巻から引き続き指揮者の父娘のストーリー、読ませますね。父親っ子にはグッときます。 音楽っていいなぁ…。その曲を思い出すだけで、キラキラした時間に戻れますものね。 世の中のパパさんたちは、娘さんにこれぞという曲を贈ると素敵だと思います。 岸先生、悪人面ですが善き人ですね。上司だと恐いけど。病理の世界でも患者と強く繋がっていると感じたストーリーでした。 ちなみに私が父から貰った曲はザ・プラターズのアルバムでした。当時はLPレコードでしたが、CDで買い直しました。煙が目に染みます。
8投稿日: 2017.03.25
君に届け 28
椎名軽穂
別冊マーガレット
わ~、待ってました!電子ブック遅い~!!
紙版がすでに出ているのに…。遅い、遅い、遅い~!! 毎日チェックしてました。待ってました! そして、レビュー一番乗り♪ウフフ。 で、ですね。内容なんですが、何を書いてもネタバレになりそうなんです…。 前巻から進んでるの?進んでないの?いや、ちょっと進んでる…のか?むーん。 ただね、みんな幸せそうです。もだもだしてるけど、なんか楽しいです。いいなぁ、いいなぁ、ズルいなぁ。 私の高校生のときと大違いです。共学でみんなでワイワイ…。その中でくっついたり離れたりくっついたり…。ぐぬぬぬぬ。女子高と大違いではないですか。 呪いの二文字が浮かびましたが、★5です。みんな合格しますように^^
6投稿日: 2017.03.24
