
父・金正日と私 金正男独占告白
五味洋治
文春文庫
2017年2月13日
マレーシアの空港で、VXガスによって殺害された金正男氏の事件は、まだ記憶に新しい。 何度かTVの報道で、流暢なフランス語や英語で受け答えする正男氏の映像を見て、とても聡明な印象を受けた。あの不可思議な国の人ではないような。 マレーシア・クアラルンプールの空港のメディカルセンターのソファーで意識を失っている映像を見て、とても動揺した。彼が何をしたというのか。 本作は、日本の新聞記者の五味洋治氏と故金正男氏のメールのやり取りや、直接インタビューした記録が綴られている。 そのやり取りからも、彼の誠実な人柄や聡明さ、父と祖国への強い思いが伝わってくる。彼は三代世襲を明確に否定していた。そして、驚くことに故金日正氏も同じ考えであったことが書かれている。それなのに何故、いま、現在、このような恐ろしいことにあの国はなっているのか。 私は本当にあの若き最高指導者が怖くてならない。ある日突然、平穏な日常が終わってしまうかもしれない可能性が自分が考えているよりも大きいのだと、平和ボケの自分を恥じた。 故金正男氏を失ったことは、疑いようもなく私たちにとって悲劇だ。彼こそ本当にあの国を変えることが出来たかもしれない唯一無二の人だったのだ。
9投稿日: 2017.03.22
「死霊」殺人事件
今邑彩
光文社文庫
反則!退場!
正直言います。 反則です。 密室殺人シリーズ第三弾ですが、失速感が否めない内容でした。 まず、登場人物が多すぎでした。そして、犯人以外に予測不能な動きをする人がチラホラ…。それによって作りあげられた密室だったので、種明かしの時の驚きが困惑に変わり、読了後の「…。」感が半端なかったです。 私のウッカリから1➡2➡4➡3という順に読むことになりましたが、奇しくも面白さもこの順番でした。 そして、今回の登場人物たち、いやー、悪かったですねぇ。善人が少なくて人間不信になります。 あとシリーズ読み終えての感想ですが、主人公の貴島さん、キャラ薄いです。なんで貧乏なんだろ…。警視庁勤めなのに。すごい働いてて、ギャンブルもしてないのに。独り身だし。 余計なお世話ですが、貴島の老後まで気になってしまいました。
9投稿日: 2017.03.18
繭の密室 警視庁捜査一課・貴島柊志
今邑彩
中公文庫
2度失敗した私
刑事、貴島柊志シリーズ。 三部作の最終巻かと思っていたのですが、どうやら四部作だったらしいことがわかって、レビュー前に凹んでいます。 一個飛ばしたらしい…。やっちまった。これが1つ目の失敗。 i―鏡に消えた殺人者 裏窓 この二作は高評価を付けた気がしますが、今回の本作品はやや無難。私の中では可もなく不可もなくでした。完全犯罪に、不確定要素が入っていたので、「おぉ!これは!」という感動がなかったのです。 密室殺人は完璧でなければ心動かないのだな…。と思いました。自分でハードル上げて自滅パターンです。 さて、2つ目の失敗は、違う出版社の同じ作品を買ってしまったこと。電子ブックは重複して買わないもんね♪紙ではしょっちゅうやってたけど、もうやらかさない私…という安心感を粉々にしてしまいました。 もう一冊買えたのに…。私のバカ。Readerにお友達プレゼントというのがあればこの悔しさも半減するのに。これから本棚を見る度歯噛みする思いでしょう。 順番を飛ばしてしまったもう一作品を買わねばなりません。 みなさんもお気をつけください。
9投稿日: 2017.03.05
モーメント 永遠の一瞬 6
槇村さとる
ココハナ
雪ちゃん~負けないで!
最近日本のジュニアスケーターがどんどん活躍してますね。小さな頃からアスリート。そして決して怪我とは無縁でいられない。 身体が資本で強靭な精神力も求められる。 なんて孤独な世界なんでしょう。そして、それを支える家族のなんと大変なことか。 あの華麗な演技の裏には、私たち凡人では想像が出来ない努力と挫折と涙があるのですね。 槙村先生、相変わらず画が素敵♪メンズはみんなgood looking!素敵、素敵^^ 雪ちゃん立ち上がれ!熱烈応援です。かわゆす♪
5投稿日: 2017.02.25
お前より私のほうが繊細だぞ!
光浦靖子
幻冬舎文庫
声をあげて笑ったのは3回
読もう、読もうと思っていた、念願のエッセイでした。読者のどうでもいい悩み相談に答えているんですが、いや、もうホント何様って思われそうな発言をあえてします! 文章が上手い。ものすごく。 いや、校正とかもバンバンはいっているの「かも」しれませんが、何しろ読みやすいんです。 あ、でもそれは金正男のルポと桶川ストーカーのルポと3冊平行読みをしていることから来る効果かもしれません。 後の2冊が重いので、より軽く面白く感じました。面白がるにはこういう方法もあるんだな、と発見した次第です。 ま、それを差し引いても、声出して笑っちゃいましたから。オススメです!
7投稿日: 2017.02.25
賭ケグルイ双 3巻
河本ほむら,斎木桂
月刊ガンガンJOKER
本編より楽しんでしまいました…。
先ほど本編に★5をつけたんですけど、その中でもこちらのスピンオフの方が個人的に楽しめました。 よくよく見てみたら、原作は河村ほむらさんでおなじなのですが、作画が本編は尚村透さん、スピンオフは斎木桂さんと別人のようなんです。 今の今まで気づかない私も私ですが、いや、違いがわからんのです。早乙女芽亜里ちゃんなんて同じですもん。ペンネーム変えてるだけ?それともやっぱり別人?なんか、盤外でも騙されてるような…。 さて、スピンオフの本巻の方が分かりやすいオリジナルギャンブルだったこと、私の好きなイッちゃってる表情がたくさん見られたこと。そして胸をえぐるような残酷さ。それが本編との違いです。 なんだか、新たに作画を変えて2本のスピンオフが追加される模様…。読んでしまうのでしょう。まんまと。 これってギャンブルから足を洗えないのと一緒ですよね…。あぁぁ。
4投稿日: 2017.02.22
賭ケグルイ 6巻
河本ほむら,尚村透
月刊ガンガンJOKER
待ってました‼
首伸びちゃいましたよ。待ちわびすぎて。 このコミックの醍醐味はなんと言ってもオリジナルのギャンブル。 私自身はギャンブルには無縁の生活を送っていますが、ギャンブル漫画は大好きです。 今回の夢子のギャンブル相手は、想定外でした。 「え~。。。コイツかよ~。。。」と多少ガッカリしたものの、いつの間にか引き込まれ、気付けば最終ページでした。 いや~、読ませますね。それで、頭も使います。なに?これ書いた人天才じゃね? それに、次巻の予告のワクワクすること。ヤバそうな新しいキャラがいっぱい♪ これって、このコミックがまだまだ続くってことですよね~。嬉しすぎる。 そして、なんとアニメ化らしいですよ!こちらも嬉しいお知らせですね。やっぱり面白いマンガだということの証明になりますよね。 このコミックはまだまだ6巻。大人買いするなら今ですよ! さて、私はこれからスピンオフに取り掛かります。至福~。
7投稿日: 2017.02.22
私はこうしてストーカーに殺されずにすんだ
遙洋子
筑摩書房
娘を持つ親御さんには、読んでいただきたい一冊
この本のメッセージは至ってシンプル。 『生きて』これだけ。 警察も検察も弁護士もカウンセラーもあてにならないこの時代。ストーカー規制法が、多くの女性たちの命と引き換えに作られたが、実際には告訴出来ない、実際に命にかかわる傷害を受けなければ、警察は動けない(いや、動かない)現実がそこにはある。 女の子は、若いだけで狙われる。容姿端麗ならなおのこと。容姿端麗でなくとも狙われる。そして、NOと言うと「お前ごときが俺を拒絶するのか」とキレられる。 私は容姿端麗ではないが、怖い思いをした経験がある。私でさえそうなのだ。綺麗で可愛いお嬢さんはいかばかりか。 先日、あることで警察に行った。被害に実際合っているのに、被害届が出せないという。まだ被害かどうかわからないし、それで相手から訴えられたら警察が困るということだった。なんじゃそれ。 「全然市民の味方ではないですね。税金を払っている意味がありませんね。直接伺います」と言ったら、翌日、電話口で横柄だった刑事が、帰りは丁寧すぎる対応で玄関まで送ってくれた。腹が立った。保身ばかりが目についた。そういうのを慇懃無礼という。 自分の身は自分で守ることを娘さんに早くから教えてあげて欲しい。肩書きや一時の気前の良さに騙されないで欲しい。SNSで無防備に個人情報を垂れ流さないようしつけて欲しい。そして誰もストーカー被害に合わないで欲しい。著者と私の切なる願いです。
8投稿日: 2017.02.18
ワンパンマン 12
ONE,村田雄介
となりのヤングジャンプ
チャランコ(サイタマ)露出少な過ぎ…。
主役なのに、ものすっっっごい簡単な線でいい加減に書かれているサイタマ…。もっと見たいのに、全然もったいぶって出てこない。 出てきたと思ったら、トイレで座ってたり、ゲームしたりして、なぜ?主役じゃん!! 早くチャランコ(サイタマ)が活躍するお話が読みたいです。 この雑な感じがツボなの? どうしよ…。次もこの調子だったら…。
5投稿日: 2017.02.05
宇宙兄弟(30)
小山宙哉
モーニング
出た!出た!新刊!!
うっかりしてたら新刊出てました! 待ってたよ~エディ~ムッ太~。そしてブギー^^ まだ読んでないあなたのため、多くを語れないのが残念。何を書いてもネタバレになりそうで、でも月から見える景色は、涙で滲まなくて済みました^^v 今回も私の大好きなブギーは大活躍します。あぁ、ブギーみたいな子が家に普通にいるようになるその時まで、私は生きていられるかしら…。 そして、<彼>の今が明らかになります。 ひとまわりもふたまわりも強くなって帰ってきましたね。いつか、ふたりが並んで地球を眺める瞬間が来るといいな。てか、来ますよね!絶対^^ どちらかというと、宇宙より深海好きの私ですが、これを読んでいる時だけは、心が宇宙に飛んでしまいます。また、次巻が楽しみな展開です。 読んで損なし!★5つ♪
4投稿日: 2017.01.24
