
売れない漫画家と世話焼きの怨霊さん (2)
三戸
ストーリアダッシュ
面白かった
単行本サイズをまとめ読みしているので、2巻目は結構待ちました。 うん、面白かったです。楽しめました。 何ともアブノーマルなほっこり感、良かったですね。 この作者の作品をまた読めることを待ってます。
0投稿日: 2022.11.17
10万個の子宮
村中璃子著
平凡社
医師?ジャーナリスト?
著者の肩書きは医師でありジャーナリスト。 著者が主張する、ワクチン副反応に対しての「ねつ造」に近いような報道、推奨中止への批判に対しては深く同意する。以前にもタミフル投与時の「異常行動」が批判の的になっていたときの根拠の薄弱さ、過剰に薬禍にもっていこうという意志すら感じさせるほどの偏向報道に一矢を報いる著書と思う。 しかしここで苦言を呈すると、この書き方は、医師が冷徹な意志を持って記載したとは言いがたく、エキセントリックに書き上げる一部ジャーナリストの文体と同じスタイルと思える。この点で読むことに異和感を覚えた。
0投稿日: 2018.05.09
言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)
橘玲
新潮新書
エビデンス??? これは「買ってはいけない」?
「本書で述べたことはすべてエビデンス(証拠)がある」と書かれていたが、矛盾だらけじゃない? 冒頭に、「これは不愉快な本だ」と書かれているが、確かに、こんな適当な本を読まされて不愉快になった。 確かに前半は色々数字を出してきているが、これが一般的に認められているかどうか示されていない。エビデンスと言えるのか? また、例えば 「10女性はなぜエクスタシーで叫ぶのか?」は単なる学説を並べているだけで、エビデンスはない。 そして、章ごとに言っていることが矛盾している。10節では狩猟社会のにおける人類の本性を真実としていたのに、次の章では「歴史時代にずっと前から、高貴な血は・・・王制や貴族制が」と、とても狩猟社会に成立していない事象を前提として人間を説いている。 もう一つ、Iで努力は遺伝に勝てない、環境でどうにもならないようなことを書いているが、13では、治安の悪いサウスブロンクスに住む黒人少年が中西部に越したら優等生になった例を示している。何を言いたいんだ??? 1回読んだだけで疑問噴出です。もっと読めば矛盾だらけなのに気付くでしょう。 これは、「買ってはいけない」本なのでは?
0投稿日: 2018.01.09
天災から日本史を読みなおす 先人に学ぶ防災
磯田道史
中公新書
過去は大切と思う
日本は自然災害が多い国です。 30年以上前かな、「日本は気候が穏やかで、その関係から多神教が発展した。中近東では自然が過酷で、そのために一神教のキリスト教やイスラム教が発展した」という論評を読んだことがあるが、災害の面では、むしろ真逆ではないか? プレートの境界に位置することで、火山災害や震災が多発することに加えて、台風による気象災害も非常に多い。「こんな災害の多い国を侵略するメリットがない」という理屈で近世での欧米列強からの植民地化から逃れた??なんて奇説もあるくらい。 こういった自然災害を歴史的に考察した、とても面白い書物です。 私は四国在住なので、戦後の南海大震災の記載は特に興味を持って読むことができました。 著者は、「災害は必ずやってくる」。だから、それを念頭に置いて行動することの重要さを述べています。 最近、防災目的で拠点病院が山の方に移設されたことに対して、「地元民が不便になったと苦情を述べている」というマスコミ記事がありましたが、本書を読むと、それがいかに愚かなことかがわかります。
0投稿日: 2017.10.04
木根さんの1人でキネマ 3巻
アサイ
ヤングアニマル
TVアニメって映画の2軍みたいなものでしょ?
っていう木根さんが、友人から借りたエヴァ(友人はリアタイ視聴者、借りたのは旧作TVアニメのみ)を観てハマるはなしが最高。 旧作でいよいよ・・で「終わってないじゃーーーん!!」で、次はシト新生のみ、そして「終わってねーーー!!」 ようやく「まごころを」で「終劇」・・・ 次いで新劇で、楽しんで、???で、待ちに待った次回作が「シン・ゴジラ」で悶々 リアタイ視聴者の気持ちが痛いほどわかります。思いっきり同感ですが、この構成力は何度読んでも感心します。 あ、コミックのキャラ設定を理解するには、1巻から読み始めるのがおすすめです。
0投稿日: 2017.10.04
木根さんの1人でキネマ 1巻
アサイ
ヤングアニマル
面白い!
「試し読み」ではターミネーターの感想をブログに書き込む主人公が。 「1」が最高っ「3」まあまあ、「4」だめって、私そのものじゃないか!と、共感することしきりで、購入しました。 ゾンビ映画とか破壊ものは全く見ないのですが、楽しさが伝わってくる。とにかく面白い。一ついえることは、内容だけでなく、絵で笑えること。コマ割りも絶妙ですし。 久々に楽しく読むことができました。 あと、3巻のエヴァ話も面白い。
0投稿日: 2017.10.04
海はどうしてできたのか 壮大なスケールの地球進化史
藤岡換太郎
ブルーバックス
三部作
山、川ときて、今回は海をテーマにした著書。 以前、「川はどうして・・・」で、この人何を考えているのやら と思って低評価だったが、「山はどうして・・・」で、けっこう面白い考えを知った。 今回の「海はどうして・・・」は。 まず著者は海洋学者で、これまでとは異なり、本当の自分の研究テーマに一番近いのではないかと思う。 その面で、この本に入っている情報量は多く、正確と思われる。 前編を通して、面白い話題が入っている。 ただ少し思うのは、地球誕生から地質時代での海の状況、特に中生代以前の話にウエイトが置かれすぎて、その他がちょっとはしょられた感じになったのが、少し残念かな。
0投稿日: 2017.09.26
「超」怖い話 仏滅
久田樹生
竹書房怪談文庫
タイトルと一致しない
予備知識なしに、タイトルのみで読んでみました。 いくつかの短いお話が並んでいます。共通することは「祈り」。 祈りが十分にされてにないことで、良くないことが起こったりとか。 特に怖い話でもなく、なんで仏滅がタイトルにあるのか、よくわかりませんでした。
0投稿日: 2017.09.26
黒い家
貴志祐介
KADOKAWA
相手の心が見えない
ホラー系小説で受賞していたようですが、予備知識なしに読みました。 まず、短編じゃなかったのですね(笑) 相手は、通常の感覚が全く通じないサイコパス。 なぜか私には、最初から「こいつがおかしい」と直感的にひらめきましたが、これも著者の掌の上なのかな。和歌山カレー事件との類似点も。 途中から、真犯人の姿や目つきは鮮明に思い浮かぶのですが、正直、「こいつは何を考えて次の行動に移るのだろうか」というところが全く読めそうにないのが、一番の怖さだったと思います。 ただ、相手の行動はなんとなく予測つくが、何考えているのかわからないという位置づけは、サイコホラーの常道かもしれません。例えば、少し古い映画では「愛がこわれるとき(Sleeping with the enemy)」とか、「ゆりかごを揺らす手」といった(今から見ればいささか陳腐な)ホラー映画に通じる気がします。 面白い小説です。
0投稿日: 2017.09.26
夜市
恒川光太郎
角川ホラー文庫
なんとなく懐かしさを感じます。
ホラー大賞受賞作ということで読んでみました。 期待していたホラー感は少し薄いかな。 どちらかといえば、ファンタジー、それもすぐ近くにあるパラレルワールド的な感じでしょうか。 ストーリーを述べるのは避けますが、 「夜市」では、すぐ隣にあるようなないような市(夜店?)を中心に話が広がっています。 「風の古道」では、普通の住宅街のすぐ近くにあるようないような道が舞台です。 そう、どちらも、日常生活している場所のすぐ近くにある異世界が舞台で、特にトイレに行くのが嫌になるような、おどろおどろしい凄惨な話はありません。 ノスタルジーを感じさせるような、不思議な世界観でした。
0投稿日: 2017.09.26
