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でんきぶらんさんのレビュー
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  • アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子

    アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子

    深町秋生

    幻冬舎文庫

    すごく読み応えのあるハードボイルド小説!

    あまり期待せずにセールだったので買ってみたらこれがめちゃくちゃおもしろい。 大沢在昌の「新宿署刑事・鮫島」のような危うさと泥臭さくて美人でマルB刑事とくる。 自殺として処理された旦那の死の真相に迫ろう自ら進んでバイオレンスな世界にも足を踏み入れていく危険なメスゴリラ!

    1
    投稿日: 2016.09.27
  • 隣の家の少女

    隣の家の少女

    ジャック・ケッチャム,金子浩

    扶桑社BOOKSミステリー

    「苦痛とはなにか、知っているつもりになっていないだろうか?」

    1960年代に起きた実際の事件(シルヴィア・ライケンス事件)が元になってるそうだが、絶望、絶叫、憎しみ、悲しみ、終わりのないエスカレートする暴力。 カルト的な作家として有名でスティーブン・キングも大絶賛らしいがこの本は読んでつらいだけだった。

    5
    投稿日: 2016.09.20
  • ハーモニー

    ハーモニー

    伊藤計劃

    早川書房

    「虐殺器官」が面白かったので期待が大きすぎた

    体内に埋め込まれた医療分子により病気のない世界を作り上げた。 そして社会システムまでも再構築し、個々の暴力や国家的な争いなどこの世界に悪影響を及ぼすものは監視し排除した優しさや思いやりに満ち溢れたユートピアを確立した世界。 そこまでは良かったのですが・・・・。 昨年アニメ映画化されてるみたいなんですが、あまり話題にもなってなかったので、正直アニメ化しても感想はそんな感じかな~って思います。

    2
    投稿日: 2016.09.17
  • ドゥームズデイ・ブック(下)

    ドゥームズデイ・ブック(下)

    コニー・ウィリス,大森望

    ハヤカワ文庫SF

     救いはあるのか。 (※ちょっとネタバレ気味です。気を付けて)

    21世紀では謎のインフルエンザウイルスが蔓延し隔離地区が設定される中、中世ではヨーローッパの半数も死に追いやった黒死病が猛威を振るい始める。黒死病の恐ろしいまでの描写がすごすぎる。神の最後の審判が下されたと絶望し司祭まで逃げだした、悪魔の手先のせいだと虐殺が起こったとされる。とにかく遠くに逃げるしかない。しかし、逃げた先でも死人が増えていく。現代の知識を持つギブリンでさえ神を呪い絶望の淵に突き落される。最後のページまで何が起こるか分からない。中世のヨーロッパに起こったこの現実を直視できるか。

    2
    投稿日: 2016.09.05
  • ドゥームズデイ・ブック(上)

    ドゥームズデイ・ブック(上)

    コニー・ウィリス,大森望

    ハヤカワ文庫SF

    調査のために中世にタイムトラベルしたら同時多発のパンデミック?!

    過去へのタイムトラベル可能になり、オックスフィード大学では中世の研究のために史学生キヴリンを1320年に送り出す。 しかし、キブリンもなぞの病気になり病に倒れる、降下位置情報をチェックしていた技術者も謎の病気で高熱をだし意識がはっきりしない。オックスフォード大学の町には未知の伝染病を疑い隔離地域を設定する騒ぎになる。 そして初の死亡者まで出た。下巻に向けて一気に緊張感が増していく。

    3
    投稿日: 2016.08.23
  • 暗黒女子

    暗黒女子

    秋吉理香子

    双葉文庫

    女同士の腹黒さ?!

    1週間前に同じ文学サークルで亡くなった女生徒への思いを書き、皆で集まって朗読会をすると言う。 いかに自分がその女生徒と親しくて充実した学生生活を送ってたのかを述べ、自殺したのではなく殺したのは同じサークルの人だと告白する。 仲の良い特別なサークルのはずだたのに、表向きとは別に皆複雑な人間関係で誰かを罵倒し誰かが殺したのだとどろどろした関係がリアルで怖い。 そこまではよかったんだが最後の締めくくりはちょっと残念だったかな。まあ、亡くなった女生徒への思いを小説にして皆のまで告白?告発?を朗読するのはちょとありえない話。 でも女性は・・・自分をよく見せるためにやりかねないからこのテーマは面白い。

    3
    投稿日: 2016.08.05
  • ファントム・ピークス

    ファントム・ピークス

    北林一光

    角川文庫

    映像化にしたらよさそう

    ホラーのつもりで説明読まずに買ってみたら猛獣パニックものでした。 今年には似たような事件があったのでその恐怖はどんなに恐ろしかったのか読んでて怖かったです。 ラストは意外とあっけなかったのはちょっと残念。双子であと1ぴき居たような気がしたけど勘違いだったかな。

    2
    投稿日: 2016.08.02
  • 国境(下)

    国境(下)

    黒川博行

    文春文庫

    最後はほっこりいい話

    上巻とは違って北朝鮮での裏の話が心にぐさぐさ来る。知ってはいるけど改めて孤児の子供たちの描写には耐えられなかった。そんな国で二宮、桑原にも絶望の脱出には最後まで気が抜けない。めちゃくちゃな話だけどメチャクチャに面白いよ。

    2
    投稿日: 2016.07.21
  • 国境(上)

    国境(上)

    黒川博行

    文春文庫

    ハラハラドキドキ北朝鮮旅行珍道中

    ひとまず上巻を読んでみて、一言で言うと二宮と桑原の北朝鮮旅行珍道中です。 詐欺にあった総額もすごいんですが、それ以上に北朝鮮ネタのオンパレードで黒川さんならガチで密航してまで取材したんじゃないかってぐらい、こっちまで北朝鮮事情通になれそうです。w いくら桑原さんでも今回の北朝鮮では目立たずにもうちょっと言葉も態度も控えてよ。

    4
    投稿日: 2016.07.20
  • アトロシティー

    アトロシティー

    前川 裕

    光文社文庫

    デビューから2作目ちょっと失速気味か

    隣人への悪質な浄水器の訪問販売から始まった恐怖。アベック監禁事件、訪問販売を装った強盗殺人、関係ないと思われた母子餓死事件が少しずつ全貌が明らかになっていくにしたがって、ジャーナリストの田島も巻き込まれていく。 クリーピーが最高に楽しめたので購入してみたら、妙にまとまりすぎて最後はちょっとさらっと終わった感じです。面白い題材なのに残念。

    3
    投稿日: 2016.07.14