
有限と微小のパン THE PERFECT OUTSIDER
森博嗣
講談社文庫
萌絵と犀川とのロマンスが気になるところ
S&Mシリーズすべて読み終わった。 トリックはソコかよーと言う難解なもので(笑)、ちゃんと付箋回収してたから良しとしよう。真賀田四季で始まり、真賀田四季で終わる良いシリーズです。
0投稿日: 2018.03.23鋼鉄都市
アイザック・アシモフ,福島正実
ハヤカワ文庫SF
うーん
古典SFミステリーとして楽しみにしてたけど、1953年の作品だからなのか、現代のSFミステリー小説や映画と比べちゃうとだめなのか、SFとしても、ミステリーとしても、中途半端な印象を受けた。 どうにか読み切ったけど1ヶ月もかかってしまった。 すぐに気づいちゃうトリックで、だらだら読んでる感じで終わっちゃったのも残念。
1投稿日: 2017.12.21日の名残り
カズオ・イシグロ,土屋政雄
早川書房
最後まで読むのに以外と時間かかった・・・。
新しいアメリカの雇用主からの提案により数日間旅に出ることになった。 20人もの雇人が居た屋敷も、今では4人の雇人でやりくりしなければならず、今でも手紙の交流がある昔の女中頭に戻ってもらえるかもしれない、実は彼女はこの屋敷に戻りたいのではないかと言う新たな任務を遂行するために旅に出ることを決心する。 過去と現在、時代は変わっても彼は偉大なる執事になるべく、新しい時代に適応した執事としての品格を身につけようと模索する旅でもある。映画も素敵だろううな。
0投稿日: 2017.11.15オービタル・クラウド 下
藤井 太洋
ハヤカワ文庫JA
宇宙を巡る壮大な陰謀
難解な専門用語でどうにか理解しながらも楽しく読めました。 流れ星を予想するサービスを生業とする日本人が、軌道上のテロ計画の陰謀に巻き込まれていく。 時代設定は2020年でリアリティがあり、実際軌道上での宇宙ゴミ(スペースデブリ)の問題は深刻になってる。その宇宙ゴミ(スペースデブリ)が国家的なテロに使われたら・・・。 下巻は最後まで立ち向かう人々の知恵と勇気がドラマチックにクライマックスを迎える。
0投稿日: 2017.10.01オービタル・クラウド 上
藤井 太洋
ハヤカワ文庫JA
ガジェットgeekな専門用語がいっぱい
イランが打ち上げたロケットブースターの2段目が、用済みのために大気圏内に落下することなく加速を続けてることに、天体を専門とする日本のWeb屋が気づいた。 そっから一気に物語が加速し、JAXA、NASA、CIAと世界を巻き込み今注目の北朝鮮によるスペーステロが濃厚になってきた。 続きは下巻へ。
0投稿日: 2017.09.11氷の双子 THE ICE TWINS
S・K・トレメイン,国弘喜美代
小学館
ただ、ただ、悲しい物語
不慮の事故で一卵性双生児で6歳の妹リディアが亡くなった。 今にも崩壊しそうな家族は、再出発のため孤島へ移住し、しばらくすると姉カースティが「カースティは死んじゃった。死んだのはカースティだよ。あたしはリディア」と言い始めた。 一言で言えば、イヤミス。映画で言えば「シャイニング」のような、少しずつ少しずつ心理的な描写が心に刺さる。 娘カースティの心が壊れていくのを防ごうと努力するも、すべてが悪い方へ進んでいくかのよう。 救いようのないラストの余韻もまだ心に刺さったまま。
0投稿日: 2017.08.09女王国の城 下
有栖川有栖
創元推理文庫
アリスとマリアの視点がなんども錯綜するのも楽しみの1つ
「双頭の悪魔」から15年7ヶ月、学生アリスシリーズ長編4作目。ラストに向かって一気に謎解きで解決かと思ったら以外な展開で妙に納得した。 予定では長編5作、短編集1-2作と言う話ですが楽しみに待ってます。 文庫化されたばかりの短編集1作目「江神二郎の洞察」が楽しみ。
0投稿日: 2017.07.11女王国の城 上
有栖川有栖
創元推理文庫
前作から15年ぶりに書かれたシリーズ4作目
推理研の江神部長が突如居なくなり、誰にも告げずにUFOを信じる宗教団体の聖地に向かったことがわかった。 推理研のメンバーも現地に到着しすったもんだの末にどうにか江神部長と合流することが出来たが、様子がおかしい、江神部長は卒論の取材のために来たとは言うが何か隠してる。ここに来た理由は他にあるようだ。 そして、殺人事件が起きた。推理研の皆は施設内に閉じ込められてしまう・・・・下巻に続く。
0投稿日: 2017.06.18数奇にして模型 NUMERICAL MODELS
森博嗣
講談社文庫
物事を単純に捉えようとすればするほど複雑化していく
首の無い死体と一緒に閉じ込められていた男。ほぼ同時期に別の大学では首を閉められた殺人事件も発生していた。その両方にその男は容疑を掛けられている。両事件とも中から鍵を掛けられ密室事件と来た。その両方の鍵をその男は所持していたのだ。 そもそもなぜ首が無くなっていたのか、猟奇的殺人を匂わすS&Mシリーズ第九作目。 1つ1つの付箋を解き明かすころにはこの本のタイトルの意味を理解するのはお約束の楽しみ。 今回ばかりは萌ちゃんあぶなかったー。犀川先生もがんばりすぎー。
0投稿日: 2017.06.07百年法 下
山田宗樹
角川文庫
リアルな世界観で最後まで鳥肌モノ
百年法が制定され人々は百年の死を選んだ。しかし、政治家や一部の人達を大統領特例法により生存期限がすぎても生き続けることを許された。そして誰もこの独裁に反旗を上げるものは居なくなった。 また、生存可能期限が過ぎても出頭せず生きることを選んだ人達もおり、百年法を拒否しテロを呼びかける者たちも現れこの国は混乱へと突き進む。 そして、新たな問題が少しずつ世界を侵食していた。不老不死を手にいれた者達が16年以内にヒト不老化ウイルスに侵され、発症すれば99%、余命3ヶ月から半年。 これから一六年、この国の未来のため新たな試練が待っていた。
0投稿日: 2017.05.24