でんきぶらんさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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魔女は甦る
中山七里 / 幻冬舎
ラストの結末は何を意味してるのか
8
貴志祐介っぽいゾクゾクするホラーで久しぶりに読んでてこっちまでチクチク体が痛くなる。
久しぶりにどんだけやられるの、結末に救いはあるのかとラストの結末に唖然・・・・・
いくつか付箋が回収されないまま終…わってるので続編の「ヒートアップ」をさっそく読んでみようと思う。 続きを読む投稿日:2017.04.28
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土漠の花
月村了衛 / 幻冬舎文庫
遠い遠いアフリカの地で
8
ソマリア沖海賊対処のために派遣された精鋭部隊の陸上自衛隊第1空挺団。
国境付近で起きた墜落ヘリの捜索救助要請のために急遽編成された捜索部隊で任務を行う。
そこへ氏族間虐殺から逃げてきた人達との遭遇によ…りソマリア氏族間の紛争に巻き込まれていく。
これは「個別的自衛権」か「集団的自衛権」かなど考える暇もなく12人しか居ない仲間が目の前でばったばった殺されていきます。
彼らは生きるため助けを求めてきた人達のために武器を持って戦いに挑みます。
しかし、物資も弾薬もありません。どうしようもないです(笑)。
とても臨場感のある描写であまり深く考えることなく楽しめると思う。 続きを読む投稿日:2017.02.18
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彼女が死んだ夜
西澤保彦 / 幻冬舎文庫
シリーズ化してるのも納得の長編第一作
8
お硬い両親によって育てられた女の子が、どうにか両親を説得して海外旅行の許可を得た。出発準備と帰宅してみたら家の中で女性の死体らしきものに出会って大騒ぎ!一緒に飲んでた大学の仲間を呼び寄せて処分してくれ…ないと死んでやるとさらに大騒ぎ!。
ってその子が主人公ではなくその現場に呼ばれた大学生の1人、匠千暁(タック)がこのミステリーを解決していくって話。
本格ミステリーとは違って妄想的な推理やなかなかきわどい憶測が飛び交ってそこが妙にリアルで面白かった。
ラストに向けての付箋回収も良く出来てて最後まで一気にたのしめました。 続きを読む投稿日:2017.02.28
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すべてがFになる THE PERFECT INSIDER
森博嗣 / 講談社文庫
緻密で難解なトリック
7
20年経って初めて読むと今の時代と遜色のないネットを駆使したコミュニケーションなどが形成されてることに驚く。一般化し始めたのはその5年後の2000年あたりからだと考えると、当時はリアルタイムで本紙を読…んだ方は驚きだったのだろう。
ミステリー小説として読むと正直物足りない。確かに緻密で難解なトリックを駆使してはいるんだけどイマイチ感情移入出来なかった。 続きを読む投稿日:2014.08.15
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二十歳の原点
高野悦子 / 新潮社
「どうでもいい」と言う口癖が本当の自分であるのに・・・
7
孤独と寂しさと自分の未熟さを隠すように、学業そっちのけで仲間と大学闘争に明け暮れて自分を見失っている。当時これがノンフィクションとして世間に晒され、大ベストセラーになったと言うことにも違和感もある。
…
しかし、1人の女性として恋に悩み孤独と戦いながら少しずつ少しずつ自信を取り戻しながらも、やはり孤独の闇から這い上がれない最後の6月以降の日記は読んでいて痛々しい。まだ20歳だ。
明るく振る舞って未熟じゃない自分の殻を被ってたんだろうが、周りにも彼女の変化は気づかれるほど崩壊してたのかもしれない。
友の言葉が心に突き刺さる。合掌。
「この季節を過ぎてさえ入れば今も幸せに家族を持っていただろう」
続きを読む投稿日:2017.02.16
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陰の季節
横山秀夫 / 文春文庫
横山秀夫すごいわ。最高の警察小説
6
ある県警を舞台とした短篇集だが登場人物が他の短編にも出てきて、脇役ではあるがまた重要な人物として登場する。読み進むたびに名前が出てくるとこちらまで緊張間が伝わってくる。
事件ものと言うより警察組織の話…しで内容としては重い作品だけれども、人間心理が半端無くぐいぐい自分まで追い込まれる錯覚さえ起こす。
続きを読む投稿日:2015.03.11