
進撃の巨人(1)
諫山創
別冊少年マガジン
人類よ、生き残れ!
謎の巨人たちと人類の死闘を描く『進撃の巨人』。立体機動装置を使って自身の何倍もの巨人に挑むアクションシーンは手に汗にぎります。小さな人類が巨人を倒していくシーンも圧巻ですが、それ以上に巨人たちによる人間世界の蹂躙もこのマンガの見所の1つ。主要なキャラクターだと思われていた人物が、次のコマでは巨人に捕まり殺されているなど、一瞬も気を抜けない展開が続きます。そして、物語が進むにつれてジワリジワリと明らかになっていく世界の謎。巨人はどのようにして生まれたのか? 彼らの目的は何なのか? 次々と明かされていく驚愕の事実に、ページをめくる指は止まりません!(スタッフI)
2投稿日: 2013.09.20銀の匙 Silver Spoon(1)
荒川弘
少年サンデー
育てて、食べて、学ぶ
大ヒットマンガ、『鋼の錬金術師』を生み出した荒川弘さんは農業高校出身。その知識がいかんなく発揮されているのが、この『銀の匙』です。舞台は大自然に囲まれた大蝦夷農業高校。学校一周の距離は20km、小麦粉をもらいに行ったら「何トン使う?」と聞かれるなど全てが規格外。都会から入学してきた八軒勇吾にとってはカルチャーショックなことばかりです。農業高校という未知なる世界の実情を知れるといったマニアックな面白さだけでなく、自分で育てたものを自分で食べる、といった命の扱いを学べるマンガにもなっています。(スタッフI)
1投稿日: 2013.09.20たべるダケ(1)
高田サンコ
ビッグスピリッツ
「食べる」って楽しい!
タイトル通り、まさに、たべるだけ。名前、年齢、職業さえも分からない主人公が神出鬼没に現れて、目の前の料理を豪快に食べきってしまうという物語。テンポよく進む彼女の食事風景には、どこか爽快感さえ覚えてしまいます。また、何といっても食べている姿が色っぽい!破顔して「もっちもっち」と料理を頬張る仕草は、実に官能的。そんな彼女に惹かれる人も多いものの、彼女自身は「ごちそうさま!じゃ」と言ってすぐにどこかへ消えてしまう。一体彼女は何なのか?そんな謎を吹き飛ばすくらい、彼女の食事は美しさと勢いがある!(スタッフI)
2投稿日: 2013.09.20孤独のグルメ【新装版】
久住昌之,谷口ジロー
SPA!コミックス
大人の愉しみ方
主人公、井之頭五郎が街の中を練り歩き、B級グルメを見つけて食べる。物語の大筋はたったこれだけ。店に入ってからは、延々と五郎の食事風景が続く実に渋いマンガです。何を注文するか、どの順番から箸をつけるか。それら1つ1つを熟考し、「うん、うまい」「失敗した」などと一喜一憂する五郎の姿に、おかしさを覚えるとともに、涎がたれてきて、ちょっとうらやましく感じてしまいます。五郎の「モノを食べる時はね、誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあダメなんだ、独り静かで豊かで…」という言葉は、このマンガの神髄を巧みに表現していると言えるでしょう。(I)
3投稿日: 2013.09.20ヒストリエ(1)
岩明均
アフタヌーン
波乱に満ちた世界と1人の天才
『寄生獣』で一世を風靡した岩明均氏が送る、紀元前の古代オリエント世界を描いた作品。物語の主人公となるのは、アレクサンドロス大王に仕えた書記官、エウメネス。このエウメネスが、実に魅力的なんです。見た目は特にカリスマ性を感じさせない優男なのですが、鋭い観察、常識にとらわれないアイディア、そして大胆な行動によって幾多もの修羅場を乗り越えていきます。村の篭城戦で誰一人死なせず相手を殲滅させる場面では、思わずその手腕に惚れ惚れ。波乱の歴史の中エウメネスがどのように活躍していくのか。壮大な物語の始まりです。(スタッフI)
6投稿日: 2013.09.20海月姫(1)
東村アキコ
Kiss
ギャグ満載のシンデレラストーリー
腐女子の集団、“尼〜ず”と一緒に天水館で暮らすクラゲオタクの月海。化粧もせず、オシャレにも気を使わなかった月海ですが、女装癖のある美男子、蔵之介の手によって女性らしい姿へと変わっていきます。さらにはデザイナーとしての才能も開花し、天水館の取り壊しを止めるために人肌脱ぐことに!ダメダメだった女の子のシンデレラストーリーを、東村アキコさん得意のテンポの良いギャグと一緒に楽しむことができます。蔵之介の「女の子はみんな 生まれた時からお姫様なんだから」という言葉にキュンとしてしまう女子も多いはず!(スタッフI)
3投稿日: 2013.09.20ママゴト 1
松田洋子
月刊コミックビーム
本物みたいな家族
かつて子どもを失ったスナックのママ・映子は、友人から置き去り同然に5歳のタイジを預けられます。映子にとって子どもとの共同生活なんて初めてのこと尽くし。ほこりを被った炊飯器を取り出して、茶碗もない食卓でご飯は何とワイングラスに(!) バタバタするふたりの生活を笑いつつ、本当の親子のように距離が近付いていく展開には思わず胸が熱くなります。そして、それは本当の家族ではないからこそ、ふたりの繋がりが貴重に思えてくるのです。「ずっと一緒におろうやぁ」の言葉には、思わず涙が…。(スタッフI)
0投稿日: 2013.09.20おやすみプンプン(1)
浅野いにお
ビッグスピリッツ
シュールな悲しみ
リアルに描かれた世界の中で、主人公のプンプンとその家族だけが落書きのような、鳥のようなキャラクターとして描かれます。プンプンの表情は見えず、その感情を読み取ることができません。好意を寄せていた愛子ちゃんと離ればなれになった後、本心を偽り生活していたプンプン。偶然愛子ちゃんと遭遇するも、彼女もまた仮面を被り自分を隠して生きていました。狂気のような愛で結ばれてしまったふたりは、ジリジリと追いつめられていきます。日常で起き得るリアルな絶望が描かれ、読み進めるのがしんどくなる場面も多いものの、時折見せられる小さな希望を信じたくなってしまう。そんな吸引力を持っています。(スタッフI)
0投稿日: 2013.09.20惡の華(1)
押見修造
別冊少年マガジン
一緒に堕ちていく
思いを寄せる佐伯さんの体操着を盗む姿を、同級生の仲村さんに見られた主人公春日。中村さんは、それをネタに変態的行為を春日に強制していきます。服の下に佐伯さんの体操着を着てデートする、など仲村さんの命令はとにかく過激です。しかし、そんなサディスティックな関係性の春日と仲村さんの間には、主従関係を超えた信頼が生まれていきます。「思春期」の一言では片付けられないレベルの悩みや絶望、そして堕ちていくふたり。苦しいのに、読んでしまう。そんな毒を持った作品です。(スタッフI)
0投稿日: 2013.09.20日常(1)
あらゐけいいち
月刊少年エース
不思議なテンポのギャグに思わず引き込まれる!
女子高生たちがゆるいギャグを交わすマンガ…ではありません!タイトルを裏切るように、全編に渡って繰り広げられる非日常でシュールな笑い。「意味が分からない…」と感じてしまう人も多いでしょうが、いわゆるボケとツッコミの役割があったりもしつつ、その不思議で不条理な笑いにヤミツキになってしまう人も多いはず。女子高生・ゆっこたちのずれたギャグと、周りのずれたツッコミに2重に笑ってしまいます。表紙のインパクトにやられた方は、必読です!(スタッフI)
0投稿日: 2013.09.20