レビューネーム未設定さんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ノーゲーム・ノーライフ 2 ゲーマー兄妹が獣耳っ子の国に目をつけたようです
榎宮祐 / MF文庫J
見た事も無いしりとり
5
一巻があれだけ面白かったので、二巻はどうなるかと不安でしたが、十分面白かったです。前半は天使、後半はネコ耳の獣人種との対決です。この巻の白眉は天使とのしりとりでしょう。いやあ、すごい事考えるもんですね…え。
それと、二巻は前半で一区切りつきますが、後半は三巻との連作になります。三巻も面白いので是非
しかし、ラノベにしておくのがもったいないなあ。本作でも使われているラノベの定番ネタは、数年もすれば風化して、読むにたえなくなってしまいます。一般小説で書き直してくれないかしら。 続きを読む投稿日:2013.09.29
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なぎさボーイ
氷室冴子 / 集英社コバルト文庫
躍動感があります
5
氷室冴子といえば、黎明期のラノベ、特に少女小説で圧倒的な存在感を示した作家です。どうも、1990年半ばで病にさいなまれ、そのままなくなられたようですね。代表作は「なんて素敵なジャパネスク」で、初期の「…クララ白書」も有名です。
読んだこと無かったので、なんとなく手に取りやすかった本作を読んでみました
いやー、おもしろいですねえ。こりゃ、当時の少女達が夢中になるわけです。題材はどこにでもいる少年少女の、基本的には一対一の恋愛物語です。
主人公のなぎさもヒロインもそれぞれ竹を割ったような性格で、読んでて気持ちがいい。思いが盛り上がるところや、ヤキモチ、ケンカとういういしい初恋が躍動感溢れる筆致で描かれています
ストーリーがポンポン進むのもいい。少女小説だと、手をつなぐだけで一巻使ったりしますからね。それでいて濡れ場のシーンも皆無で、おじさんとしては現代の少女達にも強くおすすめしたい。
もちろん、おっさんおばさんが読んでも面白いです
友人達も個性的でいいです。文体や行動がモロに昭和な感じで力が入りまくっていますが、昭和が遠くなった現代では、たとえば明治の物語のようにクラシックな感じになっています。10年くらい前の中途半端に古い作品より読みやすいかも知れません
星五でおすすめしちゃいます 続きを読む投稿日:2014.10.05
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Re:ゼロから始める異世界生活 1
長月達平, 大塚真一郎 / MF文庫J
リプレイものです
5
この手のリプレイものは一つのジャンルとして存在すると思います。自分が知っているのはケン・グリムウッドのそのものズバリの「リプレイ」がありまして、世界幻想文学大賞を受賞している有名な小説です。本書の読後…に「all you need is kill」に似ているというレビューを見ましたが、それは確かにその通りで、具体的なプロットがかなり似ています。ただ、自分からするとどっちも似たようなレベルだから、気にせず読んだらいいかなと思います
さて、本作はリプレイものですが、小説投稿サイトあがり、いわゆる「なろう系」でして、可愛らしくテンプレなヒロインと転生してきた主人公という組み合わせになります。なかなかユーモラスで楽しいのですが、突然ハードなシーンが差し込まれたりします。この辺はなろう系だなあとおもいます。
あと、リプレイものはシリーズものに出来ないと思うんですが、本シリーズは結構冊数を重ねてるんですね。次はどうなるのかかなり興味があります。まあリプレイものであるという以外は、典型的な第一巻で、登場キャラの掘り下げやこの世界の抱える事情がまったく分からないわけで、普通に話を続けても面白そうですけど。
この本も続きが楽しみな第一巻となりました 続きを読む投稿日:2015.03.11
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蜘蛛ですが、なにか?
馬場翁, 輝竜司 / カドカワBOOKS
なろう系魔物転生
5
「小説になろう」出身のラノベが山ほど出版されています。本シリーズもそのうちの一つです。なろう系のほとんどが、MMORPG世界に転生して、さらに自分のステータスやスキルが見えてるってとこまでがお約束です…。
本作で珍しいのは、主人公が蜘蛛ってことです。まあ、魔物に転生ってのも一つのテンプレらしいのですが。
実は自分はweb版は読んでまして、とても面白かったので書籍も買ってます。現在、web版は終盤にさしかかって説明回がつづいており、中だれです。しかし、最後に盛り上がって終わるだろうと思います。
んで、主人公は蜘蛛です。更に雌?です。ですから、おっぱいもパンツもほぼ登場しません。魔物同士のガチンコサバイバルバトルが描かれます。これが面白いんだな。自分は魔物転生というのは始めて読んだのすが、ストーリーの先が読めないし、とてもスリリングでした。本巻では、シリーズでもっとも印象的な敵のアラバも顔見せしますし、もの凄く印象深いアノグラッチ戦も含まれてます。楽しめること間違いなしです。
本作の見所のもう一つは、全体のプロットと構成がちゃんと考えられていることです。それが分かるのはだいぶ先の話で、今は気付かぬうちにボロボロとばらまかれている伏線が、終盤でズバーンと解き明かされます。途中に唐突に紛れ込む、白々しい学園ファンタジーも後々重要になるんです。その辺は本巻では「つまらんな・・・」と読み飛ばしてもオーケーです。後で、必死に読み返すことになりますから。こういう構成は、締め切りとか売上とか考えなくてよい「なろう系」だから出来たことかも知れませんね。
製品化に当たっては、web版に準じて、こまかく章分けしてますが、これはいいと思います。あとで、なんども読み返すのが楽になりますから。でも、ま、結局、一番読み返しやすいのはweb版でしょうね・・・
本作は、キッチリ練り込まれた上で書き始められた物語なんで、書籍化でもweb版との差別化のための改定は難しいかもしれません。が、細かい所を設定に沿って分かりやすく変えています。あと、シュンのペットに大きめの変更があったりします。2巻以降加筆があるかもしれませんね
自分は挿絵はほぼ気にしないんですが、本書は何しろ、登場人物が、蜘蛛や、カエルの化け物、ゲジゲジ系化け物、ハチ系化け物etcですから、挿絵画家がどうするのか楽しみでした。うーん、まあこんなもんかなあ。頑張ってはみたんだろうなあ。 続きを読む投稿日:2015.12.10
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この素晴らしい世界に祝福を! 8 アクシズ教団VSエリス教団【電子特別版】
暁なつめ, 三嶋くろね / 角川スニーカー文庫
エリスがらみの話です
5
エリス祭VSアクア祭というのは少し面白かったです。でも、アイデアがなあ。全体的な流れもなんとなく読めちゃうし
ただ、新キャラ?の聖なる鎧は良かった。出てくると、ほかのキャラが輝いてとても面白くなって…いました。彼を前面に押し立てた方がよかったんじゃないかなあ
後書きでは幕間話にしたかったとのこと。たしかにおなじみの皆さんがワイワイしているかんじでした。
前巻より大分持ち直した感じです 続きを読む投稿日:2016.02.21
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この素晴らしい世界に祝福を! 2 中二病でも魔女がしたい!【電子特別版】
暁なつめ, 三嶋くろね / 角川スニーカー文庫
各キャラの立ち位置が完成
5
5巻まで読んだ上での感想です
相変わらず快調です。本巻はだいたい二本立てになっていまして、前半が新キャラのウィズの話です。女神であるアクアの悪霊浄化能力は最強ですから、ゴーストバスターズは楽勝と思っ…たら・・・なんて話の流れで、ウィズが登場します。ウィズ自体もいいキャラですが、アクアと組むと「ああ~っ、体が消えちゃう消えちゃう」と、面白さ倍増です
後半は最強の移動要塞的な敵?と戦います。サキュバスの小ネタからの流れがすんばらしい。ウィズもめぐみんも活躍しますし、なにげにダクネスの「役に立たないキャラ」が確立されています。役に立たないのに、ギャグ的にはすごく美味しいポジションにいるのよね>彼女
本巻も、最初から最後まですごく楽しく、ストーリーの流れも綺麗で絶賛オススメいたします
ちなみに、表紙もタイトルもめぐみん押しですが、めぐみん巻はまだ先です 続きを読む投稿日:2015.04.12