
超合本 妖怪アパートの幽雅な日常
香月日輪
講談社文庫
故 香月日輪先生の傑作 追伸 祝 アニメ化
娘が学校の図書室で借りて読み始め、親子でハマって全巻購入。妖怪や霊が登場する話ですが、イジメや差別などの問題をうまくお話にまとめた青春のエネルギーに溢れた本。 登場キャラが個性的で魅力的。親が読んで、大人はこうありたいと改めて感じました。全巻セットを一気読みして、番外編三冊もお楽しみください。美味しそうな料理も楽しめますよ。番外編にレシピ本もあり。 香月日輪先生、本当に素敵な作品を遺して下さって、ありがとうございました。 追伸 本夏アニメ化とのこと。深山和香先生の絵で、フレッシュなユーシ君達が見られることでしょう。落語心中やデミちゃんのように、原作のニュアンスを大切に、素晴らしい作品になることを祈っています。(大作だけに、変に端折ると台無しになっちゃいそうでコワイ。)
8投稿日: 2016.09.18虚像の砦
真山仁
講談社文庫
宗教 お笑い 人質 役所 メディアの暗部に切り込む
真山先生らしい念入りな取材の上に構築された物語。現実に起こった事件を元ネタに、テレビ というメディアのあり方、行政の関わり等を鋭くえぐる秀作。ハゲタカやマグマは映像化されたけど、本作こそ自戒の念を込めてテレビドラマ化してもらいたい。 ドラマにするなら今ですよー。
6投稿日: 2016.09.15昭和元禄落語心中(10)
雲田はるこ
ITAN
雲田先生、ありがとうございました
とうとう終わってしまいました。8代目はあの世で同窓会。9代目は大勢の弟子に恵まれ、子どもたちも立派に育って、いい終わり方でした。パッと笑って、ちょっと涙して、人情噺はこうでなくっちゃね。アニメ第2期が年明けですね。それまで頭から読み直して待ってよ〜。 p.s. アニメ第2期本日1月6日深夜スタート。助六を涙をこらえて見ますよ〜。
6投稿日: 2016.09.09万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉
松岡圭祐
講談社文庫
あらためて大団円?
コピアも華蓮もあの先輩も!!みんなまとめてハッピーエンドへ一直線。あとは水鏡にバトンタッチなんですね。探偵の鑑定2のラストから一気にQシリーズのペース揺り返した感じの一冊。綺麗に締めくくりましたが、もっと違った展開もあったかなー。さよならQシリーズなのか、さよなら角川なのか?金色のガッシュのような遺恨を残す移籍もありますが、作者の立場では、読者の思いもよらない色々なことがあるのでしょうね。十二国記も、講談社から新潮社でしたね。 どこの出版社でも、良い作品を書き続けていただけるよういのっています。
8投稿日: 2016.08.10コントラスト88 2
川崎宙
ジャンプSQ.
溢れる熱意・思い。あとは、伝わるかどうか。
2巻。姉弟の連弾が・・・。謎が謎を呼ぶ。 内なる自分との葛藤なのか?幽霊は実在するのか? 変わらず濃く、ホラー寄りのキャラクターが、音楽に新たな切り口で迫っていく作品。早く3巻出ないと、わからないことが多くて寝不足になっちゃうなー。
5投稿日: 2016.08.04少女探偵 金田はじめの事件簿
あさりよしとお
ジェッツコミックス
推理?偶然×成り行き
宇宙家族カールビンソン以来はまったあさり先生。推理物として成立しているかどうかはさておき、可愛く(!?)毒を吐くキャラクター満載のシュールな作品。 あとがきも含めて楽しめる(?) 絵柄とキャラクターのギャップにはまったら、るくるくやワッハマンも読もう。
5投稿日: 2016.07.29イマドキ☆エジプト神: 1
美影サカス
comic POOL
ファラオはダメ上司?神々がネタに((笑))
エジプトの神々を知ってると、ギャップで笑えます。知らなくてもサラリーマン悲哀ギャグと思って楽しめます。深く考えないで、楽しく読もう! イシスやオシリスも見てみたい。
6投稿日: 2016.07.29なんて素敵にジャパネスク(8)≪炎上編≫
氷室冴子
集英社コバルト文庫
高彬と瑠璃姫の平穏な幸せを祈りつつ
この先の物語は、あちらに逝かれた氷室先生しかご存知ない。でも、ラストシーンの平穏さが二人の幸せを表していると信じています。「雨降って地固まる」ようにね。 吉野君も、帥の宮も、悪いヤツだけど、同情すべき点もあり、憎みきれない。 帝や、その家族さえ振り回す瑠璃姫の大活躍も、これにて完了。 先生の蒔かれた種は、いろんな作家さんの中で芽を出していますよ。
4投稿日: 2016.07.20陰陽師 蒼猴ノ巻
夢枕獏
文春文庫
いつもの世界へ
すぅっと通いなれた場所へ行くように、物語に引き込まれて、気がつけば読み終わっている。東天の獅子や餓狼伝を「動」とすれば、「静」の世界。そこに蠢くこの世ならざるものが忍びより、道満がイタズラを仕掛けてくる世界。博雅の笛が清らかに響き、蝉丸の琵琶が嫋々と鳴る夜なんて、神々しいに決まってますよ。読むほどに贅沢な気分に浸っています。怖いけど読みたい。怖いだけじゃない。夢枕先生の筆にのせられるのはやめられませんね。 大帝の剣も、完結したみたいだから、読み直さなきゃ。
5投稿日: 2016.07.01五二屋傳蔵
山本一力
朝日文庫
江戸末期が舞台の二時間ドラマ?
いつもながらの筋の通った登場人物。情にアツいが流されない。テキヤさんや、質屋さんがどうしようもなく魅力的に描かれるが、それを狙う悪いやつらも、人間くさいキャラクター。きっちり終わりにしたことが、かえって物足りない感じもするが、幸せの種まきもしてあるし。そのうち明治の作品に登場したりして。 カネにまつわる話が得意な山本先生らしい作品。脇役がいきいきと魅力的なのがいい。
4投稿日: 2016.06.27