お互いの社会的地位ゆえの妙なプライドが自分の想いにブレーキをかけてしまう。 「貴族令嬢と医者」昔はドクターって下に見られていたんですねぇ。 それにドクターの家族の過去の出来事が、ドクターを臆病にさせていて令嬢を遠ざけてしまう始末。 令嬢はプライドを捨ててでもドクターと一緒になりたいのに、ドクターが尻込みしてしまってハラハラしますが そこは王道ストーリーの常套手段で、二人の共通の友人であるナイトリー伯爵夫妻ほか数々の人たちが 策略をめぐらせて二人の背中を押してくれます。 そのナイトリー夫妻のお話が「貴婦人の秘密」という作品に描かれています。 今回の主役のドクターも重要な役割で登場しています。

前作と同じで、まんじ君の回想で話は進みます。 ただし今回は、楢崎先生の部屋で京橋先生が夕飯をご馳走になりながらでした。 まんじ君が楢崎先生の家に同居し始めて初の大きな喧嘩と、まんじ君の家出。 家出・・・ていうか楢崎先生を怒らせちゃって「言い訳無用」って一方的に追い出されたんですけどね。 そのときの楢崎先生の対応は、いくらなんでもちょっとまんじ君が可愛そうでした。 楢崎先生も怒ってまんじ君を追い出したものの、気になってしょうがない。惚れた弱みですね。 （その時点では自分では気づいてないってところが、堅物楢崎先生らしいです） 愛情表現が不得手な楢崎先生ですが、まんじ君の影響で徐々に人間味が出てきます。 続巻は出ないのでしょうか？ もう一つの作品「春の訪問者」は、楢崎先生が苦手にしているらしい実の妹さんが登場です。 ある日の日常を切り取った感じの話で、ほのぼのとした終わり方で 楢崎先生似の妹さんに振り回されるまんじ君が可愛かったです。

最初はこの作品のページ数で「最後まで読めるかな」と思いましたが、最後までドキドキ・ワクワクでした。 shirotokuroさんの”冒険小説だ”というレビューにも納得できます。 多数のレビューを読んでみて、新たに読み返してみたいと思いました。 また新たな発見があるかもしれません。

弘文と柊一がお互いの気持ちを知るまでのすれ違いが、なんとも切なくて・・・可笑しくて・・・ 気持ちが通じ合ってからも、またお互いに気を使っちゃって微妙な雰囲気になったりして。 こういうストーリーが大好きなので、家で読んでいてニヤニヤ顔になりっぱなしでした。 今、こうやってコメントを書いているときでも思い出し笑いをしてしまいます。 ラブコメの王道ストーリーです。

茨木さんの登場するスピンオフ作品を先に読んでしまって、こちらを先に読むべきだったなと後悔しています。 京橋君が同性である茨木さんに抱いた感情に戸惑い悩みますが、 この作者の他シリーズの主役であり、京橋君の先輩でもある楢崎先生に 「先入観や固定観念を捨てて、自分の心に正直になってみろ」とアドバイスを受け、 茨木さんに想いを打ち明けます。 あまり過激なシーンはありませんが、一応アダルト指定なのでご注意を。 二人の今後が気になります。

”まんじ”こと万次郎君の一途さは、読んでいて切なくなりました。 ツンデレの楢崎先生も、そんな一途なまんじ君に心を動かされたんですねぇ。 楢崎先生が出会った頃のままだったら、まんじ君は単なるストーカーになった可能性もあったわけで・・・ 楢崎先生の照れ隠しが微笑ましいです。 続きも早く読みたいです。

この本のコミックもよかったです。 私はコミックを先に読んで、原作もチェックしてみたいと思って ちょうどフェア中だったこともあり、第一巻を試しに読んでみようと購入しました。 原作はとても読みやすい文で書かれており、コミックの画を思い出しながら読みました。 コミックも原作に忠実に描かれていたと思います。 これを機会に、この続きも読んでみようかなと思っています。

計算高い女性ほどむかつくものはない。 爽太が成長してサエコに駆け引きをしていき、サエコとの関係も微妙に変化して・・・ 二人の進展も気になりますが、作中のスウィーツの美味しそうなことといったら。 読んでいて、食べたいな～と思ってしまいます。

主人公・秋山小兵衛の息子・大治郎が三冬への気持ちに気づき、苦悩します。 そこが大好きです。普段は泰然としている大治郎が、あんなに苦悩するなんて・・・ 大治郎と三冬。恋愛に不器用な二人が少しづつ心を通わせていくものの、この巻ではまだまだ成就とはいきません。 二人の恋の行方にやきもきした作品です。

話は「緋色の研究」です。 シャーロックとワトソンが似すぎです！（かっこいいです） 表紙につられて購入しちゃいました。 が、テレビドラマと同じ内容なので、先に観ている私としては物足りなかったです。 ドラマを見られなかった方にはお勧めです。