大手ゼネコンに勤務する太田と小木は営業部の双璧と謳われるエース社員。 しかし二人にはそれぞれひた隠しにしているコンプレックスが・・・ それがタイトルの「おーちゃん」「ちーちゃん」に繋がってきます。 ある日上司のお供で行った神社で、天狗の子供と名乗る少年・飛鳥と出会います。 売り言葉に買い言葉からある行為と引き換えに、長年悩んできたコンプレックスを消してもらう契約をすることに。 最初は「願いを叶えるため」と義務でしていたことが、いつの間にか必要以上に行為がエスカレートしてきて・・・ 同時に二人の感情にも変化が表れます。 太田と小木の会話は、まるで小学生喧嘩のような掛け合いで笑ってしまいました。 話のテンポも軽快で、スーッと読み進められました。

私は空腹時に読んでしまい、作品出でてくる上生菓子を本気で探して買ってきて食べたいと思ったくらいです。 和菓子が大好きなので、お菓子の描写に胃が刺激されてしまいました。 杏子ちゃんを始め「みつ屋」の従業員たちが遭遇する物語には、好感がもてました。 しかし、私的には今ひとつ盛り上がりに欠けていたかなぁと・・・で、星を四つにしました。 続編が出ているとのこと。早く電子書籍化されてほしいです。

転職した主人公が、まさに「仕事に、イベント準備に、はたまた恋に、走る・悩む・踊る!?」の説明通りに 仕事を通じて成長してゆくストーリーです。 一応サラリーマンものですが、学園ドラマのような感じです。読後感も爽やかでした。 ＢＬ作品ですのでそれなりのＨシーンはありますが、ハードなものではありませんので 読み始めたばかりの方や、興味はあるけどＢＬ作品は読んだことがないという方にはお勧めです。 アップテンポな文章と無理のない話の流れで、一気に読み上げてしまいました。 イラストもこの作品にとても合っていると思います・・・カッコよかったです

原作の小説もReader Storeで購入できます。私は原作から先に読むことをお勧めします。 このコミックも良かったのですが、ページ数の関係なのでしょうが重要な部分が描かれていない気がします。 病気を告知された主人公の絶望感、パウエルの細かな心理描写が上手く描かれていないと思いました。 話の終わり方もちょっと納得いきませんでした。

主人公の仕組んだ巧妙な罠が次々と成功していく中で、警察の手が迫ってきますが なんとかスレスレに逃れてゆくところがスリリングで、引き込まれます。 学生時代に夢中になって読んだ作品の一つなので感激です。 リクエストしていた作品が、電子書籍化になって嬉しいです。 ページ数が多いですが、それを感じさせないほど面白い作品だと思います。 どちらかというと男性向けかもしれませんが、女性でも十分魅力的だと思います。 映画化もされました（主役の鶴岡役は、確か夏八木勲さんだったと思います）ので 探して観るのもお勧めします。映画も面白かったです。

とんでもない理由のために義妹の名前を名乗り、義妹の代わりにスコットランドの伯爵と結婚した主人公。 スコットランド人は粗野で野蛮なイメージを持っていた主人公ですが、伯爵の粗野ながらも優しい人柄に 次第に惹かれ始める主人公ですが、この結婚には裏があって・・・ まぁ・・・この義母と義妹がワガママな上に自己中心的で。 読了後、まず最初に思ったのが「親バカもここまでしちゃうとちょっとな～」でした。 最後には二人とも当然の報いを受けますが、スコットランド人をここまで見下していたのかと 少し気の毒に思っちゃいました。 伯爵にしてみれば、主人公と結婚できたことが幸せだったでしょう。 あの義妹が妻にになっていたら、結婚式を挙げてスコットランドに帰る途中で追い返していたと思います。 いや、結婚式の最中に取りやめていたかも。

自分の不注意で従姉を死なせてしまったノリーン。 しかし、それには深刻な理由があるのですが、娘を失った伯父・伯母はもとより従姉の夫・ラモンにも 理由を聞いてもらえないばかりか、勤め先の病院でラモンに厳しく叱責されるモリーン。 長い間憎しみを受けたことにより伯父夫婦とは距離を置き、ラモンとは事務的な会話しかせずにいることで モリーンは淡々と生活することによって、初めて会ったときからのラモンへの想いも封印しています。 従姉を死なせてしまった理由となるある出来事と、日々の激務とその精神的苦痛とで 徐々に体調を崩してゆきます。その様子をラモンは気づきながらも、 妻のことがあり、素直に心配を口に出来ずにいます。 そして、そのことを後悔することになる事件が起こるのですが・・・ その事件が起こる前後は、モリーンへのあまりの仕打ちに読みながら泣いてしまいました。 この事件をきっかけに、伯父夫婦とラモンは従姉が死んだときの状況を知ります。 そしてモリーンの言い分をもっと早く聞いておけばよかったと後悔しますが モリーンにしてみれば”今更”なんですよね。私もそう思いました。 これをきっかけにラモンが間に立って伯父夫婦とは和解します。 そしてラモンは、モリーンに辛く当たった理由が妻の死だけが理由ではないと打ち明けます。 物語の後半はラブラブモード前回です。 そこがダイアナ・パーマーの特徴で、前半ツン・後半デレでハッピーエンドに。 その物語の描き方が上手な作家さんだと思います。

両親を事故で亡くし家を失って、何とか住み込みの仕事を得られた主人公・アラベラ。 自分の置かれた状況を嘆き悲しんだりせずに、けなげに仕事をがんばる主人公に 雇い主の一人である医師・タイタスは興味を示します。 お互いの利己的な理由からアラベラと結婚し、友人関係の気持ちのまま二人の生活はスタートします。 ふとしたきっかけでお互いへの想いに気づいたものの、素直に打ち明けられず やがて、ちょっとした誤解から二人の結婚に暗雲が立ち込めてきます。 この作品の作者ベティ・ニールズの定番ストーリーですが、飽きがこない不思議な作家さんです。 主人公のけなげさに胸がキュンとなり、主人公の愛する男性の傲慢さとちょっとした優しさに 「いいな～」と思いつつ、物語の展開にホッとしながらあっという間に読み終えます。 もう一つの特徴としては、作中に登場する料理の描写がとても美味しそうに描れ、 実物を食べてみたいな～と思わせます。料理下手な私には無理ですがね。

前巻で晴れて両思いになった京橋先生と茨木さん。 ところが、茨木さんは京橋先生に不快な思いをさせたくないと思い、 自分のことをあまり明かさないことで京橋先生の疑心暗鬼を生み 茨木さんの父親の死をきっかけに、京橋先生は不満を爆発させて二人の間に溝が出来てしまいます。 茨木さんにしてみれば「自分の家族のことで、京橋先生によけいな心配をかけないようにしなければ」と思い 京橋先生にしてみれば「茨木さんは独りで悲しみを抱え込んでいる」ことを心配し、 なぜ自分に何も話してくれないのか悩みます。 そのギクシャクした二人の様子に気づいて、手を差し伸べたのは 京橋先生の先輩である楢崎先生と、同居人の万次郎君でした。 茨木さんに対しては辛らつであり、見えない火花をバチバチさせている楢崎先生でも 可愛い後輩・京橋先生のことを心配し、もう一度二人だけでじっくり話し合うようにとアドバイスします。 相手を思いやって何も打ち明けないことで、見えない壁を感じてしまうのは当然のこと。 すべてを話さなくても、大まかなことを相手に知っておいてもらうことで、 心をより一層通わせられるんじゃないかなと、私なんかは思いますが。 お互いを思いやるのは難しい・・・

といいたくなるほどの佑一。中司が送ってくる強力なシグナルを感じないなんて、なんて鈍感な・・・ そのくせ、自分が中司に持っている想いに気づいてからジタバタするところは可愛いですけどね。 お互いの気持ちが通じ合った後でも、まだちょっと男性同士の恋愛に慣れないでアタフタしている佑一クンが 中司クンにとっては愛おしさが増すようで、からかいながら見守っている・・・そんな感じがしました。 こういう爽やかなハッピーエンドな話は大好きです。