Reader Store

総合評価

780件)
4.5
426
265
56
11
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画を観て読みたくなり。映画と違う結末で、切なく辛い思いに駆られたが、冤罪という重いテーマに自分が他人事ではなく現実として向き合うには、この結末は必然だったのだと思った。それほど作者の強い思いを感じられる作品。SNSの持つ負の側面の怖さ、状況証拠が重なった場合の弁護士すらも敵になる不条理、検察の闇、そして人間という生き物、様々なことを考えさせられる作品だった。

    1
    投稿日: 2025.06.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

     若い夫婦と2歳の子を殺した罪で死刑判決を受けている鏑木慶一が脱獄した。潜伏先でのエピソードは彼目線で語られず、彼が関わった人により語られる。逃避行を続ける鏑木だが、私はいつから 彼は殺していない と思いながら読んでいたかな…?切なかった。だって鏑木くんを応援してしまうのだ。もう鏑木くんもさやかさんも実在しているように感じてしまう。  ノンフィクションという形をとってはいるが、作者は冤罪について実際にある話、あってはならない話だということを伝えたかったのだと思う。舞の死に対する感じ方が印象に残った。人って、いつか死んじゃうんですね。感傷に浸っているのは自分だけ。甘ったれなお嬢さん …私はもうお嬢さんという年齢ではないのだけれど、舞ちゃんの感情はとてもリアルだな、と思った。

    1
    投稿日: 2025.06.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ドラマ、映画を観てからの本書を読む。 映画のストーリーが一番好きだが、本書を読んで作者の冤罪への思いを知る。 映画と本書は並び立つ。

    1
    投稿日: 2025.06.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    見ず知らずの一家3人を惨殺し、死刑判決を受けた少年が脱獄した。職場や住処を転々とし、その先々で人を救い、とても残忍な犯人像とはかけ離れている少年。彼が脱獄した目的とは何なのか? 逃亡生活での人間関係を通して少年の人となりが丁寧に描かれて、次第に、もしかして…と、これって…と。 とても残酷で怖い話。そして憤慨し、やるせない話。泣けた。

    0
    投稿日: 2025.06.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    冤罪で死刑になった人がいることを、私は少なからず知ってた。今回これを読んで、さらに冤罪の惨さ、恐ろしさ、悲しさを知る機会になった。 もし誰かが殺人を犯し、この人が犯人ですよとテレビで放映されても、警察が犯人を逮捕したと主張しても、世間がこんなことするなんて正気じゃないとその人を罵倒しても。その情報を、私は信じきるのではなくまず疑ってかからなければならないと思う。 もしかしたら、そうじゃないかもしれないし、そうかもしれないーー。 そんな考えを、正体を見極めなきゃいけないときのために、頭の片隅に置いておかなければならないなと感じた。 鏑木くんには、生きて、安藤さんと幸せになって欲しかったと、そして、逃亡中に出会った人と今度は安心できる状態で、再会してほしかったな。

    3
    投稿日: 2025.06.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    著者初読み。テンポ良く展開していくし、映画化も頷けます。ここまで展開が広がっていくと最後に残念となる作品も多い中、締まるエンディングになっており、著者の腕の高さを感じました。

    0
    投稿日: 2025.06.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    表紙に映画化されたとあり、面白そうだったため読んだ。 結論、ページ数は多いが読みやすく、とても面白かった。 まさか脱獄した主人公が免罪だったとは驚いた。 免罪で長期間逃げ回るのはどれほど辛かっただろうか…と同情してしまう。 物語の終盤、主人公に助けられた人たちが団結し、彼は無罪だったと裁判を起こすところは感動した。 それにしても警察の、名誉を守ろうとする傲慢さには腹が立った。 途中出てきた足利清人(主人公の真似をして殺人をしたと供述)が、前の事件の真犯人であったことにも驚きを隠せない。主人公が不憫すぎる。警察は足利清人が2つの事件の真犯人だと気づきいたかもしれないが、冤罪で逮捕したことで世間に責められないよう、そのまま主人公を犯人に仕立てあげていた可能性があるという。ひどすぎると思った。 最後に著者のコメントがあり、「主人公を死なせたのは冤罪の恐ろしさを伝えるためだった」と書いてあったが、よく伝わったぞ……と返したくなった笑 その文章が、主人公に対して「残酷な死を与えて済まなかった」と謝罪して終わってるのも印象的。 映画もネトフリで見てみよう思う。

    0
    投稿日: 2025.06.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画化ということで気になった読んだ本。 さすが映画化されるだけあって最後まで引き込まれる内容。 ただ結末は賛否両論がある気がした。

    1
    投稿日: 2025.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「残酷な死を与えて本当にすまなかった」 作者の言葉が読了後に刺さる。 冤罪の重さを知る。 優しく寄り添ってくれる鏑木の言動に何人もの人が救われ、感謝してる。 脱獄も逃亡も正しい手段ではないけど、それでも彼に生きててほしかったし、逃げ切ってほしかった。 生きる事と正義を守り抜こうとした彼が死んでしまった事が悲しくてならない。

    1
    投稿日: 2025.06.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    一家三人を惨殺した犯人として死刑判決を受けた少年死刑囚鏑木慶 脱獄した彼は姿を変え、様々なところで仕事をし逃亡を続けていた 物語は偽名の彼と出会い、縁を結んだ人たちの視点で語られる 工事現場、旅館の住み込みバイト、工場、グループホーム 隠れて生活しながらも周りの人に誠実に対応し、困った人に手を差し伸べる鏑木 そんな彼の目的は何なのか ※ここから大きなネタバレを含みます※ 彼は冤罪で本当は殺人を犯してなんていなかった 現場で生き残った被害者の親族が若年性アルツハイマーであり、証言が曖昧だったことから、現場に助けに入ったはずの鏑木が犯人とされてしまった それを覆すべく、潜伏しつつもその生き残りの親族への手がかりを少しずつ追っていく鏑木 なんとか全てが明らかになって助かってほしい そう思って読み続けた その後、警察に捕まる鏑木は射殺されるが、潜伏中に彼と交流があり、彼に救われた人たちが彼の無罪を訴え、裁判で真実が白日の本にさらされる…というシーンで小説は終わる 個人的には逃亡物のようなハラハラドキドキする物語は好きではないので早く真実が明らかになってくれないかなぁと思いながら読んでいた 逃亡は苦しい、読んでるだけなのに疲れた 何か大きなことを隠している人は、日々疑心暗鬼となりきっと疲れ切ってしまうだろと思う そんな中でも彼の真面目さ、優しさは損なわれず彼の知性の高さも感じられる(実は鏑木自身は実は養護施設の出身ではあるが) 鏑木が亡くなった後、彼の名誉を挽回しようとする人たちが集まったのは彼の人柄に他ならない 殺人犯、逃亡犯としてのレッテルを貼られ、世間では鬼畜のように言われた人だけど、人と真摯に接していれば分かってくれる人はいるのだと思った ドラマ版(亀梨くん)映画版(横浜流星くん)と映像化もされていて そちらでは実は鏑木は生きて判決を聞くことが出来たとのこと 映像でも観てみたいと思う

    0
    投稿日: 2025.06.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画を観てからの読了。 600ページを超えるからなかなか手をだせずにいたけど、やっと読んだ。 冤罪で逃亡しそんな状況にも関わらず困った人には手を差し伸べ、また逃亡する。映画を観ているからか、そんな彼がかわいそうでひたすら切なかった。 10代で捕まったから、普通なら経験するであろうこともできずに過ごしていたから、逃亡生活は辛かっただろうけど、いいこともあったのだと思いたい。 映画とは結末が違うとは聞いていたけど、原作はあんな終わり方だなんて… 辛いから、救われたいから、私は映画の結末が好きでした…

    2
    投稿日: 2025.06.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    素晴らしい作品だった。 著者がこの作品の主人公に負わせた悲惨な人生に著者なりの後ろめたさを感じていることもあとがきから伺えて改めてこの作品の意義深さを感じた。 小説というものを自分は若い頃恥ずかしながら軽んじてきたけど、このような様々なメッセージや人生をストーリーを通して擬似体験することにこそ他人の気持ちを思いやれるきっかけがあるのかもしれないと感じる今日この頃です。 素晴らしい作品に感謝

    2
    投稿日: 2025.06.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    終わりが近づくにつれて、警察にはらわたが煮え繰り返る程の怒りが沸き 仕方が無いと思いつつも井尾由子にイライラし、 鏑木慶一が気の毒すぎて、感情がぐちゃぐちゃになった。 あとがきにある様に、死んでほしくなかった と思うけど、死んでしまったからこそ、深く考えさせられた。 辛い。しばらく落ち込む。

    12
    投稿日: 2025.06.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み進めるほどに、この死刑囚がわからなくなる あまりにも賢く、あまりにも優しい 誰よりも暖かな温もりと、思いやりの心を もっている あらゆる場所で彼は、人々の心を惑わし、掻き回し、惹きつけて、やがて置き去りにしていく もう、最後まで一気に読まずにはいられなかった 手に汗にぎり、追いかけていた そして いろんな思いを投げかけてくれた そんな小説でした

    115
    投稿日: 2025.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とにかく面白いという高評価なレビューが多数あったので、読んでみることに、、、うん、これはめちゃくちゃ面白かった。  殺人を犯し死刑が確定していた主人公は、刑務所から脱走し、その後いろいろな職業、名前等を変え、ある目的を果たすために行動する。主人公は、そこで出会った人達に影響を与え、最終的には、、、、。 とにかく面白いので読んでほしい、読み終えた暁には作者がこの小説を通じて読者に伝えたかった真意がわかるから。

    10
    投稿日: 2025.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ドラマ観て、映画観て、小説読もうかずっと迷ってて、ついに読んだぞ、、!!! ドラマと映画、小説とで結末が違うのは知ってた。 「鏑木は殺さないでほしかった…」っていう読者からの感想が多かった、というのがあとがきにあった。それがドラマと映画には反映されたのか。 でもそうだよね、児童養護施設で育って、助けたのに犯人扱いされて殺されるなんて人生可哀想すぎるわ。 映画 ・悪徳宗教暴くシーンカット(てか工場シーンだいぶカット) ・弁護士が父、匿ったバリキャリが娘という短縮図 ・舞が上げたインスタのストーリーから鏑木見つかる ドラマ ・割と忠実に再現してたものの、弁護士のリゾートバイトだけカット 長身イケメン、っていうのでキャッチーな見た目をしていたのも、みんなを惹きつけた要因かなと思ってしまう〜〜 ただずっと面白くて、好きです。

    0
    投稿日: 2025.06.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんでもっと早くこの作品を読まなかったんだろう。 とにかく、すごい作品を読んだなという感想です。 一家惨殺事件の犯人、鏑木少年死刑囚が脱獄した。 その逃走中、出逢う人達との関わりの中で、彼の本当の「正体」が見えてくる。 「信じる」ということとは。 そして、司法、警察の権力の持つ重さは人の人生をいとも簡単に変える。 あとがきを読み、この結末にすることでこそ、この作品のテーマやそこに込められたメッセージがストレートに、深く伝わるものになっていることを実感し、筆者の想いに胸を打たれました。

    8
    投稿日: 2025.06.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    かなりの長編だが、非常にスラスラと読める。衝撃的な展開が挟まれるわけでもないのに、いつしかこの主人公の辿る運命を知りたいがゆえに読み進めていた。 その先にあったのは、あまりに残酷な結末…。だが彼の優しさによって心を動かされた人々が彼の無念を晴らすラストは、涙腺にくるものがあった。 著者のラストのコメントがなければ、私も「何故…!?」と憤ってしまっていたかもしれない。それだけこの主人公に救われて欲しいと願ってしまったのだ。 色々書きましたが、ここ最近読んだ中では圧倒的に夢中になれた一冊でした。 ドラマ版や映画版も観てみたいです。

    1
    投稿日: 2025.06.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ただただ切ない 彼が冤罪だろうと予想はついたが、脱獄犯でありながら彼が周囲の人間に与えた優しさ いつしか、捕まらないで欲しいと願いながら読み続けていた私 そして、命を落とすと言う展開 恐らく覆ったであろう判決 冤罪の恐ろしさや集団で人を貶めようとした時のとてつもない力 心に残る作品でした

    7
    投稿日: 2025.05.31
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    ただただ悲しい。やるせない。 一気読みした結末が、こんなんだなんて。 色々と冤罪について考えさせられる話でした。

    6
    投稿日: 2025.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    特別変わった設定やオチがあるわけではないのに、とにかく先が気になってあっという間。面白すぎる。あとがき泣けた。

    1
    投稿日: 2025.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても切ない。 信じるという事、(自分の受けとった感覚を信じるという事)。それぞれの章で関わる人達の心に刻まれた主人公。 最後が映画と本とでは異なるのだけれど…それにしても切ない。 そして冤罪についても色々考えさせられた。

    0
    投稿日: 2025.05.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    もぅ一気読みしました。 先が気になるので時間がある時に読み始めた方が良いかもしれません。  逃亡している鏑木の潜伏場所が変わるごとに 一章、2章と区切れている構成。その場所ごとにエピソードがあり主人公が変わり物語が進んで行く。 そして ふと名前も格好も変わっている逃亡者鏑木が出てくると こっちの心臓がドキリとしページをめくる手も速くなります。 そして読了後しばらく後引きました。 「向日葵の咲かない夏」並みにです。 どうしてくれよう この感情…  

    0
    投稿日: 2025.05.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    先に映画を観てから本を読みました。 結末が異なると聞いたので、結末と文字でどのように表現しているのかが気になったからです。分量的に厚く、途中で諦めかけた時もありましたが、読み始めたらあっという間でした。 結末はある意味一緒でしたが、そこにいたるまでの「正体」という作品を更に深く知ることができました。フィクションだけど、どこかノンフィクションなのかもしれないという恐怖みたいなものを感じた。すれ違う人の中に犯罪者がいるかもしれない。自分が冤罪をきせられるかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.05.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    埼玉県で起きた一家惨殺事件の犯人として逮捕された鏑木慶一が、死刑判決を受けた後に脱獄した。逃亡生活を送る中、その先々で出会う人達の関わりを描いている。鏑木は偽名を使い、整形しながら日本各地を転々とし、様々な人々と関わることで、その「正体」が浮かび上がっていくー。 彼と関わる人々は、彼の誠実な人柄に惹かれながらも、彼が死刑囚であることを知り、困惑する。この作品は、警察や司法の闇を描きながら、「もしも身近な人が凶悪犯だったら?」という深いテーマを持つ。 それぞれの場所環境で、出会った人達の視点で物語が進んで行き、彼の心の優しさ気高さを感じながらも、最後に逃亡犯と分かった時の葛藤がよく表現されていて、各登場人物の心の変化に目が離せなく、読み進める手が止まらなかった。終盤は辛くて息が詰まる展開であったが、関わった人たちが、それを機に彼のために心を向けていく展開は熱いものがあった。 長編だったがとても面白かった。 ドラマや映画はまだ見ていないが、これほどのボリュームや彼や取り巻く登場人物の魅力や心の変化をどう映像化するのかは、気になるので、機会があれば観てみたい。

    0
    投稿日: 2025.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    話題の文庫から。染井さんの作品は初めて読みました。分量多かったですが、波に乗るとスルスルと読みやすくハマっていきエンタメ性に溢れ楽しかったです。

    0
    投稿日: 2025.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【ネタバレなし感想】 殺人事件の犯人として死刑を言い渡された鏑木がある日刑務所から脱獄をした。 日常に溶け込み生活をし、人々は鏑木の人となりに魅力を感じるが、警察から逃れるために都度姿を隠す鏑木。 果たして鏑木の真意と、逃走劇の結末とは!? 500ページ近い読み応えのある本だが、先が気になってどんどん読んでしまう。これは実写もぜひ見てみたい。 【ネタバレあり感想】 鏑木は無実。殺人事件の生き残りの井尾は、当初警察に誘導される形で鏑木が犯人と供述したが、その後考えが覆るも、アルツハイマーを患っていることで警察は相手にせず。鏑木は、無実の証拠を集めるために脱獄し、井尾と接触をして証言を得るよう奔走していた。 逃走劇の最後で鏑木は銃で撃たれて死亡。だが、今まで鏑木と関わってきた人間は、鏑木の無実をはらすべく活動し、最後は無実を得る結末。 結末がどうというより、鏑木が長年冤罪で警察や世間から逃げながらも諦めずに奔走してきたことにやるせなさを感じる。それに拍車をかけるのが、各章で鏑木と関わった人たちが、鏑木の人間味、やさしさ、一方でミステリアスな魅力を感じる部分。 鏑木はきっと普通の生活をしたかったんだろうな。でも誰にも言えずに一人で怯えながらも闘って、、、 せつなーーーい読後感に苛まれた。

    1
    投稿日: 2025.05.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一家惨殺事件の少年死刑囚が脱獄し、その逃亡劇488日を描いた作品。彼が逃げた先で出会う人々とのエピソードを見ながら、タイトル通り脱獄犯の「正体」が見えてくるお話です。 メディアでは「極悪非道の殺人鬼」と言われているけれど、各エピソードに登場する彼は穏やかで理性的な人で、彼の人柄に周りの人達は救われます。そんな彼らを見ているので、警察が彼を追ってくるたびに「逃げてー!!」という気持ちになりました。 少し辛い気持ちになるシーンもありますが、話の展開すべて面白かったです。

    0
    投稿日: 2025.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読み終わって頁をパタンと閉じても、心の中からいつまで経っても出ていかない主人公がいる。 "正体"の鏑木慶一はまさにそんなひとりだ。  名前を変え姿形を変え、何かを追い求めている主人公。彼は何を探しているのか、彼の正体は誰なのか。 正体がバレてしまう度に姿を消してしまう鏑木。 でも根本に嘘がなく、困っている場面では力を貸してしまう。彼と関わった人々は、みんな彼を知りたいと思い、好きになっていく。 悲劇的なラストには作者自らあとがきで触れている。読者の意見も分かれそうだ。でもこのラストだからこそ、主人公が心に刻まれるのかもしれない。物語の中の関わった人々と共に。 600ページ越えなのに、スラスラと読みやすい作者の技量は流石としか言えない。

    1
    投稿日: 2025.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ○『正体』 ○染井為人(著) ○長編ミステリー ○Audible +新品購入 一家を惨殺した少年死刑囚の逃走劇が描かれた長編ミステリー。 ――――――――――――― (あらすじ) 埼玉で一家三人を惨殺し、死刑判決を受けた少年死刑囚が脱獄する。 脱獄犯は東京オリンピックの工事現場や老人ホームなど、さまざまな場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ続ける。 彼の真の目的は何なのか、その必死な逃亡劇が描かれている。 ―――――――――――――――――― (主な登場人物の特徴や魅力) 主人公、鏑木慶一(かぶらぎけいいち)は脱獄犯だ。 彼は高身長でイケメン、そして児童養護施設で育ったという背景がある。 18歳の時に、一家を惨殺した重い罪は、彼の人生に大きな影を落としていた。 脱獄後、彼はさまざまな仕事を転々とする。 どこでも真面目に働き、その人柄や親切さが際立ち、周囲の人たちから、自然と好感を持たれる存在だった。 しかし、脱獄をしてまで追い求めているものは一体何なのか。 正体がばれないように、人との関わりをなるべく避けながらも、鏑木の人間性が徐々に明らかになるにつれ、誰もが、ある疑問を抱かざるを得ないだろう… ――――――――――――― (物語の舞台や世界観) 神戸、埼玉、東京、長野、山形といった多彩な場所を舞台にしている。 さまざまな職場や、人々の生活が描かれていて、特に老人ホームや新興宗教といった具体的な環境が臨場感をもたらしていた。 人間関係がリアルに表現されていて、この物語に引き込まれること間違いないだろう。 ――――――――――――――― (ページをめくりたくなる展開) 脱獄犯・鏑木慶一の目的は? 物語が進むにつれて、本当の理由や求めるものが次第に見えてくる。 どんどん気になる展開が待ち受けているので、ページをめくる手が止まらないだろう。 各職場で新しい仕事を始めるたびに、彼の新たなスタートが描かれていた。 次はどんな人たちと出会うのか? どんな仕事をするのか? 毎回異なる人間ドラマが展開するので、全然飽きがこない。 彼の目的がだんだんはっきりしてくるにつれて、ハラハラドキドキの展開に変わっていく。 鏑木が目指すものがどうなるのか、思わず応援したくなった。 最後には、心に残るメッセージが込められていて、考えさせられる問題も浮かび上がるだろう。 強烈なインパクトを与え、誰しもが忘れられない作品になることは間違いない。 ――――――――――――――― (ひとこと) この結末… 尾をひきますね… だからこそ、記憶に残り、多くの人が考えるきっかけになると思います。 このような出来事は、現実でも起こり得るということを、私たちは忘れてはいけませんね。 そして、なんと嬉しいことに、映像化されているので、さっそく観てみようと思います。

    25
    投稿日: 2025.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画を観る前に読み終えました。いい娯楽でした。ラストは読む人によって好みが別れますね。私は好きでした。でも…ということはありますが、そう思えるのはいい本の証拠ですね。

    0
    投稿日: 2025.05.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    なんとも苦しい。壮絶な逃走劇。 一家三人を殺害し、死刑判決を受けた鏑木慶一。拘置所を脱走し、別の人物に扮して逃走を続ける。 彼と出会った人々の目線から、鏑木の人となりが徐々に明らかになっていく。読み手の私たちは、読みすすめるごとに、もしかして…?と、不安が募っていく。 人の信念とは、こんなにも強いのか。 介護、働き方、法に守られない労働者。社会問題も盛り込まれ、考えることの多い作品だった。

    3
    投稿日: 2025.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    友人から映画版の横浜流星が凄いとの話で、いつもの「観る前に読む」を実行。 時期的に一番仕事が忙しいのにと少し後悔するくらいの濃い物語でした。 途中からは祈るような思いで頁を繰りましたが、余りにも残酷な結末でした。 「十人の真犯人を逃がそうとも、一人の無辜を罰するなかれ」 太田愛さんの「幻夏」で知った冤罪を生み出してしまう恐ろしさ、そして人が行うコトの危うさ。 国や組織を守るために人が居るのか、人を守るのに国や組織が有るのか。 今一度考えたいと思いました。

    20
    投稿日: 2025.05.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    登場人物が多くて時間がある時に一気に読まないと誰が誰だったか忘れてしまう。 内容は重くて読後は心がしんどかった。 警察も検察も組織って間違いをなかなか認めないな。有罪率が高いこともそれはそれで怖いことなんだと思った。死刑があるのも。めちゃくちゃ慎重になるべきって賢い人たちがなる職業の人ならわかるだろうに組織になるとそうはならないものなのだろうか。 あと、あの被害者母のアルツハイマーおばさんが恐れずに早めにもっと声を大にして「やっぱり彼が犯人じゃないと思う!」っていろんな人にいろんな場所でネットとかでも言ってくれてたら鏑木慶一は死ななかったかもしれんのにって思ったりした。

    1
    投稿日: 2025.05.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    オーディブルで聴き始めたものの、初めて途中で本も買って、止まっている時は紙の本、移動中はオーディブル、とハイブリッドで一気読み。実は途中ちょっと中弛みして、もうこのパターンいつまで続くのかしら、、となったのだけど、後半の急展開と、それまでのパーツが合わさったラストと込められたメッセージに残り数ページを終えたくなかった。メディアリテラシーと人の生死についても考えさせられる良書。

    0
    投稿日: 2025.05.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    Audibleで。 10時間以上のボリュームだったが、あっという間。ずっとドキドキしながら聞いてました。 ラストはなんともやりきれず。

    0
    投稿日: 2025.05.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    止まることなく一気読み。こんな結末とは。 実際にあってはいけないけど、本当にそういう事も起こるのかと辛く悲しい気持ちになった。 映画見たかった。配信されたら絶対見たいと思う。

    1
    投稿日: 2025.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    横浜流星主演の映画の原作です。話の展開も良く、想像以上に面白かった。序盤から恐らく冤罪なんだろうなぁと思いつつ、やはり終盤で冤罪の背景が描かれてます。警察と検察の闇と言うか、真相解明ではなく犯人逮捕での事件解決を優先する体質を批判する作品の様に感じました。何とも悲しい終わり方でしたが、その訳を作者が後書きで語っており、やはり冤罪問題を訴えるにはこの終わり方しかなかったとの事で、納得しました。 是非、映画も見てみたいです。

    2
    投稿日: 2025.05.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かったと怖かったです 一家3人を惨殺し 死刑囚が脱走して 名前や顔を変えて潜伏生活を送りながら逃亡を続けている  その怖さと住民票や身分証明を持っていなくても 働けるということにも 驚きました そして…警察の怖ろしさ… DVDも観ちゃいました

    1
    投稿日: 2025.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    1日一気読みしてしまった...。面白かった。 一家3人を惨殺し死刑囚となった鏑木賢一、当時高校生が、脱獄して各地を転々とし自分の無実を晴らそうとする話。 鏑木賢一、いい人すぎて潜伏先で頼りにされたり心を寄せられるが、残念ながら警察が迫ってきてしまう。冤罪...自分や身内がもし冤罪なのに死刑囚になってしまったら...と考えさせられた。警察よ、ちゃんと捜査してほしい。本物の犯人はその間、のうのうと生きているのだから。

    4
    投稿日: 2025.05.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    悪い夏を思い出してバッドエンドだったらやだな〜と思いながら読んだ 袴田さんの名前が出てくるまで偽名にモデルがあることに気付かなかった 調べたら出てくる冤罪事件の多いこと… ドラマと映画も見比べてみたい

    0
    投稿日: 2025.05.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    近年のエンタメ小説で一番面白かったかもしれない。相当な作品だったと思う。 読後に何ともいえないやり切れなさ、怒りや憐憫がある。 主人公を軸におかず、周辺人物の目線で物語が進んでいくからより鏑木の一年間の心情を深く想像してしまう。 活字を読んでここまで映像が鮮明に浮かび上がるのも久方ぶりのこと。こんな出合いがあるから小説は素晴らしい。 読了後併せて映画も鑑賞。当たり前だが原作の方が面白い。 だがしかし、二周目の感覚で観ているので序盤から鏑木が可哀想すぎて涙無しには観られない。 邦画特有の結末改悪改変があるけれども。許せん。でもありがとう。

    1
    投稿日: 2025.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    面識のない親子を刺殺した少年死刑囚が脱獄した。 行く先々で、聡明、親切、よく気の回る思いやり深い人物として周囲に好印象を与える死刑囚。自分は人の世話をするのが好きだと語り、最後に訪れた介護施設ではその言葉通り、どんな入居者にも懐かれる。居候先の女性は彼に恋をし、養い、庇う。飯場で不当な扱いを受ける労働者に手を差し伸べ、悪質な新興宗教に染まりかけている老女の目を覚まさせる。逃亡中の身であるにもかかわらず、必要に迫られれば躊躇わず警察まで呼ぶ。確かに、彼は人の世話をするのに長けている。どんな時でも実に賢く、真っ直ぐなやり方で。 ボリューミーな大作だが話運びのテンポがよく、一気に読める。読めば読むほど、彼に見ず知らずの親子(夫婦に加えて、二歳の子供まで!)を殺すのは不可能だと確信する。一方で、その優しさが彼を死刑に導いたのだとも分かる。彼に人助けの精神と優しさがなければ、悲鳴を聞いて見ず知らずの家に飛び込んだりしなかったものを。 真実(冤罪)のネタバラシはあっさり、やや失速した感も否めず。本人の語りだけでなく、警察が物的証拠を揉み消しているとかがあったらな。ただ、ある意味で結末はリアル。人の記憶(記録ではなく、記憶)を信じるのって不安だよね。

    0
    投稿日: 2025.05.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    何が事実で何が真実なのか何を信じるべきなのか 自分の目で見たものを信じたいけれど本当にそれが真実なのか考えさせられる一冊でした 優しい男だと思いたい

    0
    投稿日: 2025.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ずっとどきどき。死刑囚だから人と深く関わることを許されない孤独。それゆえに人との関わりを求める寂しさ。真実を伝えられないもどかしさ。その章ごとの人物視点で語られているのに、主人公の心情が染み入ってくる。 ラストはつらすぎる。

    0
    投稿日: 2025.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    他の方の感想にもありましたが 「最初から最後までヒリヒリする」 がピッタリな感想です 私は太田愛さんの作品が好きですが、 少し似てたかな なかなかボリュームのある作品で終始ヒリヒリしていたので、少し疲れましたが(笑)、よい作品でした

    2
    投稿日: 2025.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いやーーー、めっちゃ面白かった… 600ページ以上に渡る多さなのにすっごい読みやすくて話もよく読んでいれば分かりやすくて裁判のあり方について考えさせられる本だった。 最後の最後には同情する気持ちまで持たされてその感情を持たせてくれる作者に感心してしまった… 本当に面白かった!最後は一気読み……

    11
    投稿日: 2025.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    とても辛く胸が痛いお話。 留置所から脱走して1年少しの間、顔やキャラクターや名前を変えていろんな場所に潜伏していた鏑木 とだけいうと、市橋達也や福田和子を思い出すが 彼は完全な冤罪であった。 ちょっと柄の悪い土木、都内でライター、住み込みの旅館、工場勤務しながら信仰宗教、そして被害者家族(目撃者)のいる老人ホームのような施設 もちろんそれぞれの場で名乗っている名前や見た目は変えているのだが 決まって彼の印象は賢くて、物静かで、優しかった。 一定の期間同じ場に滞在すると彼が世間を賑わす逃亡犯だと周りの人に気づかれるが 皆んな、あの彼がまさかそんなことする訳ないとすぐには通報せずに少し思い留まる。 その間に失踪を繰り返してきたが、好きな女の子が鏑木を好きだと知った上司の嫉妬によってついに通報されてしまう。 そして、警察に射殺されてしまう。 私も昔小学生の時、言われのない濡れ衣を着せられて「私はやっていない」と主張しても信じてもらえないという経験をした。 その時に、「この子ならそんな事しないよね」と思ってもらえる人間になるために日ごろの行いを改めて気をつけようと心に誓ったが この話を読んでしまうともう運命としか言いようがないのかもしれない。 でも、鏑木がなるべく人に誠実に生きたからこそ沢山の人が動き、最後判決が覆ったのだろう。 とはいえ、私だって周りの人が殺人犯だとか痴漢をしたとか聞いたら真実を確かめずとも距離を置いてしまうと思う。 この世に冤罪がなくなることはなくても、 誤解される事のないようなるべく誠実にいきたいし、なるべく自分の目で見ている相手を信じたい。 そして、個人的にこの小説が好きだと思えたのは 一回り上のweb会社の女性と鏑木の同棲生活の章。 恋愛関係には決してならなかった2人だったが、 彼女は鏑木があの凶悪犯だと気付いていたがそれでも幸せだったし、最後までかくまった。 結局、警察に見つかり離れ離れになってしまうが 最後の最後まで鏑木もどこに逃亡しても「僕には好きな人がいる」と言い続けていた。 その彼女は最後まで彼はやっていないと信じてあげられなかった事を悔やんでいたが、十分お互い想い合ってたのではないかと思った。 それだけで少し報われた気持ちになれた。

    1
    投稿日: 2025.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    魅力的な物語だと思うけど、個人的にはなにか全体的に芝居がかっているというか、うそっぽい感じがして、あまり入り込めなかった。

    0
    投稿日: 2025.05.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    鏑木の人の良さ・優しさ・思いやりが 自ずと周りの人たちに伝わり 周りが虜になっていくのが嬉しかったけど 最後の結末が酷く残酷だった。 あとがきにもあるように 結末をあの形にしないと冤罪と言う間違いの恐ろしさに 衝撃を与えられなかっただろうと言うことで あとがきを読んで納得した。 しかし 鏑木は罪に負けたと言うよりは嫉妬に負けた気がする 矢川直樹・田中悠星・四方田保 田中悠星は痴漢した冤罪者を避難して周りに言いふらす行動をしたくせに、自分の盗撮動画を情報提供で警察に提出する。 一番許せないのは四方田保 舞からの告白を聞いている時は桜井の事を信じられないと拒否していた割に、舞が桜井を好きだと言った途端に 考えが180度逆転、通報 冤罪の可能性が分かると今度はそっち側に立ち行動を起こす。 状況で自分の立ち位置を変える最も嫌いな人種だ。 鏑木が死ぬ理由を作ったのはお前だよ

    2
    投稿日: 2025.05.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    私だったら彼を信じることができるだろうか。彼と関わるすべての人の心情がとてもリアルで、でも一貫して彼はいい人で、メディアや世間が想像する彼と今目の前にいる彼、どちらが本当なのか。彼と、彼に対して感じている自分自身の感情を、信じることができるだろうか… 読み終わった後は少し悲しかったけれど、きっと現実に近い終わり方なのだと思うと、やはり冤罪は恐ろしい。

    0
    投稿日: 2025.04.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    内容に引き込まれた。 面白かった‥ ただ、最後が悲しくなんとも言えない感情となった。 冤罪は、怖しい。

    1
    投稿日: 2025.04.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    鏑木慶一の優しさに心打たれました。 切なくて真っ直ぐでした。 逃亡先で、出会う人々との物語はとても素晴らしかったです。 ハラハラしたり、クスッと笑えたり、感動したり読んでいて、ページが止まりませんでした。

    1
    投稿日: 2025.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    映画後に読んだ。 映画は横浜流星の演技に圧倒されたスリルを感じたが、小説はそこまで驚く展開ではなかった。 映画より細かく鏑木に関わった人達が出てきて、分厚いが読み応えがあった。新興宗教やグループホーム、日雇いの実態など、知らないことが沢山知れたのでよかった。ただ、映画では生きていた鏑木が小説では死んでいた。冤罪や死刑などあまり親しみのないことにも、運が悪く巻き込まれる可能性についても考えさせられた。

    0
    投稿日: 2025.04.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ページ数は多いが、一気読み出来るくらい面白い。 オススメ。 死刑囚の脱獄犯の逃亡劇。 映画化しているが、読み終わって鏑木のイメージは横浜流星とぴったり。 逃亡中に関わった人たちが、鏑木に魅了されていき、本当に凶悪犯?となっていく。 逃亡の目的は?どこに向かって逃亡しているの?と続きが気になり一気に読み進める。

    2
    投稿日: 2025.04.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「小説」というジャンルにおいてはとてもドラマチックなストーリーだ。 でもこのドラマチックさは、現実にはあってはいけない。絶対にだ。

    5
    投稿日: 2025.04.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画を観る前にと読みました。 とにかく続きが気になり、どんどん読み進めました。 未成年の死刑囚の脱獄。 この言葉からはとてつもなく恐ろしさしか伝わりませんが、この人が本当に凶悪な殺人犯なのかと思うくらい脱獄をしながらも結局は困ってる人を助けていく、人間味溢れる青年でした。 犯罪と冤罪。 人が人を裁く難しさ、危うさ。 罪と過ち、そして保身。 人間の強さと弱さが詰まったストーリーだと思います。

    17
    投稿日: 2025.04.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    分厚くて字も小さいし読めるか不安だったけど、話のスピード感にしっかり乗って9日で読み終われた。読み進めるごとに鏑木慶一は本当に人を殺したのか?と考えてしまう

    1
    投稿日: 2025.04.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    一気に読んだ 読みやすかった 結局 冤罪だった  そんな簡単に逃亡できるだろうか? 鏑木 慶一 殺人事件容疑者 脱獄 足利 清人 殺人事件の真犯人(鏑木の模倣犯として扱われる) 桜井翔司 グループホームで働く 酒井舞を人質にしてここで射殺  井尾由子 若年性アルツハイマー病 殺人事件の生存者 冤罪を証言できない ベンゾー 遠藤 工場で働く 那須隆士 ライター 沙也香と出会う 逃亡を助けたが罪にはならないのか? 袴田勲 旅館住み込みバイト 渡辺淳二 弁護士痴漢冤罪 久間道とし パン工場で働く 新興宗教の闇を暴く なぜバイク乗れるのだろうか

    1
    投稿日: 2025.04.21
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    映画も見たが、映画は横浜流星の七変化vs葛藤する刑事の構図がある逃亡劇という感じでスピード感があったが、小説は、鏑木が関わる人との交流やその人の感情や背景が丁寧に描かれていた。 結末もそれぞれ違っていて、小説の結末は冤罪事件の重みを知る上で現実的で妥当だと思う。 (小説と映画どちらが良い、という話ではなく、それぞれの特徴を活かしていると感じた)

    0
    投稿日: 2025.04.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった! 本を閉じるタイミングがなかなかつかめなくて、寝不足になるやら、遅刻しそうになるやら、ご飯もなかなか出来上がらないやら……ノンストップエンターテインメントでした、私にとって。 少年死刑囚が脱獄。その後、様々な場所で姿を変えつつ潜伏生活を送り、危ういところでいつも姿をくらます。それも、関わった人達に物凄く良い印象を残して去ってゆく……。あまりにもいい人だからあの人が犯人のわけはないと思わせるのか、あんなにいい人なんだから罪を犯していたって構わないと思わせるのか。 読んでいて思ったのです。なぜそんなにいい人なの?そんないいことするから、みんなの記憶に残ってしまうのでは?もっとひっそりとして潜んでいることはできなかったの?と。 でも、結局はそこなんですよね。それが全てなんですよね。 染井為人さん、うまいなぁ、と思いました。 面白かった!ぜひ映画も観てみたいです。

    125
    投稿日: 2025.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    死刑囚鏑木慶一は名を変え姿を変え様々な場所で逃亡を繰り返していたが、一貫して知性と優しさと信念を持ち続けている。 その姿を追っていく度に私も鏑木に好感を抱き、彼は犯人ではないんじゃないかという思いが強くなっていきました。 なんとかラストには無罪を勝ち取って欲しいと願いながら読んでいたので、このラストは辛すぎて。。

    5
    投稿日: 2025.04.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    『やるせない』 その一言に尽きる 昨年末 映画になって話題となった『正体』 なんだろう。。。 とにかく やるさなさ が読了後の心を支配してく。 私ならたくさん名前を変えて生きていくことが できるだろうか?? そして、自分自身を信じて生きていけるだろうか??。。。と自分と向き合うきっかけにもなった本だった。 鏑木慶一 幸せとは。。。 真実とは。。。 人を信じるとは。。。 命とは。。。 こんなにも儚いものか。。。

    7
    投稿日: 2025.04.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    厚さのある本だけど、どんどん惹き込まれて気付けば読了。『脱獄犯』の逃亡の様子が本人の視点ではなく、出会った人たちからの視線で書かれる。 鏑木の優しさと強さ善良さ。 こんな切ないやるせない事あるのか。 警察はなんてクソなんだ。 さーやとドラマの最終話観て欲しかった。 途中で偽名が過去の冤罪事件の元被告人の名前だと気付いて、その人たちを調べてみたりした。きっと冤罪で死刑になった人もいるし、今も闘っている人たちもいる。その事をわかっていても、なかなか目を向けることはなかったかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.04.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    映画から。 映画との比較にもなるなるが、鏑木が出会った人たちをどう思っていたかより分かる その中でも、工事現場の和也のことを友達、沙也加のことを好きだったと思っていたことが個人的に嬉しかった。 映画では和也は鏑木を通報したけど、原作ではおそらく仲良くしたいと自分ではできないだろうことをベンゾーはあっさりやってのけたことからの尊敬があったから通報しなかったんだろうなと想像。 各パートでどのように、誰が鏑木が通報されたのか明確にわかる描写があったらいいなと思った。(映画ではそこを補填されていたからよかった!) 好きなシーンは最後に鏑木が無罪になり、出会った人たちの叫びが鏑木に届くように思ったところ。 映画の話になるが、横浜流星の逃走シーンがあまりにも迫真すぎてすごい引き込まれた。また、又貫の目線を追加されていたのもよかったと思っていて、追う側、追われる側のキャラクターの奥行きというかお互いを信じるか信じないかという本作のテーマに深く切り込んだなと思った。あと演者みんな演技うますぎた

    0
    投稿日: 2025.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死刑囚となっても、これだけ他人を信じることができるのだろうか、そして私たちはその死刑囚を信じる事ができるのだろうか。

    8
    投稿日: 2025.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    文量時代はかなり多めですが、主要人物である鏑木慶一とそれに関わり合いを持つ様々な人々から見た彼をオムニバス形式で書いているため、ダレる事なく読めました。 ただ逃げているだけなのに様々な人々との関わり合いの中で罪を犯せない人間である事を知らしめて行く…という流れが良かったです。また、警察側のパーソナリティをほとんど出さずに徹底的な悪役として描いているのは上手いなと感じました。 ラストは賛否両論あるかと思いますが、個人的にはこれで良かったのではないかと思います。「生きてるし無罪です!」とされても、その後の人生をどう生きていくのか考え出すと止まらなくなってしまいますし、小説という一冊で起承転結全てを描き切らなければならない形態としては最良の終わり方かなと感じました。

    1
    投稿日: 2025.04.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    勢いよく読めた。スピード感もある。楽しかったなー。映画も見てみたいと思った。映像でどんな表現するんだろう。ラストもいい。

    8
    投稿日: 2025.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    長編で重苦しそうなイメージにビビってたけど、読み始めるとサクサク読めたし、引き込まれた。 冤罪含め色々なことを考えさせられる。

    1
    投稿日: 2025.04.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく面白かった、、、けど無罪を勝ち取ってもこれはハッピーエンドじゃないよね。 最後の場面で井尾由子が真相を語り、全国に鏑木が無実だということが生中継されて世間があっと驚く、という展開が私の希望。 中弛みなくずっと面白かったので、最後の締め方頼むよ!って祈る気持ちで読んでいたので、あんまりなラストに呆然。 舞の両親に話してしまう軽率さや、事件後の煮え切らない態度、さーやに鏑木の言葉を伝えないことなどがイライラした。 更に我慢ならないのは井尾由子。冤罪で殺されてしまうのに助けてあげないなんて、認知症で葛藤があるとはいえ頼むよ。 でも1番はやっぱり、井尾由子を誘導尋問した警察。証拠のレコーダーの隠蔽なんてあり得るのか?! やっぱり警察と世間をギャフンと言わせて鏑木が生きて仲間と喜べるラストがよかった。 そしたら読了感も満点で星5なんだけどな。

    32
    投稿日: 2025.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    文庫で600ページを超える大作。分厚…と躊躇したのは最初だけ。あっという間に物語に引き込まれました。 スピーディーな展開なんだけどその時々の鏑木青年と出会った方々との関係が丁寧に書かれていてる。逃亡中が故、その方々とお別れが来てしまうのは切なかった… 染井為人先生は「悪い夏」と「正体」の2作しか読んでないけど、どちらともご本人が書かれたあとがきが。この「正体」のあとがきは物語の結末をこのようにした筆者の意図が書かれてあって胸に突き刺さり、苦しくなった。

    1
    投稿日: 2025.04.10
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    若くして逃亡犯となってしまった鏑木さんのことを思うと本当に胸が苦しくなりました。バスの時間に間に合っていれば、もう少し時間が違っていれば、井尾一家の中で唯一生き残った彼女がアルツハイマーじゃなければ、そもそも、あんな凄惨な事件が起きていなければ、と彼が救われた道を探してしまいます。 読後の喪失感が強かったのですが、あの終わり方だったからこそ、未熟者の私が日本の司法の実情を知ることができたのだろうと思います。 これがフィクションで良かったと心から思います。

    2
    投稿日: 2025.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    分厚い見た目に反して、あっという間に読み終えることができた。 登場人物が、それぞれの場所でたくさん出てきたけど、人物の設定がしっかりしていたからか、複雑に感じることはなかった。 出てくる人たち、一人一人の背景がはっきりしていたため、異常なほど感情移入することができた。 ・ 鏑木慶一の最期には、たくさんの意見があるよう。 私は、鏑木慶一が死ぬことでよりこの本のメッセージ性が伝わったなと思った。 冤罪がどんなに残酷でやるせないことなのか、そして死刑制度は本当に必要なものなのかについて、深く考えるきっかけになった。

    3
    投稿日: 2025.04.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    読みごたえがありました。 普段はミステリー小説あまり読まないのですが、 こちら、読んでよかったです。 読むのが慣れていないのか、すぐに読んで止まってしまう。ずっとではないのだけれど、時にぞくぞくするのに耐えられずに。 読み始めてから10日以上かかった! そのシーンごとで登場人物も変わるから、 はじめの方の記憶喪失してしまっても分からなくならないところが読みやすかったのかもしれない。 あとは、横浜流星さんを想像して読んでいたのでそれも効いたかもしれない。 映画が見たくなった。 書き下ろしの単行本が、パンデミック前夜の2020年1月22日に出版されています。 WHOが緊急事態を宣言したのは1月30日。 お話は2017年10月に発生した事件、そしてその後2019年の春先たえがありました。 普段はミステリー小説あまり読まないのですが、 こちら、読んでよかったです。 読むのが慣れていないのか、すぐに読んで止まってしまう。ずっとではないのだけれど、時にぞくぞくするのに耐えられずに。 読み始めてから10日以上かかった! そのシーンごとで登場人物も変わるから、 はじめの方の記憶喪失してしまっても分からなくならないところが読みやすかったのかもしれない。 あとは、横浜流星さんを想像して読んでいたのでそれも効いたかもしれない。 映画が見たくなった。 書き下ろしの単行本が、パンデミック前夜の2020年1月22日に出版されています。 WHOが緊急事態を宣言したのは1月30日。 お話は、2017年10月に発生した事件のその後として、2019年の3月頃に少年死刑囚脱獄したところ辺りから始まり、東京オリンピックの始まる前の2020年の夏にかけて。 現社会とリンクするところも少しあり、臨場感があるというか、 新興宗教の被害の話も出てきて、安倍首相が襲撃されたのは2022年6月だけれど、 なんだか現実の社会をいろいろとこうして真剣に考えさせられる。 2024年には一家を殺害したとして死刑囚として生きてきた袴田さんが無罪となり。 小説と現実の相互の影響みたいなものって不思議だなーとあらためて思った。ストーリーが出されるタイミングや現社会で出来事が起こるタイミングによって、現実もフィクションも違う流れや帰結になったりする。 そんなフィクションのすごさ、みたいなものも少し感じた本でした。 ベンゾー、那須さん、袴田さん、桜井さん、 どうやって日々をやり過ごしてたんだろうなーと。 その、生きる力、人間に宿っているもの、それを葬ることの恐ろしさ。

    1
    投稿日: 2025.04.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画を観て、小説も読みたいと思ってすぐに購入しました。結末が違うことに驚いたけど、全体的に読みやすかった。 私は映画の方が好きでした。

    1
    投稿日: 2025.04.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    最終章までのそれぞれの物語はとても面白かったです。途中までとても面白かっただけに、鏑木慶一が死刑囚になってしまった理由が個人的に単純だなーと思ってしまいました。

    1
    投稿日: 2025.04.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    鏑木を通じて、和也、さやか、舞、渡辺たちが成長していく過程が嬉しかった。 鏑木のまっすぐな気持ち、自分よりも相手を大事にする姿にみんな惹かれているのではないかと思った。 特に節枝は最初は自分の意見も言えるような人ではなかったのに、講演会を開くほどに変わり、渡辺も人前に出て何か発言するのも出来てなかったのに、また弁護士として鏑木を弁護する役割を担ってくれたのは嬉しかった。 この姿を鏑木に見せたかった。 このみんなの思いと無罪になったことを鏑木に伝えたかったので、私も鏑木を死なせてほしくなった方の人間だ。

    1
    投稿日: 2025.04.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    めちゃくちゃ面白かった。 どんどん読み進められるのに、あれってなって前に戻る感覚。 点と点がつながっていく感覚。 読了後の感覚はぽっかり穴が空いたみたいな、そんな感覚。

    3
    投稿日: 2025.04.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死刑判決を受けた少年・鏑木が脱獄した。工事現場、リゾートバイトに介護施設、名を変えて様々な場所で生計を立てて逃げ回る彼の正体とは一体なんだったのか。 なんともいえない後味の悪さが、冤罪があってはならないことだと強く思わせる一冊。

    14
    投稿日: 2025.04.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    約600ページとかなりのボリュームだけど、ページをめくる手が止まらなく通勤往復3日で読めた。 何度か乗り過ごしそうになったくらい。 おもしろいし、考えさせられる。だけど数年後に心に残っているかというと、そうではなさそうな気がする。

    9
    投稿日: 2025.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    正義とは何か、司法の限界とは…13階段と似たようなテーマで考えさせられたが、正体の方はあくまでも脱獄した容疑者とその周りの人達との交流や生活に焦点が当たっているため、よりリアルで、容疑者を信頼できるかどうかという心理も深く感じることができた。 本当に冤罪は起こり得ることで、現実に冤罪にさせられた人が存在し、本人も周囲の人も命を懸けて葛藤し苦しんでいるという状況があるということを覚えておきたい。

    4
    投稿日: 2025.04.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かった。なかなかのページ数だけど読み応えがありどんどん進んだ。関わる人達に好印象を与える主人公が何故?という疑問が意外と単純な話で着地するが、結構重い結末だ。こんな事があるのか?やりきれない思いもあるが、フィクションである事に少しホッとする。この作者の作品を他にも読んでみたいと思った。

    1
    投稿日: 2025.04.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    死刑囚の脱獄、死と隣り合わせの逃亡生活、潜入先での当たり前の日常、過酷な生活の中での鏑木の人としての矜持、、沢山の要素、物語りの面白さにグイグイ引き込まれて、没頭して読んだ! あってはならない冤罪も頭の隅にとどめたいと思った、

    1
    投稿日: 2025.04.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    面白かったけど読後感えぐい… どこか13階段やゴールデンスランバーを思い浮かばせるような緊迫感とやるせなさがとても良かった。 染井先生は人物の書き方が本当に上手い。逃亡先での各エピソードもだれること無く全部が引き込まれました。 冤罪が如何に恐ろしく、その裏に国家的な圧力があるのか、そんな途方もない気持ちにさせられました。 染井先生の思い切ったラストも僕は好きです。

    9
    投稿日: 2025.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    レビューの評価が高く読むハードルも上げて読んだが納得した。 報われない闘争劇ということでゴールデンスランバーとも重なって読むことができた。 「真実」に辿り着く前に組織のメンツであったり、体裁であったり自分が該当していないからこそ納得こそすれど自分が該当者となればそれを認められるかということは考えさせられた。 他人であるが故にそういうものだろうで片付けられるし、あくまで他人行儀でしかない。

    0
    投稿日: 2025.03.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    読後感はただただやるせない気持ちに。映画化したら面白い作品だろうなと思ったら秋にやるようで。ただキャストみたけど…。個人的には終盤に行くにつれて雑さを感じてしまったので-1。中盤までは入り込んだ、期待しすぎた分かな。映画は別物で期待外れだった。別物

    7
    投稿日: 2025.03.27
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    おもしろい。止まらなかった。映画を見る前に読んだが、この役を横浜流星がやっているのかと思うと素晴らしい抜擢だと思う。

    0
    投稿日: 2025.03.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    めちゃくちゃ面白かった。 脱獄した死刑囚である鏑木の足跡を辿っていく物語。 工事現場やスキー場でのアルバイトなどを通じて色々な人と関わっていくのが面白い。 話が進む毎に鏑木の人の良さが描かれて本当にこの人がやったのかなと思ってしまう。 関わった人達が鏑木を良い人だと思った辺りでもしかしたら死刑囚かもと気づいてしまい確証を得たタイミングで去ってしまう。 1章毎に鏑木との別れの切なさみたいなものを感じる。 特に沙耶香さんとの話は辛かった。 沙耶香は鏑木が殺人犯であっても構わないと思うくらいに好きだったし、その章では鏑木は恋心を抱いてないように描かれていたけど後に鏑木も沙耶香の事が好きだったと分かるから余計に辛い。 できることなら2人に幸せになってほしかった。 鏑木も生きてほしかった。 この本は色々考えさせられるような本だった。 検察や弁護士の言うがままに証言してしまったり、警察が証拠を揉み消したり、 冤罪の怖さについて考えさせられた。 鏑木には生きてて欲しかったけど死んじゃったからこそ、より冤罪の怖さが引き立てられてたと思う。 鏑木みたいに人に優しく生きていこうと思った。

    1
    投稿日: 2025.03.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    2025年 14 埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は? その逃避行の日々とは? 映像化で話題沸騰の注目作! ✼••┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈••✼ 染井為人作品6作目 これまで読んだ中には、ラストに向け コントのようにバタバタしたものも あったので今回はどんなものかと 最初は分厚くてひよったけど、逆に 長くて最後まで楽しめた 脱走し、身分を偽って色んな場所に潜伏 バレそうになるとバレると姿を消し また違う場所に、潜伏先を点々とする生活 どこでもある程度の距離を取りながらも 優しさが滲み出てほんとに犯人なの? こんな青年好きになっちゃうよ 結末にせつなく思っていたら、出版後 そういう声も多く届いたとのこと こういう人もいるんだということを 知って欲しいと あとがきの最後の一文に涙した

    1
    投稿日: 2025.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    気持ちが揺れまくり手のひら返しの舞にムカつく。警察を鵜呑みにして報道するマスコミにも。でもそれはおおよそ外から眺めていてまた同じく鵜呑みする私の事でもある。 明治からの警察は暴力でどうにかする輩たちに対する組織、まずは頭の柔らかさを必要としない体力メインのヴァカ達が多くいると想像。検察はお勉強は強いんだろうけど柔らかさを持ち合わせているのかと疑問を持つわと想像。しかもそんな警察と検察がセットになってるイメージ。初動の入り口がそんな四角四面な警察であることが冤罪を生むのじゃないかと。暴力には対抗してもらって有難いけどそれだけじゃ… と提議をされた気分になったので。久々に一気読み。そりゃ映画化されるわ (更新:ドラマ化でした)

    7
    投稿日: 2025.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    映画版もドラマ版も観た上で読み終えた。いや、非常に良かった。簡単に脱獄犯が逃亡先で出会った人たちを何故か救ってゆく話なのだが、潜伏先の人間たちのドラマがそれぞれ熱いのだ。映像化されてない弁護士の渡辺のエピソードも書かれていて、満足度高い本だと思う。話の中で鏑木が人を救っていくけど読んでる自分まで救われていくような感覚になった。どの話も自分とは何の接点もないが。冤罪の残酷さが身に染みております。

    6
    投稿日: 2025.03.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    映画としても公開されている作品。 本屋さんに並んでいるのを目にして購入しました。 時系列が飛ぶような感じで進んでいく流れに自分の頭の中で整理しながら読み進めてました。 決して物語はハッピーエンドではないけど、色々と考えさせられる作品でした。 生活していると、たとえ小さなことでも冤罪って普通に起こることがあるし、遭遇した時、私はどんな受け答えをしてしまうのだろうか…。 警察や検察、弁護士などでもやっつけ仕事みたいにやっている人はいると思う。 やっつけ仕事になってる人はこの作品は読むべきではないだろうか。

    12
    投稿日: 2025.03.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いやぁ~、素直に面白かったです(笑) 途中、こんなに気がつくんかぁ?と思ったりもしましたが、回収も含めて圧巻。 読了感がまたなんとも言えない。 もちろんフィクションなんだろう。なのにきっとノンフィクションなんだろう。という感覚。 こういう事件はいつだって他人事のようにニュースを見ているけど、こうして手元で読み砕くと、自分の身近でも可能性があるのかも?と思わずにはいられなかった。 もちろん大きな事件じゃなく、日々の生活の小さな争いにおいてもそうだ。 私たちは本当にその人の正体を知っているのか? 誰かの話だけでいい人悪い人を判断していないか? そして、自分の感性を信じられるのか? あーーなんとも言えない読了感です(笑) ただ、魅了されたのは間違いありませんでした。是非一読して欲しい作品です。

    1
    投稿日: 2025.03.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    脱獄した少年死刑囚が、正体を偽りながら、社会生活に溶け込み、その中で出会った人たちと関わる中での出来事を描きながら、少年死刑囚の行動の意図が徐々に鮮明になっていく構成となっていた。 人間、良いも悪いもイメージが先行してしまうが故に先入観を持った見方をしてしまう。その部分をメディアを通して植え付けさせられ、多角的な視点が抑制させられてしまっているのかなとこの本を読んで感じた。 情報を容易に得られるようになった現代だからこそ、表面的な情報だけで、物事を判断するのではなく、一段階深掘りして考えていくことを大切にしていこうと感じた。

    0
    投稿日: 2025.03.13
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    約600ページ。冤罪と逃亡犯の物語。なかなか読み応えある内容だったが、非常に面白く、最後は目頭を熱くしたなあ。ちょっと感動。この小説は他人に紹介したい素晴らしい作品。 WOWOW亀梨和也主演 映画 横浜流星主演 いずれも面白かった。

    2
    投稿日: 2025.03.12
  • どうストーリーを語るかが重要なのだと悟らせる一冊

    誰かの冤罪を確信し、釈放を求める運動の支援に回るというのが、いかに容易ならざることかよくわかった気がする。 鏑木慶一の無罪を求めて動いた野々村和也や渡辺淳二、近野節枝、安藤沙耶香、酒井舞、四方田保も、元は赤の他人同士。 逃亡中にたまたま鏑木とそれぞれ接点を持ったことではじめて芽生える疑念、そして脱獄した凶悪犯というイメージの齟齬。 それまでは世間の人と同じように憎み、一刻も早い再逮捕を望んでいたのに。 ただ鏑木本人から直接、事件の詳細を語られ、自身が無罪であると訴えられたのは酒井舞のみ。 その酒井舞も、事件当時者である井尾由子から潔白だと知らされるまでは、態度を保留していた。 鏑木と接し、彼が他人に対して見せる細やかな心使いや世話の数々を見てきて、実際に恋心を募らせていても、判断がつかなかった。 おそらく自分もそうだろうなと思う。 人となりに触れたから、優しく抱きしめられたから、励ましの言葉をかけられたからなどで、冤罪を確信できるだろうか。 地方旅館の住み込みバイトとして働いていた渡辺以外のスタッフが見せる態度の豹変ぶりを見てもそうなのだが、自分たちも騙されていた、ある種の被害者だという感情に陥るのではなかろうか。 そしてこうも思う、同じ潔白でも、鏑木慶一と正反対の人物が脱獄して、同じ行動を起こしていたらどうだろう、と。 鏑木慶一のように要領も良くなく、愛想は悪く、容姿も優れず、立ち寄り先でドジばかり踏んで、周りに迷惑をかけ倒して、でも自身の無罪を求めて同じ行動を取っていたら…。 あるいは逃亡中に本当に人を傷つけたりした場合は? だけど子供を含む一家惨殺という容疑は全くの濡れ衣だとしたら? 物語も結末もまるで違ったものになっただろう。 文庫版の巻末は文芸評論家による解説が通り相場だが、本書はわざわざ著者本人のあとがきが付す。 そこで語られている結末に対する反響や著者の思いについて読むにつけ、何か危ういものを感じた。

    0
    投稿日: 2025.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    横浜流星くん主演の映画を観てから、原作を読んだので、どうしても映像のイメージが先行してしまう部分があった。 月末は映画とは異なっていて、作者の思いを知ると、原作の結末に納得。 冤罪で死刑判決を受けて刑執行を受けた人が少なからずいることは憂うべきことだと強く思う。

    5
    投稿日: 2025.03.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    一家惨殺により、冤罪で死刑囚となった鏑木慶一が、真実の確認と冤罪を立証させるために、脱獄しその488日を追うミステリー小説です。 全体で600頁超の長編ではありましたが、読み始めから内容に魅了され、あっという間に読み終えていました。 各章、鏑木慶一が様々な人と出会い、その内容が描かれていますが、どれも鏑木慶一の人となりの良さが出ており、感銘を受けました。それ故に結末とこれまでの本人の心境を考えると非常に切ない気持ちになりました。 警察の捜査不十分や隠蔽の可能性もある冤罪、本事件の関係者である井田さんの人格には憤りを感じました。 昔は実際に冤罪により逮捕される事が多く、中には死刑が執行された案件もありますが、絶対にあってはならないと改めて感じたと共に、冤罪の怖さを知りました。 本小説は、ドラマや映画化もされているため、こちらも視聴したいと思います。

    1
    投稿日: 2025.03.09
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    2歳男児を含む一家惨殺の犯人として死刑囚となった鏑木慶一。 拘置所から脱走した彼は工事現場、フリーのライター、スキー場の住み込みバイト、そしてグループホームと様々な場所で姿を変え逃亡をし続ける。 彼の目的と、最後に明らかになる真実を描いた長編です。 一章でグループホームに勤める「桜井」として登場する彼は仕事も飲み込みが早く卒無く良い人なのだが、どこか掴みどころのない不気味さを持っている。 でも、それ以降描かれる様々な彼の姿を読み進め、輪郭がだんだんはっきりするに従い純粋さを感じるようになり、気付いたら好感を持つように。。彼の語る真実とその人生の結末はあまりに哀れで、フィクションなのに日本警察や検察を本気で恨みそうになりました、苦笑。 最後の最後で真実は明らかになるものの、胸を締め付けられるような読了でした。

    1
    投稿日: 2025.03.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    #正体 #読了 読んでしまえば、『正体』と呼ぶことさえ躊躇う。もっと、彼を適切に表現できる言葉があるんじゃないかと探してしまう。 真実が真実であるだけでは、こんなにも弱いのか。 #染井為人 #光文社文庫

    0
    投稿日: 2025.03.08