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女のいない男たち
女のいない男たち
村上春樹/文藝春秋
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総合評価

574件)
3.7
77
224
184
29
5
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    久しぶりに春樹作品を読みました。春樹作品はいつも私を中学3年生くらいの気持ちに引き戻してくれます。もちろん、いい意味で。 なんでだろうね。きっとピュアなんだろうね。私達がピュアだった頃の気持ちを、高度な技術で高速冷凍している感じ。 私はやっぱり、「木野」と美容外科医の話と、シェラザードが特に気になりました。 ※今少し酔っ払っていますー。

    0
    投稿日: 2018.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女を失った男の物語を6篇連ねた1冊。特に印象的であったのは以下の文章。 「何も知らないでいられたらどんなによかっただろうと思うこともあった。しかしどのような場合にあっても、知は無知に勝るというのが彼の基本的な考え方であり、生きる姿勢だった。たとえどんな激しい苦痛がもたらされるにせよ、おれはそれを知らなくてはいけない。知ることによってのみ、人は強くなることができるのだから。(p.37)」 「「なぜなら彼女は私にとって特別な存在だからです。総合的な存在とでも言えばいいのでしょうか。彼女の持っているすべての資質が、ひとつの中心に向けてぎゅっと繋がっているんです。そのひとつひとつを抜き出して、これは誰より劣っているとか、勝っているとか、計測したり分析したりすることはできません。そしてその中心にあるものが私を強く惹きつけるのです。強力な磁石のように。それは理屈を超えたものです」(p.146)」 「人生って妙なものよね。あるときにはとんでもなく輝かしく絶対的に思えたものが、それを得るためには一切を捨ててもいいとまで思えたものが、しばらく時間が経つと、あるいは少し角度を変えて眺めると、驚くほど色褪せて見えることがある。私の目はいったい何を見ていたんだろうと、わけがわからなくなってしまう。(p.219)」 この小説はあくまで男性目線で女性を対象とした恋愛について述べられたものだが、幸福と喪失は切っても切り離せないものであると感じた。幸福があるから喪失があるように、喪失があるから幸福に感じることができる。そう考えると、一時の強い感情に左右されていては到底長い人生を歩むことはできなくなる。一々気が滅入っていては、耐えられなくなる。だからこそ、恋愛という一つの事象を切り取ってみても、それを絶対化するのではなく、あくまでも自分との相対的な位置に存在するものと認識するくらいがちょうどいいのではないかと思う。 もちろん恋愛は素晴らしいものだと思うが、それが全てではない。時には喪失感を抱えながらも、前に進まなければならない。

    0
    投稿日: 2018.07.26
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    実は初めての村上春樹作品。短編なら長編より入り易いだろうと思い拝読。ライナーノーツのような「まえがき」を挟み、一編目(一曲目?)の「ドライブ・マイ・カー」へ。ウィットに富んだ会話劇や独特の文章運びを「これが村上春樹か」と味わいながら読み進め、収録作「木野」の後半から何やら怪しくなる雲行き。エピローグである表題作は何とも前衛的。何ともほろ苦い初体験だった。

    0
    投稿日: 2018.06.18
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    ほとんどの話の読後感が不思議な感じ。 あと、謎の人物がよく出てくる。 奇妙な出来事はまさに村上春樹ワールド。 表紙の写真がモノクロで、味がある。

    0
    投稿日: 2018.05.25
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    村上春樹は男性なので、その作品は男の方が共感しやすいと思っている。今作はタイトルからして「男たち」で終わっているので、まさに男を描いた物語であり、一応、自分も男なので愛着と興味をもって読めた。自分は男が「去られた女」の話など、あまりするようなものじゃないと思っているので(獲物を取り逃がした能力の低い男)、この短編集はいわば語られなかった話の集まりで、秘蔵品であり、とても貴重なもののように感じた。男も傷ついた場合は、その傷から目を背けるだけでなく、オレは傷ついているんだと外に訴えても良いのだと思う。

    3
    投稿日: 2018.05.04
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    村上春樹は久しぶりだった。 癖のある文を書く人かと思っていたが、こういう読みやすい文章も書ける人なんだと初めて知った。 どこかもの悲しい大人が多く出てくる気がする。

    0
    投稿日: 2018.03.28
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    今の自分にはしっくり来る箇所は少ないと感じた。村上作品としては、表現がはっきりしており軽め。 好きだった作品はドライブ・マイ・カー。 時が来たらまた読みたい。

    0
    投稿日: 2018.03.19
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    ルーネンバーグの本屋さんで、勧められた、村上春樹著のMen Without Women。 洋書で、30ドル近くした。日本に帰ったら、文庫本で読もうと決めていた。650円。 最後の3話がとても好きで、この前イシグロカズオさんの短編集を読んだ時も、最後の3話がとても好きで、これは、作者や作品がどうというよりも、短編を読み続けて、その世界に自分の脳が適応しているから、なのかもしれないと思う。 「女のいない男たち」という題名だからなのか、「女は」「男は」という表現にやたら目がいった。その描写に、共感することより、ちょっとムッと反感を覚えた。なぜかはあまり考えたくなかった。私はそんなに村上春樹さんの作品を読んでいるわけでなく、気が向いたときに、もしくは、入手できるときに読む。例えば、友人の本棚にあったり、カフェの図書コーナーにあったり、今回のように、本屋さんで勧められたりした時。 そういう風に読んでいって、いつか全部読めたら、なんだか素敵。ランダムに時々読むからか、私の村上作品に対する印象はとても雑然としていて、好きなのもあれば、首をかしげて本を閉じるものもあるけれど、決まって、インスピレーションはもらう。それも、ものすごい量の「作りたくなる気持ち」をもらう。それから、脳内を支配されて、どこかに連れて行かれたような、不思議な読了感もある。 表現的なことで言えば、全然作風は違うし、読んだ言語も違うけど、今回この短編集を読みながら、所々でヴァージニア・ウールフの作品を読みながら感じた「およー、この言葉遣い、衝撃だ!」にとても似た感覚になった。あまりにもドラマチックで、くすり、としてしまう、というか。それはもちろん感嘆の笑みなのだけど。 先日読み終わった「おらおら」は、ある意味、男性を失った女性の話。書いてある内容はあまり似ていないけど、並べて読むには面白いコンビネーションだった。 お誕生日に、もしかしたら村上春樹さんの新作がもらえるかもしれないので、もらえたら、また楽しみに読もう。

    0
    投稿日: 2018.02.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    村上春樹の短編集である。彼の作品は長編が多いので、短編は珍しい。しかし、断然、短編の方が読みやすい。6編ある内で「シェラザード」「木野」が良かった。彼の作品はどこか謎めいている。

    0
    投稿日: 2017.11.21
  • いまいち

    時々単発ではいたけれど,いままで村上春樹はなんとなく避けてきていました。 まぁ微妙・・・。 残念ながら私には合わないということでしょう。

    0
    投稿日: 2017.11.13
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    「木野」と「女のいない男たち」が好き。 どの話も始終読んでいてずっと小雨の中にいるような気持ちがした。大雨でもくもりでもなく、小雨。

    3
    投稿日: 2017.09.08
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    昔ハードカバーで読んだのを文庫で買い直して再読。村上春樹の短編集。内容はすっかり忘れていたいので、二度目もはじめて読むように楽しめた。初期3部作と同じ構造の短編があって、妙に興味深かった。また、忘れた頃に読み直したいな、と思う。

    0
    投稿日: 2017.09.06
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    村上春樹らしい、安心して読める完成度。どれも女性を失った男の話だが、それぞれに違う味付けで読める。 個人的に、「木野」みたいに(いつもの)ファンタジーに持っていくものよりも、あるいは表題作のようにただただ繰り出される比喩の嵐に身を任せるようなものよりも、現実から離陸しきらない最初の三本が、いい意味で村上春樹らしくなくて好きであった。その点、シェヘラザードはバランスが良かったようにも感じられた。 いないということでむしろその女性の存在が無限に膨れ上がるという痛切な気持ちに呑まれてしまった。

    2
    投稿日: 2017.08.24
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    村上さんの短編集は久し振り。 う~ん。昔の「中国行のスローボート」や「カンガルー日和」のような軽さがない。それに、生々しいセックス描写に繋がる表現が多すぎる。 一篇一遍、それでも胸に迫るものはある。でも、小説でも短編でも、やはり若い頃の飄々とした村上さんの方が好きだ。 一ファンとしては、村上さんは、次に書くべきものに未だ遭遇していないのだろうか、と考える。 そして、ファンは待つべきなのか、見切りをつけるべきなのか、さて、どうなんだろう。 最終章「女のいない男たち」は、冒頭の電話を事件として、独白のような文章が続く。僕はこの短編を読みながら、西脇順三郎の詩集、「アンバルワリア」の「恋歌」を想い出していた。フランス、海底、水夫のように共通する暗喩。 なにより、詩は基本モノローグ。女のいない男たちに共通する心情を詠っていると思っている。

    0
    投稿日: 2017.08.03
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    男として、何か身につまされるエッセンスを孕んだ、小作品群。 読んでいるその時に刺激的、というより幾らかの時間が経った後にじんわりとした何らかの感覚がもたらされる予感。 その時に、ああ、この小説にあったことだ、と思い出せないかもしれない、そんな予感も同時にする。(そしてきっと、何かで読んだんだけどこの感じはどの本だったかな、などと思い込むことになる、過去に何度かあったように。)

    0
    投稿日: 2017.07.26
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    前日に頂いた本で、風呂場の中で一気に読み終えた。 久しぶりに風呂の中で物語に浸った。熱い湯からぬるま湯になるまで、小説の雰囲気と妙に合っていて、心地良さと心地悪さから抜け出せないでいた。まるで自分がそこで傍観しているような、語りの立場にいるような感覚を抱かされた。なかでも「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」の始めから連続した3作品が好きだった。 あぁこんな感覚を自分も抱いている、言語化できていなかったけど、たしかにモヤモヤとした感情や自認している感情として持っているのだなと。

    0
    投稿日: 2017.07.03
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    同じテーマに添って書かれてある短編集。 こういう目線って、他になかったかも。 手で掴みとれないものをうまく表現されていて、さすがだなと思う。

    4
    投稿日: 2017.07.02
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    文芸春秋で発表されていた「ドライブ・マイ・カー」「イエスタディ」「独立器官」「木野」にMonkeyで発表の「シェエラザード」と書き下しの「女のいない男たち」が入っています。 「木野」が一番好きでした。

    0
    投稿日: 2017.06.29
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    実際にいそうだけどと引き込まれるストーリーにドキドキしながら読み終わった。短編小説で展開が早いので飽きることなく楽しみました。

    1
    投稿日: 2017.06.19
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    「ドライブ・マイ・カー」 俳優が亡き妻とその間男との奇妙な関係を語る 「イエスタデイ」 不器用な友人がそのガールフレンドを託す 「独立器官」 潔癖の好色家の苦悩と悲劇 「シェエラザード」 高校時代の片思い相手への屈折した愛をベッドで語る 「木野」 妻の裏切りに対する感情を殺した自分への示唆 「女のいない男たち」

    0
    投稿日: 2017.06.04
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    タイトルを共通項にテーマ設定して書かれた短編集です。こういうことができる小説家というのは、さすがだとやはり思います。共通の重要な女性を失った、主人公と知人という設定。話の中心はその「男たち」のどちらかにありますが、相手が設定されていることで、自己と相手の心を類推することで物語が進むという面白さを感じながら読ませていただきました。いろんな女性がいるのですが、それぞれ男の心に、忘れられない印を付けていくのだなと、こういう風に相手を思っていくことが、なんとなく必要なような心持ちではないのかと、そんなふうに感じる読後感でした。いろんな年齢の時に読み返すと、その時々の味わいがあると思います。

    0
    投稿日: 2017.05.02
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    著者にとって久々の短編集ですが、前半3編は純文学臭を抑えめにしたエンタメで、こういうのも書けるんだ、と少々意外に思えました。後半3編は村上春樹の短編おなじみの「ちょっと不思議な世界」が展開され、さほど目新しさは感じなかったものの、これはこれでありだと思いました。 ベテランのなせる技というのでしょうか、どれも上手いなあというのが一読した印象です。最近の著者の長編は物語の展開が間延びしている感じがちょっとあったのですが、短編だとそういうこともなく、洗練された物語世界に浸る喜びを味わうことができました。個人的な一番のお気に入りは「木野」です。 タイトルにいまひとつひねりがない点と、書き下ろしの表題作が他と比べると量質ともにやや見劣りする点がマイナスに思えましたが、近年の村上春樹作品の中ではかなり面白いほうの部類に入るのではないでしょうか。

    0
    投稿日: 2017.04.29
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    しんみりさせられた。俺をしんみりさせられる作家ってそうそういない、村上春樹はなんだかんだ言われるけど好き。『女のいない男たち』を読んでピンとこないって人はたぶん・・・人生に深みが足らない(個人的な感想でした)

    0
    投稿日: 2017.04.29
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    最近の村上春樹は短編集の方が大きな破綻なく読み終えられる。最終編の「女のいない男たち」が喪失の意味をさらりと示して読後がさわやかになる。

    0
    投稿日: 2017.04.23
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    短編6編。 以前も短編集読んだときにも感じたことだが、ひとつひとつが濃密すぎて、自分は長編よりもいろいろ考えさせられる。 けど好きなのはどちらかというとわかりやすい「ドライブ・マイ・カー」や「イエスタディ」なのだけど。

    0
    投稿日: 2017.04.21
  • 村上春樹入門としておススメ。

    恋人や妻に去られた男たちがテーマの短編集、短編はあまり好きじゃないのだがこの作品は良かった。 村上作品は刺激的な香辛料のように感じる。それでいてさっぱりしてクセがないような。読めば読むほどやみつきになるところとか。 この作品も謎が解明されないまま終わっていることがある。それはもう村上春樹の作風なのだろう。あまりこだわらないほうがいい。 村上春樹入門としてはこの本がいいかもしれない、いきなり長編だと拒絶反応を起こす人もいるだろうから。私も少しずつ村上作品を攻略していこうと思う。

    4
    投稿日: 2017.04.04
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     6人の女のいない男たち。 男というものは弱い。女と比較して圧倒的に。 きっとそれは当たり前のことなのだろうけれど。 男は女を求め、そして、失うことを恐れる。 けれど、始まりには終わりがあるように、いつか彼女たちは去って行ってしまうだろう。 それは必然で、どうしようもないことなのだけれど。 その時の彼らは強がり、苦しみ、そして彼女の影を追い続ける。 そんな、6人男たちの小説。 きっとこれが男なのだろうなと思いつつ、村上春樹らしい文章に浸りました。

    0
    投稿日: 2017.03.30
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    村上春樹のことを好きな方にはごめんなさい。少し嫌なこと書くかも・・。私はノルウェイの森など結構好きだった方ですが、これは集中できなかった。著者の作品では楽曲や作曲家、その他趣味の深さを示すような引用が多い。それは万人が知っているものではないことが多く、知っていると格好いい・・みたいな感じを受ける。長編ではあまり気にならないけど、短編で次々に出てくると、それらなしで作品を良いものにすることはできないのかなど、ひねくれた見方になってしまう。悪くいえば自分の趣味を作品の中でひけらかしているようにも見える。村上春樹というブランドですから、としてしまえばそれまでですが、私はイスラエルでのスピーチ『もし、硬くて高い壁と、そこに叩きつけられている卵があったなら、私は常に卵の側に立つ。いかに壁が正しく卵が間違っていたとしても、私は卵の側に立ちます』に感銘を受けてより好きになったので、あまり知らない趣味のこと、訳がわからない感情の揺れをそのままのらりくらり書いた話は少しがっかりしてしまいました。

    0
    投稿日: 2017.02.07
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    オチが微妙に感じた  この本を楽しむには自分は幼稚すぎたかな??  しいていえば「シェエラザード」と「木野」がよかった

    0
    投稿日: 2017.01.26
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    村上春樹らしいメタファーが絶妙。 どこか寂しさを残す。日常であって日常ではない 当たり前であって当たり前ではない。そんなアンビバレンスを感じさせる。タイトルとなった最後に掲載の作品は詩のようだ。

    0
    投稿日: 2017.01.10
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    深いことを考えなければ数時間であっさり読めてしまう小気味良い文章だが、どの話も余韻をたっぷり残して終わる。一度自分の頭の中で反芻してから、もう一度読んでみたら面白いのかも。

    0
    投稿日: 2017.01.09
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    久々の短編集。どの話も面白いですが、特に印象に残ったのは「ドライブ・マイ・カー」と「木野」の話。役柄と特別な場所。村上春樹さんの作品を読むと、なぜか自分の過去の出来事を振り返ってしまう。いつもは全く考えることはないのに…。私にとっては村上作品はなくてはならないものだと実感がもてた作品でした。

    0
    投稿日: 2017.01.06
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    様々なかたちで女性を失った男たちの話が6編、珍しく作者のまえがきが添えられた短編集。 彼女のその後の話が知りたい「シェエラザード」、男のどこか違和感のある状況も気になる。住んでいる場所を「ハウス」と、わざわざカッコでくくっているからには、特殊な場所であるはず。この世にあらざるものらしき存在をからめた「木野」もおもしろかった。 謎や設定を明かしきらないまま、読者の想像力を掻き立てる適度なもどかしさが絶妙だ。 ところで、男が女を失うことと、女が男を失うことでの違いはあるのかと、読みながらふと考えた。多くの場合、女性よりも男性のほうが、悲しみの深さやそれを引きずる期間は勝るように思う。やはり女性のほうがメンタルは圧倒的に強いのだろう。 読み損ねていたことに気づいて、いまさらながら文庫本を購入した1冊、作者の魅力を存分に味わうことができて満足。

    0
    投稿日: 2017.01.06
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    「木野」がいちばんよかった。もうすこし膨らませれば長篇になりそうだ。じっさい、意味もなく旅をするというモティーフは村上作品でたびたび用いられているから。しかし、これは全体に対する感想なのだが、何から何まで男女の話を絡めることもないのではという気もする。たしかにそれが村上作品のひとつの持味であって、過去長篇作品にもだいたいはそういうシーンが登場するのであるが、たとえば先述した「木野」なんかはべつに女性を登場させずとも成り立つし、女性がいなくても傑作にできたであろう。たまには福井晴敏の世界のような、ゴリゴリの男性だらけの世界も読みたい。それにしても、西野カナは恋愛だらけと批判されるのに、村上春樹にかんしてはそういう批判を聞かないね。(なお、完全に余談ではあるが、ワン・テーマで作品をつくりつづけることの難しさから、個人的には西野カナの歌詞をむしろ評価している)

    0
    投稿日: 2017.01.03
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    何らかの事情で女から去られた男たちの短編集。 men without women 村上春樹自身が言っている通り、短編は新しい表現方法を短期間で試すことができ、作家としてチャレンジングなのだろう。 女のいない男たちになるのはとても簡単なことだ。一人の女性を深く愛し、それから彼女がどこかに去ってしまえばいいのだ。

    0
    投稿日: 2017.01.02
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    村上春樹を読むと、世の中には男と女しかいなくて、その間のセックスと言う行為は人生において大きな意味を持つんだなと思わされる。

    2
    投稿日: 2016.12.29
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    村上春樹の最新短編集。村上春樹の初期の作品を思わせる比較的あっさりした作品から、最近の長編を思わせるコテコテに比喩を使ったわかりづらいものまで収録されていたので、中には好きなものが見つかるかも。男性と女性の関係性をテーマにまとめられている。

    0
    投稿日: 2016.12.29
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    タイトルの通り、彼女や奥さんを失った男の人たちの短編集です。 個人的に村上さんの本は好きというより、読むという感じで 登場人物の(主に男性の)そこはかとないけれど絶対的な自信に、自信が無いまま生きてきた自分はモヤモヤしてしまうのです…小さい人間ですね(笑)。 でもやはり文章力はさすがの一言で、「独立気管」なんかは男性の方がより共感して読めると思います。 青春の切なさを切り取った「イエスタデイ」と、神信心を思い出させられる「木野」が良かった。 村上さんの物語は、日本の作家には馴染みの薄い宗教や精神性の話が多いのもおもしろいですね。

    0
    投稿日: 2016.12.19
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    果てしなく村上春樹。ただ、やはり近年ぽい書き味で読みやすさが強め。「太陽の南...」とか「ハードボイルド...」のような題材だけど、「海辺の...」以降の書き味。自然発生的というより実験的な匂い。嫌いじゃない。

    0
    投稿日: 2016.12.17
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    根津美術館の近くのバーが、「ドライブ・マイ・カー」と「木野」で出てくる。月の比喩は、「羊をめぐる冒険」でも用いられているし、全体的にモチーフも似通ってはいるが、よくぞ飽きずに書けるという畏怖はある。同じモチーフを何度も繰り返すのは、村上にとっては通勤経路のようなものなのかもしれない。目的地にたどりつくために通っている、というような。また、「シェエラザード」のタイトルは「やつめうなぎ」に変更した方がいいのではなかろうか。タイトルについて村上はいつか自身が敬愛して翻訳し続けた短編作家レイモンド・カーヴァーを批判していたのに。

    0
    投稿日: 2016.12.15
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    面白かった!! なんだか、今までの「よくわからんけど読み物として面白い、やっぱりこの文章が好き」って面白さでなく、わかりやすく易しい面白さ。 村上作品の男性たちって、物語の途中で女性がほぼ必ずいなくなってしまうとおもうのだけど、この短編集は既に女性を失っているところから始まっている。そしてやっぱりわたしは村上作品の、美しく身勝手な女性たちが好きだな。

    1
    投稿日: 2016.12.11
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    でもどれだけ理解し合っているはずの相手であれ、どれだけ愛している相手であれ、他人の心をそっくり覗き込むことなんて、それはできない相談です。そんなことを求めても、自分がつらくなるだけです。しかしそれが自分自身の心であれば、努力さえすれば、努力しただけしっかり覗き込むことはできるはずです。ですから結局のところ僕らがやらなくちゃならないのは、自分の心と上手に正直に折り合いをつけていくことじゃないでしょうか。本当に他人を見たいと望むのなら、自分自身を深くまっすぐ見つめるしかないんです。 (ドライブ・マイ・カー)

    0
    投稿日: 2016.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    独立器官と木野。特に、木野のストーリーがぐっときた。 何事も中途半端で、最終的に自分が傷ついていることに気付くことが出来て良かったと思う。自分のことは自分にしか分からない。私も何をやっても中途半端であることが多いので、一つ一つの物事に・自分に真剣に向き合い やっていかないとな、と思えた。

    0
    投稿日: 2016.12.09
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    ひさしぶりに村上春樹を読んだけどやっぱりこの人は台詞回しがうまいなぁと実感 読みやすくてするするとページが進んでしまった

    0
    投稿日: 2016.12.02
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    年中行事となった、ノーベル文学賞受賞なるかって話題になっていた10月に文庫化された短編集。 同じモチーフで書かれた一連の6作。 酒と音楽とセックスとふしぎちゃん。どれをとってもTHE村上春樹。 シェラザードの話の続きが気になって仕方がない。

    0
    投稿日: 2016.12.01
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    対話によって、語られる、男達の短編。 著者も言うように、箸休め的な文章なのだろうか、淡々と読んでしまう。読めてしまう。そんな文章の中でも、改めて、当著者は「心の奥のもう一歩奥の感情を、現実のものの様に、わかりやすく言語化できる能力」に長けているな。と思った。実際には自分でも分からないような、心の奥を表現することで、あたかも読者もその登場人物の心の奥が分かったような、気になる。 【学】 死んだ誰かのことを長く記憶しているのは、人が思うほど容易い事ではない→命日を記録しよう コルク・フィー(コルクケージ、コルクチャージ)として5千円払うから、このワインをここで飲んで構わないか?

    0
    投稿日: 2016.11.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    女に裏切られたり、捨てられたり、失ったりした男たちの6つの短編集。 村上春樹の世界はいつもどこか象徴的で不思議なところに置き去りにされる感じがするけど、今回は「シエラザード」「木野」にはその不思議感をいつもよりは少なめに感じた。 表題作の「女のいない男たち」にいたっては、頭のなかの思考がぐるぐるしているのを覗き込んでいるような話。エムが旦那に語ったかもしれないことを想像している箇所がエロなのか変態なのか何を言いたいのか、そんな思考もそれはそれで面白かったが理解はしがたい。 「シエラザード」と「木野」は面白かった。 シエラザードの語る奇妙な話が気になった。木崎は傷つくときに傷つくことができず、何かを抱えている。身に迫っている得体の知れないものがその何かなんだろうか。どちらもはっきりと言えない惹かれるものがあった。 

    1
    投稿日: 2016.11.27
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    孤独な男たちの短編集。 短編だろうとやっぱり村上春樹らしく暗くて分かりづらい(褒めている)。 読むときの気分によって感じ方が変わってくるのだろうか。

    0
    投稿日: 2016.11.26
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    ものすごい久しぶりに村上春樹を読んだような気がするけど、それ以前にこの本なんで単行本買ってないんだろうって疑問が渦巻いてるんだけど、私やっぱりこの人の文章が大好物。まえがき1カセット読んだだけで「そう!コレ!(笑)」って思わずニヤニヤしちゃう(結果には今ひとつ自信が持てない〜のとこ)。思いがけない角度から飛んでくる比喩表現も、割とすぐ男と寝ちゃう女も、出てくる度にドッグイヤー。生きてるうちにノーベル賞とってほしいな…なんてわりかし純粋に思ったりしている春樹ファンでした。

    0
    投稿日: 2016.11.24
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     たまたま一時的に、日本に帰る用があって、1泊しかしなかったから、どこに寄って何を買おう、という余裕がほとんどなくて、戻りの成田空港でたまたま見つけたこの本を購入し、読むこととする。 この本の感想以外に、色々書いてしまいそうなんだけれど、 元々予定になかった帰国だったので、親にも誰にも知らせずに、ひっそり来て、ひっそり帰った。 3ヵ月ぶりの帰国。そんなに長く外国に滞在していたわけでもないのだけど、わたしは、この3ヵ月、ほとんど日本食を口にしておらず、そのため日本食が食べたくてしょうがなくなっていた。大学時代にカナダに留学した時は、10か月以上日本に帰れなかったので、それを思うと何とも滑稽。日本食なんて、お金を出せばいくらでも食べられる。お金も別に、ない訳ではない。でも「お金を多く出せば食べられるもの」としての日本食を、何だか食べたくなくて、わたしは、日本食が恋しくなると、小説のご飯のシーンを読んだり、 youtubeで日本食を紹介している番組を観たりしていた。 その「日本食の恋しさ」を解消する絶好のチャンスだったのに、わたしはその滞在で、一切日本食を口にせず戻ることとなった。 なぜか。 この一時帰国の1週間ほど前に、母にメールをしたことがきっかけだった。 そのメールを送る少し前に私は、現地で韓国産のお蕎麦の乾麺を安く手に入れたのだが、「麺つゆ」が高かったので、現地の魚のブイヨンのようなものとお醤油を合わせて「麺つゆ様のもの」を作ってそのおそばを食べたのだけど、しょっぱくて麺つゆの代わりにはならなかった、という経験をした。それを母にメールし、「お母さんの作ってくれるお蕎麦が食べたいなぁ」漏らしていたのだ。 母は律儀な人だから、次に私が帰国した時に、必ず私が喜ぶものを作ってくれる。だから、ひっそり一時帰国した時に、手近な日本食を食べてなんとなく満足することが、母に対する裏切りみたいに思えて、わたしは日本食を口にすることができなかったのだ。 バカだなぁと、自分でも思う。 日本食が恋しいのと同時に、わたしはきっと、母や家族が同じくらい恋しかったのだと思う。 カナダでは、なかったなぁ。楽しかった。幸せだった。少なからず、今思えば、私の生き方を変えてくれたものだった。そこには今も交流を続けられる友人にも出会うことができた。 心を寄せられる存在が、少なからずいたのだ。 少なからず、寂しさを紛らわせ、その寂しさを見えない形で共感し合える存在が。 私は今きっと、 とても孤独なのだと思う。 誰かにそばにいてほしくて、でもそれは、誰でもいいわけではなくて、わずかでいいから、重なり合う部分のある人でほしくて、でもそれが叶わなくて、安易にも、それを故郷の母に求めてしまったのではないか。 「女のいない男たち」 「木野」という話が、印象に残った。 帰国時に泊まった、天井の低い狭いホテルを思い出した。今の住まいにいる、虎猫ちゃんが最近姿を見せてくれなくて、寂しいなぁと思っているのを思い出した。海を泳いだ時に海中を泳ぐウミヘビを思い出し、雨上がりの湿った地面を這う大きな蛇が、室内に入ろうとしたのを、門番が退治するのを見たことを思い出した。 ここ3カ月以内に自分に起こった、このお話に似たことを思い出した。 ここを去ろうと、思った。 でもそれと同時に「これはまた『逃げ』なんだろうか」とも思った。 わたしは、何かに向き合うことを、回避しているだけに過ぎない「逃げている」人間なのだろうか、と。 逃げたくなんか、ないと、思おうとしているに過ぎない、口先だけの逃げている人間に過ぎないのではないか、と。 私が逃げている人間だとしたら、 逃げることも相当苦しい。 私が逃げている人間だとしたら、 逃げない選択とは、どのような選択なのだろう。 私が逃げている人間だとしたら、 もう、行き場はないということは、確実。

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    投稿日: 2016.11.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    短編集。『木野』という題の話がとてもよかった。この話の推敲にとても時間がかかったと前書きに説明があったがわかる気がする。読んでいてとてもよく練られた感じがした。

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    投稿日: 2016.11.22
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    出先で本屋にふらりと立ち寄ったら平積みしてあったので買った。村上春樹はほとんど読んでいるけれど、新作を待ちわびて飛びつく、という感じではない。たまたまどこかで目にしたり、ちょっとしたきっかけがあったり。刊行されてから何年か経っていることも多い。このくらいの距離感がちょうどいい。 相変わらずだな、と思いつつ、美味い米を食うようなつもりで読む。若い頃の、あのどことなくうまく世界にはまらない感じ、一人ぼっちで居心地の良い原っぱにいるみたいな感じは、薄れてきた。村上春樹も長いこと人間をやっているうちに、それなりに世界にハマるようになってきたのかもしれない。 それはそれでいいのかもしれないけれど。

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    投稿日: 2016.11.17
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     文庫となったので改めて再読のため購入した村上春樹の短編集。女のいない男たちというタイトルから発想した、ショートが並ぶ。  女を失った男の物語、男女平等とか色々言われている世の中だけど、男が失うものは女であるというある種の普遍を小説にしているので、味わい深く、またふふっと笑ってしまう部分を残したメランコリックな内容になっている。数年前に読んだときにはどう思ったのだろうか。  今回読んで、印象的だったのは、「木野」だった。ストーリーの秀逸さ、そして現実の悲しみから逃げた男が、その悲しみに追いかけられ、現実として受け入れるまでの葛藤、そして葛藤していないことへの不安を導く。誰しも傷つくことはある、そしてそれを背負う人も、捨てる人もいる。捨てられずに抱えて、でも抱えてないフリまたは、葛藤していないと思い込んで生きていくこともできる。ただ、逃げられずに、いつか決着をつける時が来る。木野の話は、きっとそういうことなんだと思う。悲しくて、でも前向きだ。  もう一つは、「ドライブ・マイ・カー」もまた素敵なストーリーだ。無口な女性を運転手として雇う。何度も送り迎えをしてもらっているうちに、空気のような存在になり。その大切さに気がつくが、そのまま過ぎていく。たいせつなものや、価値観を交換していくうちに、自分が残した何かと一致するような気がして来る。奇譚に変容するその筋が気に入った。  もう一度、過去の自身のレビューを見て、なるほどなと思った。一つは、全く同じところに感動していること。もう一つは、じぶんの環境がガラッと代わり、当時は昔の女性に対するノスタルジーを感じていたんだが、今は過去を踏まえた自分を客観的に見ているんだなと。良い小説だ。

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    投稿日: 2016.11.13
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    女のいない、または失った男たちのお話、短編集。 ビートルズの曲名2作が年を経た悲哀を感じさせて染みる。 やれやれ。

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    投稿日: 2016.11.03
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    駅の本屋に積まれていたので買ってしまった。それぞれの文体が違うように感じるので、一気に読み通すと何ともこそばゆい。私としては『イエスタディ』がお気に入りだ。しかしあれだな、ポルノ小説じゃないんだからこんなこと言ってはおかしいかもしれないが、性描写が下手くそというか単調というかエロさを殺して書いてあり、その部分はタイトルから思うに必要なのだろうとは思うけれども、なんなのこれと笑ってしまう部分があるんだな(苦笑)ノルウェイの森的暗い雰囲気の漂う作品だけの短編集だった。村上春樹の明るくポップな作品もあったよねぇ、そいつを読み返したくなったのである。

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    投稿日: 2016.11.02
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    最近、ちょっと村上春樹づいてます。春樹論の新書→自身の書いたエッセイときて、次はいよいよ小説です。件の新書では恐らく無いだろうと考えられていた音楽家が、とうとうノーベル賞を受賞しましたが、是非とって欲しい村上さんは今年もならず。それはさておき、彼の短編は基本的に苦手なんですが、これは結構好きでした。上記書籍で好意的気分になっているからってことと、テーマが分かりやすく”男女のこと”だから、ですかね。書き下ろしの表題作は、いつもの短編って感じで苦手だったけど、それ以外は概ね楽しめました。個人的に一番印象的だったのは、好き放題遊びながら、一人の女性のために餓死した医師の物語でした。

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    投稿日: 2016.10.31
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    訳がわからないのに読んでしまって、読んでいる間は納得してしまう。そういう小説は小説として成功なんだと、村上春樹本人も言っていた(『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』)けど、本当にそんな感じ。 『シェエラザード』が特に好き。 本って、つい「がんばって」読んでしまうことが多い上に、そのことを自覚しにくい、というより、見て見ぬふりをしていたりする。なぜか。私にとって、本は、純粋に「好き」なものであると同時に、いつまでも背伸びして「好きになりたい」ものでもあるんだと思う。 でも、やっぱり好きなんだなぁと、村上春樹を読むと思う。こんな風に時々報われるために、またがんばってしまうんだろうな。

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    投稿日: 2016.10.31
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    旅行の移動、新幹線の往復用に購入。 ちょっとした短編を読みたいと思っていたので 内容、分量としても丁度良かった。 短編というだけあって、ほどよい内容の小品だと思う。 しかし「木野」の後に「表題作」の描き下ろし作品での 幕引きには戸惑う。「木野」がミステリアスで、しかも パワーの感じる作品なだけに、どうなのかな。。

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    投稿日: 2016.10.29
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    ひさしぶりに、ムラカミハルキを読む。 あいかわらずやなぁ。というのが 感想である。 『いろんな事情で女性に去られてしまった男たち、 あるいは去られようとしている男たち』の物語 ドライブ・マイ・カー 『家福』という 暗示 がありそうな名前。 俳優で、女優の奥さんをもっていた。その奥さんは亡くなった。 俳優は、演技していると自分以外のものになれる。 そして、それが終るとまた自分自身にもどれる。と思っている。 もどれない時が あるようだ。 家福は、妻が亡くなってから、 どこにもどっていいのか分からなくなったのだろう。 家福は浮気はしなかったが、奥さんには浮気した男がいた。 寝取られた夫の話である。 そして、寝取られた男と酒を飲んだりしてつきあうが、 なぜこのような底の浅い男と つきあったのだろうか? 底の浅い男とは正直だが奥行きにかける弱い男。 奥さんは意志が強く、底の深い女性だった。 なぜ?と 家福は 問う。 ドライバーのみさきは言う。 『心に惹かれていないから寝たんです。』 奥行きの深い女は フィジカルなセックスを好む。 イエスタデイ 関西生まれで、東京の言葉になれた谷村。たぶん ムラカミハルキ。 田園調布生まれで、阪神ファンであるために大阪弁を駆使する 木樽。 まさに 生まれたところの文化の入れ替わり。 木樽には、幼なじみのきれいなガールフレンドがいた。 子供のママで、大人になりきれない木樽。  木樽は、谷村に自分のガールフレンドとつきあえよと言う。 ずっと、昨日のママで、今日がおとづれない。 独立器官 度会という整形外科。収入もあり、安定していた生活。 それが、悪魔の瞬間に組み入れられた。 『自分が一体何ものなのだ』と問いかける。 恋愛が 失恋したことで、自分の存在意義を失う。 まぁ。お坊ちゃんなんでしょうね。 シェエラザード 普通の白い下着をつけて、ちょっと贅肉がつきはじめた おばさんが、配送サービスとデリヘルをかねる。 単に、セックスだけでなく マクラ話が 楽しみだった。 そのおばさんは やつめうなぎの 生まれ変わりだと言う。 おばさんは 若い時に『愛の盗賊』だった。 木野 出張を予定より1日早くかえったら、妻が会社の同僚と同衾していた。 それで、別れ、バーを 経営し始める。 大きな柳があり、猫が住み着き、本を読みに来る男が来る。 それが、何かが違って、そのバーからはなれるようにいわれる。 旅をしてるうちに、イカのように身体が半透明になってしまう。 女のいない男たち 14歳の時の エムへの恋。 その頃、作りたての健康で、西風が吹くたびに勃起していた。 自殺する女が 好きな男の話。 喪失感という現象を 言葉と比喩を費やして 説明する。 日本の作家は 風がふくと 勃起し、本を書く。 アメリカの音楽家は 風に吹かれて ノーベル賞をもらう。

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    投稿日: 2016.10.29
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    6つの短編集。村上春樹独特の文体で、「村上春樹の短編、好きだったな」と思いだした。どの話も静かに進んでいきます。昔の村上春樹が好きだった方へ特にお薦めです。

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    投稿日: 2016.10.27
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    毎年恒例のノーベル賞騒ぎ、いささか食傷気味のところであるが、文庫化されたので一応読み。 6短編中『木野』が、その登場人物それぞれミステリアスで、この後の展開が知りたいとの思いから、一番印象に残った作品。

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    投稿日: 2016.10.26
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    従来どおりの作風による、安定した物語群。 本作をもって新たな読者を獲得するのかはわからないけど、これまでの読者を落胆させることはないでしょう。

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    投稿日: 2016.10.26
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    圧倒的に木野が好き。 何故だかわかりません。 ただ、よくわからない、ふんわりとした抽象的な世界観が好きです。 何かに傷ついたり、何かを失った人書くの本当にうまい。。と思う

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    投稿日: 2016.10.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ついこの間まで岩波の千一夜を読んでいたので、シェエラザードに違和感(笑。 空き巣の話にはゾワゾワしましたわー。 でも続き、気になる。 主人公も謎めいてるし、これだけで長編のプロローグになりそうな雰囲気。 木野も良かったかも。 どちらも好きなストーリーと言うよりは、気になるストーリー。

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    投稿日: 2016.10.24
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    村上春樹の短編小説。女がいない(おんながいなくなってしまった」男たちの話である。短編なので、そこまで深く物語が進んでいかないと思っていたら大きな間違いで、いなくなった女たち、そこに残された男たちの深層心理に痛々しくも触れることができる作品。性描写等激しくも荒々しい部分もあるが、リアリティを追求する中で、効果的な文章となっている。短編小説は若かりし自分を思い出させてくれさえするので好んで読むのだが、長編をじっくり読んでみたい。

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    投稿日: 2016.10.23
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    前半3作は一応完結したと思ってもよいが、後半3作はまったく終わっていないし、最後の表題作にいたってはまだ始まってすらいない。今後の長編につながるものと期待しておけばよいのか。しかし、これだけ性的に倒錯した人物を登場させるのは今までになかったことではないか。谷崎や三島との多少のつながりが感じられる。個人的には「イエスタデイ」がさわやかに終わっていて好ましいが、「シェエラザード」や「木野」の続きが知りたいという思いの方が勝っている。木野は「人間が抱く感情のうちで、おそらく嫉妬心とプライドくらいたちの悪いものはない」と考えている。そして、木野自身は、そういったものに再三ひどい目にあって来たそうだ。私自身は、誰かにひどい目にあわされたわけでなく、自分自身の嫉妬心とプライドに、なんども嫌な思いをしてきた。たぶん、そう思う。歳をとって、そうそう胸がこがれるような思いをすることは減ってきたが、渡会医師の気持ちも分からないではない。嫉妬心とプライド、それは生きるエネルギーにもなるし、その逆にもなりうるのかもしれない。ユーチューブで「夏の日の恋」を聞いてみた。(そういうタイトルだったんだ。)まあ、この曲を聴いて性的に昂揚することはないな。たぶん。そういえば、むかしおんぼろアパートで暮らしていたとき、隣の部屋からベッドのきしむ音をかき消すように、いつもユーミンの曲が聞こえてきていた。そんなこともあったなあ。

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    投稿日: 2016.10.23
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    どこまでも村上春樹な短編集。 この人の本の主人公ってみーーーんなおんなじ性格な気がしてきた。 まあ文章に力があって綺麗で飽きさせないところはすごいのだけどね。ピッタリ4。

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    投稿日: 2016.10.22
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    短編集全6編。 村上春樹は長編のほうが断然面白いのであまり期待せずに読んだので、まあ期待通りという感じ。 『ドライブ、マイ・カー』が好きだった。運転が上手い女が出てくる。 村上春樹作品でよく描かれる、日常的な行動(この場合は運転)を丁寧にこなす人の描写が好き。 --- 139 急いで無理をしないこと、同じパターンを続けないこと、嘘をつかなくてはならない時はなるべく単純な嘘をつくこと、その光が彼のアドバイスの予定だった。 186 彼は読むのにできるだけ時間がかかり、何度も読みかえす必要がある本を好んだ

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    投稿日: 2016.10.20
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    他者を"本当に"理解することはできない。それがいかに大切な人であり、強い絆で結ばれていたとしても。だがその深い関係の前後で自己が別の人格になっていることに気づく。あるいは、失われてから時間をかけて気がつく。本当の(関係性や社会性を取り払ったものとして)自分とは何か?と自己と他者と愛の微妙な関係性をから問うてくる作品。

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    投稿日: 2016.10.18
  • 哀愁漂う短編集

    文学的小説を読むと、何かもやもやっとした感じになる。 だから何なの? だからどうしたら善いの? どうしてそうなの? 自分と重なる部分がある場合など、特にそう思えてくる。 男と女の心の中、自分心の中でさえ分からないときがあるのに、性別が別の他人の心の中が分かるよしもない。 秋の夜長、そんな世界に入ってみるのも、いいと思う。

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    投稿日: 2016.10.16
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    【男たちの恋の傷跡をなでる失恋ストーリー短編集】 る女性を深く愛した後、色々な理由でその人を失ってしまった男性達の失恋ストーリー集です。 当時前作(長編)が難しい評価だったこともあったのか、他の村上作品と比べると、暗示的なたとえや凝った心情描写などはいくらか控えめに感じました。シチュエーションは比較的ライトで生活感のある印象ですが、お決まりの比喩表現は“健在”です。 評価は正直分かれるところだと思います。過去、特に若き日の作品と比べると星1~2減るかもしれません。 過去の村上春樹作品に長く親しまれた方であれば、既視感や物足りなさ、あるいは軽い嫌悪を感じる方もいるかと。具体的すぎる性描写や少し偏った自己愛表現もわりと主題の周囲で頻繁に顔を出してきますので、受け付けない方には違和感が残りそうです。 一方、今回は文庫版ということで、あまり村上ワールドに親しまれていない方には、男女ごとの妙と傷みの物語を小洒落た文章ででサラッと楽しめるのではないでしょうか。また、私自身はエッセイ「職業としての小説家」で作家としての姿勢・意気を感じられたことで、初版14年当時と少しこの小説の読み方も変わりました。 各短編についてはハードカバーレビューを参照されれば良いですが、初めての方のために簡単にご紹介だけしておきます。 【ドライブ・マイ・カー】 過去の事故と視力の問題で運転できなくなった主人公が、“みさき”という女性に自分の車を運転してもらい、棘となっていた昔の妻の浮気の理由を彼女とのやりとりの中で紐解いていきます。ちなみに、「ドライブ・マイ・カー」はビートルズのヒットアルバム「ラバーソウル」の一曲目。主人公とみさき、妻と主人公、の関係性からタイトルを照らすと、新たな意味が浮き上がる、という解釈もできます。 【イエスタデイ】 主人公谷村は村上春樹と出自がそっくりで、存在自体が若干ジョーク。また、木樽という明るい関西弁の浪人生が登場し、これまた東京出身なのにを勉強して関西弁を会得したという変わり者。こちらも関西出身の著者と絡めているのか、含みがあります。この木樽の結末には希望がありました。そしてこちらもやはり言わずと知れたビートルズ。 【独立器官】 女遊びが派手な医者が、いい年になってから真面目に恋に落ちるも・・・というストーリー。ちなみにこの編でも、谷村という男(前編と同一人物かどうかは不明)がこの医者の語り手となっています。 【木野】 美術館の裏手の路地に、脱サラしてバーを出した男の話。生きとし生ける物たちの摩訶不思議なパワー、東洋的な神秘の力を感じさせます。 またまたビートルズが初巡業時に宿泊したBambi-Kino(バンビ・キノ)からとったとかとらないとか。 【シェエラザード】 ある部屋に閉じ込められた男と、そこに通う世話係の女の、文字通り「千夜一夜」の話。かなりハードな表現もあります。そして、とにかくやつめうなぎを押してきます。明日を知りたいから、今日も生きる。そんなことを感じさせます。 【女のいない男たち】 この単行本のための書き下ろし。元彼女が自殺したという知らせを元彼女の現夫から聞かされて、物思いと葛藤にふける主人公の話。村上節が全開ですので、好きな人には好き、苦手な人にはかなり苦手、という印象です。 風の歌を聴け、ハードボイルドやノルウェイの森と比べると最近は、、という印象も多少ありますが、60歳半ばの著者は書き手にしか知れない長い長い格闘を続けているのかもしれません。 さて、次はどう来るか。

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    投稿日: 2016.10.15
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    またぞろ村上春樹がノーベル賞を取るだか取らないだか話題になる季節がやって来た。 体育の日の朝刊には、毎月の文庫新刊の広告とは別に、この本だけの広告が載った。黙っていても売れるだろうに、本屋さんもなかなか大変ね。 6つの短編からなるこの本、作者まえがきにも『女がいない男たち』がモチーフとして書かれているとあるけれど、3話目に『自分とはいったいなにものなのだろう』と出てくるように、女がいなくなった男たちがひとりになった時、本当の自分は何者なのかについて突き詰めていくようなお話ばかり。 妻が不倫した訳を知りたくて不倫相手と親しくなる家福も、家から離れた東京の大学に入ってこれまでとは違う人間として生まれ変わりたかった谷村も、不倫相手に入れ込んで拒食症になった渡会も、性行為の相手と彼女が語る物語が分かちがたく、そのことに囚われている羽原も、訳も分からず店を休んで遠くをさ迷う嵌めになる木野も…。 文章や雰囲気はいかにも作者だなぁという感じだったけれど、私には、あまりスッと入ってこない話が多かった。 一番興味を惹かれたのは羽原の行為相手“シェエラザード”が語る彼女の若かりし頃の空き巣の話って、どうよ?

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    投稿日: 2016.10.15
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    久しぶりの村上春樹の短編小説集で、何らかの事情でそばにいた女性を失った男性をテーマにした連作短編集。基本的に村上春樹は長編作家だとは思うものの、こうした短編集も味わい深いものが多い。 どの作品もかつての村上春樹の作品に出てきたような既視感がある中で、そうした既視感がありつつも印象に残るのは「木野」という作品。村上春樹の作品では、人知を超えた不穏さがテーマになる作品が少なくない。それが故に、一部の識者からは「下らないファンタジー」とも言われるわけだが、「木野」ではかつての傑作「ねじまき鳥クロニクル」にも通じるような不穏さを感じる。読後感が爽やかな作品よりも、こうした不穏な作品をもっと読みたい。

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    投稿日: 2016.10.15
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    【村上春樹による最新短篇集】「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「木野」他全6篇。最高度に結晶化しためくるめく短篇集。

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    投稿日: 2016.10.07