
総合評価
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powered by ブクログ最後の方は、終末を感じ取って少し苦しかった。 読みやすい物語だけど、登場人物の誰にも共感が できなかった。私が恵まれた環境で生きてきたということなのだろうか。
0投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ瞳子さんとか大人になった暁海みたいに自分もなりたいけど、そこまで頑張れない自分は甘ったれで生きてるなと思う。先のことをちゃんと考えられないのかな…
0投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログ恋愛小説で感情を揺さぶられることがあるなんて思わなかった。 恋愛系って小説でも映画でもあんまり共感ができないことが多い。 私の恋愛観や恋愛経験がわりと真っ直ぐで、こう他の人にうつり変わりとか燃えるようなっていう気持ちがなくて、面白くないんだよね。 恋愛中心の人生は確実に送ってなかったし、私自身に恋愛による深みと厚みは全くない。 だからなのかラブロマンスに共感することができず、面白いと思えたことがほとんどない。 旧ジャニーズアイドルが主演のキラキラキュンキュン映画で、2次元の青春として割り切って観る方が意外と好きだったりする。 ただ今作は、そんな私でも、入り込めちゃったんだよ。 これが驚きで、共感ができてしまったんだ。 私の家庭環境が悪いから、とかじゃない。 この小説の2人は、色々な波がありつつも一途に互いを想っているからこそ共感と理解ができたのかもしれない。 そして、心理描写と背景がとにかく細かい。 櫂と暁海の視点が交互に語られるので2人の複雑な心情を本当に丁寧に、凪良ゆうさんの優しい温かい文章でダイレクトに伝えてくれる。 お互い家庭環境の問題があり、逃げたいという意思と母を捨てることはできない血縁。 環境が変わることによる立場の成長、心の変化に、2人の間で何かの差がついてしまう。価値観が変わっていく。 相手を見下すようなネガティヴさと、思い出に縋る現在。 全てがすれ違い、想い合う。 そんな様子を高校生の頃から30代まで描かれてるので、とにかく2人に感情移入してしまった。 ガッツリ深めの恋愛ものは、共感できないから面白さを感じれないとなるべく避けていたけど、丁寧な心理描写があれば感情移入できるし、面白いと思えるんだと新たな発見があった小説でした。一気読みしてしまった。3.8
0投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログランキングにいつもいたので読んでみた。 恋愛ものは苦手なのに、これは予想外に楽しく読めた。 櫂と暁海が理性的で、感情に流されないところが、恋愛ものなのにイラつかずに読めた理由かな?と思う。 生き方や社会を考えさせられる物語というところも、面白かった要因! 後半は少しドラマチックで、女子が好きそうな展開。 携帯小説を思い出した。
0投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【青春時代の想いが互いを引き寄せる本】 小さな瀬戸内海の島から始まった物語。 高校生のときに付き合い、大人になって別れた櫂と暁美がお互いのことを忘れることができず、ずっと思い続ける。櫂と暁美の15年にわたる群像劇が描かれていた。 櫂は漫画家となり東京へ進出、鮮烈なデビューを果たすが、作画担当で相方だったゲイの尚人が未成年凌辱の不祥事を起こして以来、漫画を描くことができなくて落ちぶれていく。長年の飲酒が祟り、胃がんと診断され、余命宣告を受ける。病気になるまで音信不通だった尚人と再会し、ともに再起を決意するも、引きこもりだった尚人は自殺、また孤独になる。 暁美は母親に縛られ、仕事と介護で故郷を離れることができず、東京で成功を納める櫂との心と経済の乖離で別れを切り出すことになる。恩師だった北原先生からプロポーズを受け、島で生きていくことを決意。 32歳を迎える頃、櫂の余命が幾許かという知らせが暁美の元に届く。北原先生に説得され、島を離れ東京に向かい、櫂と最期の同棲生活を始める。 櫂が最期に観たいと言った今治の花火を、余命が尽きる寸前に二人で見ることができた。 櫂が最後に書いた小説が「汝、星のごとく」。暁美は櫂との思い出を胸に、刺繍家として北原先生の妻としてこれからも生きていく。 ------ 最初は凪良ゆうの文体に違和感を覚え、プロローグでは人間関係がわからないまま物語が始まった。 思春期の恋愛の甘酸っぱい模様、大人になるにつれて環境や経済の変化で遠距離恋愛が難しくなっていく様は、故郷を出た者からすると誰しも経験があるのではないかと思う。 お互いを思い合う一方で、言葉に出さずにいることですれ違う感情も、ボタンの掛け違えがリアルでヤキモキする。 お互いの親に振り回される状況、島特有の閉塞感もリアルな描写があって、胸が痛む思いだった。また社会に出たことのない人が読むと、大人の身勝手さに嫌気が差すだろうと推測できる。 一方で大人になって読んだからこそ、大人の変われない部分や意固地になる部分、やり切れない思いも理解ができる。矛盾しているとわかりながらも感情を抑え切れない人間臭さが、ありありと描かれていた。 感動して泣けるとまではいかない。交差することなく人生を過ごした不器用な二人が、最期に手を取ることができたのは、美しい物語だと感じた。
3投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドロドロとした恋愛小説だと思っていたけれど、生きて行く上で大切なことがたくさん詰まっている物語だった。 辛い境遇を抱えた2人が共依存している青春時代も、お互いにいろいろなことを経験してボロボロになった社会人時代も、その経験を経て大切にしたいものを見つけて手にするラストも、どの場面もラストシーンの2人にとって必要で大切なものをだったと思う。 自分の人生が1番大切。大切にしたいものは見失いがちだけれど、大事にしなければ幸せになれない。 自分の仕事だけで生活ができて、自立できていることがどれだけ大切なことか改めて感じた。 1人でも生きていけるからこそ、誰かと一緒に生きていきたいと思えることの尊さを感じた。
1投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログただの恋愛物語ではなく、人生にとって大事なことってなんだろう というテーマでした。 人間の強さ弱さ そして大事なご縁 最後の章は涙が止まらなくて読むのが難しいくらいだった。 しばらく余韻に浸りたい 今の自分にとって大事な一冊 そしてこれからも色んな時にまた読み返したくなる一冊
2投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
恋愛要素だけじゃなくて、生死、自由不自由、様々な物語が織り込まれていて、読んでいる時なんとも言えない感情になっていました。 個人的には、暁美ちゃんが泣かないと決めていたけど、最後らへんで泣いてしまう。そして、また次のステージ(ページ)へと進んでいくところが、ほんとに強くなったなと思いました。 高校生の2人はまだまだ未熟で、見ている側としてもうーん大丈夫か、?という感じだったんですが、時がたってからの2人は大人になったという一言では表しきれないような雰囲気になってましたね。 2人の関係が高校とは変わってしまったけど、(逆に変わったからこそ、自分の気持ちに素直になれたというか、、なんというか、、、。。。
4投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ恋愛小説だけど、人生の幸福論をテーマにした本の様にも思う。切ない物語だけども、強くあろうと前向きな気持ちにもさせてくれる。人生に迷った時にあなたを支えてくれるかもしれない。素晴らしい作品だと思います。凪良ゆうさんの作品で一番好きかもです。
15投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ本屋大賞受賞作。複雑な家庭環境で親に振り回された櫂と曉海の二人の物語。恋愛、家族、幸福感などいろいろ考えさせられました。
36投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログSNSでよくオススメされていたので購入。 初めは人間の生々しさに気持ち悪くなり、後半は涙が止まらなかった。本読んでこんなに泣いたの初めて。 余韻が半端じゃない。もっと若い世代、もっと上の世代が読んだらどう感じるのか気になる。 【追記】 職場の65歳の女性に貸したらすぐ読んでくれて、翌朝感想を言い合いながら2人でデスクで泣いた笑 それぞれの人間らしさに涙が出ちゃう。色々経験してまた年齢を重ねたときに読んだら泣く場面は変わっていくんだろうなぁ。それも楽しみ。 続編の『星を編む』も読み終わった。読み終わった上でまたこれを読みたいと思った。
6投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ会いたい人には会っておくべき 愛には人それぞれ形がある 浮気、不倫はダメだと思っていたが それより自分のしたい事をするのも大切 周りの目など気にしなくていい 自分の人生は自分で描くしかないと強く思った 忘れられない人は忘れられない人のままでも良い 櫂くんが胃がんだと分かった時から 胸が痛かった。続編をすぐにでも読みた
2投稿日: 2025.11.07
powered by ブクログ久しぶりに読んだ長編。長編だからこそ描ける詳細さを久しぶりに楽しみました。 すれ違っている男女。親のバックグランドが故の、1人で解決しようとしてしまうことで生じるすれ違い。 人生に近道は無いと思った。辛い過去も誤ったと思う選択も私たちを成長させる。次の未来へ積み重なり、繋がっている。
5投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ〜P119 人生の選択で、躊躇って仕事に手がつかなくなっているときに、この本に出会いました。就活中で、タイミングがバッチリだった。 瞳子さんの言葉が果たしてどのような本質を突くのか読み進めていろんな見解を巡らせたい。2025/11/02 ______________________ P. 216 今の私にとって、この時期にぴったりな本を選んで読めていることに運命・感謝。 就活とこれから先の生き方・恋愛のリスク壮絶さ・クリエイティブ職としての葛藤。 甘いものほど毒が潜んでいる。苦味ほど糧になる。 仕事と人生の意思決定方法の岐路がよく見えてそのとき折りのフレーズが為になった。 2025/11/04 ______________________ 完読。北原先生について知れるとのことで、続編を読むのが楽しみ 2025/11/05
2投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すれ違い、想い合う2人を描くために、その過程として楷が浮気を繰り返すという表現は好みではなかった。 文章と表現の良さが際立っていて惹き込まれるけれど、ふと一歩引いて考えると、「離れてもずっとあきみを想っていた」と言われても、浮気しまくってたよね?という冷めた感情が生まれてしまうのがもったいなく感じた。 それが母親や仕事など置かれた環境のせいだとしても。 ただ終盤にかけての展開と描写はとても美しくて、生きる上で心に留めておきたい様々な事を教えてくれる。大切な人ができた時、大切な人を失った時、親になった時、これから人生の大切な節目に読み返したいとも思った。
2投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ高校生のビブリオバトルでこの作品を知って、読んで良かった。 人からのお勧め本で、これほど「読んでみたい」と思い、満足を超えた読了感を覚えた本は初めて〜!
1投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
繊細な文章で綴られる、それぞれの思い。すれ違いにキリキリしたり、切なさに悶えたり。なんでやの、あんたら大人やろ?と読み進め、ヤングケアラーの問題にも触れる。ムラ社会の窮屈さも苦しい。でもここが思い出の地であり始まりの地であり、故郷でもある。 自分が自分として生きていくために、その手段を持つ大切さが身に沁みた。 遠く離れた地でお互いに見る夕星。 櫂の小説を読みたい。二人の漫画も読みたい。
1投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもろしかった めちゃくちゃ綺麗な文章で描かれた恋愛物語 それだけじゃなくてヤングケアラー、子離れできない親、不倫、飲酒など現代に蔓延る問題も描かれている 読みやすい文章であっという間に読破 自分がしたいことをするのが一番である
3投稿日: 2025.11.05
powered by ブクログ【2025年読書記録No.9】 小さな島で出会った2人。 共通点は17歳という若さにして自分の人生を生きることができていなかった。そんな2人は惹かれ合い、支え合ったいるうちにいつの間にか恋に落ちる。 ずっとこの関係が続くと思っていた。 そんな2人の切なくも愛おしいストーリーにページをめくる手が止まらなかった。 読んだ後のあの余韻は忘れない。
0投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
凪良ゆうさんの描く、周囲には理解されない、本人にしか分からない幸せの形は、本当に読者の心を締め付けます。本当は到底理解なんてできてないはずなのに、物語を読むうちに理解かのような出来た気持ちにさせられるのは、書き手の力なんだと感じます。何一つ意図が伝わっていないまま勝手に結論付けて飲み込む不器用な人たちが、意図を真っ直ぐ本気で伝えてくれる人たちに何度も何度も救われて、救いの手を払っても掴んでもらってようやく自由になりますが、残された時間は本当に短いものです。それでも彼女が選び、掴んだ幸せを誰が否定できるでしょうか。少しこてこて過ぎる京都弁も、ええやんと流しましょうか。
2投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ単行本のときに一度読んでいたので、文庫化をきっかけに再読。 当時は評価に★5つをつけて、「読み応えがあった」と書いてあるのに、いろいろなところでの高評価を目にするたび、「どんな話だったっけ?」と思い出せず、自分の感想を見てもどんな物語だったのか思い出せなかった。続編として出た作品を読むにあたり、再読。 いろいろな問題が描かれていて考えさせられたし、すれ違いの展開には切なさもあって、ストーリーに引き込まれて一気読みした。以前読んだことを覚えていなかったのは、心に深く残らなかったからかもしれない。 複雑で重い内容なのに、どこかきれいな物語だった。高評価なのは納得できる。そんな本を読んだのにどうして覚えていなかったのだろう。 お金の使い方が雑になっていくこと、東京の刺激に慣れてしまい、それ以外の場所の人の日常を退屈に感じてしまうようになること、仕事を言い訳に人の気持ちを後回しにしてしまうこと、、、そんな、誰にでも起こりそうなすれ違いが、自分にも重なって、少しつらかった。 家族を捨てて出て行く父親、息子よりも恋人を優先する母親、出て行った夫に囚われて娘に負担をかける母親、極端な人物が多かったのが、心に残らなかった理由かもしれない。
1投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ暁美は30代にして老人と同じ様な感性に辿り着いたと思います。暁美にとっての苦しんだ20代があったからこそ暁美の今があります。 最後暁美の愛する人である櫂と僅かに一緒に過ごすことが出来ましたが櫂を亡くした今暁美は20代の櫂との空白期間を思い返して何を考えるのでしょう。その苦しんだ20代があったので(暁美が手に入れたものや捨てたもの全てが)櫂と想い合う暮らしに繋がりましたが…暁美にはまだ長い人生が待ってます。 この先何を考えてどの様な変遷を辿っていくのか気になりました。 櫂の思い出を抱えて生きていくことはとても苦しいと思います。ですがきっと暁美には櫂しかいないでしょう。30代にして達観の境地そして最愛の人との死別残された人生を考えます…。 読んでいて始終苦しい思いでした。
1投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログすごく読みやすい文章で、苦しくて、それ以上に尊い人間の生き方が描かれていた。 すごく好きだけど、読み返すのに勇気が必要そうだ。
1投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ装丁が美しさに惹かれて購入した。どうにか2人が幸せになってほしいと、願いながら読み進めた。痛みを感じる場面はたくさんあったけど、それすらも尊くこの感情を忘れたくない。私も瀬戸内海をみる機会が多かったので、あの穏やかさに閉じ込められる感覚が少し分かった。お話は終始重かったけど、読後感は強くあろうと思える不思議な感覚。読んでよかった。
0投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ読む自分の心を自由にさせてくれる作品であると感じました。 私たちは気付かないうちに社会の決められた型で生活し、思い悩み、不幸にも幸せにも考え方によって流されていくと読んでいて思いました。 その当たり前の考え方を変化させた時、自分自身が受け入れた時に、幸せは掴み取れることが今回大変印象に残りました。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ気持ち的には3.8くらい。 切ない、切なすぎる。ちょっとNのために感がある。映画化するらしいけど、結末わかっててもっかい見るの結構労力いる。 自由に生きるためには、お金と自立心が必要。 愛する人のために人生を誤ることのできる覚悟。 どんな噂されても、大切な人が知っていてくれればそれでいい。島育ちだから共感出来ることも多々。 櫂の所に行く道中の、暁海と北原先生のシーンがとても好き。 暖かい家族、沢山の友達、遠距離だけどずっと変わらず愛を伝え合えている恋人、自分は周りの人に支えられて生きている事に感謝しないといけないと思えた。愛する人のために人生を誤る。。自分もそれだけ何かを犠牲にして追いかけて、没頭してみたい。とりま北原先生幸せになってほしい。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ話題だったので読んだ。 さっさと読めば良かった。 とても読みやすく、シンプルな言葉で爽やかな読み心地なのにそれがリアルで心に刺さる。 愛する男のために人生を誤りたい すごい言葉だった。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ本屋大賞の本にハズレなし!と信じていますが、この本も良かった!!自分に重なり心が乗っかって涙ありの傑作でした。
0投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ人生いろいろ。 男もいろいろ。。。 ってな歌詞の歌があったような気がします。 それぞれがそれぞれの人生を歩む。 そして、小説や映像にするとそれぞれのシーンや考えがわかったり。。。 でも、実際はそれが見えなくて、考えられなくて。。。 そんな気持ちをとてもいい具合に著したような素敵な作品です。 もっとうまく生きれたらいいのに。。。 もっと楽に考えれたらいいのに。。。 いろんなことを考えさせてくれる素敵な作品です。
0投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
北原先生の存在について「大空を1人で飛んでいるもう1人の仲間を見つけたような心強さだ」っていう言葉が印象に残りました。 色んな経験を経て自分というものを確立し、自分が何をしたいのか、それをするためにどう動くのか、迷いに迷いながら自分の人生を自分で決めていく。そこに正解なんてものはなく、それはとても自由でありながらとても心細いもの。そんな中で自分と同じように自由で自分を理解してくれる人がいるという心強さ。 とても共感しました。そしてとても羨ましく素敵な関係だと思いました。 自由で強い女としての先輩の瞳子さん、1番の理解者でこれから支え合っていく北原先生、自分たちの課題であった親たち、そして互いの人生を大きく影響しあって一緒に大人になった櫂。 私は女性なので暁海の目線になってしまいますが、植木さんや二階堂さん、尚人さん含めすべての登場人物が愛おしく、暁海が大人になるのに無意味な人物が1人もいなくてそしてかなりリアルだと思いました。 今感想を書いていて気がつきましたが、お名前にも意味があるのですね。 またもう少し大人になってからまた読もうと思います。
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
すごくよかった! 何度も泣いた 櫂が遠くに行ってしまってぞんざいに扱われている感覚も嫉妬と焦りが混じる感覚も共感できるし 男側目線だと大事にしてるつもり、言葉にせずとも別れず隣にいるのが愛情表現だという気持ちもわかる ずっとすれ違っていてもどかしかった 櫂の優しさは誰も助けないという尚人や二階堂さんの言葉も本質をついてる 櫂が生きる意味がないと嘆くたびに周りで頑張ってくれてる人を傷つける言葉になってるところ 暁海が瞳子が示してくれている編み物の道標を踏めずもがくところもなんとも言えない 頑張りたいけど頑張れない、現状維持が精一杯のような 尚人と櫂が酒を交わしながらもう一度書こうと盛り上がった夜のシーンも涙したし、翌日尚人が自殺しているのも… 鬱の人ってコップの水が波立てて溢れないように大人しくしてるんだという持ってなかった視点も学べた。 櫂が闘病しながら書いていた小説のタイトルがそれだった時も泣いた メモ 「答えはいつでも一つだけって楽でいいなぁ」 「そのたった一つに辿り着くまでに嫌という程逡巡するんですよ」 「楽な道はないということですか」 だったら、今私がこんなに苦しいことも当たり前なのだ。 苦しかった過去は変えられない。だけど未来によって上書きすることはできる。 (暁海が櫂の生活を支えることになった際、決して楽ではないけど過去の最低の時期に比べたら楽だと感じる場面で)
1投稿日: 2025.11.03
powered by ブクログ主人公2人の人生に強く引き込まれ、一晩で一気に読んでしまいました。 瀬戸内がなじみのある場所だったので、風景を思い浮かべながら読むことができたのもよかったです。 自分の人生を生きる勇気をもらえるような物語で、今の年齢で出会えてよかったなと思う一冊でした。 この本をきっかけに読書熱が再燃しました!
1投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ恋のタイミングがずれてお互い苦しむ気持ちが突き刺さった そんな経験は無いですけどね(笑) 各シーンの描写も流石と思いました 最後に描かれていた櫂の作品は是非読んでみたくなった ん?あれ?そういう事?
15投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログあんまり読まない純愛系の物語だったけど、すらすら読めて楽しめた。 主人公達の変わらない気持ちと変わる思いがそれぞれ環境によって変化してくるのが緻密に描かれていたのが印象的。 それでも人を想い続ける人間の強さと絆みたいなのが感じられてラストシーンは泣きながら読んでた。 読む前と読んだ後で最初のプロローグとエピローグの見方が180度変わって感動した。
2投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
噂話がすぐに広まってしまう小さな島で、複雑な家庭環境で母親を支え続けた同じ境遇の2人が出会って恋をする話 同じ環境にいてお互い分かり合えてた2人だったけど櫂が漫画で成功して成り上がっていくなかでいろんなすれ違いがあって別れてしまったけどそれでもほんとうはお互いずっと思い続けている2人の絆は強いし本当に互いに必要な存在だったんだなあと思って自分の身を削ってでもそばにいたいと思える相手に私も出会いたいと思った 北原先生がどこまでも優しくて自分よがりでばなくてその人のことを思って救いたいと思えるこの人はなんて素晴らしい人なんだろうと思った 人は自分のフィルターを通してしかその人のことをみれない、周りにどう思われたって自分が決めた道を選んで進む主人公達が素敵だった 人の目ばかり気にしてしまう自分にとって普通ってなんだろう、人それぞれ普通って違うもんなあ自分が生きたいように生きて自分が大切にしたいと思える人を大切に 人は人、自分は自分だから1人になったとしても1人でいつでも立てるようにしたい
1投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ苦しい作品だった。 光が見えたかと思えばすぐに消えてしまって、息がし辛い展開が続く。 救われてほしい、次のページで報われないかなと思っているうちに読み終わってしまった 凪良さんらしく、最後は少し救いのあるバッドエンドという感じだった。 人はいつでも環境に振り回され、その中でも苦渋の決断を強いられ、これでよかったのかと後悔に苛まれたりする。 「人は群れで暮らす生き物です。 何かに属さないと生きていけない。ぼくが言っているのは自分が何に属するのかを決める自由です。 自分を縛る鎖は自分で選ぶ。」 その通りだと思った。 文庫本の表紙の裏は絶対に見た方がいい。 読了後にみて鳥肌がたった。
7投稿日: 2025.11.02
powered by ブクログ久しぶりにすごく、入り込んで読みました。読んでるだけで街の景色などが頭に浮かんできた。。 もう一度読みたい。
0投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ自分の気持ちに素直になることで失敗することもあると思うけど、だからといってなんらかの都合のために自分の気持ちを抑えるのって上手くいかなかったときの言い訳にするためな部分もあるような気がする 自分も友人関係、仕事、恋愛いろんなところで失敗して、ある程度割り切れるようになったと思うのに、恋愛だけは頑なに完璧に純粋でありたいと思ってしまうのはなんらかの欠陥に思えてならない
7投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ病気系なんか…と思い途中で読む手を止めた。 だが、自分と重なるものが多いのか連なる文章一つ一つが自分にスッと入ってきてすぐ読了。 人によってはムズムズする事が多いかもしれない。 境遇をみればこうなる事は間違いではないと悲しく、同情した。
1投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公の初キスシーン、唐突すぎた。それまでは恋愛の空気を感じられなくて、こういう男女の仲ってあるよな〜!分かるよ〜♪って共感してたのに、突然キスして、「なんで?!」って気持ちになった。 ↓ なおけい尊い。推しカップル。癒し。 ↓ まだ圭くんと続いてるのね!よかった!♡ ↓ え、まっ、て、むり、やめて ↓ …… は、つら。無理なんだけど。 5分くらい放心してから、あれ?と、自分の恋愛でもないのにガチ泣きしてる自分がおかしくなって笑いました でもなんでみんな、尚人のことに全然触れていないの?個人的には、主人公カップルよりも、尚人と圭の方がよっぽと衝撃的で、悲壮で、心抉られたのだが。。。。今日は寝れないぞ、おれ。。。。
0投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
代えのきかない才能なんて滅多にない。 男は何度『不始末』を起こしても選ぶ立場だ。なぜ女だけ価値を下げられるのだろう。 愛と呪いと祈りは似ている。 捨てる。選ぶ。意味はちがうのに限りなく近いふたつの言葉。 自分を縛る鎖は自分で選ぶ。 他にも、心に刺さるような名言がたくさん散りばめられていたと感じました。続編も凪良ゆうさんの他の作品も読んでみたい。
1投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログもうやめてくれ、鬱過ぎると思うくらいに嫌な事で溢れる世界で、離れてもすれ違っても別れてもお互いをどこか心の拠り所とし続ける2人 中盤はなんで伝わらないかなぁなんですれ違うかなぁと苦しくなるけど、それぞれの視点から同じ出来事を丁寧に丁寧に書いているから、もうどちらの苦しみもわかってよりもどかしい。 出会った時から何も変われないもどかしさに苦しむ暁海だったけど、夕星のように何も変わらないでいてくれた暁海に櫂は安心感を抱いていた事実に心がしっとりしました。 嫉妬とか羨望とかわかってくれないとか壁があるとか恋愛ってそんなんばかりだけど、本当の愛はただひとつ輝く拠り所となって全部包み込んでくれるもの、会えないとか離れてるとか本命だとかそうじゃないとかもうそういう次元の話じゃないのかも。そんな事を思える1冊。
5投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログ先生の受け止め力の半端なさが、何に起因するのか。元々備わった胆力か達観か。受け止め力が深過ぎて、受け止められる方にも力量がいるなぁとしみじみ思った。櫂は人生を渡るオールを投げ出してしまったけれど、最後に暁海という小さな入江でたゆたうことができたのだなと、なんだかよくわからない感想を持った。
4投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログあの頃があるから今がある 愚かで未熟な過去の自分が選んだものであっても、必ず実となるものがあって、回り回って想う人と一緒に過ごせた暁海と櫂の生き方はいい人生だったんじゃないかな P410 この風はあの風ではない。この季節もあの季節ではない。だから今を大事にするしかない。この風もこの季節も今一度きり。
9投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログ離島出身だからそこわかる、田舎特有の噂話の広まり方、狭いつながり、地元に住んでいる人たちの結婚の早さ。あることないこと噂にされる。もちろん地元は好きだけど、時々帰るくらいが私にはちょうど良い。噂話を気にせず、親からの見えない縛りに立ち向かえる強さ自分にもほしかったと感じた。遠くに羽ばたけて伸び伸び暮らしてるけど、自分にもあの頃の恋愛は私には一生忘れられないものだから、とっても感情移入してしまった。 心に残る作品になりました。
2投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
途中までは、どうして人はこんな苦しい思いをするとわかっているのに恋をするんだろうと思った。どうにも現状を抜け出せない葛藤や主人公2人のすれ違いが読んでいてしんどかった。 けれど、最後の章ではやっぱり人と人の関わりや恋に縋って生きていくことが人の宿命で幸せなんだなと感じた。 北原先生がキーパーソンすぎる。彼がいい効果をもたらしてくれて、彼のおかげでまた暁海の人生の歯車が周り出した感じがある。 一歩違う離れた視点からお話をしてくれる人ってすごく貴重で大切だなと感じた。 普段恋愛ものの作品に触れることは少ないが、読んでよかったと非常に思う。暁海と櫂の思考がすらすらと入ってきて読みやすかった。どんどん読みたくなった。
0投稿日: 2025.10.30
powered by ブクログストーリーの大まかな流れとしては既視感があってすこし残念だったが、 2人の心の流れる様を描く描写が、自分自身言葉にできていなかった言葉がたくさんあり、そう!そうやねん!!と思うところがたくさんあった。
0投稿日: 2025.10.29
powered by ブクログ櫂と暁海それぞれ内面とかの描写が細かくて、話にどっぷり浸かれた。 それぞれの視点で見た時に、いいことばかりじゃない、むしろ苦しい場面が多かったと思う。だけど、お互いの存在や思い出が、お互いにとっての夕星だったのかなって感じた。
10投稿日: 2025.10.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1冊を通して、暁海と櫂の人生を見てるようでした。 同じ境遇の2人が狭い島の中で惹かれ合い、 島から櫂が出ていくとズレが生じてぶつかり 一旦は離れ離れになる。 それでも、完全に離れることはなくて、 長い時間をかけてまた2人は寄り添う。 島の中でちゃんとふたりの事を考えてくれてた先生。 なにがあっても櫂を見捨てなかった植木さん。 こんな大人たちが2人の周りにいてくれてよかった。 暁海も、櫂も背負うものが多かったけれども 暁海が最後には自分で自分の人生を選択できた ことがよかった。ほんとうによかった。
2投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログ暁海ちゃんと櫂くんそれぞれの目線で話が進んでいくのでどちらの感情も理解しやすくて読みやすかった。読んでる最中は心がずーんってなるけど、読み終わったら満足感に満たされる素敵なお話でした。
3投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログ初めての凪良ゆうさんでした。文章が好みで、読後すぐ他の作品も読みたくなりました。都会での成功と田舎で燻る若者の感情が分かりやすい。 暁海と櫂の母親に苛立ち、お父さんの不倫相手との関係性にモヤモヤしたけど、それが結果的に暁海を救ってくれた。北原先生の存在もすごくいい。花火がつなぐ瀬戸内海の情景が目に浮かびました。
3投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
暁海目線の章と櫂目線の章が交互に綴られることで、二人の心のすれ違いが一層切なく響く。 否応なく母の荷物を背負わされてきた 二人だからこそ、櫂の荷物を暁海が背負うことでしか寄り添えなかったのかもしれない。 それでも「自分の人生は自分で決める」という、 常識にも揺るがない強い覚悟が、 「荷物を背負う」ことを単なる不運で終わらせない。 それにしても凪良ゆうさんは、どうしてこんなにも 心の機微を隈なく捉え、繊細な筆致で描けるのか。 気づけば、二人の世界にどっぷりと引き摺り込まれていた。 いまも余韻が静かに残っている。
15投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログ2人が惹かれ合い結ばれ、すれ違い離れていく様がリアルに生々しく描かれ、心を抉られるような苦しさを感じながら読みました。ラストは救われたような救われてないような…とにかく号泣でした。人間関係や心理の描写が丁寧で、空や海の描写とも重なりとても美しい表現が素晴らしかったです。きっとまた読み返して泣きます。
2投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
話の順番を分かっておらず、始めに「星を編む」から読んでしまったため、その後本書を手に取った。 暁海と櫂の切ない恋愛物語。親が足枷になっている二人が惹かれあっていく過程、高校卒業して事情が変わり心がバラバラになっていく様子がありありと伝わってきて、ページを捲る手が止まらなかった。 学生時代どんなに好き合ってても、離れ離れになって住む世界が違うと噛み合わなくなってくる経験をしたことがある人は、二人に重なる想いがあるのではないだろうか。 また、北原先生は神様みたいな人である。正直、自分の学校の生徒だからといって互助会婚までする心意気は理解できなかったが、困っている人をほっとけない人なのだろう。ほっとけないといっても、おせっかいでもないし自分の考えを押し付けようともしない、相手のことを尊重してくれるため、こんな先生がいたらありのままの自分を出せる気がする。 暁海と櫂は常に親に悩まされており、それでも親を捨てられないでいるのは、血がそうさせているのだろうか。暁海が、お母さんの事故のためにあちこち頭下げてお金の工面をしている場面を見て、心が苦しかった。同じ立場になった時、同じことができるだろうか。 最後の櫂は、一番幸せな亡くなり方をしているように感じた。私も同じように、好きな人のそばで、慣れ親しんだ場所で最後を迎えたい。
1投稿日: 2025.10.27
powered by ブクログ凪良先生の魅力は私たちでは簡単には理解し得ない、人間関係の形成にあるのではないでしょうか。 私たちは男と女のペアを見たら、それを恋人と捉えたくなり、誘拐事件を見ては、卑劣な誘拐犯と可哀想な被害者と関係づけたくなります。 ただ、そう言う分かりやすい関係ではなく、その人だけにしか言い得ない関係性を形成して行く、そしてその関係形成の過程を読者が違和感なく理解できるからこそ多くの人に支持されているのだと感じています。
14投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ本好きさんがお勧めする本によく見かけるので購入。 ヤングケアラーの2人が辛い環境の中でも自分にしかない武器を携え悩み、苦しみながらの物語だったけど読みやすくて2日で読んでしまった。 辛いけど進路に迷ったり悩んだりする高校生くらいの子に読んでもらいたい作品かも。
2投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログフィクションなのに、登場人物の感情があまりにもリアルで驚かされました。 どうすればこんな物語を思いつけるのか——凪良ゆうさんの想像力と筆力に圧倒されます。 物語は男女それぞれの視点で進んでいくのですが、海や星といった自然の描写を通して、 登場人物の心の揺れを繊細に表現していて、本当に美しい。 凪さんの文章は、どこかキラキラしていて、優しく心に沁みます。 特に印象に残った一文は、 「どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さないで、わたしを忘れないで。」 お互い別の道を歩んでいるのに、この言葉にはどうしようもない切なさがありました。 初恋の人って、簡単には忘れられないものなんですね。 「結婚したけれど、本当に愛したのは別の人」——そんな現実の痛みが、 この物語には静かに、でも確かに流れています。 凪良ゆうさんの『流浪の月』にも通じる部分があり、 人の心の複雑さや純粋さを描くのが本当に上手だと感じました。 そして、最後の締めくくり方もとても好きです。 読後には、胸の奥に静かな余韻が残ります。
11投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ本屋さん大賞の大賞受賞作。という大きな肩書きがあると読めないひねくれた性格だが、文庫化されたということで読んでみた。人物の解像度、物語の奥深さ、そう簡単に進んでいくわけではない人生。大きな大きな人生の物語を覗かせていただいた。愛はいつだって人を我儘に自由にするんだな。
1投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
また読み返したくなった。 長い日数をかけて読んだので記憶が曖昧だ。 薄っぺらい感想しか書けないかもしれないが、 暁海の島の中でしか生きていけない、自分と母親のために仕事をしなければいけないという切迫感は、私がこれからの人生で体験するものではないから、ヤングケアラーの実情を知って、自分の人生の悩みが本当に恵まれたものと感じた。 高校生から30代までの人生が詰まっていて、 そんな長い月日の変化を書けることがすごいなと思った。 この物語自体は、恋愛や結婚に対してある常識を覆すものに感じた。 面白かったのは、恋愛の心の距離が離れていく描写だった。 美しい愛の形を体現したかもしれない。
1投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
長編だが、ぐいぐい引っ張られるように読み進んだ。 瀬戸内の島で育った暁海と、転校してきた櫂。 ともに毒母に育てられて苦しみ、恋人になるが…。 二人が出会った高校生の時から、暁海34歳までの話。 これでもかという辛い内容だ。暁海の母親も酷いが、櫂の母親が特に酷くて怖い。 心を鬼にして捨てていたら、櫂はこんなふうにならなくてよかったのに、と苦しくなる。 切り捨てられないのは、優しさではなく、弱さ。 暁海の父親の恋人、瞳子さんの言葉。 「いざってときは誰に罵られようが切り捨てる、もしくは誰に恨まれようが手に入れる。そういう覚悟がないと、人生はどんどん複雑になっていくわよ」 確かに櫂や暁海は愚かだと思うけど、家族だからこそ簡単に切り捨てられない。 ブラックホールみたいな家族がいると、本人も病んでくるので、切り捨てて自分の人生を生きるという決断も普通の人より難しくなる。 そもそも自分の人生って一体何だろう? とわからなくなるのだ。 北原先生が一番謎の多い人だと思った。 気になったのは、暁海が生業にする刺繍の描写がほぼないこと。結構大事な所だと思うのだけれど。 続編も読んでみたい。
4投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ嗚咽するほど泣いたとか見たので楽しみにしてたけどおんおん泣ける訳ではなく中々しんどい。ヤングケアラーにしたくないし親になる責務も重いと思った。誰もまともな大人がいない(北原先生も普通に相当やばい)けど作中にあるように人は人生を誤るし複雑な感情の中で矛盾しながら生きてるんだと思う。親子関係、恋愛(同性愛)、仕事の選択の正しさとは何かを考えた時に、後ろ指を差されようが自分ファーストで進めるのって強さだと思った。瞳子さんも相当やばいが強いよなあ。この方の綴る言葉が好きだった。他のも読んでみたい 好きな人のために人生を誤りたい この島で生まれ育ったからこそ、海が怖いものだと知っている。日によって、季節によって荒れ狂う。世界に平穏はない。人生に嵐は避けられないと教えるように。 繊細に、早く、正確に針を動かしているうちに自分という存在が薄れていく。 通りすぎるときに会釈だけを交わし、生態のちがう魚のようにわたしたちはすれちがう。
0投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
手放しで喜べるハッピーエンドではありませんが、 自分の選択に悩んでいる時にそっと背中を押してくれるような本でした。何度でも読みたい。
0投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログあらすじだけで凹みそうで、読みたいけど手を出せずに文庫になり、何度も書店で手に取っては戻し、とうとう読んでしまった。 親に振り回されながらも、親を見捨てることもできずその運命を受け入れる二人。 途中、木綿のハンカチーフか!とも思いながらも、あんまりに切なくて苦しくて。それでも頁をめくる手は止められず。 読んで良かった。 『星を編む』も読もう。
1投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログ2023年本屋大賞受賞作という帯付きの 文庫本になっていたのをみて、初めて購入。 初回限定のすてきなしおりもついていた。 瀬戸内の島育ち、高校生の恋、さらにはヤングケアラーといった社会問題まで含まれており、正直、自分とは重なるところはないのだが、それでも2人の恋の行方に目が離せなくなる。あの「木綿のハンカチーフ」の曲がなんとなーく頭の中に流れてくる。そして途中からは物語の展開がガラっとかわり、どんどん引き込まれていく。生きることの自由さと不自由さ、だが、だれの人生もきっと輝いていることを教えてくれる物語。
1投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログ読み終わって、この気持ちをどう言えばいいのかわからない、そんな気持ちになった。 けど読んでよかったと思える一冊。 感情移入して、ずっと泣きながら読んだ。 なんともやるせない気持ちと優しさと、
1投稿日: 2025.10.25
powered by ブクログわたしは愛する男のために人生を誤りたい。っていう文がなんだか複雑だけどとても素敵だなって思いました!
9投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ本当に読んでいる間は、苦しい感情を抱くことの方が多かった。何度手を止めたことか。 けれど、最後まで読んだ今は2人の人生を、いや2人を起点とした周囲の人の人生全てを愛おしく思う。特に北原先生には泣かされた。涙腺を緩ませる彼の存在は物語に奥行きを出させる。そして何より、タイトルと導入の物語の伏線回収が秀逸で心を綺麗にしてくれた。 櫂と暁海に障害物競走のように訪れる理不尽な障害物に苦しみ、幾度となく感情の居所が無くなる感覚を感じつつ、最後には生きることの意味と選択の自由、人権、決定権の所有者などの多くを教えてくれた。 いい作品だったー。
1投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ綺麗な表紙と以前読んだ美しい庭と同じ作者ということに惹かれて読んだ。 苦しくて悲しい、けど美しい場面が脳裏に浮かんで素敵な作品だった
0投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ最後は2人の願いが叶ったのに 切なすぎて悲しすぎて。 自分で自分を養うということを 若さゆえ知っているつもりになっていた櫂と 歳を重ねてそれを実現させた暁海。 同じような荷物を背負った2人。 2人の人生は正反対に進んでいたかと思えば また交わる。 嬉しいのに切ない。 ヤングケアラーでもある2人の 親との関係性やその重荷、 島の狭すぎるコミュニティ。 自分は自分であるのに 自分以外が自分を苦しめる。 読んでいて苦しい部分もあり、 でもどんどん読み進められました。
8投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ恋愛小説というよりももっと広くとらえて読んでいたみたいで、悲しくもあるけど幸せな気持ちで読み終えた。暁海ちゃんが自分の人生を生きているように思えたからかも知れない。 選べない人間関係もあるけど、それだけじゃない。瞳子さん、北原先生に出会えて良かったと思った。どんな出会いであれ、繋いでいくかはお互いの意思がないと出来ないと思う。もう私もいい歳なのに、彼らのような大人がそばにいたらと、うらやましくも思ってしまう。 1人でも生きていける、だから2人でも生きていけるのだと、昔見た広告をひとつ思い出した。 そして最初と最後の対比がすごい。うわさ話と実際、というのか、読んだ時の印象が全く違う。だから気持ちよく読み終えられたのかもしれない。
24投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログすれ違う櫂と暁海の主人公2人。 他人からどう思われようと自分の本能のまま生きる登場人物にとても心を動かされた。 愛の形には決まりはないんだと感じた。 自分も家族が理由で諦めた道もたくさんあり主人公と重なるところがあった。 途中何度も辛くて苦しすぎて心折れて読むの辞めようかと思った。主人公たちは報われる未来があるのかと。 でも、読んでよかった。 北原先生、瞳子さんのような強い『自分』がしっかりある大人になりたいと感じた。 北原先生の『ぼくたちは自らを生きる権利があるんです。』はとても響いた。
1投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログ自分の足で立てること。 それは自分を守ることでもあり、自分の弱さを誰かに肩代わりさせないことでもある。 歳を重ねた暁海ちゃんが、放った言葉。 暁海ちゃん、強くなったんだなぁ。 瀬戸内の島で離ればなれになった二人。 もっと若いうちから、自由にうまく生きられたんじゃないかと思ったりしたけど、遠回りして遠回りして、どうにもならないような想いを握りしめてから生まれるものもあるような気がする。 愚かさの中に感じた清々しさ。 自分で選び取るって、こんなにも自由で、こんなにも怖い。 後半、ぐっと胸がつかれたような思いがした。 花火の煌めき。綺麗だったな。
11投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
汝、星のごとく 2025.10.23 親に振り回される子ども、いわゆるヤングケアラーについてと切ない恋愛関係を描いた物語。想像以上に激しく複雑な恋愛が繰り広げられていて、若干圧倒されるようなストーリー展開。 しかし、空と島の風景を取り入れる描写によってまとまった素敵な文が多かった。 島という環境に加え親が浮気し、傷つけられた姿を何度も見ているにもかかわらず親に似た行動をとってしまう2人になんとも言えない気持ちになった。 恋愛って大変だなと感じるとともに、頼れて安心できる存在の大切さを感じた。 友達に遠距離恋愛をしている子がいるけど、お酒が入った上で浮気をしないのは難しいのではないかと思ってしまった。 花火が上がった後の徐々に消えていく表現(残像を星に例えるような言葉)とラストの櫂からの小説が送られてくる展開が良かった。 自分の人生は自分で決める これがこの本の主題かもしれない。
5投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログ恋愛小説ではなく、2人の人生を追いながら自分の生き方を考えさせられる物語。 皮肉なことにアキミは自分の家庭を壊した憎むべき対象である、父親の愛人から、生き方を学んでおり、「羽を休めるときがあってもいい。でも、いつでも戦えるように爪を研いでおく必要がある」という言葉には私自身も誰かに頼らず自分の足で歩いていける力を身につける重要性を改めて感じた。
0投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
色んな意味で考えさせられた作品だった。 読み応えがあるという点では、星五つに間違いない。だが、すべて読み終えた後の感想としては、非常に言いにくいのだけれど、仮にこの物語が現実だとしたら、こんなきれい事では済まないと言いたい。現実感があるようで、あまりに現実離れしている。 なぜなら、自分自身がかつて似たような体験をしたことがあるからだ。もちろん、「感じ方は人それぞれ」この小説の主人公暁海がまさに長い葛藤の末、たどり着いた答そのものである。 何を正しいとし、何を正しくないとするかは個人の自由だし、それぞれの家庭、夫婦間で違うという考え方は理解できる。 しかし、敢えて言わせて貰うなら、現実はもっとドロドロして汚く、実際にそんな怒濤の嵐のような渦中を何とかやり過ごした者にとっては、これはあくまでも絵空事であり、きれい事だーとしかいいようがない。 もちろん、読みながら、自分も暁海や櫂と一緒になり、涙を流したり歓んだりと十分に小説を堪能できたし、表現力ともに優れた作家さんだというのは判るのだが。 恐らく、こんなことを感じるのは私だけだろう。 ちょっと書くのは勇気が要った感想ではあるが、一個人のそれこそ「感じ方はそれぞれ」でご容赦頂きたい。
2投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログ途中から読むことを辞めようかと思ってしまうほど、つらくて涙が止まらなかった。ただただ2人が最後、一緒に過ごせてよかった。
1投稿日: 2025.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こんな悲しいことってあるんだろうか?作中の人物たちは悲しいとは思ってないかもしれないけど好きなのに、、、 人はこんな風にしか強くなれないものだろうか?自分だったら淋しさに押し潰されるよ すっきりした終わり方なはずなのになんか切ない…
1投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
一気読みしました。東京に行った彼氏が地元、田舎に残った彼女をみて「こんなつまらんかったか、、?」ってなる感覚とかそういう細かーいすれ違いの描写が解像度高く描かれている。リアルすぎて途中しんどくなったけれど、そのリアルさがたまらんですね。あと個人的に北原先生の人間性好きです。
2投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログ表紙が綺麗なのでずっと気になっていた。文庫本が出たのでついに読んでみることにした。ざっくりまとめると、思いを伝えられずにすれ違う男女の話。思ったことを素直に伝えられず、強がったり突き放してしまったり、もどかしい。それに加えて主人公2人を取り巻く環境は最悪で、人生に希望を持てずに落ちていく様があまりにも生々しくて途中で読むのやめようかと思った。小説の中では綺麗な言葉でそれっぽく纏められているけど、登場人物の自己中さを美化したり正当化しようとしているような描写に感じて、正直不快だった。しかし、それはそれとして、そもそも自分も相手の気持ちなんてたいして分かっていないのだ、ということも同時に突きつけられた。人は他人を理解したつもりでいても、自分の認識が正しいからどうかなんて、結局のところ相手に聞いてみないことには分からない。他人を理解した気になって評価する権利は自分にはないし、「察する」ことに頼って、必要な対話を放棄していないか、そう自問させられた。本作は、他人とどう向き合うか、人間関係の本質を考えさせる作品だったと思う。切ないけど最後はちゃんと綺麗に終わって良かった。 星3評価の理由:小説としては非常に面白く、表現力には圧倒されたが、全体を通して描かれる価値観や思想には共感できず、自分とは相容れないと感じたため。
7投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
割り切れません。ぼくたちはそういう悩み深い生き物だからこそ、悩みのすべてを切り捨てられる最後の砦としての正論が必要なんです。
0投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログ恋愛小説ですが、将来に希望を見出すか、不安に足踏みをするかで、やってくる現実は変わってくるんだということを痛感させられました。自分で何も決めず、他者に決定権を委ねてしまえば楽に生きられますが、自我が育ってそれを窮屈だと感じたときにはもう手遅れになっていることが多々ある、と。
0投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログ読み終えたあとの今の感情を言葉にできないのが悔しい!「うわ〜〜読んで良かった」と必ず思える本です。 とてもとても心に刺さりました。程度は違えど、似たような経験をし、同じような感情になった経験がみんなあるのでは...と思いました。だからこそ読んでほしい!この小説は、ただの恋愛小説ではないです。 言葉がスっと頭に入ってきて、どんどん読み進めてしまいます。いつか読み返してしまうんだろうなぁ〜と思っています。絶対におすすめ!
8投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログtiktokでかなり好評だったので読んでみたが、個人的には少し簡単すぎた。少し切ない少女マンガ的な読味で、読みやすく、言葉もすっと入ってきて、情景も描きやすかった。あ、あれだ、昔流行ってたケータイ小説と同じ感じかも。恋空的な。 男に頼りきりで依存しちゃってる一定の日本人女性には刺さるのかもね。
1投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログはじめて単行本も文庫本も買った本! それぞれが持つ正義の不確かさや生き方の正解のなさみたいなものを教えてくれた櫂と北原先生と瞳子さんの生き方、わたしの人生のスタンスや考え方にかなり大きな影響を与えている。 大好きな本。正直実写化はされてほしくなかったんだあ。
1投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログああしんどかった…。 凪良ゆうさんの作品は美しくてするする読める反面、 描写がグロテスクでリアルできつい。 生々しい表現に読んでいるこっちがだんだん苦しくなってくるし、いつも読む時は気合いがいる。 汝、星のごとくはまさにパワーのいる作品で読み切るのにほんっとに時間がかかった。笑 この作品をお勧めするかと聞かれれば何とも答えづらいところだけど、面白かったのは事実。 (けど気合いがいる笑) 櫂くんも、暁海ちゃんも、みんな幸せになってほしい。でも幸せになるってなんやろ。 誰にとってどんな状況が幸せなんやろって改めて考えさせられた一冊。
13投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログこれが人生、運命なのだなと感じた。個々人にそれぞれある運命はタイミングや待遇によって左右されるのだと思うが、一度敷かれたレールからはなかなか外れられないのかもしれない。境遇の違う主人公たちの話だったが、なんだか痛いほど気持ちが分かってしまって泣いてしまった。少しばかり現実離れしている部分もあるがそれも含めてとてもきれいなお話だった。
1投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログ人生って 思いもよらず煌めき始めたり 翳りをみせたり 突然、底なく堕ちて行ったり それでも、強くあろう そう思いました 読んでいる期間はお話に飲み込まれてしまう程、没入してしまった作品です
1投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読了後、率直に胸が苦しかったです。一方でどこか清々しさもあり、不思議な体験でした。主人公男女それぞれの視点で物語が進むことで、第三者としてのやるせなさを感じつつ、そばで人生を追体験しているかのような迫力が感じられ感情が揺さぶられました。 特に、希望が見え隠れする焦らしっぷりが見事でした。 リアリティある登場人物たちは皆癖が強く、人間の健気さや、だらしなさ、強かさなど丸裸の感情を見せつけられ、所々息が吸えませんでした。苦さを少しずつ摂取させられていくので途中しんどいシーンもありましたが何故か読む手は止まらず、気づいたら読了。なんともいえない欠乏感とほのかな暖かさに浸ってしまいました。最高でした。 全体ストーリーは冷たくぬるい雰囲気が印象に残りましたが、振り返ると熱い人間の痺れる言葉たちも多く登場していたので、何度も読みたくなる作品だと思います。登場人物もとい、私自身が救われる言葉たちでした。 この本に出会えて良かったです。
1投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログそれぞれに物語があって、複雑に絡み合ってる世界で 解決できるのは結局自分しかない。それと本当に大切な他人。 自分を肯定化するわけじゃないけど、みんなそれぞれの人生を歩んでるんやなって! 物語はとても完成されてた!スバラシイ
3投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ390ページ付近 こう思えるのは、こう思えるようになるには その人の経験、悩み考え抜いたこと、 そこに考えを馳せた
0投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ人生の喜びや悲しみを、恋愛、仕事、その他の人間関係、美しい景色等、様々なフィルターを通して体感できるようなお話。 読んでいて没頭でき、自分の人生を反芻しました。 素晴らしい作品です。
4投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ恋愛も結婚も理屈じゃないんだなーって、読みながら心にグサグサ。 価値観のすれ違いがなんとも切なく、そして心が痛かったけど、立場によって考え方ってこうも違うんだなって教えさせられた。
2投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログ本屋さん大賞受賞作ということで購入!「流浪の月」の時も感じましたが、綺麗な文章です。主人公は、初めは高校生の男女。共に家庭に問題を抱えていて、お互いに惹かれ合うところからスタート、と書くと何やら恋愛小説の雰囲気が。読み進むにつれて、予想通り2人の距離が離れていき、だんだん切なさが増していき、正直、途中からこの手の小説苦手やなぁと思い、一方で当事者にジリジリとしながら読みました。双方視点が交互に繰り返されるため、お互いの気持ちがリアルに伝わるところが、あぁこんなふうに考えてたんやとわかっておもしろかったです。多様性を受け入れられない狭い社会、ママならないことに翻弄される主人公の姿、主人公を支え続ける人たち、そんな中ででも最後に自分をしっかり築き上げた暁海は、かっこいいなと思いました。
1投稿日: 2025.10.19
powered by ブクログただでさえ思春期という多感な時期に、島という狭い環境、複雑な家庭の背景という生きにくさオンパレードの中、 高校生から大人になるまでの心境を繊細に、美しく、時に大胆に描いていて、読んでいると思わず痛い!痛い!となってしまう。 それでも読めてしまうのは、作者さんの文章や言葉の使い方が素晴らしいからだと思います。 ずっと読みたかった。 読んで良かった!!!
1投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ読んでいてすごく苦しくなった。メインは暁海と櫂ふたりの話だけど、ふたりの母親や父親、その不倫相手 、高校の先生とその娘など取り巻く人たちとの関わりも面白く、派手な展開があるわけではないのにどんどん読み進めてしまった。女は、結婚する男にすべてを明け渡してはいけない。ひとりでも生きていけるようにならなければいけない、というのが印象的だった。私もよくそう思うから。幸せにしてもらうために結婚するんじゃない。一緒に幸せになるために結婚するんだ。10代という多感な時期に、親という存在に搾取されること、とてもつらいんだろうな。ふたりに北原せんせいがいてくれてよかった。瞳子さんも、暁海からしたら敵対するはずなのにいつの間にか母親よりも味方として描かれていて感慨深かった。私は女だから暁海に共感することが多かった。流浪の月も昔に何度か読んだことがあるけど、また読みたくなった。星を編む、文庫化されたら読みたいです。とてもいい読書体験でした
13投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ静かで、切なくて、でもどこかあたたかい。 離れても想い合う二人の時間が、やさしく胸に残る。 いろんな愛し方があるんだなぁと考えさせられた物語。
6投稿日: 2025.10.18
powered by ブクログ風景が思い描けるような本だった。 高校生からスタートして30代になるまでの男女の話。 京都弁がよい味をだしている。 ヤングケアラーのような2人がひかれあい、そして色んな愛の形をへて、ラストへ。 繊細な櫂に惹かれるあきみ。映画化されたらみてみたい。
1投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ自分は、正しく生きられているのか。 時々、立ち止まっては考えます。 でもその「正しさ」って誰から見た何が基準なのか…。 結局は、自分の得てきた知識や経験、環境の中でしか物事を考えられないと思うと、自分の「正しさ」が揺らぐ瞬間があります。 中学生の頃に読んだ本の一文で「何をしたって誰かに何かを言われる」という言葉に出会い、それならばと、それを胸に刻んで自分で選択して生きてきました。 この物語の登場人物たちは、他者の目から見れば「間違っている人」と映るかもしれません。 けれど、そもそも人の人生を評価すること自体が間違っているのではないか。そう思わせてくれる物語でした。 自分の人生を評価できるのは自分だけ。 自分がわかっていればそれでいい。 私も、その気持ちをこれからも大切にしたいと感じました。 登場人物ひとりひとりの描写がとても鮮明で、色や情景が自然と目に浮かぶようでした。 とても素敵な一冊。 何度も読みかえしたい。 そしてもっと多くの人にこの小説が届いてほしい。 そして、物語が持つ力を知ってほしいと思います。
14投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログわたしにとって、愛は優しい形をしていない。 どうか元気でいて、幸せでいて、わたし以外を愛さないで、わたしを忘れないで。 愛と呪いと祈りは似ている。
1投稿日: 2025.10.17
powered by ブクログ複雑に絡み合う物語であり、2週目とかしても面白そう。特にプロローグは1周目では違和感のある文章だったが、読了後に理解できるようになっていて、スッキリ。読む手が止まらないほど、惹き付けられる内容でした。
4投稿日: 2025.10.17
