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総合評価

670件)
4.0
187
281
139
20
9
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    このレビューはネタバレを含みます。

    30年前の連続誘拐事件。同時期に別々の理由によって事件を追う2人の男と、徐々に明らかになっていく犯人とその家族たちの人生。 人物描写が本当に鮮明で、物語の中でこの再取材に関わった各々が一つの到達点を迎えつつ、今もこの世界に生きているような感覚を覚えた。

    4
    投稿日: 2021.06.20
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    よく実話を題材に、こんなに長い小説にして最後もええ感じにまとめたなと思う。が私の好みではなかった。なんでだろ。各種ティピカルな登場人物(例えばおじいちゃんキャラなら語尾が「〜なのじゃ」みたいな)が出てきそうな、刑事小説や職場小説は受け付けないのかも。この小説だと、厳しい上司と何クソで頑張る刑事みたいな。犯人周辺のエピソードにヤクザとか出てきたのも白けてしまった。。暗くない未来に繋ぐための報道…という結び方はよかった。読了後に実話を確認して、史実への忠実度に衝撃を受けた。あと仕立て屋さんの娘が可愛いかった。

    6
    投稿日: 2021.06.09
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    時効を過ぎた事件を今さら調べて何の意味があるのかと葛藤する新聞記者と、家から自分の声の脅迫テープが出てきたことで、子供の頃に知らずに事件に関わっていたのではないかと恐れるテーラー 最初は事件の犯人は誰なのかというところばかりに興味が行きましたが、最後は犯人探しよりも興味を引かれるヒューマンドラマに! 事件を調べる意味はちゃんとあったんだと締め括られていました 昭和から令和へ時代を超えた社会派小説、読み応え十分でした

    5
    投稿日: 2021.06.08
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    誰もが知っているあの事件をモチーフに、カセットテープの声の少年と記者の2人の視点から真実を探し出すストーリー。 少年は親の店を継ぎ、テーラーとなる。ある日、親の部屋から犯罪につかわれた自分の声のテープを発見し…。 犯罪を犯す人と犯さない人、その差は何なのだろうか。 犯罪に巻き込まれた家族の悲劇が残酷だった。

    3
    投稿日: 2021.06.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ラスト100ページがこの小説の真髄。心を揺さぶられた。身勝手な犯罪に巻き込まれた家族、特に子供たちの苦悩。ラストは希望があって良かった。

    2
    投稿日: 2021.06.05
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    ほんとにこの事件にこの人達が関わっていたのではと思ってしまうリアルさから、小説を読んでいると言うよりはドキュメンタリー番組を見ている時のような高揚感を感じた。 望ちゃんの最期は報われるものがなく苦しくなった。留学して欲しかったな

    2
    投稿日: 2021.06.02
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    映画を観て、こんな話だったっけ?と思って、また読みたくなったので、再読。 ふむ、映画に「堀田」は出てこなかったから、その辺も小栗くんが出張ってたわけか。 本は、流れで夢中に読んで満足しちゃうから、映画で筋を分かってから読むと、いろいろ深く捉えられて良かったな♪ いずれにしても、塩田さん、凄いな!!

    4
    投稿日: 2021.05.29
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    リアリティが凄かった。 この事件は事件当時もその後も 色んな人を苦しめ続けた。 阿久津と俊也が違う方向から事件の真相に迫っていって 2人が出会い、最後は一つの未来に辿り着く。 読みよって鳥肌が立った。 おもしろかった。

    4
    投稿日: 2021.05.16
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    2021/05/10読了 #このミス作品69冊目 ある日実家の押し入れから 未解決事件の犯行声明テープが。 しかもその声は幼少時の自分の声だ。 グリコ森永事件をモチーフとした 大胆なストーリーで面白い。

    28
    投稿日: 2021.05.10
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    本当に事件の全貌はこうだったのではないかと、錯覚しそうなぐらいリアリティが凄かった。 ただ、登場人物が多い+複雑で少々整理するのに時間が掛かった。

    4
    投稿日: 2021.05.07
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    主人公それぞれの視点が交差し、日本、ロンドンと舞台が移り変わる。それは場所だけでなく時代もである。 未解決事件を巡り、翻弄された人生、暴こうとする真実。真実とは誰にとっての真実なのか、、、

    3
    投稿日: 2021.05.05
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    #罪の声 ★★★★★ 京都でテーラーを営む曽根俊也は、父の遺品の中からカセットテープと黒革のノートを見つける。ノートには英文に混じって製菓メーカーの「ギンガ」と「萬堂」の文字。テープを再生すると、自分の幼いころの声が聞こえてくる。それは、31年前に発生して未解決のままの「ギン萬事件」で恐喝に使われたテープとまったく同じものだった。「ギンガ萬堂事件」の真相を追う新聞記者と「男」がたどり着いた果てとは。渾身の長編小説。 * * 本当に最高に面白い本でした。 ミステリー的にもワクワクしながらページをめくり、比較的厚めの本ですがあっという間でした。あとはテープの声の子供たちの人生が壮絶で、2つの人生が交わったあのシーンは泣けました。。こんなに感動するとは。。 本がすごい良くて映画も見てきました。映画もすごく素敵だったけど、ミステリーのワクワクも味わいたい方は本がオススメです! 本当に本当におすすめの1冊です!

    4
    投稿日: 2021.05.04
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    まるでノンフィクションのドキュメンタリー作品を読んでいるかのような圧倒的なリアリティー。これはフィクションだとわかっているのに、あたかもこれがグリコ森永事件の真相なのではないかと思わせる素晴らしい構成。 全く独立した2つのドラマが同時並行で進行していく、最後に大団円を迎えるが、そこで展開されるドラマは予想外のもので、そこにスポットが当たるのか、と意表を突かれた。そのドラマも大変感動的であり、会社帰りの通勤電車の中で思わずうるっと来てしまった。読後感の半端ない作品。

    2
    投稿日: 2021.04.30
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    面白かった。途中、登場人物が頭の中でごちゃごちゃしてきて読むスピードが落ちたけど、後半はグーンと引き込まれてスイスイ読んだ。 実話に基づいたフィクション。けど、実際に犯罪者の家族や身内はこうした葛藤の中生きてるんだろうなと考えさせられた。映画版も観てみたいな。

    2
    投稿日: 2021.04.29
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    映画を観る前に原作を読みたいと思いました。 当時の事件を知る世代なので、はやる思いを静めながらゆっくりと読み進めました。知っているつもりでも、あぁそうだったと思い起こされることも多く、もうずいぶん古い事件なんだと、改めて感じました。証拠の音声がカセットテープ、記者さんはスマホを持っていることからも。点が線で繋がって、ゾワッとする瞬間が何度もあって、後半からは、打ちのめされるような展開に、一気に読まされました。展開の渦に飲み込まれながら、あぁそうか、これはフィクションなんだと、何度も心をニュートラルに戻しました。記者さんのシャーペンを持つ手が冷たくなっていく時、自分の手まで力が入っていくようでした。 映画も観ます。

    4
    投稿日: 2021.04.29
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    中盤ぐらいまで情報量が多く重たい感じでしたが、後半は怒涛の展開で、最後は感動して久しぶりに読書で泣きそうになりました。

    2
    投稿日: 2021.04.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    グリコ森永事件をモチーフにしたフィクション。前半は犯罪者の家族?と思われる曽根俊哉と記者阿久津の背景が途切れ途切れで読んでいるとわからなくなり、戻りつつ読み進めていたので時間がかかった。後半で2人が交差すると一気に読んでしまった。ギン萬事件の子どもとしての俊哉と総一郎の違いには胸が痛んだ。こんなことがあったかもと背筋が寒くなった。実際の事件は未解決だったか。。この事件の後、お菓子がフィルム包装になったことを思い出した。

    2
    投稿日: 2021.04.25
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    作中の「ギンガ萬堂事件」、固有名詞をいくつか変えてる以外はほとんど実際の「グリコ森永事件」を正確になぞっているらしい。だからこそなのか、恐ろしいまでのリアリティ。 自分が生まれる前の事件で正直名前しか知らなかったけど、こんな凄まじい事件が本当にあったんだ。まずその事実に身震いした。この本のおかげで元の事件にも興味が湧いた。 犯行に子どもの声が使われていたこと。大人の身勝手な都合で子どもを巻き込み、その人生を狂わせた、その理不尽さに対する大きな怒りと悲しみ。作者はこれを事件の犯人に伝えたかったのかもしれない。 同時に、報道記者の取材魂に対する畏敬の念も強く感じた。

    17
    投稿日: 2021.04.22
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    リアルすぎて背筋冷たくなりながら読んだ、読みごたえあってめちゃ面白かった また整理しながら丁寧によみたい

    1
    投稿日: 2021.04.21
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    実際に起こった事件をモデルに書かれているが、本当にこんな事件が起こったのかと思うほど。 主人公2人が違う経路で捜査していき、後半になるにつれて互いの存在が見えてくる所と、犯人に近づいていく過程が面白かった。 ただ登場人物が増えていく中、血縁で苗字が同じの人が何人か出てくるので、途中これは誰だったか?と分からなくなった。

    2
    投稿日: 2021.04.18
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    面白かった! あのグリコ森永事件の続きを リアルに見ているような気持ちになって 夢中になって読んだ。 子供を巻き込んだ未解決事件…どんな人生を送っているのか…。

    2
    投稿日: 2021.04.17
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    恥ずかしながらグリコ・森永事件の存在を知らなかったので、完全フィクションとして捉えたまま読了。 緻密な構成と表現で読み応えが過去一くらいの一冊

    0
    投稿日: 2021.04.02
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    もうすっかり忘れていた事件だったけど、こんな切り口もあるのかと、ワクワクしながら読み進んだ。 主人公二人のさまざまな葛藤にいちいち納得しながら、このような人生の分岐点が世の中には埋もれているのだろうと怖いような気もしたが、だからこそ勇気を持って生きて行きたいとも思えた。

    1
    投稿日: 2021.04.02
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    このレビューはネタバレを含みます。

    テーラーを営む曽根俊也と大日新聞の記者阿久津瑛士、二人の視点で物語が進む社会派ミステリー! 時効を迎えた大事件の概要が知れて勉強になったし、何も知らない家族が事件に巻き込まれると一人一人の人生がこんなにも崩れていくのかと胸が痛んだ…。登場人物も多く、確かに読むのに時間がかかったけど、読んで良かったなと思える作品だった! 印象的なシーン、セリフ ・初めから自分にできること決まっていたのだ。家族を愛し、妥協のないスーツをつくる。 ・ショルダーバッグを掲げた男は人懐っこい笑顔とセットのような無遠慮な様子で、つかつかと歩み寄ってきた。型崩れしたジャケットから名刺入れを取り出したとき、脳内の警戒ランプは激しく点滅し、アラームまで鳴っていた。 名刺を受け取ったとき、俊也の心臓は激しく波打っていた。ついに来るべきときが来たのだ。それはあまりに突然だった。 ・俺らの仕事は素因数分解みたいなもんや。何ぼしんどうても、正面にある不幸や悲しみから目を逸らさんと『なぜ』という思いで割り続けなあかん。素数になるまで割り続けるのは並大抵のことやないけど、諦めたらあかん。その素数こそ事件の本質であり、人間が求める真実や

    4
    投稿日: 2021.03.25
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    実話を元にしたストーリーであることに驚いた。どこまでがフィクションなのかが分からないところが面白い。子供が事件に巻き込まれる、事件によって家族が壊れてしまう、悲痛な事件を知るきっかけになってよかった。

    6
    投稿日: 2021.03.25
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    2021.3.24読了 5.0 登場人物が多く、相関図も入り組んでいる。 その為、何度も前のページに戻ったりして時間がかかった。 作者が元記者という経歴に納得。 骨太なミステリーと人間ドラマで読み応えがあり、ラストは泣けた。

    6
    投稿日: 2021.03.24
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     グリコ・森永事件、ああ、覚えてる覚えてる。あの江崎グリコの社長が誘拐されたという事件。誘拐された社長の映像。キツネ目の男。「商品に青酸カリ入れた」という犯人からの恐喝。 お菓子にビニールのラミネートが施されるようになったのが、あの事件後という記憶はないが。そして、何だか腑に落ちない感じで、グリコと犯人グループは和解?したような収束をしたことも。  この小説はグリコ森永事件をモデルとしており、どこまでが事実でどこからがフィクションなのか分からないのだが、この小説の通りだとすると、何だ犯人の動機はそんなことだったのか、犯人グループは大きな組織で、仲間割れの結果、事件はあのような顛末となったのか、本当の被害者は犯人の親族だったのかと虚しくなった。  元々の犯行の筋書きを作った男は、父親が左翼過激派グループの闘争に巻き込まれて死亡し、勤務していたギンガ(グリコのモデル)から冷たい対応をされたことからギンガには恨みを持っていた。しかし、それが直接の動機だったのではなく、自らも左翼過激派活動をしていた彼は、株の仕手戦で一旗揚げようという犯罪の誘いに久しぶりに熱くなっただけ。その株の仕手戦で標的にしたのが、かねてから恨みを抱いていたギンガだった。あくまで、株で儲けようとしていただけなのに、犯人グループの中に、ヤクザの組長がいたため、身代金だの派手な展開となった。  左翼過激派とか、その頃はもう、残党が残っていたぐらいだと思うが、そんな背景といい、「報道規制」により、警察の動きを犯人に知らせないことで事件解決をコントロールしていたことといい(今ならSNSがあるので、警察とジャーナリズムだけでコントロールするのは難しい)、昭和らしいなと思った。  「ギン萬事件(グリコ森永事件)を特集するからメンバーに入れ」と突然取材班に加えられた文化部の三十代の記者が、殆どなにもネタのないところから、大阪、イギリス、京都、名古屋と足を運び、足がかりとなる人に会って地道にインタビューし、パズルのピースを合わせるように遂には事件の全貌に迫った仕事は天晴であった。決して興味本位だけではなく、本当の被害者の未来を思って取材する姿勢にも心を打たれた。

    36
    投稿日: 2021.03.15
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    話が進んでいくにつれて、途中で読み進めるのを止められなくなり、 最後半分くらいは一気読みした 最終章は何回か読み返した。 声、がリアルに描かれていて読み終わった今少しドキドキしている。 映画、映像も見たいと思う。、

    7
    投稿日: 2021.03.14
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    取材レポを読んでいるみたいで、小説としての楽しみは少なかったが、所々出てくる登場人物の心情は胸に迫るものがあった。 進めば進むほど虚しさの漂う真相であった。

    0
    投稿日: 2021.03.13
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    まず最初に、これはミステリーやサスペンスというより事件を取り巻くヒューマンストーリーだと感じた。事件の核心にせまるいくつかのシーンは確かに気持ちがたかぶったが、それよりも登場人物の背景や心情に心を動かされることが多かった。実際の事件の関係者もこのような人生を辿った、或いは辿っているかもしれないと考えさせられた。物語終盤のとある人物の再会、その2人を繋ぐアイテムが登場するシーンは落涙もの。

    2
    投稿日: 2021.03.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事件を追う曽根と阿久津、2人が交じるのは案外最後の方だった。そして、この本を通し、森永社長誘拐事件を知った。実際に日本でこのようなことが、起きたということか衝撃的だった。キツネ目の男が不気味だった。

    1
    投稿日: 2021.03.10
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    あの時代をリアルタイムで生きていた者にとっては、程度の差こそあれ、ほぼ全員が記憶に残っているであろう昭和の大事件、グリコ森永事件。 あの未解決事件を、子供を巻き込んだ卑劣な犯罪、と史実に極力忠実にフィクショナイズするという意欲的な作品。 改めて、とんでもない事件やったんやなあ、という感慨。 これを、2時間程度の尺に収めて映像化するという、いつもながら映画関係者の無謀とも思える感覚が、ちょっと理解できへん。

    24
    投稿日: 2021.03.10
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    生島一家の成り行きを思うにつれ、平凡な日常って当たり前ではないのだと思わされる。改めて両親に感謝したい

    1
    投稿日: 2021.03.08
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    かつて日本を震撼させた「ギン萬事件」。突如としてその事件に自分が関わらされていたのかもしれないと知ったテーラーの男性、そして未解決事件を追う新聞記者。彼らがそれぞれのルートから関係者をたどり、徐々に見えてくる事件の真相を描いたミステリ。 もちろんこのモチーフになっているのは、現実に起こった有名なあの事件なのですが。正直、あまり詳しいことは知りませんでした。が、充分に楽しんで読めます。実に複雑な事件の構図、そして見えそうで見えない犯人たちの姿。不可解極まりない事件の真相を追うことはミステリとしてはもちろん楽しめますが、確かに当事者たちにとっては苦い記憶なんですよね。その中で阿久津が貫こうとする「報道のありかた」というのは、とても重要なことなのだけれど。これまた難しいことだよなあ、と思うことしきり。 事件の影を重く抱えながら、それでも今を平穏に生きようとする関係者たち。もちろん彼らすべてに罪があるわけではなく、そして罪があったとしても許されていいような人たちもいるので。事件の真相が明らかになるのはいいけれど彼らの人生が脅かされるのはつらいなあ、と思いながら読んでいました。そのあたりは安心できたかな。

    0
    投稿日: 2021.03.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ある事件に対し、真実をあばこうとする立場から迫る側と巻き込まれた人の心情から迫る側の二方向の視点から見ていく作品。とても緻密で少しずつ重なっていく新たな真実に心を踊らせながら読めました。ただ、個人的には二つの立場はもっと対立するのではと考えているのでそこが少し肩透かしをくらいました。

    7
    投稿日: 2021.03.03
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    先が読めないハラハラした展開がたまりません。 実際にあった事件をモデルにした物語で、現実にこの本の内容のことが起こっていたと思うと背筋が凍ります。 人の心情の変化や、緻密な作戦など、非日常をありありと感じられる本でした。

    1
    投稿日: 2021.03.02
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    文庫本にて再読。映画を観たかったが、コロナが怖く文庫本を買い直し、本で我慢(´•ω•`๑)シュン買った後で映画の表紙で売ってるし٩(๑`^´๑)۶読み返しても、やっぱり切ない。やるせない…俊也や聡一郎が、終わりに未来に目を向けてくれたことは、一縷の望みが見えて嬉しい反面、それでも心には残っていく過去それぞれ…史実とは言えないまでも、心に残しておきたい1冊

    0
    投稿日: 2021.02.28
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    グリコ・森永事件を題材にした、長編小説。 フィクションだが、事件の枠組みや報道に関する部分など、事件自体の大半は実際にあった同事件を再現している。 登場人物が多く、メモでも取りながら読めばよかったと思ったが、そう思った頃にはすでに作品にのめり込んでしまっており、途中からは主要人物である記者が真実に迫るのに同行するかのように、ページを繰る指が止まらなかった。 後半、見えてくる背景と、理不尽に巻き込まれた当事者の運命に、やるせなさと虚しさで胸が苦しくなった。 フィクションとしては読後、面白かった、と思えたのだが、実際の事件の当事者や被害者もいることを考えると、本当はどうだったのだろう、どんな背景があり、どれだけの人が人生を狂わせられたのだろう…と思いを馳せずにいられなかった。

    13
    投稿日: 2021.02.28
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    登場人物の多さに混乱してしまい、ノートに人物の特徴と相関図を描きながら読みました。気づけば自分が新聞記者になって取材しているような気持ちで、ノートの端から端まで真っ黒に埋め尽くしてしまいました。 難しい用語も多く、小説慣れしていない自分には少しハードルが高かったかなと感じましたが、詳細まで深掘りした記述が当時の事件の恐ろしさをリアルに伝える、素晴らしい作品でした。

    2
    投稿日: 2021.02.25
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    グリコ森永事件当時のことを思い出した。 あの頃、親から、グリコも森永も買ってはいけないと言われ、スーパーからはごっそり2社のお菓子がなくなったことを思い出す。 キツネ目の男の似顔絵も怖かった。 この小説を読んで、女の子が殺されたシーンが一番怖かった。 犯人たちは、今、どうしているのだろうか。 もし、生きていて、この小説を読んだら、どう思うのだろうか。 そんなことを思いながら、そして、とてもフィクションとは思えないストーリーにのめり込みながら、どんどん読み進めることができた。

    1
    投稿日: 2021.02.21
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    史実に基づいたミステリーとして緻密な構成で迫力があり、 ストーリー展開も見事だなあと思います。 ですが、そのうまさゆえに全くのフィクションと思えなくなってしまい、 読んでいて辛くなりました。 作者は「子どもを巻き込んだ事件」というところに着眼した と最後に記述していますが、だからこそやるせない。 ところが、リアル感満載の事件展開の一方で、ジャーナリストの絡みが奇麗過ぎて、 そこだけ真実味が薄いと感じました。 阿久津というジャーナリストがまっすぐな人間だということは大いに納得です。 ですが、阿久津の手を離れた途端に、取材材料は別の生き物となってうねり出す、 というのが現実ではないかと思えてなりません。 リアルとフィクションの狭間の違和感とでもいいましょうか。

    23
    投稿日: 2021.02.18
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    日本の犯罪史に残る未解決事件をモチーフにした本作。登場人物の息づかいや昭和の情景が妙にリアルに感じられる作品でフィクションとは分かっていても非常に引き込まれるものがあった。 30年以上も前の事件を追うことになった阿久津と、その事件に自分が関わっているかもしれないことを知った俊也。立場が違う二人が真相に迫るにつれて当初とは違う感情の変化が生まれてきて、この二人の物語がどうやって交わるのか気になりながら読み進めた。 この事件で自分以外にも人生を狂わされた人がいることを知った俊也が思わず「もう終わりにしましょう」と言った時の気持ちは血縁がこの事件に関わっていることに対する俊也の葛藤が痛いほど伝わったし、逆に事件に迫れば迫るほど「この事件をこのまま終わらせちゃいけない」という使命感にも似た感情の変化が生まれた阿久津を見ていると真相を暴いてほしいという応援にも似た気持ちが生まれて、この二人が交わった時にお互いが納得いくラストになるのか読んでいて非常に面白かった。 個人的には阿久津の記者としての成長がとても頼もしく、ずっと厳しい態度だった鳥居が実は初めから阿久津を狙ってたっていうエピソードにニヤリとさせられました。

    1
    投稿日: 2021.02.17
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    登場人物が多くてなにがなんだか!になりかけながらもどんどん一つずつが繋がっていく!これがミステリーか!って読んだ後には大満足。 誰と誰が繋がってるかわからん、世の中は狭い。 あと、新聞記者の労力はえぐい!

    0
    投稿日: 2021.02.15
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    映画を観たあと、原作も読みました。 著者の作品は初。 前半から中盤は、 阿久津が記者として粘り強く事件を追う部分が主軸。 もちろん俊也の視点もあるけれど。 この部分は、地味な展開が多いため あまり読むスピードが上がらなかった。 終盤、 物語が劇的に動き、ここからは一気読み。 焦点が事件から人に変わり、感情を大きく揺さぶられた。 映画の方は、 ほぼ全編を通してそれぞれの人を描くような作品だったので 原作よりも入りこみやすかったかな。 著者の他の作品も読んでみようと思う。

    1
    投稿日: 2021.02.14
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    これは 映画を先に観ようか 本を先に読もうか かなり悩んだ でも 我慢出来なかったよ もぅね とにかく 凄いと言うしかない あの未解決事件から こんなストーリーを 作ってしまうなんて いつの間にか フィクション小説を 読んでいるんではと 手に汗を握りながら 引き込まれてしまった 文中の 「振り子」 の文字には 鳥肌が立ったわ uru聴きながら 読んでいたら 絶対泣いてました笑 ラストの余韻も 心地よかった

    1
    投稿日: 2021.02.13
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    株の話とか少し難しかった。俊也と阿久津が出会うまでが長かったけど、2人が出会ってからは一気に読めた。 大事件とか他人事のように感じるけど、それが起きるきっかけは本当に些細なことだったり、日常の延長戦上にあるんだなって思った。 普段何気なく過ごしてるけど、今の自分がいる環境は幸せなんだなって改めて気付けた。

    0
    投稿日: 2021.02.11
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    後半の事件がつながっていく様が面白かった テラーの曽根俊也、新聞記者の阿久津、二人の両方の視点からそれぞれの調査が進められる。 事件を何故犯人が起こしたのか、を焦点に物語が進むと思ったら、巻き込まれた家族、そして利用された子供のその後を追う構成だった。 視点が新しいのと、取材内容の緻密さが元新聞記者の方だなーと感じた。 話が繋がるまでの読み進まなさは、少し大変だったけど、繋がってから畳みかける 最後に繋がりすぎて、フィクション感がかなり出ていたが、物語の終わり方が自分が予想していたものとは違って、事件との関わり方もいろいろあるんだなと痛感

    6
    投稿日: 2021.02.11
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    頭がこんがらがったけど、先が気になって読み続けました。ふー、満足。再読してしっかり読もうと思います。

    0
    投稿日: 2021.02.10
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    あくまでグリコ森永事件の史実に基づいたサスペンス。登場人物が多く、ダブル主人公が謎を解明していくので、整理しながら読み進めないと少し混乱するかも。 フィクションとはいえ、存在は明らかな少年少女(『罪の声』の主)のその後の物語がベースになっておりリアリティが高い。 関西在住の読者はより感情移入して読めるはず!

    1
    投稿日: 2021.02.09
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    一読しましたが、再度読みたいと思う作品でした。読書でハラハラ出来る楽しさを実感できる一冊だと思います。 再読し、面白さを深めていきたいです。

    1
    投稿日: 2021.02.04
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    もう大変だった。自書だから 図書館の本の切れ目切れ目で読み〜読む頃には忘れていて また戻り、読みたいと思って購入したわけではなく何冊か買った中にこれも、という感じだから だらだらとなり グリコ森永事件を題材に 事実にも基づき、フィクションなのか、事実か分からなくなり実際翻弄された。 前半は曽根俊哉、阿久津英士の人となりを掴むのに必死で 登場人物も多く、もちろん犯人側もいる 中盤から後半にかけて一気にいった。 当然だが阿久津の粘り強さ、しつこさ食い下がる取材力ー圧巻 ただ「子供を巻き込んだ事件」 ここが悲しくて、辛くて、読んでいて 「もう無理というところが何度もあった」 両事件に関係した子供らの 幸、不幸が極端だった 望、聡一郎、千代子家族の悲惨さは言葉では尽くせない。 それでも真実を晒さなければいけないのか? そっとしておくわけにはいかないのか? 本文より 真実は時に刃になる それが周囲の人間を傷つけてしまうこともある。しかしそれでも伝えなければならない。ー   ここに尽きる どんなに苦しくても、真実は明らかにしなければならないーこれは自分も人生を送ってきて、確かにそう確信する。 聡一郎の不憫さ 本文よりー 逃げながら得たものは何もなかった 孤独を深め昨日の続きで、今日を生き、時の流れにも置いていかれるようになった聡一郎は人を知らない、社会を知らない、時が移ろう時に吹く風を知らない。かれが存在するのは 決して陽の昇ることのない最果ての地 その身に数え切らない不幸せを刻み、碑のように 佇んでいる。ー蓋し名文だわ、まさにこれ以外の表現はない。 不憫で不憫で仕方なかった。 最後の阿久津と鳥居の会話 「何であんな事件が起こってしもうたんですかね。」ー阿久津 「俺らの仕事は素因数分解みたいなもんや、なんぼしんどうても正面にある不幸や悲しみから 目を逸らさんと『なぜ』という想いで割り続けなあかん その素数こそ事件の本質であり、人間が求める真実や」ー鳥居 冷血な鳥居も伊達に大日新聞社会部のデスクではなかった。さすがである。 随分前に映画化されてたみたいだから 観たかった。

    25
    投稿日: 2021.02.01
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    京都でテーラーを営む曽根俊也。自宅で見つけた古いカセットテープを再生すると、幼いころの自分の声が。それは日本を震撼させた脅迫事件に使われた男児の声と、まったく同じものだった。一方、大日新聞の記者、阿久津英士も、この未解決事件を追い始め―。圧倒的リアリティで衝撃の「真実」を捉えた傑作。

    1
    投稿日: 2021.01.31
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    グリコ森永事件を知らなかったが、こんな事件が実際にあったことを知り、面白かった。犯行に多数の人間が絡んでいてややこしかったがなんとか理解。

    1
    投稿日: 2021.01.29
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    昭和にこんな事件があったことは全然知らなかったけど、本の中の犯人達の動機は、 とてもくだらなくて呆気にとられた。 学生運動とかはピンとこなかったけど、 時代背景や思想を考えると案外そんなものなのかな。 加害者家族も被害者と思った。 阿久津は事件記者の道を歩むのかな…? 初めて登場人物の関係を書きながら読んだ。 ボリュームもあり読み初めはなかなか進まなかったけど、後半からはテンポよく読めて続きが気になった。

    4
    投稿日: 2021.01.29
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    事件の核心部分になかなか辿り着けず途中で少し飽きてしまった感あり。でも後半に近づくと面白くて一気に読み終えました。とても重く悲しいお話でした。が本当の事件でもこんなドラマがあったのかと思いめぐらせています。

    0
    投稿日: 2021.01.25
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    この作品が出来るまでにどれほど多くの人が関わったのだろうと思うと涙が溢れた。色んな立場で色んな事を考えられさせられた。 恨みを晴らしても一時的な満足しか得られないと知っているのに、どうしても許せない気持ちが抑えきれなくて行動してしまうのは仕方ないと思う。だって人間だもん。批判も非難もしたくない。ただそのまま受け止めたい。 イギリスに行ってみたいな。

    1
    投稿日: 2021.01.23
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    難しかった。一回読むのやめちゃったけど、映画化されるって知ってまた再開。なのでだいぶ時間かけて読了。面白いに尽きた。

    0
    投稿日: 2021.01.21
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    映画が話題になっており、まずは原作を読んでみたいと思い購入。 …良かった。 本当にあった未解決事件を題材にしているそうだが、 どこまでがフィクションでどこまでが史実なのか…。 声を使われた子どもたちは。 事件に巻き込まれた家族は。 事件を追う者も、ただ穏やかに暮らしたい者も、様々な葛藤があったんだろうなぁと。 聡一郎のような子どもが本当にいたのだとしたら。 まさに胸が締め付けられる思いだった。

    0
    投稿日: 2021.01.19
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    旬くん&おげんさんで文章が再生されるので、正直はよこの二人出会ってくれんかな~もっと喋ってくれんかな~と言う気持ちが大きかった。別々に行動する理屈もめちゃ分かるしその別々に行動していた二人がだんだん邂逅へと近づいていく過程にテンションも上がるけど! この小説も、グリコ・森永事件を元ネタにして、警察との金銭受け渡しの日とか史実に全て合わせてるのはすごい。実際作者の人は当時の新聞全部読んだ上でこの小説に臨んだそうだし… テンポの問題かと思うけど映画版の方がどの人もカラッとしてて明るくてそれがとても観やすかったんだけど、小説は別にそんなことせんでもいいのでより重厚感があったし、情報量が違う…。 そしてロンドン出張するたび律儀にどの人にもヨークシャーティーをお土産に買ってくる阿久津さんに萌える。 個人的には映画版のエンドがとても好きだったので、原作のエンドはちょっと寂しかったな… (という意味では曽根さんのテーラーという職業を上手く活かしたのは映画の方だったと思う)

    2
    投稿日: 2021.01.19
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    グリコ・森永事件で自らの声を犯罪に使われた子供達を題材にした作品 フィクションとは思えないほど、事件の真相に迫っているように感じる。 ただ事件を追うだけでも面白いのに、ジャーナリストが過去を掘り返すことの意義や、家族を犯罪に巻き込むことの異常さなど深いテーマが傍にあるのがよかった。

    3
    投稿日: 2021.01.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ドクターデスと同様、映画化されたことがきっかけでで読んだ(映画→原作の順番) 私が生まれる前に起きたグリコ森永事件、恥ずかしながら詳細は知らずにいたけど、この件に限らず大小関係なく事件には被害者と加害者だけでなくその周りの人たちがいて、それぞれが抱えている苦しみがあると改めて感じた。 特に生島家の子供達が歩んできた深く暗い人生については、読んでいてあまりに辛くページを捲る手が進まなかった。 現実でもテレビなどで未解決事件に関する特集を目にする機会があるが、正直、今更取り上げて何になるんだろう、もうそっとしておいた方がいいんじゃないかという気持ちが強かった。 でもこの本を読んで、こんなに上手くいくわけではないだろうけど、時間が経ったからこそ語ることができた人、それによって繋がる未来もあるかもしれないと思うようになった。 本文にあった 「未解決事件だからこそ、今、そして未来につながる記事が必要」 「伝言ゲームになった時点で真実ではなくなる」 「私たちはいかにして不幸を軽減するのか。それには一人一人が考えるしか方法はないんです。だから、総括が必要で、総括するための言葉が必要なんです」 という言葉がとても印象に残っている。これこそジャーナリストの使命なのかもしれない。 登場人物が多く少し混乱してしまったので改めて読み返したい。読み終わった時、また新しい感想が出てくるかもしれない。読んだ数だけ思うことが出てくる作品だと思った。

    0
    投稿日: 2021.01.11
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    事件に巻き込まれた被害者でもあり、事件に加担した加害者でもある主人公、そして彼と同じ境遇でありながら全く違う人生を送った姉弟の対比が辛く悲しい。そしてそんな理不尽な人生を強いた犯人の身勝手な動機への怒り。それをもう一人の主人公、阿久津の言動によってよく表現されていた。 それにしてもリアル。実際にあった事件を題材にしているとはいえ、本当にこうだったんじゃないかと思える内容だった。 映画観る前だったら、また印象変わったんだろうけど、やはり犯人の動機にもなっている理不尽な出来事、それに対してどう向き合うかで自分だけじゃなく周りの人たちの運命も大きく変えてしまう。何があっても、自分の人生のハンドルは自分で握っていかないとな、と思った。

    1
    投稿日: 2021.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自分が産まれる前の事件がテーマだったので、詳しくは知らなかったけども、この本の読んでる途中に調べたら本当に凄い事件だったと改めて知ってびっくりした。本作ではなくまずはそっちに惹かれた。 本作自体は史実を元にしたフィクションという事だったけど、どこまでがフィクションなのか分からないくらい上手に展開されてて感心した。テーマ自体は重いのですが、テンポよく読めた。 読み物としてはラストはあまり盛り上がらず、すっと終わった印象。まあ史実を元にしてるのでそれもやむなしかな。 自分には娘がいるので、ある女子が殺される描写は心が痛くなりました。この手の話は最近きついです。。。

    4
    投稿日: 2021.01.10
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    人から借りてなんとなく読み始めた本だったけど、想像以上によかった。 登場人物一人ひとりが抱える思いが丁寧に描かれていて、心がえぐられるようだった。 事件も緻密に書かれていて、読んでる間かなりドキドキして一気に読めた。 最近記者さんに会う機会があったが、こういう思いを持ちながら取材してるのかなと思うと、胸が熱くなる。 2021年最初に読んだ本がこれで良かった。 実写化したら面白そうやなぁと思ったら、すでに映画化されてた!見たい。 「未解決事件やからこそ、今、そして未来につながる記事が必要なんやと」 「伝言ゲームになった時点で真実ではなくなる。理不尽な形で犯罪に巻き込まれたとき、これまで聞いたことも見たこともない犯罪に直面したとき、社会の構造的欠陥に気づいたとい、私たちはいかにして不幸を軽減するのか。それには一人ひとりが考えるしかないんです。だから、総括が必要で、総括するための言葉が必要なんです」

    3
    投稿日: 2021.01.10
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    昭和の未解決大事件、グリコ森永事件をモチーフにしたフィクション小説です。 フィクション小説、などとわざわざ書きたくなるのは、読後、ノンフィクションのドキュメンタリー映画を観たような錯覚に陥ってしまったからです。 丹念に事件を調べ上げた著者の熱量が伝わってきました。 なかでも、主人公である記者の真摯な態度にはグッときました。(著者が元記者なので、尚更彼に著者自身を投影してしまう・・・) 特に終盤彼が「理不尽な形で犯罪に巻き込まれたとき、私たちはいかにして不幸を軽減するのか。それには一人ひとりが考えるしか方法はないんです。だから総括が必要で、総括するためには言葉が必要なんです。」「せめてお母さんに会わせてやりたいじゃないですか」というあたり・・・ 記者として出来ることは、事件を分解し客観視させ、背負うものを少しでも軽く、少しでも未来の見える生き方の手伝いを。そういうことなんでしょうね。 実際問題、図らずも加害者に加担していた子供たち・・・現実にこの子たちが存在するという事実に思い至ったとき、胸が痛くなりました。

    2
    投稿日: 2021.01.08
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    読了した。昭和の未解決事件であるグリコ・モリナガ事件をモデルにした本小説は、ひとつの事件がそのら巻き込まれた家族や子供たちにどのような影響を与えたのかを想像させるような内容だった。暗く希望のない物語だけれど、真実に目を背けない主人公たちの姿勢が胸を打った。

    3
    投稿日: 2021.01.06
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    読み始めから本の中に引き込まれ、一気読み。 後半、ややお腹いっぱい感というか、白々しくなるというか、若干の残念感のようなものが横切ったけれど、読み応えのある本でした。

    2
    投稿日: 2021.01.03
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    映画化を機に。 初めはやや入り込めず時間がかかってしまったが、中盤からは一気に読んでしまった。 新聞の役割とか、そういうことを考えてしまったな。映画もみたい。

    1
    投稿日: 2021.01.02
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    恥ずかしながら自分が産まれる前に起きていた「グリコ・森永事件」を知りませんでした。 ミステリーのような驚きのトリックや意外性のある真犯人を求めて読むと肩透かしを喰らうかも。 この物語は劇的な事件の新事実と劇的な犯人を探し求める物語ではない。 第三者の阿久津と当事者(被害者であり加害者の親族でもある)の俊也が、事件に裏にあるやりきれなさと残された者の感情に向き合い、「未来のために何ができるのか?」を考えて最後に形にするまでの話。 自分や周り、世の中で起きていることに対して真摯に向き合うこと、その上で受け止めて未来に目を向けることの大切さが書かれていると解釈しました。 誰もが「真相を明らかにすること」に焦点を当てるけど、それだけが目的になると人の感情や人生が置いてきぼりになってしまうんだろうな。

    2
    投稿日: 2020.12.30
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    期待して読んだのだが、正直どこが面白いのかまったく分からなかった。 出だしの設定は素晴らしいと思う。 あの有名な犯罪に使われた声が自分のものなんて。ナゼだ~!! という引きは強い。 でも、それだけの作品。そこから一歩も出ていない。 そっからさらにぐじゃぐじゃと、混沌として謎を増加していき、最後にそれを見事収束してほしかった。 というのは欲張りすぎかな。 読んでいる最中、早く読み終えてしまいたかった作品。悪い意味で。

    12
    投稿日: 2020.12.28
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    犯人特定目前で真相に近づいていると感じながら読む高揚感。しかし読者に求められるているのは「犯人を追う」ことではないのであった。明日からもこの社会で生活してゆくしかない我々ひとり一人にとっては、『なぜ』事件が起きたのかをとことんまで考え詰めて、事件の本質を見極めようとする態度が大切で、乗り越えて未来へ進むためには。

    0
    投稿日: 2020.12.26
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    話題作だからと気軽に読み始めたけど、全然軽くなかった。 事件についてはあまり知らない。 でも、物語の導入は引き込まれる。 身近ではない固有名詞が多い中何とか読み切ったのは、導入の力が大きかった。 報道の仕事が「素因数分解」という例えは、なるほどなぁと感じた。

    1
    投稿日: 2020.12.21
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    中1の娘、グリコ森永事件知りませんでした(衝撃)。でも、この本読んで面白かったようです。 みんなが知っているこの事件にこんな肉付けするなんて、読後ため息つきました。前半はなかなか話が進まないので読むのが疲れますが、最後は結果が知りたくて一気読みでした。 阿久津も曽根俊也も、心根がしっかりしていて優しいので、救いようのない過去が描かれていても読後感が良かったです。

    2
    投稿日: 2020.12.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    序盤は事件の概要を頭で整理するのに時間がかかり、最後まで読めるか不安になるくらい複雑だった。 今まで読んだ推理小説と比べて格段に難しかったが、社会派の小説で、事件に巻き込まれた被害者、加害者、被害者や加害者の周囲の人、それぞれの人達の心情、そして事件を追う阿久津と曽根の心情、全てのことが詳細に書かれていて考えさせられるものだった。 1番悲しかったのは、夢を見ている望という少女が、夢を叶えられず、殺されて一生を終えてしまった。彼女が自分と1番歳が近かったのもあって、このことが1番悲しかった。 事件の背景にこれだけの悲しみ、苦しみを抱えている人がもし現代にもいるのならば、その人たちはどういう人生を歩むのか、その人たちの報われ方はなにか考えさせられた気がする。 今年読んで1番良かった小説だったし、映画も見てみたいと思った。

    2
    投稿日: 2020.12.19
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    フクザツ フィクションとノンフィクションが入り混じり、感情コントロールが難しい。 登場人物も多くて読み物としても難しい

    1
    投稿日: 2020.12.19
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    罪を侵した自責の念で自分を追い詰める声、すなわち「罪の声」が人生を狂わせて行く。 ドストエフスキーの「罪と罰」と似たものを感じた。 序盤・中盤の設定やら時系列解説の描写がやたらと長くて間延びした印象を受けた。でも実在した事件を元にした話だと知って納得。 終盤の被害者らが知られざる事実をポロポロと打ち明けて行く所はうるっときた。

    10
    投稿日: 2020.12.17
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    あの事件に震撼した一市民として、フィクションと分かりつつ、圧倒的リアリティと切迫感に飲み込まれ、一気読みしてしまった。あの事件が意味するものは、なんだったのか…タイトルも良い。

    1
    投稿日: 2020.12.17
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    今年読んだ小説の中でもトップ級に面白かったです。 ◆特に面白かった点 ①登場人物が多く、人間模様が複雑で重厚。人物相関図を簡単に書きながら読んだが、人にもお勧めしたい。 ②過去の森永グリコ事件を踏まえて、主人公を含む人物が未来を歩む人の話になる点。事件の真相を暴くところで終わりではなく、その先にもエピローグがあり読んだ後に爽快感がある。 ③作中に主人公が岐路に立つ場面が数場面かある。その場面で自分だとどう考え、どう行動するかを考えることで読んだ後も楽しめる点。 □まとめると 昭和の未解決事件をなぞり、犯行に自分の声を使われた当時子供だった主人公と担当となった新聞記者の二人の主人公が事件の真相に迫るというのが大筋です。その中での心情の移り変わりや人物の個性・特徴が精緻に描かれています。まだ読んでいない人でミステリーが好きな人には強くお勧めできる一冊です。

    6
    投稿日: 2020.12.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    事件について知れる良い機会となった 貧しい時代から現代のテクノロジーが発達した時代になる間だからこそ成し遂げられた事件であり、たった数人の小さな動機によりこの大事件が起こされていることへの驚きを感じた どこまでが事実なのかが気になる

    1
    投稿日: 2020.12.15
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    「グリコ・森永事件」を史実通りに再現し、加害者と被害者一人ひとりの生き様をリアルに描いた作品。 犯人の甥であり幼いころ脅迫行為に利用されたテーラー店主と文化部所属にもかかわらず年末企画のために30年以上前の時効事件を追うことになった新聞記者が主人公。 「事実は小説より奇なり」を小説上で見事に完成させている。謎を解く度に新たな謎が現れ、主人公たちが執念でそれらに挑んでいく。すべての謎に現実味があり、その背景が解き明かされたときに分かる人間の業に背筋が冷たくなり、悲しくもなる。 そこに小説ならではのご都合主義はない。リアルで奥深く濃い。 ストーリー展開の重厚さは期待をはるかに上回った。文句なしにおもしろい本。 だがどうしても☆5は付けられない。それは加害者も被害者も自力ではどうすることもできない悲運を抱えているから。それゆえに現実感があり、この本の価値を高めているのだが、読んだ後に胃が重くなるような本に満点は出せない。これは完全に個人の好みの問題。

    1
    投稿日: 2020.12.14
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    映画化で話題になっていたのでとりあえず購入。 世間を震撼させたギン萬事件の犯人グループが使用した脅迫テープがとあるテーラーから見つかり、物語が始まる・・・ 全く違う人生を歩んできた新聞記者とテーラーの店主が一つの事件をきっかけに繋がり、時効になった大事件の核心へと迫っていくという読み応えのある作品でした。 途中、なかなか核心に迫れずダレてしまいそうになりましたが、クライマックスに近づくにつれ、ページをめくる手が止まらなくなりました! 犯罪に関係する人は被害者・加害者ともに誰も幸せにならないという思いが改めて深く刻まれました。

    1
    投稿日: 2020.12.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昭和に起こった、未解決のグリコ・森永事件を元にしたフィクション。フィクションなのに、本当のことのように思えるのは、会社名などが変えられているだけで、事件の概要はほぼ事実だから。ほんとにこの人たちが犯人なのでは?!と思ってしまうような内容、実際の犯人がこれを読んだらどう思うんだろう…。もうすぐ映画化もされるし。 それにしても、これを起こした犯人たちも、結局は身勝手でしょうもない理由からなんだよね、きっとさ。これに巻き添えをくらった家族や子どもたちは…少なくとも、テープの子どもたちは今も存命の可能性は高いし、こんなふうに暮らしているのかもしれないと思うといたたまれない。実際の理由は分からないけど‥。あぁ…フィクションとノンフィクションが混じって変な気持ち。ちなみにこの事件のことはうろ覚えでしたが、年上の夫は結構覚えていました。私、犯人捕まってると思ってた(^_^;)。 ただちょっと、登場人物がややこしくて特に前半は読むのに時間がかかったなぁ。あとね、結局キツネ目の犯人は誰やってーん!と突っ込んでしまったのは私だけではないですよね。有名すぎるから流石にぼかしたのかな‥。

    0
    投稿日: 2020.12.11
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    2020年映画化もされ、話題の本作。 グリコ・森永事件を題材に執筆された小説という事で昔の事件に興味がわきました。 最初は、少し読みづらさを感じたけれど 謎が徐々に解明されていくにつれ、おもしろさが加速し、2日で読み終えました。 映画もみたいと思います。

    1
    投稿日: 2020.12.10
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    映画化される前から、元々持っていて、ずっと積読状態であったが、ようやく読み終えた。 実際の事件を題材に描かれていて、現実の世界では、未解決事件で終わったが、作者なりの創作を加えた形で、物語が1つの終わりを迎える… 思っていたより、だいぶ話の内容が重くて、読んでいて辛いところもあった。しかし、最後には、登場人物達の未来が明るい方向に向かっていくような描かれかたがあり、皆救われて良かったと思う。

    4
    投稿日: 2020.12.10
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    髙村薫の「レディジョーカー」も同じ題材だった。犯罪を企だてる人達の動機は様々であり、きっかけは意外とあっけなく訪れるのかもしれない。自分の中でクライマックスと言えるのは、イギリスでの曽根達雄の告白シーン。また、犯人の一味である元マル暴警官親子の悲劇はとても切ないもの。エピローグの母と息子の再会がせめてもの救い。 映画を後から観ましたが、端折りが多い。まぁ仕方ないですね。

    15
    投稿日: 2020.12.09
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    いろんな立場からの事件に対する気持ちがしっかりと書かれていてよかったですが、視点がいろんな人に変わっていったのでキャラクターに感情移入するのが難しいと思いました。

    1
    投稿日: 2020.12.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昭和最大の未解決事件と言われるグリコ・森永事件を題材にしたフィクション。子供の時にテープに録音された自分の声が脅迫に使われた俊也と、新聞社の阿久津が、それぞれ異なる目的のために、35年前の事件の真相を探っていく。 二人が色々な人に話を聞いていくうちに、だんだんと事件の真相が明かされていくが、最期の方で俊也の叔父の告白により事件の全容が一気に明かされる。 長年、沈黙を貫いてきたのに、35年もたってすべてを話す気になった心理がよくわからない。もっとわからないのは、俊也の母親で、自分も事件に関わっていたことに対する罪の意識が感じられなかった。

    3
    投稿日: 2020.12.09
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    世間を震撼させた30年前の大事件の真相も、蓋を開けたらなんとやら。 子どもの為と思う親心は分からなくはない。でも、子どもは親の「物」ではない。親のステータスや体裁を整える「道具」でもない。親のちっぽけなプライドや過ぎ去った青春を思い出し、奮い立たせる為だけの道具に子どもを利用することに何の躊躇もなかったのかと。読み終えた後はしばらく不快感が拭えなかった。 こんな親にだけは間違ってもなりたくない。

    0
    投稿日: 2020.12.09
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    ただ淡々と続くグリコ・森永事件を題材にしており、今ひとつ響かなかった。ただ真相が分かって、そうだったんだ、と感じる。愚かさと悲哀が入り混じった作品となっていて、なぜか複雑。

    0
    投稿日: 2020.12.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    星4かかなり迷っての3 3.5といったところ 前情報なしで読むので 実際にあったグリコ・森永事件をモチーフにしているというのは 読んでから知った 自身が産まれる前の事件なので 正直知らなかった だからなのか、 事件の概要を掴むのに時間がかかり なかなか物語に入り込めず 序盤はかなり苦労した   ようやく阿久津と俊也が対峙するあたりから 面白さを感じてきたが 事件の真相が分かっても 当事者の苦労がいたたまれない。

    8
    投稿日: 2020.12.08
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    実際に存在する事件がモデルなだけあって、こんな事があったのかといった面白さはあるものの小説としての独自性は薄い。 読みやすいし、面白い内容ではあるが事件の内容を知っていれば先の展開が読めてしまうといった感じがある。 それでも、内容に引き込まれて一気に読んでしまった。

    0
    投稿日: 2020.12.06
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    久々の読了。 最近ネトフリにハマり、読書から遠のいてしまっていた。 そんな私が、続きが気になって一気読みしたくらいには惹き込まれた。 グリコ森永事件は聞いたことはあっても、詳しいことまでは知らなかったから、そういう意味では面白かった。 ただ、登場人物が多くて、キツネ目も2人いて、どれが誰だかわかんなくなる時が結構あって、読み返したりもした。 最後なんか腑に落ちなかったのは、気になってたことが、回収されてなかったような気がする。あの人は何だったの?どうなったの?みたいなのがそのまま終わってる気がするんだけど、私が読み取れてないだけなのか? もう少し、悪い奴らが痛い目にあって欲しいと思った。 これだけ人物が多いと、映画の方が整理されてわかりやすいのかも。とりあえず脳内では 阿久津→小栗旬 俊也→星野源 でイメージされて読んでた。 映画観てみよ。

    5
    投稿日: 2020.12.05
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    長編でなかなか読み応えがあった。誘拐事件の脅迫に使われた声が自分の声ではないかと気付くところからスタート。そして脅迫に使われた子供たちは今どうしているのか?という発想が素晴らしい!このアイデアはなかなか思い付かないだろう。リアリティー感もすごい!

    4
    投稿日: 2020.12.03
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    史実を元にしたフィクション。 不思議な小説でした。 あの事件の片隅で表には出ないけど辛い思いをしている方々がいるのかもしれない。 あれから30年以上経ってキツネ目の男や犯人達は、この小説や映画をどう思ってるんだろう?

    0
    投稿日: 2020.12.02
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    続きが気になってどんどん読める。 実際の事件をもとにしてるということで、読み終わったあと心にずっしりくる感じがあった。 映画も見てみたくなった。

    0
    投稿日: 2020.12.01
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    「罪の声」塩田武士 著 0.本書からの抜粋 「社会に構造的欠陥がある場合、不幸を軽減するために、1人ひとりが考えなければならない。 そのためには総括が必要で、総括には、言葉が必要だから。」 「不幸や苦しみから目を逸らさず、なぜの思いで割りつづけること。素数になるまで割り続けること。 素数にこそ、事件の本質がある。」 1.購読動機 映画の公開はありますが、それよりも、未解決事件を記者が追ったノンフィクション「殺人犯はそこにいる」の影響が大きいです。 時効は、法律上の決め事です。しかし、未解決事件の関係者、とくに被害者の方には、時効の概念はないことでしょう。 2.グリコ森永事件と私の思い出 当時、テレビよりも新聞の記憶が強いです。 また、子供でしたから、友達同士で、挑戦状ごっこの遊びなどもしていました。 今思えば、やはり、子供でした。 3.「罪の声」 グリコ森永事件を時効後に追う記者。 そして、子供の頃に録音された内容が事件に利用された男性。 事件を解明する側と、事件と家族の真相を知りたい側がすこしずつ、少しずつ輪郭を埋めていきます。 4.罪の声。読みながら、、、 本。物語は、これから中盤に入ります。 緊張感がページから溢れています。 新聞では報じられなかった、いえ、わたしの記憶にはなかった事件の凄惨さは、、、表現しづらいです。 さらに、事件の過程で命をなくしてしまった未成年の存在には、身をつまされる思いです。 罪の声。 また、ひとつ語り継がれる物語が生まれたと言えるのではないでしょうか?

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    投稿日: 2020.11.28
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    大団円に至るまでの未来に向けた大犯罪の解決方法。この終結があることで、物語は単なるミステリーの枠を超え出て、ジャーナリズムと人間の相克を描いた熱たぎる人間模様を描き出すストーリーとなっている。 タイトルの「声」とは、テープに録音された罪の声であると同時に、ひとつの時代を映し隠された事実を「語らずにはいられない」、湧き上がるような個々人・社会の声なのである。

    1
    投稿日: 2020.11.28
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    最初軽い感じで、二人が謎解きをする様子を見ていたのですが、後半に向けて重たくなった。あの家族の身に起きたことについては目も当てられない。この事件を起こした人たちの理由には全面的に納得いかなかった。叔父のことは私は全く庇えるところがなかった。何で普通に生きていられるのか分からない。 小説としては、こんなに長いのにあっと言う間に読めたし、あのときのあれがここに繋がるのかー!っていうのも多々あって、面白かったと思います。

    0
    投稿日: 2020.11.27
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    実際にあった未解決事件の小説。 小説を読んで事件が解決した気になるくらいスッキリしてしまいました。 新聞記者と犯人の甥っ子がつながるまでの道のり。 間接的ではありますが事件に関与してしまった明と暗の子供「たち」の心情描写が実にリアル。 すぐにでも映画に行きたいです。

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    投稿日: 2020.11.27
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    映画を見る前に読んでおきたかったので。 小さな頃からよく話に聞いていたグリコ森永事件。詳しいことはあまり知らなかったので勉強になることもあったし、実際の未解決事件をもとにうまく小説としてまとめてあると思いました。凄い!

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    投稿日: 2020.11.27