
総合評価
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powered by ブクログいろいろな家族の、その家族にとっての大きな事件のお話がお父さん(男性)目線で書かれてる短編集でした。 他人の家族は幸せそうに見えがちだけど、みんなそれぞれ波乱は起こってるんだなと安心したり、奮起したりしながら読みました。男性(お父さんだったり、旦那さんだったり)の気持ちがのぞき見れたことはいい体験です。 本の帯に書いてあった「泣ける」には至らなかったけど、「よっしゃ頑張るぞ」という気持ちになれました!
21投稿日: 2025.11.14
powered by ブクログ最初読んだのが小6とか中1とかで、いや意味わからんってなってたけど、今読んでみたらめっちゃおもろいやんってなった。感情を色んな表現、比喩で表してる訳でも無いけど、少しの言葉とか、表情、動きの描写で、どうしても出てきてしまう負の感情とか、漠然とした不安とか、その不安をなんとか見ないふりをしようとする所とかが伝わってくる。最初セッちゃんが一番面白いと思っていたけど、はずれくじとか、なぎさホテルがすごい印象に残った。
1投稿日: 2025.11.08
powered by ブクログ必ず泣けます。 という帯。 それほど泣けなかったな。 深入りしなかった、できなかった、という感じ。 「なぎさホテルにて」と、「母帰る」のラストは、少し、グッとくるものがあった。
4投稿日: 2025.11.04
powered by ブクログ時代は少しズレているけれど、40代でこの本に出会えてよかった。 自分の生活と比較して、主人公たちに感情移入出来ました。
13投稿日: 2025.10.26
powered by ブクログ好きな作家は?と聞かれて、必ず答えていたのが重松清。ビタミンFに収録されている短編は、すべて”ある家庭の30代後半から40代のお父さん”の視点の物語である。中学生の頃は、お父さんの生態を解き明かす解剖書のように読んでいただろうか。31歳、妻歴4年目、社会人歴11年目の今、再読すると、30代になった変化、夫婦としての日常、会社の先輩後輩とのやり取りが、あと何年後かの自分の予言書のように思えた。 こんな大人になりたくないになってしまった私達に、そんなもんだよ、だけどちょっぴりでも変えることはできると希望感を残してくれる。人生に希望はあるなんて大仰に説得してこようとする話なんてない。一つ一つのお話が胸に届き、読んだ後は、全ての家庭の裏話を見たような、上手くいくといいなと願ってしまうような優しい気持ちになっているから不思議だ。重松清さん流の全ての家族へのエールなのだと思う。また38歳になったら読み返したい。
1投稿日: 2025.09.28
powered by ブクログ直木賞作品を読んでみようと思い立ち、「とんび」の作者で親しみのあった重松清の作品を手に取ってみました。 帯には「最泣の1冊」と書かれていましたが、「とんび」のように泣けるというようなストーリーではない。家族をテーマに現実と自分の折り合いをつけて生きていく難しさを描いている。現実に立ち向かいもがきながら前に進もうとする人間像に共感を覚えた。
9投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
40代前後の男性を主人公にした短編集。男であり、夫であり、父親であることは一緒だが、読むと家庭の問題が見えてくる。今まで読んだ重松さんの本は全て泣いてきたけど、今作は短編で終わりもご想像にお任せする形だから泣かずに読了。自分にはまだ子供がいないが、もし親になって読んだら響いたのかもしれない。今は「セッちゃん」と「なぎさホテル」が印象に残った。子供が期待に応えたいという気持ちもわかるし、親が子供にこうなって欲しいと願う気持ちもいつかわかる時が来ると思う。家族の数だけ悩みはあるし、それは尽きないと感じた。
1投稿日: 2025.09.05
powered by ブクログビタミンFはfamilyのF。 歳をとったからこそ、その年代の悩みがある。 今の私だから、わかる気持ちがある。 短編小説で、読みやすかった。 年老いていく両親とのやりとりで、リアルすぎてぐっときてしまった。 悩みながら、悩みを前向きにとらえながら 自分の気持ちに素直に相手を大切に生きて行きたいと思った。 40代の方々におすすめしたいです
1投稿日: 2025.09.02
powered by ブクログ色んな家族の物語です。 どこにでもいる中年男性が抱える悩みが赤裸々に綴られています。 じんわり温かくなりました。
1投稿日: 2025.08.17
powered by ブクログビタミンF?そんなのあったかしら(-_-;) ないから作者が作ったのかも知れない。 三十代後半から四十代の彼等は、成長した子供達と年老いた親に挟まれ自分の居場所は何処なんだろうと考え始める。自ら望んで得た物なのに中途半端な年代から来る焦燥感、誤解、痛みなどを高い表現力で直球勝負だ。取り返しのつかない戦場で生きる為のビタミンFなのかも知れない。 なぎさホテル以外は皆んな良き父親で間違った事はしてないと思う。なぎさホテルはどうしても達也の気持ちについて行けなかった。達也はある日テレビの画面からふと目を離し、家族を眺め渡した瞬間、不意に思った。「俺の人生はこれか➖。なーんだ、と拍子抜けするような。ちぇっ、と舌を打ちたくなるような。」何様?久美子さんこんな人と一緒に生きなくて良かったよ。女の目線から見ると達也は一生サナギでいて欲しい。アハハ興奮してしまいました。
7投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログなんかしみじみしてよかった。特に母帰ると、かさぶたまぶた 30代の働き盛りの男性の家族の短編集。様々な年代の人が読んでそれぞれの心模様にあるあると思っただろう。
1投稿日: 2025.07.19
powered by ブクログ家庭という戦場に必要な栄養がタイトル ここにもパンドラの箱、つっかえ棒など油断できない場所であることが表現されていた。 40前後の中途半端さをそれぞれの家庭を通して見せてもらえた作品。 主人公たちが解決にならずとも方向感が定まる描写に安堵させられた。
5投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログFには色々な意味があったようだが、私はFAMILYとFATHERと受け止めた。30〜40前後の筆者曰く「中途半端な」主人公たちが家庭で発生するトラブルに向き合わされる。結果的に解決しないこともあるが、どうにかして対処しようとする姿に背中を押された。どのエピソードも読んだあと気持ちがスッキリとする。
9投稿日: 2025.06.20
powered by ブクログあたたかいおはなしです。せっちゃん、やばいよな。救われてるのか救われてないのかわからないけど、心理描写が的確すぎてすごい。情景描写と心理が結びついてるのが重松清の強み。
0投稿日: 2025.06.19
powered by ブクログ中学生、小学生の子どもの親(父親)が主人公の 短編集 〝セッちゃん〟 で、涙しました。本人の思いを想像すると切なくて、どうにかしてあげたい親の気持ちにもなり……私だったらどうするだろう? そんなに頑張らなくていいのでは?と思ったり…… しばらく考えてしまいそうです。
0投稿日: 2025.06.11
powered by ブクログ主人公がみんな同年代で、今の自分と同じように悩み、これから直面する可能性が高そうな出来事に臨んでいく姿は、なにも感じるなというほうが無理。 この作家さんの作品は、何気にはじめて。
0投稿日: 2025.05.23
powered by ブクログ家庭における中年男性視点での短編集。 ある意味での寂寥や孤独を抱えながらも、夫として、父親として生きていく中で、ありそうなお話ばかり。
1投稿日: 2025.05.17
powered by ブクログこれは、まさに読む時期によって感想が変わりそうな1冊。 帯にあった通りセッちゃんはぐっときました… めちゃめちゃ泣ける!というものではないですが、じんわりくる短編集です。
7投稿日: 2025.05.15
powered by ブクログ中年というのは半端だ。子供たちはそれぞれに自分たちの世界を持ち出す。いつまでも楽しいだけじゃない。体はガタがき始めている。うまく言ってると思っているのは本人だけかもしれない。むしろ、なんか大丈夫じゃないかもしれない思いを、いや、大丈夫なはず。と宥めすかす年頃なのかもしれない。家族のために働いているのに、気がつけば、家族に疎まれる。そんな年頃でもあるかもしれない。いやなことから目を背けたい。その現実に少しだけ目をむけてる健気なおっさんたちの物語。頑張れ。
0投稿日: 2025.04.26
powered by ブクログ結婚して子供が欲しいと漠然と思っていたけど、子供は中学生になって反抗的になったり関わり方がわからなくなったり、結婚相手とも順風満帆とはいかなかったり、うまくいくだけの結婚生活ではない感じがリアルで、考えさせられた。 自分も37歳になって人生がある程度決まってくる年齢ではどんな生活をしてるんだろう、結婚することが幸せなのかも考えさせられる作品でした。
0投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログ仕事がバタバタでなかなか読書ができていなかった。。リハビリ的に読んだ積読の一冊。サラリーマンで家庭をもつ中年男性のオムニバス。おそらく当時の一般的な中年男性として描かれているが、この一般的という感覚も昭和・平成の匂いが強いような気がする。今のご時世怒られてしまうかもしれない。 どの話もノンフィクションでも十分ありえるけど、実際発生したら家庭レベルでは重い話。そして、どれも解決せず、劇的に物事は解決しないそこもまたリアル。でも気持ちは前を向けるようななんか好転しそうな予感で終わる。 父親にあたる主人公は、自分の着地点が見えてきたように感じ、これまでの生き方・判断にもやもやしている人たち。自分の息子をはずれといったり、家族がいる家に帰らないために飲み行ったり、勢いのある同期に痛いといったり、うーん、、と思うような言動をするけど、社会人経験が増えてきてこうみると全然盛っていない。信じられないことをする人、言う人もたくさんいて自分もこう見えているんじゃないかとドキドキすることもある。それでも本人(自分も含むとして)たちは、いろんな葛藤があって割り切らないといけないことを抱えて生きているんだなあと思えた。だから、重松清は刺さる。 年齢的に自分はまだその手前だけど、自分の行く先が見えてきている気がする感覚はなんとなくわかる。30代なったらすぐ40代が来る気がする。でも、考えてみれば20歳~29歳の間の時間は全然軽いものじゃなかったし、これからもいろんなことが起こる・まだまだ枯れていないと思えるようになった。 後悔してグダグダしている部分は反面教師で、まだまだこれからと立ち上がれる(割り切れるというべきか)ところはいいなと思いつつ、この本のことも忘れずいたい。 個人的に、セっちゃん=自分の娘と気づくところは胸が痛かった。周りの人の変化、素振りには気づけるようにいたい。
8投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ元気な気分になりそうな感じがしたから読んでみる。 この本のコンセプトは、 中年のお父さんが抱える 家庭や子供、様々な問題を題材にしながら、最後には希望が光があるといったものではないかと、 私は感じた。 しかし、 私は、中年でもなく、家庭も築いておらず、子供もいない。 共感しそうで、共感できない。 想像の域を超えない。 まぁ、そんな感じなのかなぁとしか思えない。
1投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログありきたりな家族のお父さんの葛藤がわかりやすく書かれていて情景が浮かぶようでスラスラ読めた。 読書入門にぴったり。
1投稿日: 2025.04.05
powered by ブクログ父に読ませて色々と語りたい。個人的にははずれくじやセッちゃんあたりの話は特に胸に来るものがあった。父はどうだろう? 私もこの歳になると、傍から見たら円満に見えた父の苦労が見えたり苦労話を聞いたり。でもそんなに悪くないじゃん、父の人生も!と思えるのは、乗り越えてくれた父のおかげかも
0投稿日: 2025.04.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
直木賞 父親の短編集 セッちゃんの話が特に良かった。娘がセッちゃんを身代わりにして親に報告してたのがとても切ない。だから、「身代わり雛」のエンド。 げんこつ 38歳、マンションの悪ガキに注意 はずれくじ 頼りない息子に苛立つ父親。息子ははずれくじ? パンドラ 娘が悪い男に騙され初めてを奪われた セッちゃん 娘がセッちゃんのいじめについて話すが、セッちゃんはおらずいじめられていたのは娘だった。 なぎさホテルにて 離婚予定、未来ポストで約束した昔恋人と来たホテル かさぶたまぶた 子供が相談してくれない。お父さんは強いから 母帰る 母が家を捨て出て行って、男が死んで父が呼び戻す
0投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログ読みやすく情景が目に浮かぶ短編集だった。38歳の頃にまた読みたい。自分が女性なので、女性目線でも読みたい。
0投稿日: 2025.03.16
powered by ブクログかなり前に購入していた積読本。 帯に「最泣の一冊」と大々的に書かれていたが自身、泣くまでには至らず。 泣く準備万端でしたが、いつのまにやら読了してました笑
1投稿日: 2025.02.15
powered by ブクログ重松さんのこの手の親子の話(特に息子と父親)大好きです。私は、子供がいないから、読んで考えるのは、年老いた母親と、だいぶ前に亡くなった父親のこと(私が子供の立場)ですが、心のビタミンF美味しくいただきました。
1投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログ30代後半〜40代が主人公の物語が多く、まさに自分と同じ環境でおもしろかった。短編の中で一番心に刺さったのは「セッちゃん」。学校生活における難しい人間関係をリアルに描いていて、胸にチクチクとトゲがささったようだった。 後記で「F」の意味が分かって、改めてこの1冊の意味がクリアになった。他の作品も読みたくなった。
2投稿日: 2025.02.07
powered by ブクログ借りて読んだ。 家族系のお話は今まで食わず嫌いをしていた系統だったけど、ほんとにビタミンのような、お薬のような感覚がした。 読んでいてとても気持ちが良かった。 ただあんまり自分の家のお父さん像とも違うし、まだ子供を持つ年齢では無いから感情移入はしずらかった。子供が出来て少し大きくなったらまた読みたいかなぁ。 ただ自分のお父さんがどう思ってるんだろうなぁとは少し思った。 短編だから、まだ深堀してその後について知りたいとも思ったけど、ふんわりと終わるその後を想像出来るお話も悪くないなって思った。 急展開なストーリー、結論のハッキリとした最後が好きだったから全く新しい感覚ではあったけど、こういうお話もいいなぁ。 この本が素晴らしいのか、自分が多少大人になったのか。 2時間12分
0投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログTSUTAYAの福袋本で「涙腺崩壊」というキーワードを見て購入した。 「父親」がキーとなるお話が7編。自分が幼い頃の時代なので、今とは感覚が少し違うかもしれない。父親とは家族として近いようで実は遠い関係性だとなんとなく感じる。涙がこみ上げてくることはなかった。 ただ、どの章も伏線を纏いながらフェードアウトする最後の一文がとても心地よい。
1投稿日: 2025.01.05
powered by ブクログ現実を受け入れながら、それでもこの先への希望を見つけることのできる、とても優しい作品たちですね。 「セッちゃん」のラストシーン、泣けました。
0投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログ2024年夏イベントの冊子に紹介されており、気になったので手にとってみました。 1章から3章まで読みました。 父親と、思春期の子供の不器用な関係がどの作品にも描かれていました。 世の中のパパたちはこんなに気を遣いながら生きているのか。 パパ目線になれてとても新鮮でした。
5投稿日: 2024.11.23
powered by ブクログ人の家庭であれば、よく耳にするような、自分の家族であれば一大事であるような、そんな3、40代のピンチを描いた物語短編集。 話の雰囲気は哀愁が漂い、苦悩、抗い、諦め、その先にちょっとした希望があり、その希望の光のなんと温かいことか。 こんなに小さな希望でも、そこにあると信じるからこそ人生を生きていける。まだやれるはず、頑張ってみよう。そんな気持ちにさせてくれる作品でした。
0投稿日: 2024.11.17
powered by ブクログ家族や人生での困難をただただ描写していた。人生の中途半端な時期でのトラブル、どこに向かうか分からない未来。それをやり過ごすことや、糧に成長するなどの美談ではなく、「取り返しのつかなさ」を読者に突きつけてくる。だが、取り返しのつかないことがあると同時に、得ているものもそこにはあるということをじんわりと伝えてくるような1冊だった。
6投稿日: 2024.11.12
powered by ブクログ今から約20年前程に発売された本であるため、ひと昔前の表現や流行りを感じるところもあったが、ちょうど自分が子供の頃に感じていた思いと共感できる部分があった。 ひとつ屋根の下で生活を共にする家族であれ、環境や周りの友人、元来の性格によって価値観は大きく異なってくる。成長するにつれて、つい周りの人に合わせなければ、嫌われないようにと感じてしまい、また自分自身の性格上、無意識に子供にもそうしなさいと押し付けてしまうような気がする。 まだ子育ての経験はないが、いつか子供を育てるようなことがあれば、この本を子育てのバイブルの一つとしたい。
3投稿日: 2024.09.24
powered by ブクログ家庭で生じた何かしらのトラブル。それに対する主人公の葛藤がとてもうまく表現されていた。純度100のハッピーエンドではない、そのリアリティ故に感じる温かさに涙を誘われた。
3投稿日: 2024.09.21
powered by ブクログ40代に刺さりそうな作品。職場では上司、家庭内では父親の主人公が、仕事や家庭内のトラブルに直面しながらもがく、哀愁漂う短編集。どれもリアルで、ほっと温かい優しい気持ちになれる。親を経験していないからか、気付けば子どもの目線で読み進めることが多かった。子どもとのコミュニケーションがうまくいかない、子どもが悩んでいることを掬い取ってあげられないとか、きっといろんな家庭にあり得る話だと思う。
0投稿日: 2024.08.16
powered by ブクログ心が折れるときには「ポキッ」と音がする。私にも経験があります。折れたら何かが始まります。悪いこととは限りません。
1投稿日: 2024.08.12
powered by ブクログ30代、40代には、刺さりまくる内容の家族の話。どんな家庭も、もがきながら、前に進むしかないと実感。
8投稿日: 2024.08.11
powered by ブクログ中年を迎えた男性達の哀愁と奮闘、希望を感じさせる短編集。職場では上司と部下、家庭では妻や子供達、両親との関係に四苦八苦しながらも懸命に生きる中年の姿に感動してしまう。中途半端な時期だからこそ全方向的に意識を向け、生活の微調整をはかる。人生の中間管理職は今日も大変だなと思った。
1投稿日: 2024.08.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
せっちゃん; 親に言えないこと、子供の頃、誰もがそんなものを持っていたのではないかと思う。 加奈子は自分が受けているいじめを、架空の友達「せっちゃん」のこととして親に話す。 こんな形ででも口に出すことで、ほんの少し心が解放され、なんとかギリギリのところで踏ん張ることができていたのかもしれない。
1投稿日: 2024.08.05
powered by ブクログ私と同世代か、ちょいわかめのお父さんの物語。 結婚し、子どももある程度育ち仕事もそこそここなして安定しているように見える世代。社会的にはそれなりの地位を得て安定してくる年頃だからこそ家族を顧み回顧する余裕が出てくるのかなと思いました。 せっちゃんは、早々に気づいてしまったな。最後思い切り泣けて良かった。 私はかさぶたまぶたが気に入りました。 しかし、男の人っていくつになっても 男を忘れるどころかある種の執着心みたいなものがあるんだなとある意味では呆れながら読んでました。
8投稿日: 2024.08.01
powered by ブクログ30代半ばから40歳くらいまでの男性(小学生高学年から中学生くらいの子持ちならなおさら)には突き刺さるね。もう少し早く読めば良かったと感じた自分は今49歳で、子供たちはもう大学生。それでもけっこう良いです。
1投稿日: 2024.07.31
powered by ブクログ小学生の時、伊坂幸太郎と並んで好きだった重松清。 久しぶりに読んでみた、家族の物語。短編集。 どれも40代前後の男性目線だからなのもあって今の自分にはあまりハマらなかったなあ。読み終わるのに時間かかっちゃった。 なぎさホテルなんて、奥さんの気持ち考えたらしんどっって思ったけど、歳とってから青春時代の恋人に想いを馳せてしまう気持ちもわからなくはないなあと。キラキラしていたあの頃に戻りたくなる気持ち、今の家族に秘密をもっていたくなる気持ち。 1番好きなのは、かさぶたまぶたの お父さんが自分のダメなところ打ち明けるところ。 正しくなくて良い、強くなくたって良い、その方が家族も悩みも話せるから。
3投稿日: 2024.07.26
powered by ブクログ直木賞読破チャレンジ9作目 直木賞の中でも20-30代女性の人生の葛藤系作品(女達のジハード、最終便に間に合えばなど)を読んできたので、37-38歳の男性達の悩みはどうなるんだろ、と思って読んでみた。 セッちゃんみたいに自分が嫌なことあった時に人の話として親に話してみたことあったなーとか思い出した。 家族を守ってきたはずの父親が、離婚した姉の元旦那からあなたも家族をやめた(実家を捨てた)んでしょと言われるところとかもハッとさせられた。 総じて面白かった、結婚して子供が生まれたら読んでみたい
1投稿日: 2024.07.22
powered by ブクログ新潮文庫の本を買うと、綺麗なしおりが貰えるらしくて買った 中学の時に1度読んだけど、今読み返すとどこかとても生々しい 重松清は中学生の心を保持したままおっさんになったんだろうな どれも良かったけど、せっちゃんの話が1番お気に入り 「自分の受けた嫌な事を、他の人の話として話す」って忘れていたけど自分もやっていた気がする、、、
2投稿日: 2024.07.19
powered by ブクログ自分にはどの【F】が足りないのだろうか。◆『かさぶたまぶた』が個人的に一番好みだったけど、どの作品も良い。前述作品含む後半三作品が一番ノンストップで読めた。やっぱり終わりが見えてたからなのかなぁ。こういう短編集は真ん中の作品に倦怠感があるものだけど、それはあんまり感じなかった。自分だけ?
0投稿日: 2024.07.15
powered by ブクログ人生こんなものか。若いころは全体図が見えなかったパズルのピースがはまっていき、つまらない現実が立ち上がって来る。もしも、と考えても不安や悪いことばかり気になる。まだ、でも、もう、でも無いような40歳前後。どの主人公も、仕事や家庭を持ち、ある程度豊かな生活を送っている。(子どものイジメは深刻だが、)なんだか幸せそうで良いなぁと思える。2000年に書かれたためか、多少は問題や不幸があるという素朴な障害にしか見えず、豊かさを持て余している物語のように見えた。ビタミンとなる、物語の力をとあるがあまり響かなかった。
0投稿日: 2024.07.09
powered by ブクログどれも読みやすい短編で内容がスムーズに入ってきた。どの話もアラフォーの男性が主人公で、自分とは真逆の立場なので様々な価値観を見ることが出来て面白かった。どこからどこへ向かうとしても迎えてくれる人がいればそれは「帰る」ということになるというのが印象深かった。
0投稿日: 2024.06.25
powered by ブクログ30代後半の主人たちの短編集。 大学生以来の再読だったが、大学生の時よりもリアリティがあるなと思った。 自分の年齢も変われば感想も変わるなぁと。 もどかしさもあるけど、ちょっとずつ進む感じなところに元気をもらいます。 少しずつ、時は進み年齢も上がっていく。 過去には戻れないが積み重ねた時間がある。 そんなことを思うお話であった。 また、読みたい。
18投稿日: 2024.05.21
powered by ブクログ40歳妻子あり男性です。 みんなもそうなんだ、自分だけじゃないんだ。 と救われる一冊になりました。こんな出会いがあるから読書はやめられませんね。
0投稿日: 2024.05.16
powered by ブクログたまたま買った本だが、37になった自分に近い父親が主人公になっているのが多い。中学生の子供はまだいないが、これからどんなことが起こるんだろうかと考えてしまう。
0投稿日: 2024.05.10
powered by ブクログ夫の友人からお借りしました。 直木賞受賞作品ですって。 著者の作風はもうわかってる。。 ブルーになる現実を突きつけられ、主人公はそれを華麗には解決はできないけれど、もがきながら一歩だけ前進し、遠くに希望の光らしきものが見えるところで物語が終わるパターンです。 本書も短編ながら同じような展開でした。 一番切なかったのはせっちゃん、だったな。。 本書をお借りした夫の友人も男子2人のパパさん。身につまされたり励まされたり色々あるんだろうなーと思わずにはいられません。 頑張れパパ!
0投稿日: 2024.04.24
powered by ブクログどの編も、男性が主人公の短編集。人生のこれからを考える時間ができた30代後半から40代の男性の心のうちを描写したお話し。仕事の顔と家の顔、親や妻、子供との関係などで思うことなど、男性目線でリアルに描かれているのではないかと感じました。大きな出来事が起こるストーリーではなく、うん、こういうこと実際にあるねって思いながら読める1冊です。
0投稿日: 2024.04.22
powered by ブクログエスケープしてみたい このバスに乗って未来へ♫ Creepy Nutsの二度寝が流れる令和の時代に 昭和生まれのおじさんたちの平成の御伽噺は もはやタイムトラベルだ。 何年も前に買った文庫本で、その時は 重松清、直木賞、最泣の帯にひかれて買ったけど いまいちハマらず、放置された玉手箱 38歳の今、最高のタイミングで開けたんじゃないかな俺。うん。是非37〜40代のパパたちに読んで欲しい昔話だ。 時代は流れても、価値観がアップデートされても 変わらない家族の形や、悩みや、痛みがあるのだと教えてもらえるんじゃなかろうか。 『母帰る』のなかで、濱野さん(姉の元旦那)が言ってた言葉は非常に刺さった。家庭は帰る場所だと思ってない?ちがうよ?出ていく場所なんだよ?みんな大なり小なり出て行きたいって気持ちを抱えてる。君もそうだったでしょ?だから、東京に行ったんでしょ?っていう感じの。 あれ、むちゃくちゃ真理だった。 俺は。親が大嫌いで、家を出たくてしょうがない思春期をずっと過ごして。だからこそ絶対に帰りたくなる家を作ろうと思って、今の仕事を始めて、今の家庭を始めて。でも、どうしたっていつか終わりはくるから、出ていく人たちを止めることは出来なくて、自分自身すら出て行きたくて仕方なくなったりして。 そんな矛盾を抱えて生きていたのに、最適解を出したのは御伽の世界の不倫して離婚した元マスオさんとは、いやはや。 重松清は、子どもの心を描く奇才じいさん(超いい意味で)と思っていたのだけれど、等身大のおじさんを描くこととできるんですね。読みやすすぎる短編のなかに登場人物たちが、生きてるんだよなぁ。こんなこと偉そうすぎて、申し訳ないのだけれど、言っておきたい。すげえよ、清。
4投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログ2003年(発出2000年) 362ページ 第124回直木賞受賞作です。 重松清さん、初読みです。 人の心にビタミンのようにはたらく小説。 Family、Father、Friend、Fight、Fragile、Fortune … 〈F〉で始まるさまざまな言葉をキーワードに紡いだストーリー、そしてFiction…お話の力を信じ続けていくーーーーー後記で作者が述べられていたことばです。 ◉ゲンコツ ◉はずれくじ ◉パンドラ ◉セッちゃん ◉なぎさホテルにて ◉かさぶたまぶた ◉母帰る 7編の短編小説がおさめられています。 いずれも30代後半くらいの男性を主人公とした物語です。家族、親子、夫婦の関係を描いた物語で、どれも印象深いお話でした。日常の中の重苦しい出来事をテーマにしたお話が多かったです。主人公が、それぞれ家族関係の悩みや葛藤を抱えています。家族間の表面には見えない心、そして家族の絆を描き出しています。どんな家庭でも起こり得るリアリティさがあり、身につまされます。特に『セッちゃん』が切ない。『かさぶたまぶた』も主人公の視点が胸にきます。他のお話も心を揺さぶってきます。 さすが直木賞と思う作品でした。
24投稿日: 2024.03.20
powered by ブクログ37,8歳の物語。自分には少し遠い未来だったけど、大人になってから出会う「苦悩」や「快楽」など、考えさせられる作品だった。 子供ができた時、どんな父親で居られるのか、分からないから、またこの本に戻ってこようと思う。
6投稿日: 2024.03.17
powered by ブクログ30代後半から40歳の、人生の「中途半端」な時期に差しかかった夫であり父である人たちの7つの家族の物語。 けっこう心にずっしり重い。 「なにが、どう間違っていたのだろう。」 その都度家族のためを思って正しいと思って生きていたのに、ふってくる家族の問題。 読めない子供の心。 家族って難しいですね。 子供は思い通りに育たないし、自分が良いと思っていることは子供にとって良いこととは限らないし。 そもそも、「親の思い通りに」と思うことが間違っているんだろうな。
2投稿日: 2024.03.12
powered by ブクログ中年を迎えた男たちが、仕事場での関係や家族内での立場などに悩む姿を描く短編集。みんな若くなくなってそれぞれに悩みを抱えるようになる。それぞれの物語の中ではそれらに対する解決が示されるわけではないが、それでも同じような年代の者としては身に染みるような状況が描かれていて、共感できる。ハッピーエンドとは言えない物語だが、それでもそれぞれが悩みながら頑張っている姿を見ると、自分も頑張ろうという気持ちになれる。
6投稿日: 2024.03.05
powered by ブクログ重松清氏の2冊目ですが、更に次の本が読みたくなりました。 今春に中学生になる娘を持つ私としてもドキッとすることがあります。 自分ではないことなので、乗り越えるのは自分自身なんだけど、親って干渉したくなるのかな〜
9投稿日: 2024.03.01
powered by ブクログ家族とは。 みたいなざっくりそういう感じの話でした。 共感できるとこできないところあったし、結局家族って難しいなぁ、家庭って難しいなぁと感じる
7投稿日: 2024.02.28
powered by ブクログ第124回直木賞受賞作品。 家族をテーマにした7編からなる短編集。 40前後の中年男性を主人公として、家族の物語が描かれれています。 ■ゲンコツ おやじ狩りを恐れている中年サラリーマン。 仮面ライダー、正義の味方にあこがれ。 同じマンションの不良中学生に対してとった行動.. なんとも、ほんわかしちゃいます。 ■はずれくじ 妻の入院を機に息子と向き合う父親 息子は悪い仲間の一員なのか、いじめられているのか.. 息子を信じられずに.. 父親として息子に望むことって多いよなぁ。 ■パンドラ 娘のつきあっている男は.. 傷ついた娘に対してどう向き合うのか? 同じ、娘をもった父親としては気持ちが分かります。 ■セッちゃん これは、正直切ない。 自分に起きたことを、セッちゃんに転嫁して話す娘。 父親として切ない。 何をしてあげらるんだろ.. ■なぎさホテルにて これ、なんとも面白い。 過去つきあっていた女と共にしたホテルに家族で行く? 設定面白い。そして、この奥さんも素敵! ■かさぶたまぶた 娘と息子をもつ父親。 そう、みんなそれぞれの役割を演じているんだよね。 頑張っている父親にエールを送りたい。 しかし、みんないい子、いい親である必要がないということをメッセージとして感じる物語。 ■母帰る これまた、深い物語。 離婚した父親のもとに、再び母親と父親がよりを戻す.. その理由とは。 そして家族のあり方とは。 ということで、 セッちゃんとかさぶたまぶたが印象的な物語でした。
102投稿日: 2024.02.18
powered by ブクログ25歳男性、彼女持ちです。 多分20歳以上の人(特に男性)ならどれか刺さると思う。 父親目線の短編集。僕も将来は結婚して、子どもが欲しいと思ってます。 僕自身は母子家庭だったので、最近社会人になって気づいたのですが、大人の男性と喋るのが結構苦手だなって思います。 別に嫌いではないし、喋りたいとすら思いますが、少し苦手なのかもしれません。 家庭の中の父というものをよく知らずに育ち、家の中で家族とどう接するのかも多分分かってない。 言ってしまえば、家族とご飯の時何を話すのだろうって最近まで思ってました。 1人で食べるのが普通だったから。 だから最近できた彼女に救われています。 毎日が楽しいです。 「家族とどう接するか分からない」と書きましたが、まあ分からなくていいか。 今の彼女と過ごせるならきっと大丈夫だろうなと思いました。 個人的には「かさぶたまぶた」が1番好きな話で1番胸に刺さりました。 強い人って相談されないよね。 弱いところも隠しているけど、たまには頼ろう。
2投稿日: 2024.02.16
powered by ブクログまだ夫婦という家庭しか知らないので、自分の旦那さんが将来こんな思考をするのだろうかと思いながら読んだ。 幼い子供がいるのか、親が老いてしまうのか…色々なシチュエーションを考えられた。
1投稿日: 2024.02.05
powered by ブクログ頑張ろうと思えた気がした。 10年後の自分が読んだら違うように感じるだろうが、いずれにせよ良い本だと思う気がする。
1投稿日: 2024.02.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
心温まる優しいストーリーをなんだか期待していたが、主人公が全て中年男性で、テーマもすべて中年男性の家族観のようなものだったので、自分としては世代が異なり、なかなか感情移入できなかった。人気作家なので期待値を高く設定しすぎたか。ただ、子供を持つ中年男性の世界の見え方、中途半端なやるせなさのようなものを味わうことができたことは、良い学びになったように思う。今作のようなテーマであれば、次作は手は伸びないような気がする。
0投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログアラフォー世代の家庭持つ男性が主人公の短編集。家族や自分のこれまでとこれからを考えていく物語。 重松さんのこれまでの作品と同様、親子の微妙な距離感や成長途中の子どもの悩み、しんどさを丁寧に表現していて良かった。 各短編の終わり方が、少し希望を感じられる終わりなのも良かった。 一方で、主人公の多くが母親と比べて子どもとのコミュニケーションがうまくとれない立ち位置だったり、自身の年齢について悲観的な考えが多い描写だったりと、似た設定のストーリーが多いようにも感じた。短編が七つあるので、タイプの違う物語がもう少しあっても良かったように思う。 そのように感じたのは、自分がこの小説の主人公達と近い立場でないことや、この小説が出版されたのが二十年前だったという時代背景も影響しているのかもしれない。
2投稿日: 2023.12.31
powered by ブクログ色んな家族の形を見て、それぞれの不安や迷い、またそれぞれの幸せに向かい方があった。 いわゆる「これでしか得られない栄養」という感じで、心がじんわり温まるのがたまらなかった。一つ一つのお話を読み終わる度にゾクゾクと鳥肌が立つ感覚。素晴らしかった。
0投稿日: 2023.12.30
powered by ブクログ親の強さを思い知らされた どの話も胸の奥がじんわりするような感触になる。 かさぶたまぶたが個人的に好き。子供との衝突から、自分を曝け出せた父親。そして娘が書き上げた自画像は目を瞑った顔だった。 "ただ、普通の顔じゃない方が、大人になってからみて懐かしいんじゃない。こういう頃もあったなって" からの流れで、家族写真を撮って父親だけ目を瞑るのがすごくしみる。 後記がなかなか良くて、再読する時に読んでみてね。
0投稿日: 2023.12.30
powered by ブクログ時代を感じる描写もあるけれども、普遍的に読みやすくほっこりできる短編集だと思います。 性別や年齢をこえてお話に入り込めるのが良かったです。フィクションの醍醐味です。 いつもどこか自分の年齢になにかを感じたり、考えたりしてしまうのだけど、これは誰にでもある現象なんだな〜と思えてすこし心が軽くなりました。
10投稿日: 2023.12.21
powered by ブクログ重松清さんの書かれる文章はとても読みやすい。 そして、人の心のうちを、とても上手に文章に起こしている。 本書も、40代前後の男性が家族や仕事に葛藤しながら生きている様を絶妙に描いている。 中でも「セッちゃん」の話がおすすめ。
1投稿日: 2023.12.10
powered by ブクログ筆者がちょっとお疲れ気味世代に届ける効能別7つのビタミン剤。 自分には、「セッちゃん」と「なぎさホテルにて」が特に効き目があった。 2023.12.06読了
0投稿日: 2023.12.06
powered by ブクログ私の読んでいる量はとても少ないんだけど、重松清は、日常の感情の機微を味わえることが多い気がする。多くは語らないけど、みんな色々なことを思って、頑張って、生きている。
0投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログ重松清さんは家族ものを書かせたら本当に上手い。ちょっとした機微を丁寧に描きリアルな家族をみせる。もっと言うと「いじめ」を書かせたら唸るくらいに上手い。読み手の心がギュッと締め付けられるように感情を揺さぶる。絶妙だと言って良い。本書は直木賞を受賞した傑作短編集だが特に「セッちゃん」が素晴らしい。どうしてもうまくいかないことが人生にはある、ということを教えてもらえる。しかもそれを当事者側ではなく父親目線で描いているのだからたまらない。ありふれたテーマを少しずらすことによって奥行きのある物語が生まれている。
3投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログ初めて重松作品を読んだ。子どもが成長する上での自我の芽生え、成長期の段階で現れる家族の関係性。親の立場として読んだ作品、子どもの頃を思い出して読んだ作品があった。 なにかわからないけど、少し気持ちが軽くなった。
5投稿日: 2023.09.03
powered by ブクログ直木賞受賞作と聞いて買った一冊。 7つの話の短編集だった。 どの話も30代後半の男性と家族の話だった。 恥ずかしながら独身の自分にはピンとこない話が多かった。 が家庭の中の問題っていろいろなるなと改めて感じた。 この小説は20年くらい前の小説だと思うが、なんか登場してくる男性陣は若々しくないなーと感じた。 歳の割にはなんか老け込んでるイメージがある。 今の同じ年代の人が若く見えるのからなのか? 仕事や家庭の悩みが多くて老け込んでるのか? 後記を読み短編それぞれにFで始まるさまざまな言葉がキーワードとして埋め込まれていると書いてあった。 なるほどだからビタミンFかと知った小説でした。
5投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログ親でもあり息子でもあり、若くないけど年老いてもない、そんな微妙な年齢に悩み生きる主人公たち。 人の数だけ家族の形があるので、何が正解とは言えない。 幸せいっぱいな家族はいなくて、どの男性もカッコ悪い。 もがいて苦しんでるけど、それが生きるってことなのかなと。 あまり感情移入ができなかったけど、自分に当てはまる登場人物がいたら、読みながら飲み込まれそうでつらいかも。
4投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログ久々に重松清さんの作品を読みました。何冊か読んでいたのに、なぜか一番有名なこれは読んでなかったなぁ。やはり文章の書き方や、人物描写、読みやすさ、一つ一つの表現は最高に好き。と思いましたが、一方で題材が、自分にも父親にも当てはまらず、、、「母帰る」はすごく好きですが。父親でもない、父親になれない自分と、実家に帰るたびにうんざりさせられる父親、いつかこの本のことを思い出しながら会話日は来るかもしれないな。こないかも 笑
3投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログ「昔」「若い頃」「まだ」「もう」など歳をとるとつい声に出てしまう言葉だ。何かに萌え熱くなった若い頃、何事も恐れがなく失敗してもやり直せると行動した若い頃などと比べると、歳をとるとだんだんその意識が消え何事も用心深く、構えすぎて結局めんどくさいなどの理由で何もしない事が増えたと感じる。人生において「人間関係の複雑さ」は子供にも大人にも多くの悩みと苦しみを与えるが、いかに乗り越えていくべきかベストな選択は誰にも分らないない、だから悩んで悩んで自分で選ぶ方が誰も恨む事なく、悔いもなく良いという事だ。
8投稿日: 2023.08.24
powered by ブクログ微妙にずれる家族との距離感を、主人公が必死に繋ぎ止めている。リアルで、少しカッコ悪いけど、実際にある家庭がそこにある。 共感力抜群。歳を重ねるごとに読み返したい。
0投稿日: 2023.08.12
powered by ブクログ30代後半の男性目線で描かれている短編集。自分とは異なる年代性別ではありますが、共感できるところも多々ありました。
4投稿日: 2023.07.26
powered by ブクログおじさん目線の哀愁溢れる短編集。 まだ共感しきれない年齢ではあるけど、おじさんの葛藤や逃避、父として、旦那として、大人としての心情の機微がなんだかとても分かってしまった、、起承転結の結のあり方が綺麗すぎずという印象で個人的にはとても好みでした。 やはり「せっちゃん」が1番衝撃だったかな、
3投稿日: 2023.06.20
powered by ブクログ読むビタミン ファミリーであったり、フューチャーであったり 身体にはビタミンが必要で 生きていればうまくいくこともあれば、失敗することもある。 フィクションから何かを見出して、そこからまた立ち直ることもできるんじゃないかなと思いました
1投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログビタミンF。 短編のタイトルとして、なるほど素敵だなぁと思った。 巧い!とか面白い!とかでなく、 心がザワザワしない、あたたかい文章と、 家族、人の心情を自然に書くところがとてもいい。 穏やかに読んでいられる。 世代の違いや男女の違いはあっても、 違和感なく、想像でき、共感できる。 きっとそうなんだろうなと、自分でない立場にも思いを馳せることができる。 短編ごとの終わり方も、 映像が止まり、人物ごと絵になる瞬間のような美しさとそこで終わらず、未来に続いていく家族の姿を想像させるようで良い。
1投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
え?どこが泣ける感じ?ほんとにつまらんかった。 どこにでもあるような結婚した男の愚痴みたいな話でどこで泣くのかさっぱりわかんなかった。 かろうじで最後の話はまあよかったかなって感じ。
1投稿日: 2023.05.19
powered by ブクログ私は35歳の男である。そのため、この短編集に出てくる主人公たちに年齢は近い。 もし子供がいる人であれば凄く共感できるのではないだろうか。 ただ、大人になった自分の目線だけではなく、思春期だった頃の自分を重ね合わせて読むこともできた。 「せっちゃん」に出てきた娘は中学生の頃に友達とうまくいかなかった頃の自分と重なった。 「かだぶたまぶた」に出てくる浪人生の息子は親とうまくいかなかった若い頃の自分に重なった。 読む人によって共感の場所は違うと思うが、どのエピソードも考えさせられる事が多い。 人の数だけドラマがあり、本当に重松清さんは家族を描かせたら天下一品。 まだ読めていない重松作品も多いので、もっと読みたい。
1投稿日: 2023.05.13
powered by ブクログ子供との接し方、友達との接し方。家族の誰かが1度はこんな思いに遭遇するのではないかな読了後タイトルのビタミンFの意味がわかりました。ビタミン不足にならない様に心がけなくてはと思いました。
2投稿日: 2023.04.01
powered by ブクログ最後の最後。 Kindleで読んでいるので、みなさんがマーカーを引いているところがみえる。 ちょっと驚いた。と同時にそうだよな、と。 No.3443 「家族っていうのは、みんながそこから出ていきたい場所なんだよ。俺はそう思う。みんなが帰りたい場所なんじゃない。逆だよ。どこの家でも、家族のみんな、大なり小なりそこから出ていきたがってるんだ。幸せとか、そういうの関係なくな」 (※このお話では、子どもではなくお母さんのことを言っています。ちょっと複雑です) どこかで幸せに暮らしてほしい。 今日は娘の誕生日。 お誕生日おめでとう。 (出て行ってうちにはいません~)
33投稿日: 2023.03.24
powered by ブクログ家族のさまざまな形を感じさせていただいた一冊でした。きれいごとだけでなく本音の姿がでていて、まさにFでした。
3投稿日: 2023.02.27
powered by ブクログ立場の違い(男女)もあってか、そこまで感情移入はできなかったが、読みやすく面白くはあった。 いわゆる普通の家族の話だったが、家族としての在り方や子供や親との距離感など、読み手として共感できる内容が多くあったと思う。 普段なかなか知ることのない、ご近所の混み行ったやりとりの一部を垣間見た印象。
3投稿日: 2023.02.21
powered by ブクログ30代後半のおじさんの悲哀を感じるような7編の物語です。 ちょっと考えが古いというかずれてるおじさま方が主人公ということもあって あまり主人公に肩入れできませんでした。読みやすいけれど私にははまりませんでした。
1投稿日: 2023.02.07
powered by ブクログ涙腺崩壊!!! …とまではいきませんでしたが 心の奥底深くまでジーンと染み渡る 短編集でした。 特に『セッちゃん』と 『なぎさホテルにて』が
14投稿日: 2023.02.05
powered by ブクログずっと積読で、やっと読み終えました。 男親の日常の中での「もやもや」や葛藤?何かスッキリしない感じが描かれている。 「お父さん、頑張ってるね。」 と、切なくもなり、共感もできる所もあった。 どれも、40代前後の父親が主人公。 私は男親ではないけれど、モヤモヤはなんとな〜く解ります。それでも、今、出来ることをして、前を向いて進むことができたら良いなと思う。 この本は、現状から少し頑張ろうと思わせてくれる作品だと思いました。
17投稿日: 2023.02.02
powered by ブクログFamily、Father、Friend、Fight、Fragile、Fortune 4つのFの物語 苦くなる話もあっていい
0投稿日: 2023.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
なぎさホテルにて、が好きです。 大人になりきれない父親の姿、葛藤。 〈ほんとに来ちゃったの?〉 いつまでも「もしも、」を追いかけるのではなく、 「今ある幸せ」を見つめることが大事なんだな。 そう思わせてくれる作品です。
4投稿日: 2023.01.20
powered by ブクログ幸せそうに見える家族でも、色々葛藤とドラマがあるんだなぁ。家庭に帰りたいではなくて出たいものだと言う最後の短編が印象的だった。
1投稿日: 2023.01.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
新年1発目! タイトルに「ビタミン」とあり、なんか気軽に採れるビタミンサプリのような短編集。 主人公の世代が自分とドンピャで、立場的に共感できる心情も多かった。 ほんと30代後半ってまだイケるんじゃ、、いやもうダメかも、、っていう境目なのよね。
1投稿日: 2023.01.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「父」がテーマの短編小説集。 私はまだ家庭を持っていないのであくまで、息子側の見方しかできないけれど、父との距離感がとてもリアルだと感じた。 私の父は寡黙でいつも何を考えているか分からなかったから「はずれくじ」の父子の関係が一番しっくりきた。2人きりになる時のあの特有の気まずさがフラッシュバックして懐かしいと感じられる歳になったのだなと実感。親子だからこそ仲良くしなければならないという漠然とした強迫観念と切っても切れない関係だからこそ失敗が怖くてお互い様子見の居心地の悪さになったり…。 里帰りの前に読めてよかった。
3投稿日: 2022.12.29
powered by ブクログ「・・・サイテーだよ、この家」 秀明は荒い息をついて、吐き捨てるように言った。 「どこが気に入らないんだ」と政彦が訊くと、赤く充血した目を向けて、「そういうふうに訊くところ」と言う。 「エラソーなんだよ、人のことバカにしてよお、なんでもわかってるって顔してよ、知ったかぶりすんなよ、何にもわかってねえくせに」 (中略) 「俺らずーっと、うんざりしてんだよ、あんたに。(中略)なんでも自分がいちばんだってカッコつけて余裕こいて、まわりのことばっかり気にしてよお、クソがよお・・・」(P.295) ------ 十代の頃、強くなりたかった。悔しいこと、切ないこと、悲しいことばかりだったから。毎日しみったれた気持ちを欠かさず抱えて生きていたから。自分の好きなものをバカにされて無防備に傷ついてしまったとき。周りに合わせて好きでもないものに興味があるふりをしたとき。感情をコントロールできなくて絶対に負けたくない相手の前で不意に涙が溢れてしまったとき。言い返すタイミングを逸したまま夜になってしまったとき。孤独を感じたとき。孤独は悪いことでも恥ずかしいことでもないと大人から諭されて、その言葉をひとつも信じることができなかったとき。強くなりたいと思った。強くなれば、そういうものを全部跳ね除けて、押し返して、そんなのどうでもいい、わたしはわたしだ、と言えるようになると信じていた。 強い人間のふりをしていれば、いつか実際に強くなれるのだと何かの本で読んだ。だから自分に言い聞かせた。自分は強い、だから乗り越えられる。自分は強い、だから助けなんていらない。自分は強い、だから怒りや苛立ちや悲しみや悔しさを一旦押し殺して、笑顔を作れるようになる。そしていつしかわりとその通りになった。うわまじかーと思うことがあっても深呼吸すればまあ仕方ないと思えるようになった。絶対に負けたくない相手に負けたときも、大人の表情を顔一面に貼り付けておめでとうと言えるようになった。身体の芯の奥の奥から震えが巻き起こってくるほどの強い感情に襲われても、何も言わずその場を離れられるようになった。しばらく一人になって他のことに意識を向ければ、その後はある程度、何事もなかったかのように振る舞えるようになった。 もう感情が爆発することはない。制御不能になって誰彼構わず当たり散らすこともない。かつてそうなりたいと思っていた自分の像に近づいた。まだ完璧ではないけれど、少なくともあの頃よりはずっと、ずっと強くなった。 でもなんだろう、今も生きていることがわりあいしんどい。 皮肉なのは、もう全部どうでもいいから今すぐここでぎゃあああってなれたらいいのに、と思ってしまう瞬間が定期的に訪れること。意味もなく大声で叫んだり、寂しいんだって泣いたり、何も考えず、誰にも遠慮せず、必死で冷静さを保って言葉を選んだり飲み込んだりすることなく、言いたいことが言えたら。そうしたらもう少し生きることが楽になるんだろうか。 何十年ぶりに読んだ『ビタミンF』は相変わらず健全で、晴れやかで、どこまでも救いがあった。どの物語でも最後はみんな一様に前を向く。しかもその救いは家族とか友人とか自分以外の誰かから差し伸べられたもので、綺麗で、温かくて、優しくて、大正解で。だからどうしてもどこか現実味がなくて、いや現実そんなうまくいかないでしょ、世界ってそんな美しくないでしょ、って思う。ビタミン十分、優しい世界。大人が読む本なのかなあ。大人がこれを読んでよし明日からまた頑張ろうみたいな気持ちになるのかなあ。わたしにはよくわからなかった。とりあえず今すぐぎゃあああってなりたい。でもきっともう一生なれない。
0投稿日: 2022.11.30
