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桐島、部活やめるってよ
桐島、部活やめるってよ
朝井リョウ/集英社
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総合評価

1426件)
3.6
192
491
470
106
17
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    「上の人」とか「下の人」とか、こういう思考回路嫌いだけど、どこの世界に行っても上があって下がある。みんな考えてることは似ている。

    0
    投稿日: 2012.09.13
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    高校生の世界がリアルに書かれていて、あぁ、自分たちの頃もそんな感じだったなぁ(そりゃもっとのんびりしてたけど) そして作者がほとんど高校生、という年齢で書いた作品って事を考えてたら〜もう一章「回りを観察し、それを小説にしている高校生」「朝井リョウ」の章もアリだなぁ、なんて思いつつ

    0
    投稿日: 2012.09.12
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    みかちゃんの話はぐっときたけども、オチが少々わかりやすかったかな。全体を通して桐島、あんまり関係なくない?という印象。全体の繋がりも薄い。これは映画にしたら逆によくなるパターン?

    0
    投稿日: 2012.09.12
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    ■全員、他人事じゃない 田舎の県立高校。バレー部の頼れるキャプテン・桐島が、理由も告げずに突然部活をやめた。そこから、周囲の高校生たちの学校生活に小さな波紋が広がっていく。バレー部の補欠・風助、ブラスバンド部・亜矢、映画部・涼也、ソフト部・実果、野球部ユーレイ部員・宏樹。部活も校内での立場も全く違う5人それぞれに起こった変化とは…?瑞々しい筆致で描かれる、17歳のリアルな青春群像。第22回小説すばる新人賞受賞作。

    0
    投稿日: 2012.09.11
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    ハードカバーが出た時からタイトルで気になっていた作品。 バレー部のキャプテン、桐島が部活をやめたことで様々な人に影響を与えていく。 大小あるにしろ、それぞれなにかしら抱えていて悩んで日々過ごしていく、青春だなーと思いました。自分もこんな感じで過ごしてたなと思った。 高校生に戻ってみたいなと思わせてくれる。

    0
    投稿日: 2012.09.09
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    映画観てから読んだら、キャラ設定が全く別物でびっくり!桐島が部活をやめたことで、周りの人が、関係ない人までもが不安や焦りをおぼえたり、気づかないふりしたりする。そのあーわかるわーっていう学生の気持ちは同じ様に感じられた。小説の方が、桐島関係なく、ただただ進む日常にうわーって焦るような、毎日が無駄なような、そんな気持ちがしっかり描かれている。学生に戻りたくたって戻れないけど、二度と戻りたくない様な(笑)すごく共感しました。 映画でも前田くんの光っていうのは、さすが神木くん、そして監督。小説で受け取ったままのひかりを感じられました。 原作を読むことで、また映画が観たくなった(^ω^)

    0
    投稿日: 2012.09.09
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    何も起きない。でも皆の心に少しずつ変化が起きている。 自分の高校時代を思い出した。甘酸っぱいというよりもほろ苦いような当時の気持ちとか…結構リアルに描いていると思う。しかも著者はこれを19歳の時に書いているというから驚き。高校生に近すぎる状況でここまで描けるのは勇気があるというか…う~ん、すばらしい。

    0
    投稿日: 2012.09.09
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     タイトルがいいです^^  ひきつけられるというか・・・  買おうか迷い中です・・  本屋さん行くといつも手に取っちゃう(笑)

    0
    投稿日: 2012.09.08
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    雰囲気は好き。 高校生の会話なら普通なんだけど、作中に歌手や俳優の名前が出てくるのがなんか嫌だった。 読んだ後、映画も観た。 映画もまた別のいい雰囲気があって良かった。

    0
    投稿日: 2012.09.08
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    ・2時間足らずで読めるので、ちょうど良かったです ・思っていたよりも桐島の絡ませ方が薄く、群像劇としてはそんなに巧妙とは言えなかったなぁと ・高校生のこと、よく見ているなあと思います。セクションとか、ランクとか。特にそれを取り巻く女子! ・ちょうど映画部の朝会でのくだりに酷似した状況を、実際に目撃したばかりだったので、ここを支点にした各人物の動き方はとっても興味深かったです ・主題が明確になっていく過程が好きです。ランクに囚われてしまう本質が見えてない人への「かわいそうだな」という感情、よくぞ代弁してくれた!拍手!! ・文章がだんだん上手くなっていってるような…後半の書き方は余計な要素が消えて美しいと思いました。

    0
    投稿日: 2012.09.08
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    気になっていた青春小説が文庫になったので買いました。 高校生の社会を80年代の少女漫画のような細やかさで描いています。ジェネレーションギャップは感じるものの、好きです、こういうの。映画も見たいな。。

    0
    投稿日: 2012.09.08
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    いまのスクールカーストがこんなにもリアルに出ている小説はなかなかない。作者は一方的な立場からではなく、平等な立場で書いているのが好感をもてる。高校を卒業すれば、あんなちっぽけな世界どうってことなかったと思えるが、当時はそれが全てだった。 この本を読んでいると、自分が高校生に戻った気がする。

    2
    投稿日: 2012.09.07
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    小説が映画化される場合、多くは物足りなさを感じる事になる。 限られた時間の中に物語を圧縮させるため、多くの重要なファクターが抜け落ちてしまったり、それを避けようと構成(人物やストーリー)自体の変更を余儀なくされるからである。 ところが、今回は珍しく逆だった。 細かな心理描写が活きる原作よりも、その一切を演技という行為によって表現する映画の方が、世界観というものをうまく形作れていたと感じたのである。 多くの人が歩んだであろう高校生活。どんな風に感じ、どんな風に考えていたかは千差万別であったはず。 小説という活字の世界では、その答えは半ば強制的に作者によって押し付けられる。 シンパシーを得られやすい反面、それはあくまで作者の導き出す答えに則っているにすぎない。 ところが、劇中には心理描写が描かれない。心の声が出てこない。 答えを用意されない観客は、自分の高校時代を思い返しながら、こう思う、こうは思わない、と自分自身の想いを重ね合わせていくことができる。 単純に原作のストーリーに自分があまり入り込めなかっただけなのかもしれないが、そう感じさせるほどに映画の構成が見事になされている作品だった。 などと小説のレビューにてつぶやいてみる。

    1
    投稿日: 2012.09.06
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    十代の頃ってこんなだったっけな… と、結構忘れていることに気付かされる。 息苦しくしてた人たくさんいたのか…

    0
    投稿日: 2012.09.06
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    桐島が部活をやめたことを発端に高校という小さな世界の中で色々なことが起こる。桐島と同じ部の部員や彼の彼女、クラスメイト、彼を知らないただの同級生の学校生活にまで静かに影響は及ぼされる。この話は高校生という未完成な生き物の姿がありありと描かれていたように思う。彼らは驚くほどに狭い視野や価値観をもち、よくも悪くも人目を憚らずに平気で「自分」を体現する。そんな彼らの青さは切なくも羨ましくも思える。高校こそが彼らの世界であり、彼らの全てである。かつてそうであった人ならばきっと共感をもてる作品であろう。

    0
    投稿日: 2012.09.05
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    本当は小説のみの評価をするべきなんでしょうが、映画込みで5つ星。 沢島の話まで読んで映画観て、興奮して最後まで読み終えました。 ダヴィンチに載っていた、神木くんがカメラを構えている広告に惹かれて3ヶ月。観に行ってよかった。原作買ってよかった。 高校二年生、17歳は私にとっては6年前の出来事です。出来事ですっていうか、時期です。 いわゆる沢島や前田のような、真ん中もしくは真ん中より下みたいな位置でしたね(笑) 高2のとき、沢島と同じ感じ(原作の方)で失恋しました。古傷を抉られたー。 そういう昔のいろいろなこと思い出して、あるあるって共感して、懐かしんで、少し切なくなって。あぁ、青春ものってこういう作品を言うんだろうなぁって。 映画はもう一度観たいです。時期的にそろそろDVDを待つしかないだろうけど。

    0
    投稿日: 2012.09.05
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    星2つはちょっと厳しいかなぁ 星3つでもいいかなぁと思いつつの星2つ なぜそんなに話題になったのかわからない インパクトのあるタイトルではある だがしかしそれにだーまーさーれーたーという感じ 見た目はステキ、でも中身空っぽって人たちの 上から目線にイライラさせられる話だったなー 正直、ダサかった(いや、いまもダサい)自分は そういう人に笑われたりしていたので そういう人達の中にも危機感を感じている人はいるんだよ~ って言われても「だから??」としかオモエナイ おしゃれな学生たちの間では共感を呼ぶのかもしれないけど おしゃれじゃない若くもない自分にはなんじゃこりゃ?でした やっぱり星は2つだな

    0
    投稿日: 2012.09.05
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    タイトルがとても良い。が、その青春むき出しな感じのタイトルでなかなか手が出なかったのも事実である。 読んでみると、葛藤を抱えて生きる彼ら彼女らの心の動きが丹念に描かれており、単純な青春小説でないことがわかる。 この年代が併せ持つリアルなおぞましさと輝きを鮮やかに描いている。 19歳で本作を描いた著者が、今後歳を重ねてどのような作品を私たちに届けてくれるのかとても楽しみだ。

    0
    投稿日: 2012.09.04
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     文学理論やら、文学研究の手法なんて高尚なことはわからないけれど、文学的文章って「何か」を「何か」の象徴として描く、ということが一つの基本としてあるような気がする。それは随筆に顕著なのだけれど、たとえば「幼き日にリンゴを母から剥いてもらっていた」という経験から、作中では「リンゴ」が「幸福」の象徴として描かれたりする。おそらく、「何」を「何」の象徴とするのかという点が作家の腕の見せ所といったところなんじゃなかろうか。  その考えが正しいかどうかはさておいて、そう思って見てみると、本作はスゴイ。なんてったって象徴とされる要素が「桐島、部活やめるってよ」だからだ。つまり、「桐島、部活やめるってよ」という発言が、「何か」を象徴している。その「何か」は是非、本作を読んで確認してみてもらいたいが、そんな発言で何かを象徴させようとするという意味で、本作は文字通り、意欲作なわけだ。――考えてみると、インターネット上にある、いわゆる「SS」の類にはそういう作品が見られないでもない。でも、それを純文学的な作品に応用するという点で、やはり朝井さんの工夫が見られる。  ただ、そんな小難しいことを考えず、ふわっと本作の感想を書こうとすると「共学ってコエ~!」という驚愕に終始することとなる。男子校で良かったなあ。 【目次】 桐島、部活やめるってよ  菊池宏樹  小泉風助  沢島亜矢  前田涼也  宮部実果  菊池宏樹 東原かすみ~14歳 解説 吉田大八

    0
    投稿日: 2012.09.04
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    解説の方も書いていたけど、 タイトルで一瞬手に取るの、躊躇しちゃうかも。 しかしながら、大根監督が映画絶賛だったのと、 映画観る前には原作読んでおきたいいくつも理由が合致して、 いよいよ読んでみたわけだが、どうしてどうして、 勝手に決め付けるものじゃないなと反省。 出会えてよかった。朝井リョウ。 タイムリーに高校生だったら、また違った風に読めたんだろうな。 高校生をはるかに通り過ぎた私でも、とりわけ後半にやられた。 うまい。 わかってる。 これをタイムリーに読めたら、どんな風に感じたんだろう。 高校生には戻れないしな。 もっとも私の高校時代とも違うけど。 それでもわかるよ。 どんなに時代がかわっても、かわらないものは案外一緒な気がした。 みんな同じようなところで、同じように感じ、成長していくんだろうな。 さて。どうやら原作と映画の構成が違うらしく、 それはそれで興味津々。

    1
    投稿日: 2012.09.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画化されて、前からみたいなと思っていた。映画はいつか見よう。本とは少し内容違うとも聞いたけど、映画も見たいと思えるくらいには、良い本だと思った。 まず、一番気になること!登場人物がこんがらがった!! 登場人物多いせいか。いや、特徴的な名前じゃないせい?それに似た人いるからか、たまに出る名前に、え、この人前にでたような?誰だっけ?って感じに、前のページに何回か戻ることに。他の人のレビュー読んでも、名前だけ見てどの人物か思いだせないことがあって。 以下、これもネタバレに入るのかな?↓↓ 上とか、下とか、私の学校にはそんなにはっきりしたものはなかったように思う。学校の違いだろうか。あるある、って考えさせられることと、うーん…ってことと、そんなこと当たり前かもしれないけど、 私が、読み終わって一番印象に残ったのは、 「だけど俺は、本当にたまに、だけど強烈に、沙奈をかわいそうに思う。」ってとこと、 「好きやもん、友未のこと。私が友未のこと好きやから、これからも話すよ」ってとことかかな。友未は、この言葉にずいぶんすくわれるんだろうな。 見た目だけじゃないんだよ、大切なことは。って単純なことを再確認させるような話 あと、表面にあらわれない、桐島くんが実は先生に頼んでくれていたり、人一倍努力化だったこととか、 良さに気付く人がいることが、必要なんだよ!!っていうのが本のテーマだったのだろう。と、勝手にまとめました。 感情が大きく揺さぶられたり、泣けるようなページはなく、淡々と読んでしまった。でも、たまにほほえましくて、ほんわかできたし、またいつか読み返したいな。

    0
    投稿日: 2012.09.02
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    高校生の描写がよかったです。表現がすっと入ってくる感じで、ぐいぐい物語に惹き込まれました。 こんな頃あったなぁと切なかったり、ほろ苦かったり。 私の高校時代はもうずいぶん前で、いろんなことがずいぶん変わってしまっているのですが、それでもこの年代の、ひやりとした感触をリアルに思い出すことができたのは、この作品の力なのかなと思います。 読んでよかったと、素直に思えた一冊です。

    1
    投稿日: 2012.09.02
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    真夜中の新宿でこの映画を観て、次の日本屋に駆け込んで原作買ってきました。多分初めてです、そんなことしたの。 映画を観る前に読んでいたら、クラス内での地位が「下」である前田くんのあるあるネタに笑いつつ、そんな前田くんが最後に放つ輝きに心打たれる良い青春モノだったなーで終わってたと思います。が……映画を観た後に読んだ僕としては……もう……ただただ……っていうか、これを読んであの作品が……おお…… ……昨日からこれの事しか考えてねーっす。桐島に振り回されて早1000分経過。

    0
    投稿日: 2012.09.02
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    高校生の行きづらい毎日が桐島の話を中心に描かれてる。うん、こんな日々あったなぁと思わせる一冊。言葉選びが適切。

    0
    投稿日: 2012.09.02
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    「夏のうちにもう1冊くらい青春モノ読んどこー」と思って手に取った本。 (なぜか自分は夏になると青春モノが読みたくなる性質みたいです。) 「青春モノ」というにはわりと重厚な感じでちょっと胃がビックリ。 「今日は暑くて食欲もないから蕎麦でも食べよ」と思ってたのに、間違ってロースかつ定食食べてしまった、みたいな。 高校生(や中学生)の「現実」を切り取っている鋭い文章には素直に関心。でも、世の中の若者みんながこんな世界のとらえ方をしているんだろうか、とも思ってしまう。 確かに自分の青春時代にもそういった「現実」はあったと思う。でもそれが「絶対的なルール」として常に自分の日常生活の中に横たわっていたか、というと、そうとも言えなかった気がする。 「そういうコミュニティもあったかも知れんなー」 「場合によってはそういうルールが適用されてたかなー」 くらいな感覚。 若い頃、自分が鈍かっただけかも知れないけど。 それとも世代の差? それに、もしそうだとしたら日本は何てツマらない社会システムを作り続けている国なんだろう、とも思ってしまう。 最近の日本って、もっと「多様性」を認められる社会になってきているんじゃないんすかね?

    0
    投稿日: 2012.09.01
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    高校生の自分を、周りを、鮮明に思い出した。そして、モヤモヤした。私は、高校生の頃の体験、経験が未だに体に染み付いているんだなあ、と思った。私の周りにも「桐島」がいたら、もっと何かが変わっていたのだろうか。

    0
    投稿日: 2012.09.01
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    学生時代にしか味わえないような、未来への希望や不安だったり、今の自分のしていることへの理由が欲しかったり。 そんな切ない感情を思い出して、胸がきゅーとなったり、キラキラして見えてきてうらやましくなったり、一度にいろんな感情が沸いてきました。 読んで良かった。

    0
    投稿日: 2012.09.01
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    ほんの数ページめくっただけで、周囲には、廊下を駆けていく上履きの音や、取りとめのない女子の会話や、男子の自己顕示欲にまみれた大きな笑い声が反響し始め、いつの間にか私はそのただ中に連れ込まれていた。 そこは今でも胃の痛くなるような緊張感が充満していて息苦しく、気づくと私はついページをめくる手を止めてしまっていた。 朝井リョウの描く「教室」が、それほどまでに現実感に溢れていたのだ。 いつしか私は、沢島や前田のように教室内でひっそりと息を潜めながら無害な話をし続ける17歳だった頃に戻っていて、自分の位置を「察しなければならない」と常に自分に言い聞かせ、声のトーンを調整し、大きな失敗をしないように、目立たないようにと気を張っていたことを痛いくらいに思い出していた。 私が教室を卒業して、もう随分経つ。 その間に、17歳の頃にあった失敗や悩みや未熟さや弱さや嫉妬や苛立ちは自分の言葉でそれなりに納得し、解決し、胸の奥深くに仕舞い、自分は随分大人になったつもりでいた。 だが本書を読んでいると、上手く仕舞ったつもりでいたあれこれを、実はただ視界に入らないところに足で押し遣っただけだったということに気づかされた。 私は何も解決などしていなかった。 流れた時間の長さが、ただ私を大人にさせた気でいただけで、本当は逃げるように通り過ぎてきただけだったのだ。 教室内ヒエラルキーの頂点にいる子を羨み、頭の中で周囲を馬鹿にし、本当の自分はこんなものではないと言い聞かせることで、考えることさえやめてしまってここまできたのだ。 そのことを、彼らが私に教えてくれたのだった。 それに気づいてからの朝井の言葉はまるで凶器だった。 目を通り、体内に入ればいつまでも跳ねてそこら中にぶつかっては内出血を生んだし、ときには紙を飛び出し、私を殴ることもあった。 その度に私は当時の愚かな自分の行動や選択を後悔し、情けなさに震え、悔しさに涙した。 しかし一方で過去の時間をそうして彼ら登場人物の痛みを借りて再びやり直していると、当時の名前のつけられなかった痛みが癒されていくのを感じた。 すると朝井が放つ弾丸のようだった言葉も、やがて私を慰めるものに変化した。 ただの登場人物でしかなかった菊池や前田が、いつの間にかとてつもなく近しいものになっている。 悩みに頭を抱え、必死に17歳という時間を生きる彼らの姿が、過去の私と今の私を同時に抱きしめてくれているように感じたのだった。 朝井の色彩豊かな表現や等身大の言葉はとても迫真力があったし、女の子章では、彼は一体どうしてこんなに女の子の気持ちが分かるのか、と何度も文庫カバーの裏に載っている朝井の写真を見ては、男性だよなと確認してしまうほど上手かった。 男子にも女子にもそっと寄り添ってくれるこの本が、もし当時17歳だった私の手にあったら、どんなにか救われたろう。 本書が多くの高校生に読まれることを願わずにいられない。 ところで、私がなかでも胸を打たれたのは「菊池宏樹」の章だ。 彼はきっと私が17歳だった頃には友達になる可能性はとても低い男の子だ。 しかし菊池のような男の子はどのクラスにも1人はいて、目立っているからつい目で追ってしまう。 私はいつもそうして大きな声で話すことを許される彼らや彼女らを見ながら、きっとこの先の果てしない時間の中で、彼らはどこへ行っても大した悩みもなく、上手く世渡りしてやっていくんだろうと思っていた。 きっとああした勝ち組の彼らのためだけに、世界は優しく回っていると思っていたのだ。 だからこそ、そんな人気者の男の子である彼の、「本気でやって、何も出来ない自分を知ることが一番怖かった」と弱音を吐く部分が、今でも私の胸に響いている。 彼らも私と同じ等身大の17歳だったことに、どうして当時は気づけなかったのだろうか。 私はもう17歳には戻れない。 ここでこうして失敗に気づいても、もうやり直すことはかなわない。 しかし、今度こそ、私は17歳の教室から感じてきた理不尽さや、プライドばかり高かった自分と決別できるような気がしている。 本書に出会えたことに、そしてこんな救いの書を書いてくれた朝井リョウに感謝しながら、過去の思い出と共に本棚に仕舞おうと思う。 次に手に取るときは、どんな思い出もきっと懐かしめるようになっているだろう。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    映画をみた。 高校生のリアルな日常を思い出せる作品かな。桐島的な存在って、自分の高校生時代に思い当たる該当者はいなかったなあ。 でもスポーツ名門校やからいたんかもな。いや…やっぱあそこにはいないか。 女子高生としては橋本愛タイプが好みやけど、仲良くするのは音楽部部長。間違いなく。 いわゆる雰囲気映画としては悪くなかったと思うな。 リアルと表裏一体の生々しさがちょっと胸焼けを起こしたけど。笑

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    高校生のヒエラルキー。 そのヒエラルキーのどこにいるかにかかわらず、モヤモヤするものはモヤモヤする。そういうこと。 それから、自分でいることがとてもむつかしい世界だということ。 自分の好きなことを好きだと言えない世界だということ。 その中で、こっそりとでもいい、自分の中に揺らがない何かを、「ひかり」を持ち続けていられるかどうかが、鍵なのだと思う。 当時はそんなことに気づかなかったけれど。 かすみだけが14歳だったのは、なぜか、しばらく考えてしまう気がする。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    高校生の気持ちがたくさんつまった小説。 主人公それぞれが学校という世界で感じたことが鮮やかに切実に描かれています。 繊細で懸命で苦くて甘酸っぱくて。大人になればちょっとしたことなのに、その時は精一杯悩んでみたり。10代ってこんな感じですよね。 話し言葉の多い一人称が、それを強く表現しています。 高校生の頃を思い出します。高校生の時に読んでみたかった! 朝井リョウさんは大学生の時にこれを書いたと思うので、高校生を俯瞰しつつ、でもまだ感覚を覚えていたんだなとか勝手に思いました。 私もそうだったからです。 彼らみんなのこれからが楽しみです。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    まだまだこの手の青春真っ只中自分とはなにか他人とはなにかどう生きるなぜ生きるなんかわかんねーけどこれだけはまちがいねー、的な作品をある程度楽しんで読めることにホッとしました。 でもこの歳になっても周りから浮いても自身を貫く事を是と出来ず、だからといって自分を殺してまで周りに合わすことも上手くは出来ない。

    0
    投稿日: 2012.08.31
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    映画を先に観て、原作を読みたくなって読んでみた 中学や高校時代のあの学校での空気をひしひしと思い出してました。 宏樹の考えが痛いぐらいリアルで、あの時考えていた事とか、悩んでた事をとか、疎ましく思っていたこと 思い出してました。 全体的に読みやすかったのは話し言葉が多かったからかなあ でもよかった、朝井さんの違う作品も気になります。

    0
    投稿日: 2012.08.30
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    勝手に学園サスペンスものと決め込んで読んだため、普通に迎えた結末にビックリしました。 内容ですが、勝手にイメージで作られた上位グループと下位グループに分かれ、狭い世界で息苦しく毎日を送る学生生活が良く描かれていると思います。 いじめ問題も、閉塞的な環境で何となくのイメージで悪意の標的が作られる。ただ何となく。

    0
    投稿日: 2012.08.29
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    ずっと、タイトルが気になって読みたいと思いながら先延ばしになっていた本。タイトルにインパクトあり、装丁にもノックアウト。 先に映画を観てしまい、ちょっぴり後悔。(もちろん、映画も良かった) 映画の後、どうしても読みたくなり書店に行きましたが在庫無し。ネットで4日待ちました。 主人公の彼らの母親世代ですが、私でも共感、彼らの心の葛藤、理解できます。高校生という限られた時間・世界での自分の在り方、友だちとの微妙な距離感と自分はどのグループに属して如何にして他人に良く見えるように振る舞えるのか! この中に、当時のあなたが見えるかも、現役の高校生も親世代も読んでもらいたい一冊です。

    0
    投稿日: 2012.08.28
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    829 p65 人間関係は硝子細工に似ている。見た目はとてもきれいで、美しい。太陽の光を反射して、いろいろな方向に輝きを飛ばす。だけれど指でつっついてしまえばすぐに壊れるし、光が当たればそこら中に歪んだ影が生まれる。 p78 誰かが窓を閉めた。風は完全に途切れて、真っ黒な髪の毛は私自体を隠すかのように動きを止めた。頬にかかっていた髪を指で払いのけたとき、幸せが両手広げて抱きしめてくれるというのに、と、片耳の中でえっちゃんが歌いきった。 桐島、という人物は具体的に描かれていない。 学校の中心人物桐島の周りの人間たちの心情変化がリアルにかかれている。 学校は、上の人と下の人で構成されている。 個人的には映画のほうがすき。 題名が秀逸。 この本と一緒に読むべき本、ってなんだろう。 歴史的な名作と一緒に売る、とすると何を選ぶ?

    0
    投稿日: 2012.08.28
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     桐島をとりまく5人やその周りの人々の日常、そしてその日常が少しずつ繋がっていくことでこの年代の揺れ動く心の内が浮かびあがっていた。  「自分の居場所・立ち位置」は、中高生たちにとって学校という狭いコミュニティの中で生きるのにとても重要で、彼らは必死で探し、安心しつつもどこかで不安も常に抱えている。しかしこれは中高生に限ったことではなく、この安心と不安は心のどこかでは誰もが持ち続ける感情なのかもしれない。こう思うのは、私自身が近い世代であるからかもしれない。自分の中で何か一つでも夢中になれるものを見つけて初めて、居場所探しから目が覚めるのだと思う。それは、安心や不安の何ものにも代えがたいものであり、そうして彼らは成長していくのだろうなと感じた。

    0
    投稿日: 2012.08.28
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    ぬるい。 と感じたのは、伝え聞いた評判からあらぬ期待をしてしまったからであって、気軽に読めてわかりやすくていいのでは。タイトルに立ち戻ってみればその通りというか、青春部活モノが好きなら。 書きすぎというか、語りが高校生ひとりひとりの域をこえている。 余談:「沢島亜矢」は、これなんて夢小説? っておもいました。 知り合いに貸してもらったのだけど、どんな顔して返そう…^v^

    0
    投稿日: 2012.08.24
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    友達、といっても輪のなかの暗黙のルールみたいなものが存在する。 自分の学生時代に重ねずにはいられない! わたしは菊地のはなしが好きだった。 一見完璧なキラキラ男子でも、一見地味な映画男子をうらやましく思ったりするんだ。 みんなそれぞれにもやもやを持ってる。 波瀾万丈で派手なストーリーではないんだけど、ぐさっとくるのはなんでだろう。 自分の学生時代の気持ちを言い当てられたみたいな気分になりました。 ちなみに映画とはかなりカラーが違うような気がします。どっちも好きだけどね。

    0
    投稿日: 2012.08.23
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    すごい面白かったー! 高校生の複雑な人間関係。 めんどくさいけど 抜け出せないんだ。 悩んでこそ 青春!! 映画、 楽しみ☆

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    投稿日: 2012.08.22
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    「絶望をぶっちぎれるぐらいの天才」にはなれず、かといってそれとは真逆の「絶望を認知できないぐらいのバカ」にもなれず、ただ、解決不可能な絶望の淵で生きざるを得なくなった人間にとってはたまらなく響く作品。 表現の稚拙さはみられるが、それが作品世界と乖離していないところが強い。ちょっと反則。しかし、それは作者自身が「描きたい景色」をしっかり持っているからこそ可能なのだ。 その辺り、最近の作家さんで、世間的には評価を得てる方でも、設定のみが先行し、全くキャラが動いておらず、必然、文章も動いてない方はごまんといらっしゃるわけで、その一点においてだけでも充分評価に値すると思う。

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    投稿日: 2012.08.22
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    2012.08.14読了 桐島が思った以上に出てこない。でも、いろんなヒエラルキーが見れて面白いし、単純に胸がキュンキュンして楽しかった。 映画も見た!神木くん相変わらず可愛い。確か神木くん自身の趣味もカメラだったようなw。

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    投稿日: 2012.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    う-んう-ん、。 そんなに良かっただろうか、コレ。 というのが読後の第一印象。 発売された当時、話題になっていたし 最近映画化もされたので購入。 なんか、私には合わなかったな。 高校時代のあるあるネタがそこかしこに散らばっていて、 どんな人でも「ああ、こんなことあったな」って 共感するだろう。 「あの時感じていた言葉にできない感情を文章で表すとこうなるのか」 と衝撃を受ける人もいると思う。 そういうところがウケているのかな。 ただ、私は全体を通してなんだか、あざとさを感じてしまった。 なんだろう、このあざとさ。 読んでて愉しさっていうか心地よさが無かったんだよね。 派手系男子が自分の彼女のことを 「沙奈は可愛い。確かに可愛い。でも、ただ、それだけだ。」 って言う台詞がやけに印象には残っている。 心にひっかかる文章。 なんか、中高の時代ってほんと外見とか、 目立つ目立たないみたいな雰囲気だけで 全てを飲み込んでつるんでる人たちっていっぱいいるんだろうな。 あとは外見の表現がやたら緻密。 髪型、服装、男子のミサンガとか。 学生時代って「外見=教室内の権力」ってところも 少なからずあると思うから、想像しやすかったな。 スクールカーストがエグく書かれているわけですが 作者の朝井さんはどういうカーストに属していたんだろう? それは少し気になる。 映画はめっちゃ評判良いらしいんで、 DVDでたら観てみたい。 本は買うまでもなかったかな?と思ったので 映画に1500円かけて失敗するのが怖い。笑

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    投稿日: 2012.08.21
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    書ける人ってのは年齢じゃないのねぇ。ベテラン作家が書いたようにも思えたけれど、その世代でしか感じ取られない感性がハジケそうでした。大人が書く高校生は大人の頭の中を通ってるけれど、高校生そのものが迫ってくる感じがしました。

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    投稿日: 2012.08.19
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    映画を観て、再読。映像とはだいぶ違っていたが、どちらも損なわれていない感じだ。文庫本には監督のあとがきやあらたに付け加えられた一章も。

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    投稿日: 2012.08.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    いうなれば、空気を文字にしたような小説。 あたりまえにそこにあるものや、 高校生の「言えないホンネ」が詰まってる。 映画を観に行って原作を手に取りました。 高校生5人と、中学生時代のかすみの視点で描かれた物語。 多感な高校生の時期の価値観の形成を、 繊細に色鮮やかに描写している。 ひかりの描写がとてもおおくて、 青春のキラキラしたその1ページ、1ページが、 映像のように脳裏に描写される気分でした。 個人的には映画の前に原作を読んだ方が、 より映像を楽しめそうだと思いました。 * 好きな表現がたくさんあったので一部抜粋。 p.64 ピンクが似合う女の子って、きっと、勝っている。すでに、何かに。 p.97 太陽は僕らを平等に照らしてくれる。日光って、人のてのひらみたいにあったかい。 p.121 飛び出す、という言葉を僕達は体現できる。十七歳のこの瞬間だけ。 p.156 思ったことをそのまま言うことと、ぐっと我慢すること、どっちが大人なんだろう。こうやって、狭い世界の中で生きているとわからなくなる。 * 宏樹は"立ち向かいも逃げもできない"停滞を選んだ。 わたしの高校時代は「逃げる」ことを選んだから、 途中で離脱してしまった「高校」という異空間を、 もうほとんど覚えていない。 でも、通信制へ編入してからの今があるから、 今がとてもよりよいものになっているから、 それで正解だったんだろうと思っている。 あのころのわたしは桐島だったのか、 はたまた宏樹の未来だったのか・・・

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    投稿日: 2012.08.19
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    映画が面白そうなので、先に原作を、ということで読んでみた。 恵まれたルックスをもち、スクールカーストの最上部に属する子。彼らは華やかで目立つけれど、なんだか薄っぺらい。 地味なルックスで、スクールカーストでは下の方にいる子。彼らは決して目立たないし、教室では肩身の狭い思いをしたりもするけれど、ちゃんと自分の世界をもっている。 話としては特に盛り上がる部分もなく、たいして面白いとも思わなかったけれど、教室の上と下、それぞれの子達の心理描写っは巧かった。

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    投稿日: 2012.08.17
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    映画が面白そうなので購入。 桐島クンが部活を辞めることによって、大なり小なりそれぞれの生徒たちに起きた変化の6つの物語。 星は2個。 自分も十代のころに読んでたら共感できたかもしれない。 文章の表現の仕方は私の肌と合わないっぽい><

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    投稿日: 2012.08.17
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    読み始めたら高校時代にタイムスリップした それくらい、強烈な高校生たちの細かな心理描写 物語は高校生の1人1人の学校での立場から見た彼らの世界 高校は特に地味な子、目立つ子、普通の子とグループに別れ それぞれが、自分の立ち位置を理解して教室とゆう世界が成り立っている それを、思い出させられた本でした 上の地位の子達と下の地位の子達の短編小説 高校生達の気持ちをリアルに表現していたと思う 下の子のストーリーは凄く共感して、気分が悪くなった 俺はどちらかと言うと下の方だったので 気分がザワザワして不快だった 基本的に皆色んな事に悩んでるってことが書いてあって でも、その悩みは解決しないまま次の人の物語に行く でも、ひとりひとりが心の光を見出して終わるので後読感は 悪くなかったです なんにも解決しないので期待はしない方がいいです 俺は、内容に共感してしまい、心の気持ちが変化したりして 読んでて楽しめました

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    投稿日: 2012.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    学校に通った人なら誰でも経験するスクールカーストが単純に分かりやすく 書かれていて、面白かった 桐嶋は登場させずに他の人の心境の変化などを描いていく、のだと思ったら 最後のあたりでは全然関係なくなってきてしまい残念だった。 宏樹の性格が最初と最後で印象が変わって誰だか分からなかった。 自分の昔の思い出に浸りつつ、あっさり読める。

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    投稿日: 2012.08.17
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    映画の予告編を見て読んだから、もっと衝撃的な内容なのかと思っていた。 原作は日常を丁寧に切り取ったよう。 誰もが感じているけれど、言えないことが丁寧に描かれている。 それぞれの気持ちに共感して、自分の高校時代を思い出した。 上とか下とか確かに感じていた。教室で一人になりたくないとかもw なんだか癖になって3回ぐらい読み返してしまった^^ 映画も見に行きたい!

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    投稿日: 2012.08.16
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    映画化されましたね。 見に行きたいです。 そのくらい気に入りました。 登場人物の中に自分がいる、と思った人は、きっと涙が出るくらい嬉しいんじゃないかな。私はいなかったけど、自分も高校の頃こんなこと考えたとかこんなやついたとか思いながら読みましたので、私みたいに読める人は多いと思う。 でも小説でも映画でも「ぜんぜんわかんない」と思う人も、やっぱりいるはず。そしてそういう人と私は、あまり本音で話せないかも、とぼんやり思う。

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    投稿日: 2012.08.15
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    バレー部のエース、桐島が理由はわからないけど部活をやめた そのことが学内にさざなみを起こす それはバレー部の仲間、彼女、片思いしていた子、 桐島ともっとも関わらなさそうな「底辺」の男子たちにまで 学校を舞台にしてそれぞれの立場で 1話ずつっていう連作は結構あるけど、 高校という社会の縮図、小さな格差社会を 1人の不在を中心に描くっていうのは新しくてすごくよかった

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    投稿日: 2012.08.15
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    映画を見てから買ったけど、 映画とは人物関係も変わっていた。 ただ、17歳の繊細な心の揺れが丁寧に丁寧に ひとりずつ描かれていていい作品だった。 気持ちのよい読後感ではないけど、 それがリアルなんだと思う。 浅野いにおに通じるものを感じた。

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    投稿日: 2012.08.15
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    文体は非常に読みにくく、荒削り。が、この瑞々しい感性は高校卒業したての大学生作家ならではのものだろう。そういう意味では貴重な作品。

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    投稿日: 2012.08.14
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    私は高校生のころ「上」だったのかな「下」だったのかな。どっちかというと中学生のころを思い出した。上とか下とか目立つとか考えてた時期。

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    投稿日: 2012.08.14
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    生の高校生を描いた様子が見事な描写で描かれていてすばらしい。高校生の自分の周りが世界の全てな様子がひしひしと伝わってくる。 手法としても、同じ時期の周辺事情が見方を変えて描かれているのがよく練られていた。 作者と同じ地域出身者として、登場人物たちの会話に方言が感じられて、心中快かった。

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    投稿日: 2012.08.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    映画公開に合わせて予習という形で読ませて頂いた。悪くはなかったかな。でも最近少し愛読本を読み返したせいもあってか、厳しめの評価になってしまった。あらすじ、解説にもあるように、登場人物の心の動き、微かな揺れを丹念に拾い続けたという印象。私自信が小学生の頃から感じてきた、いや痛感してきた「学校」という空間での人生がリアルに描かれている。非常に共感できるシーンやセリフが多かったが、逆にそれが痛かった。私の胸が痛かった。今考えてみても、小学生、中学生の頃からあのようなことを常に意識して生きるのが当たり前になっているというのは恐ろしいものである。そしてそれは同世代、みんながそうなのである。この作品にある多くの「ひかり」の描写、それらをもう少し登場人物達にとって具体的な「ひかり」として幸せな結末を描ききって物語を終わらせて欲しかった。この作品は構内ヒエラルキーで上部に位置する「桐島」が部活をやめることによって何かしらの影響を受ける面々が登場人物になっている。これは「例えば私や貴方が死んだとしても世界は何もなかったように回り続ける」には反する。しかし、影響を与えることが出来たのは桐島が「上」の人であったからで、例えば部活をやめたのが「前田」や「武文」であったのなら、この物語のように何人にも影響は与えられなかったのであろう。そう考えてみても、「学校」は「世界の縮図」なのであろう。

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    投稿日: 2012.08.10
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    桐島って…!!! 本人、一切登場しないんですけどー!(笑) 映画予告の『全員、桐島に振り回される』(だったっけ?)って感じのフレーズに好感を持って(あと、主演が神木隆之介だし)読んでみた。 てっきり神木くんが桐島だと思ってたのに違うみたいだな〜。 桐島役はいないのか。 高校ってゆーよりも中学な感じがした。 中学は格差があって、絶対領域もあったけど、高校になってそれが緩和された気がするけどなぁ。 田舎の高校はそうなのかな。 作者がすごく若い人なんやっ! 自分よりも若い人の小説って初めて読んだ。 話が話だけに深みはなくかる〜い感じで面白かった。 桐島の彼女が馬鹿女でガッカリやったけど。風助の話だと桐島は良い奴なのに。 青春だなーって感じ! 戻りたい!そして部活をしたい! バイトばっかりしてた自分がもったいなかったな〜。 チャットモンチーとかラッドウィンプスとかめっちゃ好きなんですけどっ!今の高校生も聴いてるのか。なんかリアル。 でも、そのリアルさがなんか不愉快だった。 なんか派手な高校生って自分が1番で無敵だと思ってるよね。 その感じがすごく伝わった。

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    投稿日: 2012.08.08
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    わたしの青春センサーは無反応だった。 青春とリアルを結び付けて書くことには成功している。でも、共感できるひととできないひとに分かれるだろうな、という読感。作中でクラスで階級化が起こるように、階級の「上」の子たちが掴める「権利」と「下」の子たちがあきらめた「派手さ」があるように、わたしの感性ではこの作品を楽しむことができなかった。 田村はまだか、を読んだときと同じような読後感。作品の優劣ではなくて、わたしの感性の問題なのだろう。

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    投稿日: 2012.08.08
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    「桐島、部活やめるってよ」 高校生なら死活問題。しかも急に辞めるとなったならなおさら。これをきっかけに、周りの高校生の生活に少しずつ変化が生じる。 女子校だったから、意味もなく男子が騒いでる、とかは経験したことがないけど、きっとこんななんだろうなぁ~と想像できるくらいに臨場感あふれる描写の数々。今後にも期待。

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    投稿日: 2012.08.07
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    バレー部 キャプテン 桐島君が 突然 部活を辞める。 その事で 周りの生徒たちにも さまざまな波紋が広がっていく。 最後まで 桐島君本人は出てこず 影響を受けた6人の高校生たちの 話を繋げた ユニークな作品。 当時19歳だった朝井さんが かかれただけに みずみずしくも リアルな描写で 楽しみました。

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    投稿日: 2012.08.05
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    中学と高校の時の記憶って恋愛と部活と友情にみせかけた連帯とセックスの話しか残ってない自分は病んでいるのか?

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    投稿日: 2012.08.03
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    どうやら部活をやめるらしい、ということだけで学年中のニュースになり、またそのことが広い範囲の人達に影響を及ぼす。 おそらく「校内ヒエラルキー」のトップにいるのであろう桐島にはそれだけの影響力があり、そんな些細なことでも周囲に影響を及ぼすというのが「学校」という狭い世界だったなぁ、と懐かしく思えました。 正確に言うと「懐かしく思える」なんてノスタルジーに浸るような生易しい感情ではなくて、記憶に刺されるような衝撃に近いかもしれません。 目に見えるものではないけれど、確実に存在していた「校内ヒエラルキー」。自分がどのレベルにいて、どんな振る舞いをすれば間違いがないのか、そんなことをそれぞれ考えながら毎日を過ごすことが、少なからずあった気がします。今思うと、なんだったんだろうなと笑えるけれど、当時その存在は絶対で、その中で生きていくしか選択肢はない、窮屈さとか閉塞感の描き方がものすごくリアルでした。 とはいえ、自分がここまで共感できるのは、著者とそんなに歳が離れていないからなのかもしれません。もっと上の世代の人が読んだらどんな風に感じるのかも気になる作品。

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    投稿日: 2012.08.03
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    桐島がバレー部やめることと、登場するほかの子たちとどうつながっていくんやろう?と思って読んだからか、そこのつながりは思ったより薄いなあという印象。でも、それがいいんかも。薄いけど、ちょっとだけ・・・っていう感じ。 実果の話がいちばん考えさせられた。女子ならだれでもとおってきた道で、だれでも感じたことのある感情がたくさん。 宏樹もそう。何かに本気になるのがこわい、という感情も、高校生くらいならみんな経験したことあるやろうな。 高校生たちの心情・行動がほんっまにリアルで面白く、さらっと読めた。

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    投稿日: 2012.07.30
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    高校生、ってこうだったな、と思いだす。 どの世界でもきっとそうだけれど、10代の「階層」はもっとずっと狭くて窮屈で、敏感でないと生き残れない。 話題になる芸能人や映画がふんだんに盛り込まれていて、時代が過ぎると古びてしまう気がするけれど、この小説はそこを読むんじゃないんだと思う。 もっと、あやふやで心もとない感覚的な心情を、ことばにしているところがすごいんだろう。 10代なら、かなりの確率で共感できる本じゃないだろうか。

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    投稿日: 2012.07.29
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    この子達のその後が知りたい!と思いました。 私的に、この作品内ではどのストーリーも全部完結してない、とゆうか高校生の青春群像劇として彼らの複雑な心情や将来への不安や日常生活に対する不満をあらわすエピソードを、高校生活での出来事の一部を描けばいいので、その点では揺らぐハイティーン時代を上手く描写してるなぁ、こんな描き方があるのかと感心しながら読みました。 しかし、確かにね、高校生やもんね、うんうん。で、それからどーなった?と、続きばかり気になってしょうがない!! 悪くいえば、オチが弱い。

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    投稿日: 2012.07.24
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    タイトルが凄くいい!と思いました。 だから、期待せずに買いました。 (『人のセックスを笑うな』みたいな期待はずれな感じかな〜…と。) 結果、タイトルはこの本にとても合ってたからよかったです。 桐島というバレー部の部長が部活を辞めることで、 周りの生徒の心にいろんな波紋を呼ぶという短編連作の長編です。 高校という小さな世界での階級意識が、ていねいに描かれています。 確かに、高校くらいまでは外見とかおしゃれかとかがそのまま階級になりますよね。顔やスタイルがよくてもうだつが上がらない人もいたし。 まだ子どもだから、友だち同士の嫉妬が露骨なんですよね〜。今思うとかわいいもんだ。 しかし、上か下かという意識って、嫌だけど存在します。会社でも変わらないかもしれません。檻の中で自分を持つのはなかなかに困難。 そんなことが、 バレー部のチビリベロ補欠、(桐島もリベロ) ブラバンの清楚系部長、 ダサイ映画部員、 中立系ソフトボール部の女子、 野球部のイケメン助っ人 の視点で描かれています。それぞれがそれぞれのお話の主人公という。最後に、番外編有り。 小中学生〜同世代の読者が読むには、とても面白いんじゃないかな。そういう点では現代の児童文学なのかも。 私は現代っ子の青春には憧れを抱かないので、ふ〜ん…と思いながら読みました。いや、悩みの根本は昔とまったく同じですけどね。 当時からそういうことを面倒に思っていたのに、また本で読まなきゃいけないなんて…。面倒だったんです。そういう悩み自体が。 「人の目を気にしながら生きる」というのが一番大きい時期だったのかもしれません。 「オタクの前田涼也が将来有望だな」「かすみちゃんは将来もモテるな」などと考えていたら、映画もやはりこのふたりが主人公なのですね。当然か。 映画の予告は大げさで嫌だけど、観てみたい感じに仕上がってます。出演している女の子がみんなかわいいし。主題歌がちっともさわやかじゃなく、暑苦しくて意外でした。(高橋悠さんというシンガー。) 今は読み応えのある本が読みたい気分だったので、総合的にはあまり面白くなかったです。 次の読書予定は佐藤賢一さんだから、期待して読みます!

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    投稿日: 2012.07.21
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    金曜ロードショーのあとに、神木くんが「主演します!でも、僕は桐島役じゃありません」って言ってたのが、気になって買った一冊。 映画化前から知ってはいたけど。 たしかに、桐島は出てこない。でも、捉え方が面白いなぁと思った。「桐島が、部活をやめる」ことで同じ部の部員や桐島の友達以外にも及んだ影響。 自分の行動が、どこか知らない誰かに影響してるかもしれないんだと思ったら面白かったです。 まだ映画のことは全然調べてないけど、挟まっていたチラシにあったヒロインからすると…?合ってるかなぁ、ちょっと楽しみです。

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    投稿日: 2012.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

     第1刷読了。  単行本を読了した直後に、文庫本が刊行されていた時期だったので、再読的ではあったけれど、なにかしら追加エピソードが盛り込まれているかと気になって読了した次第です。  追加エピソードとして、単行本で締めくくった最後のエピソードのあとに、集英社のweb文芸RENZABUROに掲載されたエピソードが収録されていました。  これによって、単行本と文庫本で作品の印象が少し変わった気がしますが…全体的に見てみると、やはり青春群像劇に変わりなかった内容でした。  桐島クンはあいかわらずメインエピソードとして登場することなく、その周囲で起こった高校生たち(追加収録されたエピソードにいたっては、中学生時代のことなので、関連性はほとんどない)の心情を中心に綴った展開はあいかわらずでした。  巻末にはさらに解説も収録されておりまして、本作の映画版の監督を行なっている人が、映画版に携わる経緯的なもの(と、本作の感想的なもの)が紹介されておりました。  個人的にはこの文庫本の方が内容的にお得感はあるかとカンジますが…映画版がどのように描かれているのか、単行本同様あいかわらず気になってしまいました。

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    投稿日: 2012.07.20
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    ずっと忘れていた、高校生のときはこんな風に考えたり感じたりしてたんだ、ということを思い出して、苦いような、甘酸っぱいような気持ちになりました。

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    投稿日: 2012.07.19
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    周りの評判が良くなかったのですが、久々にすごい本を読んだ!と思いました。解説にもありますが、そりゃこんな話を書ければ賞をとるよな…と。

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    投稿日: 2012.07.19
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    男子校通っていたがやっぱり作者が描いたようなヒエラルキーは存在した。 運動部で活躍し、成績も半分より上、彼女持ち。=上 文化部で、成績上位、常に男同士でつるむ。=下 部活になじめず、勉強も落ちこぼれ=俺 学年全体での同窓会でも集まる大半は当時上にいたやつら 一人ひとりの話にガッツリ引き込まれた、章が終わるたびにもっと掘り下げてほしい、もっと読みたいと感じた それぞれが主人公の小説が出てもおかしくない やはり学生デビューは伊達じゃない 「さけるチーズ」なつかしー 「ジョゼ~」最高の映画だ、コメンタリーも最高だ

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    投稿日: 2012.07.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    タイトルの桐島くんが回想でしか登場しないけど、存在感をすごく感じる不思議な作品。 高校時代の感覚が呼び覚まされました。かっこよかったり、かわいかったりすることがとっても重要だったこと、すっかり忘れていた。私もそういう感覚が強い方だったけど、大人になるとあんまり関係ないんだな〜。 この作品が現在の等身大の高校生を描いているのなら、今の子たちは昔に比べてちょっと窮屈なのかもと思った。大人の世界が窮屈になると、それは子供の世界にも波及するんだな。みんながのびのびと生きられる社会、多様性を認め、許容する社会づくりが重要だと改めて感じた。

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    投稿日: 2012.07.14
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    バレー部のキャプテン桐島が部活を辞めることで、立場の異なる5人の男女に変化が起こる。 どの社会にも存在して、最も悩みどころなのが自分の立ち位置である。肩書きで決まるかと思えばそうでもない。 自らを輝かせる価値観をしっかり持つことが大事なのかな。映画部・涼也の章でそう思った。

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    投稿日: 2012.07.12
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    いやあ、おじさんが読むにはちょっと気恥しいかなあ。 でも文句なく面白い。 十代、もしくは二十代前半に読んでみたかった。 読み進めれば、ん十年前の高校生活ががっと蘇る、 そんな一品。

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    投稿日: 2012.07.11
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    バレー部のエース桐島くんが部活を辞めた(かどうかも本当は定かでないんだけど)ことで微かに動く高校生たちの日常のお話。 自分より若い作家ということで少し読むことに躊躇いがあったのだけど、文庫になったので読んでみました。 良くも悪くも期待通り、という印象。 まわりくどくない読みやすいのはよかったかな。 誰もが一度くらいは味わったことのある気持ちをどこかで感じると思う。 見えないヒエラルキーや周りから外れちゃいけないプレッシャーとか、あと数年もすれば大して気にならなくなることなのに、どうしてあの頃はあんなにも気にしてたんだろう。 そこで懐かしく思うか苦々しく思うかで好みが別れるんじゃないかと。 特に目新しさはないけど、「そうだったそうだった」と広く浅く共感を与える作品だと思います。

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    投稿日: 2012.07.10
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    以前、新聞広告で見たときから頭に残っていて、出張で疲れて帰路につく途中の伊丹空港で購入。 部活=最後までやりとおすもの、という先入観のある私には絶対に許せないタイトル、であるからこそ頭に残ったのかもしれない。 あと、先日聞いたFMでこの作品の映画の主題歌を歌っている方のいちおしコメントも影響。新聞+ラジオの宣伝で購入してしまう流れは過去にもあり。 前置きばかりになりましたが、この作品は意外とよかったです。特に女子高生目線でかかれる内容には、なぜ男性がここまで書ける?と感動しました。 また、高校で「上」と「下」に分かれるという話は、昔から会ったようにも思いましたが、最近はきっと深刻なんだろうなと感じました。 仕事に追われるサラリーマンが読む作品ではないのかもしれませんが、いろんなことに気づかされるという意味では読んでよかったです。映画も気になります。

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    投稿日: 2012.07.08
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    バレー部のエース、桐島が部活をやめた。彼の近くにいる人間のそれぞれの思い、葛藤を瑞々しく描いた青春小説。

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    投稿日: 2012.07.07
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    高校生ってこうだったなぁ。 どうやったら可愛く制服が着れて、どうやったら可愛く見られて、どうやったら体育祭の創作ダンスうまく踊れて、、、10年経った今なら全然子供なのが分かるのに、当時は自分を気にしながら周りをすごく気にしてたなぁとか思い出して、リアルだなぁと思った。 ところで桐島くんはどうなったの?

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    投稿日: 2012.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    4人の高校生を中心に描かれる恋愛や、心のもやもやのショートストーリー。 ところがタイトルにある「桐島くん」は登場せず、桐島くんに関係がありそうな人々のお話になります。一部では全く関係ない人も登場しますが・・・。 映画化されるようなので、それもチェックしたいと思っています。

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    投稿日: 2012.07.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんだか高校生に戻りたくなったわ 著者・朝井リョウさんが当時19歳の時に書いた作品.小説で描かれている高校と同年代であることで,本当に触れるか触れないかのギリギリの距離感を保って一人一人の高校生の現実が描かれている気がする.小説特有の背景・心情描写もくどいということなく,リズム良く読み進めることができた. 現在の高校生を描くのに必須だと思われる携帯電話が全く登場しないのが,印象的だった. 【第22回小説すばる新人賞受賞作】 2012年8月映画化

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    投稿日: 2012.06.28
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    まだそう遠い昔ではない自分の高校時代を思い出す。 表面的にはこんな露骨ではなかったけれど、外見で下手に出たり馴れ馴れしく話しかけてみたり、そんな所が自分にも周りにもあった。 そしてそんなどろどろした気持ちに"いい人"になるための計算をして、悩みながら今日の自分はいる。 「なんでもかんでも計算しちゃうこんな頭、どっか行けばいいのに。」 何度こんな風に思ったか分からない。 それでもなんとか動き続ければ、外見なんかじゃ測れないもっと複雑な社会に放り込まれる。 いま思えばある意味、こんな狭い世界で生きられた学生時代は貴重だと思う。 この頃の葛藤があって今があることを忘れないようにと、この本を読んで思いました。 後、この本の話し言葉がなんとなく違和感を感じるような自分の出身地の言葉と似てると思ったら、同じ出身地だったので少し嬉しかった。 高橋優さんの主題歌もすごくいいし、映画も観たいです!

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    投稿日: 2012.06.28
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    この著者は、所属している大学の卒業生さんです。 個人的に、あまり入り込めないストーリーでした。それぞれの視点から、桐島を取り巻くストーリーが描かれているけど、ほとんどの話が少々単調に思えた。 そして、著者の本は初めて読んだけど、全体的に若者向け、な感じがした。ほかの著書を見てみても、学生を描いているような作品タイトルが多いので、そう感じました。 ストーリー自体に引き込むというよりも、細かい描写で引き込むような気がした。青春の、溌剌とした描写が、とても若者向けという印象。 ただ、宮部実果の母親の話はとても残酷で、あの話だけはめちゃくちゃ引き込まれた。

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    投稿日: 2012.06.27
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    印象的なタイトル。でも桐島くんは本文には直接出て来ない。周りの男子女子の視点での高校生活を少しずつ切り取って見せた感じの話。外交的な(イケてて目立つ)グループと内向的な(ダサい)グループに自然と分かれて混ざり合わないというのは自分の頃もそうだったけど、そういう階層をどっちが上で下で、なんてことは、内向的なタイプは自覚していたかもしれないけど、目立つ華やかな子たちはもっと無邪気だったような気がする。PCも携帯も持っているのが普通の時代に学生でいるのは大変そうである。大人で良かったと思いました。映画化されているみたいです。

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    投稿日: 2012.06.24
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    中高生を書く小説においては、妙に大人びた主人公が登場して現実味が乏しい場合が多いが、本書は高校生の危うさや残酷さなんかが描かれていて、定まらない価値観のなかで心が揺れる様がリアルで面白かった。プロットが殆どなく、心象風景だけでここまで読ませるのはなかなかだ。

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    投稿日: 2012.06.23
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     重松さんのように人の内面、気持ちの奥の部分を上手に丁寧に書ける作家さんだなぁと思いました。  タイトルにあるように「桐島くんが部活をやめること」がどうこうの作品じゃありません。結末が見えるようなそういう話でもありません。  誰しもが高校時代にこういう葛藤の中を通って大人になっていくのだと思います。だからこそ、知っておいて欲しい。読んでおいて欲しいなって思える作品です。

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    投稿日: 2012.06.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    結局桐島本人の登場は無いが、桐島という1人の人物が部活を辞めたことが、本人やその部員だけでなく他の様々な人物にも影響を与えているという話。読むことで少し違った視点から物事を考えるきっかけになると思う。

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    投稿日: 2012.06.17
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    一人のバレー部のキャプテンが部活をやめたところから始まる物語。そこからドミノ式に微妙な変化をもたらす日常が小気味よい。 高校生というのは大人の感情を持ちつつも、それが自分自身で理解しきれない時期であるというのが顕著に描かれていた。不安定感に共感の連続。 比喩に使われている言葉も意表をつく適切さで、思わず納得してしまい、サクサク読める一因かと。

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    投稿日: 2012.06.15
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    桐島は部活やめたらしい。 なんとなくずっと読むのを避けていたけれど 私と同い年の作者ということでついに読んでみることに。 うーん。なるほど。 現代風の語り口はかえって読みにくいし、一編一編の展開は結構べたべたなんだけども 全体を通してみた時にうまくいっているなと思いました。 ただこうまでお互いのお話が絡み付いていると、桐島くんが最後まで出てこないのはやや不自然な気もした むしろ出てこないことでうまくまとまったのかな。わからないけど。 私も彼のような文才が欲しい。げに。

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    投稿日: 2012.06.14
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    第22回小説すばる新人賞受賞作品。 バレー部キャプテンの桐島が部活をやめたことを軸に、 何がおこるわけではなく淡々と過ぎる高校生の日常を描いたストーリー。 今の高校生(特にaiko、チャットモンチー、岩井俊二監督が好きな人)が読んだら ものすごく共感できるんじゃないかな。 ストーリーにはあまり入り込めなかったけれど、 情景の描き方、もののたとえ方はすごく上手。 特に情景は、映画のワンシーンが頭に浮かんでくるくらいで 懐かしい気持ちになりました。 たまにはこんな小説もいいかな。

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    投稿日: 2012.06.11
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    映画化で再読。 学校という会社という社会の中で 私たちはいつもランク付けされる格差の中にいて。 勉強とか業績とかそういう目に見えるものと 目には見えないのだけれど、そこにハッキリと淀んでいる空気。 そういう社会での「上」や「下」のポジショニングからの自分のキャラ設定を間違えてしまえば、孤立無援。 そんなのくだらないぜなんて、一人でこの狭い規律ばかりの社会を生き抜くほどの強さも持ち合わせてはいないし、そんなくだらなさだけが私達の日常を支えているのだし、くだらないけれどそれが私達のすべてなのだから本当はくだらないわけもないのかもしれない。 そんなことに不満や疑問を感じるわけでもなくて、むしろ不満や疑問なんてさらさらなくって、 ただ静かに、背が伸びる時に何となく足がキュッて痛むような気持ちで通り過ぎてきた時代もあったなって。 こんな風に文章を紡いで活躍している朝井リョウくんよりも自分は六つも年上なのかと若き才能に少しだけ嫉妬。

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    投稿日: 2012.06.09
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    青春時代を凄く色んな視点から描いた作品でした。 華やかにクラスの中心だった人や、僕のようにそうでない人。 所々で、もの凄く共感できました。 それは心が痛くもなり、なんだか懐かしい感覚も覚える。 その狭い世界を必死で生きていかなくちゃいけない子供たち。 乗り越えれば、大して苦労のない、均等に評価される大人の世界が待っていると伝えてあげたいものです。

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    投稿日: 2012.06.07
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    自分の年齢よりだいぶ下の作家の作品という先入観からか、なんだか物足りなさを感じました。表現方法は豊かなのですが、あまり深みがなく、内容もあまり惹きつけられなかったです。あくまでも「青春小説」なので、こんなものかなとも思います。

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    投稿日: 2012.06.04
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    良かったな~ 若い人の日常だけれど、そこにあるの普遍的な想い。 昨今の若者はと、ついつい思っちゃう、おばちゃんだけれど 私にもそういう時代はあったんだよ…… でも、私たちの時代より、便利になったせいか、 モロモロが面倒になっている気がする…… 読後、電車の中の高校生の集団を違う目で見るようになった自分。 単純だと笑われても、ほんのちょっとだけれど、優しい目をしているはず。 著者のほかの作品も読んでみようと思う。

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    投稿日: 2012.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    電車の中吊り広告で本作の存在を知り、王道感のない変わったタイトルが印象に残っていたので、本屋で思わず手に取ってしまいました。そんなにブ厚くなく、むしろ薄いくらいのボリュームですが、じっくり読みたくなる内容の濃さがあり、なかなか読み応えがありました。 とある高校の生徒数名の群像劇で、高校のバレー部キャプテン、桐島君が部活を辞めることがそれぞれの生活に微妙に絡んでくるという内容。一人称の心理描写が中心なのですが語り口調がいちいち詩的で、一つ一つの表現をしっかりと読んでみたくなる魅力があります。 「人間関係はガラス細工に似ている」 「空気全体が落ち着かない放課後を真っぷたつに割るように、沙奈とふたり並んで歩く。」 適当にページを開いても、それだけで詩になりそうな表現がちらほら見つかります。こういう文章が散在しているので、これらを漏らさず読み尽くしたい衝動に駆られます。 また、本作は作者が大学生のときに書かれたそうですが、登場人物たちの年代が近いこともあって、リアリティの高さは尋常じゃないですね。年配の作者が描く高校生と比べると「本当にいそう感」や「(高校のとき)こういうこと考えてたなー感」が圧倒的に強く感じられます。 詩的表現とリアリティ。この2点がとても魅力的に感じられる作品でした。映画化されるそうですが、心理描写中心の本作がどう映像化されるかが気になりますね〜。 ところで本に挟まっていた、映画化記念の冊子(?)によると、本作登場人物では“かすみ”が一番人気だそうで。「特に年配の男性の方には〜」ともありますが、個人的には一人だけ特異な家庭環境を持ち、そのことで激しく悩む”実果”の方が気になりました。この子、カワイソ過ぎて泣けてくる…

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    投稿日: 2012.05.30
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    単行本時から表紙とタイトルで気になっていた作品を 文庫化されたのを機に全く予備知識なく読んでみた。 描かれてるのはいろんなタイプの高校生の日常生活。 自分が高校生だった頃を思い出したけれど、 特に誰かに感情移入できたというわけでもなく、 強いて言えば映画部の前田涼也のエピソード。 自分は野球部という体育会系で、この作品内でも 体育会系男子の話はあったのだけれど、全く共感できなかった。 個々の違いはあるのだろうな。 イケメンやギャルなんて言葉がなかった時代だけど、 ここまでクラスヒエラルキーはなかったような気もするのだけど… 気づいていなかっただけなのかな? しかし、クラス内の序列的なものは確かにあったし、 その辺りのことはがっつりと描かれていたかと。 文庫化に際して、かすみの14歳の話が 追加されたとのことだけれど、 今のかすみが何を思っているのかを知りたかったな。 好きな女のコをファインダー越しに覗きたいって言うのは、 映画好き、カメラ好きの男にとっては憧れなんだろうな。

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    投稿日: 2012.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    バレー部のキャプテン・桐島が突然部活をやめた。 それが、周囲の高校生達の生活に小さな波紋を広げて行く。 娘や息子の学校の図書だよりでも紹介され、文庫本になった事もあり 読んでみた。 映画化も決定したらしい。 ストーリーの流れや繋ぎ方が上手だと思った。

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    投稿日: 2012.05.30
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    高校時代をなつかしむ。 そういえば、歌が自分を代弁してくれてると思ってたなと。 とっても驚いたことは 著者が自分世代を客観視して書いてること。 表現がとってもキュートな詩のようだったこと。 しかしです、タイトルの桐島くんは結局、、、? この本、人によって好みは違うかもね。

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    投稿日: 2012.05.30
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    もし、共学の高校に通ってたらこういう思いをしたのかなって思った。 恋愛を軸にした話もあって、女の子からの目線の恋愛は理解できるなって思った。 本気で好きになっちゃった人に恋人がいたら諦めるしかない。 けど思いをどうしたらいいのか分かんなくなっちゃうし。 たぶん行動できなかったときの後悔が一番大きいと思うんだよね。 他にも青春ならではのモヤモヤした気持ちがいっぱいだった。

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    投稿日: 2012.05.29