
総合評価
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powered by ブクログ改めて読んでみて、子供に読み聞かせる教科書のように感じました。悲しみを抱えながらもひたむきに努力していく少女エリンの姿が精一杯日常を頑張って生きている神様のように思えました。このような生き方が理想なんでしょうけど、現実、無理ではないかな?と思いました。でも、一読はしてほしい小説だと感じました!
0投稿日: 2021.03.14
powered by ブクログファンタジーは、その世界観が見えないと共感したり物語にのめり込めないが、このシリーズは自分が入り込んでしまったように感じるほど細部までリアルに描かれている。大人も夢中になる数少ないファンタジー小説だと思う。
1投稿日: 2021.01.07
powered by ブクログ「鹿の王」「精霊のに守人」シリーズが面白かったので、読み始めました。主人公がおとなでなく、少女なんですね。彼女の主観で書かれていないのに、それが主人公や周囲の登場人物と読み手ので間に良い距離感が生まれて、絶妙です。 しっかりと出来事が丁寧に描かれているので、現実世界と異なる「獣の奏者」の世界観をじっくり頭に映像化しながら読めました。そして引き込まれました。早く次を読みたい。
2投稿日: 2021.01.01
powered by ブクログ主人公らと同じ世界に立って、感情をともにしているかにおぼえてしまう描写のちから、ものごとへの観察の視点(そしてそれがたれからのものであるか)に感服です。養蜂のシーンが好きです。
0投稿日: 2020.12.20
powered by ブクログ闘蛇!王獣!真王!大公!霧の民! 複雑なやりとりはあるがエリンの生い立ちや 王獣との繋がりがとても魅力的な作品で 獣の奏者の世界に引き込まれました。
0投稿日: 2020.09.25
powered by ブクログ今年の夏休みの読者は上橋文学でした。彼女の本は児童文学に分類されることもあるのですが、彼女が描く架空の世界は細部まで緻密に設計され、歴史や政治にも深い洞察が加えられています。 『獣の奏者』シリーズの舞台、リョザ神王国では、宗教統治的な側面を担う真王に武力や経済の実権を握る大公が対置されている。これは、日本史における朝廷と幕府の比喩と考えて良いと思います。両者の対立含みの関係が暗殺事件を生むが、それを乗り越えて統合していこうとするストーリーは、尊皇攘夷運動や公武合体を経て明治維新を実現した、日本近代史をなぞっているのか、と推測できなくもない。 そして、この世界を特徴付ける「王獣」と「闘蛇」ですが、現実世界で比喩の元をさがせば、核とミサイルのようなものかと考えました。通常兵器に対して圧倒的優位を持つことができるリーサルウェポン「闘蛇」を「防衛目的で」使っていたが、やがて他国にも模倣され、それを抑えるために「王獣」というミサイル防衛システムの導入が企図され、悲劇はより深さを増してていく。 筆者の上橋さんは当初、闘蛇編と王獣編まで、つまりファンタジーな生き物と人間との交流を描くところまでで終わらせるつもりだったが、先を読みたいという声に押されて探求編と完結編を書いたのだそうです。幕末史を読むなら明治維新まできっちり知りたい、という社会的視野の読者の声を無視できなかった。そのために、主人公を悲劇に巻き込ませることになるのですが、ここに最後のテーマ、タブーの克服が登場します。核兵器には戦争の抑止力がある、という神話を信じたままで良いのか、とまでは想像しすぎかもしれませんが、大人も子供も、様々に想像の翼を広げることができるのが、上橋文学の良さなのでしょう。
0投稿日: 2020.08.22
powered by ブクログTwitterのフォロワーさんが、面白い!と呟いていたので読み始めた。 始めから、あまり接点のないカタカナの名前に、カタカナの国、想像もしたことがなかった獣や地名に、頭がこんがらがってしまったが、慣れてしまえば問題なし。 完全に、自分の頭の中は、異世界になっていく。 不幸な生い立ちから成長をしていく少女。 一つ一つ疑問を持ち、考察しを繰り返す聡明な少女。 さて、2巻目ではどんな成長を遂げるのか。。
0投稿日: 2020.07.24
powered by ブクログ(ちょっと違う観点から) 闘蛇編のもう一つのストーリーは、ジョウンの物語であるともいえるかもしれません。 隠居し世捨て人同然の蜂使いのジョウンが、エリンを助け、育て、教え、教育者とも父親ともいえる顔をみせます。 息子が迎えに来て汚名を晴らし王都に帰還できるかもしれない状況になると、(いい意味で立身出世?)名誉感覚が呼び起こされます。 闘蛇編のジョウンは「男の一生」を逆再生でみせてくれています。 しかし、その逆再生がエリンの境遇にとっては幸運であるようです。
0投稿日: 2020.05.16
powered by ブクログ時間と好奇心が、ひとつの死を霧散させ、運命の扉を開く。 (以下抜粋) ○違うところがあったら、気になるんが、人ってもんやん。わたしはなぁ、無視するんじゃなくて、その違いを、勝手に悪い意味に取るような、くだらんまねはせんって、はっきり伝えることのほうがずっと大事だと思うん(P.288)
1投稿日: 2020.03.28
powered by ブクログ小さい頃にアニメを見てから繰り返し読んできた作品だけど、今になって読むとここまで丁寧に描かれた作品だったのかと驚いた。この世界観が当たり前のものだと思っていたけど、本当にすごい作品だと思い直した
0投稿日: 2020.01.31
powered by ブクログ民族を守るために秘儀を封じようとしたエリンの母親。だが、しかし自分の娘の死を前にしてはそのタブーを破らざる負えなかった。最愛の母親を目の前で残虐されたエリンがわずか10歳で前にした悲劇から自分の運命を自分自身で切り開いていく。 女性が政治や社会に見放され、男性にいいように使われる時代。女性だからと教育や仕事に就けない時代。 そんな時代をエリンは物ともせずに突き進んでいく。彼女のハングリー精神に感化される。
0投稿日: 2019.12.28
powered by ブクログとても好きな小説の一つ こんなにも美しく切ない世界観があるのだと知れた おばあちゃんが貸してくれて何気なしに読んでみたらどハマりして家にまでわざわざ家にまで持ち帰って読んだ作品
0投稿日: 2019.12.17
powered by ブクログ大好きなお母さんと死に別れて、わずか10歳で孤児になったエリン。 ジョウンに拾われて、その間だけでも幸せに暮らせて良かった。
0投稿日: 2019.10.31
powered by ブクログ上橋さんのお話らしく、単純に善悪で割り切れない世界で、生きるそれぞれの人たち。 第一巻は、豊かな自然の中で少女エリンが育っていく姿が印象深い。花の蜜を集める生活がとても美しく、その後の学校生活も、翼を広げて羽ばたこうとするエリンがまぶしい。
0投稿日: 2019.09.06
powered by ブクログ「この世に生きるものが、 なぜ、このように在るのかを、知りたいのです」 これぞ、上橋さんのファンタジー。文化人類学の知識に基づく具体的な記述が、読者の想像を深めてくれる。私たちが知らないだけで、実際に存在すると思えるような世界が広がっています。
0投稿日: 2019.08.10
powered by ブクログ決して馴らしてはいけない獣である闘蛇と王獣 二体の獣と出会ったエリンはやがて国の運命を左右する出来事に巻き込まれていくことに・・・ 一人の少女の数奇な運命を描いた長編ファンタジー
0投稿日: 2019.07.19
powered by ブクログぐんぐんと、読み進んでしまいました。 面白くて、中身にどんどん引き込まれて やめることができませんでした。 わたしはこの作品を アニメで初めは知りましたが あのとき、エリンはこんなことを思っていたのか、 初めのエサルの印象はこんな感じだったのか、 など、 もっと深く登場人物たちの気持ちを感じることができました! やっぱり小説は素敵です!
0投稿日: 2019.05.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
全体の序章。 生物観察の才能を持つヒロインの目を通して、学問の過程をなぞることができたのは楽しかった。「なぜこの生き物はこうなのか?」観察に基づく仮説、実証、がとても丁寧に描かれている。空想上の生物をリアルに描き出す筆は流石。 世界観の説明は少しずつ、退屈にならないように気を配られていた。 要するに、朝廷と幕府か、と理解。 なんとなく、子供向けの本かと思っていたが、語りは大人の目線が多く感じた。私がもう子供ではなくなったから、大人の方に共感しているだけかもしれないが。 ヒロインを護り、導く大人たちが常にいることが、物語に落ち着きと安心感を与えている。逆に言えば、ややスリルにかける。2、3巻で先が読めない大波乱が起こることを期待。
0投稿日: 2019.04.23
powered by ブクログ五分作の一作目。闘蛇衆である父とアーリアの母との娘のエリンが、ジョウンと出会い、その後王獣リアンと出会うまでを描く。物語の伏線を張り巡らすが、特に回収はしないのがこの一作目。
0投稿日: 2019.04.14
powered by ブクログSFファンタジー。登場人物が多いがあまり混乱することなく読める。読みやすい文章。この先どうなるのだろうというワクワク感。一気に読み進めた。
0投稿日: 2019.03.16
powered by ブクログ・人物もたくさん登場したり分厚い本なので難しい本だけど、勇気のある主人公のエリンの行動に驚かされる本だからです。
0投稿日: 2019.01.24
powered by ブクログまるで神話を読んでいるかのような壮大で緻密な世界観。 人間と獣との世界が均等にあり続けながらも交錯し、その全てが確かに生きている姿を鮮明に描き出す。 五感すべてで味わえ、生き物の在り方に対する果てしない問いを投げかけながらも心にいつまでも宿り続ける1冊です。
0投稿日: 2019.01.21
powered by ブクログちょっと話の展開が早すぎて物足りない気もするけどジュビナイル作品としてはいいテンポなんだと思う。 まだ思いっきり話の途中なのでII以降にも期待。
0投稿日: 2019.01.20
powered by ブクログ最初読んだときは中学生の頃だったため、辛いシーンでは涙を流していました。 今改めて読むとまた違った印象で、エリンのように強くたくましい女の人になりたいと感じています。
0投稿日: 2019.01.10
powered by ブクログとっっっっても大好きなシリーズです 自分の人生はどういうものになるんだろう と考えてしまいます こんなに強い人になれるだろうか こんなに愛し愛される人になれるだろうか どの巻か忘れてしまったけど、お互いを尊重し、信頼しあってゆっくりと愛を育む二人にとても憧れます また、ありきたりではあるけど、自然との関わり方を考えさせられます うーーーん自分の語彙が足りなくて魅力の一部も伝えられないのがもどかしい とにかく読んでみてほしいです 2016夏読了
0投稿日: 2018.09.27
powered by ブクログ「蜜蜂たちの暮らしの驚くべき精密さ」、「野山に生きる虫や獣の多彩な暮らしぶり」――。 エリンという少女は、野にあるものへの尽きぬ興味と、尊敬を持っていた。 ただそれだけだったのに、ただ野にあるものが、政治に巻き込まれ、野にあるままには生きられなくなる。また、エリンも同じく、政治に巻き込まれ、大好きな生き物を野にあるままに生かすことが難しくなってゆく……。 この膨大かつ素晴らしい物語を説明すると、そのような言葉になるか。そして「夜の穢れにさらされ」、絶望させられて、「清廉な志」で生きることさえ難しくされる、すなわちエリン自身も「野にあるままに」、清廉なままに生きることが難しくなってしまう。 再読でも、ページを繰る手が止まらない物語の果てに、エリンや闘蛇、王獣は、「野にあるままに」生きることができるのだろうか。 上下2巻を読んでもまだ、飢えたままの私は、このまま3、4巻へと進もうと決意するのだ。
0投稿日: 2018.09.222016年~18年にかけNHKで放送された守り人の作者の作品
鹿の王以来、久しぶりにわくわくしながら読ませてもらってます。 王獣(飛ぶ鳥)と意思疎通できる少女が歩む長編作品。 4冊あるので、じっくり楽しめる時間を持てる幸せをあなたも味わってください。 2冊目読み終わり、3冊目に入りました。
0投稿日: 2018.05.03
powered by ブクログ2013.8/29 守り人」シリーズ以上に好きだっ!!!母を失い、故郷を失ったエリンを救い育てる蜂飼いのジョウンの穏やかながらも学びのある暮らしに、本来の人間の生き方を問われたような気がする。
0投稿日: 2018.01.08
powered by ブクログ2017/10読了。衝撃的な母との別れから養い親との出会いを通してエリンが生命と向き合い成長していくさまが清々しく、一気に読めた。登場人物があまり多くないので、守り人より読みやすい印象。王獣の子リランとの出会いが物語の加速を予想させ、そのまま2巻へ。
0投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログ4巻まで完読。前半2巻も後半2巻もやはり切なく心に残る。空想の出来事だけじゃない、生き物の大切さや家族とはとか、守りたい信義忠節との葛藤とか、現実の世界でも深く頷くとこたくさんある。
0投稿日: 2017.08.09
powered by ブクログ面白い‼︎ 守り人シリーズも好きですが、こちらも好きです! とても読みやすくって、引き込まれました。 エリンに起こった出来事にハラハラ、守ってあげたくなります。
3投稿日: 2017.07.04
powered by ブクログ主人公のエリンの母は獣の医術師ですが、闘蛇の大量死の責任をとらせれて処刑されてしまいます。孤児になってしまうという衝撃的な冒頭から、母と同じ医術師の道を目指すことになる巻末まで、一気に物語に入り込んでしまう作品です。 実在しえないお話、つまりファンタジーでありながら、随所で登場人物の心境に共感し一緒に成長していくような感覚を、この小学校生活最後の夏に味わってもらいたいです。
0投稿日: 2017.06.21
powered by ブクログ独特の世界観を持ったファンタジー作品。 闘蛇という飛ばないドラゴンのような獣を操る闘蛇衆の一族で育ったエリン。 ある時、母が管理する闘蛇が全滅してしまい、母はその責任を問われ処刑が決まってしまう。 ファンタジー作品では最初は世界設定を描写することに費やされるので面白くないことがほとんどだが この作品では物語を進行させながら上手に世界設定を説明することに成功している。 そして話はエグいものの、エリンが不遇にも負けず獣と心をかわして成長して行く様はファンタジー作品でありながら良質の児童文学のようでもある。 エリン、がんばれ。 そう手に汗握りながらページを手繰った。
0投稿日: 2017.06.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
巨大な闘蛇を操る母親と暮らす少女エリンが、様々な人や厳しい現実や掟などと出会いつつ成長していく物語。 優れた教育者で養蜂の得意なおじさんジョウンや、空を翔ぶ王獣の面倒を見る学校のエサル先生や、魅力的な人が沢山いてどきどきする! 物語は、傷ついた王獣リランとエリンの心が通う?かもしれないところまで。うう、わくわくする。
0投稿日: 2017.04.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本当はよそ者はいてはいけない地で生きて来たエリン。母はそこに棲む闘蛇を育てる係ですが、辛さからかほぼ殺してしまう。エリンを逃がした上で罰を受ける。エリンは難を逃れもうひとつの国へ流れ着き助けてくれたジョウンと暮らす事に。とても王道な始まりで、とても賢い主人公にこれからどうなっていくのか楽しみです。学校へ行き、目指せ獣医。
0投稿日: 2017.04.26
powered by ブクログアニメで知って、もっと細かく知りたくなって小説を読みました。 テーマの1つ1つが重く考えさせられ、登場人物や動物にもリアリティーがあり、感情移入してどっぷりはまってしまいました。
0投稿日: 2017.04.24
powered by ブクログ上橋菜穂子さんというと児童文学、ファンタジーといったイメージが強く、手を出すのを躊躇していた部分がありましたが、まずは読んでみないことには…と思い、読了。 他の本は読んだことがないのでまたイメージが違ってくる可能性もありますが、物語の構成や文章等、上橋さんはまさに正統派の端正といった感じでとても読みやすく、イメージもしやすい。 これからどうエリンが成長していくのか、エリンの運命がどうなっていくのか、非常に続きが楽しみな物語。
0投稿日: 2017.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
獣の奏者 上橋 菜穂子 獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。ある日、戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処刑されてしまう。孤児となったエリンは蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で天を翔ける王獣と出合う。その姿に魅了され、王獣の医術師になろうと決心するエリンだったが、そのことが、やがて、王国の運命を左右する立場にエリンを立たせることに……。(講談社、単行本紹介文から引用) この作品は1(闘蛇編)ー4(完結編)まであり、さらに外伝もあります。 結構なボリュームもあるんですが、読み始めたらとまらんかったーー。 予想通り間違いなく面白かったです。 この作品の根底に流れるテーマは、 ヒトも含めた生き物たちの「生の在り方」 かなぁと思います。 エリンは獣の生態を探り続け、その先にある矛盾や隠されている事柄を知ります。 闘蛇や王獣には国が定める規範があって、それに従った管理をしなければいけないんですが、エリンは悩んだり悲しんだりしながらも、規範を越えて、その先にあるものを見定めようとするんですね。 「家畜の安寧 虚偽の繁栄♩」 じゃないですけど、エリンは王獣だろうが闘蛇だろうが人間だろうが、家畜のように管理され囲われた生を悲しみ、それをよしとせず、 獣の秘された生態を露わにし、過去の人たちが隠し通していた技や秘密を自らの探究心でもって明らかにしていきます。 ここらへんは漫画版ナウシカとちょっと共通してると思いました。 「秘密を明らかにする」 というのは、実際どうなんでしょうね。。 ナウシカでもこの本でも、罪深いことではありつつも割と肯定的なこととして書かれています。 でも秘密にしておいて、深追いしないほうが安全だったような気もするんだよなぁ。 みんながエリンやナウシカみたいに慈悲深く思慮深い人ばかりではないし、バカな人がバカなことを考えないように為政者や過去の人が秘密を隠すというのも間違いではないと思うんだよねぇ。 例えば「財政難なのに公安の会計はオープンにされていない。問題だ!」という論調が時々あったりもするようですが、 秘密裏に捜査や調査も必要なわけで、そこをオープンにして国家や治安が危険になるのはダメだよなぁとも思うわけです。 ただの一般人がちょこっと知って納得したいがためにそこをオープンにするのはリスクが大きすぎるような気がして。。 隠すこと=悪い と杓子定規にはいえないよなーと。 この物語でもそんなことは言ってないけど、なんかエリンに同感しすぎるのも危ういよね、とも思うわけですわ。 ま、そうはいいつつ、エリンやナウシカみたいな、ある側面からみると破壊者的な行動、私は大好きだし、自分もこうありたいと思うんですけどね(笑) こういうのは人によっても立場によっても状況によっても考えは違うと思うので、だからテーマになるんだろうね! Kindleは場所をとらないもんで、 小説だけじゃなく色んな種類の本を読むようになりました。 で、気付けば小説を読んだのが久しぶりになっちゃってたんですが、小説はハマると危険ね。 続きが見たくなっちゃっていけません(笑) いつでもお手軽に読める小説以外の方が今のライフスタイルにはあってるんだなぁとしみじみ思いました。 ワタクシ的名言 「エサル師は、あんたが霧の民の血をひいとることは無視せぇって、おっしゃったけど、それは無理やんなぁ?違うところがあったら、気になるんが、人ってもんやん。 わたしはなぁ、無視するんじゃなくて、その違いを勝手に悪い意味にとるような、くだらんまねはせんって、はっきり伝えることのほうがずっと大事だと思うん」(闘蛇編 より引用) ↓ エリンの友達ユーヤンの台詞。 これ、本当にそう思うなぁ。 無視したり触れないっていうのは逆に意識してて変だと思うんだよねぇ。 気を使うその行為がまた相手を傷つけると思うんだけど。。。 「あのね、初等の学童たちは、糞集めを卒業するときに試験をされるのよ。担当していた、一頭一頭の糞の状態について、口頭試問をされるの。 ほとんどの子は愕然とするわ。糞には、そんな大切なことが隠されていたのかと。自分が気づかなかったことに愕然とする 。それがいい経験になるのよ」(闘蛇編より引用) ↓ そうそう。こういう失敗とか体験こそ教育だと思うんだよねぇ。 天然の理を越えたる大きな群れを、災ひ起こさず治め得る知恵など、いまだ人は持たず。哀しきかな!と。 祖父の言葉、我が胸に沁む。 小さな群れの貧しき平和。大きな群れの諍ひ大き豊かさ。 我、常にこの言葉を胸に刻みおき、闘蛇の数を我が手の内にとどめおかむ。(探究編より引用) ↓ 人の世の真理ですなぁ。
0投稿日: 2017.03.06
powered by ブクログエリンが闘蛇村から逃げて蜂飼いのジョウンに助けられ一緒に暮らすことに。運のいい出会いもありなんだろう。
0投稿日: 2017.03.03
powered by ブクログ# 獣の奏者 1 エリンは霧の民と闘蛇衆の混血。霧の民で闘蛇衆であった母が処刑された後、生まれ育った村には戻らず、蜂飼いの老人に育てられる。やがて成長すると、王獣の世話をする学校に入る。 知らず知らずに母から受け継いだ、生き物の世話をする能力を持つエリンは、これからどのように王獣との関わりを深めていくのか。どのような人生が待ち受けているのか。真王との関わりも出てくるだろうし、真王領民と大公領民との対立もエリンの人生に大きな影響を及ぼすことになるだろう。
0投稿日: 2017.02.25
powered by ブクログ◆王国の矛盾を背負い、兵器として育成される凶暴な蛇――闘蛇。 リョザ神王国。獣ノ医術師の母と闘蛇村に暮らす少女エリンの日常は、ある日一変する。世話をしていた戦闘用の獣、闘蛇が大量死した責任を問われ、母が処刑されることになったのだ。母が大罪と呼んだ母の不思議な指笛により生きのびたエリンは、蜂飼いのジョウンに救われて九死に一生を得て、ジョウンに育てられることになる。 エリンは、母と同じ獣ノ医術師を目指すが――。 各界で話題騒然! 傑作ファンタジー巨編、ついに文庫化。苦難に立ち向かう少女の物語が、いまここに幕を開ける! (^^)<Comment
0投稿日: 2016.12.13
powered by ブクログ長い物語の第一巻。主人公エリンが生まれ故郷を離れる10歳から数年間の話。ノンストップで読了4時間。映画を観たようにヴィジュアルを想起させる筆力が圧巻だった。
1投稿日: 2016.12.03
powered by ブクログ読むのが全く苦ではなく、わくわくしたり切ない気持ちにさせられたりとこちらの感情が豊かになったようで最後まで楽しく読めたシリーズ。この著者の描く世界の風みたいなものが好きなんだと思う。
1投稿日: 2016.10.04
powered by ブクログ守り人シリーズで感動して、鹿の王でちょっとがっかりして、これはどうかと思ったら、はまりそう~ これは結構話がすっきりしてて登場人物を理解しやすい。エリンがどんどん成長してきてるのが嬉しい。はやくⅡが読みたい!
0投稿日: 2016.09.04
powered by ブクログ鹿の王を読み終えて、こちらにも手を伸ばしました。 これまで読んでこなかったのが悔やまれる・・・! 主人公のエリンが、過酷な運命にさらされながらも、 ジョウンやエサル師といった周りの優しい人たちや、生き物の営みに心奪われていくうちに、少しづつ癒されていくような、そんな物語でした。 闘蛇の設定が細かすぎて、実際にいるんじゃないかっていうリアリティーがありますね。
0投稿日: 2016.08.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初読みの作家の方。一巻目は獣ノ医術師だった母親と別れ、理解ある人に拾われて紆余曲折を経て母親と同じ道を歩み始める話の流れ。正直、ルビ入りの特殊な読み方が多く、読むのに少し戸惑ったが、興味深く読むことができた。今後、エリンがどの様にして獣ノ医術師としての道を歩んでいくのか?。メインはその部分だと思うのでその点に注意しながら読んでいきたいと思う。
0投稿日: 2016.07.17
powered by ブクログ覚書 闘蛇を操る長の母を持つエリンの、数奇な運命の物語。母の壮絶な死からジョウンと出会い、カザルム王獣保護区へ。
0投稿日: 2016.07.06
powered by ブクログ上橋菜穂子による壮大なファンタジー大河第1弾。 主人公エリンは10歳にしていきなり目の前で母親を失うという過酷な運命を経て、たくましく生きていく。読者はその姿を見ながら生きることについて深く考えさせられる。 もともと自分は物語としてのファンタジーはあまり食指が動く方ではなく、もっぱらミステリーや冒険小説を好んで読んでいるが、「鹿の王」で作者の懐の深さを知って以来、ファンタジーを毛嫌いするのは美味しい物の味を知らないのに食わず嫌いしているようなものだと思い、名作の誉れ高い本作を手に取った。 本作は正にファンタジーだからこそ成り立つ舞台設定の中で、ある意味普遍的ともいえるテーマを少しずつ掘り下げていく。その展開は宮崎駿が「風の谷のナウシカ」で提示したようなエンターテイメントとして楽しめながらも、作者からのメッセージをベースとして読者にそれとなく、かつしっかりと問いかけていく。 エリンがおかれた境遇がどうしてそうなのか、それはややもすると現代に生きる一人一人に置き換えられるところもあるかもしれない。それをどのように打開していくのか、その様を見ながら自分たちも勇気をもらえる。そんな物語が紡がれていく。 まだまだ導入部といえる本作を読み終え、すぐに続巻を貪り読みたくなる。
0投稿日: 2016.06.29上橋菜穂子による壮大なファンタジー大河第1弾
主人公エリンは10歳にしていきなり目の前で母親を失うという過酷な運命を経て、たくましく生きていく。読者はその姿を見ながら生きることについて深く考えさせられる。 もともと自分は物語としてのファンタジーはあまり食指が動く方ではなく、もっぱらミステリーや冒険小説を好んで読んでいるが、「鹿の王」で作者の懐の深さを知って以来、ファンタジーを毛嫌いするのは美味しい物の味を知らないのに食わず嫌いしているようなものだと思い、名作の誉れ高い本作を手に取った。 本作は正にファンタジーだからこそ成り立つ舞台設定の中で、ある意味普遍的ともいえるテーマを少しずつ掘り下げていく。その展開は宮崎駿が「風の谷のナウシカ」で提示したようなエンターテイメントとして楽しめながらも、作者からのメッセージをベースとして読者にそれとなく、かつしっかりと問いかけていく。 エリンがおかれた境遇がどうしてそうなのか、それはややもすると現代に生きる一人一人に置き換えられるところもあるかもしれない。それをどのように打開していくのか、その様を見ながら自分たちも勇気をもらえる。そんな物語が紡がれていく。 まだまだ導入部といえる本作を読み終え、すぐに続巻を貪り読みたくなる。
2投稿日: 2016.06.28
powered by ブクログ2016.6.24読了。自分にとって特別な本がある事はとても幸せな事だ。初読はハードカバー版で読んだけど文庫版は買った後読んでなかったから友に貸す前に読んどこうと思い読み始めた。実はソヨンの例の猪肉料理を食べたことがある。猪肉が手に入った時に『バルサの食卓』を参考にしていそいそと作ってみたのだ。少し焦げてしまったが美味しかったのを覚えている。猪肉は甘かった!そして改めて読んでみるとソヨンは逃げようと思えば逃げられたんだなと思う。子は親にとって大切なものである自負を意識的にも無意識にも持っているものだと思う。子を守るのは生物の本能だし特に母性本能に刷り込まれたものだから子には守られる本能みたいなものがあるのではないか?エリンもイアルもそれを裏切られたんだなぁと母親にとって自分より優先すべきものがあるという事実を幼い時に突きつけられたんだなぁと思った。そしてエリンは私と本当によく似てる。発想や行動や考え方が。ジョウンに対しての別れの覚悟も経験に沁みてよく知ってる。あれは、本当に、辛い。でもエリンの方が情熱的行動派だ。ついでにエリンの方がポテンシャルが高い。音感とか観察眼が。エリンが行動に移れるのはバックに何もついていないからなのかなとも思った。自分は行動を選ぶ時、これをしたら家族はどう思うかな?という考えがよぎるからだ。エリンにはそれがない。次巻の方がそれは強く感じる。また、エサルがエリンに野生と否との違いを見つけてみたい?と問うた時はエサルは狡猾な人でもあるんだなと思った。そんなこと問われてエリンが否と言うわけないじゃないか。ところで王都からカザルムまで馬車で1日とあったが次巻でイアルが馬でカザルムまで半時間くらいで走ってた気が…確認しよう。
1投稿日: 2016.06.24読むたびに新しい感動がある
はじめて『獣の奏者』を読んだのは、小学生から中学生になり始めたのとき。シリーズを揃えて以降、数年ぶりに電子書籍として購入しました。 あの頃は主人公と王獣の関係であったり、恋の訪れにわくわく、どきどきとして、キャラクターを読むことに熱中していましたが、時はたつものですね。社会のゆがみ、根強い慣習、疑うことを忘れた大人たちと、直接言われずとも伝わってくる物語の背景に胸が痛みました。 暗くよどんだ社会の中で、純粋な感性を持つ主人公は「考えること」をあきらめないキャラクターとして描かれています。習慣と言われれば習慣として受け止めるのではなく、どうして習慣なのだろうと考える人物です。その思考力が主人公の未来を創る最大の原動力であるのですが、考えることが自分の未来を創るということは、どの時代の、どの社会にも通用することだと思います。 主人公のエリンは、好奇心の旺盛さと同じくらい、ひたすら物事のありようについて考える女の子です。どうして蜂は苦労して集めた蜜を吐き出すのか、吐き出したあとはお腹がすかないのか、蜜蜂の体を覆っている毛はどんなものなのか?絶え間ない疑問と解決のための思考は、読んでいる側としても「何でだろう」といっしょになって考えてしまいます。そしてエリンの積極的な行動により得た答えで、なるほどなぁ~と擬似的な達成感を感じてしまう。丁寧に無駄のない言葉選びが、読者にそういった実感を与えるのでしょうか。 どこか遠い世界の物語であるのに、不思議と距離は感じない。日常のちょっとした瞬間に垣間見る、噓のような本当の世界がそこには広がっています。自然とともに生きてきた人間だからこそ感じる自然の脅威と美しさ、人の心が抱える闇と力強さを改めて思い知らされるのが、私にとっての『獣の奏者』という物語です。 子どもの頃はファンタジーと恋にあこがれて物語の世界に入り込んだ。そして今となっては、主人公の性格と物語の世界観に魅了されている。もう少し大人になって、ひとりの親として子を持つようになれば、また新しい感動があるのだろうか。子が親を思う気持ちを実感しても、親が子を思う気持ちはまだ想像の範囲でしかない。親にならねば分からない思いが、この物語にはまだ残っている気がする。 親になったとき、もう一度『獣の奏者』を読むことが、いまから楽しみです。 時代も人も問わず、永遠に愛される物語だと思います。
1投稿日: 2016.06.06
powered by ブクログいやぁ、読んでる間はその世界観に浸りすぎて、現実を忘れられます。上橋さんの作品は初めてやけど、これはヤバいかも。
0投稿日: 2016.05.27
powered by ブクログ上橋さん、本当にすごいです!ファンタジーなのに、あっという間にその世界観に連れて行ってくれる、その文章。どんな展開になったいくのか、楽しみ☆2015/5/19完読
0投稿日: 2016.05.20
powered by ブクログはい好き、これ。 守り人シリーズ読んだ後なので、世界観に入るのは容易く、世界観が似てるってわけではなくて、作者の作り出す雰囲気が近しい、ので、読みやすかった。 あとは主人公がとても魅力的。 主人公はバルサに通じるものがあるなぁ。 悲しい過去と素直さと聡さを持った少女がこれからどんな道を歩んでゆくのか、楽しみです。 2016.5.19
0投稿日: 2016.05.19
powered by ブクログはい面白い。好き。こういうの、とってもタイプだ。 エリン、どうなっていくの?心配。 意地悪な人とかが出てこなくて読みやすい。わくわくだけをくれる。 ずっと、面白いに決まってるんだと思いながら、4巻立てというので手が出ず。出してよかった。早く次読みたい! 2024/4/18 再読 面白かったという心の記憶だけが残った状態で 再読。 早く!早く次を読みたい!という気持ちにさせてくれる。 通勤電車でしか本は読めないので この本がカバンに入っていると、 通勤電車に早く乗りたいという 不思議な気持ちにさいなまれながら過ごした。
0投稿日: 2016.05.16
powered by ブクログ闘蛇と王獣という獣がいるリョザ神王国で、過酷な運命に翻弄される女の子エリンの物語。 初っ端から、エリンは、母を処刑されすべてを失い、暗い感じで物語が進んでいくけれど、九死に一生を得て蜂飼いのジョウンに拾われる。そのあとの、生き物とふれあう山での生活や、カザルム学舎に入って傷ついた王獣リランと心を通わせていく、静かで穏やかな描写は、読んでいるとエリンとともに知らない知識や物語を学んでいるような楽しさがある。 次の王獣編へと繋がっていく導入部分。
2投稿日: 2016.05.06
powered by ブクログ★3.5かな。 本来は全て読み終えた上で★評価を付けるべきなんだけれども、守り人シリーズ然りいつ読み終えるか分からんので一巻ずつやります。 内容は面白いんだけれども、若干の既視感ありかなぁ。ファンタジーだからかもしれないけれども、獣というか水というか王国というか、どの要素も見覚えあり。 まぁだったら例えば歴史小説はどうなんじゃい?という話なんだけれども、行き着くところファンタジーに完全に嵌っていないが故の感触なんでしょうな。 でも次進みます。
1投稿日: 2016.04.26発想がすごい
不思議な世界にどんどん引き込まれて、危うく電車を乗り越すところでした。 最後まで面白く読みました。 今度はNHKで実写でドラマ化する、精霊の守り人を読むことに。
1投稿日: 2016.03.14
powered by ブクログNHKで"精霊の守り人"を放送すると目にして、"精霊の守り人"を買いに行って気が変わってこちらの本にしました。読んでみたいと思っていた本だったので、読み終わった後に"精霊の守り人"を読もうと思っています。 アニメで少し観ていたこともあって、情景が頭の中に浮かび易かったこともあり、自分にしては、すらすらと読めた方だと思います。 次の王獣編も楽しみになる1冊でした。 余談だが、かつて我が子を初めて胸に抱いたときのような、この子の行く道を、幸せな道にしようと思う気持ちが… 僕も太晴の事を、同じような気持ちで想っています。
0投稿日: 2016.02.21
powered by ブクログ上橋菜穂子さん、初めて読みました。 面白い!!その世界に惹きこまれる~ エリンは、どうなっていくのだろう。
0投稿日: 2016.02.09
powered by ブクログとても面白かった。 初めての上橋さんの作品でしたが、 とてもよみやすく、人物像も魅力的に描かれていて、最初からひきこまれました。 普段ファンタジーはほとんどよまないのですが、 これはよかったですね。是非おすすめな作品です。 ただ、ひとつだけ残念なのはこの一冊でもう少し完結的にはまとめてほしかったですね。 この、「続く」みたいな終わり方をするなら、 上巻とかそんなタイトルにしてほしかったですね。
0投稿日: 2016.02.09ぐいぐい引き込まれる世界観とストーリー展開
運命にあらがうのか、運命の糸を自ら手繰り寄せるのか主人公エリンの心の葛藤を描きつつも そこになるのは命とは?生命とは?といった事への投げかけがテーマになっている作品。 物語の時代背景も古代日本やアジアを連想させる空想世界になっており 読む側の想像もしやすくその世界観に入り込むことが容易で読みやすい。 全編を通じそこにあるのが愛というテーマなのも子供にも大人にもお勧めできるポイント。 闘蛇編は主人公の幼少期が書かれ物語への導入になりますが 始まりから非常に読みやすくすぐに夢中になれる展開になってます。 ぜひ全巻を読み主人公とともに彼女の思いを共有しながらその行く末を見守りながら読んで欲しい傑作です。
0投稿日: 2016.02.07
powered by ブクログ上村菜穂子の作品を読むのは初めてであったが、物語が秀逸ですぐに引き込まれた。 それからは冷めることなく短期間で4巻読破。 文体も安定感があるというかしっかりしており、日本語のプロの仕事と感じた。 1巻闘蛇編は物語の起承部であり、その後続く人間のダークな話がまだ始っていない。 この描写が重いせいか、全巻読破後に思い出されるのはジョウンとの幸せな山小屋生活。 困難に巻き込まれる前のこのあたりがどうしても懐かしく感じてしまう。
0投稿日: 2016.01.14
powered by ブクログ悲惨な過去を持ち、蜂飼いのジョウンと出会ったことで己の知識欲に出会うエリン。 今後どんどん波乱が巻き起こることが目に見えて、心落ち着きません。 安らかな日々は来るのだろうか。 蜂など、生き物の特性を細かく描写していてすごい。風景が目に浮かぶ。
0投稿日: 2016.01.01
powered by ブクログ図書館で。 旅人シリーズも面白かったしそろそろこちらも図書館で借りられるかな~と予約して借りてみました。 のっけから引き込まれました。面白い…。そしてまた良い所で一巻終了。どうしようもないので次の日本屋に行って全4巻購入してしまいました(笑) 闘蛇という架空の生物こそ出てきますが主人公たちの暮らす世界はとてもリアル。風の匂いや土の匂いも感じられそうです。そこに漂う不穏な空気とか政治情勢とかもこの作者ならでは、と思いますが上手だな、と思います。そして一族の掟を破ってでも人里に降りてきたエリンの母はそれでも掟を守ることで身の破滅を選んだ。本当に、重い話です。 でもそこに生きている人たちの必死さや生きとし生けるものを尊ぶ精神が読んでいて心を打ちました。 人が制御できると思って開発した兵器がどのような世界の破壊をもたらすのか。今の世の中に照らし合わせても色々考えさせられるテーマの多いお話でした。
0投稿日: 2015.12.21
powered by ブクログ設定が興味深く、神秘的な生き物と孤独な主人公の行く末を夢中で追ってしまった。 悲劇的な結末を予測させるのに、ずっと主人公を応援しながら、読んでいく作品。
0投稿日: 2015.11.21
powered by ブクログ書店で見かけ、「あー…本屋大賞の人。いつか読もうと思ってまだ読んでないな。いや、そもそも『守り人』シリーズを読もうと思ってたんだ。でも発行年からすると、こっちのシリーズのほうが古いのか」と、なんとなくだらけた思考で手にしたのが1巻と2巻。 3日後には2冊とも読み終え、急いで書店に行って、3・4巻と外伝を購入しました。 端的にくくるなら、東洋的要素の入ったファンタジー。 でも、いわゆる「剣と魔法とドラゴン」的なファンタジーではなく、浮かれた恋愛的な要素も少なく、ただただ命がけな物語です。 お話として目指すところは違うけれど、『十二国記』にハマった人ならハマるかも。 後頭部がむくんじゃうくらい一気読みしました。
0投稿日: 2015.11.05
powered by ブクログなんだこれは!! 本屋大賞で話題の上橋菜穂子さんの本を読んでみたくて、でも鹿の王はちょっと手が出ないしなーと思いこちらをチョイス(精霊の守り人との間で悩み、出版社でこちらを選びました 笑。講談社のカバー好きなんです) ファンタジーは苦手なのでハマれるかドキドキしながらページを開いたら……。 ハマりました 笑。めちゃくちゃ面白い。 続きが気になりすぎる!! 児童書スタートやから読みやすいし、でも内容はすごく濃いし、これは当たりだわ。 早く2巻が読みたいーっ!
0投稿日: 2015.11.02
powered by ブクログぐいぐい読める。 ぐいぐい読めるけど、「すっごい面白くて先を争って読むっていうけど、ほんと??」と聞かれると、なんとも返答に困る。 文章が読みやすくてどんどん読めてしまうけれど・・・ 今のところ主人公がまだ幼いので、「児童文学っぽい」感じが拭い去れない。 出生が特殊なのに能力がある子供と、その子を持て余しつつあまりの邪心のなさにほだされていく大人という構図がちょっとありがちなような・・・。 けれど、確かに続きがかなり気になるし、ものすごい勢いで読めてしまう。 「精霊の守り人」シリーズより断然好き!
0投稿日: 2015.11.02
powered by ブクログ高校の時に読んだ本。懐かしい。たしかアニメ化されていたな。ファンタジー漫画を読んでいるようで、すらすら進んだ覚えがある。とくに恋愛シーンに胸をときめかせた。女性作家の描く主人公はやはり女子が抱く理想像を再現してくれるから、もうきゅんきゅんしっぱなし。
0投稿日: 2015.10.27
powered by ブクログこれ、アニメ化されている作品だったのね。テレビ事情に疎いので知りませんでした・・・。 実は上橋菜穂子の小説を読むのはこれが初めて。よくアニメ化されている作家さんだという印象しかなかったので、児童文学なのかライトノベルなのかすら知らなかったけど、読み始めてわかりました。児童文学だわ、これ。 とはいえ、扱っているテーマが児童文学にしては少々重いかな、といった印象。今のところ、周囲にはあまり注意を払わず、ひたすら自分の知識欲を満足させている印象のあるエリン。さてこのあとはどうなるのだろうか。
0投稿日: 2015.10.24
powered by ブクログ面白くて面白くてたまらなかった。大好き。 2巻で終わっていてもよかったかもしれないが、物語に決着つけてくれた責任感?勇気?に感服。さすがだと思う。そんなことを含めて大好き。
0投稿日: 2015.10.24
powered by ブクログ「守り人」シリーズを この夏に読んで すっかり 虜に なってしまいました そして 「秋」になったので 満を持して 手に取った 「獣の奏者」闘蛇編 夜の帳が早く落ちて 虫の音に包まれて 灯火親しむ夜が まことに 待ち遠しい ちょっとつづ 読み進めていこうと 思ってはいるのですが ついつい 夜更かし と 思って ふと 時計を見ると えっ もうこんな時間 素敵な「本」は 秋の夜長を 満喫させてくれます。 エリン の 中に どうしても バルサ を みてしまいます そんな 読み方が 楽しいのも 上橋ワールドの楽しみ方です
2投稿日: 2015.10.05
powered by ブクログ[関連リンク] 政治に巻き込まれる科学、それでも抵抗する科学者――上橋菜穂子「獣の奏者」 - 誰が得するんだよこの書評: http://d.hatena.ne.jp/daen0_0/20150926/p1
0投稿日: 2015.09.29
powered by ブクログ普段ファンタジー物はあまり読まない。一言で言ってしまえば苦手だからである。しかし、ファンタジー映画やゲームは大好物なので、興味だけはあるし、実際今までにも読んだこともあるし、その中で大好きになった小説もある。 ファンタジー物で最も重要になってくるのは世界観であろう。その世界観になかなか入り込む事ができない。丁寧に、たくさんの情報で世界観を表現されても、それが想像できなければ意味がない(単に想像力の欠如であると言われればそれまでだが…)。それ故、今まであまりファンタジー小説に馴染みがなかった。 さて、そんな中での「獣の奏者」である。とても有名な作品であるし、とても有名な作家さんだ。非常に惹かれるものがあった。 読み始めてすぐに分かった。これはとても良い本だと。そしてすぐにその世界の中にどっぷりと浸ることが出来た。 決して懇切丁寧に世界観が説明されている訳ではない。しかし、とても分かりやすく、簡潔に世界観が表現されている。それがどんどん頭の中に入ってくる。気付いた時にはすっかり虜になっていた。 児童文学であるらしいが、その内容は実に置くが深い。大人も子供も読むべき本である事は疑いようもない。 さぁ、この先はどんな展開が待っているのか。
0投稿日: 2015.09.10いちおしファンタジー
母親と死に別れ天涯孤独となった少女が、立ち上がり、夢に向かって歩み始める。 ”獣の医師”を目指す少女エリンの成長を縦軸に、人と野生動物のありかたにせまる。硬派なテーマで考えさせる内容。 Ⅰ、Ⅱ巻で完結。 Ⅲ、Ⅳ巻はその続編。獣の医師となり、母親となったエリンのその後の物語。
0投稿日: 2015.09.10
powered by ブクログエリンと周りの人達の考え方の違いが面白い。唯一の理解者である母がなくなり一人になってしまったエリンだがくじけることなく心の強さが見て取れる。王獣とのやりとりが儚く感じた。
0投稿日: 2015.09.10
powered by ブクログ8月-7。4.0点。 全四冊の第一巻。 闘蛇使いを母に持つ娘、母が処刑される不幸を乗り越え、 王獣との触れあいを持つ。 ファンタジー系だが、非常にしっかりとした物語。 第二巻も楽しみ。
0投稿日: 2015.08.26
powered by ブクログ獣の奏者エリン、NHKのテレビ放送みてました。 文章で読むと更に良いよと職場ですすめられ。 ジョウンさんとの暮らしの場面は大好きです。
0投稿日: 2015.08.13
powered by ブクログ2012年位に、ここで見て読みたいと思っていて、たまたま文庫フェアで、 新刊で購入。20150725土曜。 0729読み始め、 0731読了。 面白かったので、 続きが読みたい、 久しぶりのファンタジー小説。 小説をパラパラ見たときも、 これは大丈夫そうだと 思ったが、 文体も読みやすく、 当たりだ…! と思った。
0投稿日: 2015.07.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
久しぶりにファンタジーが読みたくて手に取ったが最後、どっぷりとはまってしまった一冊。読み終えてから1年たつので久しぶりに再読。 リョザ神王国を舞台に書かれたファンタジー。 主人公のエリンが獣ノ医術師をめざし、カザルム学舎に入って王獣の世話を始めるまで。 動物を育てていくことに重きが置かれているのかと思いきや、母と子のこと、政治のことなど、細かく書き込まれたテーマがあり、現代と重ね合わせるとダブることもしばしばである。けれど説教臭くならずに話が読み進められるのは、物語のスピード感と完成された世界があるからなのだなあ。 この後の展開を考えると、リランの世話を始めて寝食を共にする1巻の終わりがよりいっそう切なくなります。 大事な本のひとつです。
0投稿日: 2015.07.17
powered by ブクログ2015.07.15 これは…ほんとうに児童書なのかな??? 難しいかんじするけど、すいすい読める。 これは期待。人と人、人と獣の在り方を考えさせられる。
0投稿日: 2015.07.16
powered by ブクログファンタジー小説でカタカタの専門用語がこれでもか、というくらい出てきて最初は憶えられない、これ駄目なパターンの小説だ、と思った。 が、ところがどっこいそれが気にならない位に物語に引き込まれる。 それこそ最初の方は何が何だか分からない感じではかどらなかったが主人公のエリンがジョウンとの生活を始めてからは急に面白くなった。特に特別なイベントなどが起きるわけではなく日常を描いていたのだが描写が秀逸で何でかわからないが面白い、となる。 そしてエリンが学校に通う様になるとより面白い事になっていって一気に読んでしまった、それどころか次が気になって2巻にすぐ手を伸ばす勢いだ。 まだ序章で沢山の謎が出てきて、それらが何一つ解決しない(当たり前であるが)のでこれからが楽しみである。
0投稿日: 2015.07.04
powered by ブクログshe´s novels always have another world and life. i also into hers there.
0投稿日: 2015.06.23
powered by ブクログ本屋さんの平置きになってる箇所にあって、目にとまった。大人向けファンタジー…見た瞬間購入決定。「闘蛇編」は主人公エリンの壮絶な人生を歩むこととなる母との別れ、蜂飼いのジョウンの養子となり知識を得て成長していく様、傷ついた王獣リランと出会い心を通わせるべく試行錯誤していく様が描かれている。このジャンルは読み出したら止まらない質なのであっという間に読みきってしまった。エリンを主軸とし、これから関わっていくであろう王国の争い、その周りを取り囲む人々など伏線がいたるところに散りばめられていて、早く先が読みたくなる。壮大なファンタジーではあるが、エリンや周りの人々の思想は考えさせられることが多く、現在にもリンクできる事柄がたくさんある。違った視点で自分を見直すきっかけにもなる本かもしれない。
4投稿日: 2015.06.19
powered by ブクログわくわくするし、どきどきもするファンタジー。有名なのでタイトルは知っていたのだけれど、なんとなく読まずにきていた。一巻が終わって、さぁ続きが読みたいと思う。 2015/6/8
1投稿日: 2015.06.08
powered by ブクログ獣の奏者 Ⅰ闘蛇編を読み終え、「うーん」と唸ってしまう。 レビューに何と書けばよいか。 単純に面白い。だけでは伝えきれないがとにかく夢中になって読み込んだ。 それってシンプルに「面白い」ってこと。 エリンを通じ、人との別れと出会い、命の大切さ、人の優しさなど人として必要なことがこの本には全てがある。 ジョウンとの4年間という短い日々だったが、そこには過ごした年数以上の充実した2人の時間があった。 一生のうちに数少ない大切な出会い・・・。 そして別れ。 さらに自然の描写が素晴らしい。神々の山脈を始めて見たエリンが息をのんだ場面、読んでいる側も息をのむように山の美しい景色が目の奥に浮かんでくる。 夏の小屋へ行った場面も同じように素晴らしく、自分もそこへ行ったような行ってみたくなるような気持ちになる。 エリンがリオンの世話をすることが決まり、音無し笛を渡され、エリンの生涯を決定的に変えることになる日々が始まった。と書かれたこの場面は最高で読んでいてぞくぞくしてきた。 これからどんな面白い話になるのか。 Ⅱ王獣編。楽しみ。慌てずじっくり読みたい。
3投稿日: 2015.06.07
powered by ブクログなんて面白い話…!! ファンタジーは心の何処かで苦手意識があるのだけど、そんなことなかった。 面白いものは面白いんだということがわかりました。 続きを読むのが楽しみで仕方ないです。
2投稿日: 2015.06.05
powered by ブクログ6/2 昔、アニメをずっと観ていました。 アニメを思い出しながら、そして「これはこうだったのか!」と再発見しながら楽しんで読めました( ^ω^ )とても素晴らしいです。早く続きをよみたいです。
1投稿日: 2015.06.02
powered by ブクログ上橋さんは、並の小説家とはレベルが違う。 もちろんジャンルが違うからそう感じるのかもしれない。しかし、この世界を創り上げ、さらには感動的なストーリーを導く。エリンの心の葛藤をわかりやすく描き、政治も織り交ぜる。断じて子ども向けではない。あらゆることを知った大人こそ面白いと感じると思う。
2投稿日: 2015.05.26
powered by ブクログアニメで見ていたエリン。 アニメより壮大で面白い。 母との別れが辛く、心が痛い。 続きを早く読みたい。
1投稿日: 2015.05.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
母を失って故郷を離れた少女が、養い親に拾われ、母と同じ獣医師を目指す。バルサと生い立ちが似ているかも。 蜂飼いおじさんの過去への苦悩、主人公の決意表明。王道であるが胸を打つ。 この作者は、余人の追随を許さない設定を生むのがうまい。
2投稿日: 2015.05.13
powered by ブクログ本棚に仲間入りしてから早一年。そろそろ熟成、読み頃になったかと思い、外出のお供に連れ出した。そうしたら、待ってましたと言わんばかりに物語が脳内に大展開。電車内でも、電車待ちのホームでも、文字を追うだけで情景が広がる、光の加減が分かる、そんな展開。守り人シリーズを読んでいるからか、何とは無しに展開が読めてしまうところもあるけれど、政治的駆け引きとか、権力争いとか、守り人シリーズでは気付かなかった要素も見えてきて、恐ろしいファンタジーだと思います。
1投稿日: 2015.05.09
powered by ブクログ何て壮大な物語! 児童文学らしいけど、大人が読んで最高に面白い! 大人と子供では目線が違うから、捉え方も変わってくるだろう。 大人に成って読んで、やっとこの物語の真髄に触れれる気がする。 ファンタジーと呼ぶにはとても重厚なテーマが付随してくる読み物。 死生観、生き物への敬愛、自身の成長、色々考えさせられる。 エリンがこの先どの様に成長してどんな人生を歩んで行くのか。 早く読み進めたいし、じっくりゆっくり読んで行かなきゃもったいないしという贅沢な矛盾に悩む。 母娘の別離のシーンは何度も読み返してしまった。 ほんと泣ける。 序章なのに既にクライマックス!
2投稿日: 2015.05.09
powered by ブクログジュニア向け本格派ファンタジーが大好物である。あまりにメジャーなハリーポッターも素直に大好きであるし、児童ファンタジーの雄、指輪物語やゲド戦記も文句なしにベスト本に入る。 名目上は子供向けなので言葉は平易、わかりやすいうえに夢中になって読み進んでしまうストーリーの巧さ、明快なメッセージ。 壮大な架空の世界を舞台に繰り広げられるドラマの構成の見事さはもちろん、架空の世界だからこそ響く、重みのある、噛みしめたくなる言葉の数々が魅力だ。 さて、本書は、架空の世界といいつつトロルや龍や魔法使いなどわりと決まったアイテムが登場する西欧ファンタジーに対し、オリジナルな和製ファンタジーともいうべき大作である。登場人物の名前や国々の情勢からは無国籍な雰囲気が醸し出されている。そしてこの世界に生息する「王獣」と「闘蛇」という作者が生み出した架空の獣の生態がとても緻密にリアルに描かれていることが、このものがたりを説得力のある骨太なものに仕立てている。文化人類学者でもある作者ならではの好奇心や探求心がストーリーのあちらこちらで顔をのぞかせる点も大きな魅力だ。 作品はリョザ王国という国が舞台になっているが、そこにもちあがる様々な問題は、現実世界と重ねて読み取れるようになっている。 戦争に利用されるとわかっていながら真実を探求することを止めることができない研究者エリンの行動は、私たちが直面する核や遺伝子などテクノロジーと倫理の問題に置き換えることができるし、為政者たる真王セィミヤの迷いや苦悩は、一国民として押さえておきたい視点である。また、端々に出てくる貴族への揶揄は、痛快な官僚批判と受け取っておこう。人間のどうしようもない性(さが)に切り込んで政治的な問題が描かれていて、引き込まれるのだ。 また、優秀な研究者エリンは女性であるし、ものがたり中の重要人物、リョザ王国のセィミヤ真王も女性である。ここに私は、フェミニズムテイストもしっかりと感じ取った。 エリンが人間として成長するなかで気づき、悩むことがらは、私自身の経験と重ねて味わえる部分が多かった点も、このものがたりの読書体験を特別なものにしてくれた。 たとえばエリンが初めて国境付近へでかけて異国人に出会い、外交の事情を知り、自国の狭さと自分の世間知らずさを思い知らされるシーンは、若かりし頃初めて海の向こうの広い世界に思いがおよび、自分の目で見てみたい、と衝き動かされるようなエネルギーが胸に湧いたときの鮮やかな感覚がよみがえってきた。異国への憧憬は今でもつねにあって、それが自分の考え方や行動に影響しているのだと今いちど感じさせてくれたあの箇所は、大好きな場面の一つだ。 旧友のユーヤンのようにのんびりと幸せな家庭生活を送る代わりに、猛烈研究者であるがゆえに武人である伴侶イアルとともに生き急ぐことしかできないエリンが、自分も幼いころに母との別離を経験しているだけに母親としての在り方に悩む心の葛藤も綿密に描かれていて、母親である私の心に力強く訴えかけてきた。 少し驚きながらも感心してしまったのが、児童書でありながら、動物という存在の要である生殖能力・性について、獣たちを通してきちんと語っている点である。人間がゆがめてきた性的能力がエリンによって解き放たれた王獣は、異性を意識して興奮し、胸の羽毛が真っ赤になり、ついに耐え切れなくなったように飛翔して空中で交わる。この悦びに満ちた王獣の求愛・性行為を描いた箇所は、すごくエロティックで美しかった。性というものの輝かしさをよくぞ真正面から描いてくれたと喝采を送りたい。 「人はなぜ戦争をするのか。国はなぜ他国を侵略するのか。」 「人というものはどうしようもなく愚かで殺し合いをきっとこれからもやめない。それでも人は道を探し続けながら生きてきた。そのためには、真実を知らねばならない。」 沖縄に住み、日々みずからにも問いかけるこの人類の永遠の問いを、エリンは生涯を賭した命題として問い続けた。わたしたちも問い続け、答えを探し続けなければならない。
2投稿日: 2015.04.28世界観に浸りたい方向け
主人公エリンの人生と成長を描いた物語です。ご都合主義的な運の良さなどはなく、自分の力を信じて努力することで道を切り開いて行く少女の力強さに励まされます。 この作品は、読了後に壮大な歴史の中に身をおいていた気分になれます。これは設定が骨太という範疇ではなく、「史実にあったんだっけ?」と思える程リアルに練りこまれた世界観と、人生の追体験と言えるくらいに緻密に作り込まれた人物達の心理描写の成せるワザだと思います。 前半は説明に終始して後半になるまで忍耐が必要な作品がありますが、本書の長い話にも関わらずムダが無い構成やテンポはさすがと言わざるを得ません。 世代や自分の立場が変化する毎に見える話の角度が変わるようになっており、何度も読み返したくなる作品だと思います。
0投稿日: 2015.04.25
powered by ブクログ読み易い上に すごく惹き込まれた。 そばにいてくれる人たちが 本当に暖かくて ほっこりする。 中だるみすることなく 早く続きが読みたくて仕方ない気持ちになる。 [新世界より]以来の久しぶりのヒット!
0投稿日: 2015.04.03この世に生きるものが、なぜこの世にあるのかを知りたい
舞台はリョザ神王国。神の子孫とされる真王が治める国。 戦闘用に育てられる、大公が所有する穢れた獣「闘蛇」。真王の神威を示す聖なる獣「王獣」。 主人公エリンは、アケ村で、闘蛇ノ医術師である母とともに暮らしていた。しかし、ある日突然悲劇が起こる―。 感動の物語です。一気にシリーズ読破しました。親も故郷もすべてを失ったエリンが、差別や偏見にもがきながらも懸命に生きる姿に感動し、思わず落涙しました。 争いに巻き込まれながらも、顔を上げて前を見続ける。 周囲に反対され、禁忌に触れると分かっていながらも、王獣と心を通わせ続ける。 そんなエリンの生き様を、ぜひ手に取ってみてください。 必ず、心に響きます。
1投稿日: 2015.03.28
powered by ブクログNHKでのアニメ化をシリーズの途中から視た記憶がある。もう「闘蛇」も「王獣」も区別がつかなくなっていたし、そもそも始めの方は話自体知らないので、何の先入観もなく読み始めた。まだ第1巻だが、読みやすくて面白い。10歳のエリンを襲った悲劇と幸運。これが今後どう展開していくのか、先を読むのが楽しみで、期待も高まる。
2投稿日: 2015.03.09
powered by ブクログとても面白かったです(^^)女の子エリンの話です。序盤のお母様との別れは辛かったです。お義祖父様にも苛立ちを覚えました。その後の蜂飼いジョウンとの出会い、徐々に心を開き、エリンの「学びたい」という気持ち。 エリンの成長を見守っているような感覚です。周りの悪い大人たちに翻弄されずに、2巻目以降もまっすぐに成長してほしいです。
1投稿日: 2015.03.01
