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蹴りたい背中
蹴りたい背中
綿矢りさ/河出書房新社
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総合評価

645件)
3.2
65
144
252
101
36
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    私達はありきたりな言葉で括られることを嫌う。 それなのにわかりやすく理解するためにありきたりな言葉に物事を当てはめようとする。「恋愛」「思春期」そんな言葉でわかったような気持ちになる。綿矢さんはそんな名前のない感情をありきたりでない言葉で果敢に表現する。 見下しているにな川が自分ができない「人の目を気にせずに孤高でいる」ことをさらりとやっているその背中を蹴りたくなるという表現に、ハツの苛立ちや屈折した感情やにな川への関心などが凝縮されていて、なんて巧い表現なんだとますます綿矢ファンになった。名作だと思います。

    0
    投稿日: 2026.01.04
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    ハツはにな川のこと好きだったのかな それとも自分より惨めな人を見てたかったのかな どっちもなのかな 蹴るという行動は好きな人に意地悪するという思春期特有のものなのかな それとも自分がいじめる側になってるような感覚を得るためのものなのかな どっちもなのかな こんなに行間たっぷりな本、久々に読んだや

    0
    投稿日: 2025.11.28
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    文章のリズムが、普段読まない感じ スクールカーストの話はあまり好きじゃなくて刺さらなかったけど 表現力が尋常じゃなかった

    1
    投稿日: 2025.11.10
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    ずっと前から知っていたタイトルで、気になっていたけれど作風が苦手かな?と思って手に取れなかった。 最近LEEの巻頭エッセイを連載されているのを読んで興味が湧いて借りてみた。 思春期特有の複雑な気持ち、揺れる感情が淡々とした文章でつづられていて、それがかえって自分を重ねて考えることに繋がって、自分の青春時代を追体験したような気持ちになった。 苦手だと思っていたけれど、今読むと好きだと思える作風だと思った。

    0
    投稿日: 2025.10.27
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    他人には、興味がない。周囲の学生たちに比べて、どこか達観したハツは、人一倍不器用で、人一倍寂しがり屋だった。男子の部屋に呼ばれれば、掻き立てられる妄想に胸を躍らせるし、友達が他の誰かと話していれば、ヤキモチも焼く。思春期特有のモヤモヤを思い返しながら、すこしくすぐったく思いながら一気に読み切ってしまった。

    0
    投稿日: 2025.10.26
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    陰キャと陽キャ。 陰キャと陽キャは決して交わらない。 自分の自意識過剰さ加減は自分では気づけない。 いろんな感情が入り交じって「蹴りたい」気持ちに繋がるのだけど、そういった鬱屈した感情ってなかなか人には理解されないかな。 気持ちは少し分かる気がするけど、まぁ、背中は蹴らないよね。

    0
    投稿日: 2025.10.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校1年生の初美(ハツ)とにな川を中心に展開していく。主人公ハツには中学からの友達だった絹代が同じクラスメイトだが、すでに絹代は他の仲間を見つけ、その対比が切ない。自分と合わない人間と馴染む気はないが、一匹狼にはなりきれないハツからは未熟な感じが伝わる。一方で、にな川は推しのオリちゃん以外に関心がなく、同じクラスの余り者のハツとは対照的で、そこにハツも興味を持ったのだと思う。思春期特有のもどかしさを感じつつ、蹴りたい気持ちは理解しきれなかった。ただ、それくらい衝動的な心の動きがあったということかな。

    1
    投稿日: 2025.10.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    まだ力がなくて不安や劣等感に押し潰されそうなのに、妙にプライドが高くて弱さや自分の置かれている立場を上手く認められない絶妙な思春期の心情を上手に表していると思った。 可愛いとは昔、かわいそうから来ていた言葉だったらしい。可哀想と相手を見下しているのに、それが可愛いというような肯定的?な感情を巻き起こしてしまったのかなーと。そしてそんな可哀想で好きな彼をいじめたくなるような感情が生まれてしまったのかなと。 可愛いものをいじめたくなる、分かるような気がする。

    0
    投稿日: 2025.10.07
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    初版から22年程経っていることを知り、時の流れの速さに愕然としつつ初めて読みました。 長谷川と絹代と、にな川の3人の高校生が、アイドルのライブに行く。出来事はそれぐらいしかない。 高校生活が始まり、少なくとも馴染めているとは言い難い長谷川と友達グループを見つけ活発的な絹代、クラスどころか家族とも馴染めないにな川。 中学とも大学とも違う、狭間の時代。 大人から見ると、不器用が過ぎる2人と、背伸びをしたがる普通の高校生。自己管理はできないが欲情を発散したいと感じていた頃。 私も昔を思い出し、つい当時の後悔と懺悔が頭をもたげそうになる。 当時は史上最年少の芥川賞受賞者ということで、メディアで随分取り上げられた一冊だったかと記憶しています。 読みやすく、シンプルな文体です。読み終えてみると、「蹴りたい背中」という不思議さは、長谷川のチグハグな感情と行動にとても良く当てはまる言葉です。これ以外に当てはまるタイトルが無い気がしてきます。

    17
    投稿日: 2025.10.04
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    主人公はどこか周りと馴染めずにいる女子高生の絹代。そんな彼女はクラスメイトの所謂陰キャラの男の子と仲良く?なる。 絹代はその男の子の家に何度か遊びに行ったりするうちに、色んな意味で気になる存在になっていく。 彼には推しが居た。ファッションモデルのオリチャン。絹代が部屋に遊びにきていても気にせずにオリチャンオリチャン。今からオリチャンのラジオ聞くから、って絹代は放置されて、彼の背中を見つめていると「蹴りたい」という感情が芽生えてほんとに蹴飛ばしてしまう(´∀`) 好きとか嫉妬とかムカつくとか気持ち、そういうの全部ひっくるめての「蹴りたい」だったのかな? 絹代は一度も彼のことを好きと認識していないけど、絹代の唯一の友達からは「彼のこと本当に好きなんだねっ!」と冷やかされるほど、側から見たら片思いでしかなかった。こんな気持ち悪い推し活してる男に片思いしてると認めたく無い「蹴りたい」でもあるのかなぁっと! この解釈が正解なのかは分かりませんが、 青春時代に経験したことあるような、甘酸っぱいグミを食べたときのキュッとしたような気持ちになりました。若い時しか経験できない、言語化が難しいあの感情o(`ω´ )o

    1
    投稿日: 2025.10.04
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    人の背中を蹴りたい、という思い、相手と関わりたいだけど、普通の関わり方が分からなくて、少し暴力性を持って、絶対に反応してもらえる方法を選ぶ感じ、めっちゃ分かるな〜と思ったりした。 私はそれを恋人に対してやるけれど、このような友達?の距離感の人にやるのは意外な気もした。 でも、この気持ちを丁寧描き切ってくれたことを嬉しい、と思った

    0
    投稿日: 2025.09.19
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    比喩がオリジナリティがあるが、セクションにいくつも詰め込まれていて、逆に読みづらい。読み込みたい、というストーリーでもないので、邪魔に感じることもある。あまり共感できる話ではなかった。

    0
    投稿日: 2025.08.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    芥川賞なるほど 「私の表情は私の知らないうちに、私の知らない気持ちを映し出しているのかもしれない」 自分のことなのに自分が一番わからない 思春期のモヤモヤした気持ちを思い出す

    0
    投稿日: 2025.07.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    オタクのにな川のオタクを知って全然羨ましくもない青春の一幕で結局にな川を蹴ってしまう私の気持ちは凄くよくわかるが中学生の私が挫折したのがよくわかる。中学生には理解できない感情の話であった 私、長谷川とオタクにな川のボッチがつるむけどそこに恋愛感情があるかわからず今後の未来もどうなるかもわからない不思議な話であった。面白いかと聞かれたらわからないという感情を占める。モデルに夢中で自分の事に無頓着なにな川と高2病を発症して青春を楽しめずかといって友達に執着も見せるが他の人には壁を作る私。モノローグが見事だが人間性的には私には当てはまらない二人の話過ぎて何に感情移入すればよかったのか。ハッピーエンドととらえていいのか。青春小説にしては青春というよりりどぶ川沿いを歩く二人という感想

    1
    投稿日: 2025.07.03
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    群れからはみ出した高校生2人の、息苦しさと不器用な共鳴。 「蹴りたい」衝動に滲むのは、 苛立ちと憧れが混じる思春期の本音。 自分でも説明できない感情が、誰にもあると気づかされる一冊。

    19
    投稿日: 2025.05.31
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    タイトルがいい。 若さがいい。 攻撃性は愛なのか。単なる稚拙か。 まぁいいや。 これを一冊読むなら、 週間少年ジャンプを一冊読むほうが時間がかかるのではないか。 それほど読み易い。 若さが駆け抜けた。

    2
    投稿日: 2025.04.06
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    女子高生の揺れ動く複雑な気持ちは言葉に表すのも難しいと思うが、心の機微を上手に表現しているなぁと感じた。 しかし、女子校のクラスで浮いているハツの何となく背中を蹴りたくなる気持ちは分かるようで分からなかった。

    1
    投稿日: 2025.03.27
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    芥川賞受賞作。 いじめられているわけではないが、クラスでは浮いた存在の女子高生・ハツが抱える葛藤や孤立感に、痛いほどのリアルさを感じました。 また、高校生の頃に感じる息苦しさも、よく描かれていると思います。 一見、無頓着を装いながら、自分の行動が周囲にどのように映るのかを、常に意識しているところも含めて、高校生の頃をつい思い出してしまう一冊でした。

    1
    投稿日: 2024.12.15
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    昔読んだときは高校生の日常かぁって思うだけだったけど、大人になって読むとまた感じ方が違う。 先輩が言った「あんたの目、いつも鋭そうに光ってるのに…」のところは印象的だった。この先輩の言葉が例え虚勢だとしても、相手を傷つける、相手を黙らせる、相手より上に立つ、そういうものがこもった言葉って高校生でもそれより幼い子でも吐けるし、大人になってもそういう場面は日常に沢山あるんだよなぁ。

    1
    投稿日: 2024.12.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    話題になってた時に読んだ……ような気がしてたけど、内容を一切覚えてなかった。読み終えたけど、やっぱり内容を忘れそうと思う。 でも、最初の「さびしさは鳴る。」は覚えてた。詩的で意味がない感じがいい。こういう表現があちこちに散っていて、文章の美しさはある……でも、物語はというと、印象に残らない。『蹴りたい背中』のタイトルもそのまま「苛立つ(この辺りの解釈は人によって異なりそうだけど)から蹴りたい」という話。 気になった部分。 『恋人か、ファンとしては痛烈な響き。いや、でも、おれは受け入れるよ。』47p にな川が好きなモデルに恋人がいるかもと知って口走った言葉。 痛烈な気持ち悪さ……と思いながら読んだ。受け入れるも受け入れないもなくて、ファンなら私生活に立ち入らない方がいいし、『見えてるのは見せてる商業的部分だけ』という自覚も持った方がいい。そこに『恋人』という完全私的なものはファンが口出しできる権利は一切ないのよね。 『多分これを作ったにな川は、オリチャンを貶めているなんてさらさら思っていないと思うけれど。』59p にな川が好きなモデル、オリチャンの顔写真に『成長しきってない少女の裸』を組み合わせたものを発見した時の主人公の感情。「無理がある」と呟いたのもそうだし、その後の気持ち悪い描写もすごく的確でこの辺りの文章は好き。 これ痛烈なオタク男性叩き……とでも言えそう。 そして、その後に主人公がにな川の背中を蹴るのだけど、たぶんこれは『気持ち悪くて苛立った』からではなくて、「こんなに気持ち悪いものには何をしてもいいだろう」っていう加虐心なのよね。だからこの後も「意地悪な気持ちになった」みたいなシーンが繰り返し出てくる。にな川がモデルのオリチャンを人間として見ることができないように、主人公のハツもにな川の事を自分と同じ人間としては見られなくなってる……。 この後の物語は、気持ち悪さ全開だなぁと思いながら読んだ。 ハツの友人の絹代がハツはにな川を好きだと勘違いしているのも、気持ち悪いところに気持ち悪いものをさらにぶち込んでくるんだなと思った。 『「”人間の趣味がいい”って最高に悪趣味じゃない?」』100p ハツが「自分は人間の趣味がいいから、幼稚な人と喋るのつらい」と言った事への返事。 にな川も他人の事となるとよくわかっているように、ハツも『他人の事なら分かる』のよね。だから、「取り残されている」と言われたことには怒るし、にな川は他人に無頓着なんだとも思ってしまう。 この辺りの写し鏡の構図はすごいな……と思う。そっくりそのまま、二人の姿が同じように映ってるだけなの。 だから、この後『にな川の唇を舐める』ことになるけど、これも全く無意識でハツの意識的には『鏡を舐めた』程度の感覚だったんじゃないかなと思う。すぐに我に返って後悔するけど。 その時、にな川からは『自分を軽蔑している目』で見ていると言われるけど、これもハツが軽蔑してるのはにな川だけど、同時に自分自身でもあるんだろうなぁと思う。 にな川は気持ち悪いけど、ハツも充分、気持ち悪いのよね。でも、ハツ自身は自分の気持ち悪さに気が付いてない。にな川がにな川自身の気持ち悪さに気が付いてないのと同じように。 こういう『自分の姿が見えない』っていうのは誰にでもあるからホント『気持ち悪い物語だなぁ』と思う。でも、この後も具体的に何かが変わるわけでもないので……印象に残らない。 家にあった本だけど、だまって仕舞おうと思う。 人にお勧めはしない。気持ち悪いだけの物語だから。

    2
    投稿日: 2024.11.17
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    面白かった。 けっこう厳しい感想を聞いたことがあったのでビクビクしながら読んだけど、これは読んで良かった。もっと早く読めばよかった。 短いし、読みやすくて一気に読めます。 一言一言の表現力がすごく美しかったり、鋭かったりするので「ふぉー」ってなった。 高校生のお話なんだけど、なんとなく中学生の頃の感情を思い出しながら、ハツの気持ち「なんとなく」分かるなぁと思いながら読んだ。複雑なんだよ、思春期の気持ちって。 あの頃の自分に重なる部分もところどころあったりして、ちょっと恥ずかしくなった。

    1
    投稿日: 2024.09.22
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    図書館本。いたって普通の学生たちの特に感動することも心にに残ることもない内容。作者の文体が自分とは相性悪いかもしれない。芥川賞でも期待したほどではなかった。

    1
    投稿日: 2024.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    これは芥川賞取るよ……とてもいい。 蹴りたくなるもん。 蹴りたいっていう衝動がどこからくるのか、それを考えながら読むと面白い。

    2
    投稿日: 2024.06.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    長谷川は嗜虐癖があるのかしら? それとも気になる事による照れ隠しなのか。 はたまたモデルオタクに対する嫌悪感からくるのか。 まぁそれにしても高校生の女子二人が突然泊まりに来るとか親御さんが許さんやろうに。

    22
    投稿日: 2024.05.06
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    にな川くんのキャラは良かったし読みやすかったけど、私にはそれほど深くハマる要素がなかったのであまり印象に残りませんでした。

    5
    投稿日: 2024.04.12
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    あー間違いない!私も 蹴りたくなりましたよ。 なんとまあアホらしい 背中。 耳元で囁かれてる気が するからと、 片耳だけのイヤホンで ラジオの前に蹲る背中。 オタクの何が悪いのか と、 当人からすれば放って おいてくれよ!という ことなんでしょうけど、 目の前のそのモッサリ した無防備な背中を、 勝手に二人だけの世界 に旅立ってるその背中 を、 足蹴にしたくなるこの 衝動は、 学生時代から変わらぬ 感覚と言いますか、 実際じゃれあいのなか 友だちの背中を蹴った 記憶がうっすらと(汗 あ、学生時代と言えば 好きな人を知らず目で 追って、 その人が少しでも動く とあわてて目を逸らす 片思いのあるある。 端から見ればバレバレ でした(笑 そう、ご多分に違わず 恋ゴコロに気を取られ、 他人から見えてる自分 の背中に不注意極まり なかった私を思い出し、 あ、どちらかといえば 私も蹴られる側だった じゃないか、と。 まあ、もはやすべてが 時効ということで・・・

    109
    投稿日: 2024.03.19
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    決して蹴られたいんじゃないですよw ってな事で、綿矢りさの『蹴りたい背中』 西加奈子さんの匂いもする様な人間模様。 周りから孤立させられても自我を貫き通す事が出来るのがある意味、強さじゃないかと。 19歳の時に醸し出す最後の一文『はく息が震えた』にわしが震えたw 2018年3冊目

    5
    投稿日: 2024.02.12
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    10代で書いたのがすごいが、10代でしか書けなさそうなリアルな痛々しさがあるなあ、絹代ちゃんがいい子なのが救い

    1
    投稿日: 2024.01.13
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    2004年第130回芥川賞受賞作 初版は2003年、丁度20年前。 芥川賞受賞19歳という最年少記録はいまだに破られていない。 冒頭の「さびしさは鳴る。」という一文は有名だが、時期を逃して未読のまま時は過ぎ…。 いやー、語彙力なくて申し訳ないが、すごい。 19歳かよ、本当かよ。 まだスクールカーストなどという言葉もなかった頃に書かれたこの『蹴りたい背中』。 入学したばかりの高校で、クラスの序列から外れ、どのグループにも属さない少女の葛藤…脳内でずーっと独り言を呟き続ける気持ちや、たまに口を開くととんでもなく鋭い言葉が出てしまうところなど、もう場面が目に浮かんでくる。 にな川と絹代との関係などからも、主人公ハツの自尊心の揺らぎや苛立ちなどが痛いほど伝わる。 主人公の気持ちがちっとも分からない、という人は、順風満帆な高校生活を送った(送っている)人なんだろうなぁ…ある意味羨ましい。 2023.8

    33
    投稿日: 2023.08.22
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    一気に読み切ってしまった(苦笑) 学生時代の痛い思いが蘇る。 あぁそうだ、自分もこんなだった。 充実してない青春してない学生時代だった。 学生時代ってともすれば、思い通りにならない、一番生き苦しい時代だよなー。

    7
    投稿日: 2023.08.07
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    「若さ」は大人になるにつれて、良い感情、良いイメージしか抱けないものだ。しかし、真っ只中にその身を置いている人間にとっては、決して明るいものばかりではない。クラスで孤立している少女が、同じ立場の少年と交流を持つことによって生まれた感情を丁寧に綴っているこの物語は、あまりにも刺々しく、痛々しい。決して触れて欲しくない、それでも誰かに分かって欲しいという反発し合う感情を抱える主人公に、自分の過去が重なる部分も多かった。なにより、心に秘めるもやもやを的確に表す描写が素敵。

    7
    投稿日: 2023.08.03
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    朝井リョウさんのエッセイに「ちいかわおじさん」なる人物が出てくるのだが、そのおじさんに対し抱く感情はまさに『蹴りたい背中』であるという。 『蹴りたい背中』を読んでない私は、まだこの感情を知らない。知るべき時がきたということか。 主人公の女子高生、ハツは孤独な高校生活に絶望を感じている。似た者同士と思っていた“にな川”と出会うのだが、彼は全く違う世界線を生きていた。見下していたはずの“にな川”の社会や家族に切り離されても平気で過ごせる無敵さに気味の悪さを感じる一方、憧れにも執着にも似た感情を覚える。 しかし“にな川”の世界にハツは存在していなかった。 それはハツにとって惨めなことではあるが、同時にサディズムを目覚めさせることでもあった。 「傷つく顔が見たい」そして“にな川”の生きる世界に自分もインパクトを与えたいという思いが 『蹴りたい背中』という衝動に繋がったのではないかなぁ、と想像する。 自覚のない虚栄心や地に落ちそうな自己肯定感。視野も心も狭くて息苦しい黒歴史をむき出しにした作品だった。 尖った時代を象徴するような比喩表現もふんだんに使われ、10代にしか描けないであろう勢いがあった。 青春って、キラキラした時代じゃないよ。未熟でしょーもなくて恥ずかしい言動ばかりしてたわ!(あ、今もだけど)と思い出した読後感だった。

    19
    投稿日: 2023.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公 ハツ 思春期特有の群れない、自分は人と違う にな川 純粋なやつ。純粋な根暗 オリちゃんというモデルを知っているというきっかけで交友が始まった2人。クラスでぼっちという共通点があるが、ハツは純粋で気持ち悪いにな川に良くも悪くもゾクゾクしている。 ・蹴りたいけど蹴れないというストーリーかと思ったが、思ったそばから蹴っていて面白かった。 ・思春期に読んでたら胸が痛くなるし、影響受けていたと思う。未だにハツみたいな気持ちが自分にもあるから、ハツを好きにはなれない。 ・純文学特有のこれでもかという比喩表現。 しかし読みやすかった。

    4
    投稿日: 2023.05.28
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    表現はとても上手だと思った。現代日本語を上手に使って、なんとも言えない心情や情景を美しくもリアルに描かれていた。異性感での「好き」「嫌い」ではない感情。ハツがにな川に対して抱いていそれは、恋でもあり嫉妬でもあり友情でもあり嫌悪でもあり優越感でもあり劣等感でもあり。。ハツ自身無駄に頑張る友人関係には飽き飽きしている一方独りは嫌だというなかなか難しい想いを持っており、にな川に対して非常に複雑な感情を持ってしまったのだろうか。蹴りたい背中、そういうことねー。

    4
    投稿日: 2023.05.06
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    無印の話だったことは覚えていて、中学時代の淡い思い出とあいまって好きな作品。これ以降の綿矢作品とは映画で出会うことが多くなり、たぶん映画化されていないこの作品はいまだに頭の中で想像した景色で再生できる。

    2
    投稿日: 2023.04.24
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    図書館借り出し そうそう。30年前くらいにこの感じあったわ。 どうにもこうにも言葉や文章にできない心持。

    4
    投稿日: 2023.03.25
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    蹴りたい、傷付けたい、傷付く顔が見たい。それってどんな感情なんだろうか。愛しいの先にあるものなのか、まったくの別物なのか。 なんとなく居心地の悪い、でも綿矢さんぽいお話だった。

    6
    投稿日: 2023.01.23
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    やっぱり綿谷さんの小説は面白い。比喩表現がほんとうに上手くて、話の臨場感を引き立てている。 若い女の子の歪な恋?の形がとても可愛いし、なんともいえない妖艶さがある。愛と憎しみは紙一重と言われるけど、この場合愛しさと虐めたくなる感情の一重さがとても胸をうつ感じがあった。 高校での息苦しさとか、一人でいる時に感じる孤独の虚しさのような感情をリアルに表現していて、人間関係の難しさや面倒くささを感じた。オリちゃんというにな川の好きなモデルと、冴えない高校生2人の対比が、切なくなるほどだけど、それがにな川の抱くマイナスな感情につながることを主人公ハツは知りいじめたくなる……。ハツのにな川への感情、私は好きだし、分かってしまうかも。 途中の、「ひとにしてあげたいことは何一つないのに、されたいことばっかりだ」っていうところが、どうしようもなく一人になっている子の本音だよなぁ。好きで一人でいるって強がっても、結局ひとに囲まれて、自分が承認されたらずるずると人間関係の糸に絡まってくんだ。 ハツの強がりも、本心もあってだと思うけど、ずっと人と話さないと、考えがどんどんひねくれてしまう気もする。その考えが的を射てるときももちろんあるけど。惨めだな…。それでも、「取り残された2人」が歪ではあるかもしれないけど人間関係を築けているのは、救い。 学校で特有のどうしようもないひねくれと、本心と、恋愛対象とみているか分からないけど確実に他の人とはちがう感情を抱いている相手とのお話。高校とか中学だから起こる話でもあると思った。 ハマってはいけないようなものにハマっていく感じ…好きなんだよな

    1
    投稿日: 2023.01.19
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    誰もが思い当たるような学校生活での心情。 常にクラスや学校内でのカーストを気にして、自分のランクを気にするところが嫌だったが、自分よりも下の人を探して安心したい気持ちをすごくよく表してる。

    4
    投稿日: 2022.09.04
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    クラスで浮いている女子高生のハツが主人公。同じように浮いているにな川と、モデルのオリチャンをきっかけに関わるようになるが、、 学生の時のこのモヤモヤした気持ち、久々に思い出した。今みたいに要領よく人と関われなくて、1人で寂しいだけなのにそんな自分を正当化して他人を見下して。 にな川は同じように浮いてるのにそんなことに囚われてなくて、彼の世界にハツはいなくて、それに対して嫉妬して見下して傷つけたくなって。 あと10分休みの長さね!しんどいよね~~。話すこともないのに友達のとこ行ってたな…浮いてると思われたくなくて。 人にやって欲しいことは沢山あるのに、人にやってあげたいことは何も無い。わかりすぎる。 わたしがもっと不器用だったらハツみたいになってたな。そして絹代いい人すぎる。 相変わらず表現が多彩で面白かった。

    1
    投稿日: 2022.08.13
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    モヤモヤする。モヤモヤが最後まで解決しないところもリアル。高校生の、自分でも自分の感情が上手く整理できない感じ。大人になってやっと整理できる感じが懐かしくもあり、でもやっぱり若さゆえの歪んだ感情が面白かった! でもやっぱりスッキリしない感じが心にモヤモヤを残してる

    1
    投稿日: 2022.07.01
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    読みながらずっとモゾモゾ感が止まらなかった。 高校一年生の1学期。クラスのどのグループにも属していない長谷川と、にな川。 二人は似ているようで違う。 人に無理して合わせるくらいなら一人でいた方がいいと思っている長谷川に対し、推しに夢中になるあまり、周りはどうでもいい、にな川。 にな川に比べたら自分の方がマシだと思いつつも、一人でいる時間に自分なりの言い訳めいた理由を心の中でつぶやいている長谷川がイタイ。 自分の内側ばかり見ている‥‥存在を消す努力をしているくせに完全には消えたくない‥‥縄跳びの八の字でうまく縄に入れないようにうまく会話に入れない‥‥ これは高校生の話だけど、イタイ長谷川に共感できてしまう大人の私がいる。 大人になった私は場数を踏むことで要領が良くなっただけだし、目の前の世界が全てではないから思い詰める必要はない、と自分を納得させることができているだけ。 「認めてほしい、許してほしい」 「人にしてほしいことばっかりなんだ。やってあげたいことなんか何一つ思い浮かばないくせに」 高校生のお話、それも若い人が書いたお話。共感できるかなぁ?なんて思いながら読み始めたこの物語に、大人の私がこんなに共感している。それに対してモゾモゾしてしまいます。

    66
    投稿日: 2022.01.10
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    綿矢りささんの作品、ブクログ登録は2冊目。 綿矢りささん、どのような方か、ウィキペディアで再確認しておきます。 綿矢 りさ(わたや りさ、1984年(昭和59年)2月1日 - )は、日本の小説家。 大学在学中の2003年(平成15年)に『蹴りたい背中』で第25回野間文芸新人賞の候補となり、2004年(平成16年)に同作品で第130回芥川龍之介賞受賞(当時19歳)。 で、今回手にした、『蹴りたい背中』。 この本、ウィキペディアに次のように書かれており、単行本刊行時、売れ行きが良かったようです。 単行本は芥川賞受賞作としては1976年(昭和51年)受賞の村上龍『限りなく透明に近いブルー』(131万部)以来、28年ぶりのミリオンセラーとなった。2004年(平成16年)末までの発行部数は127万部。 で、『蹴りたい背中』の内容は、次のとおり。(コピペです) 愛しいよりも、いじめたいよりももっと乱暴な、この気持ち。高校に入ったばかりの"にな川"と"ハツ"はクラスの余り者同士。臆病ゆえに孤独な二人の関係のゆくえは…。

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    投稿日: 2021.12.17
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    思春期ならではの心の有り様が伝わってきた。 周りはレベル低いからと、あえて群れていないと自分では思い混んでいるけど、実際は周囲に対して嫉妬していたり劣等感を感じてたりする。自分もこんな感じの感情持ってた時あったよなとちょっと恥ずかしくなりました。 にな川に対して抱いていた感情(蹴りたい背中)はどういうものなのか、よく理解出来なかったけど単純に見下してるだけでなく、本当に周りに流されてないにな川への嫉妬とかも含まれてたのかな?

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    投稿日: 2021.10.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アイドルのオリちゃんが読んでいて引いてしまうほど好きな、男の子のにな川。 そのにな川が困った表情や嫌がる表情が好きな女の子のハツとの変わった青春のお話だった。 個人的には読み終わって変わった2人だがお似合いだと思った。

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    投稿日: 2021.09.17
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    クラスで余りもの2人、主人公のハツとにな川のふれあいを描く。 文章自体は読みやすいが、内容があまりよくわからなかった。 ハツはにな川に対して恋愛感情を持っていると自分では感じておらず、背中を蹴りたくなるという表現がされている。 学生時代に、余りものになってしまう孤独さが嫌で表面的な繋がりだけの友達の輪に入ること、それを考えてしまう人もいたと思う。共感する人はいると思う。

    2
    投稿日: 2021.07.24
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    長谷川の孤独ではなく自ら孤立を選んでると線引きして強がる感じ、にな川のアイドルに没頭する感じ、お互いあぶれたもの同士の関係性から分かる思春期の独特の雰囲気や友達作り、、、 中高に戻った気持ちになれる(大半がズレたり苦い思い出の気持ち)

    4
    投稿日: 2021.07.20
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    主人公が高校生なだけに同世代の人が読むと共感する作品だと思う。 クラスに馴染めない主人公のハツとアイドルオタクのにな川が親交を深めていく話。 思春期特有の友人関係の悩みや異性に対する興味の芽生え等、懐かしいなーあったなーという気持ちで読んだ。

    2
    投稿日: 2021.04.13
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    余り物の高校生2人のものがたり。 コミュニケーションが苦手で、読みながら一見面倒くさいと感じてしまいがちである。しかし、多感な高校生というのはすべからく皆面倒くさい内面を持っているものだったと、思い出した。

    2
    投稿日: 2021.03.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    “とり残された”高校一年生の男女ふたりを中心としたお話。主人公・陸上部所属の長谷川初実(ハツ)は、理科の授業で向かいの席だった蜷川(にな川)智が女性向けファッション誌を読んでいる姿をみて、にな川に対し、雑誌に掲載されているモデルを見たことがある、と言う。にな川は、以前ハツが無印良品のカフェで見かけた モデル「オリチャン」の熱狂的なファンだったのだ。 ハツに当時のオリチャンの印象について聞きたいとにな川は自身の部屋にハツを招き入れる。そんな絶妙な距離感のまま、にな川の部屋にあるオリチャン関連グッズが収納された箱の底に隠れていたアイコラを発見したハツは目の前にあったにな川(オリチャンのラジオに没入している)の背中を蹴る。 . 比喩表現が上手すぎる。たまらん。 校内での新入生の肩身の狭さが 巧妙に表現されていて、 思わずあの思い出したくもない記憶が蘇った… ハツは、にな川への嫌悪と愛情が絡み合った末 相手の背中を蹴るという行動に至り、 また、にな川が見世物になっていると一種の喜びを感じているようにも思える。 だが、上述のような行動を起こしたり、 にな川の唇を舐めたり、 にな川が一線を軽く越えてしまったとき、無意識的に哀しみが溢れてしまったり。 第三者の目線でないと気付けない「自らの本音」が私にはいくつあるだろう。 自分を最も理解していない存在は 自分自身なのかもしれないし、 それ以前に 真の自分 はとっくの昔に道端かどこかで落としてきたかもしれない。

    2
    投稿日: 2021.03.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    描写の美しさよ…… ストーリーとしてハツはにな川に「背中を蹴りたい」という不思議な気持ちを抱き不思議な関係のままで、「ん??」となってしまったけど、解説を読んでこの作品の中での「蹴る」というのはこれまでの青春小説、恋愛小説の常識を「蹴る」ということだったのかなと思った。

    4
    投稿日: 2021.02.24
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    二字熟語が文章の中にふいに来て、何事も無かったかのように文が続く感じが好き。太宰の「人間失格」に酷似、というかほぼこれにインスパイアされたように感じる。

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    投稿日: 2020.11.30
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    この本がヒットしたってことは 主人公の気持ちがわかる〜と共感した人が たくさんいるってことだと思う。 残念ながら、学生時代は遠く過ぎ去った今読んでも そんなに共感はできないけれど、 いたなぁ…こんな子、と思いながら読んでいた。 学生時代に読むべき本だと思う

    2
    投稿日: 2020.11.27
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    1行目からわかる表現力の深さと感受性の豊かさ。 なんて素敵な描写をする人だろうって、引き込まれます。 尊敬する人から勧められた私にとってとても大事な思い出の1冊です。

    3
    投稿日: 2020.04.21
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    大学生がこれを書いたのかと思うと、その描写力と鋭敏な比喩表現に非凡さを感じざるを得ない。簡潔な文体にして的確。 僕も高校時代はハツと似たような面があったから、共感できる要素が多かった。ハイティーンに差し掛かる年齢の、クラスのアウトサイダーになりつある少年少女のメンタリティ。自己とその他を区別し、グループ化していくその他を冷めた視線で捉え、嫌悪感すら抱いていく。個性と没個性を強烈に意識するがゆえの不器用さを抱えながら膨らむ自我が揺れ動く。10代の頃に自意識過剰が振り切れる、あの体験に近いかなと。 そして、にな川というアウトサイダーでありながら全くハツとは異質な思考を持つ異性。思考は違うけれども、どこかでハツと情緒が繋がってしまうのだと思う。ステレオタイプな恋愛感情を飛び越した嗜虐心なのか、彼の背中を蹴りたい衝動が生まれるけれども、その正体はやはり単純な理性では掴めない、ハツの内側から呼び覚まされるプリミティブな暴性とイビツな愛おしさ、その他微細な感情の複合物なのだろうと思う。気になったのは、ハツのにな川への感情の中に性的衝動が微妙にあるのか無いのか分からないない点だ。有無のどちらともとれる表現はあったように思うけれど、明確には示さないという意図なのか、僕の感性では読み取れないだけなのか……。 アイドル的な人気モデルに入れ込むにな川の生態は、キモオタそのもので笑えた。ハツはそのキモオタ性を気持ち悪いと思っているだろうし、馬鹿にもしているけれど、一方でそこに、にな川のパーソナリティと結合した強烈な個性として愛おしさを感じてしまっているという点で、没個性側(クラスの仲良しグループ)とやはり峻別できてしまう。 大人びたシニカルな目線と対比的に感情を持て余すハツの未成熟さが顕れるところや、経験の無さゆえに外出時の服や履き物のチョイスに失敗するところなどに10代のリアリティを感じたし、そこはこの作品の情緒的な味わい深さだと思う。 純文学に重厚さを求める向きには軽い作品かもしれないけれど、年齢性、時代性、感性、情緒性、など、いずれにおいても鋭く過不足なく描き抜く筆力は非凡だと思う。

    5
    投稿日: 2020.02.21
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    何一つ覚えてなかったな。 その居場所のなさ、息苦しさ、分かる気がした。 痛めつけたい感情も。 認めたくないから、自分の方が上だと強がる気持ちも。 さびしいね。

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    投稿日: 2020.01.25
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    クラスのあぶれ者同士が起こす化学反応。今をきらめく人気モデルに陶酔するにな川とそれを目で追ってしまうハツ。特ににな川の「にな」の字が平仮名で表現されているなど、ハツ視点ということがわかる細かな工夫がなされており、感情移入しやすかった。また、中高生にありがちな人生を達観した気で「私はお前らと違う」感を醸し出すハツの脳と心の非接続感が面白かった。

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    投稿日: 2019.11.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    クラスで鎧を着ている女の子と、モデルさんの追っかけオタクの男の子。自分のことがちょっとずつ好きになって行くのがいいね。

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    投稿日: 2019.08.28
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    ◆荒々しくも繊細な、この感情の正体は?◆ この作品は当時19歳の著者が芥川賞を史上最年少で受賞したことで、大きな話題となりました。甘酸っぱい恋愛小説かと思いきや、あまりにリアルで心に突き刺さる心理描写に、ページをめくる手が止まりません。思春期に誰もが感じたことのある焦りや苛立ち、そしてときめき。それらが美しく繊細に表現されています。クラスの余り者同士の奇妙でもどかしい関係。そんな二人の青春の甘さと苦さを、ぜひ味わってみてください。

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    投稿日: 2019.06.04
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    学生時代に特有の自意識のあり方を、とても豊富な比喩表現や語彙で的確に表現されていて、自分にも身に覚えがある気持ちをすごく新鮮な目線で再確認したような気分になった。 高校時代に読んでいたら更に衝撃が大きかったろうな..,。

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    投稿日: 2019.05.14
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    ハツは結局孤独にも孤高にもなれない。孤高を気取ってるだけなのもみんな分かってるんだろうなと思う。 クラスの人のレベルが低いから、だから私は話さないんだ。って自分が選んでいるみたいなことを言って、本当は誰にも選んでもらえないことが恐ろしいし、自分は誰にも選ばれてないことに気付かないようにしている。 ハツがにな川に抱いている感情は、あまりにも歪んでいて、あまりにも対極のように感じてしまうけど、これを世間は恋と呼ぶんじゃないかなと思った。 ハツという人間があまりにも自分だったから、自分というものを客観的に見るとこんなにも痛いものかとつらくなった。私も結局もののけ姫にもにな川にも絹代にもなれなかったよ。

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    投稿日: 2017.08.22
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    17歳で「インストール」(文藝賞)、19歳、本著「蹴りたい背中」で芥川賞受賞の綿矢りささんも今年は33歳、今はどんな作品を書かれているのでしょうか。この「蹴りたい背中」は高校生の男女を描いた作品ですが、私にはよくわからない作品でした。

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    投稿日: 2017.05.15
  • 他の人とは自分は違うと思い込んだ女子の戯言

    分かり易い感性の描写で理解し易い。 60ページくらいしかないとても短い作品なのですぐに読めると思ったけれど、 つまらなくて中々読み進められなかった。 タイトルそのままに「蹴りたい背表紙」って感じ、電子書籍だから蹴れないけど。 イライラと感じてしまう感じとか上手に使っているのかな。 この方の他の作品を読んでみたいと思いました。

    0
    投稿日: 2017.04.06
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    「認めてほしい。許してほしい。 櫛にからまった髪の毛を一本一本取り除く ように、私の心にからみつく黒い筋を 指でつまみ取ってごみ箱に捨ててほしい。 人にしてほしいことばっかりなんだ。 人にやってあげたいことなんか、何一つ 思い浮かばないくせに。」

    1
    投稿日: 2017.03.30
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    高校のこういう感じはなんとなーくわかる。 私の学校はもっとサバサバしてるけど。 最終的にハツはにな川を軽蔑しきれないし、絹代の友情を諦められない自分を弱いってわかってるんだと思う。 逆ににな川は、みんなに嫌われようともオルチャンっていう軸を持ってるから、強いんだと思った。

    1
    投稿日: 2017.02.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    愛しいよりも、いじめたいよりも もっと乱暴な、この気持ち  高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。  臆病ゆえに孤独な二人の関係のゆくえは……(帯より) そうかなあ?「孤独な臆病者」ってハツだけじゃない??? にな川って別に孤独じゃないと云うか、むしろ「孤高」だと思いました。好きなものを思う存分愛でてるだけ。何かを好きになるのに仲間なんて必要ないでしょ。 クラスの中で浮いてる「異物」みたいな感覚でオタク属性を与えたのかなあとも思ったんですけど、初版が発行されてから15年弱が経過した今、男性のアイドルファン自体珍しい事ではなくなっちゃいましたしね。 それより何より、ハツのかまってちゃんぶりが辛い!!! なんかもう……面倒臭い!!! こんなの「お腹がすいて一歩も動けないけど好物しか食べたくないから誰か私の口までスプーンで運んで」って言ってるようなもんですよ。 その上、友人に向かって「私が餓死しても構わないのか」なんて脅迫してみたり、それが叶わないと悟るやいなやすっくと立ち上がって(実際動けないほどの空腹でもない)誰も積極的には食べたがらないゲテモノをつまみ食い、「マズッ」って言いながら何かそのマズさが癖になる、みたいな話ですよこれは。 私も私でいい歳こいて何をこんなに熱弁しているかと言うと、ええそうですよ、完全に同族嫌悪ですよ。ハツの幼稚な自尊心には、身に覚えがありまくり。辛い。辛いです。 薄暗い部室に染みついた汗臭さ、下足箱付近に漂う独特の臭い、家に帰ってから制服を嗅いだ時に感じる学校の残り香みたいな、甘酸っぱさよりも埃っぽさを感じる「負」の青春小説だなあと思いました。

    5
    投稿日: 2017.02.09
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    先日、綿矢りささんの「蹴りたい背中」を読みました。 綿矢りささんの二作目で、芥川賞受賞作ですね。 で、綿矢りささんの小説は、「蹴りたい背中」を含めて、「インストール」「夢を与える」「ウォーク・イン・クローゼット」と、四冊読んでますが、「蹴りたい背中」が一番インパクトが弱かったですかねえ。 あと、後半の展開で、女二人・男一人の三人で、ライブに行くシーンがあるんですが、「ウォーク・イン・クローゼット」でも、似たような展開があって、綿矢りささんは、話を展開する上で、ライブに行くシーンを入れるのが好きなのかなあと思ったりしました。

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    投稿日: 2017.02.07
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    やっと読めた本。最初のページが結構ハードルが高かった。 何のことやらさっぱりわからん状態。 それを通り過ぎると、高校生の何とも言えない感情のわだかまりが伝わってくる...と思います。 残念ながら「背中」を「蹴りたい」という気持ちになったことはないですが、「何とかしろよ」という気持ちはよく伝わってきます。 国語の問題で、主人公はなぜ背中を蹴りたいと思ったのですかと問われると、答えられないですけれども。

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    投稿日: 2017.02.07
  • 圧倒的な表現力

    冒頭の文章でゾクッときた。倒錯するネガティブな感情、暴力的になる衝動も圧倒的な表現力で不快ではなく共感してしまうかのよう。久しぶりに芸術と感じる作品でした。まぁ蹴りたいというか蹴っていたけどな(。-∀-)

    0
    投稿日: 2017.01.01
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    実は芥川賞受賞のニュースを観たときから気になっていたけど、こんなに間が空いてしまった。 始めは無気力系主人公っぽくて読むのが苦痛だったけど、主人公もコミュ障なことが分かってくるとどんどんおもしろくなっていった。 にな川は主人公のちょっかいをどう思ってるんたろうね

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    投稿日: 2016.12.22
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    芥川賞で話題になった本。まぁ普通に 面白かったかな。ただそれだけの本。 若い人が読むとまた違った感想があるかもね。

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    投稿日: 2016.07.22
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    図書館のリサイクル本。話題になった作品読むのはなんだか気恥ずかしいー!とか言いつつ、これからはこんなんもいっぱい読むからね!!芥川賞だしそんなに好みから外れてないはず…! 学校のグループの女子らの立ち位置とかやりとりとか、なかなかリアルで面白かった。若い人に勧められそう。 孤独さってたったひとりでぽつんと居るときに感じるものじゃないのよね。周りにたくさん人がいて、自分が際立ってはじめて独りやと思うのよね。 あとメインキャラ二人に関しては、もっとかわいそうになれとか、好きなことだけならいくらでも喋れるとか、字面だけなら共感できることがあった。わたしはかわいそうだと愛おしくなっちゃう!もっともっとかわいそうになればいいのにと思って、そんなかわいそうな人をニヤニヤしながら見下ろしたい。そうなってようやく好きじゃわあとなる。へんたいじゃ。(今のところ二次元限定ですが) 長々と気色悪いことを書いてしまったが、みんなへんたいなんだよ。へんたい。

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    投稿日: 2016.04.27
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    第130回芥川賞 史上最年小19歳での受賞。 今でも覚えているが受賞時、「へぇー、自分と同い年の女子が芥川賞か」と本屋で数ページ読みあまりにも自分の才能のなさに惨めな感覚をした記憶が残っている。それから12年越しで中古を100円で購入し集中して読むに至ったのだがやはりあの時に感じた衝撃は嘘ではなかったようだ・・・。私は10代前半の感覚が頭の中に綺麗に蘇った。憎しみと愛が入り混じった感覚が芽生えうまく言葉に出来ないし体で表現も出来ない・・・。他者(友人・家族)に対しての特有なモヤモヤとイライラがこの作品には絶妙に描かれている。もっと極端に言えば「さびしさは鳴る」のド頭1ページの最初のこの言葉が素晴らしい。 作者の死後も重版され続けていく名作の一つだろう。

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    投稿日: 2016.03.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

     主人公がクラスやクラブのメンバーの中に溶け込めないのはわかったけど、にな川に対する感情や、行為が全く理解できなかった。

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    投稿日: 2016.03.04
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    なんだか、こう、ジメジメした感じの、高校生の女の子が男の子に寄せる想い。真夏の蒸し暑い空気の中で語られている。 冬に読むより、真夏に読むともっと雰囲気が伝わるのかもしれない。真冬のカラッとした空気には少しそぐわない。 にな川の背中、一緒に蹴りたくなる。その蹴った感触、感情を共有してみたいと思った。

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    投稿日: 2016.01.22
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    高校に進学して二箇月。クラスメイトの蜷川と私=長谷川ハツは、どうやら仲間。特定の仲良しグループを無理して維持しようとしない仲間。 しかし、それは正義感やポリシーではなく、無理して繕う人間関係の面倒くささから。 一方蜷川は、我が道を行くアイドルオタク。 私が、蜷川が追っかけるアイドル(ていうかモデル)と中一の時に会っていることが判明し、二人の奇妙な交際?が始まります。 2003年下半期第130回芥川賞を金原ひとみ「蛇にピアス」(集英社2004/1)とともに、史上最年少で受賞した作品。一箇所を除いて、前作同様主人公の主観に徹したインナーハードボイルドですが、本作で描かれるのは、奇妙な彼と、彼に対するハツの奇妙な感情。 コミック版インストール(みづき水脈と共著。講談社コミックデザート二一一巻2003/3/13)の巻末著者対談で当時執筆中だった本作を「黄ばんだ青春モノ」と自ら語っているように、いわゆる普通の恋愛小説ではありません。いわゆる普通の恋愛小説と言うのは、出会いとトキメキがあり、感情の葛藤やちょっとした行き違いの後にデートをしたり、その他のことをしたりして、別れるというような恋愛小説。 本作は、もっと本能的な……ていうか、間違った本能的なというか(汗)……「おしゃべりをしたい」とか「手をつなぎたい」など、今まで当たり前として語られていた異性への恋愛感情ではなく、タイトルの通り、「彼の背中を蹴ってみたい。」相手にしてみれば、迷惑な感情。 しかし、それを受け止める(または気付かぬふりをする。または本当に気付いていない)蜷川のオタクっぷりが微笑ましい。もしかして、本当は懐が深いのでは?と勘ぐってしまいました。 打算的な大人の恋愛とは異なる、正直な(しかし奇妙な)恋愛感情が逆にすがすがしく感じられた一冊でした。

    1
    投稿日: 2015.11.21
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    2015年10月17日読了。 10年越しに、読みました。10年前に読まずに今読んで良かったと思います。

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    投稿日: 2015.11.09
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    さみしさは鳴るにはじまり、比喩表現が多すぎてすこしつかれた。おもしろい表現ばかりだけど、思春期特有の友達関係のこととかを、あまりにもつっけはなして見てる感じが逆に息苦しい。

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    投稿日: 2015.09.15
  • 短編で値段は少し高いが出来はいい。

    にな川は何となく世界から浮き上がっているが、ハツも同じように浮き上がっている。にな川の崇拝するオリチャンとの距離が最も近づいたときに最も距離を感じるというのは人と人とが作り出す虚構が現実に打ち負かされた感があり、痛々しい。ハツと絹代の微妙な距離。過去は現在に追いつき、流れに乗り遅れたものは孤独をかこつ。にな川のように割り切れればそれでよい。割り切れなかったものは割り切ったものに一種のいら立ちを感じるのだろう。 二百ページを超えていたらもう少し楽しめたのかもしれない。 短編は芥川龍之介と星新一で十分だという僕だが、最後までは読めた。 にな川を蹴りたくなるのも仕方ないのかなあというのが最後まで読んだ感想です。 性的なものを意図的に排除した点は物語的で吉。 星は5つ。

    1
    投稿日: 2015.07.13
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    群衆に存在するのが嫌で、群れから外れた少女。 そんな彼女のクラスには、別の意味で外れた少年。 ちょっとしたきっかけで、人との縁ができる。 まさにその状態ですが、きっかけも『人』。 そこまで好きなものがあるというのは うらやましいものです。 主人公は…こういう人いたな、と。 人を見下してどうにか平穏を保っているような 自分が一人なのに理由をつけようとする人。 漫画でもよくある設定です。 そんな彼女に対して、共感できる部分あり できない部分あり。 少年は、好きな人のチケットを手に入れて そこへ行くわけですが…前に並んでいたOL。 まさにクラスの中で主人公はこんな感じでは? そうして最後、になったわけですが 結局何がどうなのか。 学生の一部分をくりぬいたような内容でした。

    0
    投稿日: 2015.03.24
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    まあ面白い。気持ち悪いにな川より何よりも気持ち悪い、主人公の幼い自意識が的確に描かれてて、吐き気がする。作者の最近の作品と比べると圧倒的に文章が下手くそだけど、それでもよくまとまっていたと思う。よい。 中学くらいの頃読んだ時はエッチだー!と思ってちゃんと正視できなかった記憶があるけど全然エッチじゃなかった。どんだけ純朴だったのだ僕。

    0
    投稿日: 2015.02.16
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    201502 大好きな、森見登美彦さんと万城目学さんと一緒にご飯を食べに行ったことがある、ということを知り、読んでみたくなった作家さん。 これを読んだら、同世代の作家である朝井リョウさんを思い出しました。 学生の頃に読んでたらまた違っただろうな。 他人と群れたくない、と表面では思ってるのに、深層では誰かと一緒にいたい、仲良くしたいと思っている、似非一人狼な典型的な主人公。 終わり方がよくわかんなかった。

    0
    投稿日: 2015.02.14
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    まわりの人が話すこと、やっていることが馬鹿みたいに思えて仲間に入ろうとしない姿が自分を見ているようだ。軽蔑しているくせに思わず、彼らの面白い話に笑いを堪えてわざと難しい顔をしてみせたり、寝ていもいないのに寝たふりをしたり。友達がいないのににな川の背中を蹴りたくなるとか。見方を変えれば、にな川だけでなくてハツも不良よりもタチが悪くて面倒くさい。アップランで自分だけ本気になってしまうとか、すごくわかる。ほんとは誰かにわかってもらいたいだけ。

    0
    投稿日: 2014.12.20
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    周りからちょっと浮いてしまってる女子高生が、同じように浮いてる男の子の事を好きになる話、なのかな。 相手の男の子がアイドルオタクで気持ち悪いし、高校生くらい特有の女子の間のいじめみたいなのも、なんかオカルトチックで気持ち悪い。 一世風靡した本なので期待してたんだけど、主人公もストーリーもなんか気持ち悪いづくめの上に終わり方も中途半端で、読むのが辛かった。 村上直樹を彷彿とさせるようなうつうつした本でした。

    0
    投稿日: 2014.12.12
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    にな川、ハツ、絹代、それに他のクラスメートにしても、実際にいそうでリアルに描かれていたと思う。高校のような、子どもでもなく大人でもなくって物語はやっぱり好きだなあ。自分がまだそうだからかなのか。ただ、ハツの微妙な心情までは理解できなかったのは、自分がそういう体験をしていないからなのか、もう忘れかけているのか、どちらなのだろう。

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    投稿日: 2014.11.16
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    まぁまぁ楽しめたんだけど。。よく分かんない。新しく入った高校のクラスに溶け込めない主人公の女の子の気持ちはわからないでもない。だけど、なんか、本当にツライって思っているところが伝わってききれてない気もするし、なんていうか、どんなに平然を装っても、本当に心の何処かでは、どーしようもない気持ちなんかを抱えてたりなんかするんじゃないかと思うんだけど、そういうのが表面に出てこないからなのか、表面にわざと書いてないのか、なんか、現実っぽくなく感じてしまう。 あと、主人公の女の子が、結局もう一人の男の子を好きなのかそうなのか、好意があるのかどうなのか、結局きちんと書き込まれてないような気がする。。 ただ蹴りたいっていうの分かるんだけど、なんていうか、それだけで終わると、こういう理由で蹴りたいのかもしれないし、好きなのかもしれないし、結局そいつを馬鹿にしてるのかもしれないし、弟をイジメるようなそういう感じなのかもしれないし、同族嫌悪なのかもしれないし。。。 なんか、そういうのを明確になってないんじゃないかって思えてしまう。結局、書いてる人の中で、どういう気持ちなのかしっかり定まってないんじゃないかなって、そんな邪推さえしてしまう。あるいは、もしかしたらだけど、そういうのの全部折り混じった気持ち、みたいな、そういう都合のいいのをイメージしてるんじゃないかって。 まぁ、そういうのを細かく書き込んである小説が好きな自分にとっては、やや、主人公の気持ちがよくわからないと言う点で、うーむと思ってしまったが、こういう、なんだかなー、な感じが好きという人には受ける作品なんじゃないかと思う。

    0
    投稿日: 2014.10.20
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    タイトルの「蹴りたい背中」が どんな背中だったのか考えてしまいました 言葉の表現などが凄かったです たまにハッとするような言葉もあって ゆったり流れている感じが良かったです

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    投稿日: 2014.09.18
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    あかん、こら名作や。 どうも話題性先行だったような、そんな当時の印象がおぼろげにある。しかし、これ本当に凄い作品。 結構王道なテーマ扱ってるのね。もうびっくり。疎外感と共感とディスコミュニケーションとほんの少しの成長がまた見事に描かれてて、確かになあと思わせる質感。 内容はまあよくあるので、きっと評価点は感性と描写の瑞々しさでしょう。 たとえば『さびしさは鳴る』っていう文頭。ぱねえ。もう誰も使えなくなってしまったわけです。それだけのインパクト。このレベルの表現、何を表してるんだか一瞬わからないけれど読者に感覚で無理矢理わからせてしまうような絶妙かつ的確な表現を、しかも連発する。もうね。 ぱねえ。19歳、ぱねえ。

    3
    投稿日: 2014.09.15
  • 嫉妬?

    ハツがにな川の背中を蹴りたくなるのは、 自分より下か、あるいは同等と思っていたにな川が、殻を破って前に進んでいくことに対する嫉妬なのかな? そんなハツの心境を、いろいろと想像したくなるそんな作品です。 比較的短いので、一気に読めますよ。

    0
    投稿日: 2014.08.20
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    素直に解釈すれば、タイトルの「蹴りたい背中」の意味は、にな川に対する初実の歪んだ愛情表現とも思えますが、踏み込めば、初実に対する綿谷りさの激励のようにも感じます。初実は周りと上手く取り繕えず、素直に、にな川にも気持ちを伝えれません。更には、そんな自分を大人だと思い、群れる同級生を見下しています。まさに、若いが故の勘違い。でも、自分にもそんな時期がなかったと言えば、嘘です。今思えば、本当に調子乗ってたと思います。そんな初実の背中を蹴って、いかに馬鹿なのかを気づかせてやりたいという綿谷りさの気持ちがタイトルに込められているのではないかと思います。もしかしたら、綿谷りさ自身も初実のように周りを穿った目で捉えていた時期があり、そんな自分を初実に投影して、過去の自分の背中を蹴ってやりたいと思っているのかもしれません。「蹴りたい背中」は単なる青春時代の痛みだとか屈折した思いにとどまるのではなく、それらをギミックとして、世の中を知った気になった若者が陥る、恥ずかしいほろ苦さを表していると思います。だからこそ、個人的には昔の自分を思い出し、懐かしさもありましたが、初実に共感を覚えるのではなくフラストレーションが溜まりました。

    3
    投稿日: 2014.08.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    クラスでどのグループにも属していないハツとにな川の話 教室にも部活にも自分の居場所がなく、周りの人間をよく観察していて、自分の立ち位置などもすごく気にしているハツが、クラスに居場所がなくても、全く気にせずに自分の好きな「オリちゃん」を追い続けているにな川を少し羨ましいと思っている。 にな川が好きなオリちゃんにあったことがある自分の中に「新しい自分の居場所」を作ろうとしていたと思う。 最後のページのハツがにな川の背中を蹴るシーンは、ハツなりのにな川に対する愛情表現?

    1
    投稿日: 2014.08.09
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    描写や表現がオヤジには物凄く新鮮で、 学校での人間関係の気持ちの表現はよくわかったが、それ以外に残るものがなかったか?

    0
    投稿日: 2014.06.11
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    んー何を伝えたかったのかがよく分からない.. クラスに馴染めない男女が、あるモデルをきっかけに話すようになる。

    0
    投稿日: 2014.06.07
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    2014.6.2 読了 これが 芥川賞なんだ?? 。。。な感想かな f^_^;) なんか わかるような わからんような話だった。 軽めで 読みやすくはあるけど。 ハブられてる女子高生と 同じクラスの 同じくハブられてる 男子との 日常??

    0
    投稿日: 2014.06.02
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    話の内容は全然違うんだけど、芥川賞を同時受賞した金原ひとみの『蛇にピアス』と雰囲気が似ているなと思いました。 彼女達は当時同じ年齢の19歳。表現の方法は違うけれど同じ様な空気、感情を感じました。 高校生という子供でもない大人でもない微妙な年頃の、どこか冷めた気怠い気持ちがよく表現されていると思います。 周りから一歩引いて、自分は皆とは違うんだと何もかも分かった様な態度をとってしまうけれど誰よりも孤独になるのを恐れているハツ。 それとは対照的な絹代の皆に溶け込もうとしている行動は、私からみたらとても自然な事で彼女を愛おしく思えました。 10代の頃に感じた感情や友達との距離感は理解できますが、もうそういう時代を通り過ぎてしまった私はあまり共感する事ができませんでした。

    1
    投稿日: 2014.06.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    主人公の気持ちがよく分からなかった。 昼休みとかのはよく分かって、高校に不安をおぼえたけど、にな川を「蹴りたい」という気持ち、物を盗んだ時の気持ちは分からなかった。 あと、にな川と一緒でも気にしない絹代もよく分からなかったけど、性格とか、好きだなあと思った。      ハツの部活のシーンはすごく好き。 「八ミツドロップス」という本みたいだった。 いい感じの終わり方だったのでよかった。

    0
    投稿日: 2014.05.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    休み時間10分の描写、生々しすぎて 学校の閉鎖感を思い出して胸がつまるくらい。 恋?はSMのような不思議な感覚。一気に読めた。

    0
    投稿日: 2014.05.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    中学生の時に読んでいました。思春期のもやもやしててなーんかすっきりしない感覚とか蒸し暑さをよく書いているなあと思いました。高校生の時に再度読んだ時は、のぼせそうになりました。

    0
    投稿日: 2014.04.13
  • 複雑な心理描写

    不器用で群れに馴染めず不安な孤独に強がる、 そこに同類を見出した彼が殻をやぶるのを応援しようと背中を押す、いや蹴るのか?

    1
    投稿日: 2014.04.13
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    高校3年生のときに一度読んだ本です。 あの頃共感した部分を今でも覚えていました。 そこだけ綺麗に覚えていたので、内容は新鮮に入ってきました。 授業の中休みが永遠に感じられる。 私も専門学校でそういう経験がありました(笑)

    0
    投稿日: 2014.04.07