【感想】去年の冬、きみと別れ

中村文則 / 幻冬舎文庫
(199件のレビュー)

総合評価:

平均 3.4
20
58
81
18
5
  • そう来たか

    僕とは誰なのか人間関係が不安な中、読み進めていくとなるほど、そう来たか!という感じだった。
    最後のやりとりも、情景が浮かぶようでかっこいいね!

    投稿日:2019.03.26

  • とても面白い!でも後味が良いとは言えないなぁ

     かなり工夫された物語で、推理小説としては秀逸だと思います。さほど長いものではありませんが、かなり気合いを入れて読まないと、散りばめられたヒントには気がつかないでしょう。最後の最後に、あ~そう言うことだったのかぁと思うことは請け合いです。
     ビジュアル的に映像化したくなるような内容なので、映画化したくなる気持ちも良くわかります。私は残念ながら、見に行くことが出来ませんでしたけど。
     ただねぇ、決して後味が良いとは言えません。例えば、金田一耕助が活躍する横溝作品は、すべての猟奇殺人が終わってしまってから種明かしがされますが、それでも、読み終わった後は、どこか、すっきり爽やかになりますよね。それがこの作品には無かったかな。難しいものですね。
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    投稿日:2018.11.29

  • 最高に素晴らしい作品

    買って損はなかった。安いので黙って買って読みましょう。意外な結末や予想してないストーリーに引き込まれるはず。

    投稿日:2018.04.18

  • 好みの問題かも

    前半の謎めいた展開は結構惹き込まれたんだけど、後半の真相が分かるところは正直ふ~んと思うだけで惹き込まれる感じはしなかった。
    単に僕がミステリーにそれほど興味が強くないというだけかもしれないけど。

    投稿日:2018.04.04

  • 読後、必ず最初を読み直したくなります

    ちょっとトリッキーな文章で話題になっているが、叙述トリックというほどではない。普通に読んでいればわかるのだけど、わざわざ作者があとがきで説明するもんだから、他にも何か意味があるのかと思って色々ネタバレサイトを調べたけれど、それ以上の深い意味はなかった。本名がどこかに隠されているのかと思ったのだが…。目まぐるしく転換する場面に必死に頭がついていく感じで読んでいたら、いつの間にか謎解きが始まっていて、真相を推理する時間も与えられないまま真犯人が判明してしまった。これを映画でどう表現するのか気になる。続きを読む

    投稿日:2018.03.26

  • 編集の手が入っているはずなのに

    ページ数は、昨今のサスペンスにしては、非常に少なく、195頁
    そのため、すぐに読み終わるかと、思ったものの、予想以上に時間がかかりました
    原因は、文体
    序盤は上で書いたようにやたら句読点まみれで読み辛く、
    行間もなく一文挟んだだけでそこまでの描写が過去の時間軸扱いになるなど、
    編集の手が入っていて書き直されているはずなのに、
    流れが把握しにくく気持ち悪い

    後半は文体こそ普通になるも、読者を混乱させるためだけの描写が多く、
    前半でくどくどと言われた登場人物の内面はどこへやら
    そもそも、弁護士が無能でも死刑判決がでるような事件ではなく、
    どんでん返しのためだけに最初から破綻した筋書きが机の上で練られただけでした

    あとがきで著者の方は矛盾はないし伏線は張っていると自画自賛しておりますが……
    正直、狂気(笑)を免罪符にした異常者気取りばかりの薄っぺらなお話にしか思えません
    ただ、「見ていないときは…」の考え方はなるほど、と感心させられました
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    投稿日:2017.11.07

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ブクログレビュー

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  • おもち

    おもち

    このレビューはネタバレを含みます

    ページ数少ないからサクッと読めるかな~なんて思って読んだら不気味で怖かったー( ; ; )みんなおかしいよ( ; ; )4時間くらいで一気に読み終えたけど…なんかモヤモヤ残る感じ…ひたすらネタバレ調べて心を落ち着かせました(笑)

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.03.24

  • 海外おやじ

    海外おやじ

    このレビューはネタバレを含みます

    中村さんの作品はこれで三作目。
    ノワールな印象の方なのですが、今回もかなりダークな作品でした。

    ・・・
    連続殺人犯のルポを書くことになったライターと拘置所で死を待つ殺人犯。彼らの関係を断続的なスナップショットで綴るかのような描写。

    その中で、奇妙(奇怪)な殺人者の姉がライターにとってターニングポイントになります。殺人犯の狂気と共に、その姉の狂気にもあてられ、ライターはこの姉の性に籠絡されてゆきます。

    ・・・
    さて、私は次第に流れが良く分からなくなってきました。誰の視点でこの物語は書かれているのか?

    実はこの視点の変化こそがこの作品のキーとなります。そして徐々に明らかになる、本作品の全体の構造。このあたりはじわじわ来ます。久方ぶりに感じた読書によるゾクゾクでありました。

    何を書いているんだって? いやあ、ぜひとも読んでみて味わってください!

    ・・・
    ということで中村作品を読了いたしました。

    一見、狂人の独白かのような作風でありましたが、そんなところに留まらない大いなる?狂人が意図したスキームがありました。その構造が見えたとき、「なるほど」となる作品です。

    ダークな作品が好きな方、ミステリ好きな方には楽しんで頂ける作品だと思います。

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    投稿日:2024.03.04

  • レモン

    レモン

     嫌いではないが気持ち悪い。心がざらつく。6年前読んだ時は嫌悪感しかなかったので、再読で印象が変わった作品ではある。様々な登場人物の倒錯した愛情と狂気が凄まじい。「きみは誰だ?」でもう1人の存在に気づいてから、面白さが増していく。一体何を読まされているんだと思っていたが、献辞を読んで納得した。カポーティの『冷血』読んでみたい。そして結局K2って何だったのか。続きを読む

    投稿日:2024.01.25

  • mokamoca

    mokamoca

    女性2人を殺した猟奇事件の被告に面会に行くライター。
    死刑判決を受けている被告に話を聞き、この事件を本にするため。
    しかし、話が少しずつずれているような…
    関係者にも話を聞くが、関係者たちも何かしらを隠しているような、何かに怯えているような雰囲気を醸し出している。
    そんな異様な雰囲気の中、様々な疑惑が浮かぶ。
    そして、辿り着いた先に見えてきた事件の真相は…

    2024.1.21
    続きを読む

    投稿日:2024.01.21

  • ファゎュ

    ファゎュ

    叙述トリックもびっくりだったけど、
    何よりも登場人物たちの自己分析というか内省していく描写がリアルで繊細でとても好きだった

    登場人物はみんな狂気的で歪んだ思考を持ち合わせているんだけど、共感できてしまう部分もあり
    自分の中にも狂気が眠っているんじゃないか、何かのきっかけで目覚めてしまうこともあるんじゃないかとか、ただ自覚しないふりをして生きてるだけなんじゃないかと思ってしまった。

    ほとんどの人は自分自身のことを本当には理解してなくて、自分を知ることは大事なことみたいに言われる事もあるけど、自分にとっての都合のいい自分だけを抽出してアイデンティティにしようとしてるだけなのかもしれない。でもそれくらいが丁度良くて本気の自己分析なんてしない方がいいのかもしれないなんて風なことを考えさせられた。
    続きを読む

    投稿日:2024.01.09

  • cinejazz0906

    cinejazz0906

    このレビューはネタバレを含みます

    二人の女性を焼死させ、一審で死刑判決を受けた被告「木原坂雄大」。 出版社の依頼を受け、猟奇殺人事件の真相を探るため、拘置所で被告と面会する「僕」。 ・・・被告と事件関係者の歪んだ心理状態、この異様さは、いったい何なのだ! これは本当に殺人だったのか? 「僕」が真相を知ることは、果たしてあるのだろうか?・・・芥川龍之介の『地獄変』をモチ-フに、異常心理と倒錯世界をアレンジした、鬼才・中村文則氏による超絶ノワ-ル!〝何かをする、ということは、自分の人生の時間を何かの中に浸らせるということだと思う。・・・私は、たくさんの作家達の言葉の中で、自分の人生を過ごしてきた。選び抜かれた言葉、様々な人生の物語、人が体験する挫折や悲しみ、そして希望の中に。・・・それは、とても幸福な事だと思う〟

    レビューの続きを読む

    投稿日:2024.01.01

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