【感想】夜の床屋

沢村浩輔 / 東京創元社
(160件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
20
50
55
18
1
  • 素敵な短編集

     新しい作家さんは出だしの数行がいつも不安なんですけど、この一冊は心配無用でした。
    一つひとつが独立していると思いきや、途中で「あら?ここでもそれが出てくるの……」
    ラスト近く「ここでそれと絡めるの!」と新鮮な驚き。
    どの話も好きでした、騙され方が楽しい。大人メルヘン。
    「葡萄荘のミラージュⅠ」からは発想の奇抜さに唖然とさせられ、まさにmirage!


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    投稿日:2015.03.24

  • 他の作品も読みたくなります

    普段どうしても好きな作家さんの本ばかりを中心に読むのですが、
    たまに本屋さんで、題名と表紙に惹かれて作品を購入することがあります。
    この作品もその中の一冊ですが、久しぶりに他の作品も読みたくなる作者に出会いました。
    6本の短編からなるこの作品ですが、一本一本が素晴らしいミステリー作品に
    なっていて、しかも読み終えた時にはちょっと感動すら覚えます。
    今後、注目していきたい作者です。
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    投稿日:2014.10.21

  • 意外すぎる!?着地点

    男子大学生・佐倉が語り手を務める連作短編集(全7編)。タイトルやあらすじから、いわゆる「日常の謎」系ミステリなんだろうなー、と思って読みました。実際、前半3編(「夜の床屋」「空飛ぶ絨毯」「ドッペルゲンガーを捜しにいこう」)はそんな感じで、深夜に突然営業を始める床屋の謎、住人が寝ているあいだに盗まれた絨毯の謎、廃工場に住むドッペルゲンガーの謎を解き明かしていきます。1編1編を取っても、ミステリとして綺麗にまとまっているように感じました。
    印象が変わってきたのは、4編め(「葡萄荘のミラージュⅠ」)からです。そこからラストの「エピローグ」まで一気に読んで、その着地の仕方に驚きました。なんかいろんな意味で「やられた!」というか……。賛否両論あるとは思いますが、個人的には歓迎できる離れ業でした。
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    投稿日:2015.01.13

  • 結末は予想外、というかもはや予測不可能!

    日常系ミステリーの短編集、、
    で、いいだよね。。

    前半は日常の謎を解いていくストーリーなんだが、
    後半になると、だんだん壮大なファンタジーっぽくなっていきます。
    入口ミステリー出口ファンタジーな、連作短篇集。

    それぞれの短編が繋がっていくんですけど、最後はビックリします。
    え、えぇ!?って。そこにオチるの?って。
    僕は、好き。

    キャラクターも嫌いじゃないなぁ!
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    投稿日:2014.10.28

  • 短編集です。でも、ただの短編集ではありません。

    表題作を含む著者の代表作が〇編収められています。とか、同じ主人公が活躍する連作短編集です。と言うのは、よくあるスタイルですよね。しかし、この一冊は、いずれの表現も当たってはいますが、それだけでは的を射ているとは言いがたいという、摩訶不思議な、ジャンル不明の一冊であります。
     読み始め当初は、ちょっと面白い、ありそうでなさそうなミステリー短編かなと思いました。それがいつしか、ファンタジーになり、怪奇ロマンぽくなっていきます。しかも、解説を読むと、それぞれの短編が発表された順番で並んでいるのではないらしいのです。よくぞ、こんなカタチの一冊にまとめたものだと思います。その本としての構成に、☆5つといっても良いでしょう。
     とりあえずこれは、是非読んでみて下さいとしか、言いようがありません。どんな人に向くかは、正直良くわからないなぁ。なんせジャンル不明ですからね。読書好きには、こんな本はどうでしょうかと、オススメしたくはなる一冊ではあります。
     なお、物語の中に「眠り姫」が登場いたします。私のペンネームは、「くっちゃね村のねむり姫」ですが、私は仮死状態で眠っている人魚ではないので、あしからず。
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    投稿日:2016.03.28

  • 連作短編集全7編

    短編集ではありますが、長編集っぽくもあります。
    いままで読んだことのないタイプのおはなしでした。
    他の方もレビューされてますが、日常系ミステリーなのかファンタジーなのかジャンルはよくわかんないです。面白いとは思いますので、読んでみて下さい。続きを読む

    投稿日:2016.09.16

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ブクログレビュー

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  • yutan2278

    yutan2278

    慣れない夜道に迷い、無人駅での一泊を余儀なくされた大学生の佐倉と高瀬。だが深夜、高瀬は駅前の理髪店に明かりがともっていることに気がつく。好奇心に駆られた高瀬が、佐倉の制止もも聞かず店の扉を開けると…。表題作のほか全七話の連作短編集。
    初読み作家さんで、ずっと積読だったのですが、ようやく読めました。著者のデビュー作だそうですが、なかなか面白かったので他の作品も読んでみようと思います。
    続きを読む

    投稿日:2024.10.13

  • shukawabest

    shukawabest

    このレビューはネタバレを含みます

    着想力、構成力。

    もともと、独立したそれぞれの短編だが・・・。

    読み進めていくうちに、頭の中で『真実』が展開していく、ミステリーでもあり、ファンタジーでもある作品。

    何とも言えない心地よい読後感。

    また、近いうちに3回目、読んでみたい。

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    投稿日:2024.06.03

  • ゆつ

    ゆつ

    タイトルと表紙の雰囲気、あらすじには「チャーミングな連作短編集」とあったので
    最初の2つを読んだときは、なんか思ってたのと違うかも…と感じます。

    そこからガラッと雰囲気が変わって、日常の謎っぽい話、後半はファンタジー。
    葡萄荘〜眠り姫は連作短編だけど、他はメインの人物が同じだけじゃないの?と思いながら
    エピローグを読むと、びっくり。そんな感じです。

    いろんなパターンが楽しめました。
    続きを読む

    投稿日:2024.05.17

  • あまぐも

    あまぐも

    佐倉をキーにした連作短編集、かと思いきや、最後の最後で一本の流れに合流した感じ。設定はファンタジックでもあるのだが、描かれているのは極めて現実的な出来事で、それが、日本国内にとどまらず、しかも時間軸もはるかに飛び越えて展開されるとは、読み始める前には全く想像すらしなかった。こういう裏切られ方は嫌いじゃない。続きを読む

    投稿日:2024.05.13

  • のいる

    のいる

    短編集の中でも、いろんな作風が楽しめるので
    ぜひ最後まで読んでほしい!
    私は初めの収録作『夜の床屋』を読んで、
    ああ、こんな感じかあと納得(?)してしまい
    積むこと早5年。
    久しぶりに読み切って面白くてびっくりしました!
    早く読めばよかった…!!!と後悔してます。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.19

  • のり坊

    のり坊

    久方ぶりの拙い小説を読んだ。修行を積んで出直すと良いだろう。時間は大分掛かりそうだ。私には待ってあげるほどの時間的余裕は
    残ってないのですが!

    投稿日:2024.01.09

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