【感想】夜の床屋

沢村浩輔 / 東京創元社
(156件のレビュー)

総合評価:

平均 3.5
19
49
53
19
1
  • 連作短編集全7編

    短編集ではありますが、長編集っぽくもあります。
    いままで読んだことのないタイプのおはなしでした。
    他の方もレビューされてますが、日常系ミステリーなのかファンタジーなのかジャンルはよくわかんないです。面白いとは思いますので、読んでみて下さい。続きを読む

    投稿日:2016.09.16

  • 短編集です。でも、ただの短編集ではありません。

    表題作を含む著者の代表作が〇編収められています。とか、同じ主人公が活躍する連作短編集です。と言うのは、よくあるスタイルですよね。しかし、この一冊は、いずれの表現も当たってはいますが、それだけでは的を射ているとは言いがたいという、摩訶不思議な、ジャンル不明の一冊であります。
     読み始め当初は、ちょっと面白い、ありそうでなさそうなミステリー短編かなと思いました。それがいつしか、ファンタジーになり、怪奇ロマンぽくなっていきます。しかも、解説を読むと、それぞれの短編が発表された順番で並んでいるのではないらしいのです。よくぞ、こんなカタチの一冊にまとめたものだと思います。その本としての構成に、☆5つといっても良いでしょう。
     とりあえずこれは、是非読んでみて下さいとしか、言いようがありません。どんな人に向くかは、正直良くわからないなぁ。なんせジャンル不明ですからね。読書好きには、こんな本はどうでしょうかと、オススメしたくはなる一冊ではあります。
     なお、物語の中に「眠り姫」が登場いたします。私のペンネームは、「くっちゃね村のねむり姫」ですが、私は仮死状態で眠っている人魚ではないので、あしからず。
    続きを読む

    投稿日:2016.03.28

  • 発表時期の異なる短編集かと思いきや!

    巻頭の「夜の床屋」を読み進めた時は、ミステリーか寓話の短編集かぁ~と不思議な思いで読んでいたのですが、全7編が最後に絡み合う(絡み方には差が有りますが)ストーリー展開には感服です。
    他の方のレビューにもある様に「葡萄荘のミラージュⅠ」からはファンタジー色も(怪奇色も)強くなり、佐倉達の推理方法にもロールプレーイング法が取り入れられたりと、普通のミステリーとは違う手法が採られているのも新鮮でした。
    また、発表時期の異なる作品を作中作として一つの短編の中に組み入れて中編とする作者の技量も新鋭作家と思えないものです。(当然作中作も面白い)
    「夜の床屋」から3編までは短編として楽しみ、「葡萄荘のミラージュⅠ」から「エピローグ」までは一連の作品として読むのが作者の意に叶うのかと思います。
    色々な味が楽しめる「袋入りチョコ」(飴よりチョコが好きな爺 笑)の様な作品で面白いですよ。誰でも楽しめると思います。
    続きを読む

    投稿日:2015.06.13

  • 短編集と思いきや

    ねたばれになるといけませんが、短編集と思いきや、なんとなく繋がる作品なんですね。
    それぞれの作品は新鮮で、そして簡潔で面白いです。
    気分転換したいとき、長編は読むのが面倒な時には、お薦めの1冊です。

    投稿日:2015.06.06

  • 解説読んで驚いた

    前情報無しのジャケ買いだったから、なおさら驚いた。
    短編集を読む際、どの話が既出でどの話が書き下ろしかを今まであまり気にしていなかった自分が恥ずかしい。
    そして、解説を読んでそれを知ってしまったからにはそこに驚かずにはいられない。

    静かでやわらかで少し不思議な雰囲気はタイトルや表紙のイメージ通り。個人的にストライク。
    ただ、あえて客観的な視点でひとつ忠告するのならば。
    この本、本格推理ミステリーという視点で読むと、違和感や物足りなさがあるかもしれない。
    決して謎がないのではないし、謎解きが面白くないわけでもない。
    この本の主軸は、謎を解き明かすところではなくもっと別のところにあるのだと思う。

    ハンパない構成力。恋に落ちそうだ。
    続きを読む

    投稿日:2015.05.30

  • 展開はなかなか緻密

    2015年4月25日読了。本屋さんで注目作として平積みしてあったのがきっかけで手に取った作品。これが処女作というから、驚きでした。展開の緻密性はすばらしい、けど、どこか納得できないもっていき方もちらほら見受けられたり。最後の葡萄荘の話は壮大でした。この話だけで十分おなかいっぱいになりました。でも最後の結論は端的すぎる気が…。もっと読者を唸らせる作品を書いていただくよう、今後の活躍に期待します。続きを読む

    投稿日:2015.04.26

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ブクログレビュー

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  • のいる

    のいる

    短編集の中でも、いろんな作風が楽しめるので
    ぜひ最後まで読んでほしい!
    私は初めの収録作『夜の床屋』を読んで、
    ああ、こんな感じかあと納得(?)してしまい
    積むこと早5年。
    久しぶりに読み切って面白くてびっくりしました!
    早く読めばよかった…!!!と後悔してます。
    続きを読む

    投稿日:2024.02.19

  • のり坊

    のり坊

    久方ぶりの拙い小説を読んだ。修行を積んで出直すと良いだろう。時間は大分掛かりそうだ。私には待ってあげるほどの時間的余裕は
    残ってないのですが!

    投稿日:2024.01.09

  • 海月

    海月

    普通に短編集だと思っていたのだけど終わってみたら全てがつながってました! びっくりです!! 繋がっていると知らなくても、一つ一つ、それぞれの話がしっかりとしていて面白かったです。 文章のタッチが読みやすくてサクッと読めるので、軽い感じのお話しの様な気がするけど、実際は意外と深くて重たい話しが多かったです。 でも私は好きなタイプでした。
    (2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了日に記載。)
    続きを読む

    投稿日:2023.10.08

  • まさお

    まさお

    皆さんの評価と感想にある通り、本格ミステリーではない。ファンタジー要素込みの連作短編集。
    好き嫌いは分かれると思います。

    投稿日:2023.07.08

  • gabrielpetajirio

    gabrielpetajirio

    読んだ人からの評判が良くて前々から気になっていた作品。
    なんだけど、前半の3篇は日常の謎に属するが、唐突でこじつけっぽい謎解きにモヤモヤ。
    そして肝の後半3篇は多分にファンタジー要素を盛り込み、さらにはエピローグでの予想外の展開。

    これを純粋に楽しめるかでこの連作短編集の評価が決まるんだろうけど、私は全く楽しめなかった。
    ラストの仕掛けすら妙にこじつけっぽくて、やられた感もなく読了。

    流行りファンタジーとは相性が悪そうです。

    続きを読む

    投稿日:2023.03.17

  • たなか

    たなか

    このレビューはネタバレを含みます

    大どんでん返しだった!日常ミステリ系の短編集かと思ったら、全て繋がってまったく違う顔を見せる作品だった…。文体が読みやすくスラスラ読めてしまうし、はじめのうちは日常チックな話ですとんと入ってくる。後半の大きな謎のスケールに驚いた。とてもおもしろかった。

    レビューの続きを読む

    投稿日:2023.01.22

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