【感想】夜は短し歩けよ乙女

森見登美彦 / 角川文庫
(2863件のレビュー)

総合評価:

平均 4.0
1032
899
466
147
60
  • リアルなファンタジー

    「有頂天家族」で初めて森見作品に触れ、その語り口や世界観がいたく気に入ったので読んでみました。
    天然系な「黒髪の乙女」と不器用だけど真っ直ぐな「先輩」の二人が交互に語り部を務めることで、物語の裏と表を同時に見ているように感覚になりました。この2人は基本的にすれ違ってばかりなので、要は「一方その頃…」が繰り返される感じです。主人公二人はすれ違うのに他の登場人物や小道具は両方の場面に登場し、むしろそれらがお互いの物語を結びつけているという構造はまるでパズルのようで、それが全て見えたときは快感ですらありました。
    私も最初こそ「そんなに面白いか?(失礼)」と思ったものの、章が進むにつれ加速度的に面白さを増していき、最後はバタバタしながらも綺麗に収まります。
    ファンタジーであるのにどの場面の情景も非常に鮮明に目に浮かび、作品世界に入り込んで楽しむことが出来ました。文句なしにオススメです。
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    投稿日:2013.11.24

  • 楽しくて楽しくて、別れるのが寂しい

    はぁ、と寂寥感の詰まった溜息をひとつ。
    読了後に感じるこの感覚こそ、自分にとっての嘘偽りない良書との出会いの証なのでしょう。

    あんなにも大騒ぎして遊んだ友人達が帰宅し、ポツンと残されて見回した自分の部屋が広く感じられた様な。
    夏休みの帰省先から帰る車中の様な。

    この本が何故面白かったなど後から考えればいい事。
    まずはソファに深々と体を沈め、この気怠げな余韻を味わう所から始めようと思います。

    とはいえ感想を少し。
    とにかく楽しい本。
    文章が、構成が、人物が、読み手を楽しませようと一生懸命な一冊。
    素晴らしい出会いに感謝です。
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    投稿日:2014.04.05

  • オモチロイ!

    黒髪の乙女と、彼女に密かな想いを寄せる先輩との恋愛ファンタジー。するすると読めて、とても可愛くてオモチロイ。彼女は至ってマイペース。先輩が故意に作りだしている偶然の出会いにも、素直に「奇遇ですね!」と。そんな先輩は彼女の外堀ばかりを埋める作業をしつつ、妄想が爆発するロマンチックエンジン。京都が舞台だが、ふとした瞬間に異世界へと迷いこむ。登場人物も不思議で個性の強いクセのあるキャラばかり。彼女と彼の迂遠な恋愛模様と出会った人々との交流。懐かしさも感じられる雰囲気がとても良かった。続きを読む

    投稿日:2014.07.05

  • コミカル、シニカル

    読書が楽しくなる作品です。映像にはない楽しさがあるんです。やはり、読書はこうでないといけないな、と思いました。
    どんなヒロインをイメージするかは、読者次第。でも、青春時代を思い出し、ほろりとさせられることでしょう。続きを読む

    投稿日:2013.09.25

  • 京都に行きたくなる!

    独特な世界観です。苦手な方も多いかもしれません。
    読んでると無性に京都に行きたくなりました。
    ご都合主義最高!

    投稿日:2015.04.09

  • おともだちパンチ

    「おともだちパンチ」を御存じであろうか。

    最初の1ページ読んで「これは間違いなく面白い!」と思ったのは久しぶりだ。

    そしてやっぱり面白かった。
    「彼女」の言動・行動にやられました。

    メルヘンだ!ファンタジーだ!続きを読む

    投稿日:2013.09.26

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ブクログレビュー

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  • 青澄

    青澄

    初めてこのような文体の本を読んだが、とても面白かった。最初は、なんだか頭に入ってきづらい文章だなと思いながら読んでいたが気づいたらおもしろくてページを捲る手が止まらなかった。
    表現や言い回しがユニーク!!続きを読む

    投稿日:2024.04.12

  • らもんさわー

    らもんさわー

    ふわふわしてどこか暖かくなるような世界観とキャラクター達。みんながみんな好き勝手幸せそうに生きていてこの本が大好きになった。

    投稿日:2024.04.10

  • 南部

    南部

    自分を読書の世界へ引きずり込ませてくれた大切な本です。この文体、世界観に嵌ってしまったら最後、抜け出せなくなること間違いないです。
    アニメ映画も出ているのでそちらも是非。

    投稿日:2024.04.03

  • しゅく

    しゅく

    とっても楽しかった!!

    初めは文面?言葉遣い?に馴染めず、読み辛いと思っていたけど、10ページも読めば、面白さが勝って読了しました!

    主人公の可愛さと、何でこんなことがーー!と思わされる場面が多く、最後まで飽きずに読むことが出来ました。

    これだけ面白ければ、初版から16年経った今でも人気なのは納得です。
    最初の文章の読み辛さを克服してしまえば、あとは面白さのみです。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.31

  • 2063695番目の読書家

    2063695番目の読書家

    面白かった
    友人に連れられ、読む前から先斗町やら下鴨神社やらに訪れていたため読んでいて楽しかった。
    四畳半神話大系の登場人物も多く姿を見せており、様々な所に気を持っていかれる。

    投稿日:2024.03.29

  • フジこ

    フジこ

    こちら映画も観たので一緒に感想をしたためます
    小説では春夏秋冬ごとに章が分かれているのですが、
    映画では全て一夜で起こった乙女と先輩の波乱万丈ストーリーで描かれています。
    率直に言うと私は映画の方が好みでした。
    森見先生独特の台詞回しは読むより耳で聴いていた方が心地良い〜。
    映像のコミカルで奥ゆかしい描写!すごくツボでした。
    細かすぎる点で挙げるとすると、
    先輩が酒の入ったグラスをテーブルにダァン!と荒々しく置いた時に、中のお酒だけ宙を舞った後 またグラスにポチャンと収まるシーン。
    ああいうの大好きです!ワクワクします
    小説では乙女が奏でる独特の効果音が可愛らしくてほんわかします
    歩けば"ぽてぽて"、笑えば"ふくふく"
    乙女の暖かくて柔らかな人情が溢れ出てますね。
    小説、映画どちらも魅力的な作品です!
    この作品を最大限に楽しめたのは
    #四畳半神話大系 のアニメを一通り予習していたのも理由の一つ!
    というのも、同じキャラクターが沢山出てくるのです。
    みんな個性的でクセが強いですが、それがまた愛らしいのです。
    続きを読む

    投稿日:2024.03.28

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