らくださんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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星間商事株式会社社史編纂室
三浦しをん / ちくま文庫
こっそり発表します。
6
おもしろくてグイグイ読めました。
仕事よりも趣味が大切、という主人公が会社の過去の暗い闇をこっそり照らす、というお話です。
告発!というような大々的なやり方ではありません。
その「照らし方」が普通の人…がやれる範囲内、なのが面白いです。
これが本当の落としどころ、というのだと思います。
同棲相手との日常も、本当に普通で面白いです。 続きを読む投稿日:2014.08.08
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儚い羊たちの祝宴
米澤穂信 / 新潮文庫
世にも奇妙な、、、的なお話かな?
6
同じ作家さんの短編集でも、私は満願の方が好きかな?
文章は読み易かったけれど、最後のオチが全て、ふーん、そういうことか、、、
の一言に尽きた気がします。
最後のお話が、それまでの短編のお話を総括してい…るんだと思うのですが、それもなんだか現実味がないというか、よく分からないというか。
私は通勤途中に読んだので、切れぎれになってしまったのもよくなかったのかもしれません。
できれば一気に読んだ方が、話が繋がっていることがよくわかってよかったのな?と思いました。 続きを読む投稿日:2015.12.17
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マチネの終わりに(文庫版)
平野啓一郎 / コルク
不完全なところも見たかった。
6
40代の恋愛がテーマ。
主人公の二人とほぼ同世代なので、パートナーへの愛は冷めても子供への愛情は冷めない、とか、心というかメンタルが思わしくないときは、刺激よりも癒しのほうが必要なのはそうだろうな、と…か、やっぱり人生で一番好きだった人のことは忘れることはできないなぁ、等々、理解できるところは思った以上にあった。
でも、この主人公の二人、美しくて才媛な女と、天才ギタリストの男という、あまりにも完全すぎて嘘っぽいというか、一昔前の話っぽく感じてしまった。
まぁ、そのせいでいらぬ嫉妬を受けるわけだし、つまらぬ横やりが入って遠回りをするわけですが。
二人が完全なので、ギタリストの妻になった女のした行為にあんまり苛立たなかった。
この二人が感情的に怒ったり、苛立ったりしている様子が見たかったかもしれません。 続きを読む投稿日:2016.08.28
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あなたが愛した記憶
誉田哲也 / 集英社文庫
え?そっちの方向のお話ですか???
6
新しいのかそうでないのか分からないけれど、今まで読んだ誉田作品とは違うような、違わないような、不思議な感覚でした。
面白いといえば面白いけど、なんだろ、こういう非科学的な話はテリトリー外、と思っていた…私にとっては、あ?そっちの方向行っちゃいます??
というのが、正直な感想。
でも、さすが、あぁ、それでそうなのか、と最後に思えるから、やはり、誉田作品なんだな、って思いました。
続きを読む投稿日:2016.06.14
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追憶の夜想曲
中山七里 / 講談社文庫
これからどうなるのだろう??
6
「贖罪の奏鳴曲」の続編です。
「贖罪…」を読んでからこの本を読むことをお奨めします。
自分の犯した罪を受け入れるというのは、こういうことなのかな?と思いました。
悪徳弁護士 御子柴の信念を見た気がしま…す。
それにしても、大きな秘密が暴露されてしまったわけですが、これからどうなるのだろう??
今回の、御子柴の対戦相手の検事は「さよならドビュッシー」の岬先生のお父さんで、岬先生の話題もチョコっと登場…そういうリンクも面白いです。
続きができるのを期待してしまいます。 続きを読む投稿日:2016.04.16
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ラストナイト
薬丸岳 / 実業之日本社
読み終わって思わず涙がこぼれました。
6
面白かった。
事前になにも情報を持っていなかったので、
あ、テーマはこういうことなのか…と途中で気づきました。
確かに、題名は???でしたけど。
薬丸岳さんは、つらい境遇を受け入れて生きる男の人を描く…のが上手ですね。
続きを読む投稿日:2017.01.05