
県庁おもてなし課
有川浩
角川文庫
故郷のために
県庁の若手職員が新しい企画を前に奮闘。最初はグダグダな感じだったが、 全力の体当たりを繰り返して成長していく、と主人公&ヒロインは王道なキャラクター。 これはこれで安心して読めるし面白いのですが、むしろその周りの人の描かれ方がすごく良かったです。 目立たないけど有能な課長さんとか、とにかくインパクト大なアドバイザーさんとか。 そして、主人公に駄目出しをしまくっていた小説家さんも。最初はホント怖い。マジ怖い。 自分が主人公の立場だったらと思うと、ひえぇ~っとなります(>_<;)。 でも後半は驚きの展開で、まさかそうなるとは。そんな人だったのか・・? 過去の掘り下げ方を見ると、むしろ彼が真の主人公だったのではないかと思います。 帰れなくなった場所、会えなくなった人・・・擦れ違いと漂白の果て、ようやく彼が辿り着いた場所。 一番の名シーンはここだと思ってます。色々思いを馳せると涙が止まりませんでした。
1投稿日: 2015.06.22
暗殺教室 14
松井優征
週刊少年ジャンプ
最後の戦い・・・そして、世界が広がった
学園祭本番。エンドロールのごとく、今まで登場したあんな人やこんな人がやってきます。 1年間で、あんな事やこんな事がありましたね。 そして、楽しいイベントの後にやってくるのは期末テスト。 実際は紙の上の戦いですが、よくぞここまでビジュアル化しました。 特に、寺坂君の戦い方とか見てあげて下さい(笑)。 しかしトップ二人の戦いは秀逸です。テスト問題が素晴らしいと作者は語ってますが、 二人がそれぞれ答えを導き出す過程、そして辿り着いたもの・・・ ストーリーとして本当に素晴らしいです。カルマ君が学んだものは大きいですね。 この辺りは是非じっくり読んで下さい。
2投稿日: 2015.05.01
マギ シンドバッドの冒険(6)
大高忍,大寺義史
マンガワン
王達との出会い
パルテビア→ササン→アルテミュラと、なかなか忙しい巻。 時間経過がいまいちピンときませんが(え~っと、シンドバッドが旅立ったのは何歳だったっけ?)、 皆さん性格・ポジション的には本編に大分近づいております。 シンドバッドの目的の為に手段を選ばないところとか、あの彼の苦労人っぷりとか。 大分登場人物達もそろってきました。あの人の奥さんなんかもさりげなく登場? あと、おまけの設定っぽいのを読むのが結構好き。
0投稿日: 2015.04.20
街道をゆく 5
司馬遼太郎
朝日新聞出版
風薫る草原へ
まず、紀行文がこれほど面白いとは!と驚きました。 旧ソビエトからモンゴルへの旅は様々なトラブルあり、出会いありと、普通の小説並みにハラハラする展開。 司馬遼太郎の表現力はさすがで、文章を読むだけでその光景をありありとイメージできます。 何億という花の匂いが満ちた草原、押し潰されそうな満天の星空等々、筆者の感動も伝わってきます。 そして、読んだ後はモンゴルに行きたくなる事間違いなし。当時の光景が、今も残っていることを祈ります。 ちなみに、飛行機の中(国内線でも可)で読むのがおススメ。理由は・・・読んでみたらきっと分かるはず。
1投稿日: 2015.04.05
暗殺教室 13
松井優征
週刊少年ジャンプ
幼き日の選択
死神編でスポットライトが当たっているのは、間違いなくイリーナ先生ですね。 さらに深く語られるその過去について、E組生徒達は詳しく知らないけれど、ちゃんと察してます。 彼らの優しさにウルッときました。 一度は裏切ってしまったイリーナ先生に、生徒の救出を最優先しようとする烏間先生でしたが・・・ 死神との戦いで二人の先生も成長というか、一皮剥けました。 最近は化け物っぷりが強調されていた(笑)烏間先生も人間味が増して、イリーナ先生への態度も変化。 殺せんせーでなくても、今後の展開に期待してしまいます!
8投稿日: 2015.03.04
ビブリア古書堂の事件手帖(3)
ナカノ,三上延,越島はぐ
ヤングエース
優しい嘘
前巻からの続きで、坂口夫妻登場。ここまで来ると清々しいくらいのラブラブっぷりが炸裂します。 謎解き後も奥さんの無邪気さが良いなあと思ったり、優しさにじんときてしまったりで、 本の分量的にはまだ3分の1だというのにお腹いっぱいな感じ・・だったのですが。 問題はこの後!シリーズ最大の山場に突入します。3巻から4巻にかけては一気読み必至。 衝撃の事実が明かされ、それまでの雰囲気からすると全く予想外の、手に汗握る展開に・・・!
3投稿日: 2015.01.13
ビブリア古書堂の事件手帖(2)
ナカノ,三上延,越島はぐ
ヤングエース
甘い話が好きで。
店の常連客が、女子高生に大切な本を盗まれた?! 古書店側は本を探すことにしたものの、調査を進めていくうちに青春の苦い一コマが明らかに・・・ 男前なホームレスせどり屋・志田さんの優しさに、不覚にも泣かされる第二巻。 天然というか純粋というか、主人公と店主のやりとりもかなり初々しくてニヤリとなります。
2投稿日: 2015.01.12
ビブリア古書堂の事件手帖(1)
ナカノ,三上延,越島はぐ
ヤングエース
本に隠された秘密
重大事件という訳ではないけれど、ちょっと気になる謎。 本好きの店長さんの推理によって解き明かされるのは、 本の持ち主やその周りの人々に纏わる物語。 こういう警察沙汰でないミステリーも良いですね。ゆったりと読めます。 ハラハラドキドキはしませんが、ぐいぐいと引き込まれていき、謎が解けた後にじんわりする感じ。 色々な本に関する薀蓄が出てくるのも楽しいです。 一巻では主人公と祖母の秘密(ある意味これは重大秘密)が解き明かされますが、 これはシリーズ中で再び繋がりそうな予感。 果たしてその人物は主人公の前に現れるのか・・・楽しみです。
1投稿日: 2015.01.12
暗殺教室 12
松井優征
週刊少年ジャンプ
悲しき暗殺者
ビッチ&カラスマくっつけ計画第二段!しかし結果は・・・ 相変わらずギャグ満載なのに、展開がシリアスすぎる。 ニコニコしてる死神さんのせいで。烏間先生の笑顔も怖いですが。 イリーナ先生の葛藤が痛いです。眩しい世界へ帰って来て下さい・・・
0投稿日: 2014.12.28
マギ シンドバッドの冒険(5)
大高忍,大寺義史
マンガワン
先生と生徒
冒険は一段落。商売で大儲け→建国!を目指すシンドバッド+もう一人のお勉強が始まる。 美人の家庭教師に、彼はこうやって躾けられたのか・・(-_-;) さらに、レーム帝国でも商売の大先生に巡り合います。 才能を開花させ、生き生きとしているシンドバッドが印象的。 若干説明くさいところもありますが、割と面白い巻でした。 余談ですが、先生の髪型に注目。あ~、それ、遺伝したんだ・・・(笑)
1投稿日: 2014.12.18
