
天才感染症 【上下合本版】
デイヴィッド・ウォルトン
竹書房文庫
久々の海外小説に感銘…
かつて国家安全保障局に勤務 していた、アルツハイマー病を 患う父にあこがれるニール。 菌類学者であるニールの兄ポール。 融合した者を天才に変える、 まるで意志をもったかのような 未知の菌。 ポールを皮きりに世界中に 菌感染者たちが、ある一方向に 目的を果たそうとしていく。 兄あるいは感染者たち 菌そのものを相手にニールは 一体、どぉ立ち向かっていくのか。 あぁハラハラした。 ラストはやや緩くなってしまい ましたがページ数から考えれば、 あっという間でした。 たまには海外作品もいいもの ですね。 英語原文で読めれば、もっと 楽しめるんだろうなぁ。
0投稿日: 2020.02.05ダイナー
平山夢明
ポプラ文庫
グロさほど怖くない殺し屋たち…
グロおもしろいと評判なので 読んでみた。 確かにグロいんだが、随所に チョイチョイ挟んでくる おちゃらけなやり取りが、やや グロさを中和させてくれます。 殺し屋専用のダイナー(定食屋) そこの主であるボンベロ、 売られてきたメイドのカナコ。 ブルドックの菊千代もかなり いいキャラ出してます。 他にも個性的な殺し屋多数出演。 あの流れからカナコは到底長生き できるはずないのですが、そこは この作品のメインディッシュ なので仕方ないでしょう。 登場人物の設定が日本人なのか 未来なのか、ちょっと不思議な とこあり。 まぁ、殺し屋の話しにしては ラストは割と予想外に スッキリでした。
0投稿日: 2020.01.27高校事変 V
松岡圭祐
角川文庫
伏線回収刊…
恐るべし刊行のはやさ。 それゆえ小説ながら週刊誌並みの 時事ネタがあるのが面白い。 1から4までの伏線と妹の凛香は 怪しいと、ずっと気づいていたが、 こんな感じになるのはさすがに 予測できず。 今回は終始ハラハラできて楽しめ ました。 こんな複雑怪奇な伏線を拾って いったので、もはやこれでラスト刊か、 と思いきや。 まだまだ続きそうですね。 悪の権化がやられてないですもん。 ヤツらを完膚なきまでに叩き潰して できることならば結衣及びまつわる 人々に幸せになってほしいけど。 ハッピーエンドよりふくみを 持たした方がいいのか、 さらなる刊が、超楽しみです。
0投稿日: 2020.01.25ドクター・ホワイト 神の診断
樹林伸
角川文庫
未来の癌治療…
第1作の千里眼のカルテから、 随分間を空けての続編でありつつ 最終話。 もぉ、1作目の内容をほぼ忘れて しまってた。 読んでいくうちに、少しずつ思い 出してきましたけど。 まさか、こういう続編になるとは 思ってなかったなぁ。 途中まではグイグイ引き込まれて、 あっという間でしたが。 ラストは何だかなぁ。 力業でおしまい、にした感じで 不完全燃焼だったな。 むしろ第3弾、4弾と続いても おかしくない、もったいない キャラだと思うんだけど。 癌と戦う医療のあるべき姿や、 あらゆる側面から見る癌治療。 癌は必ず治癒できる未来になる と信じたい気持ちになりました。
0投稿日: 2020.01.23スーパーカブ 6【電子特別版】
トネ・コーケン,博
角川スニーカー文庫
挿し絵とのギャップ…
オヤジ目線のような小熊の ナレーションに若干のマンネリ化を 感じ、少し飽きたなと思いつつも読了。 挿絵と小熊の思想にギャップがあり 過ぎるのを心に封じ込めて、森本レオが ナレーションしてると思い込むことに した。 おや、そぉ思い込むとまた読みやすさが 変わってきた。 小熊や礼子、椎のおよそ高校生 らしからぬ言動や思想は、すべて ナレーションの想像の域で語られている と考えながら読むと実に愉快。 この会で話しが終わりそうな ニュアンスだったが、聞くところに よれば大学編もあるっぽい。 大学生活でもカブ主と出会うのか、 また楽しみなのである。
0投稿日: 2020.01.20リメンバー
五十嵐貴久
幻冬舎文庫
失速したリカ…
あれだけ怖かった恐怖のリカシリーズも、 さすがにここまで回を重ねると失速感。 リカ本人ではなく、リカの心理の伝染 みたいな話し。 うぅん、正直全然怖くなかった。 話しとしては面白かったですけどね。 リカの恐怖を求めて読むのであれば、 もの足りないと思います。 しかも今後、更なる続編が出るかも しれないニオイもさせてました。 そういう意味では、リカの腋臭の ニオイまで、漂ってきそうで怖いかも。 このシリーズはやはり、第1作の リカが一番怖くて面白かったな。 あのリカを超越できる、リカ以上の リカが現れることを期待して次の 続編を待ちたい。
0投稿日: 2020.01.14死の影
倉阪鬼一郎
アドレナライズ
サブリミナル効果なし…
うぅむ、読むのが最後まで辛かった。 序盤から半ばまでに出てくる、 いろんな登場人物がどっかで繋がる んだろうと思い、頑張って読んだんだ けど。 結局どこに繋がったんだか、 さっぱり。 どこかで読んだ感想では サブリミナル効果的な部分がある みたいだが、サブリミナルの効果は 残念ながら僕には効かなかった みたいです。 ラストの方で鬼婆化した、ある人物 がキモくて怖かったけど、それも 途中失速。 鬼婆をもっと化け物にしても 良かった気もしたが。 まぁ、最後の最後でまさかの あの人が、という場面があったの がせめてもの救いかな。 さ、次の本へ進もっと。
0投稿日: 2019.12.18高校事変 IV
松岡圭祐
角川文庫
やや失速、「Ⅴ」に乞うご期待…
Ⅰ弾が5月で、このⅣ弾が11月。 刊行ペース、メッチャはやい。 さすがにそのはやさゆえか、 ダークヒロインならではの バイオレンスさが、失速して きたかも。 今回は日韓半グレ対決だった わけですが、ここにも裏で絵を 描いてる大物がいます。 前半では異母弟である健人の 濡れ衣晴らし。 後半から十八番である戦闘開始。 彼女の手にかかれば消火器ですら あ~んな武器に早変わり。 ラストは大物とのやりとりですが 結構期待してたのでもの足りず。 シリーズⅤ弾で最終章ぐらいに なるのでしょうか。 年内に決着付けてほしかったが、 来年の楽しみにとっておきます。 結衣ファイト!
0投稿日: 2019.11.26二千回の殺人
石持浅海
幻冬舎文庫
無差別テロ仕事人…
不慮の災害により婚約者を 失った百代。 百代の勤める喫茶店仲間 通称、五人委員会。 委員会の助言を元に二千人の 殺戮テロを実行する百代。 実行当日、五人委員会の一人 が惨殺されているのを見つけた メンバーは、殺戮の舞台となる ショッピングモールへ百代を 止めに行くが、はたして 結果はいかなるものか。 うぉぉ面白かったぁ。 何ですか、こりゃ。 ブレインは五人委員会だが 実行犯は百代一人。 たった一人で二千人以上の 殺戮をやってのけようとする 百代。 途中挟む間章にて不足分の 話を補う進め方。 ちょっと有り得ない動機とは いえ全体的に傑作でした。 殺戮ネタですがグロくないし 最後は清々しくすら感じる かもしれない。 オススメ。
0投稿日: 2019.10.18見えない目撃者
豊田美加
小学館文庫
韓国映画ノベライズ…
女性ながらに優秀な成績で 警察学校を卒業したその日、 浜中なつめは事故で弟と 自身の視力を失う。 警察を自主退職後すべてに 対する喪失感の日々の中、 なつめは若い女性ばかりを 狙う猟奇的殺人鬼の事件へ と巻き込まれていく。 ページ数少なく後半の ハラハラ感も手伝い、 スラスラっと読めました。 韓国映画のノベライズ作品 みたいです。 韓国映画って日本の映画より 描写がエグいから、グロ怖い んだろうなぁと映画の場面を 想像しながら読んだ。 どんでん返しってほどのもの ではないが、犯人があいつ だったなんて。 ラストはモヤモヤなく、 スッキリ終了します。
0投稿日: 2019.10.02