getsuさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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和菓子のアン
坂木司 / 光文社文庫
和菓子の物語が面白い
9
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に…目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。 (BOOKデータベースより)
和菓子の名前の由来や歴史、ナゾ賭けなどとても興味深くて面白い。日本人の繊細さがこういうところにも表れているんだなぁと感心しました。登場人物も個性的だし、文体も重くもなく軽くもなく、気持ちよく最後まで読めました。
普段見向きもしない和菓子ですが、これを読むと和菓子の見方が変わるかも!?
とても面白い作品でした。
続編が出ているらしいので、早期の電子書籍化希望!! 続きを読む投稿日:2013.11.27
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紙の月
角田光代 / ハルキ文庫
お金って怖い・・・
9
独特の重苦しさですが、読むのが苦痛ではなく『この先どうなるんだろう?』と引き込まれてしまいます。
銀行に契約社員として勤務する女性が1億円を横領するというお話です。
お金って誰もが死ぬまで、人によって…は死んでからも関わらなければいけないことで、
お金の魔力というか怖さをつくづく感じました。
感情移入できる登場人物がひとりもいないのですが、不快にも感じず、ページをめくらせてしまうのは作者の力量でしょうか。
ただ個人的にはあまり好きな終り方ではありませんでしたが。。。
続きを読む投稿日:2016.06.10
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ヒートアップ
中山七里 / 幻冬舎文庫
描写がリアルでちょっと怖い・・・
9
「魔女は甦る」の続編。前作を読んでなくてもなんとかなりますが、前作を読んでからのほうがより楽しめると思います。
書きたいことはいっぱいありますが、書くとネタバレになってしまうので、どんなふうにレビュー…を書くと面白さが伝わるのか・・・いつも以上にわかり難いレビューだと思いますがご勘弁を。
いろいろ騙されます。突っ込みどころも満載ですが、そもそも現実の話ではないので、そういう細かいところは気にせずにお話として楽しみましょう。
かなりぶっ飛んだ麻薬取締官とインテリヤクザとの掛け合い、迫力のアクションシーン等々最初から最後まで手に汗にぎる展開で楽しめました。表現がリアルすぎて怖いくらいのところもありますが・・・
もう1作続編が出そうな気がするなぁ。 続きを読む投稿日:2015.08.24
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64(ロクヨン)(下)
横山秀夫 / 文春文庫
壮絶な14年
9
上下巻まとめてのレビューです
NHKにてドラマ化された作品。
警察ものを書かせたらこの人の他にいないでしょう。
どの作品も面白いですがその中でもこの「64」は秀逸だと思います。
あれこれ書く必要もない…でしょう。
読んで損は無い1冊です。 続きを読む投稿日:2015.06.24
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クドリャフカの順番
米澤穂信 / 角川文庫
本格ミステリー
9
古典部シリーズ第3弾。さらにミステリー色が濃くなっています。
前2作がつまらないということではありませんが、今作はミステリーにうるさい方も楽しめると思います。
他の方もコメントしているように名作と呼ば…れるものは読んでおかないとダメですね。
このタイトルでピンとこないようでは・・・
もちろん読んでなくても十分楽しめましたが。
やはり人が死なないミステリーは楽しめます。高校が舞台というのも卒業から何十年も経ったおじさんには
非常になつかしく、本とは関係ないことを思い出したり、いろいろ楽しめました。
それにしても何で古典部なんだろう?
第4弾、第5弾が楽しみ♪
続きを読む投稿日:2015.04.19
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依頼人は死んだ
若竹七海 / 文春文庫
怖いけど面白い
9
この作家さんは初読みでした。
連作短編集で、持ち込まれる癖のある依頼の真相を解き明かす非常勤探偵さんのお話です。
どうやらシリーズものの3作目を最初に読んでしまったようです・・・それでもそれなりに楽し…めましたが。
毒の吐き方に慣れるまで少々時間はかかりましたが、慣れてくると今度はどんなふうに毒を吐いてくれるのか
楽しみになってきます。
他の作品も読んでみたいです。 続きを読む投稿日:2015.07.26