
光
三浦しをん
集英社文庫
これが三浦しをん!?
作者さんを知らずに読んだらだぶん乃南アサさんか角田光代さんの作品だと思ってしまうだろうなぁ。 途中で何度も作者さんを確認してしまいました(笑) 「闇」しか見えなかった。 「光」が射すことなんてあるのかな? しをんさんってすごい作者さんだなぁってあらためて感じた1冊でした。
11投稿日: 2016.07.11ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~
三上延
メディアワークス文庫
シリーズ第6弾
太宰にまつわるお話です。 栞子さんを襲ったあいつとの対決です。 大輔くんと同じで「走れメロス」くらいしか太宰作品を知りませんが、しっかり楽しめました。 一人の作家でここまで物語が書けるんですね。毎回感心します。 ミステリーはミステリーとして十分に楽しめますし、栞子さんの母親とのお話、大輔くんとの関係もますます楽しみになってきました。 もうすぐ完結らしいですが、どんな展開になるのか次作が楽しみです。
9投稿日: 2016.07.11有頂天家族
森見登美彦
幻冬舎文庫
面白きことは良きことなり!
天狗、人間、狸・・・がこの物語に登場してくるのですが、最初はなんのことかさっぱりわからず???と思いながらも何故か読み進んでしまうという不思議な感覚でした。知らない間に森見ワールドにはまってしまいます。 作中、「悩みごと」は2種類ある。「一つはどうでもよいこと。もう一つはどうにもならぬこと」とあります。 これが自分の中にスッと入ってきてずっと残ってます。 でも一番残ってるのはタイトルにも書いた「面白きことは良きことなり!」なんですけどね。・・・名言。 物語としてはヘナチョコ狸家族を中心に描いたファンタジーなんですが、読後「あぁ~面白かった」だけではなく、いくつか心に残るものがありました。これが森見ワールドなのかな!? 森見作品をいくつか読んてから本作を読んだほうが、より楽しめると思います。
11投稿日: 2016.06.15紙の月
角田光代
ハルキ文庫
お金って怖い・・・
独特の重苦しさですが、読むのが苦痛ではなく『この先どうなるんだろう?』と引き込まれてしまいます。 銀行に契約社員として勤務する女性が1億円を横領するというお話です。 お金って誰もが死ぬまで、人によっては死んでからも関わらなければいけないことで、 お金の魔力というか怖さをつくづく感じました。 感情移入できる登場人物がひとりもいないのですが、不快にも感じず、ページをめくらせてしまうのは作者の力量でしょうか。 ただ個人的にはあまり好きな終り方ではありませんでしたが。。。
9投稿日: 2016.06.10天国旅行(新潮文庫)
三浦しをん
新潮文庫
重くない「死」のおはなし
「死」を題材にしたお話ですが、誰かが殺されるというような内容ではありません。 「死」をとおして「生きる」ということを考えさせられる作品だと思います。 こういう書き方ってこの人じゃないと書けないかもしれません。しおんさんってすごい書き手さんだなぁとあらためて感じた1冊でした。
8投稿日: 2016.06.01サイン会はいかが? 成風堂書店事件メモ3
大崎梢
東京創元社
シリーズ第3弾!
書店ミステリということで、ちょっとした出来事が思わぬ”事件”に発展していきます。 殺人事件のような何ともいえないイヤ~な雰囲気もないし、短編集ということでさらっと読めるし、気持ちの良い作品です。 謎を解き明かすという楽しさの他にも、本屋さんの裏側を知ることができるという楽しさもあります。
7投稿日: 2016.05.31ペンギン鉄道 なくしもの係
名取佐和子
幻冬舎文庫
失くしたのは物?心?
初読みの作家さん。 文体とか内容とかいろいろ馴染めず何度も挫折しそうになりましたが、最終章ですべてがつながり、”読んでよかった♪”と思える作品でした。 登場するペンギンに癒されます。 「なくしもの係」というネーミングもいい感じです。”もの”を”物”の書かないのが良いです。
8投稿日: 2016.05.31神様の御用人2
浅葉なつ
メディアワークス文庫
黄金様が欲しくなります
展開は大きく変わることはありませんが、それぞれのキャラがパワーアップしてるような・・・ キャラの色が濃くなった分、面白さも増した気がします。 ちょっと今後の展開が面白くなりそうな女の子が登場します。 御用人と黄金様のコンビもかなりいい感じになってきました。黄金様のもふもふ具合を感じてみたい(笑) 前作同様、読み終えてにっこりできる心温まるお話でした。
4投稿日: 2016.05.25神様の御用人
浅葉なつ
メディアワークス文庫
おもしろい!
神様なんて困ったときの何とやらで普段考えたこともありませんでしたが、こういう漫画みたいな物語だと構えることもなくスッと入ってきます。 文体も私には非常に読みやすかったので、余計にそう感じたのかもしれません。 やたら人間臭い神様や神様の御用を聞いてまわる人間=御用人が成長しながら御用を解決していくというストーリーで、いろいろ考えさせられることもあり、笑いもあり、心温まるものもありというとても楽しめたお話でした。 悲しいことに神様の名前は難しくて最後まで読めませんでしたが・・・
6投稿日: 2016.05.25夏美のホタル
森沢明夫
角川文庫
泣ける!
有村架純さん主演で映画化されるお話です。 レビューなんか読まなくてもいいから「とにかく読んで!!」と言いたいお話でした。 心温まる気持ちの良い作品でした。
11投稿日: 2016.05.16