getsuさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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史上最強の内閣
室積光 / 小学館
こんな内閣があったら・・・
10
あまりにも現実離れしてますし、こんなに上手くいくわけないってわかりますけど、こんな内閣があったらって期待してしまうほど痛快です。
北朝鮮の金正男をイメージさせるような登場人物がいい味をだしていて、なん…であんな人が暗殺されしまうのか!?って現実世界とごちゃ混ぜでアレコレ考えてる自分が面白かったです。
良くも悪くも日本人だなぁって思いますし、きっとこの時代は強烈なリーダーシップを持った人を求めてるんだろうなぁ。 続きを読む投稿日:2017.04.05
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ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~
三上延 / メディアワークス文庫
シリーズ第6弾
9
太宰にまつわるお話です。
栞子さんを襲ったあいつとの対決です。
大輔くんと同じで「走れメロス」くらいしか太宰作品を知りませんが、しっかり楽しめました。
一人の作家でここまで物語が書けるんですね。毎回感…心します。
ミステリーはミステリーとして十分に楽しめますし、栞子さんの母親とのお話、大輔くんとの関係もますます楽しみになってきました。
もうすぐ完結らしいですが、どんな展開になるのか次作が楽しみです。 続きを読む投稿日:2016.07.11
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紙の月
角田光代 / ハルキ文庫
お金って怖い・・・
9
独特の重苦しさですが、読むのが苦痛ではなく『この先どうなるんだろう?』と引き込まれてしまいます。
銀行に契約社員として勤務する女性が1億円を横領するというお話です。
お金って誰もが死ぬまで、人によって…は死んでからも関わらなければいけないことで、
お金の魔力というか怖さをつくづく感じました。
感情移入できる登場人物がひとりもいないのですが、不快にも感じず、ページをめくらせてしまうのは作者の力量でしょうか。
ただ個人的にはあまり好きな終り方ではありませんでしたが。。。
続きを読む投稿日:2016.06.10
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和菓子のアン
坂木司 / 光文社文庫
和菓子の物語が面白い
9
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めた梅本杏子(通称アンちゃん)は、ちょっぴり太めの十八歳。プロフェッショナルだけど個性的すぎる店長や同僚に囲まれる日々の中、歴史と遊び心に満ちた和菓子の奥深い魅力に…目覚めていく。謎めいたお客さんたちの言動に秘められた意外な真相とは?読めば思わず和菓子屋さんに走りたくなる、美味しいお仕事ミステリー。 (BOOKデータベースより)
和菓子の名前の由来や歴史、ナゾ賭けなどとても興味深くて面白い。日本人の繊細さがこういうところにも表れているんだなぁと感心しました。登場人物も個性的だし、文体も重くもなく軽くもなく、気持ちよく最後まで読めました。
普段見向きもしない和菓子ですが、これを読むと和菓子の見方が変わるかも!?
とても面白い作品でした。
続編が出ているらしいので、早期の電子書籍化希望!! 続きを読む投稿日:2013.11.27
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陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎 / 祥伝社文庫
楽しいパズル
9
いっぱい張られた伏線が最後にパズルのようにはまっていきます。とても楽しいパズルでした。
ギャング達の軽快な会話が面白かったです。
変にひねったところがないので、気負わず読めるところもいいです。
伊坂ワ…ールドとしてはちょっと弱いのかな!? 続きを読む投稿日:2015.04.09
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死ねばいいのに
京極夏彦 / 講談社文庫
衝撃的なタイトル
9
かなりインパクトのある衝撃的なタイトルが気になって読んでみました。読んでみて「あぁそういうこと」って思いましたが、この「あぁ」は“がっかり”ではありません。
どちらかというと世間的にはダメと思われる人…間が最後には正しいと思われてる(思っている)人間を論破していく展開は爽快です。
論破していくところは爽快なんだけど、読後感が爽快かというとそうでもなくて、イラついたり、沈んだり・・・
結局のところこの作品に登場する「死ねばいいのに」と言う側と言われる側のどちらの部分も自分のなかにあることで、そこを鋭くつかれてイラついたりしたんだろうなぁ・・・と思います。
いろいろ考えさせることの多い作品でした。
続きを読む投稿日:2014.12.05