
俺物語!! 1
アルコ,河原和音
別冊マーガレット
大和、好きだ!
もはや、この言葉につきます(笑)。 付き合い始めてからが、この漫画の真骨頂かも。その前は、まあ普通、というか、導入。 猛男と大和はもちろん、砂川、砂川のお姉さんもいい味出していて、暖かな笑いを提供してくれます。「のび像」は笑うとこじゃないけど、あのシュールな笑いのセンスは大好きです。 巻末のドタバタは、腹抱えて笑いました…(笑)。
2投稿日: 2017.04.26ワールドトリガー 18
葦原大介
週刊少年ジャンプ
はよ続き描け!と思ってしまいます。
玉狛第二vs生駒vs王子のランク戦、そしてヒュースの入隊がメインの巻。 集団戦の面白さを描きつつ、次の展開以降に活躍しそうなキャラを見せていくのがとてもうまいです。メインキャラ以外にも、それぞれにしっかり見せ場が用意されてるんですよね。ヒュース加入後の玉狛の戦いも見てみたい。 オマケページも充実しており、うれしいんだけど、これをつくるヒマあるんなら、続き描いてくれ~!と思わずにはいられないです(笑)。はやく連載復活しないかなあ・・。
2投稿日: 2017.04.22迷走する帝国──ローマ人の物語[電子版]XII
塩野七生
新潮社
もはや表紙に皇帝の顔がなくなった時代
セヴェルス帝の長男であるカラカラ帝から、ディオクレティアヌス帝の即位までの、「危機の三世紀」を扱ったのが本書です。 帝国の外はさらに変化の速度を上げ、東ではパルティア王国を倒したササン朝ペルシアが台頭し、北では強力なゴート族がついに防衛線まで進出してきていました。 その中でローマ帝国はというと、皇帝の謀殺に次ぐ謀殺。5年持てばいい方…という体たらくでした。これでは、政略と戦略という長期的な視野など望むべくもありません。 アウレリアヌスのような優れた皇帝もいたのですが、つまらないことで簡単に殺されてしまいます。皇帝が目まぐるしく変わることで、在位の正統性が薄れ、皇位に重みがなくなっていたのかもしれません。 また、運も味方してくれません。国が衰亡する時はこういうことになるのか…と、読んでて胸が重くなるけど、ローマ帝国の行く末は見届けたい!と読み進めてしまう内容でした。
2投稿日: 2017.04.19ニューズウィーク日本版 (2017年4/18号)
CCCメディアハウス
CCCメディアハウス
ニューズウィークにしては低調な内容
どのくらい証拠をつかんでいるのかはわかりませんが、化学兵器を使用したアサド政権へ向けて、アメリカが巡航ミサイルで攻撃を行ったのはショックでした。人様の国にミサイルを撃ち込む大義はどこにあるのか?明確に答えられる人はいるのでしょうか。 そこで、少しでも最新のシリア情勢が知りたく思い、記事を漁ってみましたが、正直物足りなかったです。国際法上の議論も紹介してくれるとよかったのですが…。 一年前の記事を再構成の上に加筆して、シリア内戦の流れを復習できるのはいいのですが、ミサイル攻撃の是非については、雑誌としての定見を発しているわけではなく、そこは少し肩透かしでした。 ミサイル攻撃の後に、トランプはどのような戦略を描いているかも、現時点では想像でしかなく、アサド政権とロシアを退けたとして、その権力の空白をどうするのか?知りたかったのはそこなんですけど、それは今後わかってくることなんでしょうね。 最新のシリア情勢を追うには物足りない内容というしかないです。
2投稿日: 2017.04.17終わりの始まり──ローマ人の物語[電子版]XI
塩野七生
新潮社
ローマ帝国は内からも外からも変わっていく
五賢帝でも名高いマルクス・アウレリウス帝の治世に紙数の大半をさき、コモドゥス帝の即位と暗殺、それに続く内乱時代、内乱を収束したセヴェルス帝の死までを扱ったのが、この巻です。帝国が変質していかざるを得なかった背景が書かれていて、とても読み応えがありました。 ゲルマン民族で、遠蛮族のロンゴバルト、ゴート、ヴァンダルといった強力な諸族が南下を始め、それに押し出されるように近蛮族が帝国内に決死の侵入を試みてくる。それにひたすら対応したのが、マルクス・アウレリウスの治世の特徴でした。本人は不本意だったでしょうが、戦場暮らしの日々。そして擦り切れるように死を迎えます。 帝国内部でも、コモドゥス帝の失政からの混乱により、軍の力が強くなり、ミリタリーとシビリアンのバランスが崩れ始めます。歯車が狂い出した帝国はどこにいくのか? 全部が全部、悪評高いコモドゥス帝のせいではないけれど、彼は皇帝として認めないという無言のメッセージが、表紙に彼の写真がないことでわかります。塩野さん、こういうところ容赦ないです(笑)。
2投稿日: 2017.04.15進撃の巨人(22)
諫山創
別冊少年マガジン
この作者さんはどこまで計算して書いてるのかな?
こんなにさわやかな色づかいの表紙は初めてじゃないですかね?でも、内容はあまりさわやかって感じでもないです。ついに海に到達し、波に驚くミカサがかわいいくらいかな(笑)。 この作者さんはどこまで計算して書いてるのかな?って、毎巻不思議な気分で読み進んでますが、エレンが王の能力を使えた謎の一端がわかる部分は、そういうことだったのかとうならされました。今後、この設定がどう生かされていくのかも見ものです。 エレン(!)が、ミカサとアルミン・・と口にするところも後々意味を持ってくるのでしょうか。ちなみに、この巻も謎解きメインなので、リヴァイはほとんど活躍しません、あしからず(笑)。
4投稿日: 2017.04.09水滸伝 十 濁流の章
北方謙三
集英社文庫
一巻まるごと、ほぼ呼延灼戦です
一巻まるごと、ほぼ呼延灼戦です。 遼と国境を接する北方の辺境守備軍である代州軍を率いる呼延灼。彼自身、官軍有数の将軍ですが、彼が鍛えに鍛えた精強な軍は、今まで梁山泊が戦ってきた官軍とはまったく性質の異なるもので、梁山泊軍を翻弄します。唯一と言っていい不安要素は、人間の屑とばっさり切り捨てられてる軍監さんですかね(笑)。 連戦連勝だった梁山泊の勢いは殺されてしまうのか?つねに緊張が張り詰めたような巻だと思います。
2投稿日: 2017.04.09この素晴らしい世界に祝福を! 10 ギャンブル・スクランブル!【電子特別版】
暁なつめ,三嶋くろね
角川スニーカー文庫
スピンオフのめぐみん盗賊団を先に読んでおいた方が、ニヤリとできる場面が多いかも?
表紙絵のとおりアイリスがメインとなります。前巻のシリアスさとうってかわって、コメディ色の強い巻だと思います。「このすば」らしい内容と言った方がわかりやすいでしょうか(笑)。 隣国のエルロードはカジノ大国という部分もちゃんと生かされていて、特に後半は楽しめました。アイリスとめぐみんのやりとりを見る限りでは、スピンオフのめぐみん盗賊団を先に読んでおいた方が、ニヤリとできる場面が多いかもしれません。 隣国の王子との最後のやり取りはすがすがしささえ感じられて、そういった空気感(?)はこのシリーズ通してのもので、やっぱりいいですね!
4投稿日: 2017.04.09ホーンテッド・キャンパス 白い椿と落ちにけり
櫛木理宇,ヤマウチシズ
角川ホラー文庫
デート後の森司とこよみの関係が気になります
内容は、安定のオカ研テイスト。椿の話は、シリーズファンならば途中で話の流れがわかるはずです。それだけ慣れ親しんだということかな?もちろん、そこから話をひねってるので、十分楽しめます。 デートして進展があるのかと思いきや、そこはいつもの森司とこよみで。ニヤニヤしつつも暖かく見守る感じかなあ(笑)。この二人が結ばれたらシリーズが完結してしまうわけで、早く進展して欲しいような、そうでもないような。不思議!
3投稿日: 2017.04.02続・この素晴らしい世界に爆焔を! この素晴らしい世界に祝福を!スピンオフ 我ら、めぐみん盗賊団【電子特別版】
暁なつめ,三嶋くろね
角川スニーカー文庫
9巻と10巻のあたりの時系列にあるスピンオフ
めぐみんのスピンオフも4冊目ということで、主人公であるめぐみんの動かし方に若干迷いを感じました。いままで通りでありつつ、ワンパターンにならないように気を使っているというか。それはうがった見方かもしれませんけど。内容は、安心して楽しめるレベルです。 いままでのスピンオフ皆勤のゆんゆんの扱いは少し抑えめで、途中から出て来るクリスがいい味を出しています。作者さんもお気に入りなんじゃないかな?という愛情すら感じました。 次はクリス主人公のスピンオフが読んでみたいかも、と感じさせる一巻でした。
2投稿日: 2017.04.02