ココすけのままりんさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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ジャイロスコープ
伊坂幸太郎 / 新潮文庫
どれもこれも読み応え おもてなし満足度ばっちり。
9
なかでも、とてもくつろげる空間をもらったのが、『一人では無理がある』で、
不穏な出だしにもかかわらず、子供たちの幸せを願ってのお仕事はクスリと笑いもあり、
淡々と、いや粛々と言ってもいいくらい続いてゆ…く。
そして最後の『後ろの声がうるさい』では、先の短編たちがここぞとばかりに絡んでくるなんて、
面白い事この上ない!「おっここにあれが来たかっ!」 続きを読む投稿日:2016.08.02
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神様の御用人6
浅葉なつ / メディアワークス文庫
『古事記』のこころ踊る読み解き方、発想が斬新!
9
穂乃香ちゃん故の、穂乃香ちゃんだからこその心の葛藤。
同じく、突然現れた とある人物も、そして神さまたちも。
さすがに優しい良彦さんでも、このとある人物には・・・。
3つ目のお話では、「謎の古文書」が…登場!
良彦さんの「神様の御用」と並行して、展開していくのですが、
読み手が、この「古文書」を、だんだんと自力で読み解いて行くことができるんです。
こういうのって、すごくワクワクして、面白い!
私が言うのもあれですが、構成が素晴らしいと思います。。 続きを読む投稿日:2016.09.29
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キケン
有川浩 / 角川文庫
『勝たんまでも負けん!』 お気に入りキーワードです。
9
振り切れた人たちの集団なんて、経験値のない特に女子には、憧れと衝撃が走ると思う。
全力無意味・全力無謀・全力本気。これが青春だ!
読んでいてストレスが無い。ストレスが溜まらない。
あの頃に思いを馳せな…がら回想してゆくのですが、
その奥さんとても聞き上手で、彼の心を・・・。
そして漫画もオマケ以上に感激!これがあの人で、こっちがあの人だっていう感じで、
いい味出してくれてますね。
最後の黒板はなんでやろ、涙が出そうになりました。 続きを読む投稿日:2016.08.16
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県庁おもてなし課
有川浩 / 角川文庫
「あとがき」や「対談」も掛け値なしに、楽しく興味津々にどっぷりと!
8
まず、四国三県へは行ったことあるのですが、なぜか、たまたま高知にだけは・・・。
観光特使として登場した人気作家さんの過去が、思わぬところで、公務員の掛水くんにとばっちりが・・・。
役所がらみの、特殊な…事情とやらに、ずいぶんイラっと・・・。
でも、掛水くんも、人気作家さんも、あの人も、この人も、みんな気持ちいい程に、自分の気持ちに一生懸命!さてさて・・・。
「道の駅」大好き人間としましては、『日曜市』や馬路村の柚子三昧は、とてもパワフルで魅力的に伝わってきました。垂涎の的!
そして現在の、高知おもてなし課のホームページも覗いてみました。
「おっ、やってるなっ」例のトイレの件や、おもてなしに通ずるイベントなど数々、これからもどんどんお願いします! 続きを読む投稿日:2016.11.28
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永遠をさがしに
原田マハ / 河出文庫
『型破りな新しい母』は、なんで母になろうとしたのか?思いを知って下さい!
8
“チェロ”
心許ない気持ちを、地に近づけてくれて、
そ~っとおさえていてくれている様な、そんな音色なので好きです。
この15歳の今まで、あの環境でよくぞいい子に育ってくれた。
と思いきや、またもや青天…の霹靂!和音ちゃんなんとか踏ん張れ!
この作品もやはり、納得の「会話の妙」を楽しめることが魅力でもあり、
実のところ重い部分もありますが、それを踏まえた上で、
心で「分かり合える」という事を教えてくれるホッとする温かさがあります。 続きを読む投稿日:2017.01.07
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これは王国のかぎ
荻原規子 / 角川文庫
失恋の負のエネルギーってやつですか?
8
なんだかんだあるよね、中学生のひろみちゃん!
夜見る夢の世界じゃないところで、夢みたいな話の世界で活躍するひろみちゃん。
あっち側に行ってもそりゃそうだ、こっち側のひろみちゃんのままなので、
ツッコミ…を入れまくるひろみちゃんが、イキイキとしている。
そして、そのツッコミが更に、お話にメリハリを持たせてくれて、盛り上がる事必至!
シュッポン!アラビアンナイトの世界を、余すことなく詰め込んだこの空気感が、
本当に木馬になって空を飛んだり、王子さまたちを助けたりで、やはりそれは壺から始まりました。 続きを読む投稿日:2016.12.19