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  • コロロギ岳から木星トロヤへ

    コロロギ岳から木星トロヤへ

    小川一水

    ハヤカワ文庫JA

    時間を越えて

    200年の時間をまたぐSF。といっても,いわゆるタイムトラベルではなく,時をまたいだメッセージのやりとり。ライトなSFで,気楽に読めて楽しい。 現代の北アルプスにある太陽観測施設に謎の物体が現れる。それが,どうも200年後のトロヤ小惑星帯とつながってしまっているようだ。その謎の物体とは。。。。

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    投稿日: 2015.05.17
  • 光

    三浦しをん

    集英社文庫

    救われない

    とある島で暮らしていた信之の生活は,島を襲った津波によって大きく変わってしまう。 生き残った信之と美花と輔だが,心の闇は広く深い。この心に,光がさすことはあるのだろうか。 とにかく,救われない。すっきりしない。でも,こういうストーリー,個人的にはすごく好き。

    0
    投稿日: 2015.05.17
  • ささら さや

    ささら さや

    加納朋子

    幻冬舎

    温かい人の心

    幽霊が主人公。といっても,ホラーではない。逆に,ほのぼのとしたお話し。 まあ,面白いんだけど,もうちょっとかなぁ。

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    投稿日: 2015.02.15
  • シェエラザード(上)

    シェエラザード(上)

    浅田次郎

    講談社文庫

    愛する船を守る人々

    英語で船をさす代名詞はshe,すなわち女性。そう考えると,実は「艦これ」ってよくできているなあと。これが,飛行機とかだったらここまでしっくりこなかったろうと思う。 ところで,この小説「シェエラザード」の中では,美しい豪華客船「弥勒丸」をめぐり,彼女と50年の時を越えて関わる人々が描かれている。千夜一夜物語の語り手であるシェエラザードのように,千一夜生き残れば戦争も終わり,弥勒丸も生き残って,太平洋航路のエースとして,本来の役目に戻れるかもしれない。

    1
    投稿日: 2015.01.26
  • 海を見に行こう

    海を見に行こう

    飛鳥井千砂

    集英社文庫

    海辺の街

    海辺の街を舞台に,なんとなくオーバーラップする短編集。 街に関わるさまざまな人たちの生き方が交錯する。 生きていく上での迷いというのは,重要なのかも。

    0
    投稿日: 2014.12.29
  • サリバン家のお引越し

    サリバン家のお引越し

    野尻抱介

    ハヤカワ文庫JA

    メイの活躍

    惑星上からスペースコロニーへの引越。そんなテーマのSFって,なかなか無いと思う。 メイがミッションディレクターとして初仕事。仕事はごく普通の家庭の引越と思ったところが,なかなかやっかいな荷物があって。。。。

    1
    投稿日: 2014.12.21
  • はるがいったら

    はるがいったら

    飛鳥井千砂

    集英社文庫

    なんとなく引きこまれる物語

    寝たきりの老犬「ハル」と飼い主の高校生「行」。行とその姉と周囲の人々が描かれている。 これといって,劇的な要素があるわけでもないのだけど,寝たきりの要介護犬のハルを軸にして進む物語に,引きこまれていく。

    0
    投稿日: 2014.12.06
  • ドーン

    ドーン

    平野啓一郎

    講談社文庫

    生きているから、何か社会的に有益なことをするんだ。

    「人間は、社会的に有益だから生きていて良いんじゃない。生きているから、何か社会的に有益なことをするんだ。」 近未来の社会的SF。 有人火星探査の英雄の明日人。だが、その探査中の出来事から心身に不調をきたす。また、大統領選挙にも巻き込まれることになっていく。 かなりの大作で、途中登場人物の関係がゴチャゴチャになるかもしれませんが、おすすめ。

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    投稿日: 2014.11.09
  • NO.6〔ナンバーシックス〕 #1

    NO.6〔ナンバーシックス〕 #1

    あさのあつこ

    講談社文庫

    完全な幸福とは何だろう

    あさのあつこさんの小説には,いつも考えさせられる。 このNO.6では,人間にとっての幸福というのは,一体何なんだろうと。 病気,飢え,貧困,戦争といったものと無縁の世界。もちろん,それらが「幸福」の要素の一つであることは確かだ。 都市国家NO.6,紫苑そしてネズミ。生きるとは,そして幸福とは何だろうかということを追う物語の始まり。

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    投稿日: 2014.09.18
  • ひそやかな花園

    ひそやかな花園

    角田光代

    講談社文庫

    子どもと親

    子どもの頃,年1回のキャンプで集まっていた家族達。なぜ,これらの家族が毎年集まっていたのか。 「子ども」とは,「親」とは,「家族」とは何だろう。そして,「幸せ」って何だろう。 「親になる」ということの意味をあらためて考えることができた。 「私,私がいてよかったってはじめて思った」 子どもに,こう言ってもらえることがどんなにすばらしいことか。

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    投稿日: 2014.07.09