ゆきおんなさんのレビュー
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このユーザーのレビュー
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僕とおじいちゃんと魔法の塔 6
香月日輪 / 角川文庫
香月先生の作品を全部電子にしてほしいです。
12
レビュー書き直しました。
リーダーストアのレビューで香月先生の僕とおじいちゃんのシリーズに出会って、先生のファンになりました。
今さっき訃報のニュースを知り、衝撃を受けています。まだまだこれからも…先生の厳しくも温かいたくさんの言葉に触れたかったのに残念でなりません。
このシリーズは6巻で終わりになってしまうのですね。さみしいです。
ひとつ成長の節目を越えようとしている信君やマチャミ、エスペロスのはちゃめちゃぶりが途切れてしまうのは残念ですが、他にもたくさんある先生の作品を大切に読んでいきたいと思います。
続きを読む投稿日:2014.10.28
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神様の御用人3
浅葉なつ / メディアワークス文庫
黄金様ブクブクの危機!
11
電子化が遅かったので、待ちきれずに図書館で借りて読んでしまいました。やっと入荷したので、早速私の本棚へ並べられます。うれしい!
今回は、黄金様の心のつぶやきがちょっとずつ切なかったです。
良彦くんは…相変わらず神様にタメ口だけど、何気ない一言に神様達の心の靄が晴れていく様子はいつ読んでも心地よいですね。
大切な事がたくさんちりばめられているお話だったけれど、思わず笑ってしまう場面もたくさんあって、今作も大満足でした。 続きを読む投稿日:2015.07.16
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ヴァン・ショーをあなたに
近藤史恵 / 東京創元社
ヴァン・ショーを飲んでみたい。
11
前作より少し重めのお話がありました。
三舟シェフがさりげないけれど鋭い視点で、小さなモヤモヤを綺麗にしていくところは前作と変わらず心地よいです。
無愛想だけど、大切なことは間違えない三舟シェフが素敵で…した。
日々の生活に流されて、大切なことを見失ってしまう事って誰にでもあるのでは?と思います。大切なことをごまかさないで生きるって難しいけれど、そうありたいと感じています。
今作も口にしたことの無い食材やメニューがたくさん出てきました。
中でも一番気になったのは素晴らしい香りがするというヴァン・ショーです。
春だというのに雪がちらついています。
あったかいヴァン・ショーで心も身体も温まりたいです。
続きを読む投稿日:2015.04.08
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片耳うさぎ
大崎梢 / 光文社文庫
うさぎは怖い?かわいい?
11
うさぎが復讐を遂げる日本昔話が底辺にあるお話です。
主人公のなっちゃんが、
昔々、大人たちが上手に受け流してきた事のひとつひとつを見つけながら
自分の中の弱さと向き合っていきます。
心に引っ掛かる小…さな違和感を見極める目には思わずハッとさせられました。
言いたいことを上手に言えない不器用だった普通の女の子が
いろいろな大人の事情を理解し、飲み込んでもひねくれることなく
きらきらと輝きだす姿がとても清々しいです。
親のいないところで、闇に飲まれそうになる子
親がいないところで、自分を見つめ直すことが出来る子
この違いは何処にあるのでしょう?
読み終わってから、いろいろ考えてしまいました。
続きを読む投稿日:2014.08.11
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タルト・タタンの夢
近藤史恵 / 東京創元社
最高に悪くないお店です。
10
食材を選ぶ確かな目と料理に対する真摯な心が、素直になれなかったり、すれ違ってしまった人たちの心の隙間を見つけて繋ぎなおしていきます。
ものすごいトリックが仕掛けられたミステリーではありませんが、無愛想…なシェフの鋭くも温かい指摘にこじれて固まっていたものがふんわり崩れていくのが心地よいです。
初めて聞くフレンチのメニューに味を想像できないものもたくさんありましたが、料理もワインもパ・マルのスタッフもみんなとっても魅力的でした。
読んだ後で買い物に行き、チーズ売場に心惹かれてあれこれとえらんでしまいました。 続きを読む投稿日:2014.08.04
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くうねるところすむところ
平安寿子 / 文春文庫
土建屋の魅力満載でした。
10
形あるものを作り出すことの素晴らしさを改めて感じました。
職人たちの仕事に向かう姿勢に心を打たれます。
でも、世の中には手抜き工事なるものが実在するのもほんとの話なので、複雑な気持ちになりました。
…誰もがやりたいことを仕事にできるわけではないし、最初の情熱がいつの間にか惰性になってしまうのもよくある事だけれど、働くとはどういう事か考え直すいいきっかけになりました。
二人の微妙な距離、鍵山工務店のこれからをもっともっと読みたいです。 続きを読む投稿日:2014.10.20