
陽気なギャングが地球を回す
伊坂幸太郎
祥伝社文庫
キャラクターが秀逸!
伊坂さんの本はずっと以前に「重力ピエロ」を読んで以来2冊目です。 日本を代表するミステリー作家であろう氏の作品に手が伸びなかったのは、ひとえに「重力~」が性に合わなかったからであり、今回も半分構えた感じでページを開き始めました。 しかし、本作は非常にキャラクターが秀逸で、最初の数ページで引き込まれていました。意外性のあるストーリーではありませんでしたが、本を読み終わることに寂しさすら感じる一冊でした。 面白かった!
3投稿日: 2013.12.13
All You Need Is Kill
桜坂洋
集英社スーパーダッシュ文庫
素材がいい!
ラノベとは20年以上のお付き合いだけど、オッサンになっても読み続けよう、と決意したのは、「タイムリープ」や「涼宮ハルヒ」との出会いでした。 そして本作。とにかく、時間を超越する物語は肌に合うんだと思います。 読みやすかったのは、SFにしてはそれほどクドい解説の要らない世界観と、キリヤの成長が楽しみと感じられるストーリーでしょう。 あわよくば、リタの孤独がもっと読み手に伝わってくれるとよかった。そうすれば、キリヤの言葉に泣いちゃうシーン何かテンションMAXだったでしょう。 面白かった!
1投稿日: 2013.12.13
アウトバーン 組織犯罪対策課 八神瑛子
深町秋生
幻冬舎文庫
姉さん最高!
八神が先か、姫川が先か。姫川から先に手を出していた自分としては、まぁ似たり寄ったりの感じなんだろうな、と思ってました。 結論から言えば、予想とそれほど乖離していたわけではありませんでした。 ・・が、肝心の主人公では、こちらにに軍配です。35歳の女刑事にグッときました! 何か、20代とか、下手すりゃ10代の若い女の子が、頭脳も格闘も男を圧倒!みたいな物語って、何かイマイチ入り込めないんですよね・・ その辺、こちらは安心して入り込めました。てか惚れました。 大体、35歳だって十分若いでしょ!姉さん最高ッス!
1投稿日: 2013.12.13
さよなら妖精
米澤穂信
創元推理文庫
米澤さんにしては・・
問題が提起されたとき、ここまでの情報量で解決するのは無理だろう、というところから、何気ない会話、何気ない情景に張られた見えない伏線を回収していく様は流石。米澤さんらしい作品と思いました。 ただ、短いストーリーがあって、「はい、ではここで問題です」みたいな流れはありふれたクイズ番組を見ているようで、いまいち入り込めませんでした。 最後の推理に入る動機も、イマイチ希薄な気がしました。これを解けば素晴らしい結末が待っている、というような期待感があれば、もっとワクワクしたのではないでしょうか。
2投稿日: 2013.12.13
RDG レッドデータガール はじめてのお使い
荻原規子,酒井駒子
角川文庫
女の子向け・・かな?
一見ぱっとしない女の子が、自分の秘めた能力に翻弄されながらも、突如現れた使いの身であるイケメン親子の助けを受けて、成長していく、てなお話。 面白かったけど、自分はバキバキの少年漫画スキーだったので、荒事の少なめのストーリーは若干物足りなさを感じました。 ただ、次回以降が非常に気になりますね!自分の殻を破れず、安全の中でしか生きられなかった少女が、ついにその枠を飛び越える。頼れるのは、優秀だけどちょっと冷たい、使いの少年のみ! 期待できそうな気がしてきた!
0投稿日: 2013.12.13
サクラダリセット CAT, GHOST and REVOLUTION SUNDAY
河野裕,椎名優
角川スニーカー文庫
ラストで逆転!
なんというか、主人公を筆頭に登場人物がスカした感じで、テンションも低いし、言葉も抽象的で分かりづらいし、物語も見えづらいし、あまり好きではないなぁ、と思いながら読んでました。 しかし、終わりよければすべてよし、ではないけど、最後は「おおっ」と思わず歓声を上げてしまう伏線の回収で、作者のキャラに対するスタンスも見えて、結構良い読了感でした。 続巻を買おうかと思う作品でした。時間跳躍という好きなテーマ故の贔屓目かなぁ・・
0投稿日: 2013.12.13
剣客商売一 剣客商売
池波正太郎
新潮社
お腹の空くシリーズ
再読。しかし20年を経ての再読なので、初読に記録します。 自分は時代物はあまり読んでおらず、池波氏のほかは山岡壮八と司馬遼太郎が少々、といったところです。そのような状況で評するのも何ですが、当時高校生が楽しんで読んでいたところを思い出しても、剣客商売シリーズはエンタメ性に優れた非常に楽しい作品と言えると思います。 個性的なキャラクター、言葉が柔らかくて読みやすい文章、気持ちの良いストーリー、とにかく気構えなく読める感じがいいですね。 あと、氏の作品は非常に腹が減るのでご注意を・・
0投稿日: 2013.12.13
Xの悲劇
エラリー・クイーン,田村隆一
グーテンベルク21
後半の逆襲が見もの!
自分は正直言うと、古典ミステリは苦手です。特に、殺人事件を、関係者のインタビューによって解決していくタイプは苦手で、とてもページをめくらせる力があると思えない。クリスティもヴァン・ダインも、イマイチ積読から抜け出せないのはそういう理由からです。 本書も、スタートはその臭いが漂っていましたが、途中の裁判のシーンから劇的に変化し、指に力が込められるようになりました。ドルリー・レーンが痛快と思える推理を見せ始めたところからです。 結果として、自分的上位に入る本とはなりませんでしたが、古典を読むきっかけにはなりそうな気がしました。すでにYも積読済み。頑張ろう!
0投稿日: 2013.12.13
向う端にすわった男
東直己
ハヤカワ文庫JA
安心して読めるシリーズ
短編集でした。というか、こんなに話の長さが違う短編集は初めてでした。 ススキノ探偵シリーズは、自分が北海道出身で大泉洋が好きである贔屓目を差し引いても、楽しく読めるシリーズです。今回、短編集であっても、その安心感は変わりませんでした。 関係ないけど、自分も、一度でいいからこういう暮らしをしてみたい・・
1投稿日: 2013.12.13
清須会議
三谷幸喜
幻冬舎
三谷さんらしい本!
僕は田舎の出で、三谷さんの舞台を見に行くことはできませんでしたが、ドラマや映画は本当に好きで、物語が好きになったきっかけと言っていいくらいでした。例外もありますが、とにかくハッピーエンドの素晴らしさを、この方の作品から学んだ気がします。 さて、本作。映画は故あって見に行けませんが、そちらできっと本領発揮してるんだろうなぁ・・と思いつつ読んでいました。無論面白く、あっという間の3時間でした。ただ、流れも結末も分かっている史実ものは、どうしたってわくわくはできませんでした・・ミステリの読みすぎだろうか。
0投稿日: 2013.12.13
