Reader Store
豚山田さんのレビュー
いいね!された数471
  • 天地明察 下

    天地明察 下

    冲方丁

    角川文庫

    春海の成長に拍手!

    素晴らしい作品でした。春海との別れが名残惜しいような、一方で立ち上がって拍手喝采で送ってあげたいような、そんな気分です。 春海の情熱が、周りの人間を引き込んで大きなうねりとなっていく様は、読んでいて大変心地よかったです。最初は全く頼りなげな青年が、ラストにあれだけ安心感のある存在になっていようとは・・もう、春海の成長に夢中でした。 なんだか、壁にかかっているカレンダーが、いつもと違って見える気がしません?

    2
    投稿日: 2013.12.22
  • 天地明察 上

    天地明察 上

    冲方丁

    角川文庫

    主人公に惚れる

    悔しいことに、作家の側にはもちろん、読み手の側にも力量が必要なのではないか。子育てにもひと段落して本を読む量が多くなった最近、とみに思うようになりました。というのも、本書の冲方丁だけでなく、伊坂幸太郎、海外ミステリ全般など、過去に挑戦しては挫折した作家の本について、面白いと考えを改め直す機会が多くなったからです。 冲方さんの本ですが、過去になにがしかのSFものを手に取って、挫折した記憶があって、話題作となった本書も手を伸ばすのに非常に勇気が必要でした。 が、面白い! 感想は下巻に譲るとして、春海の人間らしさを素直に応援したくなる、気持ちの良い一冊と感じました。 ただ、えんちゃんの件が・・うぉぉーい!

    1
    投稿日: 2013.12.22
  • アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III

    アウトサイダー 組織犯罪対策課 八神瑛子III

    深町秋生

    幻冬舎文庫

    名残惜しい!

    三部作、あっという間でした。シリーズ通してそうでしたが、風呂敷の割に案外普通の中身で拍子抜けするところが多かったですが、非常に興味深い風呂敷を使うものだから、思わず期待してしまう・・そんな感じの物語でした。 では何がそんなにページをめくらせたのだろう、と考えると、行き着くところはやはり主人公の魅力でしょう。八神瑛子は実は案外隙が多く、一見最強のキャラに見えて向こう見ずなところが非常に危なっかしく、全く安心のできない主人公でしたので、それがヤクザなんぞを向こうに立ち回るものだから十分にハラハラすることができました。 良くも悪くも、八神瑛子に引っ張られた三冊。非常に有意義な時間でした。

    0
    投稿日: 2013.12.21
  • アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子II

    アウトクラッシュ 組織犯罪対策課 八神瑛子II

    深町秋生

    幻冬舎文庫

    この展開最高!

    前作ですっかり瑛子ファンになってしまったので、続編を入手するのは自然の流れでした。そして、期待を裏切らない内容だったと思います。面白かった。 自分はこういう、どう考えてもこの敵には勝ち目ないでしょ! みたいなのに立ち向かっていく展開、大好きです。里美さんの活躍の仕方も良かった。比嘉の設定はこのためだったか、と納得しました。 ただ、ラストがちょっと消化不良かな・・あれだけの敵に打ち勝つには、やっぱり唸ってしまうような伏線の回収で終わって欲しかった。残念! けど、此処まで来たら3も行ってしまいます。がんばれ瑛子! 次こそは怪我しないように! ・・無理か。

    0
    投稿日: 2013.12.21
  • Yの悲劇

    Yの悲劇

    エラリー・クイーン,田村隆一

    グーテンベルク21

    後半は圧巻!

    Xのときもそうですが、我慢して我慢して、ある種修行のような前半の黙読を経て辿り着いた後半戦の勢いと言ったらなんでしょう、この作家の特徴なんでしょうか。。しかも最後の結末と言ったら!偉そうに予想していた結末を完全に覆されて、ただただ唖然とするばかりでした・・面白かったです。 ただ、ここからはネタバレになりますが、このトリックはちょっとズルい気もしました。これを使えば、大抵の人は犯人をできてしまうでしょ。 また、この展開なら、もっと「Y」が犯人と思わせるギミックが多くあっても良かったのでは?あれ、死んだはずなのに・・まさか・・?的な疑心が生まれたら、もっと面白かったような気がします。 ・・クイーンに向かって、何様だ、俺は。

    2
    投稿日: 2013.12.20
  • 俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している

    俺の脳内選択肢が、学園ラブコメを全力で邪魔している

    春日部タケル

    角川スニーカー文庫

    疲れる一冊・・

    これは合わないなぁ・・最後まで読んだけど、簡単なことではありませんでした。 物語を読み進める燃料としては、「解除ミッション」をクリアする、というところにあるんでしょうけど、かなりどうでもいいミッションなので、先が全く気にならないのが苦しかったですね。 そして、なんといってもこの、若手漫才師ののアイディア帳を覗いてる感じが、読んでいて息苦しかったです。 ラノベだからという訳ではないですけど、読み手をリラックスさせてもらえると嬉しかったですね。

    1
    投稿日: 2013.12.18
  • 魔法戦争

    魔法戦争

    スズキヒサシ,瑠奈璃亜

    MF文庫J

    看板が大きすぎでは・・

    タイトルに強烈に惹かれて購入。このシンプルだけど壮大な展開を予感させるタイトルを見て、手を出さずにはいられませんでした。 で、その結果ですが・・期待通りとはいきませんでした。残念・・。 「戦争」という状況にもっと切羽詰まった感じがあってもよかったのでは。今のところ学生同士が喧嘩をしているようにしか見えないのが、いまいちテンションが上がってこない理由のような気がします。 あと、ここまでではキャラクターの特性や立ち位置がはっきりしておらず、居なくてもいいという人が何人か居た気がします。 ただ、読んでいて苦痛な内容でもありませんでした。次巻買うかも検討中!

    0
    投稿日: 2013.12.17
  • 人類資金IV

    人類資金IV

    福井晴敏

    講談社文庫

    引き続きスローペース

    今回も有り難く世界史のお勉強をさせていただきました。 それでも今回は、少しは展開が早かったようにも感じましたが、これまでのストーリーをⅠから思い返してみると、やっぱり大して進んでないな、と実感するばかりです。相変わらず、主役の真舟さんはあまり活躍させてもらってませんし。 続きを買うか否かは、今はちょっと分からず。その日の気分次第となるでしょうね。うーん・・

    0
    投稿日: 2013.12.16
  • 人類資金III

    人類資金III

    福井晴敏

    講談社文庫

    根気のいる展開

    いやぁ・・物語の展開がゆっくりだこと。 これ、何巻まで続く予定なんでしょ?? 情報量は確かにすごいものがあるんでしょうけど、折角調べたから全部出さなきゃ勿体無い、みたいに考えてるんでしょうかね・・ ただ、期待していた真舟の詐欺師スキル全開で、話が盛り上がってきたのも事実。Ⅳに手を伸ばさずにはいられないじゃないか・・! と言うことで、感想もそこそこに次巻を開くことにします。

    1
    投稿日: 2013.12.15
  • 人類資金II

    人類資金II

    福井晴敏

    講談社文庫

    まだ力を溜めてる感じ

    なんと・・! ⅠがプロローグでⅡからが本番、と思いきや、まだ微妙にプロローグの続きみたいな感じでした。いよいよ次からが本番・・ですよね? Ⅰで、ものすごく硬い感じの始まり方をしたのですが、動き出してみるとアクションあり、陰謀ありの展開で、なかなか楽しめそうです。ただ、いまのところ詐欺師の主人公のいいところが見れていないので、是非後半に期待します。

    1
    投稿日: 2013.12.15